JPH06264136A - 溶接性の優れた建築用低降伏比厚肉耐火鋼の製造方法 - Google Patents

溶接性の優れた建築用低降伏比厚肉耐火鋼の製造方法

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JPH06264136A
JPH06264136A JP5191793A JP5191793A JPH06264136A JP H06264136 A JPH06264136 A JP H06264136A JP 5191793 A JP5191793 A JP 5191793A JP 5191793 A JP5191793 A JP 5191793A JP H06264136 A JPH06264136 A JP H06264136A
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steel
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weldability
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JP5191793A
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Kazuhiko Yano
和彦 矢野
Kiyoshi Iwai
清 岩井
Yoshiyuki Nakatani
義幸 中谷
Shigeo Okano
重雄 岡野
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い高温強度と、常温での低降伏比と、優れ
た溶接性および条切り特性を有する建築用厚肉耐火鋼の
製造方法を提供する。 【構成】 C:0.04〜0.15%、 Si:0.05〜0.60%、 Mn:0.
50〜1.50%、Mo:0.10 〜0.40%、Nb:0.005〜0.060 %、
V:0.005〜0.060 %、Ti:0.005〜0.030 %を含有し、残
部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ、下記式で規
定される PCMの値が0.20%以下である鋼片を1050℃以上
の温度に加熱し、 850〜950 ℃の温度範囲で圧延を終了
した後、Ar3以上の温度から 3〜20℃/秒の冷却速度で
400〜550℃の温度まで加速冷却した後、Ac1〜Ac3
温度範囲に再加熱し、さらに 500〜650 ℃の温度で焼戻
しする。 PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B(%)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐火鋼の製造方法に関
し、詳しくは、 600℃の高温においても高い耐力を有
し、かつ溶接性の優れた建築用低降伏比厚肉耐火鋼の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築構造物では、火災時に鉄骨が高温に
さらされると強度が下がり、建築物としての耐力が低下
するため、建築基準法により鉄骨の耐火被覆施工が義務
づけられている。
【0003】従来のSi−Mn系の建築用鋼では、 350℃を
超えると火災時に構造部材に要求される長期耐力 (常温
耐力の2/3)の217N/mm2を下回るため、鉄骨の温度が 350
℃を超えないように工事費、工期などの面から足かせと
なる耐火被覆を施している。
【0004】しかし、最近提起された『新耐火設計法』
では、高温耐力の優れた鋼材(耐火鋼材)を使用すれ
ば、耐火被覆の削減あるいは省略が認められるようにな
っている。この耐火鋼材は駐車場、インテリジェントビ
ルなど多彩の建築物に適用されつつあり、特に厚肉材の
需要が増加している。
【0005】現状、高温耐力の優れた鋼としては、ボイ
ラ・圧力容器用として広く使用されているCr−Mo鋼があ
る。本鋼は、 600℃の耐力は217N/mm2以上と優れている
が、C 量が高いために耐溶接割れ性が悪く、溶接施工に
難点がある。このために、600 ℃で高い耐力を有すると
ともに、優れた溶接性を有し、従来と同じ設計・施工が
できる耐火鋼が幾つか提案されている。
【0006】例えば、特願平1-312931号明細書で開示さ
れている鋼は、Cr、Mo、Nbを複合添加し、制御圧延法に
より製造され、優れた高温耐力を有しているが、板厚が
25mmと薄く、厚肉を対象としていない。また、特願平1-
139329号明細書で開示されている鋼は、多量のMoを添加
した鋼をAr3以下から加速冷却することによりミクロ組
織をフェライトとベイナイトの混合組織とし、常温の降
伏比を低く抑え、600℃の強度を確保している。しか
し、加速冷却のままではガス切断による条切りを行った
際、残留応力が高いために横曲がりや反りの形状不良を
生じやすいという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたもので、化学成分を調整
し、圧延終了温度を限定し、圧延終了後加速冷却を行
い、さらにAc1〜Ac3の温度範囲に再加熱し、その後、
焼戻しすることによって、高温で高い強度を確保し、さ
らに常温の降伏比が低く、かつ優れた溶接性および条切
り特性を有する溶接性の優れた建築用低降伏比厚肉耐火
鋼の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の建築用
鋼における上記の問題点に鑑み、本発明者らが鋭意研究
を行った結果、化学成分を限定し、圧延後の加速冷却−
Ac1〜Ac3温度範囲の再加熱−焼戻しにより、高温で高
い強度を確保し、さらに常温の降伏比が低く、かつ優れ
た溶接性および条切り特性を有する厚肉の建築用耐火鋼
を製造するというものである。すなわち、優れた溶接性
と条切り特性を兼ね備えるには、圧延後の加速冷却−焼
戻しが有効であるが、この方法ではミクロ組織がベイナ
イトとなり、しかも焼戻し時にMo、Nbが析出するために
降伏比が高くなる。そこで、加速冷却後、Ac1〜Ac3
温度範囲に再加熱し、その後、焼戻しを行うことによ
り、ミクロ組織をフェライトとベイナイトの混合組織と
し、降伏比を低下させ、溶接性および条切り特性の優れ
た建築用低降伏比厚肉耐火鋼の製造方法を可能にした。
【0009】その第1発明は、C:0.04〜0.15%、 Si:0.
