JPH06263722A - 7−置換プロスタグランジン類の製造法およびその中間体 - Google Patents

7−置換プロスタグランジン類の製造法およびその中間体

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JPH06263722A
JPH06263722A JP5076220A JP7622093A JPH06263722A JP H06263722 A JPH06263722 A JP H06263722A JP 5076220 A JP5076220 A JP 5076220A JP 7622093 A JP7622093 A JP 7622093A JP H06263722 A JPH06263722 A JP H06263722A
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organosilyl
stannyl
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JP5076220A
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Yasushi Matsumura
靖 松村
Toyomichi Shimada
豊通 島田
Arata Yasuda
新 安田
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AG Technology Co Ltd
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AG Technology Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】 【構成】化1で表される新規なアルデヒド類、及びこの
アルデヒド類にシクロアルキレン基を有するα鎖を結合
させる7−置換プロスタグランジン類の製造法(但し、
1 、R2 、及びR3 は水素原子あるいは保護基、R4
はアルキル基やシクロアルキル基などの炭化水素基)。 【化1】 【効果】新規なアルデヒド類にシクロアルキレン基を有
するα鎖を結合させることにより、容易に収率よく7−
置換プロスタグランジン類を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は7−置換プロスタグラン
ジン類の製造法とその中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】天然型プロスタグランジン類は生体内に
おいて強力な生理活性、たとえば血小板凝集抑制活性、
血管拡張活性、抗潰瘍活性などを有する局所ホルモンで
あり、生体内においてその細胞機能を調節する重要な因
子である。このためこれらを医薬品として開発する試み
が行なわれてきたが、多くの場合医薬品としてはその化
学的不安定性のためにその応用範囲が限定されている。
そこで天然型と同様の生理活性を有し化学的に安定なプ
ロスタグランジン誘導体の開発が内外で鋭意検討されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、α鎖に
シクロアルキレン基を有する新規な7−置換プロスタグ
ランジン誘導体を見いだし、特許出願した(特開平5−
9184)。しかしそこにおけるプロスタグランジン誘
導体の製造法は厳しい反応条件を用いるため反応制御が
困難であったり、一般性のない方法であったりするた
め、そのプロスタグランジン誘導体の実用的な製造法の
開発が強く望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究開発
を行なった結果、α鎖にシクロアルキレン基を有する7
−置換プロスタグランジン誘導体の実用的な製造法とそ
の有用な中間体を見いだした。本発明はこの7−置換プ
ロスタグランジン誘導体の製造法とその中間体に関する
下記の発明である。
【0005】下記式(1)で表されるアルデヒド類に下
記式(2)で表されるアセチレン類を付加反応させるこ
とを特徴とする下記式(3)で表される7−置換プロス
タグランジン類の製造法。
【0006】
【化5】 (ただし、R1 、R2 、R3 :同一もしくは異なり、水
素原子もしくは保護基。R4 :置換もしくは非置換の炭
素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、あるいはア
ルキニル基、または置換もしくは非置換の5〜6員環の
シクロアルキル基。)
【0007】
【化6】 (ただし、R5 :水素原子、スタニル基、またはオルガ
ノシリル基。R6 : 水素原子、炭素数1〜10のアルキ
ル基、アルアルキル基、アリール基、スタニル基、オル
ガノシリル基、または陽イオン。k、l、m、n:それ
ぞれ0から6の整数を表し、かつ0≦k+n≦4、0≦
l+m≦6。)
【0008】
【化7】 (ただし、R1 、R2 、R3 、R4 、k、l、m、n:
上記に同じ。R7 : 水素原子、スタニル基、またはオル
ガノシリル基。R8 :水素原子、炭素数1〜10のアル
キル基、アルアルキル基、アリール基、スタニル基、ま
たはオルガノシリル基。)
【0009】下記式(1)で表されるアルデヒド類。
【0010】
【化8】 (ただし、R1 、R2 、R3 :同一もしくは異なり、水
素原子もしくは保護基。R4 :置換もしくは非置換の炭
素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、あるいはア
ルキニル基、または置換もしくは非置換の5〜6員環の
シクロアルキル基。)
【0011】式(1)においてR1 、R2 、R3 は同一
