JPH06263974A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物、シート状成形材料および繊維強化プラスチック成形品の製造法 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物、シート状成形材料および繊維強化プラスチック成形品の製造法

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JPH06263974A
JPH06263974A JP5366593A JP5366593A JPH06263974A JP H06263974 A JPH06263974 A JP H06263974A JP 5366593 A JP5366593 A JP 5366593A JP 5366593 A JP5366593 A JP 5366593A JP H06263974 A JPH06263974 A JP H06263974A
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JP
Japan
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unsaturated polyester
resin composition
molding material
polyester resin
fiber
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JP5366593A
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Keizo Hirai
圭三 平井
Shiyouichi Sasaki
晶市 佐々木
Masaaki Yasuda
雅昭 安田
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】軽量SMCに耐サンディング性と耐水研ぎ性を
付与すると同時に成形作業性を向上させ、しかも成形品
に良好な表面品質を付与することができる不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物、シート状成形材料および繊維強化プ
ラスチック成形品の製造法を提供する。 【構成】不飽和ポリエステル、低収縮剤および充填材を
含む不飽和ポリエステル樹脂組成物において、前記充填
材中に全充填材量の5〜75体積%の熱硬化性樹脂粉を
配合してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物、該不飽和
ポリエステル樹脂組成物を2枚のフィルム間に繊維強化
材とともに存在させたシート状成形材料および該シート
状成形材料を金型を用いて圧縮成形する繊維強化プラス
チック成形品の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不飽和ポリエステル樹
脂組成物、シート状成形材料および繊維強化プラスチッ
ク成形品の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】増粘剤を含む不飽和ポリエステル樹脂組
成物を補強繊維に含浸させた後、熟成して不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物の粘度を増大させたシート状成形材料
(シートモールディングコンパウンド、以下、単にSM
Cと略す)は、金型を用いて成形する際、取扱いが容易
なため、住宅機器や自動車部品に広く用いられている。
SMCは、例えば、充填材、増粘剤、硬化剤、硬化促進
剤、内部離型剤、着色剤、安定剤等を添加、混合した不
飽和ポリエステル樹脂組成物をポリプロピレンフィルム
やポリエチレンフィルム等の一般的なフィルム上に所定
量塗布した後、この上にガラス繊維等の補強繊維を所定
量散布し、さらにその上に不飽和ポリエステル樹脂組成
物を塗布したフィルムを補強繊維の両面に組成物が位置
するように積層して含浸装置で組成物を補強繊維に含浸
させることにより製造される。
【0003】含浸の終了したSMCは、30〜50℃で
数日程度熟成して組成物の粘度を1〜10×104Pa
・s程度まで増粘させ、しかる後に加熱圧縮成形され
る。不飽和ポリエステルは、その硬化に際して5〜10
%の体積収縮を伴うため、通常、低収縮剤として飽和ポ
リエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリスチレン、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化
合物とのブロック共重合体等の熱可塑性樹脂を混合させ
た、いわゆる低収縮剤混合型不飽和ポリエステル樹脂組
成物が用いられる。この低収縮剤混合型不飽和ポリエス
テル樹脂は、硬化体積収縮率がきわめて小さいため、硬
化収縮に伴うクラックの発生や変形などが少ない。
【0004】また、上記のSMCは、炭酸カルシウム等
の充填材を、不飽和ポリエステルと低収縮剤の100重
量部に対して150〜250重量部程度含んでおり、そ
の成形体比重は1.8〜2.0程度になる。これに対
し、近年、軽量化を図るためガラスマイクロバルーン等
の中空軽量化材を配合する検討が盛んとなっており、比
重1.8以下の軽量SMCが作製されるようになってき
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成形品
の軽量化のために、ガラスマイクロバルーン(比重1未
満)を配合し、炭酸カルシウム(比重2.7)を減量し
たガラスマイクロバルーン配合不飽和ポリエステル樹脂
組成物の増粘は、緩やかで、酸化マグネシウム等の増粘
