JPH06263869A - 含フッ素ポリエーテルグリコール及びその製造方法 - Google Patents
含フッ素ポリエーテルグリコール及びその製造方法Info
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- JPH06263869A JPH06263869A JP8032893A JP8032893A JPH06263869A JP H06263869 A JPH06263869 A JP H06263869A JP 8032893 A JP8032893 A JP 8032893A JP 8032893 A JP8032893 A JP 8032893A JP H06263869 A JPH06263869 A JP H06263869A
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- Japan
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- ester
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- polyether glycol
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 有機ジカルボン酸と含フッ素ポリエーテルと
のエステルの両末端が1級アルコールであり、潤滑油、
高分子材料の改質剤、中間体等として有用な新規な含フ
ッ素ポリエーテルグリコール及びその製法の提供。 【構成】 下記式(I) HO(CH2CH(CF3)O)n(CO)R(CO)(OCH(CF3)CH2)nOH (I) (式中、R はアルキレン基、フェニレン基、アルキル置
換フェニレン基、n は平均で2〜100)で表わされる含フ
ッ素ポリエーテルグリコール。上記含フッ素ポリエーテ
ルグリコールは、片末端にヒドロキシル基、片末端にベ
ンジルエーテルを有するトリフルオロプロピレンオキシ
ドオリゴマーと二酸ハロゲン化物との反応によりエステ
ルを製造し、ついでこのエステルを脱ベンジル反応させ
ることにより製造することができる。
のエステルの両末端が1級アルコールであり、潤滑油、
高分子材料の改質剤、中間体等として有用な新規な含フ
ッ素ポリエーテルグリコール及びその製法の提供。 【構成】 下記式(I) HO(CH2CH(CF3)O)n(CO)R(CO)(OCH(CF3)CH2)nOH (I) (式中、R はアルキレン基、フェニレン基、アルキル置
換フェニレン基、n は平均で2〜100)で表わされる含フ
ッ素ポリエーテルグリコール。上記含フッ素ポリエーテ
ルグリコールは、片末端にヒドロキシル基、片末端にベ
ンジルエーテルを有するトリフルオロプロピレンオキシ
ドオリゴマーと二酸ハロゲン化物との反応によりエステ
ルを製造し、ついでこのエステルを脱ベンジル反応させ
ることにより製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潤滑油、高分子材料改質
剤、機能性材料の中間体、もしくはポリウレタンやエポ
キシ樹脂等の中間体として有用な含フッ素ポリエーテル
グリコール及びその光学活性体とそれらの製造方法に関
する。さらに詳しくは片末端にヒドロキシル基、片末端
にベンジルエーテルを有するトリフルオロプロピレンオ
キシドオリゴマーと二酸ハロゲン化物との反応によりエ
ステルを製造し、ついでこれを脱ベンジル反応させて得
られる、有機ジカルボン酸と含フッ素ポリエーテルとの
エステルの両末端が1級アルコールである新規含フッ素
ポリエーテルグリコール及びその製造方法に関する。
剤、機能性材料の中間体、もしくはポリウレタンやエポ
キシ樹脂等の中間体として有用な含フッ素ポリエーテル
グリコール及びその光学活性体とそれらの製造方法に関
する。さらに詳しくは片末端にヒドロキシル基、片末端
にベンジルエーテルを有するトリフルオロプロピレンオ
キシドオリゴマーと二酸ハロゲン化物との反応によりエ
ステルを製造し、ついでこれを脱ベンジル反応させて得
られる、有機ジカルボン酸と含フッ素ポリエーテルとの
エステルの両末端が1級アルコールである新規含フッ素
