JPH06263092A - 二重反転プロペラ電動駆動装置 - Google Patents
二重反転プロペラ電動駆動装置Info
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- JPH06263092A JPH06263092A JP7645193A JP7645193A JPH06263092A JP H06263092 A JPH06263092 A JP H06263092A JP 7645193 A JP7645193 A JP 7645193A JP 7645193 A JP7645193 A JP 7645193A JP H06263092 A JPH06263092 A JP H06263092A
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- rotor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 二重反転プロペラが本来有する高い推進性能
を実現する。 【構成】 前プロペラ１１と後プロペラ１０を回転させ
る２つの電動機１２，１３を備える。後プロペラ１０を
取り付けた後プロペラ軸６を一方の電動機１２の内部の
ローター１８に固定する。電動機１２のローター１８の
外側のステーター１６を外周部の固定ケーシング１４に
固定させる。前プロペラ１１を取り付けた中空の前プロ
ペラ軸５に他方の電動機１３の外周部のローターケーシ
ング３１を連結する。ローターケーシング３１の内面に
ローター１９を固定させる。電動機１３、ローター１９
の内側に配したステーター１７を一方の電動機１２の固
定ケーシング１４に固定させる。後プロペラ軸６に延出
軸部９を接続する。該延出軸部９の先端にトータルスラ
スト軸受２２を設ける。前後のプロペラ１１，１０をそ
れぞれ別の電動機１２，１３で駆動するとき、電動機１
３のローターケーシング３１を回転させることにより前
プロペラ軸５に大きな慣性モーメントを得られるように
する。
を実現する。 【構成】 前プロペラ１１と後プロペラ１０を回転させ
る２つの電動機１２，１３を備える。後プロペラ１０を
取り付けた後プロペラ軸６を一方の電動機１２の内部の
ローター１８に固定する。電動機１２のローター１８の
外側のステーター１６を外周部の固定ケーシング１４に
固定させる。前プロペラ１１を取り付けた中空の前プロ
ペラ軸５に他方の電動機１３の外周部のローターケーシ
ング３１を連結する。ローターケーシング３１の内面に
ローター１９を固定させる。電動機１３、ローター１９
の内側に配したステーター１７を一方の電動機１２の固
定ケーシング１４に固定させる。後プロペラ軸６に延出
軸部９を接続する。該延出軸部９の先端にトータルスラ
スト軸受２２を設ける。前後のプロペラ１１，１０をそ
れぞれ別の電動機１２，１３で駆動するとき、電動機１
３のローターケーシング３１を回転させることにより前
プロペラ軸５に大きな慣性モーメントを得られるように
する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電動機をプロペラ回転駆
動主機とする船舶の二重反転プロペラ電動駆動装置に関
するものである。
動主機とする船舶の二重反転プロペラ電動駆動装置に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】船舶の推進装置として電動機をプロペラ
駆動主機とするものには、通常、プロペラ１個を回転さ
せるものと二重反転プロペラを回転させるものとがある
が、船舶の推進性能を向上させるために二重反転プロペ
ラが使用されるようになってきている。
駆動主機とするものには、通常、プロペラ１個を回転さ
せるものと二重反転プロペラを回転させるものとがある
が、船舶の推進性能を向上させるために二重反転プロペ
ラが使用されるようになってきている。
【０００３】又、従来の上記二重反転プロペラの駆動方
式には、電動機を１つ使用する方式と電動機を２つ使用
する方式とがある。前者の電動機を１つ使用して二重反
転プロペラを駆動する駆動方式は、図３に一例を示す如
