JP2006300278A - 管継手 - Google Patents

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Abstract


【課題】 管相互の脱着作業が短時間で行え、無機物のガスケットを用いてもシールを保つことができる管継手を提供する。
【解決手段】 一方の管に取り付けられるプラグ2と、他方の管に取り付けられプラグ2が内挿されるソケット1からなり、ソケット2の内周部にリング状のガスケット受部21が設けられ、ガスケット受部21にガスケット5を保持し、プラグ2の外周上に設けられたカム受部6にソケット1の外周上に設けられたカムレバー3のカム形状部7が接触回動することにより、プラグ2の先端部22をガスケット5に圧接して管相互を接続する管継手において、カムレバー3の回転軸4に回転軸4に直交する方向のばね性を持たせた管継手とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体を移送する管相互を接続する管継手に関する。
流体を移送する管相互を接続する管継手としては、カムレバー式カップリングが知られており、例えば特許文献1、特許文献2に記載されている。図2は、特許文献1に記載されているカムレバー式カップリングである。図2はプラグ2とソケット1が分離した状態を示している。接続する場合は、ソケット1にプラグ2を挿入し、カムレバー3を操作することにより、ソケット1に取り付けられたカムレバー3のカム形状部7がプラグ2に設けられたくぼみであるカム受部6に接触し回動することにより、ソケット1のガスケット受部21に設置したガスケット5にプラグ2の先端部22を圧接した状態で水密、もしくは気密(以降、水密と気密を合わせてシールと表現する)を保ち接合される。このようにカムレバー式カップリングは、管相互の脱着作業が比較的短時間で行うことができるという特徴がある。
また、ガスケットを用いずにフェルール構造で管相互を接続する管継手も知られており、例えば特許文献3に記載されている。図3は、特許文献3に記載されているフェルール構造の管継手である。図3では、前部フェルール31と後部フェルール32とフェルールが2段になり、継手ナット33はネジ条34を介して本体と連結し、管8の表面にフェルールが圧接され、シールを保ち管相互が接続される。このような管継手では、ガスケットを用いないので、ガスケットの材質の選定等が不要という利点がある。
特開平10−220669号公報 特開2005−54857号公報 特表2000−509797号公報
カムレバー式カップリングの場合、脱着作業が容易との利点はあるが、ブチルゴムやシリコーンゴム等の有機系のガスケットを用いて、ガスケットの弾性によりシールを保っている。そのため、環境条件によっては、ガスケットの材質が制限され、使用できない場合がある。
電荷を帯びた素粒子やイオンを高いエネルギー状態に加速し標的に衝突させて、原子核の構造などの研究を行なうために、各種の加速器が用いられている。この装置では、素粒子もしくはイオンの加速や、方向の制御にローレンツ力を用いるので、高磁場を発生させるための電磁石を多数設置する必要があり、この多数の電磁石に応じて多数の冷却水の配管が為されている。このような加速器においては、粒子の加速に伴う各種放射線の発生が避けられず、用いる材料についても、放射線に対する対策が必要となる。
従来、加速器に用いる電磁石の電磁コイルは、放射線量が106Gy(グレイ)ないし108Gyの環境で使用され、放射線による電磁コイルの絶縁劣化の対策として、放射線量が108Gy以下のレベルでは、耐放射線特性の高い有機物の絶縁体が用いられ、放射線量が108Gy以上のレベルでは、無機物の絶縁体が用いられている。放射線量が108Gy以上で、特に高いレベルでは、絶縁体を無機物だけで構成することが必要となる。これは、配管系等においても同じであり、ガスケットの材質も無機物のみで構成することが必要となる。
従来のカムレバー式カップリングでは無機質のガスケットを用いる場合は、管内圧が低い場合を別として、シールを保つのが困難なため、ガスケットを用いないフェルール構造の管継手が用いられている。このフェルール式の管継手は、高圧水にも対応できるが、配管表面が滑らかである必要があり、接続の際にネジで締め付けるが、ネジの締付け時に締め付けのトルクの調整を厳密に行う必要があり、脱着作業に長時間を要するという問題がある。特に、上述のような放射線が発生するような環境では、脱着作業に長時間を要することは、致命的な欠点となる。