ポリエーテルグリコール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリフルオロプロピレンオキシド重合体
は、化学的に安定なトリフルオロメチル基をもったポリ
エーテルであり、ユニークな物性を有するため、潤滑
剤、塗料、接着剤、改質剤等として有用である。これま
で、種々の末端官能基を有するトリフルオロプロピレン
オキシドオリゴマーが報告され、特にポリウレタンやエ
ポキシ樹脂等の中間体としては両末端にヒドロキシル基
を有するトリフルオロプロピレンオキシドオリゴマー
(特願平04−143635)も報告されているが、こ
のヒドロキシル基の少なくとも一方は2級のアルコール
であり、両末端が等しいトリフルオロプロピレンオキシ
ドオリゴマーについては報告例が無い。
は、化学的に安定なトリフルオロメチル基をもったポリ
エーテルであり、ユニークな物性を有するため、潤滑
剤、塗料、接着剤、改質剤等として有用である。これま
で、種々の末端官能基を有するトリフルオロプロピレン
オキシドオリゴマーが報告され、特にポリウレタンやエ
ポキシ樹脂等の中間体としては両末端にヒドロキシル基
を有するトリフルオロプロピレンオキシドオリゴマー
(特願平04−143635)も報告されているが、こ
のヒドロキシル基の少なくとも一方は2級のアルコール
であり、両末端が等しいトリフルオロプロピレンオキシ
ドオリゴマーについては報告例が無い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ポリウ
レタンやエポキシ樹脂用中間体等の用途に適する含フッ
素ポリエーテルグリコールを得る方法について検討した
結果、片末端にヒドロキシル基、片末端にベンジルエー
テルを有するトリフルオロプロピレンオキシドオリゴマ
ーと二酸ハロゲン化物との反応により得られたエステル
を脱ベンジル反応させることにより、有機ジカルボン酸
と含フッ素ポリエーテルとのエステルの両末端が1級ア
ルコールである新規な含フッ素ポリエーテルグリコール
が得られることを見出し、本発明に到達した。
レタンやエポキシ樹脂用中間体等の用途に適する含フッ
素ポリエーテルグリコールを得る方法について検討した
結果、片末端にヒドロキシル基、片末端にベンジルエー
テルを有するトリフルオロプロピレンオキシドオリゴマ
ーと二酸ハロゲン化物との反応により得られたエステル
を脱ベンジル反応させることにより、有機ジカルボン酸
と含フッ素ポリエーテルとのエステルの両末端が1級ア
ルコールである新規な含フッ素ポリエーテルグリコール
が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の含フッ素ポリエ
ーテルグリコールは下記一般式(I)で表わされる。
ーテルグリコールは下記一般式(I)で表わされる。
【0005】
【化4】
【0006】ここに、Rはアルキレン基、フェニレン基
又はアルキル置換フェニレン基であり、両末端が1級ア
ルコールとなった構造を有している。
又はアルキル置換フェニレン基であり、両末端が1級ア
ルコールとなった構造を有している。
【0007】Rとしてはテトラメチレン、ヘプタメチレ
ン、オクタメチレン等のアルキレン基、o−フェニレ
ン、m−フェニレン、p−フェニレン等のフェニレン基
等を挙げることができる。
ン、オクタメチレン等のアルキレン基、o−フェニレ
ン、m−フェニレン、p−フェニレン等のフェニレン基
等を挙げることができる。
【0008】またトリフルオロプロピレンオキシドの平
均重合度nは2〜100であり、置換基の種類及びnは
含フッ素エーテルオリゴマーの用途により自由に選択し
うる。
均重合度nは2〜100であり、置換基の種類及びnは
含フッ素エーテルオリゴマーの用途により自由に選択し
うる。
【0009】一般式(I)において、−CH−の炭素は
不斉炭素であるから、原料として光学活性なポリトリフ
ルオロプロピレンオキシドモノベンジルエーテルを用い
ることにより、光学活性体である含フッ素ポリエーテル
グリコールを製造することができる。本発明はこのよう
な光学活性体である含フッ素ポリエーテルグリコールを
包含する。
不斉炭素であるから、原料として光学活性なポリトリフ
ルオロプロピレンオキシドモノベンジルエーテルを用い
ることにより、光学活性体である含フッ素ポリエーテル
グリコールを製造することができる。本発明はこのよう