05〜0.60%、 Mn:0.50〜1.50%、Mo:0.10 〜0.40%、N
b:0.005〜0.060 %、 V:0.005〜0.060 %、Ti:0.005〜
0.030%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からな
り、かつ、下記(1) 式で規定される PCMの値が0.20%以
下である鋼片を1050℃以上の温度に加熱し、 850〜950
℃の温度範囲で圧延を終了した後、Ar3以上の温度から
3〜20℃/秒の冷却速度で 400〜550 ℃の温度まで加速
冷却した後、Ac1〜Ac3の温度範囲に再加熱し、さらに
500〜650 ℃の温度で焼戻しする溶接性の優れた建築用
低降伏比厚肉耐火鋼の製造方法である。 PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B(%)……(1)
【0010】第2発明は、化学成分として、さらに Cu:
0.05〜0.40%、 Ni:0.05〜0.50%、Cr:0.10〜0.40%、
Ca:0.0005〜0.0050%の内から選んだ1種または2種以
上を含有する請求項1記載の溶接性の優れた建築用低降
伏比厚肉耐火鋼の製造方法である。
【0011】
【作用】以下に、本発明における加熱、圧延、加速冷却
および熱処理条件の限定理由について説明する。加熱温
度を1050℃以上に限定した理由は、常温強度および高温
強度の確保に必要なNbおよびMoを鋼中に固溶させるため
である。
【0012】さらに、圧延終了温度については、圧延終
了温度が 850℃未満の場合は、フェライトの細粒化によ
り降伏比が高くなり、80%以下の降伏比を得ることがで
きず、また、集合組織が発生し、これに起因して音響異
方性が高くなり、超音波斜角探傷において屈折角や探傷
感度が変化するために溶接部の健全性が検査できなくな
る。一方、圧延終了温度が 950℃を超えると、オーステ
ナイトが粗粒となるため靱性が劣化する。したがって、
圧延終了温度は 850〜950 ℃の温度範囲に限定する。
【0013】上記条件による制御圧延後に行う加速冷却
は、高温耐力を向上させるベイナイト量を増加させるに
は、冷却開始までの時間が短く、開始温度は高温ほど望
ましい。特に、冷却開始温度がAr3より低くなると、フ
ェライトが生成し、冷却による高温強度の上昇効果が小
さくなるため、冷却開始温度はAr3以上とする。また、
冷却速度は20℃/秒を超える強冷却を行うと、強度が規
格上限を超え、また、3℃/秒よりも遅い冷却速度では
強度上昇効果が得られない。したがって、冷却速度は 3
〜20℃/秒の範囲とする。さらに、冷却停止温度は 400
〜550 ℃の範囲に限定する。これは、冷却停止温度が 4
00℃未満では島状マルテンサイトが生成し、靱性が著し
く劣化するとともに、加速冷却後の矯正が難しくなるた
めであり、一方、 550℃を超えると強度上昇効果が小さ
くなるためである。
【0014】その後、Ac1〜Ac3の温度範囲に再加熱
し、フェライトを一部生成させ、ミクロ組織をフェライ
トとベイナイトの混合組織にして降伏比を低下させた
後、残留応力を除去して条切り特性を向上させるために
500〜650 ℃の温度範囲で焼戻しを行う。焼戻し温度は
500℃未満では残留応力の除去が不十分であり、一方、
650℃を超えると常温強度が大幅に低下する。したがっ
て、焼戻し温度は 500〜650 ℃の範囲に限定する。
【0015】つぎに、本発明における化学成分の限定理
由について説明する。C は、強度上昇に寄与する元素で
あるが、0.04%未満では強度を確保することは困難であ
り、また、0.15%を超えて多量に添加すると、溶接性お
よび靱性を劣化させる。したがって、その添加量は0.04
〜0.15%の範囲とする。
【0016】Siは、脱酸のために必須の元素であるが、
0.05%未満ではその効果が少なく、また、0.60%を超え
て過多に添加すると溶接性を劣化させる。このため、そ
の添加量は0.05〜0.60%の範囲とする。
【0017】Mnは、鋼の強度および靱性を確保するため
に必要な元素であるが、0.50%未満ではこのような効果
は少なく、また、1.50%を超えて多量に添加すると溶接
性を劣化させる。したがって、その添加量は0.50〜1.50
%の範囲とする。
【0018】Moは、高温強度を確保するために不可欠な
元素であり、 600℃における耐力を大幅に上昇させる。
しかしながら、0.10%未満ではこのような効果は得られ
ず、また、0.40%を超えて添加すると大入熱溶接継手靱
性を劣化させる。したがって、その添加量は0.10〜0.40
%の範囲とする。
【0019】Nbは、析出硬化および変態強化による高温
強度の上昇および細粒化による靱性の向上が図られる元
素である。しかし、0.005 %未満ではこのような効果は
