JP2007056839A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の始動時において、その始動にかかる各状況に適したバルブタイミングで吸気バルブを開閉させ、機関始動性の向上を図ることのできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供する。
【解決手段】バルブタイミング制御装置は、エンジンに設けられた吸気バルブのバルブタイミングを所定の調整範囲内で調整する可変バルブタイミング機構と、通電により作動して可変バルブタイミング機構を駆動する電動モータと、可変バルブタイミング機構による吸気バルブのエンジン始動時におけるバルブタイミングがエンジンの運転状態に応じた目標バルブタイミングとなるように電動モータを制御する電子制御装置とを備える。電子制御装置は、エンジンの始動開始(起動)に際し、機関温度が極低温域にあるとき、吸気バルブが上記調整範囲における最遅角の近傍で閉弁するバルブタイミングを、目標バルブタイミングとして設定する(ステップ200,500)。
【選択図】 図4

Description

本発明は、内燃機関に設けられた吸気バルブの開閉時期(バルブタイミング)を可変制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置に関するものである。
一般的な内燃機関では、クランクシャフトの回転がカムシャフトに伝達され、そのカムシャフトのカムにより吸・排気バルブ(機関バルブ)が周期的に押下げられて往復動し、吸・排気通路を開閉する。このタイプの内燃機関では、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相が常に一定であり、吸・排気バルブの開閉時期(バルブタイミング)が機関運転状態に拘らず一定である。これに対し、近年では、機関出力の向上、エミッションの改善等を意図してカムシャフトに可変バルブタイミング機構を設けることが行われるようになってきている。この機構によれば、カムシャフトをクランクシャフトに対し相対回転させ、機関バルブを機関運転状態に応じたバルブタイミングにて開閉させることができる。
上記可変バルブタイミング機構としては、内燃機関のオイルによって駆動されるタイプが一般的である(例えば、特許文献1参照)。このタイプでは、可変バルブタイミング機構に進角側油圧室及び遅角側油圧室が設けられている。そして、クランクシャフトの回転に伴って駆動される機械式オイルポンプから、これらの油圧室にオイルが供給されたり、その油圧室内のオイルが排出されてオイルパンに戻されたりすることで各油圧室の油圧が調整される。両油圧室の油圧がバランスするようにカムシャフトがクランクシャフトに対し相対回転し、もって機関バルブのバルブタイミングが調整される。
また、上記油圧に代え、電動モータ等の電動アクチュエータによって駆動されるタイプの可変バルブタイミング機構も提案されている。
特開平11−30134号公報
ところで、内燃機関の始動時には、その始動にかかる状況がクランキング、初爆、完爆、連爆、アイドル(ファーストアイドル)といった順に変化していき、それに伴い機関回転速度も変化(上昇)していく。また、上述した始動にかかる状況の内容は、内燃機関の温度(水温等)や前回の内燃機関の運転時間等によって異なる場合がある。一方、こうした状況は吸気バルブのバルブタイミングの影響を受けやすい。従って、始動時間を短縮して機関始動性の向上を図る観点からは、それぞれの状況に合わせた最適なバルブタイミングにて吸気バルブを開閉させることが望ましい。
しかしながら、極低温や冷間での機関始動時には機関オイルの粘度が通常時よりも高くなっている。そのため、油圧によって可変バルブタイミング機構を駆動するタイプでは、機関温度によっては適切に作動しないことがあり、上述した始動にかかる各状況に適したバルブタイミングにて吸気バルブを開閉させることがそもそも困難である。
これに対し、電動アクチュエータによって可変バルブタイミング機構を駆動するタイプでは、作動に際し機関オイルの粘度等の特性の影響を受けにくい。そのため、上記油圧によって駆動するタイプとは異なり、始動にかかる各状況に適したバルブタイミングにて吸気バルブを開閉させることが可能である。しかし、機関始動時の各状況についてどのようなバルブタイミングにて吸気バルブを開閉させるかについて考慮されていない。その結果、各状況に適したバルブタイミングで吸気バルブを開閉させることができず、機関始動性の向上が十分に図られていないのが実情である。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内燃機関の始動時において、その始動にかかる各状況に適したバルブタイミングで吸気バルブを開閉させ、機関始動性の向上を図ることのできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、内燃機関に設けられた吸気バルブのバルブタイミングを所定の調整範囲内で調整する可変バルブタイミング機構と、通電により作動して前記可変バルブタイミング機構を駆動する電動アクチュエータと、前記可変バルブタイミング機構による前記吸気バルブの機関始動時におけるバルブタイミングが前記内燃機関の運転状態に応じた目標バルブタイミングとなるように前記電動アクチュエータを制御する制御手段とを備える内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、前記制御手段は、前記内燃機関の始動開始に際し、機関温度が極低温域にあるとき、前記吸気バルブが前記調整範囲における最遅角の近傍で閉弁するタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定するものであるとする。
ここで、一般に、停止している内燃機関を始動開始させる際には、機関オイル等によるフリクションに打勝ち、かつ気筒内の空気又は混合気(以下、気体という)を圧縮させながらピストンを上昇させることのできる大きさのトルクが必要となる。特に、機関温度が極低温域にあるときには、機関オイルの粘度が高くフリクションが大きいことから、内燃機関の始動開始に非常に大きなトルクが必要となる。
この点、請求項1に記載の発明では、内燃機関の始動開始に際し、機関温度が極低温域にあるとき、吸気バルブが調整範囲における最遅角の近傍で閉弁するタイミングが、目標バルブタイミングとして設定される。そして、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動アクチュエータが制御される。この制御により、吸気バルブが最遅角の近傍で閉弁すると、吸気バルブが吸気下死点後も遅くまで開弁していることとなり、吸気行程で気筒内に吸入された気体の多くがピストンの上昇に伴い圧縮されず吸気通路側に戻される。そのため、圧縮される気体の量が少なくなり、気体を圧縮させながらピストンを上昇させるのに必要なトルクが小さくてすむ。従って、極低温域では機関オイル等のフリクションが大きいものの、小さなトルクでも内燃機関の始動を開始させることができ、機関始動性が向上する。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記内燃機関の始動が開始されて、前記機関出力軸が所定回回転すると、前記吸気バルブが前記調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定するものであるとする。