く、通常の電動機のように一組のステーターとローター
で構成されている電動機を使用するのではなく、内外部
の２個のローター２，３で構成された電動機１を使用す
る方式である。詳述すると、電動機１は、ケーシング部
４の内部に、通常の電動機のローターの作用をしうるロ
ーター２と、該ローター２と同一の逆トルクを受けて上
記ローター２とは逆方向に回転しうるローター３とを同
心状に装備して、ローター３とケーシング部４とを固定
し、又、中空の前プロペラ軸（外側回転軸）５内に後プ
ロペラ軸（内側回転軸）６を回転自在に挿通させて互に
反対方向に回転させられる二重反転軸７が構成されて、
上記後プロペラ軸６の他端に継手８を介して連結させた
延出軸部９にローター２を直結させて、該後プロペラ軸
（内側回転軸）６の後端に後プロペラ１０を取り付け
る。
式には、電動機を１つ使用する方式と電動機を２つ使用
する方式とがある。前者の電動機を１つ使用して二重反
転プロペラを駆動する駆動方式は、図３に一例を示す如
く、通常の電動機のように一組のステーターとローター
で構成されている電動機を使用するのではなく、内外部
の２個のローター２，３で構成された電動機１を使用す
る方式である。詳述すると、電動機１は、ケーシング部
４の内部に、通常の電動機のローターの作用をしうるロ
ーター２と、該ローター２と同一の逆トルクを受けて上
記ローター２とは逆方向に回転しうるローター３とを同
心状に装備して、ローター３とケーシング部４とを固定
し、又、中空の前プロペラ軸（外側回転軸）５内に後プ
ロペラ軸（内側回転軸）６を回転自在に挿通させて互に
反対方向に回転させられる二重反転軸７が構成されて、
上記後プロペラ軸６の他端に継手８を介して連結させた
延出軸部９にローター２を直結させて、該後プロペラ軸
（内側回転軸）６の後端に後プロペラ１０を取り付け
る。
【０００４】一方、上記前プロペラ軸５にはケーシング
部４を一体に連結させて、該前プロペラ軸の後端に前プ
ロペラ１１を取り付け、前プロペラ１１と後プロペラ１
０とが逆回転するようにしてある。
部４を一体に連結させて、該前プロペラ軸の後端に前プ
ロペラ１１を取り付け、前プロペラ１１と後プロペラ１
０とが逆回転するようにしてある。
【０００５】一方、後者の電動機を２つ使用して二重反
転プロペラを駆動する駆動方式は、図４に示す如く、図
３の場合と同様に二重反転軸７を構成し、後端に後プロ
ペラ１０と前プロペラ１１を取り付けた構成において、
２つの固定ケーシング１４，１５の内周面にステーター
１６，１７を固定し、該ステーター１６，１７の内側に
ローター１８，１９をそれぞれ回転自在に装備してなる
電動機１２と１３を配置し、電動機１２におけるロータ
ー１８に延出軸部９を固定し、又、電動機１３における
ローター１９に中空の前プロペラ軸５を固定し、２つの
電動機１２，１３の各ローター１８と１９が互に逆回転
することにより後プロペラ軸６、前プロペラ軸５を介し
て後プロペラ１０と前プロペラ１１が回転して推進力が
得られるようにしてある（特願昭６３−５１７６２
号）。
転プロペラを駆動する駆動方式は、図４に示す如く、図
３の場合と同様に二重反転軸７を構成し、後端に後プロ
ペラ１０と前プロペラ１１を取り付けた構成において、
２つの固定ケーシング１４，１５の内周面にステーター
１６，１７を固定し、該ステーター１６，１７の内側に
ローター１８，１９をそれぞれ回転自在に装備してなる
電動機１２と１３を配置し、電動機１２におけるロータ
ー１８に延出軸部９を固定し、又、電動機１３における
ローター１９に中空の前プロペラ軸５を固定し、２つの
電動機１２，１３の各ローター１８と１９が互に逆回転
することにより後プロペラ軸６、前プロペラ軸５を介し
て後プロペラ１０と前プロペラ１１が回転して推進力が
得られるようにしてある（特願昭６３−５１７６２
号）。
【０００６】２０は前プロペラ軸５のスラスト軸受、２
１はラジアル軸受、２２は前プロペラ１１と後プロペラ
１０のトータルスラスト軸受、２３はスラスト軸受、２
４はスラスト軸受２３の固定ケーシング、２５，２６は
固定脚、２７は取付機台、２８はスラスト軸受２３の固
