JPH06264165A - メタルガスケット - Google Patents
メタルガスケットInfo
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- JPH06264165A JPH06264165A JP7911093A JP7911093A JPH06264165A JP H06264165 A JPH06264165 A JP H06264165A JP 7911093 A JP7911093 A JP 7911093A JP 7911093 A JP7911093 A JP 7911093A JP H06264165 A JPH06264165 A JP H06264165A
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- JP
- Japan
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- metal gasket
- flange
- copper
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- gasket
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、300を越える高温でベーキング
処理を行っても、リークの発生,及びフランジとの間に
緩みが生じるのを防ぐことを目的とする。 【構成】 本発明のメタルガスケットは、酸素含有量が
10ppm以下の銅にジルコニウム,クロム,銀,チタ
ン,ハフニウムの中から選ばれた少なくとも1種を0.
01〜1重量%添加した銅合金を、600℃以上の温度
で焼鈍してビッカース硬度を70Hv以下にした構成を
有する。
処理を行っても、リークの発生,及びフランジとの間に
緩みが生じるのを防ぐことを目的とする。 【構成】 本発明のメタルガスケットは、酸素含有量が
10ppm以下の銅にジルコニウム,クロム,銀,チタ
ン,ハフニウムの中から選ばれた少なくとも1種を0.
01〜1重量%添加した銅合金を、600℃以上の温度
で焼鈍してビッカース硬度を70Hv以下にした構成を
有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空フランジ用のメタル
ガスケットに関し、特に、高温での信頼性を高めて品質
を向上させたメタルガスケットに関する。
ガスケットに関し、特に、高温での信頼性を高めて品質
を向上させたメタルガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、10-5Pa(10-7Torr)
以下の超高真空領域で使用する真空装置では、静止箇所
であるフランジ継手部分のシールを行うために銅,アル
ミ,金等から成るメタルガスケットが使用されている。
このメタルガスケットは、高い真空度を提供できること
からコンフラットタイプのフランジと組み合わせて使用
されることが多く、材質としては無酸素銅が広く用いら
れている。
以下の超高真空領域で使用する真空装置では、静止箇所
であるフランジ継手部分のシールを行うために銅,アル
ミ,金等から成るメタルガスケットが使用されている。
このメタルガスケットは、高い真空度を提供できること
からコンフラットタイプのフランジと組み合わせて使用
されることが多く、材質としては無酸素銅が広く用いら
れている。
【0003】図6には、上記したコンフラットタイプの
フランジとメタルガスケットを組み合わせたシール機構
が示されている。このシール機構は、ナイフエッジ3を
有する2つのフランジ2の間にメタルガスケット1を配
置させてシール機能を発揮させたものであり、フランジ
2をボルト4とナット5で締め付けて、フランジ2のナ
イフエッジ3をメタルガスケット1の表面に押し込み、
メタルガスケット1とナイフエッジ3の接触面に高い面
圧を発生させることによって、高い気密性を得るように
なっている。
フランジとメタルガスケットを組み合わせたシール機構
が示されている。このシール機構は、ナイフエッジ3を
有する2つのフランジ2の間にメタルガスケット1を配
置させてシール機能を発揮させたものであり、フランジ
2をボルト4とナット5で締め付けて、フランジ2のナ
イフエッジ3をメタルガスケット1の表面に押し込み、
メタルガスケット1とナイフエッジ3の接触面に高い面
圧を発生させることによって、高い気密性を得るように
なっている。
【0004】一方、このような超高真空装置は、通常、
到達圧力を改善するために、容器と排気系を予め加熱し
て表面に吸着している水,油,及びガス分子を除去する
ベーキング処理を行っている。これを装置を組み上げた
状態で排気しながら行うと、より効果的に吸着分子を除
去することができる。一般的なベーキング処理の温度は
150〜300℃程度であるが、到達圧力をより低圧に
するためには高温に加熱することが必要であり、500
℃を越える温度でベーキング処理が行われている。この