もしくは異なり水素原子または保護基を表す。保護基と
しては種々の保護基を採用し得る。たとえばアルキル
基、アリール基、アルアルキル基、アルコキシ基などを
有するオルガノシリル基、アルカノイル基、テトラヒド
ロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、ベンジル基、
トリチル基、またはメトキシエトキシ基等がある。オル
ガノシリル基としては3個のアルキル基が同一であるか
異なるトリアルキルシリル基が好ましく、そのうち少な
くとも1個のアルキル基が炭素数2以上のアルキル基で
あることが特に好ましい。オルガノシリル基としては具
体的には、たとえばt−ブチルジメチルシリル基、トリ
エチルシリル基、またはt−ブチルジフェニルシリル基
があり、さらにR1 としてはトリエチルシリル基が、R
2 、R3 としてはt−ブチルジメチルシリル基が特に好
ましい。
【0012】R4 は置換もしくは非置換の炭素数1〜1
0のアルキル基、アルケニル基、あるいはアルキニル
基、または置換もしくは非置換の5〜6員環のシクロア
ルキル基を表す。炭素数1〜10のアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基としては、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチル−3−ヘキセ
ニル基、1−メチル−3−ペンチニル基、または1−メ
チル−3−ヘキシニル基が好ましい。特に好ましくは炭
素数5〜9のアルキル基であり、なかでもn−ペンチル
基、n−ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、1,1−
ジメチルペンチル基が好ましい。置換もしくは非置換の
シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、また
は、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、フェノキシ基、トリフルオロメチル
基、あるいはトリフルオロメチルフェノキシ基などで置
換された、シクロヘキシル基またはシクロペンチル基が
好ましい。
【0013】式(1)で表される本発明化合物は、その
構造中に5個以上の不斉炭素を有するため、各種の立体
異性体、光学異性体が存在するが、本発明の化合物はこ
れらすべての立体異性体、光学異性体およびそれらの混
合物を包含する。
【0014】式(2)においてR5 は、水素原子、スタ
ニル基、またはオルガノシリル基を表す。スタニル基と
しては、たとえばアルキル基、アリール基、アルアルキ
ル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などを3個有するス
タニル基等があり、好ましくは、3個のアルキル基が同
一であるか異なるトリアルキルスタニル基、たとえばト
リメチルスタニル基、トリエチルスタニル基、トリブチ
ルスタニル基、およびトリフェニルスタニル基が採用さ
れる。オルガノシリル基としては前記したオルガノシリ
ル基があり、好ましくは、3個のアルキル基が同一であ
るか異なるトリアルキルシリル基、たとえばトリメチル
シリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシ
リル基が採用される。特に好ましいR5 は水素原子、ト
リブチルスタニル基、およびトリメチルシリル基であ
る。
【0015】R6 は水素原子、炭素数1〜10のアルキ
ル基、アルアルキル基、アリール基、スタニル基、オル
ガノシリル基、または陽イオンを表す。この炭素数1〜
10のアルキル基としては、たとえばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニ
ル基、およびn−デシル基などの直鎖または分岐状のア
ルキル基をあげることができ、アルアルキル基としては
ベンジル基、メトキシベンジル基、ニトロベンジル基、
2,4,6−トリメチルベンジル基、ジフェニルメチル
基、トリチル基などをあげることができ、アリール基と
してはフェニル基、p−メチルチオフェニル基などをあ
げることができる。
【0016】R6 であるスタニル基およびオルガノシリ
ル基としては、前記したものがあげられる。陽イオンと
しては、たとえば、NH4 +やテトラアルキルアンモニウ
ムなどのアンモニウムカチオン、Li+ 、Na+ 、K+
等のアルカリ金属カチオン、1/2 Ca2+、1/2 Mg2+
1/2 Zn2+、1/3 Al3+等の2価もしくは3価の金属カ
チオンなどをあげることができる。
【0017】特に好ましいR6 は、水素原子、メチル
基、エチル基、およびt−ブチル基である。
【0018】k、l、m、nはそれぞれ0から6の整数
を表し、1≦l+m≦6、0≦k+n≦4である。
【0019】lとmは、シクロアルキル基の環の数と結
合手の位置に関係した数を表す。すなわち、l+m+2
はシクロアルキレン基の環を構成する炭素原子の数であ
る。lとmのうち小さい方の数値は、シクロアルキレン
基の結合手の位置を表す。たとえば、lとmのうち小さ
い方が0の場合は1,2−シクロアルキレン基を、lと
mのうち小さい方がlの場合は1,3−シクロアルキレ
ン基を表す。また、kとnはシクロアルキレン基の結合
手に結合したメチレン基の数を表す。このkとnはいず
れも0であってよい。
【0020】lとmはそれぞれ0、1、2、あるいは3
が好ましい。特にl+mは1〜4が好ましい。すなわ
ち、シクロアルキレン基は、シクロプロピレン基〜シク
ロヘキシレン基が好ましい。kとnは、それぞれ0、
1、あるいは2が好ましく、その場合k+nは0〜2が
好ましい。特に好ましくは、k+nは0あるいは1であ