従って、本発明の解決すべき課題は、管相互の脱着作業が短時間で行え、無機物のガスケットを用いてもシールを保つことができる管継手を提供することである。
本発明によれば、一方の管に取り付けられるプラグと、他方の管に取り付けられ前記プラグが内挿されるソケットからなり、前記ソケットまたはプラグの内周部にリング状のガスケット受部が設けられ、前記ガスケット受部にガスケットを保持し、前記プラグまたはソケットの外周上に設けられたカム受部に前記ソケットまたはプラグの外周上に設けられたカムレバーのカム形状部が接触回動することにより、前記プラグまたはソケットの先端部を前記ガスケットに圧接して前記管相互を接続する管継手において、前記カムレバーの回転軸に該回転軸に直交する方向のばね性を持たせた管継手が得られる。
また、本発明によれば、3個以上の上記カムレバーが上記ソケットまたはプラグの外周上のほぼ回転対称の位置に配置されている管継手が得られる。
また、本発明によれば、上記ガスケット受部にリング状突起を設けた管継手が得られる。
また、本発明によれば、上記プラグまたはソケットの先端部にリング状突起を設けた管継手が得られる。
また、本発明によれば、上記ガスケットが硬度Hv90以下、望ましくは硬度Hv50の金属ガスケット、具体例として、銅、アルミニウム、もしくはこれらの合金等からなる金属ガスケットを用いた管継手が得られる。
また、本発明によれば、上記回転軸に波型ピンを用いた管継手が得られる。
また、本発明によれば、上記ソケットまたはプラグの内周側にガスケットの内周面を覆うカバー部を設けた管継手が得られる。
本発明の管継手によれば、金属製のガスケットを用いてシールを保ち、しかも管相互の脱着作業が短時間で行うことができる。また、常用2MPaと高圧の流体の管継手に使用できる。従って、放射線対策の必要な電磁コイルの冷却水配管に最適な管継手が得られる。
本発明の管継手は、カムレバー式カップリングであり、金属のガスケットを用いても、シールを保つことが可能な管継手である。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の管継手の構造を示す説明図である。本発明の管継手は、一方の管に取り付けられるプラグ2と他方の管に取り付けられるソケット1からなっている。ソケット1の内周部には、リング状のガスケット受部21を設け、このガスケット受部21にガスケット5を設置する。管相互を接続する際には、ソケット1にプラグ2を挿入し、プラグ2の先端部22をガスケット5に圧接して、シールを保つ構造になっている。
ソケット1にはカムレバー3が取り付けられ、プラグ2の外周には、カム受部6が設けられており、管相互を接続した状態でカム受部6とカムレバー3のカム形状部7が回動できるように構成している。カムレバー3を軸4を支点として駆動することにより、カム形状部7とカム受部6の接触状態を変化させ、管相互の接合、分離を切替えられるようにする。
本実施の形態では、図1は管相互が接合された場合を示し、カムレバー3がこの図のような状態にある場合にはプラグ2の先端部22をガスケットに圧接すると共に、プラグ2がソケット1から分離するのを防止するようになっている。図4は管相互を分離する場合を示しており、カムレバー3がこの図のような状態にある場合は、カム形状部7とカム受部6がフリーとなっており、プラグ2をソケット1から引き抜くことや、プラグ2をソケット1に挿入することが可能である。
カムレバー3の回転軸4には、回転軸に直交する方向にばね性を持たせる。具体的には波型ピンやロールピン等の割りピンを用いることによりばね性を持たせることができる。特に図7に示すような波型ピンを用いると、ばね性の調整が容易であり、強度も高く、取付が容易である上に、ばね性の異なる各種寸法のものが市販されているため入手も容易である。
管相互が接続された状態では、カムレバー3の回転軸4に持たせた、回転軸に直交する方向のばね性により、プラグの先端がガスケットに圧接される方向の力が常時与えられた状態にあることにより、シールを保つことができる。