定脚、２９は船尾端、３０は送風機を示す。
１はラジアル軸受、２２は前プロペラ１１と後プロペラ
１０のトータルスラスト軸受、２３はスラスト軸受、２
４はスラスト軸受２３の固定ケーシング、２５，２６は
固定脚、２７は取付機台、２８はスラスト軸受２３の固
定脚、２９は船尾端、３０は送風機を示す。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記図３に
示す従来の電動機を１つ使用して二重反転プロペラを駆
動する駆動方式の場合は、ローター２と３の回転トルク
が作用・反作用の関係で常に両ローター２，３共に同一
であるため、電動機ａの負荷となる前後プロペラ１１，
１０で構成された二重反転プロペラを最適条件で設計で
きないこと、船尾の複雑な伴流中で回転する前後プロペ
ラ１１，１０の実際の回転数を事前に正確に設定するこ
とは非常に難しいこと、等問題があった。又、図４に示
す電動機を２つ使用して二重反転プロペラを駆動する駆
動方式の場合には、電動機１２，１３の外周部のケーシ
ング１４，１５内にステーター１６，１７を固定し、該
ステーター１６，１７の内側に配置されたローター１
８，１９を回転させるようにしているので、大きな慣性
モーメントを得ることができず、プロペラ軸５，６に作
用するトルク変動に対して安定した回転を得ることが難
しいこと、等の欠点が予想された。
示す従来の電動機を１つ使用して二重反転プロペラを駆
動する駆動方式の場合は、ローター２と３の回転トルク
が作用・反作用の関係で常に両ローター２，３共に同一
であるため、電動機ａの負荷となる前後プロペラ１１，
１０で構成された二重反転プロペラを最適条件で設計で
きないこと、船尾の複雑な伴流中で回転する前後プロペ
ラ１１，１０の実際の回転数を事前に正確に設定するこ
とは非常に難しいこと、等問題があった。又、図４に示
す電動機を２つ使用して二重反転プロペラを駆動する駆
動方式の場合には、電動機１２，１３の外周部のケーシ
ング１４，１５内にステーター１６，１７を固定し、該
ステーター１６，１７の内側に配置されたローター１
８，１９を回転させるようにしているので、大きな慣性
モーメントを得ることができず、プロペラ軸５，６に作
用するトルク変動に対して安定した回転を得ることが難
しいこと、等の欠点が予想された。
【０００８】そこで、本発明は、二重反転プロペラを与
えられた条件下で最も高効率に駆動できるようにしよう
とするものである。
えられた条件下で最も高効率に駆動できるようにしよう
とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、前プロペラを後端に取り付けた中空の前
プロペラ軸の内部に、後プロペラを後端に取り付けた後
プロペラ軸を同心状に挿通して二重反転軸を構成し、該
二重反転軸を介し２つの電動機からの動力を前プロペラ
と後プロペラに独立に伝達させて前プロペラと後プロペ
ラを互に反対方向に回転させるようにし、且つ該前プロ
ペラと後プロペラが回転するときに発生したトータルの
スラストを受けるスラスト軸受を備えた構成としてある
二重反転プロペラ電動駆動装置において、上記２つの電
動機のうちの一方の電動機を、固定ケーシングの内面に
固定したステーターの内側にローターを配置した構成と
して、該ローターを後プロペラ軸の前端側に固定し、
又、他方の電動機を、外周部のケーシングを上記一方の
電動機の固定ケーシングに対し回転自在に支持させてロ
ーターケーシングとすると共に、該ローターケーシング
の内面にローターを固定して、該ローターの内側にステ
ーターを配し、上記ローターケーシングを前プロペラ軸
に直結した構成とする。
決するために、前プロペラを後端に取り付けた中空の前
プロペラ軸の内部に、後プロペラを後端に取り付けた後
プロペラ軸を同心状に挿通して二重反転軸を構成し、該
二重反転軸を介し２つの電動機からの動力を前プロペラ
と後プロペラに独立に伝達させて前プロペラと後プロペ
ラを互に反対方向に回転させるようにし、且つ該前プロ
ペラと後プロペラが回転するときに発生したトータルの
スラストを受けるスラスト軸受を備えた構成としてある