な光学活性体である含フッ素ポリエーテルグリコールを
包含する。
【0010】本発明の含フッ素エーテルオリゴマーの構
造はプロトンNMR(1 H−NMR)、13C−NMR、
19F−NMR及び赤外吸収スペクトル(IR)によって
同定することができる。
造はプロトンNMR(1 H−NMR)、13C−NMR、
19F−NMR及び赤外吸収スペクトル(IR)によって
同定することができる。
【0011】例えば後述する実施例1で得られる一般式
(I)においてR=p−フェニレンで、nの平均値が
3.5である含フッ素エーテルオリゴマーは (1) 1H−NMRスペクトル(図1)によりOH、C
H、CH2 、およびp−C6 H4 が存在すること、
(2)19C−NMRスペクトル(図2)によりCOO、
CF3 基を有するポリエーテル構造を有すること、
(3)19F−NMRスペクトル(図3)によりCF3 基
を有する構造であること、及び、(4)IRスペクトル
(図4)によりアルコール、エステル、およびフェニル
基が存在すること、が確認できる。
(I)においてR=p−フェニレンで、nの平均値が
3.5である含フッ素エーテルオリゴマーは (1) 1H−NMRスペクトル(図1)によりOH、C
H、CH2 、およびp−C6 H4 が存在すること、
(2)19C−NMRスペクトル(図2)によりCOO、
CF3 基を有するポリエーテル構造を有すること、
(3)19F−NMRスペクトル(図3)によりCF3 基
を有する構造であること、及び、(4)IRスペクトル
(図4)によりアルコール、エステル、およびフェニル
基が存在すること、が確認できる。
【0012】また分子量はGPCでのピーク分子量(ポ
リスチレン換算値)として求めることができ、さらに1
H−NMRにおいてフェニル基とメチン、メチレンの和
のピーク積分比から数平均分子量Mn及びトリフルオロ
プロピレンオキシドの重合度nとして求められる。
リスチレン換算値)として求めることができ、さらに1
H−NMRにおいてフェニル基とメチン、メチレンの和
のピーク積分比から数平均分子量Mn及びトリフルオロ
プロピレンオキシドの重合度nとして求められる。
【0013】なお原料に光学活性なポリトリフルオロプ
ロピレンオキシドモノベンジルエーテル(n=3.5、
[α]D 25 =−7.5°,(C=1.1,THF))を
用いると、得られる重合体は旋光度[α]D 25 =−2
2.5°,(C=1.1,THF)の光学活性体とな
る。
ロピレンオキシドモノベンジルエーテル(n=3.5、
[α]D 25 =−7.5°,(C=1.1,THF))を
用いると、得られる重合体は旋光度[α]D 25 =−2
2.5°,(C=1.1,THF)の光学活性体とな
る。
【0014】本発明の含フッ素ポリエーテルグリコール
(I)は片末端にヒドロキシル基、片末端にベンジルエ
ーテルを有するトリフルオロプロピレンオキシドオリゴ
マー(II)と二酸ハロゲン化物(III )との反応からエ
ステル(IV)を製造し、ついでこれを脱ベンジル反応さ
せる次の経路により製造することができる。
(I)は片末端にヒドロキシル基、片末端にベンジルエ
ーテルを有するトリフルオロプロピレンオキシドオリゴ
マー(II)と二酸ハロゲン化物(III )との反応からエ
ステル(IV)を製造し、ついでこれを脱ベンジル反応さ
せる次の経路により製造することができる。
【0015】
【化5】 (但し上記式においてRはアルキレン基、フェニレン基
又はアルキル置換フェニレン基、nは平均で2〜10
0、Xはハロゲンを示す。)
又はアルキル置換フェニレン基、nは平均で2〜10
0、Xはハロゲンを示す。)
【0016】本発明方法において原料として用いる片末
端にヒドロキシル基、片末端にベンジルエーテルを有す
るトリフルオロプロピレンオキシドオリゴマーは式(I
I)で表わされる化合物で、特願平04−257652
公報に記載された方法で、アルカリ金属水酸化物とベン
ジルアルコールの存在下でトリフルオロプロピレンオキ
シドを重合させ、酸で重合を停止させることにより製造
することができる。この方法では重合の際アルカリ金属
水酸化物の添加量を調節することにより分子量を自由に
制御したオリゴマーを得ることができるので、このトリ
フルオロプロピレンオキシドオリゴマーを原料として用