ここで、内燃機関の始動が開始されて機関出力軸が一旦回転し始めると、その後は比較的小さなトルクであっても機関出力軸は回転する。従って、機関出力軸が一旦回転し始めた後は、上述した始動開始時のタイミングで吸気バルブを閉弁させるよりもむしろ燃焼のために気体を圧縮させることが重要である。
この点、請求項2に記載の発明では、機関出力軸が所定回回転すると、吸気バルブが調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングが目標バルブタイミングとして設定される。そして、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動アクチュエータが制御される。この制御により吸気バルブが上記のタイミングで閉弁すると、ピストンが上昇する圧縮行程の初期から吸気バルブが閉弁されていることとなり、気筒内から吸気通路側へ戻される気体の量が少なくなる。多くの気体が圧縮され、筒内圧が高められて混合気の燃焼しやすい状況が作り出される。そのため、点火等により混合気が着火、燃焼され、内燃機関の始動が開始されるとともに、機関回転速度が上昇していく。
請求項3に記載の発明では、内燃機関に設けられた吸気バルブのバルブタイミングを所定の調整範囲内で調整する可変バルブタイミング機構と、通電により作動して前記可変バルブタイミング機構を駆動する電動アクチュエータと、前記可変バルブタイミング機構による前記吸気バルブの機関始動時におけるバルブタイミングが前記内燃機関の運転状態に応じた目標バルブタイミングとなるように前記電動アクチュエータを制御する制御手段とを備える内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、前記制御手段は、前記内燃機関の始動開始に際し、機関温度が冷間域にあるとき、吸気バルブが前記調整範囲における最遅角及び吸気下死点間で閉弁するタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定するものであるとする。
ここで、機関温度が冷間域にあるときには、極低温域にあるときよりも機関オイルの粘度が低くフリクションが小さく、極低温域よりも小さなトルクであっても内燃機関の始動を開始させることが可能である。また、冷間域では極低温域よりも燃焼室内の温度が高く混合気が燃焼しやすい。これらのことから、始動開始に際しては、気筒内の気体を吸気バルブを通じて吸気側へ戻すよりも、内燃機関の始動開始時から気体を確実に圧縮させて混合気が燃焼しやすい状況を作り出すことが、内燃機関の始動時間を短縮するうえで好ましい。
この点、請求項3に記載の発明では、内燃機関の始動開始に際し、機関温度が冷間域にあるとき、吸気バルブが調整範囲における最遅角及び吸気下死点間で閉弁するタイミングが、目標バルブタイミングとして設定される。そして、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動アクチュエータが制御される。この制御に応じ吸気バルブが最遅角及び吸気下死点間で閉弁すると、圧縮行程においてピストンが上昇する途中から吸気バルブが閉弁されることとなり、ピストンの上昇に伴い気筒内から吸気バルブを通じて吸気通路側へ戻される気体の量が少なくなる。多くの量の気体が圧縮され、筒内圧が高められる。そのため、混合気が確実に燃焼されて、内燃機関の始動が開始されるとともに、機関回転速度が上昇していくこととなり、機関始動性が向上する。
また、上述した極低温域とは異なり、吸気バルブを最遅角の近傍で閉じる期間を設けることなく内燃機関の始動が開始されるため、その期間が不要になる分、より短い時間で始動が行われることとなり、この点においても機関始動性が向上する。
請求項4に記載の発明では、内燃機関に設けられた吸気バルブのバルブタイミングを所定の調整範囲内で調整する可変バルブタイミング機構と、通電により作動して前記可変バルブタイミング機構を駆動する電動アクチュエータと、前記可変バルブタイミング機構による吸気バルブの機関始動時におけるバルブタイミングが前記内燃機関の運転状態に応じた目標バルブタイミングとなるように前記電動アクチュエータを制御する制御手段とを備える内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、前記制御手段は、前記内燃機関の始動開始に際し、前回の運転時間が短時間であるとき、吸気バルブが前記調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定するものであるとする。
ここで、一般に内燃機関の燃焼室には、混合気の燃焼に伴い生成したカーボン等の燃焼生成物が付着する。この燃焼生成物は、内燃機関の始動時に噴射された燃料によって膨潤する。その後、燃焼を継続すると、上記の膨潤した燃焼生成物は乾燥して剥離していく。しかし、燃焼を継続せずに内燃機関の運転を始動後短時間で停止すると、膨潤後に乾燥した燃焼生成物が剥がれやすい状態で燃焼室内に留まる。この状態で内燃機関の始動を開始すると、多くの量の燃焼生成物が一時的に吸・排気バルブと吸・排気通路との間に噛み込み、この噛み混みにより生じた隙間を通じて気筒内の気体が漏れ出る。その結果、吸気バルブの閉弁時期によっては十分な量の気体が圧縮されず筒内圧が十分に高くならないおそれがある。
この点、請求項4に記載の発明では、内燃機関の始動開始に際し、前回の運転時間が短時間であるとき、吸気バルブが調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングが、目標バルブタイミングとして設定される。そして、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動アクチュエータが制御される。この制御に応じ、吸気バルブが吸気下死点の近傍で閉弁すると、これよりも遅く吸気バルブが閉弁される場合よりも多くの量の気体が圧縮されて筒内圧が高くなる。その結果、気筒内は混合気が燃焼しやすい状況となる。従って、点火等により、混合気が着火、燃焼されて、内燃機関の始動が開始されるとともに、機関回転速度が上昇していき、機関始動性が向上する。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれか1つに記載の発明において、前記制御手段は、前記内燃機関の機関回転速度がアイドル回転速度に達した後、前記吸気バルブと排気バルブとのバルブオーバラップが小さくなるタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定するものであるとする。
上記の構成によれば、機関回転速度がアイドル回転速度に達すると、吸・排気バルブのバルブオーバラップが小さくなるタイミングが目標バルブタイミングとして設定される。そして、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動アクチュエータが制御される。この制御に応じ吸気バルブが上記タイミングで開閉すると、吸・排気バルブのバルブオーバラップが小さく、吸気バルブを通じ吸気通路側へ吹き返される排気の量が抑えられ、燃焼が安定する。