二重反転プロペラ電動駆動装置において、上記２つの電
動機のうちの一方の電動機を、固定ケーシングの内面に
固定したステーターの内側にローターを配置した構成と
して、該ローターを後プロペラ軸の前端側に固定し、
又、他方の電動機を、外周部のケーシングを上記一方の
電動機の固定ケーシングに対し回転自在に支持させてロ
ーターケーシングとすると共に、該ローターケーシング
の内面にローターを固定して、該ローターの内側にステ
ーターを配し、上記ローターケーシングを前プロペラ軸
に直結した構成とする。
【００１０】
【作用】２つの電動機のうちの１つは、通常の電動機と
同様にケーシング内面にステーターを固定し、その内側
に配したローターを回転させるようにしてあるが、他の
電動機は逆に内側のローターを固定してステーターと
し、外側にあってケーシングに固定されたステーターを
ローターとして回転させるようにしてあるので、内側の
ローターを回転させるものよりも大きな慣性モーメント
が得られる。前後のプロペラの駆動源がそれぞれ独立し
た電動機となることから、前後のプロペラの起動、停
止、回転数等を独立して調節できて二重反転プロペラが
最適条件で回転できるように設定が可能となることから
二重反転プロペラが本来有する高い推進性能を実現する
ことができる。
同様にケーシング内面にステーターを固定し、その内側
に配したローターを回転させるようにしてあるが、他の
電動機は逆に内側のローターを固定してステーターと
し、外側にあってケーシングに固定されたステーターを
ローターとして回転させるようにしてあるので、内側の
ローターを回転させるものよりも大きな慣性モーメント
が得られる。前後のプロペラの駆動源がそれぞれ独立し
た電動機となることから、前後のプロペラの起動、停
止、回転数等を独立して調節できて二重反転プロペラが
最適条件で回転できるように設定が可能となることから
二重反転プロペラが本来有する高い推進性能を実現する
ことができる。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【００１２】図１及び図２は本発明の実施例を示すもの
で、図４に示してある従来の２つの電動機１２と１３を
用いて二重反転軸（前プロペラ軸５と後プロペラ軸６）
７を介し前プロペラ１１と後プロペラ１０を反対方向に
回転させるようにしてあるものと同様な構成において、
２つの電動機１２と１３のうち、１つの電動機１２は図
４と同様に通常の電動機と同じ形態のものとして、ロー
ター１８を延出軸部９に直結し、後プロペラ１０を回転
させるようにするが、他の１つの電動機１３は、ステー
ター１７を内側にして、その外側にローター１９を回転
自在に配した構成として、該ローター１９に固定したロ
ーターケーシング３１を前プロペラ軸５に連結すると共
に、内側のステーター１７を円筒軸部３２を介し電動機
１２側の固定ケーシング１４に固定して、延出軸部９と
の間にラジアル軸受２１を介在させるようにし、更に、
電動機１２の固定ケーシング１４と電動機１３のロータ
ーケーシング３１との間にはラジアル軸受３３を介在さ
せる。
で、図４に示してある従来の２つの電動機１２と１３を
用いて二重反転軸（前プロペラ軸５と後プロペラ軸６）
７を介し前プロペラ１１と後プロペラ１０を反対方向に
回転させるようにしてあるものと同様な構成において、
２つの電動機１２と１３のうち、１つの電動機１２は図
４と同様に通常の電動機と同じ形態のものとして、ロー
ター１８を延出軸部９に直結し、後プロペラ１０を回転
させるようにするが、他の１つの電動機１３は、ステー
ター１７を内側にして、その外側にローター１９を回転
自在に配した構成として、該ローター１９に固定したロ
ーターケーシング３１を前プロペラ軸５に連結すると共
に、内側のステーター１７を円筒軸部３２を介し電動機
１２側の固定ケーシング１４に固定して、延出軸部９と
の間にラジアル軸受２１を介在させるようにし、更に、
電動機１２の固定ケーシング１４と電動機１３のロータ
ーケーシング３１との間にはラジアル軸受３３を介在さ
せる。
【００１３】又、上記固定ケーシング１４は固定脚２６
