JPH0626346A - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

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JPH0626346A
JPH0626346A JP4182213A JP18221392A JPH0626346A JP H0626346 A JPH0626346 A JP H0626346A JP 4182213 A JP4182213 A JP 4182213A JP 18221392 A JP18221392 A JP 18221392A JP H0626346 A JPH0626346 A JP H0626346A
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JP
Japan
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engine
intake
complete explosion
closing
control device
Prior art date
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Pending
Application number
JP4182213A
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English (en)
Inventor
Masaru Yamamoto
勝 山本
Hiroyuki Morioka
宏行 森岡
Hiroyuki Ishibashi
大之 石橋
Katsumi Nakamura
克巳 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH0626346A publication Critical patent/JPH0626346A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B53/04Charge admission or combustion-gas discharge
    • F02B53/06Valve control therefor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B2053/005Wankel engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン始動時にクランキング回転数を迅速
に上昇させることができ、完爆に至るまでの時間を短縮
して始動性を高めることができる、簡素な構造のエンジ
ンの制御装置を提供する。 【構成】 ロータリピストンエンジンREに、連通路2
4と開閉弁25とからなる吸気遅閉じ手段(ポンピング
ロス低減手段)が設けられ、コントロールユニット26
で開閉弁25を開閉することによって吸気遅閉じが行わ
れる。そして、エンジン始動時において、完爆に至るま
では、開閉弁25が開かれた状態でスタータ30がオン
され、ポンピングロスが低減されてクランキング回転数
が迅速に上昇する。このため、早期に完爆に至り、クラ
ンキング所要時間が短縮される。また、完爆後は、開閉
弁25が閉じられ、実圧縮圧力が高められ、燃焼性が高
められるとともにエンジン出力が高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の運転領域で吸気
遅閉じを行うようにしたエンジンの制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジンを始動させる
際には、スタータスイッチ(キースイッチ)をオンしてバ
ッテリからスタータモータに電力を供給し、該スタータ
モータのトルクでエンジンを強制的に回転させ(クラン
キング)、エンジンが所定の回転数に達して完爆に至
り、自力で回転を継続できるようになったときにスター
タスイッチをオフするようにしている。
【0003】ここで、エンジンを強制的に回転させるの
にはかなり強いトルクを必要とするので、スタータモー
タの電気容量は、他の電気装置に比べてかなり大きく設
定される。したがって、スタータモータがオンされてい
るときにはバッテリ電力が極めて急速に消費されるの
で、クランキングが長引くとバッテリが一時的にダウン
するおそれがある。このため、クランキング時において
は、エンジン回転数(クランキング回転数)を迅速に上昇
させて、完爆に至るまでの所要時間を極力短縮する必要
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ン始動時においては、エンジンは低負荷状態にあり、し
たがって吸気行程及び圧縮行程において強いポンピング
ロス(機械損失)が生じるので、かかるポンピングロスの
ためクランキング時にはエンジン回転数がなかなか上昇
しないといった問題がある。とくに、極低温時等におい