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両には、内燃機関としてガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11が搭載されている。エンジン11の各気筒(シリンダ)12にはピストン13が往復動可能に収容されている。
気筒12毎の燃焼室14には、スロットルバルブ15、サージタンク16、吸気マニホルド17等を有する吸気通路18が接続されている。エンジン11の外部の空気は、吸気通路18の各部を順に通過して燃焼室14に吸入される。スロットルバルブ15は吸気通路18の途中に回動可能に設けられており、電動モータ等からなるスロットル用のアクチュエータ19によって駆動される。アクチュエータ19は、運転者によるアクセルペダル21の踏込み操作等に応じて作動し、スロットルバルブ15を回動させる。吸気通路18を流れる空気の量(吸入空気量)は、スロットルバルブ15の回動角度(スロットル開度)に応じて変化する。
また、燃焼室14には、排気マニホルド22、触媒コンバータ23等を有する排気通路24が接続されている。燃焼室14で生じた燃焼ガスは、排気通路24の各部を順に通ってエンジン11の外部へ排出される。
エンジン11には、吸気通路18の各気筒12における開口部を開閉する吸気バルブ25と、排気通路24の各気筒12における開口部を開閉する排気バルブ26とが設けられている。これらの吸・排気バルブ25,26はバルブスプリング27によって、上記開口部を閉じる方向(閉弁方向)である上方へ常に付勢されている。
吸気バルブ25の略上方には吸気カムシャフト28が設けられ、また排気バルブ26の略上方には排気カムシャフト29が設けられている。これらの吸・排気カムシャフト28,29には、エンジン11の出力軸(機関出力軸)であるクランクシャフト31の回転が伝達される。この伝達により吸・排気カムシャフト28,29が回転し、バルブスプリング27に抗して吸・排気バルブ25,26を押下げる。これらの押下げにより、吸・排気通路18,24の気筒12における各開口部が開放される。
吸気通路18には、燃焼室14側へ燃料を噴射する燃料噴射弁32が各気筒12に対応して取付けられている。この燃料噴射弁32から噴射された燃料は、吸気通路18を通る吸入空気と混ざり合って混合気となる。
エンジン11には、点火プラグ33が気筒12毎に取付けられている。各点火プラグ33は、イグナイタ34からの点火信号に基づいて作動する。点火プラグ33には、点火コイル35から出力される高電圧が印加される。そして、前記混合気は点火プラグ33の火花放電によって着火され、燃焼する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン13が往復動される。ピストン13の往復運動は、コネクティングロッド36によって回転運動に変換された後、クランクシャフト31に伝達される。この伝達によりクランクシャフト31が回転されて、エンジン11の駆動力(出力トルク)が得られる。
さらに、エンジン11には、その始動時にクランキングによってクランクシャフト31に回転力を付与するためのスタータ37が設けられている。
上記エンジン11では、空気が燃焼室14内に吸入されて燃焼ガスが排出されるまでの期間、すなわち1サイクルの間に、ピストン13が2往復してクランクシャフト31が2回転する。このサイクルは、周知のように、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程の4つの行程からなる。各行程では、基本的には次のような動作が行われる。
吸気行程では、排気バルブ26が閉弁されるとともに吸気バルブ25が開弁され、かつ燃料噴射弁32から吸気通路18内に燃料が噴射される。ピストン13の下降に伴う燃焼室14内の圧力(筒内圧)の低下によって、吸気通路18内の空気と燃料とが混ざり合った状態で燃焼室14内に吸入される。圧縮行程では、排気バルブ26に加えて吸気バルブ25が閉弁される。このため、ピストン13の上昇に伴って筒内圧が上昇し、混合気が昇圧、昇温される。
膨張行程では、点火プラグ33により点火が行われ、上記混合気が着火、燃焼される。この燃焼によってピストン13には下向きの力が付与され、同ピストン13が下降運動する。排気行程では排気バルブ26が開弁される。このため、燃焼室14内で発生した排気がピストン13の上昇に伴い排気通路24へ排出される。
エンジン11には、可変バルブタイミング機構38と、これを駆動する電動アクチュエータとしての電動モータ39とが設けられている。可変バルブタイミング機構38は、クランクシャフト31に対する吸気カムシャフト28の相対回転位相を変化させることにより、その吸気バルブ25のバルブタイミング(開閉タイミング)を、所定の範囲内でクランク角に対して連続的に調整するための機構である。クランク角はクランクシャフト31の回転角であり、°CA(CAはcrank angle の略称)にて表記される。なお、排気バルブ26のバルブタイミングを調整するための可変バルブタイミング機構は設けられていない。
吸気バルブ25のバルブタイミングは、例えば、図2に示すように吸気バルブ25の開弁時期IVO及び閉弁時期IVCで表すことができる。バルブタイミングは、吸気バルブ25の開弁期間(開弁時期IVOから閉弁時期IVCまでの期間)が一定に保持された状態で進角又は遅角させられる。なお、図2中のEVO,EVCは排気バルブ26の開弁時期及び閉弁時期である。そして、図2において二点鎖線で示すようにバルブタイミングが変化すると、吸気バルブ25及び排気バルブ26がともに開弁している期間(開弁時期IVOから閉弁時期EVCまでの期間)、すなわち両バルブ25,26の開弁期間についてのオーバラップ(以下、バルブオーバラップ(O/L)という)が変化する。ここで、排気バルブ26のバルブタイミングが一定であることから、バルブオーバラップは吸気バルブ25のバルブタイミングを最も遅角させたときに最小となり、同バルブタイミングを進角させるほど大きくなる。
さらに、図1に示すように、車両には、各部の状態を検出するセンサが種々取付けられている。これらのセンサとして、本実施形態ではクランク角センサ41、カム角センサ42、水温センサ43、エアフロメータ44、スロットルセンサ45、アクセルセンサ46、イグニション(IG)スイッチ47等が用いられている。
クランク角センサ41は、クランクシャフト31が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生する。この信号は、クランクシャフト31の回転角度であるクランク角や、単位時間当りのクランクシャフト31の回転数であるエンジン回転速度(機関回転速度)NEの算出等に用いられる。カム角センサ42は、吸気カムシャフト28の近傍に設けられて同カムシャフト28の回転角度(カム角)を検出する。水温センサ43はシリンダブロックに取付けられており、エンジン内部を流れるエンジン冷却水の温度(エンジン水温)を、エンジン11の温度(機関温度)の相当値として検出する。エアフロメータ44は、吸気通路18を流れる空気の量(吸入空気量)を検出し、スロットルセンサ45はスロットル開度を検出し、アクセルセンサ46は運転者によるアクセルペダル21の踏込み量を検出する。