いることにより、任意の分子量を有する本発明の含フッ
素ポリエーテルグリコールを得ることができる。
端にヒドロキシル基、片末端にベンジルエーテルを有す
るトリフルオロプロピレンオキシドオリゴマーは式(I
I)で表わされる化合物で、特願平04−257652
公報に記載された方法で、アルカリ金属水酸化物とベン
ジルアルコールの存在下でトリフルオロプロピレンオキ
シドを重合させ、酸で重合を停止させることにより製造
することができる。この方法では重合の際アルカリ金属
水酸化物の添加量を調節することにより分子量を自由に
制御したオリゴマーを得ることができるので、このトリ
フルオロプロピレンオキシドオリゴマーを原料として用
いることにより、任意の分子量を有する本発明の含フッ
素ポリエーテルグリコールを得ることができる。
【0017】また二酸ハロゲン化物(III )としてはテ
レフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、セバシン酸等の有機ジカルボン酸の二酸ハロ
ゲン化物、特に二酸塩化物を挙げることができ、特にテ
レフタル酸二塩化物が好適である。
レフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、セバシン酸等の有機ジカルボン酸の二酸ハロ
ゲン化物、特に二酸塩化物を挙げることができ、特にテ
レフタル酸二塩化物が好適である。
【0018】トリフルオロプロピレンオキシドオリゴマ
ーベンジルエーテル(II)と二酸ハロゲン化物との反応
は−20〜120℃、特に20〜100℃の温度で行な
うのが好ましい。反応は無溶媒でもよいが、ヘキサン等
の炭化水素溶媒を用いるのが好ましい。触媒は無触媒で
もよいが、トリエチルアミンのような塩基性触媒を用い
ることができる。
ーベンジルエーテル(II)と二酸ハロゲン化物との反応
は−20〜120℃、特に20〜100℃の温度で行な
うのが好ましい。反応は無溶媒でもよいが、ヘキサン等
の炭化水素溶媒を用いるのが好ましい。触媒は無触媒で
もよいが、トリエチルアミンのような塩基性触媒を用い
ることができる。
【0019】この反応によって得られたエステル(IV)
を水素雰囲気下で処理すると脱ベンジル反応により、本
発明の含フッ素ポリエーテルグリコール(I)が得られ
る。反応温度は−20〜200℃、特に20〜100℃
が好ましい。脱ベンジル反応はパラジウム活性炭等の水
素化触媒の存在下で行なうことにより円滑に進行する。
また反応はエステルをエタノール、プロパノール等の溶
媒に溶解させて行なうのが好ましい。
を水素雰囲気下で処理すると脱ベンジル反応により、本
発明の含フッ素ポリエーテルグリコール(I)が得られ
る。反応温度は−20〜200℃、特に20〜100℃
が好ましい。脱ベンジル反応はパラジウム活性炭等の水
素化触媒の存在下で行なうことにより円滑に進行する。
また反応はエステルをエタノール、プロパノール等の溶
媒に溶解させて行なうのが好ましい。
【0020】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。
明する。
【実施例】実施例1 窒素置換した三ツ口フラスコ中にトリフルオロプロピレ
ンオキシドオリゴマーベンジルエーテル(II)(n=
3.5)2.46g(5mmol)と塩化カルシウムで
乾燥し蒸留精製したヘキサン40mlを入れ、オリゴマ
ーを溶解させた。トリエチルアミン1.1ml(8mm
ol)を添加後、テレフタル酸二塩化物(III )0.5
1g(2.5mmol)のヘキサン溶液25mlを滴下
した。室温で2.5時間撹拌し、析出した白色固体を濾
別後、濃縮して薄黄色透明液体のエステル(IV)(R=
p−C6 H4 、n=3.5)2.78gを収率99%で
得た。
ンオキシドオリゴマーベンジルエーテル(II)(n=
3.5)2.46g(5mmol)と塩化カルシウムで
乾燥し蒸留精製したヘキサン40mlを入れ、オリゴマ
ーを溶解させた。トリエチルアミン1.1ml(8mm
ol)を添加後、テレフタル酸二塩化物(III )0.5
1g(2.5mmol)のヘキサン溶液25mlを滴下
した。室温で2.5時間撹拌し、析出した白色固体を濾
別後、濃縮して薄黄色透明液体のエステル(IV)(R=