る。さらにk+nはシクロアルキレン基の環を構成する
炭素原子の数が大きくなるほど小さいことが望ましい。
すなわち、l+m+2が3の場合0≦k+n≦2、l+
m+2が4の場合0≦k+n≦1、l+m+2が5〜6
の場合k+n=0であることが好ましい。
【0021】さらにまた、天然型PGI2 の2位〜4位
のトリメチレン基に対応する炭素鎖の長さ、すなわち、
k+l+n+2とk+m+n+2のうち小さい方は2〜
4、大きい方は3〜5が好ましい。
【0022】式(1)で表されるアルデヒド類と式
(2)で表されるアセチレン類との付加反応は、通常、
塩基または酸存在下に行なうのが好ましい。付加反応は
通常−100〜+150℃の間で行なわれるが、−50
〜+70℃の間が好ましい。式(1)で表されるアルデ
ヒド類は、式(2)で表されるアセチレン類に対して通
常0.1〜10当量の範囲で用いられるが、特に0.3
〜2当量の範囲で用いることが好ましい。
【0023】塩基を用いる場合、塩基としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、アルカ
リ金属アミド、アルキル基、アルアルキル基、アリール
基などを有する有機金属反応剤、またはフッ化アンモニ
ウム塩が用いられる。塩基は通常、式(2)で表される
アセチレン類に対して0.01〜10当量が用いられる
が、0.1〜3当量が好ましい。
【0024】リチウム、ナトリウム、カリウムなどのア
ルカリ金属は溶媒またはアンモニアなどと混合したもの
が好ましい。溶媒としては炭化水素系溶媒やエーテル系
溶媒などが用いられる。
【0025】アルカリ金属アミドとしてはリチウムアミ
ド、ナトリウムアミド、カリウムアミドなどアルカリ金
属と、アンモニアまたは2級アミンとのアミドが用いら
れ、具体的にはリチウムアミド、ナトリウムアミド、カ
リウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウ
ムジエチルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、
リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミド、リチウム
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、リチウムヘ
キサメチルジシラジド、ナトリウムジエチルアミド、ナ
トリウムヘキサメチルジシラジド、カリウム3−アミノ
プロピルアミド、カリウムヘキサメチルジシラジドなど
が用いられる。
【0026】アルキル基、アルアルキル基、アリール基
などを有する有機反応剤としては、アルキル基、アルア
ルキル基、アリール基などを有するアルカリ金属または
アルカリ土類金属、具体的には、n−ブチルリチウム、
s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、メチルリチ
ウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、フェニルリ
チウム、ベンジルリチウム、リチウムナフタレニド、リ
チウム1−(ジメチルアミノ)ナフタレニド、トリチル
ナトリウム、ナトリウムナフタレニド、トリチルカリウ
ム、カリウムナフタレニド、エチルマグネシウムブロミ
ド、エチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウム
ブロミド、メチルマグネシウムクロリド、メチルマグネ
シウムヨーダイド、フェニルマグネシウムブロミド、フ
ェニルマグネシウムクロリドなどが用いられる。
【0027】また、塩基存在下、付加反応を行なう際に
金属触媒を加えてもよい。有機金属触媒、あるいはハロ
ゲンなどとの金属の塩が用いられ、金属種としてはホウ
素、アルミニウムなどの3族金属、亜鉛、チタン、ジル
コニウム、マンガン、セリウム、クロムなど遷移金属な
どが用いられる。
【0028】付加反応を酸の存在下行なう場合、酸とし
ては、ルイス酸およびブレンステッド酸があげられる
が、通常ルイス酸が用いられる。ルイス酸としては、有
機金属触媒、あるいはハロゲンなどとの金属の塩が用い
られ、金属種としてはマグネシウムなどのアルカリ土類
金属、ホウ素、アルミニウムなどの3族金属、亜鉛、チ
タン、ジルコニウム、鉄、コバルト、マンガンなどの遷
移金属などが用いられる。具体的には、ボロントリフル
オリドエーテラート、塩化アルミニウム、塩化ジアルキ
ルアルミニウム、二塩化アルキルアルミニウム、ハロゲ
ン化亜鉛、ハロゲン化チタン、ハロゲン化鉄、ハロゲン
化ジルコニウムなどが好ましい。
【0029】また式(2)においてR5 がスタニル基ま
たはオルガノシリル基のとき、塩基として、上記の塩基
の他にフッ化アンモニウムを用いるか、あるいは、酸と
してルイス酸を用いて付加反応を行なうことができる。
【0030】フッ化アンモニウムとしてはアルキル基、
アリール基などを有する4級フッ化アンモニウムが好ま
しく、具体的には、テトラブチルアンモニウムフルオリ
ド、テトラエチルアンモニウムフルオリド、テトラオク
チルアンモニウムフルオリド、ベンジルトリメチルアン
モニウムフルオリドなどが用いられる。
【0031】ルイス酸としては、有機金属触媒、あるい
はハロゲンなどとの金属の塩が用いられ、金属種として
はホウ素、アルミニウムなどの3族金属、亜鉛、チタ
ン、ジルコニウム、鉄、コバルト、マンガン、セリウ
ム、クロムなどの遷移金属などが用いられる。具体的に
は、ボロントリフルオリドエーテラート、塩化アルミニ
ウム、塩化ジアルキルアルミニウム、二塩化アルキルア
ルミニウム、ハロゲン化亜鉛、ハロゲン化チタン、ハロ
ゲン化鉄、ハロゲン化ジルコニウムなどが好ましい。