てバッテリ容量が低下しているときには、エンジン回転
数が一層上昇しにくくなり、エンジンが完爆に至らず、
始動に失敗する場合すらある。
【0005】そこで、ピストンのストロークを油圧によ
り機械的に変えることによって圧縮比を変えられるよう
にし、エンジン始動時には圧縮比を低下させてポンピン
グロスを低減し、クランキング時のエンジン回転数の上
昇を促進し、クランキングに要する時間を短縮するよう
にしたエンジンが提案されている(特開昭64−416
27号公報参照)。しかしながら、かかるエンジンで
は、ピストンのストロークを変えための機械構造、油圧
機構等を新たに設ける必要があるので、エンジンの構造
が複雑化してコストアップを招くといった問題がある。
【0006】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、エンジン始動時にクランキ
ング回転数を迅速に上昇させることができ、完爆に至る
までの時間を短縮してエンジン始動性を高めることがで
きる、簡素な構造のエンジンの制御装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、図1に示すように、第1の発明は、エンジンの運転
状態に応じて任意に吸気遅閉じを行うことができる吸気
遅閉じ手段Aが設けられたエンジンの制御装置におい
て、エンジンの完爆を検出する完爆検出手段Bと、エン
ジンの始動に際して、スタータCが始動されてから全気
筒の完爆に至るまでの期間は吸気遅閉じを行わせる一
方、完爆後は吸気遅閉じを行わせないように吸気遅閉じ
手段Aを制御する吸気遅閉じ制御手段Dとが設けられて
いることを特徴とするエンジンの制御装置を提供する。
【0008】第2の発明は、第1の発明にかかるエンジ
ンの制御装置において、完爆検出手段Bが、クランキン
グ回転数が所定値に達したか否かにより完爆を判定する
ようになっていることを特徴とするエンジンの制御装置
を提供する。
【0009】第3の発明は、第1または第2の発明にか
かるエンジンの制御装置において、エンジンがロータリ
ピストンエンジンであって、吸気遅閉じ手段Aが、各気
筒の吸気工程にある作動室同士を連通させる連通路と、
該連通路を開閉する開閉弁とを備えたポンピングロス低
減手段であることを特徴とするエンジンの制御装置を提
供する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。 <第1実施例>図2に示すように、2気筒ロータリピス
トンエンジンREには第1気筒Pと第2気筒Sとが設け
られている。そして、第1気筒Pにおいては、ケーシン
グ1pの側壁をなすサイドハウジング2pの内側面に開口
する吸気ポート3pが開かれたときに、独立吸気通路4p
から各作動室5p,6p,7p内に混合気を吸入し、この混
合気をロータ8pで圧縮して2つの点火プラグ9pで着火
・燃焼させ、ケーシング1pの周壁をなすロータハウジ
ング10pの内周面に開口する排気ポート11pが作動室
5p,6p,7pと連通したときに、燃焼ガスを排気通路(図
示せず)に排出するといったプロセスを繰り返すように
なっている。これに伴って、ロータ8pが、その頂部を
ロータハウジング10pのトロコイド内周面に摺接させ
つつ偏心軸12まわりで遊星回転運動をし、この遊星回
転運動に伴って偏心軸12が回転し、この偏心軸12の
回転力がエンジンREの出力として取り出されるように
なっている。ここで、吸気ポート3p近傍において独立
吸気通路4pには、エア中に燃料を噴射する燃料噴射弁
13pが設けられている。第2気筒Sは、基本的には第
1気筒Pと同様の構成となっているのでその詳しい説明
は省略するが、第1気筒Pの各部材1p〜13pと対応す
る第2気筒Sの各部材には、第1気筒Pと同一の番号付
し、その添字をsとしている。
【0011】燃料噴射弁13p,13sは、後で説明する
コントロールユニット26によって制御され、通常の運
転領域では、吸入エア量に応じて、所定の空燃比を保持
できるだけの燃料を噴射するようになっている。しかし
ながら、所定の減速時には、一方の気筒または両方の気
筒の燃料噴射弁13p,13sからの燃料噴射が停止さ
れ、燃費性能が高められるようになっている。
【0012】エンジンREに燃料燃焼用のエアを供給す
るために共通吸気通路16が設けられ、この共通吸気通
路16にはアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量に応
じて開かれるスロットル弁17が設けられている。な
お、スロットル弁17の開度(スロットル開度)を検出す
るスロットルセンサ18が設けられている。そして、共
通吸気通路16の下流端は、吸入エアの流れを安定化す
るためのサージタンク19(容積部)に接続され、このサ
ージタンク19には、第1,第2気筒P,Sの独立吸気通
路4p,4sの上流端が接続されている。また、サージタ
ンク19には、吸気ブーストを検出するブーストセンサ