を介して取付機台２７上に設置させると共に、スラスト
軸受２３は固定脚２８を介して取付機台２７上に設置さ
れるが、ローターケーシング３１は、油圧浮揚型の静圧
軸受を兼備した固定脚３４を介して取付機台２７上に設
置させるようにする。この場合、ローターケーシング３
１が大重量の場合には、ラジアル軸受２１，３３ととも
に支え、その主重量を受けるようにする。
を介して取付機台２７上に設置させると共に、スラスト
軸受２３は固定脚２８を介して取付機台２７上に設置さ
れるが、ローターケーシング３１は、油圧浮揚型の静圧
軸受を兼備した固定脚３４を介して取付機台２７上に設
置させるようにする。この場合、ローターケーシング３
１が大重量の場合には、ラジアル軸受２１，３３ととも
に支え、その主重量を受けるようにする。
【００１４】更に、上記ローターケーシング３１には、
複数個の排気孔３５を設けたり、あるいは、図示してな
いが適当な羽根を設けて、ローターケーシング３１の回
転により風冷装置として機能させるようにすることがで
きる。
複数個の排気孔３５を設けたり、あるいは、図示してな
いが適当な羽根を設けて、ローターケーシング３１の回
転により風冷装置として機能させるようにすることがで
きる。
【００１５】その他の構成は図４に示すものと同じであ
り、同一の部分には同一の符号が付してある。
り、同一の部分には同一の符号が付してある。
【００１６】本発明の二重反転プロペラ電動駆動装置
は、前後プロペラ１１，１０からなる二重反転プロペラ
を所要の馬力、回転数で駆動させることを可能にしたも
のである。したがって、同一軸心にあって前後に位置
し、且つ互に逆ピッチ角をもつ前後プロペラ１１，１０
のうちどちらか一方を左回転に、他方を右回転させるこ
とによって効率的にスラストを得るように回転させるこ
とができる。
は、前後プロペラ１１，１０からなる二重反転プロペラ
を所要の馬力、回転数で駆動させることを可能にしたも
のである。したがって、同一軸心にあって前後に位置
し、且つ互に逆ピッチ角をもつ前後プロペラ１１，１０
のうちどちらか一方を左回転に、他方を右回転させるこ
とによって効率的にスラストを得るように回転させるこ
とができる。
【００１７】たとえば、図２（イ）に示す如く、電動機
１３のローターケーシング３１が左回転する場合、ロー
ターケーシング３１に連結している中空の前プロペラ軸
５が適宜設けられた各軸受や継手を介して左回転するこ
とによって前プロペラ１１が左回転する。これにより所
定のスラストを発生するが、このスラスト力はスラスト
軸受２０で受けられ、電動機軸を兼ねる延出軸部９に伝
達され、トータルスラスト軸受２２に伝えられる。この
際、電動機１３はローター１９を外周部に配してロータ
ーケーシング３１とともに回転するので、大きな慣性モ
ーメントが得られ、はずみ車効果が大きく得られて前プ
ロペラ軸５に作用するトルク変動に対して安定した回転
が得られる。一方、電動機１２のローター１８が右回転
すると、発生した回転トルクが延出軸部９から継手８を
経て後プロペラ軸６に伝達されて後プロペラ１０が右回
転する。この時、後プロペラ１０によって発生したスラ
ストは、上記後プロペラ軸６と延出軸部９を介して上記
トータルスラスト軸受２２で受けられる。
１３のローターケーシング３１が左回転する場合、ロー
ターケーシング３１に連結している中空の前プロペラ軸
５が適宜設けられた各軸受や継手を介して左回転するこ
とによって前プロペラ１１が左回転する。これにより所
定のスラストを発生するが、このスラスト力はスラスト
軸受２０で受けられ、電動機軸を兼ねる延出軸部９に伝
達され、トータルスラスト軸受２２に伝えられる。この
際、電動機１３はローター１９を外周部に配してロータ
ーケーシング３１とともに回転するので、大きな慣性モ
ーメントが得られ、はずみ車効果が大きく得られて前プ
ロペラ軸５に作用するトルク変動に対して安定した回転
が得られる。一方、電動機１２のローター１８が右回転
すると、発生した回転トルクが延出軸部９から継手８を
経て後プロペラ軸６に伝達されて後プロペラ１０が右回
転する。この時、後プロペラ１０によって発生したスラ
