JPH06262487A - 機械の静的精度測定装置及び静的精度補償装置 - Google Patents

機械の静的精度測定装置及び静的精度補償装置

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JPH06262487A
JPH06262487A JP8013893A JP8013893A JPH06262487A JP H06262487 A JPH06262487 A JP H06262487A JP 8013893 A JP8013893 A JP 8013893A JP 8013893 A JP8013893 A JP 8013893A JP H06262487 A JPH06262487 A JP H06262487A
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static
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measuring
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JP8013893A
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Tomonori Satou
智典 佐藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静的精度の測定とその誤差補償を人手を要さ
ずに短時間で容易にできるようにする。 【構成】 水準器101x,101yの信号により静的
精度を計算する静的精度計算部103と、計算した静的
精度の誤差を補償するための支持点4a〜4dの調節量
107a〜107dを計算する支持点位置調節量計算部
106と、計算した調節量だけ基礎ボルト3a〜3dを
操作して支持点のレベルを調節するアクチュエータ40
1a〜401dとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、NC工作機械等の各
種機械の据付け時や保守点検時において、特に水平出し
を行う場合に用いられる機械の静的精度測定装置及び静
的精度補償装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は、例えば三菱NC放電加工機<
Kシリーズ>取扱い説明書(三菱電気株式会社、昭和6
3年1月作成、44−45頁)に示された従来の水平出
しを行う工作機械の構成図である。図において、1は工
作機械を設置する基礎、2はNC工作機械のベース(固
定体)、3a〜3dは上記ベース2を基礎1から支持す
る基礎ボルト(支持点位置調節機構)、4a〜4dはこ
れら基礎ボルト3a〜3dが上記ベース2を支持する支
持点である。また、5はNC装置(運転制御手段)、6
はサーボモータ、7は送りねじ、8はテーブル(移動
体)、9は測定位置であり、NC装置5はサーボモータ
6を駆動し、送りねじ7の回転によってテーブル8を移
動させ、測定位置9を変更する。10は測定者、11は
調節者、12x,12yは上記テーブル8上に互いに直
交するx軸方向(図面の左右方向)及びy軸方向(図面
に垂直な方向)に沿って配置された水準器である。ま
た、3x,13yは測定者10が肉眼で読み取った水準
器12x,12yの読み取り値、14は測定者10によ
るNC装置5への手動操作の内容、15は測定者10か
ら調節者11への指示の内容、16a〜16dは調節者
11による上記各支持点4a〜4dの位置の手動調節の
内容をそれぞれ示す。
【0003】次に動作について説明する。上記装置にお
いて水平出しを行う場合は、以下のような手順に従って
行う。ここでは、工作機械のx軸とy軸が張る平面が水
平面であるとし、テーブル8上に、x軸に平行に水準器
12xを配置し、y軸に平行に水準器12yを配置す
る。 まず、テーブル8を中央に移動して、大まかに水平出
しを行う。 テーブル8の可動範囲内全域にわたって、測定点毎に
水平度の測定を行い、x軸方向及びy軸方向の真直度を
把握する。 測定結果に基づき、調節する支持点の組を決める(他
の方向における位置や水平度に影響が出ないように複数
の支持点の組を決める)。 支持点の高さを調節する(レベル調節する)。 上記の,,の作業を繰り返して、全体の水平度
を徐々に最適な状態に高めていく。
【0004】上記〜の作業内容を、より具体的に述
べる。テーブル8の運動のx軸方向の真直度を測定する
場合は、テーブル8をy軸方向の中央に置き、その位置
でテーブル8をx軸方向に移動しながら、各測定点で水
平度を測定する。また、y軸方向の真直度を測定する場
合は、テーブル8をy軸方向の中央に置き、その位置で
テーブル8をx軸方向に移動しながら、各測定点で水平
度を測定する。
【0005】最初に、x軸方向の水平出しを行う場合に
ついて述べる。測定に当たって、測定者10は、水準器
12xの値を肉眼で読み取る(読み取り内容13x)。
ある測定位置(測定点)9での水平度の測定が終わった
ら、測定者10は、NC装置5を手動操作して、サーボ
モータ6及び送りねじ7によってテーブル8を移動さ
せ、順々に測定位置をずらしながら、x軸方向に沿った
多数の測定点で水平度を測定する。一通りの測定が終わ
ったら、測定したデータから真直度を総合的に判断し、
「こちらが低い」というような指示(指示の内容15)
を調節者11に与える。調節者11は、ベース2を支持
する基礎ボルト3のうち、x軸方向の水平に関係が深い
いくつかの基礎ボルト3(例えば、それが基礎ボルト3
aと基礎ボルト3bであるとする)を選ぶ。まず、基礎
ボルト3aを手作業で回転させ、支持点4aの高さ位置
を手動調節する(調節内容16a)。次に、支持点4b
の高さ位置を同様に手動調節する(調節内容16b)。
各基礎ボルト3a、3bの手動調節を交互に繰り返し、
水準器12xが水平を示す支持点4a、4bの位置の組
を試行錯誤的に探す。
【0006】手動調節が終わったら、測定者10は、再
度テーブル8を移動させながら測定を行い、調節者11
に指示を与える。調節者11は、それに応えて手動調節
を行う。これを何回か繰り返すことで、最終的に全測定
位置9について最も水平となるような各支持点4a〜4
dの位置の組を探す。
【0007】以上の作業を、y軸方向についても同様に
行う。また、コラム、主軸端などの水平であることが必
要な工作機械の各部分に対しても同様に行う。ただし、
実際には、x軸方向とy軸方向の両方の水平に影響す
る、あるいは、工作機械の複数の部分の水平に影響する
基礎ボルトが多い。そのため、以上のすべての作業を繰
り返し何度も行い、x軸、y軸両方向および工作機械の
全部分に対して、最も水平となる各支持点の位置の組を
探すことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の工作機械は以上
のように構成されているので、水準器12x,12yの
読み取り、測定位置変更のためのNC装置5の手動操
作、支持点4a〜4dの位置の手動調節をすべて人手で
行う必要があり、作業が非常に面倒であった。さらに、
読み取りから手動調節までの手順を試行錯誤的に繰り返
し行う必要があるため、作業に極めて大きな時間がかか
るという問題点があった。
【0009】また、水準器12x,12yを肉眼で読み
取り、読取り値を集計して、測定者自身が総合的に静的
精度を把握しなければならない上、静的精度を得た後の
支持点の調節量の計算も人手で行う必要があったので、
その作業が面倒であった。また、人手による作業のた
め、測定点をあまり多くすることができず、高い精度が
得られなかった。さらに、人手による作業で静的精度を
把握しても、その誤差をNC制御で補償するようなこと
ができなかったため、機械の静的精度以上の加工精度を
得ることができないという問題点があった。
【0010】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためのなされたもので、自動的に機械の静的精度
を測定し、その結果を表示して作業者に知らせることの
できる機械の静的精度測定装置を得ることを目的とす
る。
【0011】請求項2の発明は、自動的に機械の静的精
度を測定し、その誤差を補償するための支持点の調節量
を提示することのできる機械の静的精度測定装置を得る
ことを目的とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項2の発明の目的
に加えて、さらに静的精度と調節量のどちらかあるいは
両方を表示して作業者に知らせることのできる機械の静
的精度測定装置を得ることを目的とする。
【0013】請求項4の発明は、ベース等の固定体の静
的精度を測定する場合に利用できる機械の静的精度測定
装置を得ることを目的とする。
【0014】請求項5の発明は、テーブル等の移動体の
静的精度を測定する場合に利用できる機械の静的精度測
定装置を得ることを目的とする。
【0015】請求項6の発明は、自動的に機械を操作し
てテーブル等の移動体を動かしながら静的精度を測定
し、その結果を表示して作業者に知らせることのできる
機械の静的精度測定装置を得ることを目的とする。
【0016】請求項7の発明は、自動的に機械を操作し
てテーブル等の移動体を動かしながら静的精度を測定
し、その誤差を補償するための支持点の調節量を提示す
ることのできる機械の静的精度測定装置を得ることを目
的とする。
【0017】請求項8の発明は、請求項7の発明の目的
に加えて、さらに静的精度と調節量のどちらかあるいは
両方を表示して作業者に知らせることのできる機械の静
的精度測定装置を得ることを目的とする。
【0018】請求項9の発明は、請求項6〜8の発明に
おいて、より豊富かつ適正にデータを集め、それにより
詳細な静的精度あるいは支持点の調節量を提示すること
のできる機械の静的精度測定装置を得ることを目的とす
る。
【0019】請求項10の発明は、請求項6〜9の発明
において、より豊富かつ適正にデータを集め、それによ
り詳細な静的精度あるいは支持点の調節量を提示するこ
とのできる機械の静的精度測定装置を得ることを目的と
する。
【0020】請求項11の発明は、レベル出し機構を備
えた機械に適用できる機械の静的精度測定装置を得るこ
とを目的とする。
【0021】請求項12の発明は、水平出しに適用でき
る機械の静的精度測定装置を得ることを目的とする。
【0022】請求項13の発明は、水準器により水平度
を検出するようにした機械の静的精度測定装置を得るこ
とを目的とする。
【0023】請求項14の発明は、機械の要素や運動に
ついての真直度を測定することのできる機械の静的精度
測定装置を得ることを目的とする。
【0024】請求項15の発明は、機械の要素や運動に
ついての直角度を測定することのできる機械の静的精度
測定装置を得ることを目的とする。
【0025】請求項16の発明は、機械の要素や運動に
ついての平行度を測定することのできる機械の静的精度
測定装置を得ることを目的とする。
【0026】請求項17の発明は、NC工作機械に適用
できる機械の静的精度測定装置を得ることを目的とす
る。
【0027】請求項18の発明は、自動的に機械の静的
精度を測定し、その誤差を補償することのできる機械の
静的精度補償装置を得ることを目的とする。
【0028】請求項19の発明は、自動的に機械の静的
精度を測定し、その誤差を補償するための支持点の調節
量を提示し、提示内容に従い支持点の位置調節を行うこ
とのできる機械の静的精度補償装置を得ることを目的と
する。
【0029】請求項20の発明は、ベース等の固定体の
静的精度の誤差を補償する場合に利用できる機械の静的
精度補償装置を得ることを目的とする。
【0030】請求項21の発明は、テーブル等の移動体
の静的精度の誤差を補償する場合に利用できる機械の静
的精度補償装置を得ることを目的とする。
【0031】請求項22の発明は、自動的に機械の静的
精度を測定し、その誤差を移動体の運動により補償する
ことのできる機械の静的精度補償装置を得ることを目的
とする。
【0032】請求項23の発明は、請求項22の発明に
おいて、簡単な操作で移動体を、静的精度の誤差を補償
するように運動させることのできる機械の静的精度補償
装置を得ることを目的とする。
【0033】請求項24の発明は、支持点の調節によっ
ても静的精度の誤差を補償しきれない場合に、移動体の
運動により誤差補償を行うことのできる機械の静的精度
補償装置を得ることを目的とする。
【0034】請求項25の発明は、請求項24の発明に
おいて、簡単な操作で移動体を、静的精度の誤差を補償
するように運動させることのできる機械の静的精度補償
装置を得ることを目的とする。
【0035】請求項26の発明は、レベル出し機構を備
えた機械に適用できる機械の静的精度補償装置を得るこ
とを目的とする。
【0036】請求項27の発明は、人手によらずに静的
精度の誤差補償ができる機械の静的精度補償装置を得る
ことを目的とする。
【0037】請求項28の発明は、水平出しに適用でき
る機械の静的精度補償装置を得ることを目的とする。
【0038】請求項29の発明は、水準器のデータによ
り自動的に静的誤差を測定し、誤差の補償ができる機械
の静的精度補償装置を得ることを目的とする。
【0039】請求項30の発明は、機械の要素や運動に
ついての真直度を測定し、真直度の誤差を補償して、よ
り真直度を高めることのできる機械の静的精度補償装置
を得ることを目的とする。
【0040】請求項31の発明は、機械の要素や運動に