p−C6 H4 、n=3.5)2.78gを収率99%で
得た。
【0021】次にこのエステル(IV)1.4g(1.2
6mmol)をエタノール30mlに溶解させ、10%
パラジウム活性炭0.5gを添加した。水素雰囲気下6
0℃で12時間、室温で36時間撹拌後、活性炭を濾
別、濃縮して薄黄白濁液体状の生成物1.15gを得
た。
6mmol)をエタノール30mlに溶解させ、10%
パラジウム活性炭0.5gを添加した。水素雰囲気下6
0℃で12時間、室温で36時間撹拌後、活性炭を濾
別、濃縮して薄黄白濁液体状の生成物1.15gを得
た。
【0022】生成物は 1H−NMR(図1)、赤外線吸
収スペクトル(図4)、13C−NMR(図2)、及び19
F−NMR(図3)によって分析した。その結果、
収スペクトル(図4)、13C−NMR(図2)、及び19
F−NMR(図3)によって分析した。その結果、
【0023】(1)1 H−NMR(図1) 下記の各シグナルが認められることから、OH、CH、
CH2 、およびp−C6H4 の存在が確認できた。 8.3〜8.1ppm(C6 H4 ) 5.95ppm(OH) 4.7〜3.65ppm(CH、CH2 )
CH2 、およびp−C6H4 の存在が確認できた。 8.3〜8.1ppm(C6 H4 ) 5.95ppm(OH) 4.7〜3.65ppm(CH、CH2 )
【0024】(2)19C−NMR(図2) 164ppm(COO) 134、130ppm(C6 H4 ) 132〜118ppm(CF3 ) 81〜78ppm(CH) 71〜68ppm(CH2 ) 60ppm(CH2 OH) のシグナルが認められ、これによりCOO、CF3 基を
有するポリエーテル構造を有することがわかった。
有するポリエーテル構造を有することがわかった。
【0025】(3)19F−NMR(図3) 1.8〜1.5、1.1〜0.6ppm(CF3 ) のシグナルが認められ、これにより、CF3 基を有する
構造であることがわかった。
構造であることがわかった。
【0026】(4)IR(図4) 3350,2950,2900,1730,1360,
1250,1100,860,700cm-1 に吸収が認められ、これにより、アルコール、エステ
ル、およびフェニル基の存在が確認できた。
1250,1100,860,700cm-1 に吸収が認められ、これにより、アルコール、エステ
ル、およびフェニル基の存在が確認できた。
【0027】またGPCでのピーク分子量(Shoudex KF
-80M×2本)はポリスチレン換算値で1.8×103 で
あり、さらに 1H−NMRにおいてフェニル基とメチ
ン、メチレンの和のピーク積分比により計算した数平均
分子量Mnから求めたトリフルオロプロピレンオキシド
の重合度nは3.5であった。
-80M×2本)はポリスチレン換算値で1.8×103 で
あり、さらに 1H−NMRにおいてフェニル基とメチ
ン、メチレンの和のピーク積分比により計算した数平均
分子量Mnから求めたトリフルオロプロピレンオキシド
の重合度nは3.5であった。
【0028】その結果この生成物は式(I)においてR
=p−C6 H4 、n=3.5である含フッ素ポリエーテ
ルグリコールであることが確認され、脱ベンジル反応の
収率は98%であった。
=p−C6 H4 、n=3.5である含フッ素ポリエーテ
ルグリコールであることが確認され、脱ベンジル反応の
収率は98%であった。
【0029】
【発明の効果】本発明は、有機ジカルボン酸と含フッ素
ポリエーテルとのエステルの両末端が1級アルコールで
あって、分子内にトリフルオロメチル基を有し、かつエ
ステル結合とエーテル結合を有する新規な含フッ素ポリ
エーテルグリコールであり、潤滑油、高分子材料改質
剤、機能性材料の中間体、もしくはポリウレタンやエポ
キシ樹脂用中間体として有用である。またこの新規含フ
ッ素エーテルオリゴマーは本発明方法により高収率で得
られ、しかもその分子量も自由に制御できるので上記各
種用途の製品を得る方法として利用価値が大きい。
ポリエーテルとのエステルの両末端が1級アルコールで
あって、分子内にトリフルオロメチル基を有し、かつエ
ステル結合とエーテル結合を有する新規な含フッ素ポリ
エーテルグリコールであり、潤滑油、高分子材料改質
剤、機能性材料の中間体、もしくはポリウレタンやエポ
