JPH06263873A - ポリエーテルスルホンの製造方法 - Google Patents

ポリエーテルスルホンの製造方法

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JPH06263873A
JPH06263873A JP5561393A JP5561393A JPH06263873A JP H06263873 A JPH06263873 A JP H06263873A JP 5561393 A JP5561393 A JP 5561393A JP 5561393 A JP5561393 A JP 5561393A JP H06263873 A JPH06263873 A JP H06263873A
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JP
Japan
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polymer
polyether sulfone
solvent
water
polyethersulfone
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JP5561393A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kiuchi
政行 木内
Hideo Ozawa
秀生 小沢
Seiji Ishikawa
誠治 石川
Masayuki Nakatani
政之 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶媒、未反応モノマーなどの残留物が少な
く、優れた物性を有するポリエーテルスルホンを効率よ
く製造する方法を提供する。 【構成】 含水ポリエーテルスルホンを減圧ベント口を
有する押出機に供給して溶融押出することを特徴とする
ポリエーテルスルホンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエーテルスルホン
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】ポリエーテルスルホン
は、二価フェノール、アルカリ金属化合物およびジハロ
ゲノジフェニル化合物を有機極性溶媒中で重縮合反応さ
せる方法、または、二価フェノールのアルカリ金属二塩
をあらかじめ合成しジハロゲノジフェニル化合物と有機
極性溶媒中で重縮合反応させる方法で製造されること
が、例えば、特公昭42-7799 号公報、特公昭45-21318号
公報、特開昭48-19700号公報などに開示されている。
【0003】反応溶媒として極性の高い有機溶媒を用い
ることにより、高分子量の重合体を反応中に析出させる
ことなく製造できる。重合体を含有する有機溶液から重
合体を分離する方法としては、溶液に重合体の貧溶媒を
添加して重合体を沈澱析出させた後、粒子状の重合体を
水洗、乾燥する方法が提案されている。添加溶媒とし
て、例えば、特開昭52-27500号公報には水を、特公昭46
-18146号公報には低級アルコールを、特開昭 63-221129
号公報には環状エーテルを、特開昭 59-155431号公報に
はジアルキルケトンを、特開昭59-74125号公報には非極
性芳香族化合物を、特開昭50-89718号公報には脂肪族炭
化水素を、あるいは特開平 2-88639号公報にはアルコー
ルとケトン混合溶液を用いることが開示されている。
【0004】しかしながら、これらの方法では、重合体
中から溶媒、未反応モノマー、オリゴマーなどの残留物
が充分に除去できにくいため、重合体の加熱成形時に重
合体が着色したり、重合体の物性が低下する問題点があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた物性
を有するポリエーテルスルホンを効率よく製造する方法
を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、含水ポリエー
テルスルホンを減圧ベント口を有する押出機に供給して
ポリエーテルスルホンを溶融押出することを特徴とする
ポリエーテルスルホンの製造方法に関する。
【0007】本発明で使用されるポリエーテルスルホン
は、二価フェノール、アルカリ金属化合物およびジハロ
ゲノジフェニル化合物を有機極性溶媒中で重縮合反応さ
せる方法、または、二価フェノールのアルカリ金属二塩
をあらかじめ合成しジハロゲノジフェニル化合物と有機
極性溶媒中で重縮合反応させる方法によって製造され
る。
【0008】アルカリ金属化合物としては、アルカリ金
属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化
物、あるいはアルカリ金属アルコキシドなどが挙げられ
る。特に、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムが好まし
い。
【0009】二価フェノール化合物としては、ハイドロ
キノン、カテコール、レゾルシン、4,4'-ビフェノール
