JPH06265276A - セラミック焼成用匣鉢 - Google Patents

セラミック焼成用匣鉢

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JPH06265276A
JPH06265276A JP5226493A JP5226493A JPH06265276A JP H06265276 A JPH06265276 A JP H06265276A JP 5226493 A JP5226493 A JP 5226493A JP 5226493 A JP5226493 A JP 5226493A JP H06265276 A JPH06265276 A JP H06265276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sagger
bottom plate
ceramic
edge portion
firing
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5226493A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruo Amagi
輝雄 天木
Tatsuo Baba
龍夫 馬場
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP5226493A priority Critical patent/JPH06265276A/ja
Publication of JPH06265276A publication Critical patent/JPH06265276A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼成中の熱のまわりが良く、被焼成物を均一
に焼成することができるセラミック焼成用匣鉢を提供す
る。 【構成】 底板2とこの底板2の端部に立設したふち部
3とからなるセラミック焼成用匣鉢1において、前記ふ
ち部3に開孔サイズ1〜5mmの貫通孔4を複数設け、
ふち部3の開孔率を20〜90%としたセラミック焼成
用匣鉢1を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に電子部品を焼成す
るのに好適に使用されるセラミック焼成用匣鉢に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子部品を載せて焼成するた
めに使用される、底板とこの底板の端部に立設したふち
部とからなるセラミック焼成用匣鉢は、種々の形状のも
のが知られている。図3は従来のセラミック焼成用匣鉢
の一例を示したもので、図3(a)は底板の端部の四辺
にふち部を設けた例を、図3(b)は底板の対抗する二
辺にふち部を設けた例を示している。図3において、セ
ラミック焼成用匣鉢21は、底板22と、底板22の端
部に立設したふち部23と、ふち部23に形成した切り
欠き部24とから構成されている。ふち部22は内部に
被焼成物を収容した状態で匣鉢を多段に積み重ねるため
に、また切り欠き部24は雰囲気を均一にするために、
それぞれ設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した構造の従来の
セラミック焼成用匣鉢21では、切り欠き部24を設け
ているため、ある程度匣鉢内の雰囲気を均一にすること
ができる。しかしながら、切り欠き部24がふち部22
の中央部に大きく切り欠いて設けられており、雰囲気の
通りが一定の通りみちになるため匣鉢内を雰囲気が通り
抜けにくく、その結果被焼成物が不均一に焼けてしま
い、被焼成物の製品特性にバラツキがでる問題があっ
た。また、切り欠き部24の構造上、図中a部に焼成時
の熱応力が発生し、a部にクラックが発生して匣鉢が短
寿命となる問題もあった。さらに、大きな切り欠き部2
4を設ける構造であるため、製造が難しくなるととも
に、匣鉢を段重ねして焼成した時に上下の匣鉢が接する
部分が少なくなり安定性が悪くなる問題もあった。
【0004】本発明の目的は上述した課題を解消して、
焼成中の熱のまわりが良く、被焼成物を均一に焼成する
ことができるセラミック焼成用匣鉢を提供しようとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック焼成
用匣鉢は、底板とこの底板の端部に立設したふち部とか
らなるセラミック焼成用匣鉢において、前記ふち部に開
孔サイズ1〜5mmの貫通孔を複数設け、ふち部の開孔
率を20〜90%としたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】上述した構成において、ふち部に複数設けた貫
通孔が匣鉢内の雰囲気の均一な通り抜けを達成し、被焼
成物の均一な焼成を可能とし、その結果被焼成物の製品
特性のバラツキをなくすことができる。また、ふち部の
上面には切り欠いた部分が存在しないため、熱応力の発
生する部分がなく、クラックが発生せずに長寿命を達成
できるとともに、段重ねした際もふち部全体が接触する
ため、安定性を良くすることができる。さらに、貫通孔
を形成したふち部を底板に接着して製造することとなる
ため、匣鉢の製造を一体ものと比べて簡単にすることが
できる。