ついての直角度を測定し、直角度の誤差を補償して、よ
り直角度を高めることのできる機械の静的精度補償装置
を得ることを目的とする。
【0041】請求項32の発明は、機械の要素や運動に
ついての平行度を測定し、平行度の誤差を補償して、よ
り平行度を高めることのできる機械の静的精度補償装置
を得ることを目的とする。
【0042】請求項33の発明は、NC工作機械に適用
できる機械の静的精度補償装置を得ることを目的とす
る。
【0043】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る機
械の静的精度測定装置は、測定対象が基準線からどれく
らいずれているかを測定点毎に検出する測定手段と、そ
の検出データにより測定対象の静的精度を演算する静的
精度演算手段と、演算した静的精度を作業者等に向けて
表示する表示手段とを備えたものである。
【0044】請求項2の発明に係る機械の静的精度測定
装置は、支持点の位置調節により測定対象の位置を調節
する機械の場合、静的精度演算手段の他に静的精度に基
づいて支持点の調節量を演算する支持点位置調節量演算
手段とを備えたものである。
【0045】請求項3の発明に係る機械の静的精度測定
装置は、請求項2記載の装置において、前記静的精度演
算手段の演算した静的精度及び前記支持点位置調節量演
算手段の演算した調節量の少なくともいずれか一方を表
示する表示手段を備えたものである。
【0046】請求項4の発明に係る機械の静的精度測定
装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の装置におい
て、測定対象を機械のベース等の固定体としたものであ
る。
【0047】請求項5の発明に係る機械の静的精度測定
装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の装置におい
て、測定対象を機械の移動テーブル等の移動体としたも
のである。
【0048】請求項6の発明に係る機械の静的精度測定
装置は、測定対象が移動体の場合、移動体を動かして測
定点毎の移動体の位置データを収集する測定制御手段
と、収集したデータにより移動体の運動の静的精度を演
算する静的精度演算手段と、演算した静的精度を作業者
等に向けて表示する表示手段とを備えたものである。
【0049】請求項7の発明に係る機械の静的精度測定
装置は、支持点の位置調節により測定対象の位置を調節
する機械の場合、前記測定制御手段や静的精度演算手段
と共に、静的精度に基づいて支持点の調節量を演算する
支持点位置調節量演算手段とを備えたものである。
【0050】請求項8の発明に係る機械の静的精度測定
装置は、請求項7記載の装置において、前記静的精度演
算手段の演算した静的精度及び前記支持点位置調節量演
算手段の演算した調節量の少なくともいずれか一方を表
示する表示手段を備えたものである。
【0051】請求項9の発明に係る機械の静的精度測定
装置は、請求項6〜8のいずれかに記載の装置におい
て、前記測定制御手段により測定点を変更しながら測定
対象の位置等を測定するようにしたものである。
【0052】請求項10の発明に係る機械の静的精度測
定装置は、請求項6〜9のいずれかに記載の装置におい
て、前記測定制御手段により前記測定条件を変更しなが
ら測定対象の位置等を測定するようにしたものである。
【0053】請求項11の発明に係る機械の静的精度測
定装置は、請求項2、3、7、8のいずれかに記載の装
置において、前記支持点を、基礎に対する機械の支持点
としたものである。
【0054】請求項12の発明に係る機械の静的精度測
定装置は、請求項1〜11のいずれかに記載の装置にお
いて、前記基準線を水平な直線としたものである。
【0055】請求項13の発明に係る機械の静的精度測
定装置は、請求項12記載の装置において、前記物理量
を水平に対する角度とし、前記測定手段を信号出力可能
な水準器としたものである。
【0056】請求項14の発明に係る機械の静的精度測
定装置は、請求項1〜13のいずれかに記載の装置にお
いて、前記静的精度を真直度としたものである。
【0057】請求項15の発明に係る機械の静的精度測
定装置は、請求項1〜11のいずれかに記載の装置にお
いて、前記静的精度を直角度としたものである。
【0058】請求項16の発明に係る機械の静的精度測
定装置は、請求項1〜11のいずれかに記載の装置にお
いて、前記静的精度を平行度としたものである。
【0059】請求項17の発明に係る機械の静的精度測
定装置は、請求項1〜16のいずれかに記載の装置にお
いて、前記機械をNC工作機械としたものである。
【0060】請求項18の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、静的精度演算手段の演算した静的精度の誤差
を補償する静的精度補償手段を備えたものである。
【0061】請求項19の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、支持点の位置調節により測定対象の位置を調
節する機械の場合、静的精度補償手段として支持点位置
調節機構を備えたものである。
【0062】請求項20の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項18または19記載の装置において、
前記測定対象を機械のベース等の固定体としたものであ
る。
【0063】請求項21の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項18または19記載の装置において、
前記測定対象を機械の移動テーブル等の移動体としたも
のである。
【0064】請求項22の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、測定対象が移動体の場合に、静的精度の誤差
を補償するように移動体の運動を制御する指令を運動制
御手段に与える静的精度補償手段を備えたものである。
【0065】請求項23の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、移動体の運動体により静的精度の誤差を補償
する場合に補償パラメータの形で運動制御手段に指令を
与えるようにしたものである。
【0066】請求項24の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、静的精度の誤差補償を2段階で行うように
し、第1段階では、支持点位置調節機構による支持点の
位置調節で誤差補償を行い、第2段階は、第1段階の誤
差補償の不足分を第2の静的精度補償手段による移動体
の運動で補うようにしたものである。