従って、金属ガスケットのように、ガスケットの弾性が小さい場合でもシール可能である。さらに、弾性の高いブチルゴムやシリコーンゴム等の有機物のガスケットを用いても有機物が劣化すると、弾性が低下するが、このような場合でもシールを保つことができる。また、流体温度が変化することによる材料の熱膨張等による寸法変動をも吸収してシールを保つことができる。例えば10〜100℃程度の熱サイクルなら充分対応することが可能である。
また、カムレバーは、流体の管内圧力が低い場合はソケットの外周上に対称に2個配置するだけでも充分であるが、管内圧力が高い場合には少なくとも外周上の回転対称の位置に3個、望ましくは4個以上取り付ける必要がある。外周上に2個の場合は、カムレバー間を結ぶ、ほぼ線状の力でプラグ先端部がガスケットに圧接されているため、力のバランスが崩れるとこの仮想線の片側から流体の漏れが起こる場合がある。流体の静水圧を変えて行った水漏れ試験によれば、カムレバーが2個の場合は静水圧が0.5MPaまでは、水漏れが見られなかったが、それ以上では水漏れが生じる場合があったのに対し、カムレバーを4個とした場合には静水圧5MPaでも水漏れが見られず、常用2MPaの管継手として充分使用可能であることが確かめられた。
ガスケット受部や、プラグの先端部のガスケットと接触する箇所は、流体の圧力が低い場合は従来のカムレバー式カップリングと同様に平面であってもよい。ただし、弾性の低い金属ガスケットを用いる場合には、ガスケット及びガスケット受部や、プラグの先端部の平面の精度を高くして、均一に圧接されるようにする必要がある。
しかしながら、流体が高圧の時や、シールの信頼性を高めたいときには、ソケットのガスケット受け部や、プラグの先端部にリング状突起を設けることが望ましい。この突起はガスケットに喰い込ませてシールするためのもので、接触面が滑らかに形成されるように突起断面の形状は3角形状やR形状が良い。また辺が曲線もしくは折線の多角形状であっても良いが、先端以外はシールのための接触面を考慮した滑らかな形状とするのが望ましい。
図5は、図1の部分拡大図で、プラグの先端部、ガスケット、及びソケットのガスケット受部の断面を示す拡大図である。プラグ2の先端部22及びソケット1のガスケット受部21には図示のように断面三角形状のリング状突起23,24を有し、このリング状突起23,24が圧接されてガスケット5に喰い込むことで均一に接触し、シール性を高めるようになっている。
この場合のガスケット5の材質はソケット1やプラグ2の材質に比較して柔らかい金属を用いると良い。例えば、ソケット1やプラグ2の材質が鉄、鋼やステンレス鋼の場合には、銅や銅合金(黄銅、青銅等)、アルミやアルミ合金等の金属ガスケットを用いれば良い。他の材質の金属ガスケットを用いても良いが、一般的には硬度Hv90以下、望ましくはHv50以下の柔らかい金属を用いることが望ましい。このような金属ガスケットを用いることにより、リング状突起23,24をガスケット5に喰い込ませることができ、喰い込むことにより、多少の接触の不均一性をも解消でき、シール性を高めることが可能となる。しかも圧接して喰い込ませても金属ガスケットの場合は崩壊するようなことも起こらない。
また、プラグまたはソケットにガスケットの内周面を覆うカバー部を設けて、ガスケットを包み込むような構造としても良い。図6は図5に相当する箇所の別の実施の形態を示すプラグの先端部、ガスケット、及びソケットのガスケット受け部の一部断面図であり、図6aはプラグにカバー部を設け、ソケットに凹部を設けた例、図6bはプラグにカバー部を設け、凹部を設けない例、図6cはソケットにカバー部を設け、プラグに凹部を設けた例を示す。図6aに示す例はプラグ2の内周側の先端部にカバー部25を設け、ソケット1の内周側の先端部にカバー部25に対応する凹部26を設けて、ガスケットを包みこむ構造にしたものである。この場合はプラグ先端部22の部分も一種のガスケット受部とも言える構造となっている。流速が早い場合には、流体に接触する部分が減肉する場合があるが、このような構成にすることにより、ガスケット5の部分には静水圧がかかるが、早い流速の流体には直接曝されないため、シール性を損なうことを防止できる。また、図6bに示す例では、図6aと同じくプラグ2の内周側の先端部にカバー部25を設け、対応する凹部は設けていないが、この形状でもガスケットを包み込む構造であり、早い流速の流体には直接曝されない。また、図6cに示す例は図6aとは逆にソケット1の内周側の先端部にカバー部25を設け、プラグ2の内周側の先端部にカバー部25に対応する凹部26を設けて、ガスケットを包み込む構造としたものである。カバー部25はソケット1及びプラグ2のどちら側に設けても同様な効果が得られる。