【0007】なお、本発明において、貫通孔とはふち部
の開口部のことを意味し、その断面が角柱であっても円
柱であってもその他の形状であっても良く、開孔サイズ
とは角柱の場合は1辺の長さをまた円柱の場合は直径を
意味し、この開孔サイズを1〜5mmと限定したのは、
1mm未満であると製造が難しくコスト高になるととも
に、5mmを超えると強度が弱くなり使用できず、また
実際の使用の際の熱スポーリングで割れやすくなり寿命
が短くなるためである。
【0008】また、開孔率とは、総貫通孔の面積をふち
部の面積で割った割合を意味し、この開孔率を20〜9
0%と限定したのは、20%未満であると電子部品等を
焼成する際の火のまわりが悪くて電子部品等の電気特性
がでず、改善が望めないものであるとともに、90%を
超えると強度が弱くなったり、焼成作業中のハンドリン
グ等で破損するためである。
【0009】
【実施例】図1は本発明のセラミック焼成用匣鉢の一例
の構成を示す図である。図1に示す例において、セラミ
ック焼成用匣鉢1は、底板2と、この底板2の端部に立
設したふち部3と、このふち部3に形成した複数の貫通
孔4とから構成されている。匣鉢1の内部と外部とが連
通するものであれば、貫通孔4の形状は円柱形状であろ
うと角柱形状であろうと、さらには内部と外部との径が
異なるテーパ形状であろうと、どのような形状であって
もかまわない。この貫通孔4の開孔サイズは1〜5mm
とする必要があり、また貫通孔4の全体の開孔率を20
〜90%と制御する必要がある。また、底板2上に別体
のふち部3を接着して製造する都合上、ふち部3が重な
る部分については図1に示したように貫通孔4を設ける
必要はない。
【0010】セラミック焼成用匣鉢1の材質は被焼成物
の焼成温度にあわせて選択すれば良く、従来から知られ
ているアルミナ、ムライト、コージェライト、炭化珪素
およびそれらの組み合せや、本出願人が先に提案したウ
レタンフォーム法を利用した軽量タイプのもの等を使用
することができる。また、底板2に内部から外部に向か
って径が小さくなるテーパ形状の孔を設け、この孔に被
焼成物である電子部品等を保持できる構成とすることも
できる。さらに、従来と同様に、表面にジルコニア等の
被覆層を設けることもできる。
【0011】上述した構成のセラミック焼成用匣鉢1
は、まず所定の原料から底板2およびふち部3を成形し
て焼成し、ふち部3の所定の位置に所定の開孔サイズの
貫通孔4を所定の開孔率となるように加工して設けた
後、底板2の端部にふち部3を接着固定して立設させる
ことにより製造することができる。もちろん、焼成前に
所定の貫通孔4を設けても良い。また、図1に示す例で
は、底板2の端部の4辺全部にふち部3を設けたが、対
向する2辺にのみふち部3を設けてセラミック焼成用匣
鉢1を形成することができることはいうまでもない。
【0012】以下、実際の例について説明する。実施例 市販のムライトとコージェライトを重量比で80:20
の割合で混合し、これに粘土3〜7重量部調合したもの
をプレス成形し、所定の温度で焼成を行って、140×
140mmの正方形で厚さが10mmの底板2を準備し
た。また、同じ原料を使用して調合したものを、本発明
範囲内および範囲外の所定の径で所定の数の金属ピン
(断面円形と四角形)を有する金型を使用してプレス成
形するか、または、上述した原料にさらにバインダー1
5〜20重量部を添加したものを押し出し成形したもの
を焼成して、130×100mmの長方形で厚さが10
mmの焼結体を得、これを130×20mmの寸法で厚
さが10mmのものを2本と、90×20mmの寸法で
厚さが10mmのものを2本とに切断し、準備した底板
2の端部に無機接着剤で接着して熱処理を行うことによ
りふち部3を形成して、図1に示す形状の本発明例およ
び比較例の匣鉢を得た。
【0013】一方、同様の組成の調合物をプレス成形
し、所定温度で焼成を行って図2(a)に示すような底
板が140×140mmの正方形で厚さ10mmであ
り、ふち部の厚さが20mmで、切り欠き部の全く無い
もの(開孔率0%)と、図2(b)に示す例において、
切り欠き部を有し、種々の開孔率=(w×h/W×H)
×100を有するものとを、従来例として作製した。
【0014】0得られた本発明例、比較例および従来例
のセラミック焼成用匣鉢に、150gのセラミックコン
デンサー素子の生成形品を載せ、昇温速度300℃/時
間、1350℃で1時間保持、冷却速度400℃/時間
のヒートスケジュールのローラーハースキルンに通す試
験を行った。棚組みは匣鉢を3段とし、最下段のセラミ
ックコンデンサー素子のライフおよび電気特性を評価し
た。ライフは、ヒートスケジュールの熱によるスポーリ
ング割れが発生せずに使用できる回数で判断した。ま
た、電気特性は、匣鉢で焼成されたセラミックコンデン
サー素子の誘電率を測定し、1匣鉢内での誘電率のバラ
ツキで評価した。そして、誘電率が2400±200以
内のものを○、2400±400以内のものを△、24
00±1000以内のものを×とした。
【0015】結果を表1〜表5に示す。表1には、貫通
孔が円柱形状で開孔率を40%と一定にして開孔サイズ
を変化させた結果を、従来例の開孔率が0%の結果とと
もに示す。表2には、貫通孔が円柱形状で開孔サイズを
2mm¢と一定して開孔率を変化させた結果を示す。ま