ため、装置を組み上げ、排気しながらこのような高温で
のベーキング処理を行う場合、装置のフランジ継手部に
用いられるメタルガスケットは高温下でも十分な気密性
を保持する特性が求められている。
到達圧力を改善するために、容器と排気系を予め加熱し
て表面に吸着している水,油,及びガス分子を除去する
ベーキング処理を行っている。これを装置を組み上げた
状態で排気しながら行うと、より効果的に吸着分子を除
去することができる。一般的なベーキング処理の温度は
150〜300℃程度であるが、到達圧力をより低圧に
するためには高温に加熱することが必要であり、500
℃を越える温度でベーキング処理が行われている。この
ため、装置を組み上げ、排気しながらこのような高温で
のベーキング処理を行う場合、装置のフランジ継手部に
用いられるメタルガスケットは高温下でも十分な気密性
を保持する特性が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の無酸素
銅を用いたメタルガスケットでは、材料である無酸素銅
の軟化温度が低いため、300℃を越える温度でベーキ
ング処理を行うと、メタルガスケットが軟化してフラン
ジとの接触面に働く面圧が低下し、リークが生じる恐れ
がある。このため、排気しながらベーキング処理する
と、リークの発生によって外部からガスが侵入し、効果
的に吸着分子を除去することができなくなるという不都
合がある。また、たとえリークに至らなくてもメタルガ
スケットの軟化によってフランジとの間に緩みが生じる
ため、ベーキング処理後にフランジ継手部を増し締めす
る作業が必要になる。
銅を用いたメタルガスケットでは、材料である無酸素銅
の軟化温度が低いため、300℃を越える温度でベーキ
ング処理を行うと、メタルガスケットが軟化してフラン
ジとの接触面に働く面圧が低下し、リークが生じる恐れ
がある。このため、排気しながらベーキング処理する
と、リークの発生によって外部からガスが侵入し、効果
的に吸着分子を除去することができなくなるという不都
合がある。また、たとえリークに至らなくてもメタルガ
スケットの軟化によってフランジとの間に緩みが生じる
ため、ベーキング処理後にフランジ継手部を増し締めす
る作業が必要になる。
【0006】従って、本発明の目的は300℃を越える
高温でベーキング処理を行ってもリークの発生,及びフ
ランジとの間に緩みが生じるのを防ぐことができるメタ
ルガスケットを提供することである。
高温でベーキング処理を行ってもリークの発生,及びフ
ランジとの間に緩みが生じるのを防ぐことができるメタ
ルガスケットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み、300℃を越える高温でベーキング処理を行っても
リークの発生,及びフランジとの間に緩みが生じるのを
防ぐため、酸素含有量が10ppm以下の銅にジルコニ
ウム,クロム,銀,チタン,ハフニウムの中から選ばれ
た少なくとも1種を0.01〜1重量%添加した銅合金
を、600℃以上の温度で焼鈍してビッカース硬度を7
0Hv以下としたメタルガスケットを提供するものであ
る。
み、300℃を越える高温でベーキング処理を行っても
リークの発生,及びフランジとの間に緩みが生じるのを
防ぐため、酸素含有量が10ppm以下の銅にジルコニ
ウム,クロム,銀,チタン,ハフニウムの中から選ばれ
た少なくとも1種を0.01〜1重量%添加した銅合金
を、600℃以上の温度で焼鈍してビッカース硬度を7
0Hv以下としたメタルガスケットを提供するものであ
る。
【0008】無酸素銅(酸素含有量10ppm以下)に
ジルコニウム,クロム,ハフニウムの中から選ばれた少
なくとも1種を添加する理由は、軟化温度を高くしてベ
ーキング処理時のメタルガスケットの軟化を防ぐためで
ある。銅に添加されたときその銅合金の軟化温度が高く
なる添加元素として、この他にインジウム,カドミウ
ム,スズ等があるが、これらはそれ自身の融点が低いた
め、加熱したときにメタルガスケットとフランジの融着
を引き起こす恐れがあって適当ではない。このため、上
記元素,或いはこれらに加えてチタン,銀等を用いるの
が適用である。これらの元素は活性なものが多いため、
ベースとなる銅中に含まれる酸素等の不純物の影響を受
けやすく、従って、銅中の酸素濃度を10ppm以下に
抑える必要がある。
ジルコニウム,クロム,ハフニウムの中から選ばれた少
なくとも1種を添加する理由は、軟化温度を高くしてベ
ーキング処理時のメタルガスケットの軟化を防ぐためで
ある。銅に添加されたときその銅合金の軟化温度が高く
なる添加元素として、この他にインジウム,カドミウ
ム,スズ等があるが、これらはそれ自身の融点が低いた
め、加熱したときにメタルガスケットとフランジの融着
を引き起こす恐れがあって適当ではない。このため、上
記元素,或いはこれらに加えてチタン,銀等を用いるの
が適用である。これらの元素は活性なものが多いため、
ベースとなる銅中に含まれる酸素等の不純物の影響を受