イグニションスイッチ47は、運転者により「オフ」、「アクセサリ」、「オン」及び「スタート」といった4つの切替え位置のいずれかに切替え操作され、そのときの切替え位置に対応した信号を出力する。エンジン11の停止中に、イグニションスイッチ47が「オフ」から「スタート」に切替え操作されると、その「スタート」に切替えられた時点でエンジン11の始動指令がなされ、スタータ37の駆動を通じてエンジン11のクランキングが開始される。そして、クランキング中に、燃焼室14への燃料及び空気の供給が行われた後、それら燃料及び空気の混合気への点火が行われることで、エンジン11の自立運転が開始され、エンジン11が始動されることとなる。
車両には、前記センサ41〜47等の各種信号に基づいて、エンジン11等の各部を制御する電子制御装置51が設けられている。電子制御装置51はマイクロコンピュータを中心として構成されており、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラム、初期データ、制御マップ等に従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
電子制御装置51による制御の1つに、吸気バルブ25のバルブタイミング制御がある。この制御では、電子制御装置51は、その時々のエンジン11の運転状態に基づき、吸気バルブ25のバルブタイミングについての制御目標として目標バルブタイミングを設定する。そして、クランク角センサ41及びカム角センサ42の各検出結果に基づき把握される吸気バルブ25の実際のバルブタイミングが上記目標バルブタイミングとなるように、電動モータ39に対する通電を制御する。この制御に応じた電動モータ39の作動により可変バルブタイミング機構38が駆動され、吸気バルブ25のバルブタイミングがエンジン11の運転状態に適したタイミングにて開閉される。
本実施形態では、上述したように、可変バルブタイミング機構38を駆動するアクチュエータとして電動モータ39を用いている。この電動モータ39は、油圧を利用して同機構38を駆動する場合とは異なり、オイルの粘度等、オイルの特性の影響を受けにくい。このことから、油圧によって可変バルブタイミング機構を駆動するものでは制御が困難であった状況下、例えば極低温域での始動時、であっても確実に可変バルブタイミング機構38を駆動してバルブタイミングを調整することが可能である。
そこで、本実施形態では、電動モータ39を用いることによる上記の利点を生かし、エンジン11の始動に際し、始動性の向上に適した目標バルブタイミングを設定し、この目標バルブタイミングにて吸気バルブ25が開閉するように電動モータ39に対する通電を制御するようにしている。
なお、エンジン11の始動は、「クランキング」、「初爆」、「完爆」、「連爆」、「アイドル(ファーストアイドル)」といった状況を順に経ることにより行われる。エンジン回転速度NEは、これらの状況を経ることにより、例えば図3に示すように変化する。
図4のフローチャートは、エンジン11の始動時における目標バルブタイミングを設定するためのルーチンを示しており、運転者による始動のための操作、例えばイグニションスイッチ47が「オフ」から「スタート」への切替え操作が行われて、スタータ37が作動し始めることを条件に実行される。
電子制御装置51はまずステップ100において、前回のエンジン11の運転時間が予め設定された判定値Aよりも長いかどうかを判定する。エンジン11の運転時間としては、別途、カウンタによって積算された値を用いることができる。このカウンタは、エンジン11の始動から停止までの期間において、一定時間が経過する毎にカウント動作するものであり、そのカウント値とカウント間隔(単位時間)とに基づき運転時間が求められる。また、判定値Aとしては、例えば1分〜数分程度の比較的短い時間が用いられる。
上記ステップ100の判定条件が満たされていると、すなわち、前回、エンジン11が短時間運転されていない場合には、ステップ200〜800において、エンジン11の温度領域に応じた目標バルブタイミングを設定する。エンジン11の温度領域は、「極低温域」、「冷間域」、「常温域」、及び「高温域」の4つの領域からなる。「極低温域」は、エンジン水温が例えば−20℃未満の温度領域であり、「冷間域」は、エンジン水温が例えば−20℃以上、かつ10℃未満の温度領域である。「常温域」は、エンジン水温が10℃以上、かつ95℃未満の領域であり、「高温域」は、エンジン水温が95℃以上の温度領域である。なお、これらの数値は一例を示したものにすぎず、適宜変更可能である。
上記目標バルブタイミングの設定に際し、ステップ100の判定条件が満たされていると、水温センサ43によって検出されたエンジン水温を読込み、そのエンジン水温が上述した4つの温度領域のどの領域に属しているかどうかをステップ200,300,400において判定する。例えば、ステップ200では「極低温域」に属しているかどうかを判定し、ステップ300では「冷間域」に属しているかどうかを判定し、ステップ400では「常温域」に属しているかどうかを判定する。
そして、ステップ200の判定条件が満たされていると、ステップ500において極低温域用の目標バルブタイミングを設定する。また、ステップ300の判定条件が満たされていると、ステップ600において冷間域用の目標バルブタイミングを設定する。ステップ400の判定条件が満たされていると、ステップ700において常温域用の目標バルブタイミングを設定する。さらに、ステップ400の判定条件が満たされていないと、すなわち極低温域でも冷間域でも常温域でもないと、ステップ800において高温域用の目標バルブタイミングを設定する。このように温度領域毎に目標バルブタイミングを設定するのは、要求される目標バルブタイミングが温度領域毎に異なるためである。
一方、上記ステップ100の判定条件が満たされていないと、すなわち、前回の運転時間が極めて短いと、ステップ900において、短時間運転後始動用の目標バルブタイミングを設定する。
図5は、極低温域用の目標バルブタイミングを設定する処理の詳細を示している。
電子制御装置51は、まずステップ510において、吸気バルブ25が調整範囲における最遅角の近傍で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定する。最遅角の近傍のタイミングとしては、吸気下死点後80°CAよりも遅角側のタイミングであることが望ましい。図6はその一例として、吸気バルブ25が吸気下死点(BDC)後、85°CAで閉弁する場合を示している。