20と、吸気エアの温度を検出する吸気温センサ21と
が臨設されている。
【0013】そして、エンジンREには、所定の運転領
域でポンピングロスを低減するために、圧縮行程初期に
ある一方の気筒P(S)の作動室5p〜7p(5s〜7s)内の
エアを、吸気行程にある他方の気筒S(P)の作動室5s
〜7s(5p〜7s)にリリースするポンピングロス低減手
段(吸気遅閉じ手段)が設けられている。
【0014】このポンピングロス低減手段は、具体的に
は、第1気筒Pのサイドハウジング2pの内周面に開口
する連通ポート23pと第2気筒Sのサイドハウジング
2sの内周面に開口する連通ポート23sとを連通する連
通路24と、該連通路24を開閉する開閉弁25とで構
成されている。そして、各連通ポート23p,23sは、
夫々、対応する吸気ポート3p,3sよりも所定の偏心軸
角(例えば30〜50°)だけリーディング側に配置さ
れ、したがって連通ポート23p,23sは吸気ポート3
p,3sよりも上記偏心軸角だけ遅れて閉じられるように
なっている(吸気遅閉じ)。このため、一方の連通ポート
23p(23s)と連通している作動室5p〜7p(5s〜7s)
が圧縮行程初期にあるときには、他方の連通ポート23
s(23p)と連通している作動室5s〜7s(5p〜7p)が吸
気行程にあるといった関係が常に成立し、このため、開
閉弁25が開かれているときには、圧縮行程初期にある
作動室5p〜7p(5s〜7s)内のエアが、吸気行程にある
他方の気筒の作動室5s〜7s(5p〜7p)にリリースさ
れ、ポンピングロスが低減されるわけである。
【0015】より詳しくは、図3(a)に示すように、第
1気筒Pの作動室5pが圧縮行程初期にあるときには、
第2気筒Sの作動室5sが吸気行程にあり、このとき作
動室5p内のエアが矢印Xで示すように、連通路24を
通して作動室5sにリリースされ、作動室5pでは、かか
る連通状態にある間はエアが圧縮されず、したがって圧
縮抵抗が生じない。他方、作動室5s側では、作動室5p
からエアが流入するので吸気負圧が弱められ吸引抵抗が
低減される。このようにして、偏心軸12の抵抗が低減
され、ポンピングロスが低減される。この後、図3(b),
(c)に示すように、連通ポート23pが閉止された時点か
ら、ロータ8pの回転に伴って次第に作動室5p内のエア
が圧縮される。同様に、第2気筒Sの作動室5sが圧縮
行程に入ったときには、図3(d)中の矢印Yで示すよう
に、作動室5s内のエアが第1気筒P側にリリースされ
る。
【0016】ここで、開閉弁25はコントロールユニッ
ト26によって制御され、所定の運転領域では開かれ
て、ポンピングロスの低減により燃費性能が高められる
ようになっている。さらに、この開閉弁25はこのよう
に一般的に燃費性能を高めることを目的として開かれる
ほか、後で説明するように、エンジン始動時においては
完爆に至るまでの間、クランキング回転数の上昇を促進
するために開かれるようになっている。
【0017】エンジンREを始動させるためにスタータ
30が設けられ、このスタータ30は、スタータスイッ
チ29がオンされたときには、バッテリ15から電力が
供給されて偏心軸12を強制的に回転させるようになっ
ている(クランキング)。ここで、スタータ30の電気容
量はかなり大きく設定されているので、始動時のバッテ
リ15の電力の消耗を低減するため、クランキング所要
時間は極力短縮する必要がある。そこで、第1実施例で
は、コントロールユニット26によって、エンジン始動
時には完爆に至るまで開閉弁25を開き、ポンピングロ
スの低減により偏心軸12の駆動抵抗を低減してクラン
キング回転数の上昇を促進するといったエンジン始動時
吸気遅閉じ制御が行われるようになっている。
【0018】コントロールユニット26は、特許請求の
範囲に記載された「完爆検出手段」と「吸気遅閉じ制御手
段」とを含むエンジンREの総合的な制御手段であっ
て、スロットルセンサ18によって検出されるスロット
ル開度、ブーストセンサ20によって検出される吸気ブ
ースト、吸気温センサ21によって検出される吸気温、
回転数センサ27によって検出されるエンジン回転数、
水温センサ28によって検出されるエンジン水温、スタ
ータスイッチ29から出力されるスタータ始動信号等を
制御情報として、燃料噴射弁13p,13sに対する燃料
供給制御、開閉弁25に対する開閉制御等の各種制御を
行うようになっているが、以下では図4に示すフローチ
ャートに従って、適宜図2及び図3を参照しつつ、本願
にかかるエンジン始動時吸気遅閉じ制御についてのみ説
明する。
【0019】制御が開始されると、ステップ#1で、ス
タータ始動信号、エンジン水温等の各種信号が読み込ま
れる。次に、ステップ#2で開閉弁25が開かれる。こ
のように、初期状態として開閉弁25を開いておくの
は、エンジン始動時にはまず開閉弁25を開いた状態で
クランキングを行うようにしているからである。
【0020】続いて、ステップ#3で、エンジンREが
始動されたか否か、すなわちスタータ始動信号がオフか