キシ樹脂用中間体として有用である。またこの新規含フ
ッ素エーテルオリゴマーは本発明方法により高収率で得
られ、しかもその分子量も自由に制御できるので上記各
種用途の製品を得る方法として利用価値が大きい。
【図1】本発明の含フッ素ポリエーテルグリコールのプ
ロトンNMRスペクトル
ロトンNMRスペクトル
【図2】本発明の含フッ素ポリエーテルグリコールの13
C−NMRスペクトル
C−NMRスペクトル
【図3】本発明の含フッ素ポリエーテルグリコールの19
F−NMRスペクトル
F−NMRスペクトル
【図4】本発明の含フッ素ポリエーテルグリコールの赤
外線吸収スペクトル
外線吸収スペクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 65/32 NQH 9167−4J
Claims (3)
- 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 (式中、Rはアルキレン基、フェニレン基、アルキル置
換フェニレン基、nは平均で2〜100)で表わされる
含フッ素ポリエーテルグリコール。 - 【請求項2】 光学活性体である請求項1に記載の含フ
ッ素ポリエーテルグリコール。 - 【請求項3】 下記式(II) 【化2】 (式中、nは平均で2〜100)で表わされる片末端に
ヒドロキシル基、片末端にベンジルエーテルを有するト
リフルオロプロピレンオキシドオリゴマーと下記式(II
I ) 【化3】XOC−R−COX (III ) (式中、Rはアルキレン基、フェニレン基又はアルキル
置換フェニレン基、Xはハロゲンを表わす。)で表わさ
れる二酸ハロゲン化物との反応によりエステルを製造
し、ついでこのエステルを脱ベンジル反応させることを
特徴とする請求項1又は2に記載の含フッ素ポリエーテ
ルグリコールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8032893A JPH06263869A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 含フッ素ポリエーテルグリコール及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8032893A JPH06263869A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 含フッ素ポリエーテルグリコール及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263869A true JPH06263869A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13715197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8032893A Pending JPH06263869A (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 含フッ素ポリエーテルグリコール及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06263869A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108373407A (zh) * | 2018-02-28 | 2018-08-07 | 陕西师范大学 | 含氟环氧寡聚物基乙苯及其制备方法 |
-
1993
- 1993-03-16 JP JP8032893A patent/JPH06263869A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108373407A (zh) * | 2018-02-28 | 2018-08-07 | 陕西师范大学 | 含氟环氧寡聚物基乙苯及其制备方法 |
CN108373407B (zh) * | 2018-02-28 | 2020-10-13 | 陕西师范大学 | 含氟环氧寡聚物基乙苯及其制备方法 |
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