【0032】溶媒としてはエーテル系溶媒、炭化水素系
溶媒、ハロゲン系溶媒、極性溶媒、またはこれらの混合
溶媒が好ましい。エーテル系溶媒としてはジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキ
サン、ジメトキシエタン、ジグライム、t−ブチルメチ
ルエーテルなどが、炭化水素系溶媒としてはヘキサン、
トルエン、ベンゼン、ペンタン、キシレンなどが、ハロ
ゲン系溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、四塩化炭素、クロロベンゼン、クロロホルムなど
が、極性溶媒としてはジメチルスルホキシド、N,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルア
セトアミド、ニトロメタン、ニトロベンゼン、スルホラ
ン、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)、1,3
−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1
H)−ピリミジノン(DMPU)、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン(DMI)、N,N,N’,N’
−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)などが
用いられる。
【0033】R7 は、水素原子、スタニル基、またはオ
ルガノシリル基を表す。このスタニル基およびオルガノ
シリル基としては、前記したものがあげられる。特に好
ましいR7 は水素原子やトリメチルシリル基である。
【0034】R8 は水素原子、炭素数1〜10のアルキ
ル基、アルアルキル基、アリール基、スタニル基、オル
ガノシリル基、または陽イオンを表す。これらは前記R
6 としてあげられたものと同一であることが好ましい
が、反応の途中あるいはその後にこれらの範疇の他のも
のに変換されてもよい。
【0035】式(3)で表される化合物はその構造中に
6〜10個の不斉炭素を有するため、各種の立体異性
体、光学異性体が存在するが、本発明の化合物はこれら
すべての立体異性体、光学異性体およびそれらの混合物
を包含する。この化合物は前記の特開平5−9184に
記載の7−フルオロプロスタグランジンI2 類の中間体
として有用であるが、用途はこれに限られるものではな
い。
【0036】式(1)で表される本発明化合物であるア
ルデヒドは新規化合物であるが、Coreyラクトン誘
導体(E.J.Coreyら、J.Am.Chem.S
oc.,91,5675(1969)、J.Am.Ch
em.Soc.,94,8616(1972))やα−
メチレンシクロペンタノン誘導体(G.Storkら、
J.Am.Chem.Soc.,97,4745,62
60(1975)、J.Am.Chem.Soc.,9
8,6747(1976)、D.R.Mortonら、
J.Org.Chem.,43,2102(197
8))など公知の方法で合成される化合物から短段階
で、効率よく合成できる。
【0037】たとえば、以下に示すような方法に限られ
るわけではないが、化9に示すようにα−メチレンシク
ロペンタン誘導体のケトンを1,2還元した後、水酸基
を保護し末端オレフィンをヒドロホウ素化して得られる
アルコールを酸化することにより得ることができる。あ
るいは、化10に示すように、Coreyラクトン誘導
体をアミンを用いて開環して得たアミドをオレフィンへ
と変換した後、酸化的にオレフィンを開裂して合成する
ことができる。
【0038】
【化9】
【化10】
【0039】以下に参考例、実施例をあげて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限られる
ものではない。
【0040】
【実施例】
<参考例1> (1S,3R,4R)−4−t−ブチルジメチルシロキ
シ−3−{(3S)−(E)−3−t−ブチルジメチル
シロキシ−1−オクテニル}−2−メチレン−1−シク
ロペンタノールトリエチルシリルエーテルの合成
【0041】(1S,3R,4R)−4−t−ブチルジ
メチルシロキシ−3−{(3S)−(E)−3−t−ブ
チルジメチルシロキシ−1−オクテニル}−2−メチレ
ン−1−シクロペンタノン(1.87g;4mmol)
のメタノール溶液に塩化セリウム7水和物(1.49
g;4mmol)引き続いて水素化ホウ素ナトリウム
(151mg;4mmol)を氷冷下加え、さらに2時
間撹拌した。反応混合物を飽和重曹水に注ぎ酢酸エチル
で抽出した。抽出液を乾燥、濃縮すると1.99gの油
状化合物を得た。これをピリジン(12ml)に溶解
し、氷冷下トリエチルクロロシラン(0.806ml;
4.8mmol)を加え1時間撹拌した。
【0042】反応混合物を飽和重曹水に注ぎ酢酸エチル
で抽出、乾燥濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(酢酸エチル−ヘキサン=1:20)[なお、これは
展開溶媒が酢酸エチル−ヘキサンの容量比1:20の混
合溶媒であることを示す、以下においても同様]で精製
し標題化合物2.17g(3.72mmol)を得た。
【0043】1H NMR(CDCl3):δ0.06(m,12H),0.61(m,6
H),0.88(s,9H),0.89(s,9H),0.98(m,12H),1.27-1.60(m,9
H),2.27(m,1H),3.05(m,1H),3.74(m,1H),4.09(m,1H),4.3
8(m,1H),4.90(s,1H),5.14(s,1H),5.35-5.58(m,2H).