得られず、また、0.060 %を超えて過多に添加すると大
入熱溶接継手靱性が劣化する。したがって、その添加量
は 0.005〜0.060 %の範囲とする。
【0020】V は、析出硬化により高温強度を上昇させ
るが、0.005 %未満ではこのような効果は殆ど期待でき
ず、また、0.060 %を超えて過多に添加すると溶接性が
劣化する。したがって、その添加量は 0.005〜0.060 %
の範囲とする。
【0021】Tiは、オーステナイト粒の粗大化を抑制す
るとともに、フェライトの核生成サイトとなり、細粒化
に有効な元素でる。しかし、 0.005%未満ではかかる効
果を発揮することができず、また、 0.030%を超えて添
加すると母材靱性を劣化させる。したがって、その添加
量は 0.005〜0.030 %の範囲とする。
【0022】なお、本発明における第2発明では、上記
の元素の他に必要に応じて、Cu、Ni、CrおよびCaの内の
1種または2種以上を添加することができる。
【0023】Cuは、固溶強化による強度上昇に有効な元
素であるが、0.05%未満ではこのような効果は少なく、
また、0.50%を超えて添加すると熱間加工性および溶接
性を損なう。このため、その添加量は0.05〜0.50%の範
囲とする。
【0024】Niは、靱性の向上に有効な元素であるが、
0.05%未満ではこのような効果は得られない。また、0.
50%を超えて添加してもこのような効果は飽和し、経済
的にも無駄である。したがって、その添加量は0.05〜0.
50%の範囲とする。
【0025】Crは、高温強度の向上に有効な元素である
が、0.10%未満ではこのような効果は期待しがたく、0.
60%を超えて多量に添加すると溶接性が劣化する。この
ため、その添加量は0.10〜0.60%の範囲とする。
【0026】Caは、微量で板厚方向の特性を改善する元
素であるが、0.0005%未満ではこのような効果はなく、
一方、0.0050%を超えて添加すると、このような効果は
飽和するとともに、大型介在物が生成するため超音波欠
陥を生じやすくなる。このため、その添加量は0.0005〜
0.0050%の範囲とする。
【0027】さらに、本発明では溶接時の低温割れ防止
のために行われる予熱を省略する目的で式(1) で示す P
CM (溶接割れ感受性指数) を0.20%以下に限定する。
【0028】以上の条件を用いることにより、高温で高
い耐力を確保し、さらに常温の降伏比が低く、かつ、優
れた溶接性および条切り特性を有する厚肉の建築用耐火
鋼の製造方法を提供することができる。すなわち、適切
な成分設計と制御圧延およびその後の加速冷却−Ac1
Ac3の温度範囲の再加熱−焼戻しを組み合わせて適用
し、鋼の組織をフェライトとベイナイト組織に制御する
ことにより本発明の目的とする溶接性の優れた建築用低
降伏比厚肉耐火鋼を製造することができる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明について説明
する。 実施例1 供試鋼板は表1に示す化学成分を有する鋼片を表2に示
す加熱・圧延・加速冷却・熱処理条件にしたがって、板
厚70mmに仕上げたものである。これらの鋼板から試験片
を採取し、常温引張試験、シャルピ衝撃試験、 600℃の
高温引張試験および最高かたさ試験を行った。その結果
を表2表に併記する。なお、最高かたさ試験はJIS Z 31
01に準じて行った。
【0030】表1に本発明法A〜Hおよび比較例I〜N
の化学成分を、表2に加熱・圧延・加速冷却・熱処理条
件さらに引張特性、衝撃特性、高温特性および溶接性を
それぞれ示す。
【0031】表2から明らかなように、本発明法A〜H
は、 600℃における耐力は217N/mm2以上と優れた高温耐
力を有し、かつ、最高かたさもHV300 未満であり、溶接
硬化性が低い。また、降伏比は建築用鋼材に要求されて
いる80%以下を十分に満足し、シャルピ衝撃試験におけ
る破面遷移温度も-40 ℃以下と良好である。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】一方、比較例Iは、C および PCMが本発明
の限定範囲から高めに外れているため、母材靱性および
溶接性が悪い。比較例Jは、Moが本発明の限定範囲から
高めに外れているため、母材靱性および溶接性が悪い。
比較例Kは、Tiが添加されていないために母材靱性が悪
い。また、比較例L、Mは、前者はMoが、後者はNbがそ
れぞれ添加されていないために、 600℃における耐力が
低い。また、比較例Nは、V が添加されていないため
に、 600℃における耐力が低い。
【0035】実施例2 供試鋼板は表3に示す加熱・圧延・加速冷却・熱処理条
件にしたがって、板厚70mmに仕上げたものである。これ
らの鋼板から試験片を採取し、常温引張試験、シャルピ