上記の設定を行うのは次の理由による。一般に、エンジン11をクランキングさせるにはトルクが必要である。なかでもクランキング初期、すなわち、停止しているエンジンを始動開始(起動)させてクランクシャフト31を回転させ始める際には、エンジンオイル等によるフリクションに打勝ち、かつ気筒12内の混合気を圧縮させながらピストン13を上昇させ得る大きなトルク(起動トルク)が必要となる(図3における一点鎖線の枠内参照)。ここで、バルブタイミングの調整によりフリクション自体を小さくすることは困難である。これに対し、混合気を圧縮させながらピストン13を上昇させるのに必要なトルクについては、圧縮に関わる混合気の量を少なくすることにより小さくすることが可能である。圧縮に関わる混合気の量の低減は、吸気バルブ25をできる限り遅く閉弁させることで実現可能である。吸気バルブ25が最遅角の近傍で閉弁すると、吸気バルブ25が吸気下死点後も遅くまで開弁していることとなり、吸気行程で気筒12内に吸入された混合気の多くが、圧縮行程においてピストン13の上昇に伴い圧縮されず吸気通路18側に戻される。そのため、圧縮される混合気の量が少なくなり、混合気を圧縮させながらピストン13を上昇させるのに必要なトルクが小さくてすむようになる。そこで、上述したように、吸気バルブ25が最遅角の近傍で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定するようにしている。
上記目標バルブタイミングに基づき電動モータ39が制御されて可変バルブタイミング機構38が駆動され、吸気バルブ25が最遅角の近傍で閉弁されると、小さなトルクでもピストン13が上昇し、クランクシャフト31が回転し始める。
次に、ステップ520において、クランク角センサ41の検出値に基づきクランクシャフト31がN回回転したかどうかを判定する。ここで、Nは「1」〜「3」程度の小さな値である。この判定条件が満たされていないと、上述したステップ510へ戻り、満たされているとステップ530へ移行する。従って、始動が開始された後、クランクシャフト31がN回回転するまでの期間については、吸気バルブ25を最遅角の近傍で閉弁させるタイミングが目標バルブタイミングとして保持される。
上記ステップ520の判定条件が満たされていると、ステップ530において、吸気バルブ25が吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定する。吸気下死点の近傍のタイミングとしては、例えば、吸気下死点前20°CA〜吸気下死点後60°CAの範囲に属するタイミングであることが望ましい。従って、目標バルブタイミングは、上述したエンジン11の始動開始時の目標バルブタイミング(最遅角の近傍のタイミング)よりも進角させられることとなる。図7はその一例として、吸気バルブ25が吸気下死点後、約10°CAで閉弁する場合を示している。
上記の設定を行うのは次の理由による。吸気バルブ25を最遅角の近傍のタイミングで閉弁させると、上述したように小さなトルクでもピストン13を上昇させ、クランクシャフト31を回転させることができるものの、遅くまで吸気バルブ25が開弁していることから、ピストン13の上昇によって混合気が十分圧縮されない。この状態では、燃焼室14内の温度が低い(極低温)こともあり、点火しても混合気が燃焼されないおそれがある。
一方、エンジン11の始動が開始されてクランクシャフト31が一旦回転を始めると、上述した停止しているエンジン11の始動を開始する場合のような大きなトルクは不要となる(図3参照)。クランクシャフト31が何回か回転するとフライホイール等の質量体の慣性により、クランクシャフト31は小さなトルクでも回転する。
従って、上述したエンジン11の始動開始時と同じタイミングで吸気バルブ25を閉弁させるよりもむしろ燃焼のために混合気を圧縮させることが重要となってくる。そこで、上述したように、クランクシャフト31が回転を始めた後の比較的早い時期(ここではN回回転後)に、吸気バルブ25が吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定するようにしている。
上記目標バルブタイミングに基づき電動モータ39が制御されて可変バルブタイミング機構38が駆動され、クランクシャフト31がN回回転した後に吸気バルブ25が上記吸気下死点の近傍で閉弁されると、混合気が圧縮されて筒内圧が高くなり燃焼しやすい状況となる。そのため、この状況下で点火が行われると、混合気に着火されて最初の燃焼(初爆)が起こる。
次に、ステップ540において、クランク角センサ41の検出値に基づき算出されるエンジン回転速度NEが、予め定められたアイドル回転速度Nid以上であるかどうかを判定する。アイドル回転速度Nidとしては、例えば600回転/分を設定することができる。この判定条件が満たされていないと、上述したステップ530へ戻る。従って、エンジン回転速度NEが上昇し、アイドル回転速度Nidに達するまでの期間については、吸気バルブ25を吸気下死点の近傍で閉弁させるタイミングが目標バルブタイミングとして保持される。この保持された目標バルブタイミングに基づき電動モータ39が制御されて吸気バルブ25が吸気下死点の近傍で閉弁すると、圧縮される混合気の量が多く、またその混合気が圧縮されて筒内圧が高くなることから、燃焼の頻度が徐々に高まる。上記初爆に引き続き完爆、連爆が起こってエンジン回転速度NEが早期に上昇していく。
これに対し、上記エンジン回転速度NEの上昇によりステップ540の判定条件が満たされると、上記図4のステップ1000へ移行する。
次に、冷間域用の目標バルブタイミングを設定する処理の手順について、図9及び図10を参照して説明する。
電子制御装置51は、ステップ610において、吸気バルブ25が調整範囲における最遅角及び吸気下死点間で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定する。このタイミングとしては、吸気下死点後30〜60°CAの範囲に属するタイミングであることが望ましい。図10はその一例として、吸気バルブ25が吸気下死点後、30°CAで閉弁する場合を示している。
上記の設定を行うのは次の理由による。エンジン水温が冷間域にあるときには、上述した極低温域にあるときよりもエンジンオイルの粘度が低くフリクションが小さく、エンジン11の始動開始に大きなトルクを必要としない。そのため、極低温域とは異なり吸気バルブ25を最遅角の近傍で閉弁させなくても、小さなトルクでエンジン11の始動を開始させることができ、また始動開始から初爆までにさほど時間を要しない。加えて、冷間域では極低温域よりも燃焼室14内の温度が高いため混合気が燃焼しやすい。これらのことから、始動開始に際しては、気筒12内の混合気を吸気バルブ25を通じて吸気通路18側へ戻すよりも、エンジン11の始動開始時から混合気を確実に圧縮させて燃焼させた方が、アイドル回転速度Nidに達するまでの時間を短縮するうえで好ましい。さらに、アイドル回転速度Nidに達した後の目標バルブタイミングにスムーズに移行できることも考慮することが望ましい。ここで、アイドル回転速度Nidに達した後の目標バルブタイミングについては後述するが、バルブオーバラップがなくなるタイミングである。
上記目標バルブタイミングに基づき電動モータ39が制御されて可変バルブタイミング機構38が駆動され、吸気バルブ25が吸気下死点後30〜60°CAで閉弁されると、圧縮行程においてピストン13の上昇途中に吸気バルブ25が閉弁される。ピストン13の上昇に伴い気筒12内から吸気バルブ25を通じて吸気通路18側へ戻される混合気の量が少なくなる。多くの量の混合気が圧縮され、筒内圧が高められる。そのため、点火がなされると混合気が確実に燃焼されて、エンジン11の始動が開始されるとともに、エンジン回転速度NEが上昇していく。
上述した極低温域とは異なり、吸気バルブ25を最遅角の近傍で閉弁させる期間が設けられることなくエンジン11が始動されるため、その期間が不要となる分、より短い時間でアイドル回転速度Nidに達することとなる。