らオンに変化したか否かが比較・判定され、エンジンR
Eが始動されていないと判定された場合は(NO)、以下
のエンジン始動時吸気遅閉じ制御を行う必要がないで、
以下の全ステップをスキップしてステップ#1に復帰す
る。他方、エンジンREが始動されていると判定された
場合は(YES)、以下のステップ#4〜ステップ#11
で、実質的なエンジン始動時吸気遅閉じ制御が実行され
る。
【0021】ステップ#4では、カウンタiに初期値1
がセットされる。このカウンタiは、エンジン始動開始
後の経過時間をカウントするためのカウンタである。ス
テップ#5では、カウンタiに対応する実際のエンジン
回転数Ne(i)すなわちクランキング回転数と、完爆クラ
ンキング回転数Ne0(i)とが読み込まれる。ここで、完
爆クランキング回転数Ne0(i)とは、全気筒P,Sが自
力で回転を継続することができるようになったとき、す
なわち完爆に至ったときに得られるエンジン回転数であ
る。つまり、エンジン回転数Ne(i)が完爆クランキング
回転数Ne0(i)に達したときにエンジンREが完爆した
と判定されるわけである。第1実施例では、エンジン回
転数Ne(i)が、この完爆クランキング回転数Ne0(i)に
達するまでは開閉弁25を開き、この後開閉弁25を閉
じるようにしている。
【0022】次に、ステップ#6で、エンジン回転数N
e(i)が完爆クランキング回転数Ne0(i)以上であるか否
かが比較・判定される。ここで、Ne(i)<Ne0(i)であ
ると判定されれば(NO)、ステップ#10でカウンタi
が1だけインクリメントされた後、ステップ#11で、
開閉弁25を開いた状態で始動制御サブルーチンが実行
される。この始動制御サブルーチンは、一般に用いられ
ている普通のものであって、例えばエンジン水温をパラ
メータとする所定の始動時用マップを用いて、エンジン
水温に応じて燃料噴射量を増量するとともに、所定の点
火タイミング(例えば、5/5deg)で点火を行うように
なっている。
【0023】この場合、開閉弁25が開かれているの
で、前記したとおりポンピングロスが大幅に小さくな
り、したがって偏心軸12の駆動抵抗が小さくなるの
で、エンジン回転数(クランキング回転数)が迅速に上昇
し、クランキング所要時間が大幅に短縮されることにな
る。さらに、この場合、圧縮行程初期にある作動室5p
〜7p(5s〜7s)内の暖かい混合気が、吸気行程にある
作動室5s〜7s(5p〜7p)に流入するので、各作動室5
p〜7p,5s〜7sでの点火時の混合気温度が上昇し、混
合気の燃焼性が高められ、エンジンの始動性が一層高め
られる。
【0024】他方、ステップ#6で、Ne(i)≧Ne0(i)
であると判定された場合(YES)、すなわち完爆後は、
ステップ#7で開閉弁25が閉じられた後、ステップ#
8で始動制御サブルーチンが実行される。この始動制御
サブルーチンは、ステップ#11の場合と同様である。
この場合、開閉弁25が閉じられているので、実圧縮圧
力が高められ、これによって燃焼安定性が高められると
ともに、エンジン出力が高められる。この後、ステップ
#9で、かかる始動モードからの離脱が行われて一般モ
ードに移行した後ステップ#1に復帰する。
【0025】図5に、このようなエンジン始動時吸気遅
閉じ制御が行われた場合の、スタータ30の作動状態
(G1)と、エンジン回転数(G2)と、開閉弁25の開閉状
態(G4)の経時変化の実例を示す。なお、破線G3は従来
のエンジンにおけるクランキング時のエンジン回転数の
経時変化である。図5に示す例では、時刻t1でクランキ
ングが開始され、t2で一方の気筒が自力で回転しはじめ
(初爆)、t3で完爆に至っている。なお、エンジン回転数
は、完爆後t4で始動時最高回転数に達した後、まもなく
アイドル回転数に落ち着く。図5から明らかなとおり、
本案では始動時最高回転数に達するまでの時間T1(t4
t1)が、従来の場合の時間T2(t5−t1)よりも大幅に短縮
されている。すなわち、本案によるクランキング性能の
改善効果、すなわちクランキング所要時間の短縮効果
は、概ね[(T2−T1)/T2]×100(%)となる。以
上、第1実施例によれば、エンジン始動時におけるクラ
ンキング所要時間が大幅に短縮され、かつ気筒間を行き
来する暖かい混合気によって混合気の燃焼性が高められ
るので、エンジンREの始動性が大幅に高められる。
【0026】<第2実施例>以下、第2実施例を具体的
に説明する。第2実施例では、エンジンがレシプロエン
ジンとされ、かつ吸気遅閉じ手段が可変バルブタイミン
グ機構とされているが、実質的な機能あるいは効果は、
基本的には第1実施例を同様であるので、第1実施例と
重複する点については説明を省略する。図6に示すよう
に、レシプロエンジンCEにおいては、吸気弁31が開
かれたときに吸気ポート32を介して独立吸気通路33
から燃焼室34内に混合気が吸入され、この混合気がピ
ストン35で圧縮された後点火プラグ36によって着火
・燃焼させられ、排気弁37が開かれたときに燃焼ガス