けやすく、従って、銅中の酸素濃度を10ppm以下に
抑える必要がある。
【0009】また、元素の添加量を0.01〜1重量%
とする理由は、0.01重量%以下では、軟化温度を十
分に高めることができず、また、1重量%以上では、添
加量に対する軟化温度の上昇率が低下すると共に、フラ
ンジで締め付けた際に潰れ難くなる等の不都合が生じる
からである。
とする理由は、0.01重量%以下では、軟化温度を十
分に高めることができず、また、1重量%以上では、添
加量に対する軟化温度の上昇率が低下すると共に、フラ
ンジで締め付けた際に潰れ難くなる等の不都合が生じる
からである。
【0010】更に、上記元素を添加した銅合金を、60
0℃以上の温度で焼鈍してビッカース硬度を70Hv以
下にする理由は、フランジで締め付けを行う際、ナイフ
エッジの食い込みを容易にすると共に、高温時の軟化を
起こり難くするためである。すなわち、ガスケットの初
期の硬度が高いと、締付時にナイフエッジが食い込み難
くなるため、フランジとの接触面積が少なくなり、効果
的にシールすることができなくなると共に、高温でベー
キング処理したとき、初期の硬度が高いほど軟化が起こ
り易くなるからである。
0℃以上の温度で焼鈍してビッカース硬度を70Hv以
下にする理由は、フランジで締め付けを行う際、ナイフ
エッジの食い込みを容易にすると共に、高温時の軟化を
起こり難くするためである。すなわち、ガスケットの初
期の硬度が高いと、締付時にナイフエッジが食い込み難
くなるため、フランジとの接触面積が少なくなり、効果
的にシールすることができなくなると共に、高温でベー
キング処理したとき、初期の硬度が高いほど軟化が起こ
り易くなるからである。
【0011】
【実施例】以下、本発明のメタルガスケットについて添
付図面を参照しながら詳細に説明する。
付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】酸素含有量10ppm以下の無酸素銅にジ
ルコニウムを0.05重量%添加した銅合金インゴット
を製造し、これを熱間圧延と冷間圧延して厚さ2mmの
板材を本発明品として得た。
ルコニウムを0.05重量%添加した銅合金インゴット
を製造し、これを熱間圧延と冷間圧延して厚さ2mmの
板材を本発明品として得た。
【0013】一方、無酸素銅にジルコニウムを0.00
9重量%添加して同様に板材としたものを比較品1,添
加元素が含まれない無酸素銅を同様に板材としたものを
比較品2とした。
9重量%添加して同様に板材としたものを比較品1,添
加元素が含まれない無酸素銅を同様に板材としたものを
比較品2とした。
【0014】次に、上記3種(本発明品,比較品1,
2)の板材から20mm×20mmの試験片を採取し、
200〜700℃の温度で1時間加熱し、加熱後の硬度
を測定した。
2)の板材から20mm×20mmの試験片を採取し、
200〜700℃の温度で1時間加熱し、加熱後の硬度
を測定した。
【0015】図1には、その測定結果が示されている。
これから判るように、比較品1,2は300℃で軟化し
ているのに対し、無酸素銅にジルコニウムを0.05重
量%添加した本発明品は、600℃まで軟化せず、耐熱
性が良好になっている。
これから判るように、比較品1,2は300℃で軟化し
ているのに対し、無酸素銅にジルコニウムを0.05重
量%添加した本発明品は、600℃まで軟化せず、耐熱
性が良好になっている。
【0016】更に、本発明品と比較品2(無酸素銅)の
板材から外径48.2mm,内径37.0mmのリング
状にプレス打抜きしてガスケットを製造した。これらの
ガスケットを排気用の配管を溶接したフランジと盲フラ
ンジの間の接続に用い、接続した状態で500℃×1時
間の加熱を行った。加熱後、ヘリウムリークディテクタ
ーを用いてリークの有無を調べ、リークが生じるまで加
熱を繰り返した。その結果、比較品2のガスケットが5
7回目の加熱でリークしたのに対し、本発明品のガスケ
ットは223回目の加熱でリークが発生した。これから
判るように、本発明品のガスケットは加熱時の耐リーク
性が高くなっている。
板材から外径48.2mm,内径37.0mmのリング
状にプレス打抜きしてガスケットを製造した。これらの
ガスケットを排気用の配管を溶接したフランジと盲フラ
ンジの間の接続に用い、接続した状態で500℃×1時
間の加熱を行った。加熱後、ヘリウムリークディテクタ
ーを用いてリークの有無を調べ、リークが生じるまで加
熱を繰り返した。その結果、比較品2のガスケットが5
7回目の加熱でリークしたのに対し、本発明品のガスケ
ットは223回目の加熱でリークが発生した。これから
判るように、本発明品のガスケットは加熱時の耐リーク
性が高くなっている。
【0017】このように耐熱性と耐リーク性が向上した
理由は、次のように考えられる。すなわち、本発明品は
銅にジルコニウムを0.05重量%添加しているが、ジ
ルコニウムは、図2に示すように、銅に添加したときに
その銅合金の軟化温度を高くする。また、ハフニウム,