次に、ステップ620において、上述したステップ540と同様の処理、すなわちエンジン回転速度NEがアイドル回転速度Nid(600回転/分)以上であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされていないと、上述したステップ610へ戻る。従って、エンジン11の始動開始後、エンジン回転速度NEが上昇し、アイドル回転速度Nidに達するまでの期間については、吸気バルブ25を最遅角及び吸気下死点間で閉弁させるタイミングが目標バルブタイミングとして保持される。
これに対し、上記エンジン回転速度NEの上昇によりステップ620の判定条件が満たされていると、上記図4のステップ1000へ移行する。
次に、常温域用の目標バルブタイミングを設定する処理の手順について、図11及び図12を参照して説明する。
電子制御装置51は、ステップ710において、吸気バルブ25が上記冷間域よりも遅角側で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定する。このタイミングとしては、吸気下死点後60〜80°CAの範囲に属するタイミングであることが望ましい。図12はその一例として、吸気バルブ25が吸気下死点後70°CAで閉弁する場合を示している。
上記の設定を行うのは次の理由による。エンジン水温が常温域にあるときには、上述した冷間域と同様、エンジンオイルの粘度が低くフリクションが小さく、エンジン11の始動開始に大きなトルクを必要としない。そのため、極低温域とは異なり吸気バルブ25を最遅角の近傍で閉弁させなくても、小さなトルクでエンジン11を始動開始させることができ、また始動開始から初爆までにさほど時間を要しない。加えて、常温域では、冷間域よりも燃焼室14内の温度が高いため一層混合気が燃焼しやすい。多くの量の混合気を圧縮しなくても、すなわち少ない量の混合気でも燃焼する。一方、エンジン11の始動に際し、多くの量の混合気を圧縮すると、筒内圧が高くなって振動が発生しやすくなる。圧縮に関わる混合気の量が少なく筒内圧が低ければ、こうした振動は起こりにくい。これらのことから、上記のように冷間域よりも遅角側で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定している。
上記目標バルブタイミングに基づき電動モータ39が制御されて可変バルブタイミング機構38が駆動され、吸気バルブ25が吸気下死点後60〜80°CAで閉弁されると、圧縮行程において、冷間域よりもさらにピストン13が上昇した時点で吸気バルブ25が閉弁される。ピストン13の上昇に伴い気筒12内から吸気バルブ25を通じて吸気通路18側へ戻される混合気の量が多くなる。少ない量の混合気が圧縮され、筒内圧が低下し、振動の発生が抑制される。また、燃焼室14内の温度が冷間域よりも高いことから、点火がなされると混合気が燃焼されて、エンジン11の始動が開始されるとともに、エンジン回転速度NEが上昇していく。
次に、ステップ720において、上述したステップ540と同様の処理、すなわちエンジン回転速度NEがアイドル回転速度Nid(600回転/分)以上であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされていないと、上述したステップ710へ戻る。従って、エンジン11の始動開始後、エンジン回転速度NEが上昇して、アイドル回転速度Nidに達するまでの期間については、吸気バルブ25を冷間域よりも遅角側で閉弁させるタイミングが目標バルブタイミングとして保持される。
これに対し、上記エンジン回転速度NEの上昇によりステップ720の判定条件が満たされると、上記図4のステップ1000へ移行する。
次に、高温域用の目標バルブタイミングを設定する処理の手順について、図13及び図14を参照して説明する。
電子制御装置51は、図13のステップ810において、吸気バルブ25が調整範囲における最遅角の近傍で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定する。このタイミングとしては、吸気下死点後80〜100°CAの範囲に属するタイミングであることが望ましい。図14はその一例として、吸気バルブ25が吸気下死点後、90°CAで閉弁する場合を示している。
上記の設定を行うのは次の理由による。エンジン水温が高温域にあるときにエンジン11が始動された場合、圧縮行程における筒内圧が高いと、一時的に混合気が自己着火し、ノッキング、逆回転等の現象を生ずるおそれがある。こうした現象は筒内圧を低下させることで抑制可能である。そこで、上記のように最遅角の近傍で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定するようにしている。
上記目標バルブタイミングに基づき電動モータ39が制御されて可変バルブタイミング機構38が駆動され、吸気バルブ25が吸気下死点後80〜100°CAで閉弁されると、圧縮行程において、ピストン13が大きく上昇した時点で吸気バルブ25が閉弁される。ピストン13の上昇に伴い気筒12内から吸気バルブ25を通じて吸気通路18側へ戻される混合気の量が多くなる。点火・燃焼に必要最小限の量の混合気が圧縮され、筒内圧が低下する。そのため、高温域での始動ではあるが、混合気の自己着火が抑制される。この自己着火に起因する上記ノッキングや逆回転等の現象が回避されつつエンジン11が始動される。
次に、ステップ820において、上述したステップ540と同様の処理、すなわちエンジン回転速度NEがアイドル回転速度Nid(600回転/分)以上であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされていないと、上述したステップ810へ戻る。従って、エンジン11の始動開始後、エンジン回転速度NEが上昇し、アイドル回転速度Nidに達するまでの期間については、吸気バルブ25を最遅角の近傍で閉弁させるタイミングが目標バルブタイミングとして保持される。
これに対し、上記エンジン回転速度NEの上昇によりステップ820の判定条件が満たされていると、上記図4のステップ1000へ移行する。
次に、短時間運転後始動時用の目標バルブタイミングを設定する処理の手順について、図15及び図16を参照して説明する。
電子制御装置51は、図15のステップ910において、吸気バルブ25が調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定する。このタイミングとしては、吸気下死点前10〜吸気下死点後10°CAの範囲に属するタイミングであることが望ましい。図16はその一例として、吸気バルブ25が吸気下死点で閉弁する場合を示している。
上記の設定を行うのは次の理由による。一般に、エンジン11の燃焼室14には、混合気の燃焼に伴い生成したカーボン等の燃焼生成物が付着する。この燃焼生成物は、エンジン11の始動時に噴射された燃料によって膨潤する。その後、燃焼を継続すると、上記の膨潤した燃焼生成物は乾燥して剥離していく。しかし、燃焼を継続せずにエンジン11の運転を始動後短時間で停止すると、膨潤後に乾燥した燃焼生成物が剥がれやすい状態で燃焼室14内に留まる。この状態でエンジン11の始動を開始すると、多くの量の燃焼生成物が、吸気通路18と吸気バルブ25との間や、排気通路24と排気バルブ26との間に一時的に噛み込む。これらの噛み混みにより生じた隙間を通じて気筒12内の混合気が漏れ出る。その結果、吸気バルブ25の閉弁時期によっては、ピストン13の上昇に拘わらず十分な量の混合気が圧縮されず筒内圧が十分に高くならないおそれがある。そこで、上記のように吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングを目標バルブタイミングとして設定している。