ストは、上記後プロペラ軸６と延出軸部９を介して上記
トータルスラスト軸受２２で受けられる。
【００１８】上記２つの電動機１２，１３の駆動中、電
動機１２の内部は送風機３０によって冷却され、電動機
１３の内部はローターケーシング３１に設けた排気孔３
５によって冷却される。
動機１２の内部は送風機３０によって冷却され、電動機
１３の内部はローターケーシング３１に設けた排気孔３
５によって冷却される。
【００１９】上記のように前プロペラ１１と後プロペラ
１０への駆動系を２つに分け、前後のプロペラ軸５，６
に独立に動力を供給するようにすると、前後のプロペラ
１１，１０の起動停止を独立して行えると共に回転数も
独立にコントロールすることができ、更に、前プロペラ
１１を回転させる電動機１３のローターケーシング３１
をローター１９と共に回転させるので大きな慣性モーメ
ントが得られ、前プロペラ軸５に特に大きく作用するト
ルク変動に対して安定した回転を得ることが可能とな
る。
１０への駆動系を２つに分け、前後のプロペラ軸５，６
に独立に動力を供給するようにすると、前後のプロペラ
１１，１０の起動停止を独立して行えると共に回転数も
独立にコントロールすることができ、更に、前プロペラ
１１を回転させる電動機１３のローターケーシング３１
をローター１９と共に回転させるので大きな慣性モーメ
ントが得られ、前プロペラ軸５に特に大きく作用するト
ルク変動に対して安定した回転を得ることが可能とな
る。
【００２０】なお、電動機１２，１３、送風機３０等へ
の給電用電源は、原動機付発電機や燃料電池等によるこ
と、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々変更を加え得ることは勿論である。
の給電用電源は、原動機付発電機や燃料電池等によるこ
と、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々変更を加え得ることは勿論である。
【００２１】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の二重反転プロ
ペラ電動駆動装置によれば、前プロペラを後端に取り付
けた中空の前プロペラ軸内に、後プロペラを後端に取り
付けた後プロペラ軸を回転自在に挿通させて二重反転軸
を構成し、且つ該二重反転軸に動力を伝えて前プロペラ
と後プロペラを回転させる２つの電動機を備え、上記後
プロペラを取り付けた後プロペラ軸の前端を一方の電動
機の内部のローターに固定して、該電動機の外周部のス
テーターを固定ケーシングに固定し、一方、上記前プロ
ペラを取り付けた前プロペラ軸の前端を他方の電動機の
外周配置のローターと一体にしたローターケーシングに
連結して、内側のステーターを別の電動機の固定ケーシ
ング側に固定し、前後プロペラ軸が各々の電動機により
互に逆方向に回転することにより前後のプロペラが回転
させられるようにし、且つ前後プロペラ軸の各々に作用
する前後プロペラ軸方向のスラスト合力をトータルスラ
スト軸受で受けるようにしたので、以下に示す如く優れ
た効果を得ることができる。 (I) 二重反転プロペラの前後プロペラの駆動系が各々独
立した電動機であることから、最高のプロペラ性能が得
られるようにした最適条件で各々のプロペラを回転させ
ることができる。 (II)発電機等の電源装置を電動機と同じ場所に設置する
必要がないため機関室を小型化し、船内スペースの有効
利用と経済性を向上できる。 (III) 前プロペラ軸に連結した電動機の外周部のロータ
ーケーシングを回転させられるようにしたので大きな慣
性モーメントを得ることができるようになる。すなわ
ち、はずみ車効果が大きく得られるので、前プロペラ軸
に船尾の不均一伴流分布の影響が直接作用するトルク変
動に対して安定した回転が得られる。 (IV)２つの電動機の１つの電動機のローターケーシング
が回転するので、ローターケーシングに複数個の排気孔
や所要の送風翼を設けることにより空冷装置として機能
させることができる。 (V) 二重反転プロペラを与えられた条件下で最も高効率
に駆動できるようになるので、当然の如く、キャビテー