【0044】<実施例1> (1R,2R,3R,5S)−3−t−ブチルジメチル
シロキシ−5−トリエチルシロキシ−2−{(3S)−
(E)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテ
ニル}−1−シクロペンタンカルボアルデヒドの合成
【0045】参考例1で合成したシリルエーテル(2.
17g;3.72mmol)をTHF12mlに溶解
し、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(0.5M
のTHF溶液、22.3ml;11.2mmol)を氷
冷下加えた。室温で2時間撹拌した後、氷冷下3NのN
aOH(15ml)と30%過酸化水素水15mlを加
えた。室温で2時間撹拌した後酢酸エチルで抽出し乾燥
濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル−ヘキサン=1:20)で精製しアルコール1.94
gを得た。
【0046】このアルコールの塩化メチレン(9ml)
溶液にモレキュラーシーブ4A(粉末、3.2g)、ピ
リジニウムクロロクロメート(2.09g;9.69m
mol)を氷冷下加え、室温で1.5時間撹拌し、セラ
イト濾過した。濾液を濃縮し、フロリジルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン=1:20)で精
製し標題化合物1.37g(2.29mmol)を得
た。
【0047】1H NMR(CDCl3):δ0.20(m,12H),0.53(m,6
H),0.85-0.90(m,30H),1.25-1.75(m,9H),2.39(m,2H),3.1
5(m,1H),3.85(m,1H),4.05(m,1H),4.52(m,1H),5.40-5.65
(m,2H),9.70(m,1H).
【0048】 <参考例2>(1S,3R,4R)−4−t−ブチルジ
メチルシロキシ−3−{(3S,5S)−(E)−3−
t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−1−ノネニ
ル}−2−メチレン−1−シクロペンタノールトリエチ
ルシリルエーテルの合成
【0049】参考例1と同様な方法で(1S,3R,4
R)−4−t−ブチルジメチルシロキシ−3−{(3
S,5S)−(E)−3−t−ブチルジメチルシロキシ
−5−メチル−1−ノネニル}−2−メチレン−1−シ
クロペンタノン(1.98g;4mmol)を用い標題
化合物2.21g(3.62mmol)を得た。
【0050】1H NMR(CDCl3):δ0.06(m,12H),0.62(m,6
H),0.86-1.03(m,33H),1.05-1.83(m,10H),2.20(m,1H),3.
15(m,1H),3.76(m,1H),4.17(m,1H),4.38(m,1H),4.89(s,1
H),5.15(s,1H),5.35-5.80(m,2H). IR(neat):2960,2935,2875,2860,1475,1462,1380,1360,1
255,1095 cm-1
【0051】<実施例2> (1R,2R,3R,5S)−3−t−ブチルジメチル
シロキシ−5−トリエチルシロキシ−2−{(3S,5
S)−(E)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−
メチル−1−ノネニル}−1−シクロペンタンカルボア
ルデヒドの合成
【0052】実施例1と同様な方法で、参考例2で合成
したシリルエーテル306mg(0.5mmol)を用
い、標題化合物163mg(0.26mmol)を得
た。
【0053】1H NMR(CDCl3):δ0.06(m,12H),0.57(m,6
H),0.82-0.99(m,33H),1.26-1.80(m,10H),2.25-2.42(m,2
H),3.13(m,1H),3.85(m,1H),4.11(m,1H),4.50(m,1H),5.3
8-5.48(m,2H),9.70(m,1H).