上記目標バルブタイミングに基づき電動モータ39が制御されて可変バルブタイミング機構38が駆動され、吸気バルブ25が吸気下死点前10〜吸気下死点後10°CAで閉弁されると、これよりも遅く吸気バルブ25が閉弁される場合よりも多くの量の混合気が圧縮され、筒内圧が十分に高くなって燃焼しやすい状況となる。その結果、点火により混合気が確実に着火されて燃焼され、エンジン11が始動開始されるとともに、初爆、完爆、連爆が順に行われてエンジン回転速度NEが上昇していく。
次に、ステップ920において、上述したステップ540と同様の処理、すなわちエンジン回転速度NEがアイドル回転速度Nid(600回転/分)以上であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされていないと、上述したステップ910へ戻る。従って、エンジン11の始動開始後、エンジン回転速度NEが上昇し、アイドル回転速度Nidに達するまでの期間については、吸気バルブ25を吸気下死点の近傍で閉弁させるタイミングが目標バルブタイミングとして保持される。
これに対し、上記エンジン回転速度NEの上昇によりステップ920の判定条件が満たされると、上記図4のステップ1000へ移行する。
上述したステップ500,600,700,800,900から移行した図4のステップ1000では、図8に示すように、バルブオーバラップがなくなるタイミングを目標バルブタイミングとして設定する。
上記目標バルブタイミングに基づき電動モータ39が制御されて可変バルブタイミング機構38が駆動され、バルブオーバラップがなくなるタイミングで吸気バルブ25が閉弁されると、吸・排気バルブ25,26がともに開弁している期間がないため、吸気バルブ25を通じて吸気通路18側へ吹き返される排気の量が少なく、燃焼が安定して行われる。
そして、上記ステップ1000の処理を経た後に、この始動時用目標バルブタイミング設定ルーチンを終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、次の(1)〜(8)の効果が得られる。これら(1)〜(8)のいずれによってもエンジン11の始動性が向上する。
(1)極低温域では、運転者による始動操作に応じ、吸気バルブ25が調整範囲における最遅角の近傍で閉弁するタイミング(吸気下死点後80°CAよりも遅角側のタイミング)を、目標バルブタイミングとして設定している。そのため、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動モータ39を制御することで、エンジン11を始動開始させるために必要なトルクを低減することができる。また、小さなトルクであっても、停止しているエンジン11を始動開始させることができるため、スタータ37の小型化を図ることができる。
(2)上記(1)の目標バルブタイミングに基づく吸気バルブ25の閉弁によりエンジン11が始動開始された後、クランクシャフト31がN回回転すると、吸気バルブ25が調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミング(吸気下死点前20°CA〜吸気下死点後60°CA)を、目標バルブタイミングとして設定している。このため、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動モータ39を制御することで、クランクシャフト31が回転を始めた後の比較的早い時期に混合気を圧縮して燃焼しやすい状況を作り出し、点火により混合気に着火して初爆を生じさせることができる。
(3)また、上記(2)の目標バルブタイミングを、エンジン回転速度NEがアイドル回転速度Nidに達するまでの期間保持するようにしている。このため、初爆に引き続き、完爆、連爆を生じさせてエンジン回転速度NEを早期に上昇させることができる。
(4)極低温域よりも温度が高く、混合気が燃焼しやすい冷間域では、運転者による始動操作に応じ、吸気バルブ25が調整範囲における最遅角及び吸気下死点間で閉弁するタイミング(吸気下死点後30〜60°CAのタイミング)を、目標バルブタイミングとして設定している。このため、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動モータ39を制御することで、エンジン11の始動開始時から混合気を圧縮して燃焼しやすい状況を作り出し、点火により混合気に着火して初爆、完爆、連爆をそれぞれ生じさせることができる。
また、上記(1)で説明した吸気バルブ25を最遅角の近傍で閉弁させる期間が不要となるため、より短い時間でエンジン回転速度NEをアイドル回転速度Nidに到達させることができる。
さらに、エンジン回転速度NEがアイドル回転速度Nidに達した後には、バルブオーバラップがなくなるタイミングが目標バルブタイミングとして設定される。冷間域での目標バルブタイミングは、上記バルブオーバラップがなくなるタイミングに近い。そのため、エンジン回転速度NEが上昇してアイドル回転速度Nidに達する際には、冷間域の目標バルブタイミングとなるよう調整されている実際のバルブタイミングを、この目標バルブタイミング(バルブオーバラップがなくなるタイミング)にスムーズに移行させることができる。
(5)冷間域よりも温度が高く、混合気がさらに燃焼しやすい常温域では、運転者による始動操作に応じ、上記冷間域よりも遅角側で閉弁するタイミング(吸気下死点後60〜80°CAのタイミング)を、目標バルブタイミングとして設定している。このため、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動モータ39を制御することで、混合気の初爆、完爆、連爆を確実に行わせてエンジン回転速度NEを上昇させつつ、吸気行程での筒内圧が高くなることに起因する振動の発生を抑制することができる。
(6)高温域では、運転者による始動操作に応じ、吸気バルブ25が調整範囲における最遅角の近傍で閉弁するタイミング(吸気下死点後80〜100°CAのタイミング)を、目標バルブタイミングとして設定している。このため、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動モータ39を制御することで、圧縮行程での筒内圧を低くし、自己着火を起こりにくくすることができる。そして、自己着火に起因するノッキングや逆回転を回避しつつエンジン11を始動させることができる。