ションの発生も僅少になって高い静粛性が得られること
が可能となる。将来、燃料電池を電源として搭載できれ
ばより一層低騒音の推進装置が期待できる。
ペラ電動駆動装置によれば、前プロペラを後端に取り付
けた中空の前プロペラ軸内に、後プロペラを後端に取り
付けた後プロペラ軸を回転自在に挿通させて二重反転軸
を構成し、且つ該二重反転軸に動力を伝えて前プロペラ
と後プロペラを回転させる２つの電動機を備え、上記後
プロペラを取り付けた後プロペラ軸の前端を一方の電動
機の内部のローターに固定して、該電動機の外周部のス
テーターを固定ケーシングに固定し、一方、上記前プロ
ペラを取り付けた前プロペラ軸の前端を他方の電動機の
外周配置のローターと一体にしたローターケーシングに
連結して、内側のステーターを別の電動機の固定ケーシ
ング側に固定し、前後プロペラ軸が各々の電動機により
互に逆方向に回転することにより前後のプロペラが回転
させられるようにし、且つ前後プロペラ軸の各々に作用
する前後プロペラ軸方向のスラスト合力をトータルスラ
スト軸受で受けるようにしたので、以下に示す如く優れ
た効果を得ることができる。 (I) 二重反転プロペラの前後プロペラの駆動系が各々独
立した電動機であることから、最高のプロペラ性能が得
られるようにした最適条件で各々のプロペラを回転させ
ることができる。 (II)発電機等の電源装置を電動機と同じ場所に設置する
必要がないため機関室を小型化し、船内スペースの有効
利用と経済性を向上できる。 (III) 前プロペラ軸に連結した電動機の外周部のロータ
ーケーシングを回転させられるようにしたので大きな慣
性モーメントを得ることができるようになる。すなわ
ち、はずみ車効果が大きく得られるので、前プロペラ軸
に船尾の不均一伴流分布の影響が直接作用するトルク変
動に対して安定した回転が得られる。 (IV)２つの電動機の１つの電動機のローターケーシング
が回転するので、ローターケーシングに複数個の排気孔
や所要の送風翼を設けることにより空冷装置として機能
させることができる。 (V) 二重反転プロペラを与えられた条件下で最も高効率
に駆動できるようになるので、当然の如く、キャビテー
ションの発生も僅少になって高い静粛性が得られること
が可能となる。将来、燃料電池を電源として搭載できれ
ばより一層低騒音の推進装置が期待できる。
【図１】本発明の二重反転プロペラ電動駆動装置の一実
施例の概要を示す一部切断側面図である。
施例の概要を示す一部切断側面図である。
【図２】図１の断面を示すもので、（イ）はＡ−Ａ矢視
図、（ロ）はＢ−Ｂ矢視図である。
図、（ロ）はＢ−Ｂ矢視図である。
【図３】従来の二重反転プロペラ電動駆動装置の一実施
例の概要を示す側面図である。
例の概要を示す側面図である。
【図４】従来の二重反転プロペラ電動駆動装置の更に別
の実施例の概要を示す側面図である。
の実施例の概要を示す側面図である。
５ 前プロペラ軸 ６ 後プロペラ軸 ７ 二重反転軸 ９ 延出軸部 １０ 後プロペラ １１ 前プロペラ １２，１３ 電動機 １４ 固定ケーシング １６，１７ ステーター １８，１９ ローター ２０ スラスト軸受 ２２ トータルスラスト軸受 ３１ ローターケーシング ３３ ラジアル軸受 ３５ 排気孔
Claims (1)
- 【請求項１】 前プロペラを後端に取り付けた中空の前
プロペラ軸の内部に、後プロペラを後端に取り付けた後
プロペラ軸を同心状に挿通して二重反転軸を構成し、該
二重反転軸を介し２つの電動機からの動力を前プロペラ
と後プロペラに独立に伝達させて前プロペラと後プロペ
ラを互に反対方向に回転させるようにし、且つ該前プロ
ペラと後プロペラが回転するときに発生したトータルの
スラストを受けるスラスト軸受を備えた構成としてある
二重反転プロペラ電動駆動装置において、上記２つの電
動機のうちの一方の電動機を、固定ケーシングの内面に
固定したステーターの内側にローターを配置した構成と
して、該ローターを後プロペラ軸の前端側に固定し、
又、他方の電動機を、外周部のケーシングを上記一方の
電動機の固定ケーシングに対し回転自在に支持させてロ
ーターケーシングとすると共に、該ローターケーシング