なお、上記説明ではガスケット受部21をソケット1側に、カムレバー3をソケット1側にカム受部6をプラグ2側に設ける例のみを示した。この形態がシンプルで製造しやすいが、流体や外部環境によっては、ソケット1とプラグ2の先端を多重管として、多重管どうしの入れ子形式の接続とする場合がある。このような場合は、ガスケット受部21をプラグ2側に、カムレバー3をプラグ2側にカム受部6をソケット1側に設けることもできる。さらに、本発明のソケット、プラグの内周側形状は円形に限定されず、多角形状等でも良い。また、ガスケット、リング状突起の形状も円環に限定されず、このソケット、プラグの形状に合わせて設定すれば良い。
本発明の管継手の構造を示す説明図(管相互が接合された場合)。 従来のカムレバー式カップリングの構造を示す説明図。 従来のフェルール構造の管継手の構造を示す説明図。 本発明の管継手の構造を示す説明図(管相互が分離される場合)。 本発明のプラグの先端部、ガスケット、及びソケットのガスケット受部の断面を示す拡大図。 本発明のプラグの先端部、ガスケット、及びソケットのガスケット受け部の一部断面図、図6(a)はプラグにカバー部を設け、ソケットに凹部を設けた例を示す図、図6(b)はプラグにカバー部を設け、凹部を設けない例を示す図、図6(c)はソケットにカバー部を設け、プラグに凹部を設けた例を示す図。 本発明の回転軸に用いる波型ピンの斜視図。
符号の説明
1 ソケット
2 プラグ
3 カムレバー
4 回転軸
5 ガスケット
6 カム受部
7 カム形状部
8 管
21 ガスケット受部
22 先端部
23,24 リング状突起
25 カバー部
26 凹部
31 前部フェルール
32 後部フェルール
33 継手ナット
34 ネジ条

Claims (7)

  1. 一方の管に取り付けられるプラグと、他方の管に取り付けられ前記プラグが内挿されるソケットからなり、前記ソケットまたはプラグの内周部にリング状のガスケット受部が設けられ、前記ガスケット受部にガスケットを保持し、前記プラグまたはソケットの外周上に設けられたカム受部に前記ソケットまたはプラグの外周上に設けられたカムレバーのカム形状部が接触回動することにより、前記プラグまたはソケットの先端部を前記ガスケットに圧接して前記管相互を接続する管継手において、前記カムレバーの回転軸に該回転軸に直交する方向のばね性を持たせたことを特徴とする管継手。
  2. 3個以上の前記カムレバーが前記ソケットまたはプラグの外周上のほぼ回転対称の位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の管継手。
  3. 前記ガスケット受部にリング状突起を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の管継手。
  4. 前記プラグまたはソケットの先端部にリング状突起を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の管継手。
  5. 前記ガスケットが硬度Hv90以下の金属ガスケットを用いたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の管継手。
  6. 前記回転軸に波型ピンを用いたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の管継手。
  7. 前記ソケットまたはプラグの内周側にガスケットの内周面を覆うカバー部を設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の管継手。
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