【0067】請求項25の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項24記載の機械の装置において、移動
体の運動で誤差補償する場合に、補償パラメータの形で
運動運動制御手段に指令を与えるようにしたものであ
る。
【0068】請求項26の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項19、20、21、24、25のいず
れかに記載の装置において、前記支持点を、基礎に対す
る機械の支持点としたものである。
【0069】請求項27の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項19、20、21、24、25、26
のいずれかに記載の装置において、前記支持点位置調節
機構に支持点の位置を調節するアクチュエータを備えた
ものである。
【0070】請求項28の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項18〜27のいずれかに記載の装置に
おいて、前記基準線を水平な直線としたものである。
【0071】請求項29の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項28記載の装置において、前記物理量
を水平に対する角度とし、前記測定手段を信号出力可能
な水準器としたものである。
【0072】請求項30の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項18〜29のいずれかに記載の装置に
おいて、前記静的精度を真直度としたものである。
【0073】請求項31の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項18〜29のいずれかに記載の装置に
おいて、前記静的精度を直角度としたものである。
【0074】請求項32の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項18〜29のいずれかに記載の装置に
おいて、前記静的精度を平行度としたものである。
【0075】請求項33の発明に係る機械の静的精度補
償装置は、請求項18〜32のいずれかに記載の装置に
おいて、前記機械をNC工作機械としたものである。
【0076】
【作用】請求項1の発明における機械の静的精度測定装
置は、測定手段により測定点毎の測定対象の位置または
位置に換算可能な物理量を検出し、静的精度演算手段に
より測定手段の検出出力に基づいて基準線に対する測定
対象の静的精度を演算して、この静的精度演算手段の演
算した静的精度を表示手段により表示する。
【0077】請求項2の発明における機械の静的精度測
定装置は、測定手段により測定点毎の測定対象の位置ま
たは位置に換算可能な物理量を検出し、静的精度演算手
段により測定手段の検出出力に基づいて基準線に対する
測定対象の静的精度を演算して、この静的精度演算手段
の演算した静的精度の誤差を補償するための支持点の位
置の調節量を支持点位置調節量演算手段により演算す
る。
【0078】請求項3の発明における機械の静的精度測
定装置は、表示手段により静的精度演算手段の演算した
静的精度及び支持点位置調節量演算手段の演算した調節
量の少なくともいずれか一方を表示する。
【0079】請求項4の発明における機械の静的精度測
定装置は、測定対象であるベース等の固定体の静的精度
を測定する。
【0080】請求項5の発明における機械の静的精度測
定装置は、測定対象である移動テーブル等の移動体の静
的精度を測定する。
【0081】請求項6の発明における機械の静的精度測
定装置は、移動体を運動させながら測定手段により移動
体の位置または位置に換算可能な物理量を検出し、その
測定結果に基づき静的精度演算手段によって移動体の運
動の静的精度を演算し、この静的精度演算手段の演算し
た静的精度を表示手段によって表示する。
【0082】請求項7の発明における機械の静的精度測
定装置は、同様に静的精度を演算したら、その誤差を補
償する支持点の調節量を支持点位置調節量演算手段によ
り演算する。
【0083】請求項8の発明における機械の静的精度測
定装置は、表示手段により、静的精度演算手段の演算し
た静的精度及び支持点位置調節量演算手段の演算した調
節量の少なくともいずれか一方を表示する。
【0084】請求項9の発明における機械の静的精度測
定装置は、移動体を運動させながら測定点毎の移動体の
位置等を測定する際に、例えば回毎に、測定点を変更し
ながら測定する。
【0085】請求項10の発明における機械の静的精度
測定装置は、移動体を運動させながら測定点毎の移動体
の位置等を測定する際に、例えば回毎に、測定条件(測
定経路、測定回数、移動体の運動速度、加速度、移動停
止からの検出待ち時間等)を変更しながら測定する。
【0086】請求項11の発明における機械の静的精度
測定装置は、レベル出し機構を備えた機械に適用でき
る。
【0087】請求項12の発明における機械の静的精度
測定装置は、水平出しができるようになる。
【0088】請求項13の発明における機械の静的精度
測定装置は、水準器により自動的に水平度を検出し、そ
のデータに基づいて水平軸に対する測定対象の静的精度
を演算する。
【0089】請求項14の発明における機械の静的精度
測定装置は、静的精度として真直度を測定する。
【0090】請求項15の発明における機械の静的精度
測定装置は、静的精度として直角度を測定する。
【0091】請求項16の発明における機械の静的精度
測定装置は、静的精度として平行度を測定する。
【0092】請求項17の発明における機械の静的精度
測定装置は、NC工作機械の各種構成要素、例えばテー
ブル、コラム、主軸等の静的精度を測定する。
【0093】請求項18の発明における機械の静的精度
補償装置は、静的精度を測定し、静的精度補償手段でそ
の誤差を補償する。
【0094】請求項19の発明における機械の静的精度
補償装置は、静的精度を測定し、支持点位置調節機構で
測定対象の支持点の位置を調節することで、静的精度の
誤差を補償する。
【0095】請求項20の発明における機械の静的精度
補償装置は、測定対象であるベース等の固定体の静的精
度を測定し、その誤差を補償する。
【0096】請求項21の発明における機械の静的精度
補償装置は、測定対象である移動テーブル等の移動体の
静的精度を測定し、その誤差を補償する。
【0097】請求項22の発明における機械の静的精度
補償装置は、測定対象である移動体の静的精度を測定
し、移動体の運動を制御することで、その静的精度の誤
差を補償する。
【0098】請求項23の発明における機械の静的精度
補償装置は、補償パラメータを運動制御手段に与えるこ
とで、静的精度の誤差を補償する。
【0099】請求項24の発明における機械の静的精度