【0054】<参考例3> (1R,2R,3R,5S)−3−t−ブチルジメチル
シロキシ−5−トリエチルシロキシ−2−{(3S)−
3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニル}−
1−(2−ヒドロキシエチル)−シクロペンタンの合成
【0055】(1R,2R,3R,5S)−3−t−ブ
チルジメチルシロキシ−2−{(3S)−3−t−ブチ
ルジメチルシロキシ−1−オクテニル}−5−ヒドロキ
シ−1−シクロペンチル酢酸γ−ラクトン540mg
(1.09mmol)のTHF(5ml)溶液にジメチ
ルアミン(40wt%水溶液、1.36ml;10.8
mmol)を室温で加え60時間撹拌した。反応液を濃
縮した後ピリジン(3ml)に溶解し氷冷下トリエチル
シリルクロリド(0.236ml)を加え1時間撹拌し
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル
−ヘキサン=1:10)で精製し0.62g(0.91
mmol)の油状化合物を得た。
【0056】このうち0.52gをTHF(3ml)に
溶解し氷冷下スーパーヒドリド(1M溶液、3.04m
l)を加え室温で16時間反応した。1NのHClを加
えエーテルで抽出したのち有機層を重曹水で洗浄し、濃
縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル
−ヘキサン=1:10)で精製し、417mg(0.6
8mmol)の標題化合物を得た。
【0057】1H NMR(CDCl3):δ0.06(m,12H),0.53(m,6
H),0.86-1.03(m,30H),1.15-1.88(m,13H),2.22-2.43(m,2
H),3.62(m,2H),3.80(m,1H),4.05-4.15(m,2H),5.35-5.58
(m,2H).
【0058】<実施例3> (1R,2R,3R,5S)−3−t−ブチルジメチル
シロキシ−5−トリエチルシロキシ−2−{(3S)−
(E)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテ
ニル}−1−シクロペンタンカルボアルデヒドの合成
【0059】参考例3で合成したアルコール350mg
の塩化メチレン(5ml)溶液にトリエチルアミン0.
24mlとメタンスルホニルクロリド0.088mlを
加え室温で2時間撹拌した。常法で後処理の後、得た粗
製物425mgを、あらかじめ別のフラスコでジフェニ
ルジセレニド890mgと水素化ホウ素ナトリウム21
5mgをエタノール5ml中で反応した液に加え65℃
で1.5時間撹拌し塩化メチレン25mlで希釈した後
食塩水で洗い、乾燥濃縮した。この粗製物680mgを
THF25mlに溶解し、30wt%H22 0.65
mlを加え30分間加熱還流した。冷却後食塩水に注ぎ
塩化メチレンで抽出しシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル−ヘキサン=1:20)で精製し、対
応するオレフィン160mgを得た。
【0060】このオレフィンをエーテル10mlに溶解
し、メタ過ヨウ素酸ナトリウム114mgを水10ml
に溶解した液を加え、引き続き四酸化オスミウム(0.
02Mのt−BuOH溶液、1.34ml)を氷冷下加
え室温で4時間撹拌した。エーテル抽出、乾燥濃縮後ピ
リジン5mlに溶解しトリエチルシリルクロリド0.6
0mlを加えた。常法で後処理しカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル−ヘキサン=1:20)で精製し12
0mgの標題化合物を得た。
【0061】1H NMR(CDCl3):δ0.20(m,12H),0.53(m,6
H),0.85-0.90(m,30H),1.25-1.75(m,9H),2.39(m,2H),3.1
5(m,1H),3.85(m,1H),4.05(m,1H),4.52(m,1H),5.40-5.65
(m,2H),9.70(m,1H).
【0062】<参考例4> (1R,2R,3R,5S)−3−t−ブチルジメチル
シロキシ−2−{(E)−3−t−ブチルジメチルシロ
キシ−5−メチル−1−ノネニル}−5−ヒドロキシ−
1−シクロペンチル酢酸γ−ラクトンの合成
【0063】ジメチル2−オキソ−4−メチル−オクチ
ルホスホナ−ト17.3gのジメトキシエタン溶液を水
素化ナトリウム2.77gのジメトキシエタン(500
ml)懸濁液に加え、室温で30分撹拌した後、(1
R,2R,3R,5S)−2−(オキソメチル)−3−
ベンゾイロキシ−5−ヒドロキシ−1−シクロペンチル
酢酸γ−ラクトン17.3g(62.9mmol)のジ
メトキシエタン(120ml)溶液を加えて室温で12
時間反応した。酢酸で中和し濃縮した後シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、対応するエノン22.
17gを得た。
【0064】このエノン2.55gのジメトキシエタン
(25ml)溶液に水素化ホウ素亜鉛のジメトキシエタ
ン溶液(0.5M、6.12ml)を−78℃で加え
た。室温に昇温し1.5時間撹拌したのち飽和酒石酸ナ
トリウムカリウム水30mlを加え酢酸エチルで抽出後
濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル−ヘキサン=1:1)で精製し、対応するアリルアル
コール2.25gを得た。
【0065】1H NMR(CDCl3):δ0.08(m,22H),4.09-4.28
(m,1H),5.08-5.43(m,2H),5.65-5.75(m,2H),7.28-8.35
(m,5H).