が排気ポート38を介して排気通路39に排出されると
いったプロセスが繰り返されるようになっている。な
お、排気通路39には触媒コンバータ45が介設され、
また吸気ポート32近傍において、独立吸気通路33に
は燃料噴射弁66が設けられている。そして、かかるプ
ロセスの繰り返しにより、ピストン35がシリンダ軸線
方向に往復運動をし、この往復運動がコンロッド41と
クランクピン42とクランクアーム43とによって回転
運動に変換され、クランク軸44に伝達されるようにな
っている。なお、エンジンCEを始動させるためのスタ
ータ77が設けられ、スタータスイッチ73がオンされ
たときには、第1実施例の場合と同様に、スタータ77
によってクランク軸44が強制的に回転されられ、クラ
ンキングが行われるようになっている。
【0027】吸気弁31は、吸気側カムシャフト51に
取り付けられた複数の吸気弁カム52によって、クラン
ク軸44と同期して所定のタイミングで開閉されるよう
になっている。同様に、排気弁37も、排気側カムシャ
フト53に取り付けられた複数の排気弁カム54によっ
て開閉されるようになっている。そして、吸気側カムシ
ャフト51に対して可変バルブタイミング機構55が設
けられ、この可変バルブタイミング機構55は、コント
ロールユニット60から印加される信号に従って、吸気
側カムシャフト51の回転位相を遅角させることができ
るようになっている。したがって、エンジンCEの運転
状態に応じて、吸気弁31の開閉タイミングを遅らせ、
第1実施例の場合と同様に、吸気遅閉じを行うことがで
きるようになっている。すなわち、第2実施例では、可
変バルブタイミング機構55が吸気遅閉じ手段である。
【0028】エンジンCEにエアを供給するために共通
吸気通路61が設けられ、この共通吸気通路61には、
エア流れ方向にみて上流側から順に、エアクリーナ62
と、エアフローメータ63と、スロットル弁64とが設
けられている。そして、共通吸気通路61の下流端はサ
ージタンク65に接続され、このサージタンク65に独
立吸気通路33の上流端が接続されている。なお、スロ
ットル弁64をバイパスするバイパス吸気通路67が設
けられけられ、このバイパス吸気通路67にはISCバ
ルブ68が介設されている。
【0029】コントロールユニット60は特許請求の範
囲に記載された「完爆検出手段」と「吸気遅閉じ制御手段」
とを含む総合的な制御手段であって、第1実施例の場合
と実質的に同様のエンジン始動時吸気遅閉じ制御を行
い、エンジン始動時にクランキング所要時間を短縮し
て、エンジンCEの始動性を高めるようになっている。
【0030】図7に示すように、可変バルブタイミング
機構55は、油圧式の可変バルブタイミング機構であっ
て、クランク軸44(図6参照)によって駆動されるタイ
ミングギヤ85の回転が、順に、スリーブ84とピスト
ン83とハブ82とを介してカムシャフト51に伝達さ
れるようになっている。カムシャフト51のジャーナル
部87は、シリンダヘッド98に形成された軸受部99
によって回転自在に支持されている。カムシャフト51
には、ロックナット89を用いてカム間ギヤ8が取り付
けられ、またシリンダヘッド98とスペーサ86との間
はシール部材100でシールされている。
【0031】スリーブ84とハブ82との間に組み込ま
れているピストン83は、前後に2分割された筒状の構
造で、分割された両部材はピン90によって互いに連結
されている。そして、ピストン83の内周面と外周面と
には、夫々、互いに逆方向のヘリカルスプライン91,
92が形成されている。ここで、内側のスプライン91
は、ハブ82の外周面に形成されたヘリカルスプライン
93と係合し、他方外側のスプライン92は、スリーブ
84の内周面に形成されたヘリカルスプライン94と係
合している。なお、ピストン83はスプリング95によ
り常時前方に付勢されている。
【0032】ハブ82は、固定ボルト97によって係止
部材96を介してカムシャフト51に固定されている。
そして、詳しくは図示していないが、固定ボルト97内
に形成されたオイル通路を通して、ピストン83の前面
に油圧がかけられたときには、スプリング95の付勢力
に抗してピストン83が後退させられ、このとき各スプ
ライン91,92,93,94の作用により、ハブ82と
スリーブ84とが相対的に逆方向に回転する。したがっ
てハブ82と一体回転するカムシャフト51と、スリー
ブ84と一体回転するタイミングギヤ85との間の回転
位相がずれ、バルブタイミングが変化することになる。
なお、上記油圧がリリースされたときには、ピストン8
3がスプリング95によって前進させられ、バルブタイ
ミングがもとに戻る。
【0033】以上、第2実施例においても、第1実施例
と同様に、エンジン始動時に、クランキング所要時間が
短縮され、エンジンの始動性が高められる。
【0034】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、エンジン始