(7)エンジン11が短時間運転された後に始動される場合には、多くの量の燃焼生成物が吸・排気バルブ25,26と吸・排気通路18,24との間に噛み込み、隙間が生じて気筒12内の混合気が漏れ出るおそれがある。この点、本実施形態では、前回、エンジン11が短時間運転された後の運転者による始動操作に応じ、吸気バルブ25が調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミング(吸気下死点前10〜吸気下死点後10°CAのタイミング)を、目標バルブタイミングとして設定している。このため、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動モータ39を制御することで、十分な量の混合気を圧縮して筒内圧を十分に高くし、混合気を確実に燃焼させてエンジン11を始動させることができる。
(8)エンジン回転速度NEがアイドル回転速度Nidに達した後は、バルブオーバラップがなくなるタイミングを目標バルブタイミングとして設定している。そのため、実際のバルブタイミングがこの目標バルブタイミングとなるように電動モータ39を制御することで、吸・排気バルブがともに開弁している期間をなくし、吸気バルブ25を通じて吸気通路18側へ吹き返される排気の量を少なくし、燃焼を安定して行わせることができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・図4の始動時目標バルブタイミング設定ルーチンが運転者による始動のための操作に応じて開始されることについては前述した通りである。この操作として、イグニションスイッチ47が「オフ」から「オン」に切替え操作されることとしてもよい。
・本発明は、電動モータ39とは異なる電動アクチュエータを用いて可変バルブタイミング機構38を駆動する場合にも適用できる。
・本発明は、吸気バルブ25に加えて、排気バルブ26のバルブタイミングを調整するようにしたエンジンにも適用可能である。
・本発明は、燃料噴射弁32から燃焼室14へ燃料を直接噴射するタイプの内燃機関(筒内噴射式内燃機関)にも適用可能である。
・前記実施形態において、エンジン回転速度NEがアイドル回転速度Nidに達した後の目標バルブタイミングとして、吸・排気バルブ25,26のバルブオーバラップがなくなるタイミングに代えて、同バルブオーバラップが所定値よりも小さくなるタイミングを設定してもよい。
本発明を具体化した一実施形態におけるバルブタイミング制御装置の構成を示す略図。 可変バルブタイミング機構による吸気バルブのバルブタイミングの変化態様を、排気バルブのバルブタイミングとともに示す特性図。 エンジン始動時におけるエンジン回転速度の変化態様を示す特性図。 始動時における吸気バルブの目標バルブタイミングを設定する手順を示すフローチャート。 極低温域用の目標バルブタイミングを設定する手順を示すフローチャート。 運転者による始動操作後における吸・排気バルブの各開弁期間を示すダイヤグラム。 クランクシャフトがN回回転した後における吸・排気バルブの各開弁期間を示すダイヤグラム。 エンジン回転速度がアイドル回転速度に達した後における吸・排気バルブの各開弁期間を示すダイヤグラム。 冷間域用の目標バルブタイミングを設定する手順を示すフローチャート。 運転者による始動操作後における吸・排気バルブの各開弁期間を示すダイヤグラム。 常温域用の目標バルブタイミングを設定する手順を示すフローチャート。 運転者による始動操作後における吸・排気バルブの各開弁期間を示すダイヤグラム。 高温域用の目標バルブタイミングを設定する手順を示すフローチャート。 運転者による始動操作後における吸・排気バルブの各開弁期間を示すダイヤグラム。 短時間運転後に始動された場合に目標バルブタイミングを設定する手順を示すフローチャート。 運転者による始動操作後における吸・排気バルブの各開弁期間を示すダイヤグラム。
符号の説明
11…ガソリンエンジン(内燃機関)、25…吸気バルブ、26…排気バルブ、31…クランクシャフト(機関出力軸)、38…可変バルブタイミング機構、39…電動モータ(電動アクチュエータ)、51…電子制御装置(制御手段)、NE…エンジン回転速度(機関回転速度)、Nid…アイドル回転速度。

Claims (5)

  1. 内燃機関に設けられた吸気バルブのバルブタイミングを所定の調整範囲内で調整する可変バルブタイミング機構と、
    通電により作動して前記可変バルブタイミング機構を駆動する電動アクチュエータと、
    前記可変バルブタイミング機構による前記吸気バルブの機関始動時におけるバルブタイミングが前記内燃機関の運転状態に応じた目標バルブタイミングとなるように前記電動アクチュエータを制御する制御手段と
    を備える内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記制御手段は、前記内燃機関の始動開始に際し、機関温度が極低温域にあるとき、前記吸気バルブが前記調整範囲における最遅角の近傍で閉弁するタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記内燃機関の始動が開始されて、機関出力軸が所定回回転すると、前記吸気バルブが前記調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定する請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 内燃機関に設けられた吸気バルブのバルブタイミングを所定の調整範囲内で調整する可変バルブタイミング機構と、
    通電により作動して前記可変バルブタイミング機構を駆動する電動アクチュエータと、
    前記可変バルブタイミング機構による前記吸気バルブの機関始動時におけるバルブタイミングが前記内燃機関の運転状態に応じた目標バルブタイミングとなるように前記電動アクチュエータを制御する制御手段と
    を備える内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記制御手段は、前記内燃機関の始動開始に際し、機関温度が冷間域にあるとき、吸気バルブが前記調整範囲における最遅角及び吸気下死点間で閉弁するタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 内燃機関に設けられた吸気バルブのバルブタイミングを所定の調整範囲内で調整する可変バルブタイミング機構と、
    通電により作動して前記可変バルブタイミング機構を駆動する電動アクチュエータと、
    前記可変バルブタイミング機構による前記吸気バルブの機関始動時におけるバルブタイミングが前記内燃機関の運転状態に応じた目標バルブタイミングとなるように前記電動アクチュエータを制御する制御手段と
    を備える内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記制御手段は、前記内燃機関の始動開始に際し、前回の運転時間が短時間であるとき、吸気バルブが前記調整範囲における吸気下死点の近傍で閉弁するタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記内燃機関の機関回転速度がアイドル回転速度に達した後、前記吸気バルブと排気バルブとのバルブオーバラップが小さくなるタイミングを前記目標バルブタイミングとして設定する請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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