チタン,クロム,銀等も同様の効果があるため、本発明
品に適用することができる。一方、インジウム,カドミ
ウム,スズ等も軟化温度が高いことを示しているが、こ
れらはそれ自身の融点が低いため、加熱したときガスケ
ットとの融着を引き起こす恐れがあり適当ではない。
理由は、次のように考えられる。すなわち、本発明品は
銅にジルコニウムを0.05重量%添加しているが、ジ
ルコニウムは、図2に示すように、銅に添加したときに
その銅合金の軟化温度を高くする。また、ハフニウム,
チタン,クロム,銀等も同様の効果があるため、本発明
品に適用することができる。一方、インジウム,カドミ
ウム,スズ等も軟化温度が高いことを示しているが、こ
れらはそれ自身の融点が低いため、加熱したときガスケ
ットとの融着を引き起こす恐れがあり適当ではない。
【0018】次に、本発明品のメタルガスケットを70
0℃で1時間焼鈍して、ビッカース硬度を65Hvとし
た。また、この本発明品と比較するために、無酸素銅に
ジルコニウムを0.05重量%添加した銅合金を本発明
品と同様にプレス打抜きし、これを550℃で1時間焼
鈍してビッカース硬度が85Hvのメタルガスケットを
製造した。これらのガスケットを前述したフランジ間に
はさみ、100kgf/cmのトルクでボルト締めして
接続し、解体後のメタルガスケットに残ったナイフエッ
ジ痕の深さを測定した。その結果、本発明品であるビッ
カース硬度65Hvのものにあっては、0.12mmの
深さまでナイフエッジが食い込んでいたのに対し、ビッ
カース硬度85Hvのものにあっては、0.05mmの
深さしか食い込んでおらず、シール部分に相当するフラ
ンジとの接触面積が本発明品の半分以下であった。
0℃で1時間焼鈍して、ビッカース硬度を65Hvとし
た。また、この本発明品と比較するために、無酸素銅に
ジルコニウムを0.05重量%添加した銅合金を本発明
品と同様にプレス打抜きし、これを550℃で1時間焼
鈍してビッカース硬度が85Hvのメタルガスケットを
製造した。これらのガスケットを前述したフランジ間に
はさみ、100kgf/cmのトルクでボルト締めして
接続し、解体後のメタルガスケットに残ったナイフエッ
ジ痕の深さを測定した。その結果、本発明品であるビッ
カース硬度65Hvのものにあっては、0.12mmの
深さまでナイフエッジが食い込んでいたのに対し、ビッ
カース硬度85Hvのものにあっては、0.05mmの
深さしか食い込んでおらず、シール部分に相当するフラ
ンジとの接触面積が本発明品の半分以下であった。
【0019】更に、これらのメタルガスケットを上記と
同様にフランジ間で締め付けた状態で、200〜600
℃,1時間の加熱を行い、加熱後のメタルガスケットの
シール部近傍の硬度を測定した。図3には、その測定結
果が示されている。この結果から初期硬度85Hvのメ
タルガスケットは65Hvの本発明品のものより軟化を
起こし易いことが判る。以上のことから初期硬度を低く
(70Hv以下)することで、締付時にナイフエッジを
深く食い込ませることができ、且つ、高温時の軟化を抑
制することができることが判った。
同様にフランジ間で締め付けた状態で、200〜600
℃,1時間の加熱を行い、加熱後のメタルガスケットの
シール部近傍の硬度を測定した。図3には、その測定結
果が示されている。この結果から初期硬度85Hvのメ
タルガスケットは65Hvの本発明品のものより軟化を
起こし易いことが判る。以上のことから初期硬度を低く
(70Hv以下)することで、締付時にナイフエッジを
深く食い込ませることができ、且つ、高温時の軟化を抑
制することができることが判った。
【0020】以上述べた実施例は、コンフラットタイプ
のフランジによるシール機構について説明したが、本発
明のメタルガスケットは、図4に示すようなSF(コン
プレッションシール)型フランジ6,或いは図5に示す
ようなCS(ホイラー)型フランジ7についても同様の
効果を奏することができる。SF型フランジ6では、ガ
スケット溝6aの一部が斜面となっており、この部分で
メタルガスケット1を押し潰して面圧を発生させる。一
方、CS型フランジ7では、メタルガスケット1の断面
形状は平角ではなく、丸型のリング形状となるが、フラ
ンジ7の2つの斜面7a,及び垂直面7bで面圧を発生
させてシールする構成になっている。
のフランジによるシール機構について説明したが、本発
明のメタルガスケットは、図4に示すようなSF(コン
プレッションシール)型フランジ6,或いは図5に示す
ようなCS(ホイラー)型フランジ7についても同様の
効果を奏することができる。SF型フランジ6では、ガ
スケット溝6aの一部が斜面となっており、この部分で
メタルガスケット1を押し潰して面圧を発生させる。一
方、CS型フランジ7では、メタルガスケット1の断面
形状は平角ではなく、丸型のリング形状となるが、フラ
ンジ7の2つの斜面7a,及び垂直面7bで面圧を発生
させてシールする構成になっている。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のメタルガ