の他に、2,2-ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス(ヒドロキシフェニル)メタンなどのビス(ヒド
ロキシフェニル)アルカン類、ジヒドロキシジフェニル
スルホン類、ジヒドロキシジフェニルエーテル類、ある
いはそれらのベンゼン環の水素の少なくとも一つが、メ
チル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基、
あるいは、メトキシ基、エトキシ基などの低級アルコキ
シ基で置換されたものを挙げることができる。
【0010】二価フェノール化合物として、上記の化合
物を二種類以上混合して用いることができる。二価フェ
ノール化合物は実質上ジハロゲノジフェニル化合物と等
モル量であることが好ましい。製造するポリエーテルス
ルホンの分子量を調節するために、等モルから僅かに過
剰量あるいは過少量で使用できる。この目的のために
は、少量のモノハロゲノジフェニル化合物あるいは一価
フェノール化合物を重合溶液中に添加することができ
る。
【0011】ジハロゲノジフェニル化合物としては、一
般式
【0012】
【化1】
【0013】(式中、XおよびX’は同一あるいは異な
ったハロゲン原子である。)で示されるものである。ジ
ハロゲノジフェニル化合物の具体例としては、 4,4'-ジ
クロロジフェニルスルホン、 4,4'-ジフルオロジフェニ
ルスルホンなどを挙げることをできる。
【0014】有機極性溶媒としては、例えば、ジメチル
スルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシ
ド系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルア
セトアミドなどのアミド系溶媒、N-メチル-2- ピロリド
ン、N-ビニル-2- ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、
N-メチル-2- ピペリドンなどのピペリドン系溶媒、ヘキ
サメチレンスルホキシド、γ- ブチロラクトン等、ある
いは、1,3-ジメチル-2- イミダゾリン、1,3-ジエチル-2
- イミダゾリン系溶媒、スルホランなどを挙げることが
できる。特に、アミド系溶媒が好適に用いることができ
る。
【0015】本発明において、二価フェノール化合物と
ジハロゲノジフェニル化合物の重縮合反応を、アルカリ
金属炭酸化合物の存在下、有機極性溶媒中、重合温度 1
40〜270℃で行う。反応中に副生する水は、系外に不活
性ガス気流と共に、あるいは共沸脱水剤と共に留去する
ことが、高分子量のポリアリールスルホンを製造する上
で好ましい。
【0016】前記製造方法において、所望の分子量を有
する重合体が有機極性溶媒の反応溶液として得られる。
反応溶液中に残存しているアルカリ金属化合物、あるい
はアルカリ金属のハロゲン化物などの無機固体は、濾過
あるいは遠心分離によって分離することができる。
【0017】反応溶液を、攪拌機などで粉砕しながら、
水、メタノール、エタノールなどの貧溶媒を加えて、粉
末状のポリエーテルスルホンを析出分離する。水洗浄
後、乾燥させることにより、所望の含水量のポリエーテ
ルスルホンを得ることができる。
【0018】本発明で用いられる押出機は、一軸あるい
は多軸の1以上の減圧ベント口を有する押出機である。
上記の含水ポリエーテルスルホンは、連続的にまたは脈
動的に押出機に供給されて加熱あるいは摩擦熱で溶融さ
れる。ポリエーテルスルホンに含まれる水分は、水蒸気
となって溶融ポリエーテルスルホンと混合され、押出機
のベント口から水と溶媒、未反応モノマー、オリゴマー
などの残留物との混合蒸気が排気される。排気は、好ま
しくは 200torr以下の減圧下に行われる。
【0019】ポリエーテルスルホンの含水量は、ポリエ
ーテルスルホン 100重量部当たり 0.1〜50重量部が好ま
しい。含水量が上記範囲よりも小さいと、ポリエーテル
スルホン中に残存する溶媒、未反応モノマー、オリゴマ
ーなどの除去効果が不充分であり、また含水量が上記範
囲よりも大きいと、水とポリエーテルスルホンとの不均
一な混合がおこりやすくなり好ましくない。
【0020】残留物が除去されたポリエーテルスルホン
は、押出機の吐出口よりストランド、フィルム、シート
などの種々の形状の成形物を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によって、反応溶液から分
離したポリエーテルスルホンに残存する溶媒、未反応モ
ノマー、オリゴマーなどが効率よく除去できるため、着
色が少なく、耐熱性および機械的強度に優れたポリアリ
ールエーテルを製造することができる。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。実施例に
おける還元粘度ηSP/Cは次式によって表される。 ηSP/C=(t-t0)/t0/c 但し、tは重合体溶液の粘度計における標線間の通過時
間(秒)、t0は純溶媒の粘度計における標線間の通過時
間(秒)、c は重合体溶液の濃度(g/100ml溶媒) を表
す。粘度の測定は、30℃、N-メチル -2-ピロリドン溶媒