補償装置は、静的精度を測定し、支持点位置調節機構で
測定対象の支持点の位置を調節することで、静的精度の
誤差を補償する。そして、支持点の位置調節で補償しき
れない分を、移動体の運動を制御することで補償する。
【0100】請求項25の発明における機械の静的精度
補償装置は、請求項24の発明の装置において、補償パ
ラメータを運動制御手段に与えることで、静的精度の誤
差を補償する。
【0101】請求項26の発明における機械の静的精度
補償装置は、レベル出し機構を備えた機械に適用でき
る。
【0102】請求項27の発明における機械の静的精度
補償装置は、支持点位置調節機構に備えたアクチュエー
タを駆動することで支持点の位置を調節し、静的精度の
誤差を補償する。
【0103】請求項28の発明における機械の静的精度
補償装置は、水平出しができるようになる。
【0104】請求項29の発明における機械の静的精度
補償装置は、水準器により自動的に水平度を検出し、そ
のデータに基づいて水平軸に対する測定対象の静的精度
を演算し、静的精度の誤差を補償する。
【0105】請求項30の発明における機械の静的精度
補償装置は、静的精度として真直度を測定し、その誤差
を補償する。
【0106】請求項31の発明における機械の静的精度
補償装置は、静的精度として直角度を測定し、その誤差
を補償する。
【0107】請求項32の発明における機械の静的精度
補償装置は、静的精度として平行度を測定し、その誤差
を補償する。
【0108】請求項33の発明における機械の静的精度
補償装置は、NC工作機械の各種構成要素、例えばテー
ブル、コラム、主軸等の静的精度を測定し、その誤差を
補償する。
【0109】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の静的精度測定装置とNC工作機
械とを組み合わせたシステムを示す構成図である。この
図1において、図17に示した従来例と対応する部分に
は、同一符号を付して説明を省略する。図1において、
101x,101yはテーブル8上にx軸方向及びy軸
方向にそれぞれ平行に配置された信号出力可能な水準器
(測定手段)、102x,102yはそれぞれ水準器1
01x,101yから得た測定値(検出出力)、103
は静的精度計算部(静的精度演算手段)、104は静的
精度計算部103で演算された静的精度、105は支持
点4a〜4dの位置の調節量を算出するための対象のモ
デル(メモリに格納されている)、106は支持点位置
調節量計算部(支持点位置調節量演算手段)、107a
〜107dは支持点位置調節量計算部106が計算した
支持点4a〜4dの位置の調節量、108aは静的精度
計算部103からの信号に従って主として静的精度の内
容を表示する表示部(表示手段)、108bは支持点位
置調節量計算部106からの信号に従って主として支持
点4a〜4dの位置の調整量を調節者11に対して確認
できるように表示する表示部、109は静的精度計算部
103と対象のモデル105と支持点位置調節量計算部
106とからなる制御器である。
【0110】図2は前記水準器101x,101yの構
成図であり、51は気泡管、52は気泡管51内の気
泡、53は光学式読み取り部、54は処理部、55は信
号出力部、56は出力信号である。水準器101x,1
01yは、静的精度を求めるための基準線を水平線(水
平な直線)として、各測定位置9におけるテーブル8の
傾き(水平度=水平に対する角度=物理量)を測定する
ものである。図3は表示部108aでの表示例を示す折
れ線図、図4は対象のモデル105の一例を示す線図で
ある。
【0111】次に動作について説明する。水準器101
x,101yでは、光学式読み取り部53が気泡管51
の各位置を光の濃淡としてとらえ、処理部54はこのデ
ータを処理し、気泡52の位置を判別する。信号出力部
55は、判別された気泡52の位置を電気信号として出
力する。
【0112】水準器101x,101yから得た測定値
102x,102yは、静的精度計算部103にて読み
取られ、一時的に保持される。静的精度計算部103
は、現在の測定位置9での測定が終わると、測定位置9
の変更を促すメッセージを、表示部108aに表示させ
る。測定者10は、そのメッセージに従って、NC装置
5を操作して、テーブル8を動かし、測定位置9を変更
する。そして、測定値102x,102yの読み取りと
測定位置9の変更を繰り返し、テーブル8の可動範囲内
の各測定位置(測定点)9での水準器101x、101
yのデータを収集する。
【0113】可動範囲内の各測定位置9でのデータの収
集が終わると、静的精度計算部103は、測定されたデ
ータを処理して静的精度104を求め、その求めた結果
を表示部108aに表示させる。この場合、求めたデー
タをそのままグラフ表示あるいは数値表示してもよい
し、最大値や最小値のみを表示してもよい。図3は、静
的精度104の一つであるx軸方向の真直度をグラフ表
示した例を示す。
【0114】この図3は、測定位置9と高さの関係を表
しており、横軸のA,B,C,Dはそれぞれ基礎ボルト
3a,3b,3c,3dの真上の位置である。なお、こ
の例では、AB間、BC間、CD間内のそれぞれ4つの
測定位置9において、水準器101xのデータを読み込
んでいる。各線分の傾きは測定値102xを表し、ま
た、各線分に添えられた数字は、各測定位置9における
測定値102xを示す。高さは、この各測定値102x
を積分したものである。
【0115】次に、支持点位置調節量計算部106は、
静的精度計算部103の求めた静的精度104と、予め
メモリに格納してある対象のモデル105とに基づき、
例えば、図5に示すように各支持点4a,4b,4c,
4dの調節量107a,107b,107c,107d
を計算する。そして、調節者11から見える場所にある
表示部108bに、各支持点の調節量107a,107
b,107c,107dを表示させる。
【0116】ここでは、対象のモデル105として、図
4(a)〜(d)に示すような線形のモデルを使ってい
る。このモデル105は、各支持点4a〜4dを単位量
だけ調節したときに各測定位置の高さがどれくらい変化
するかを示す伝達関数として与えられている。図4
(a)は支持点Aを基準(単位量だけ調節する位置)と
した場合の伝達関数を表しており、これは行列で定義さ
れたモデル105の第1列にあたる。この図は、支持点
Aの位置を単位量だけ調節したときに、各測定位置の高
さが、A点の真上だけでなく、その付近も盛り上がるこ
とを意味している。例えば、A点の真上の位置は1だけ
上がり、その隣の測定位置はは0.851だけ上がるこ
とを示している。この伝達関数は、支持点Aの位置を実
際に単位量だけ調節したときの各測定位置の高さを実測
することによって、実験的に求められている。同様に、