た、表3には、貫通孔が角柱形状で開孔率を40%と一
定にして開孔サイズを変化させた結果を示す。表4に
は、貫通孔が角柱形状で開孔サイズを2×2mmと一定
にして開孔率を変化させた結果を示す。さらに、表5に
は、参考のため、切り欠き部の大きさを変化させて開孔
率を変化させた従来例の結果を示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】表1〜表5の結果から、開孔サイズは、5
mmを越えると実使用の際にm熱スポーリングで割れや
すくなり寿命が短いことがわかり、また、一般的に開孔
サイズが1mm未満では製造が難しくコスト高になり、
5mmを越えると強度が弱くなり使用できないため、開
孔サイズは1〜5mmである必要がある。さらに、開孔
率は、20%未満では電子部品を焼成する際の火の回り
が悪くて焼成した電子部品の電気的特性がでないことが
わかり、また、一般的に90%を越えると強度が弱くな
ったり焼成作業中のハンドリングで破損しやすいため、
開孔率は20〜90%である必要があり、40〜80%
が好ましい。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ふち部に貫通孔を複数設けたため、匣鉢内の
雰囲気の均一な通り抜けを達成することができ、被焼成
物の均一な焼成を可能とし、その結果被焼成物の製品特
性のバラツキをなくすことができる。また、ふち部の上
面には切り欠いた部分が存在しないため、熱応力の発生
する部分がなく、クラックが発生せずに長寿命を達成で
きるとともに、段重ねした際もふち部全体が接触するた
め、安定性を良くすることができる。さらに、貫通孔を
形成したふち部を底板に接着して製造することとなるた
め、匣鉢の製造を一体ものと比べて簡単にすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック焼成用匣鉢の一例の構成を
示す図である。
【図2】実施例において使用する従来例の構成を説明す
るための図である。
【図3】従来のセラミック焼成用匣鉢の一例の構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 セラミック焼成用匣鉢 2 底板 3 ふち部 4 貫通孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底板とこの底板の端部に立設したふち部
    とからなるセラミック焼成用匣鉢において、前記ふち部
    に開孔サイズ1〜5mmの貫通孔を複数設け、ふち部の
    開孔率を20〜90%としたことを特徴とするセラミッ
    ク焼成用匣鉢。
JP5226493A 1993-03-12 1993-03-12 セラミック焼成用匣鉢 Withdrawn JPH06265276A (ja)

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JP5226493A JPH06265276A (ja) 1993-03-12 1993-03-12 セラミック焼成用匣鉢

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JP5226493A JPH06265276A (ja) 1993-03-12 1993-03-12 セラミック焼成用匣鉢

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JPH06265276A true JPH06265276A (ja) 1994-09-20

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JP5226493A Withdrawn JPH06265276A (ja) 1993-03-12 1993-03-12 セラミック焼成用匣鉢

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JP (1) JPH06265276A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006003736A1 (ja) * 2004-07-01 2006-01-12 Ibiden Co., Ltd. セラミック焼成用治具及び多孔質セラミック体の製造方法
US11713925B2 (en) 2017-09-28 2023-08-01 Posco Holdings Inc. Sagger for firing secondary battery active material and method for manufacturing secondary battery active material using same

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WO2006003736A1 (ja) * 2004-07-01 2006-01-12 Ibiden Co., Ltd. セラミック焼成用治具及び多孔質セラミック体の製造方法
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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000530