【0066】このアリルアルコール400mgのメタノ
ール(10ml)溶液に炭酸カリウム692mgを加え
室温で1時間撹拌し、水を加え塩化メチレンで抽出し
た。濃縮後粗生成物をDMF2mlに溶解し、イミダゾ
−ル146mgとt−ブチルジメチルシリルクロリド1
62mgを加え1時間撹拌し、重曹水を加えエーテル抽
出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル−ヘキサン=1:10)で精製し標題化合物373
mgを得た。
【0067】1H NMR(CDCl3):δ0.04(m,2H),0.81-0.88
(m,24H),1.18-2.72(m,15H),3.94-4.02(m,2H),4.92(m,1
H),5.33-5.46(m,2H).
【0068】<実施例4> (1R,2R,3R,5S)−3−t−ブチルジメチル
シロキシ−5−トリエチルシロキシ−2−{(E)−3
−t−ブチリジメチルシロキシ−5−メチル−1−ノネ
ニル}−1−シクロペンタンカルボアルデヒドの合成
【0069】参考例4で合成したラクトン5.2gを用
い、参考例3および実施例3と同様な方法で標題化合物
1.4gを得た。
【0070】1H NMR(CDCl3):δ0.06(m,12H),0.57(m,6
H),0.82-0.99(m,33H),1.26-1.80(m,10H),2.25-2.42(m,2
H),3.13(m,1H),3.85(m,1H),4.11(m,1H),4.50(m,1H),5.3
8-5.48(m,2H),9.70(m,1H).
【0071】<実施例5> 5,6−デヒドロ−7−ヒドロキシPGF2αメチルエ
ステル11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)
9−トリエチルシリルエーテルの合成
【0072】エチルマグネシウムブロミド(0.93M
のTHF溶液、2.80ml)を1−ヘキシン酸(13
5mg;1.2mmol)のTHF(3ml)溶液に氷
冷下加え、室温で1時間撹拌した。この反応液に実施例
1で合成したアルデヒド(599mg、1mmol)の
THF(2ml)溶液に氷冷下加え室温で2時間撹拌し
た後、飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで
抽出した。抽出液を濃縮しジアゾメタンのエーテル溶液
(0.5M)でエステル化した。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン=1:10)で
精製し標題化合物293mgを得た。
【0073】1H NMR(CDCl3):δ0.06(m,12H),0.60(m,6
H),0.84-0.97(m,30H),1.20-2.75(m,19H),3.67(m,3H),3.
85(m,1H),4.05(m,1H),4.18(m,1H),4.60(m,1H),5.40-5.6
2(m,2H).
【0074】<実施例6> 5,6−デヒドロ−7−ヒドロキシ−17,20−ジメ
チル−PGF2αメチルエステル11,15−ビス(t
−ブチルジメチルシリル)9−トリエチルシリルエーテ
ルの合成
【0075】実施例5と同様な方法で実施例2で合成し
たアルデヒド(314mg;0.5mmol)を用い標
題化合物175mg(0.23mmol)を得た。
【0076】1H NMR(CDCl3):δ0.06(m,12H),0.59(m,6
H),0.82-0.99(m,33H),1.22-2.70(m,20H),3.70(m,3H),3.
88(m,1H),4.09(m,1H),4.20(m,1H),4.62(m,1H),5.45-5.6
0(m,2H).
【0077】<参考例5> (3−エチニルシクロブチニル)メタノールの合成
【0078】{3−(2,2−ジブロモエテニル)シク
ロブチニル}メタノール t−ブチルジメチルシリルエ
ーテル(108g;0.28mol)のTHF溶液(1
リットル)にn−ブチルリチウム(1.56Mのヘキサ
ン溶液、1リットル)を−50℃で1時間かけて滴下
し、さらに−20℃で1時間撹拌した。反応混合物を飽
和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、ヘキサンで抽出し
た。抽出液を乾燥濃縮した後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン)で精製して、(3−エチニル
シクロブチニル)メタノール t−ブチルジメチルシリ
ルエーテル59g(0.26mol)を得た。
【0079】(3−エチニルシクロブチニル)メタノー
ル t−ブチルジメチルシリルエーテル(2g;8.9
mmol)のTHF溶液(10ml)にテトラブチルア
ンモニウムフルオリド(1MのTHF溶液、20ml)
を氷冷下で滴下し、さらに室温で2時間撹拌した。反応
混合物を濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(酢酸エチル−ヘキサン=1:4)で精製して標題化
合物0.98g(8.9mmol)を得た。
【0080】1H NMR(CDCl3):δ1.61(br,1H),1.91(m,1
H),2.21(m,3H),2.41(m,1H),2.62(m,1H),3.03(m,1H),3.6
3(m,2H).