を用いて、重合体溶液の濃度0.5g/dl で行った。
【0023】樹脂中の重合溶媒残留量は、ガスクロマト
グラフを用いて測定した。
【0024】ノッチ付アイゾット衝撃強度は、ASTM
D256に準じて測定した。試験片は、上記の重合粉
末を押出機(340℃) でペレット化した後、住友重機社製
射出成形機ネスタールSG100(型締力100ton) を用いて作
成した。ノッチ先端半径は、0.25mmであり、試験片幅は
1/8" で行った。
【0025】実施例1 N-メチル-2- ピロリドン 300L 、共沸脱水用トルエン 1
0L、 4,4'-ジクロルジフェニルスルホン 73.3kg 、ハイ
ドロキノン 13.7kg 及び 4,4'-ビフェノール 23.2kg 及
び炭酸カリウム 38kg を使用して、窒素雰囲気下、温度
約 180℃で 8時間攪拌し重合溶液を得た。反応終了後、
無機物を重合溶液から分離するため、窒素圧 1.5kg/cm2
で濾過し、重合体濃度約23重量%の重合溶液を得た。重
合溶液 1容量に対して、水 6容量の割合で激しく攪拌し
ながら重合体を析出させ、遠心分離機で濾過、分離した
後、重合体を得た。この重合体 1重量に対して、水 6重
量の割合で 2回洗浄後、水 1重量%含むような条件で乾
燥し、ポリエーテルスルホンの粉体を得た。このポリマ
ー粉体はN-メチル-2- ピロリドンを 0.85 重量%含有し
ていた。
【0026】スクリュー径30mmφの3ベントタイプ押出
機の各ベント前に注水孔各1ケ所、計3ケを設けたベン
ト式押出機に、上記のポリマーを供給して、樹脂温度 3
50℃、各ベントの真空度を50Torrとし、ストランドを押
出し、切断してペレット10kg/hr を得た。得られたペレ
ットのN-メチル-2- ピロリドン含有量は100ppmであっ
た。このペレットから 340℃で溶融成形した 0.2mm厚み
のフィルムの黄色度(YI)は、 5.2であった。ノッチ付ア
イゾット衝撃強さは、110kgf・cm/cm であった。
【0027】実施例2 実施例1と同様な方法でポリエーテルスルホンを製造
し、水 5重量%含むような条件で乾燥し、ポリエーテル
スルホンの粉体を得た。このポリマー粉体はN-メチル-2
- ピロリドンを 0.9重量%含有していた。スクリュー径
30mmφの3ベントタイプ押出機の各ベント前に注水孔各
1ケ所、計3ケを設けたベント式押出機に、上記のポリ
マーを供給して、樹脂温度 350℃、各ベントの真空度を
50Torrとし、ストランドを押出し、切断してペレット10
kg/hr を得た。得られたペレットのN-メチル-2- ピロリ
ドン含有量は 50ppmであった。このペレットから 340℃
で溶融成形した 0.2mm厚みのフィルムの黄色度(YI)は、
4.8であった。ノッチ付アイゾット衝撃強さは、105kgf
・cm/cm であった。
【0028】比較例1 実施例1と同様な方法でポリエーテルスルホンを製造
し、水 500ppm 含むような条件で乾燥し、ポリエーテル
スルホンの粉体を得た。このポリマー粉体はN-メチル-2
- ピロリドンを 0.85 重量%含有していた。スクリュー
径30mmφの3ベントタイプ押出機の各ベント前に注水孔
各1ケ所、計3ケを設けたベント式押出機に、上記のポ
リマーを供給して、樹脂温度 350℃、各ベントの真空度
を50Torrとし、ストランドを押出し、切断してペレット
10kg/hr を得た。得られたペレットのN-メチル-2- ピロ
リドン含有量は 1200ppmであった。このペレットから 3
40℃で溶融成形した 0.2mm厚みのフィルムの黄色度(YI)
は、10であった。ノッチ付アイゾット衝撃強さは、 20k
gf・cm/cm であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 政之 千葉県市原市五井南海岸8番の1 宇部興 産株式会社千葉研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水ポリエーテルスルホンを減圧ベント
    口を有する押出機に供給してポリエーテルスルホンを溶
    融押出することを特徴とするポリエーテルスルホンの製
    造方法。
JP5561393A 1993-03-16 1993-03-16 ポリエーテルスルホンの製造方法 Pending JPH06263873A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1057783C (zh) * 1997-05-20 2000-10-25 吉林大学 窄分布高热稳定性聚醚砜树脂(pes)的合成
CN104371105A (zh) * 2014-10-08 2015-02-25 江苏林泉汽车装饰件有限公司 一类用于界面缩聚法制备聚醚砜的相转移催化剂及其制备方法

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CN1057783C (zh) * 1997-05-20 2000-10-25 吉林大学 窄分布高热稳定性聚醚砜树脂(pes)的合成
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