剤を増量しても3日後でたかだか3×103Pa・sま
でしか上昇しない。このため、所定期間で取出したSM
Cを成形する際に、SMCがべとつき、成形作業性が低
下するという問題がある。また、成形品表面または成形
品同士の接着面を研磨して塗装すると、破壊されたガラ
スマイクロバルーンが起点となってピンホールを発生す
る。すなわち、ガラス等の無機質または有機質にかかわ
らず、中空状のバルーンを含有する軽量のSMC成形品
は、サンディングまたは水研ぎと呼ばれる工程に耐える
ことができないため、これらの工程のない特殊な部品に
用途が制限されるという問題がある。
【0006】本発明は、前記の従来技術の問題点を解決
し、軽量SMCに耐サンディング性と耐水研ぎ性を付与
すると同時に成形作業性を向上させ、しかも成形品に良
好な表面品質を付与することができる不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物、この組成物を用いたシート状成形材料お
よびこの成形材料を用いた繊維強化プラスチック成形品
の製造法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、鋭意検討した結果、炭酸カルシウム等の充填材
の一部に、中空状でない特定の軽量化材料を配合し、組
成物の増粘性を向上させることにより、成形作業性、成
形品の耐サンディング性、耐水研ぎ性、耐溶剤性(主と
してスチレンに対して)および表面品質性に優れ、かつ
成形品比重を0.1以上低減できる軽量SMC用不飽和
ポリエステル樹脂組成物が得られることを見出し、本発
明に到達した。すなわち、本発明は、不飽和ポリエステ
ル、低収縮剤および充填材を含む不飽和ポリエステル樹
脂組成物において、前記充填材中に全充填材量の5〜7
5体積%の熱硬化性樹脂粉を配合してなる不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物、該不飽和ポリエステル樹脂組成物を
2枚のフィルム間に繊維強化材とともに存在させたシー
ト状成形材料および該シート状成形材料を金型を用いて
圧縮成形する繊維強化プラスチック成形品の製造法に関
する。
【0008】本発明に用いられる不飽和ポリエステル
は、不飽和二塩基酸成分および必要に応じて不飽和二塩
基酸以外の多塩基酸成分とグリコール成分とを縮合反応
させて得られる。不飽和二塩基酸成分としては、無水マ
レイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、イタコン酸、
シトラコン酸、メサコン酸等を使用することができる。
また必要に応じて使用される不飽和二塩基酸以外の多塩
基酸成分としてはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、無水コハク酸、ジメチルコハク酸、マ
ロン酸、無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テト
ラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲ
ン化無水フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等
が挙げられる。これらは2種以上を併用することができ
る。
【0009】グリコール成分としては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、トリプロピレングリコール、ポリオキシ
エチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、2,4−ペンタンジオール、2,2−ジメチルトリ
メチレングリコール、1,4−ヘキサンジオール、1,
5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオー
ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
ル、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジ
オール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール
等が挙げられる。これらは2種以上を併用することがで
きる。
【0010】本発明に用いられる低収縮剤には特に制限
はなく、例えば、飽和ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、
ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、共役ジエン化
合物と芳香族ビニル化合物とのブロック共重合体等の熱
可塑性樹脂が用いられる。その配合量にも特に制限はな
いが、その効果の点から、不飽和ポリエステルに対して
10〜70重量%の範囲の割合で配合するのが好まし
い。
【0011】本発明に用いられる充填材には、炭酸カル
シウム、クレー、水酸化アルミニウム、タルク、硫酸カ
ルシウム等の無機質充填材粉末とともに熱硬化性樹脂粉
が併用される。熱硬化性樹脂粉の配合量は、全充填材量
の5〜75体積%、好ましくは10〜70体積%であ
る。充填材中の配合量が5体積%未満では、軽量化の効
果がほとんどなく、また75体積%を超えると、軽量化
および増粘性は向上するが、成形物の表面平滑性が低下
する。上記無機質充填材のうち、価格および多量充填性
の点から炭酸カルシウムが好ましい。
【0012】熱硬化性樹脂粉としては、特に制限はない
が、価格の点からエポキシ系やフェノール系の汎用材が
好ましい。またその製造法にも特に制限はなく、例え
ば、熱硬化性樹脂の原料となる初期反応物を反応させて
架橋かつ硬化させながら粉体状のものを作製しても、ま