衝撃試験、 600℃の高温引張試験を行った。その結果を
表3表に併記する。なお、化学成分は表1の本発明法A
と同じである。
【0036】本発明法A1〜A5は、加熱温度が1050〜1250
℃、圧延終了温度が 860〜930 ℃、冷却開始温度がAr3
以上、冷却停止温度が 420〜520 ℃、冷却速度が 5〜10
℃/秒、Ac1〜Ac3での再加熱温度が 780〜820 ℃、焼
戻し温度が 600〜630 ℃であり、常温強度、降伏比、破
面遷移温度および高温耐力はいずれも良好である。
【0037】
【表3】
【0038】一方、比較例A6は、加熱温度が1000℃であ
るため、Nbが十分に固溶していないため、常温強度およ
び高温耐力が低い。比較例A7は、Ac1〜Ac3の再加熱を
行っていないために高温耐力は高いものの、常温の降伏
比が80%以上と高く建築用として適さない。比較例A8
は、圧延終了温度が 830℃と低いため、フェライトが細
粒となり常温の降伏比が80%を超えている。また、比較
例A9は、圧延終了温度が960℃と高いため、オーステナ
イトが粗粒となり破面遷移温度が高い。比較例A10 は、
冷却開始温度がAr3以下のためベイナイトの生成が少な
く、常温強度および高温耐力が低い。比較例A11 は、冷
却停止温度が 570℃と高いために強度上昇効果が小さ
く、常温強度および高温耐力が低い。さらに、比較例A1
2 は、冷却速度が 2℃/秒と小さいため、常温強度およ
び高温耐力が低い。また、比較例A13は、冷却停止温度
が 320℃と低いため島状マルテンサイトの生成により、
破面遷移温度が高い。
【0039】なお、上記実施例は厚鋼板の製造方法に関
するものであるが、本発明は他の鋼製品、例えば条鋼、
形鋼の製造にも適応し得ることは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、化学成
分を調整し、 PCMを0.20%以下に規制した鋼片をを1050
℃以上の温度に加熱し、 850〜950 ℃の温度範囲で圧延
を終了した後、Ar3以上の温度から 3〜20℃/秒の冷却
速度で 400〜550 ℃の温度まで加速冷却した後、Ac1
Ac3の温度範囲に再加熱し、さらに 500〜650 ℃の温度
で焼戻しする溶接性の優れた建築用低降伏比厚肉耐火鋼
の製造方法であって、本発明によれば、高温で高い強度
を確保し、かつ、常温の降伏比が低く、さらに優れた溶
接性および条切り特性を有する溶接性の優れた建築用低
降伏比厚肉耐火鋼を得ることができる。したがって、本
発明法による建築用耐火鋼は、従来必要とされていた耐
火被覆を大幅に低減あるいは省略することができ、さら
に、耐震性の点から構造物の安全性を高め、かつ、施工
能率を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡野 重雄 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.04〜0.15%、 Si:0.05〜0.60%、 M
    n:0.50〜1.50%、Mo:0.10 〜0.40%、Nb:0.005〜0.060
    %、 V:0.005〜0.060 %、Ti:0.005〜0.030%を含有
    し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ、下記
    (1) 式で規定される PCMの値が0.20%以下である鋼片を
    1050℃以上の温度に加熱し、 850〜950℃の温度範囲で
    圧延を終了した後、Ar3以上の温度から 3〜20℃/秒の
    冷却速度で 400〜550 ℃の温度まで加速冷却した後、A
    c1〜Ac3の温度範囲に再加熱し、さらに 500〜650 ℃の
    温度で焼戻しすることを特徴とする溶接性の優れた建築
    用低降伏比厚肉耐火鋼の製造方法。 PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B(%)……(1)
  2. 【請求項2】 化学成分として、さらに Cu:0.05〜0.40
    %、 Ni:0.05〜0.50%、 Cr:0.10〜0.40%、 Ca:0.0005
    〜0.0050%の内から選んだ1種または2種以上を含有す
    る請求項1記載の溶接性の優れた建築用低降伏比厚肉耐
    火鋼の製造方法。
JP5191793A 1993-03-12 1993-03-12 溶接性の優れた建築用低降伏比厚肉耐火鋼の製造方法 Withdrawn JPH06264136A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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