図4(b)は支持点Bを基準とした場合の伝達関数であ
る。図4(c)、(d)も同様である。このモデル10
5は、実際には図5に示すような数値で与えられ、モデ
ルの第j列は第j番目の支持点(この例では第1番目は
A点、第2番目はB点、第3番目はC点、第4番目はD
点となっている)の位置を基準とした場合の各測定位置
の高さの伝達関数を表している。
【0117】支持点位置調節量計算部106では、上記
のモデル105を用いて調節量107a〜107dを最
小自乗法で計算する。その手続きを以下に述べる。ここ
では数学的な表現を用いる。測定点の数をm、支持点の
数をn、モデルをM、調節量をu、調節前の各測定点の
高さをh0 、調節による各測定点の変位をdh、調節後
の各測定点の高さをh1 と置く。図の実施例のもので
は、m=13、n=4となっている。また、Mはm行n
列の行列、uはn行の列ベクトル、h0 ,du,h1
は、それぞれm行の列ベクトルである。上の定義によ
り、 h1 =dh+h0 dh=Mu の関係が成り立つ。このとき、評価関数Jを次のように
置く。 J=h1 ’h1 (「’」は転置を表す) そうすると、この評価関数を最小化するような調節量u
は、 u=−(M’M)-1M’h0 … (1) で与えられる。このとき、調節後の各測定点の高さh1
は、 h1 =〔I−M(M’M)-1M’〕h0 となる。ここで、Iは単位行列である。
【0118】支持点位置調節量演算手段106は、行列
Mで与えられるモデル105と、図3に示されるような
形で出力される静的精度(各測定点の高さ)104とに
より前記(1)式を用いて、調節量107a〜107d
を計算し、表示部108bに表示させる。調節者11は
それを見て、表示された調節量107a〜107dだ
け、各基礎ボルト3a〜3dを操作して支持点4a〜4
dの高さを調節する。これにより、静的精度の誤差が補
償され、水平出しが行われる。図6は補償前の静的精度
(破線)と補償後の静的精度(実線)の例を示す。
【0119】なお、何らの原因によりモデル105が実
際の挙動からずれる場合が考えられるので、その場合は
モデル105を修正する。モデル105が実際の挙動か
らずれているかどうかは、次のような操作を行えば調べ
ることができる。即ち、モデルの第j番目の支持点の調
節量だけを変え、その場合の水準器の測定値の変化を読
み取る。そして、この各読み取り値がモデルの第j列の
各値とずれているかどうかを判別する。この操作を、各
支持点毎に一つずつ順々に行うことにより、モデルのす
べての列を同定できることになる。同じ調節量に対する
水準器の実測値とモデルによる予測値との差が大きくな
った場合には、モデルの修正を行う。
【0120】実施例1のシステムによれば、テーブル8
を動かしながら測定を行うことで、テーブル8の運動の
真直度を表示によって簡単に知ることができる。従っ
て、肉眼での水準器の読み取りや、読み取ったデータか
ら静的精度を計算する手間が省ける。また、静的精度の
誤差を補償するための支持点4a〜4dの調節量107
a〜107dも、調節者11に直接提示することができ
るので、調節者11は、それに従って支持点4a〜4d
の位置を調節しさえすればよく、作業が簡単に済む。さ
らに、一通り静的精度104を計算した上で、対象のモ
デル105に従い支持点4a〜4dの調節量107a〜
107dを算出するので、従来のように水準器の読み取
りと支持点位置の調節を何度も繰り返す必要がなくな
り、最適な調節状態を短時間で達成することができる。
しかも、自動的に静的精度を知ることができるので、人
手によるよりも詳細なデータを容易に得ることができ
る。
【0121】実施例2.上記実施例1においては、水準
器101x,101yをテーブル8の上だけに置いてい
るが、コラムや主軸端などの工作機械の他の部分の水平
出しが必要な場合には、それらの部分にも水準器を置
き、各水準器のデータを用いて水平出しを行うようにし
てもよい。また、テーブル8などの移動体以外にも、ベ
ース2等の固定体に水準器を配置すれば、それらの部分
の水平出しも行うことができる。
【0122】実施例3.上記実施例1においては、調節
量107a〜107dを対象のモデル105を用いて計
算しているが、熟練作業者が調節量107a〜107d
を計算する過程がわかっている場合には、その計算する
過程をルールの形に表現してエキスパートシステムを構
築することにより、同様の効果を得ることができる。
【0123】実施例4.図7は実施例4のシステムを示
す構成図である。この図において、図1と同一符号を付
した構成要素は実施例1と全く同一であり、説明を省略
する。図7において、401a〜401dは支持点4a
〜4dの位置を調節するアクチュエータである。このア
クチュエータ401a〜401dは、支持点位置調節量
計算部106が計算した調節量107a〜107dに従
って、基礎ボルト3a〜3dを回転させ、支持点4a〜
4dの位置(高さ)を調節する。このようにアクチュエ
ータ401a〜401dによって自動的に支持点4a〜
4dの位置を調節することにより、従来例や実施例1の
ような調節者11による手動調節の手間が省け、複数の
支持点4a〜4dの位置を同時に調節することができる
ようになる。このため、短時間で効率良く工作機械を水
平に調節することができる。
【0124】図7の例では、アクチュエータ401a〜
401dで基礎ボルト3を回転させるように構成してい
るが、基礎ボルト3を基礎1側に固定し、アクチュエー
タでナットを回転させることにより、支持点4a〜4d
の位置の調節を行うように構成しても同様の効果があ
る。あるいは、油圧や空気圧等の、工作機械の重量をも
支持できるアクチュエータを基礎1とベース2との間に
直接取り付けても、同様の効果が期待できる。
【0125】なお、図8に示すように支持点の位置を水
平方向に調節できるように構成してもよい。図におい
て、501は基礎1に固定されたボルト、502a,5
02bはナット(これらのナットを図示しないアクチュ
エータで回転するようにする。勿論、実施例1のように
手動操作する場合にはアクチュエータを設けなくてもよ
い)、503は箱型部品、504a,504bは水平方
向調節用ボルト、505a,505bは水平方向調節用
アクチュエータである。箱型部品503は、ナット50
2a,502bにより、基礎ボルト501に固定されて
いる。水平方向調節用アクチュエータ505a,505
bは、水平方向調節用ボルト504a,504bを回転
させ、箱型部品503に対するベース2の水平方向の位
置を調節する。このような構成にすれば、水平面内の位
置調節を行うことができ、隣接する周辺装置や工作機械
等との位置調節が容易となる。
【0126】実施例5.図9は実施例5のシステムを示
す構成図である。この実施例5では、実施例4の構成に