た、架橋かつ硬化させたブロック状のものを微粉細化し
てもよい。良好な増粘性と成形品の表面品質を維持する
ためには熱硬化性樹脂粉の粒径は細かいほどよく、平均
粒径は50μm以下が好ましい。全充填材の配合量は、
組成物の増粘性、組成物の補強繊維への含浸性および成
形品の表面品質の点から、通常、不飽和ポリエステルと
低収縮剤の100重量部に対して150〜250重量
部、好ましくは170〜230重量部とされる。
【0013】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物に
は、通常、増粘剤、硬化剤、離型剤等が用いられる。増
粘剤としては、例えば、酸化マグネシウムが用いられる
が、その平均粒径は6μm以下であることが好ましい。
平均粒径が6μmを超えると(表面積が小さいと)、増
粘が遅くなり、所望の粘度に到達するまでに要する時間
がきわめて長くなる。また酸化マグネシウムの添加量は
不飽和ポリエステル100重量部に対して1〜5重量部
が好ましい。
【0014】硬化剤としては、例えば、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−
トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオ
キシベンゾイル、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、ジt−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチ
ルパーオクトエート等の有機過酸化物などが用いられ
る。通常の成形時間で良好な表面品質を得るためにはt
−ブチルパーオキシベンゾエートを単独でまたはこれに
他の硬化剤を混合して用いるのが好ましい。離型剤とし
ては、ステアリン酸、シスチリン酸、パルミチン酸等の
脂肪酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等
の脂肪酸金属塩、リン酸エステル等の界面活性剤等が用
いられる。硬化剤および離型剤の使用量には特に制限は
なく、通常用いられる量で使用される。なお、本発明に
なる組成物には、この他に必要に応じて顔料、硬化促進
剤、硬化遅延剤等を配合することができる。この組成物
を2枚のフィルム間に繊維強化材とともに存在させてシ
ート状成形材料とされる。
【0015】図1は、シート状成形材料の製造装置の一
例を示す説明図である。この装置は、フィルム1a、1
bが巻き取られているロール11、20と、不飽和ポリ
エステル樹脂組成物2、21が貯留されているタンク1
2、22と、該組成物の層の厚さを調節するドクターナ
イフ13、23とロービング14を所定の長さに切断す
るカッタ15と、フィルム1a、1bを張り合わせて圧
着するロール16と、圧着されたシートを巻き取る巻き
取りロール17とからなる。このような構成において、
ロール11、20からフィルム1a、1bがそれぞれ引
き出され、該フィルム1a、1b上に、タンク12、2
2から供給される不飽和ポリエステル樹脂組成物2、2
1がドクターナイフ13、23でそれぞれの塗布量が調
節されて塗布され、不飽和ポリエステル樹脂組成物層2
a、2bが形成される。次に組成物層2a上には、ロー
ビング14をカッタ15で所定長さに切断した繊維強化
材3を所定量堆積した後、これと他方の組成物層2bと
により繊維強化材3を挟むように張り合わせて圧着ロー
ラ16等で圧着してこれを巻き取りロール17に巻き取
り、所定期間熟成する。熟成温度および時間はそれぞれ
20〜50℃および1〜7日である。
【0016】得られたシート状成形材料を所定の寸法に
裁断し、両面のフィルムを剥離し、例えば金型中で加熱
圧縮(圧力5〜12MPa、温度110〜180℃)し
て硬化させることにより、繊維強化プラスチック成形品
とすることができる。繊維強化材は、通常、組成物の全
量に対し、10〜50重量%程度配合される。繊維強化
材としてはガラス繊維を用いることが好ましく、その長
さは1/6〜2インチの範囲が好ましい。シート状成形
材料の製造に用いるフィルム1a、1bとしては、ポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどの一般
的なフィルムが使用される。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1 表1に示す配合組成で不飽和ポリエステル樹脂組成物を
作製した。不飽和ポリエステルとしては、ポリセット9
120(日立化成工業社製商品名)を用い、低収縮剤と
しては、不飽和ポリエステルに対して35重量%の飽和
ポリエステル(日立化成工業社製商品名、ポリセットB
9201)を配合した。充填材としては、炭酸カルシウ
ム(日東粉化工業社製商品名、Slite1200)を
270重量部と、熱硬化性樹脂粉〔フェノール樹脂(日
立化成工業社製商品名、VP−801)を硬化剤(日立
化成工業社製商品名、CAT−173A)で架橋かつ硬
化させた後、平均粒径30μmに微粉細したもの〕を1
0.8重量部(全充填材量の10体積%)との混合物を
用いた。増粘剤としてはマグミック(協和化学工業社製
商品名)、硬化剤としてはt−ブチルパーオキシベンゾ
エートおよび離型剤としてはステアリン酸亜鉛を用い
た。
【0018】得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物を
図1のシート状成形材料の製造装置に供給してガラス繊
維(繊維含有量はSMC中40重量%(20体積%)、
ガラス繊維の長さは1インチ)に含浸してこれを芯管に
巻き取り、40℃で3日熟成してシート状成形材料とし
た。また、得られたシート状成形材料を所定の寸法に裁