スケットによると、酸素含有量が10ppm以下の銅に
ジルコニウム,クロム,銀,チタン,ハフニウムの中か
ら選ばれた少なくとも1種を0.01〜1重量%添加し
た銅合金を、600℃以上の温度で焼鈍してビッカース
硬度を70Hv以下としたため、300℃を越える高温
でベーキング処理を行ってもリークの発生,及びフラン
ジとの間に緩みが生じるのを防ぐことができる。
スケットによると、酸素含有量が10ppm以下の銅に
ジルコニウム,クロム,銀,チタン,ハフニウムの中か
ら選ばれた少なくとも1種を0.01〜1重量%添加し
た銅合金を、600℃以上の温度で焼鈍してビッカース
硬度を70Hv以下としたため、300℃を越える高温
でベーキング処理を行ってもリークの発生,及びフラン
ジとの間に緩みが生じるのを防ぐことができる。
【図1】ジルコニウム添加量と軟化特性の関係を表すグ
ラフ。
ラフ。
【図2】主な元素を銅に添加したときの軟化温度の変化
を表すグラフ。
を表すグラフ。
【図3】初期硬度と軟化特性の関係を表すグラフ。
【図4】本発明の他の実施例の使用状態を示す断面図。
【図5】本発明の他の実施例の使用状態を示す断面図。
【図6】コンフラット型フランジにおける使用状態を示
す断面図。
す断面図。
【符号の説明】 1 メタルガスケット 2 コンフラ
ット型フランジ 3 ナイフエッジ 4 ボルト 5 ナット 6 SF型フ
ランジ 6a ガスケット溝 7 CS型フ
ランジ 7a 斜面 7b 垂直面
ット型フランジ 3 ナイフエッジ 4 ボルト 5 ナット 6 SF型フ
ランジ 6a ガスケット溝 7 CS型フ
ランジ 7a 斜面 7b 垂直面
Claims (1)
- 【請求項1】 酸素含有量が10ppm以下の銅にジル
コニウム,クロム,銀,チタン,ハフニウムの中から選
ばれた少なくとも1種を0.01〜1重量%添加した銅
合金を、600℃以上の温度で焼鈍してビッカース硬度
を70Hv以下としたことを特徴とするメタルガスケッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7911093A JPH06264165A (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | メタルガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7911093A JPH06264165A (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | メタルガスケット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06264165A true JPH06264165A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13680771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7911093A Pending JPH06264165A (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | メタルガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06264165A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300278A (ja) * | 2005-04-25 | 2006-11-02 | Nec Tokin Corp | 管継手 |
JP2012082891A (ja) * | 2010-10-08 | 2012-04-26 | Musashino Eng:Kk | 真空容器におけるフランジ部のシール構造及びシール方法 |
CN108070734A (zh) * | 2016-11-11 | 2018-05-25 | 财团法人金属工业研究发展中心 | 铜合金导线及其制造方法 |
-
1993
- 1993-03-12 JP JP7911093A patent/JPH06264165A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006300278A (ja) * | 2005-04-25 | 2006-11-02 | Nec Tokin Corp | 管継手 |
JP2012082891A (ja) * | 2010-10-08 | 2012-04-26 | Musashino Eng:Kk | 真空容器におけるフランジ部のシール構造及びシール方法 |
CN108070734A (zh) * | 2016-11-11 | 2018-05-25 | 财团法人金属工业研究发展中心 | 铜合金导线及其制造方法 |
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