加えてさらに、測定位置9の変更の作業を無人化するた
めの構成を採用している。なお、図7と同一符号を付さ
れた構成要素は実施例4と全く同一であり、説明を省略
する。図9において、601はNC装置5の制御内容を
決定するプログラム、602は通信手段である。従来
例、実施例1及び実施例4では、測定者10が、手動操
作14で測定位置9や測定条件等を指定していた。これ
に対し、この実施例5では、それらをNCプログラム6
01に組み込んであり、自動運転で測定位置9や測定条
件等を自動的に変更しながら静的精度の測定を実行す
る。NC装置5と制御器109の間では、通信手段60
2を介して、NC装置5と制御器109が連動するため
の同期信号や命令、静的精度104を計算するための測
定位置9、測定条件等のデータが通信される。ここで測
定条件としてあげられるのは、測定経路、測定回数、テ
ーブルを動かす速度、加速度、テーブルを停止してから
振動が止まるまで水準器101x,101yの信号の読
み取りを待つ時間などである。
【0127】図9の実施例5では、制御器109とNC
装置5は別個のものとしているが、NC装置5が制御器
109の機能を兼ね備えていても、同様の効果がある。
【0128】実施例6.図10は実施例6のシステムを
示す構成図である。図9と同一符号で示された構成要素
は実施例5と全く同一であり、説明を省略する。図10
において、701は補償パラメータ計算部である。支持
点4a〜4dの位置の調節では調節しきれない静的精度
104の誤差を、NC装置5で補償するために、補償パ
ラメータ計算部701は、静的精度104と対象のモデ
ル105から、補償パラメータを計算し、通信手段60
2を介してNC装置5に設定する。NC装置5は、補償
パラメータに応じて、各軸方向の運転が協調して静的精
度104の誤差を補償するような制御を行う。
【0129】この点を説明する。機械の調整を行っても
(例えば水平出しをできるだけ正確に行っても)、ある
程度の誤差は必ず残る。例えば、水平出しの場合に、図
3の大きなうねりは、A,B,C,Dの各支持点4a,
4b,4c,4dの高さを調節すれば、除去することが
できるが、支持点4a〜4dの間隔よりも小さな幅内で
の誤差は除去することができない。また、形状の誤差も
残る。従って、従来例や以上の実施例では、これらの静
的精度の誤差が残った状態で運転せざるを得ない。そこ
で、この実施例6では、支持点4a〜4dの位置調整で
も解消しきれない静的精度の誤差を、NC装置で補償す
るようにしている。
【0130】この場合の補償パラメータは、次の2通り
の形式のどちらかでNC装置5に与える。 (1)曲線や曲面上の測定点の座標値(測定位置と測定
データ)の集合。 例:(x,z)={(10,0),(20,-2),(30,1), … } (2)測定データを関数近似した各係数。 例: z=a0+a1x+a22+a33 , a0=1,a1=3,a2=-2,a3 =
-1
【0131】具体例を用いて説明する。図12は静的精
度の誤差をNC装置によって補償する場合の原理を説明
するための図であり、図において、801は基礎、80
2はベッド、803a〜803cは基礎ボルト、804
はベッド802に設けられた案内、808は案内804
に沿って移動するテーブル、809はコラム、810は
主軸ヘッド、811は主軸端である。
【0132】図12に示すようにベッド802の案内8
04の形状が曲がっているとする。この形状誤差は、X
軸方向の運動の真直度誤差となって現れる。この静的精
度の誤差は、基礎ボルト803a〜803cの調節では
改善の見込みがないものとする。その場合、図に示すよ
うにテーブル808の上下変動に合わせて、主軸ヘッド
810を協調運動させれば、テーブル808と主軸端8
11の相対距離を一定に保つことができる。
【0133】そこで、協調させて動かすために、まずテ
ーブル808の真直度を測定する。補償前の真直度を図
11(a)に〇印で示す。この静的精度の誤差を補償す
るために、このデータから補償パラメータを作成する。
この補償パラメータは、次のような形をしている。 {(0,0),(100,0.3),(200,0.7), …,(900,0.3),(1000,0)} この補償パラメータをもとに、図11(b)に示すよう
な位置指令値を作成する。補償前には、y方向の位置指
令値は0であり、主軸ヘッド810は動かしていない
が、補償後は、y方向の位置指令値が補償前の真直度と
同じ形になっている。これにより、主軸ヘッド810が
テーブル808のx軸方向の運動と連動して上下し、静
的精度の誤差を打ち消す。図11(a)に補償後の真直
度を●印で示す。
【0134】実施例7.上記実施例6では、静的精度の
誤差が支持点4a〜4dの位置調節で解消できないと
き、その解消できない分をNC装置5側の協調運動によ
り補償するようにしているが、静的精度の誤差を全面的
にNC装置5側の協調運動により補償するようにしても
よい。その場合は、支持点4a〜4bの位置調節はかな
り大まかでもよくなる。
【0135】実施例8.上記実施例では、水平線に対す
る真直度を測定して、真直度の誤差を小さくするよう調
節する場合、つまり水平出しをする場合を示したが、水
平線以外の基準線を設定して真直度を測定し、必要に応
じてその誤差を補償するようにしてもよい。また、直角
度や平行度を測定し、必要に応じてその誤差を補償する
ようにしてもよい。その場合は、検出信号を出力し得る
テストゲージ等の測定手段を設ければ、静的精度計算部
にその信号を取り込める。
【0136】図13〜16は静的精度の表示例を示すも
ので、図13は表で各軸の運動を示している。図14は
直角度を線図で示している。図15は各種静的精度を表
で示している。図16は平行度を線図で示している。
【0137】実施例9.上記実施例1〜7では、この発
明をNC工作機械の水平出しに利用する場合について述
べたが、その他の水平であることが必要な機械の水平出
しにも利用できることは言うまでもない。
【0138】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば
基準線に対する測定対象の位置等を測定する測定手段
と、測定結果により静的精度を演算する静的精度演算手
段と、演算結果を表示する表示手段とを備えるように構
成したので、自動的に機械の静的精度を測定して表示す
ることができる。従って、作業者は極めて容易に機械の
静的精度を把握することができ、水準器を肉眼で読み取
って静的精度を計算する等の面倒な作業をする必要がな
くなる。
【0139】請求項2の発明によれば支持点位置調節量
演算手段を備えるように構成したので、静的精度の誤差
を補償するための支持点の調節量を自動的に作業者に提
示することができる。従って、作業者は簡単に静的精度