の内面にローターを固定して、該ローターの内側にステ
ーターを配し、上記ローターケーシングを前プロペラ軸
に直結したことを特徴とする二重反転プロペラ電動駆動
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7645193A JPH06263092A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 二重反転プロペラ電動駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7645193A JPH06263092A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 二重反転プロペラ電動駆動装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06263092A true JPH06263092A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13605518
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7645193A Pending JPH06263092A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 二重反転プロペラ電動駆動装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06263092A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09240591A (ja) * | 1996-03-08 | 1997-09-16 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 二重反転プロペラ用駆動装置 |
| JP2002234491A (ja) * | 2001-02-09 | 2002-08-20 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 二重反転プロペラ装置 |
| JP2014510671A (ja) * | 2011-03-31 | 2014-05-01 | 三星重工業株式会社 | 船舶用推進装置及びこれを含む船舶 |
| CN107054597A (zh) * | 2017-03-10 | 2017-08-18 | 西安交通大学 | 一种新型共轴异向双螺旋桨装置及其实现方法 |
| CN115071936A (zh) * | 2021-03-15 | 2022-09-20 | 中国科学院沈阳自动化研究所 | 一种独立驱动的三级水下推进器 |
-
1993
- 1993-03-11 JP JP7645193A patent/JPH06263092A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP4503193B2 (ja) * | 2001-02-09 | 2010-07-14 | 株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド | 二重反転プロペラ装置 |
| JP2014510671A (ja) * | 2011-03-31 | 2014-05-01 | 三星重工業株式会社 | 船舶用推進装置及びこれを含む船舶 |
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| CN115071936A (zh) * | 2021-03-15 | 2022-09-20 | 中国科学院沈阳自动化研究所 | 一种独立驱动的三级水下推进器 |
| CN115071936B (zh) * | 2021-03-15 | 2024-02-06 | 中国科学院沈阳自动化研究所 | 一种独立驱动的三级水下推进器 |
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