断後、両面のフィルムを剥離し、150℃に加熱された
金型を用いて成形時間約180秒、加圧力10M・Pa
の条件で圧縮成形して繊維強化プラスチック成形品とし
た。
【0019】得られた組成物、シート状成形材料および
成形品の特性等を下記のようにして調べ、その結果を表
1に示した。 (1)組成物の粘度:40℃に保管して3日後の組成物
粘度を粘度計(ブルックフィールド社製)を用いて測定
した。 (2)シート状成形材料の作業性:増粘後のシート状成
形材料のフィルムを剥離し、ベタツキがないものを○、
ベタツキがありフィルム剥離が困難なものを×として評
価した。 (3)成形品の比重:成形品の比重をJIS K 69
01により測定した。 (4)成形品の表面平滑性:成形品の表面を目視し、う
ねりや波うちの少ないものを○とし、うねりや波うちの
程度に応じ、うねりの少ない順に△〜×として評価し
た。 (5)成形品の耐サンディング性:成形品の表面を15
00番のサンディングペーパで最大1mmまで削った後、
エポキシ系自動車用塗料(関西ペイント社製商品名、K
PX−50)で塗装、焼付け(150℃、30分)を行
い、ピンホールが全く発生しないものを○、発生したも
のを×として評価した。
【0020】実施例2 実施例1において、炭酸カルシウムと熱硬化性樹脂粉の
配合量を表1に示す量として熱硬化性樹脂粉の全充填材
に占める体積割合を10体積%から70体積%に増加し
た以外は実施例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂
組成物、シート状成形材料および成形品を作製した。こ
れらの特性等の評価を実施例1と同様に行い、その結果
を表1に示した。
【0021】比較例1 実施例1において、炭酸カルシウムと熱硬化性樹脂粉の
配合量を表1に示す量として熱硬化性樹脂粉の全充填材
に占める体積割合を10体積%から80体積%に増加し
た以外は実施例1と同様にして不飽和ポリエステル樹脂
組成物、シート状成形材料および成形品を作製した。こ
れらの特性等の評価を実施例1と同様に行い、その結果
を表1に示した。 比較例2 比較例2の熱硬化性樹脂粉に変えてガラスバルーン(住
友3M社製商品名、B46)を表1に示す配合量で配合
した以外は実施例1と同様にして不飽和ポリエステル樹
脂組成物、シート状成形材料および成形品を作製した。
これらの特性等の評価を実施例1と同様に行い、その結
果を表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】表1から、ガラスバルーンを配合した比較
例2では、組成物の増粘性およびシート状成形材料の作
業性が劣り、サンディングできないという大きな欠点が
あるのに対し、本発明の実施例1、2では、優れた増粘
性、作業性および耐サンディング性が得られることが示
される。また成形品の軽量化という点からは熱硬化性樹
脂粉(比重0.9〜1.5)よりガラスバルーン(比重
0.46)のほうが軽量化効率はよいが、本発明の実施
例1、2で得られる成形品の比重は1.8以下であり、
充填剤として炭酸カルシウムのみを用いて得られる従来
のSMC成形品(比重1.9〜2.0)より比重0.1
以上の軽量化が図られることが示される。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、増粘性に優れた不飽和
ポリエステル樹脂組成物および成形作業性に優れたシー
ト状成形材料が得られ、またこのシート状成形材料を用
いることにより、成形品のサンディングおよび水研ぎを
行うことができ、かつ表面平滑性に優れた軽量な繊維強
化プラスチック成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状成形材料の製造装置を示す説明図。
【符号の説明】
1a、1b…フィルム、2、21…不飽和ポリエステル
樹脂組成物、2a、2b…不飽和ポリエステル樹脂組成
物層、3…繊維強化材、12、22…タンク、13、2
3…ドクターナイフ、14…ロービング、15…カッ
タ、11、20…ロール、16…圧着ロール、17…巻
き取りロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/00 C08L 101/00 LTA 7242−4J // B29K 67:00 B29L 7:00 4F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル、低収縮剤および充
    填材を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物において、前
    記充填材中に全充填材量の5〜75体積%の熱硬化性樹
    脂粉を配合してなる不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂
    組成物を2枚のフィルム間に繊維強化材とともに存在さ
    せたシート状成形材料。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のシート状成形材料を金型
    を用いて圧縮成形する繊維強化プラスチック成形品の製
    造法。
JP5366593A 1993-03-15 1993-03-15 不飽和ポリエステル樹脂組成物、シート状成形材料および繊維強化プラスチック成形品の製造法 Pending JPH06263974A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020014891A (ko) * 2000-08-19 2002-02-27 이계안 차체외판용 열경화성 수지 조성물

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