動時において、完爆に至るまでは吸気遅閉じとされるの
で、ポンピングロスが小さくなり、駆動抵抗が低減され
てクランキング回転数が迅速に上昇する。したがって、
早期に完爆に至るので、クランキング所要時間が短縮さ
れる。また、完爆後は、吸気遅閉じが解除されるので、
実圧縮圧力が高められ、燃焼性が高められ、エンジン出
力が高められる。よって、複雑な機構を設けることな
く、吸気遅閉じ手段を利用して、エンジンの始動性を高
めることができる。
【0035】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、クランキン
グ回転数で完爆が判定されるので、とくに完爆検出手段
を設けずにエンジン回転数センサを利用して完爆を検出
することができる。
【0036】第3の発明によれば、基本的には第1また
は第2の発明と同様の作用・効果が得られる。さらに、
エンジンがロータリピストンエンジンとされ、吸気遅閉
じ手段が連通路と開閉弁とで構成されるので、吸気遅閉
じ手段と吸気遅閉じ制御手段とが非常に簡素な構造とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明にかかる制御装置を備えたロータリピ
ストンエンジンのシステム構成図である(第1実施例)。
【図3】 図2に示すロータリピストンエンジンの気筒
間の連通状態を示す図である。
【図4】 エンジン始動時吸気遅閉じ制御の制御方法を
示すフローチャートである。
【図5】 スタータの作動状態と、エンジン回転数と、
開閉弁の開閉状態の経時変化を示す図である。
【図6】 本発明にかかる制御装置を備えたレシプロエ
ンジンのシステム構成図である(第2実施例)。
【図7】 図6に示すエンジンの可変バルブタイミング
機構の側面断面説明図である。
【符号の説明】
RE…ロータリピストンエンジン CE…レシプロエンジン P,S…第1,第2気筒 5p,6p,7p…作動室 5s,6s,7s…作動室 24…連通路 25…開閉弁 26…コントロールユニット 29…スタータスイッチ 30…スタータ 55…可変バルブタイミング機構 60…コントロールユニット 73…スタータスイッチ 77…スタータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 克巳 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの運転状態に応じて任意に吸気
    遅閉じを行うことができる吸気遅閉じ手段が設けられた
    エンジンの制御装置において、 エンジンの完爆を検出する完爆検出手段と、エンジンの
    始動に際して、スタータが始動されてから全気筒の完爆
    に至るまでの期間は吸気遅閉じを行わせる一方、完爆後
    は吸気遅閉じを行わせないように吸気遅閉じ手段を制御
    する吸気遅閉じ制御手段とが設けられていることを特徴
    とするエンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたエンジンの制御装
    置において、 完爆検出手段が、クランキング回転数が所定値に達した
    か否かにより完爆を判定するようになっていることを特
    徴とするエンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載されたエ
    ンジンの制御装置において、 エンジンがロータリピストンエンジンであって、吸気遅
    閉じ手段が、各気筒の吸気工程にある作動室同士を連通
    させる連通路と、該連通路を開閉する開閉弁とを備えた
    ポンピングロス低減手段であることを特徴とするエンジ
    ンの制御装置。
JP4182213A 1992-07-09 1992-07-09 エンジンの制御装置 Pending JPH0626346A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0769830A2 (en) 1995-10-19 1997-04-23 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Method and apparatus for processing a wire
JP2009299570A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動制御システム

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0769830A2 (en) 1995-10-19 1997-04-23 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Method and apparatus for processing a wire
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