【0081】<参考例6> 3−エチニルシクロブタンカルボン酸の合成
【0082】(3−エチニルシクロブチニル)メタノー
ル(11g;0.10mol)のジクロロメタン溶液
(100ml)に、トリオクチルメチルアンモニウムク
ロリド(2.02g;5.0mmol)のジクロロメタ
ン溶液(50ml)、つづいて2,2,6,6−テトラ
メチル−1−ピペリジニルオキシ(0.16g;1.0
mmol)のジクロロメタン溶液(50ml)と臭化カ
リウム(1.19g、10mmol)の水溶液(20m
l)を加え、−30℃に冷却した。
【0083】一方、次亜塩素酸ナトリウム(11.6w
t%水溶液、200g;0.3mol)に炭酸水素ナト
リウムを加えてpH9.3に調整して、上記の混合液に
滴下し、さらに室温で2時間撹拌した。反応混合物に氷
冷下で水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH12とした
後、有機層を除去した。水層をジクロロメタンで洗浄
し、氷冷下で塩酸でpH1に調整し、ジクロロメタンで
抽出した。抽出液を乾燥濃縮して標題化合物6.5g
(52mmol)を得た。
【0084】1H NMR(CDCl3):δ2.20(m,1H),2.35-2.67
(m,4H),3.03(m,1H),3.25(m,1H),9.0-10.5(br,1H).
【0085】<実施例7> 5,6−デヒドロ−2,4−メチレン−7−ヒドロキシ
PGF2αメチルエステル11,15−ビス(t−ブチ
ルジメチルシリル)9−トリエチルシリルエーテルの合
【0086】3−エチニルシクロブタンカルボン酸(4
39mg;3.54mmol)のTHF溶液に、1,3
−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1
H)−ピリミジノン1.28mlを加え−10℃に冷却
し、n−ブチルリチウム(1.56Mのヘキサン溶液、
4.91ml)を滴下した。0℃で110分撹拌した
後、これに実施例1で合成したアルデヒド(1.74
g;2.9mmol)を加え0℃で3時間撹拌した。反
応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで
抽出した。抽出液を濃縮して得た標題化合物に対応する
カルボン酸をジアゾメタンのエーテル溶液でエステル化
しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−
ヘキサン=1:20)精製して標題化合物679mg
(0.89mmol)を得た。
【0087】1H NMR(CDCl3):δ0.05(m,12H),0.62(m,6
H),0.82-0.99(m,30H),1.20-3.20(m,17H),3.69(m,3H),3.
85(m,1H),4.04(m,1H),4.32(m,1H),4.60(m,1H),5.53-5.7
2(m,2H).
【0088】<実施例8> 5,6−デヒドロ−2,4−メチレン−7−ヒドロキシ
−17,20−ジメチル−PGF2αメチルエステル1
1,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)9−トリ
エチルシリルエーテルの合成
【0089】実施例2で合成したアルデヒド1.85g
(3.0mmol)と3−エチニルシクロブタンカルボ
ン酸442mg(3.6mmol)を用い実施例7と同
様の方法で標題化合物1.22g(1.6mmol)を
得た。
【0090】1H NMR(CDCl3):δ0.04(m,18H),0.57(m,6
H),0.80-0.99(m,33H),1.17-3.29(m,20H),3.70(m,3H),3.
90(m,1H),4.15(m,2H),4.62(m,1H),5.35-5.60(m,2H).
【0091】
【発明の効果】新規なアルデヒド類を用いてこれにシク
ロアルキレン基を有するα鎖を結合させることにより、
容易に収率よく7−置換プロスタグランジン類を製造す
ることが可能となった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で表されるアルデヒド類に下
    記式(2)で表されるアセチレン類を付加反応させるこ
    とを特徴とする下記式(3)で表される7−置換プロス
    タグランジン類の製造法。 【化1】 (ただし、R1 、R2 、R3 :同一もしくは異なり、水
    素原子もしくは保護基。R4 :置換もしくは非置換の炭
    素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、あるいはア
    ルキニル基、または置換もしくは非置換の5〜6員環の
    シクロアルキル基。) 【化2】 (ただし、R5 :水素原子、スタニル基、またはオルガ
    ノシリル基。R6 : 水素原子、炭素数1〜10のアルキ
    ル基、アルアルキル基、アリール基、スタニル基、オル
    ガノシリル基、または陽イオン。k、l、m、n:それ
    ぞれ0から6の整数を表し、かつ0≦k+n≦4、0≦
    l+m≦6。) 【化3】 (ただし、R1 、R2 、R3 、R4 、k、l、m、n:
    上記に同じ。R7 : 水素原子、スタニル基、またはオル
    ガノシリル基。R8 :水素原子、炭素数1〜10のアル
    キル基、アルアルキル基、アリール基、スタニル基、ま
    たはオルガノシリル基。)
  2. 【請求項2】下記式(1)で表されるアルデヒド類。 【化4】 (ただし、R1 、R2 、R3 :同一もしくは異なり、水
    素原子もしくは保護基。R4 :置換もしくは非置換の炭
    素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、あるいはア
    ルキニル基、または置換もしくは非置換の5〜6員環の
    シクロアルキル基。)
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