を補償することができる。また、調節を試行錯誤的に行
わなくて済むようになり、繰り返し作業を行う回数を低
減でき、測定時間を短縮化できる効果がある。
【0140】請求項3の発明によれば静的精度と支持点
位置の調節量の少なくとも一方を表示する表示手段を備
えるように構成したので、作業者は状況を適確に把握し
効率良く作業を進めることができる効果がある。
【0141】請求項4の発明によればベース等の固定体
を測定対象にするように構成したので、それらの静的精
度を自動的に測定することができる効果がある。
【0142】請求項5の発明によればテーブル等の移動
体を測定対象にするように構成したので、それらの静的
精度を自動的に測定することができる効果がある。
【0143】請求項6の発明によれば移動体を動かしな
がら静的精度を測定するよう構成したので、移動体の静
的精度を能率良く正確に測定することができる。
【0144】請求項7の発明によればさらに支持点位置
調節量演算手段を備えるように構成したので、静的精度
の誤差を補償する支持点の調節量を自動的に作業者に提
示することができる。従って、作業者は簡単に静的精度
の補償を行うことができる効果がある。
【0145】請求項8の発明によればさらに静的精度と
支持点位置の調節量の少なくとも一方を表示する表示手
段を備えた構成にしたので、作業者は状況を適確に把握
し効率良く作業を進めることができる効果がある。
【0146】請求項9の発明によれば移動体を運動させ
ながら測定する際の測定点を変更するように構成したの
で、より豊富かつ適正にデータを集め、それにより詳細
な静的精度あるいは支持点の調節量を、短時間で手間も
要さずに提示することができる効果がある。
【0147】請求項10の発明によれば移動体を運動さ
せながら測定する際の測定条件を変更するように構成し
たので、より豊富かつ適正にデータを集め、それにより
詳細な静的精度あるいは支持点の調節量を、短時間で手
間もかからずに提示することができる効果がある。
【0148】請求項11の発明によれば支持点を基礎に
対する機械の支持点とするように構成したので、レベル
出し機構を備えた機械に適用することができる効果があ
る。
【0149】請求項12の発明によれば基準線を水平な
直線とするように構成したので、水平出しを行う機械に
適用することができる効果がある。
【0150】請求項13の発明によれば信号出力可能な
水準器を備えるように構成したので、水平に関しての静
的精度を測定し、提示することができる効果がある。
【0151】請求項14の発明によれば静的精度を真直
度とするように構成したので、機械の要素や運動が、基
準線に対してどのくらいの真直性を持つかを測定するこ
とができる効果がある。
【0152】請求項15の発明によれば静的精度を直角
度とするように構成したので、機械の要素や運動が、基
準となる要素に対してどのくらいの直角度を持つかを測
定することができる効果がある。
【0153】請求項16の発明によれば静的精度を平行
度とするように構成したので、機械の要素や運動が他の
要素や運動とどのくらいの平行度を持つかを測定するこ
とができる効果がある。
【0154】請求項17の発明によれば機械の種類をN
C工作機械とするように構成したので、NC工作機械の
各種静的精度を測定し、提示することができる効果があ
る。
【0155】請求項18の発明によれば静的精度演算手
段の他に静的精度補償手段を備えた構成にしたので、機
械の静的精度の誤差を補償することができる。また、調
節を試行錯誤的に行わなくて済むようになり、繰り返し
作業を行う回数を低減でき、測定時間を短縮化できる効
果がある。
【0156】請求項19の発明によれば静的精度補償手
段として支持点位置調節機構を備えるように構成したの
で、支持点の位置を調節することで静的精度の誤差を補
償することができる効果がある。
【0157】請求項20の発明によればベース等の固定
体を測定対象にするように構成したので、それらの静的
精度の誤差を補償することができる効果がある。
【0158】請求項21の発明によればテーブル等の移
動体を測定対象にするように構成したので、それらの静
的精度の誤差を補償することができる効果がある。
【0159】請求項22の発明によれば移動体の運動を
制御することで静的精度の誤差を補償するよう構成した
ので、例えば支持点の調節等の機械的な調節作業を軽減
することができる。
【0160】請求項23の発明によれば静的精度補償手
段により運動内容を補償する補償パラメータを演算する
よう構成したので、簡単な操作で移動体を、静的精度の
誤差を補償するように運動させることができる。
【0161】請求項24の発明によれば支持点位置調節
機構で静的精度の誤差を補償しきれない分を移動体の運
動を制御することで補償するように構成したので、静的
精度の誤差をかなり小さな値に調整することができる。
【0162】請求項25の発明によれば補償パラメータ
を用いる構成にしたので、簡単な操作で移動体を、静的
精度の誤差を補償するように運動させることができる。
【0163】請求項26の発明によれば支持点を基礎に
対する機械の支持点とするように構成したので、レベル
出し機構を備えた機械に適用することができる効果があ
る。
【0164】請求項27の発明によれば支持点位置調節
機構にアクチュエータを備えた構成にしたので、自動的
に静的精度の誤差を補償することができる。従って、測
定者ばかりでなく、調節のための人員も省くことができ
る。
【0165】請求項28の発明によれば基準線を水平な
直線とするように構成したので、水平出しを行う機械に
適用することができる効果がある。
【0166】請求項29の発明によれば信号出力可能な
水準器を備えた構成にしたので、水準器のデータにより
自動的に静的誤差を測定して誤差を補償することができ
る。
【0167】請求項30の発明によれば静的精度を真直
度とするように構成したので、機械の要素や運動が基準
線に対してどのくらいの真直性を持つかを測定すること
ができ、真直度の誤差を補償して、より真直度を高める
ことができる効果がある。
【0168】請求項31の発明によれば静的精度を直角
度とするように構成したので、機械の機械の要素や運動
が、基準となる要素に対してどのくらいの直角度を持つ
かを測定することができ、直角度の誤差を補償して、よ
り直角度を高めることができる効果がある。
【0169】請求項32の発明によれば静的精度を平行
度とするように構成したので、機械の要素や運動が他の
要素や運動とどのくらいの平行度を持つかを測定するこ
とができ、平行度の誤差を補償して、より平行度を高め
ることができる効果がある。
【0170】請求項33の発明によれば機械の種類をN
C工作機械とするように構成したので、NC工作機械の
各種静的精度を測定し、静的精度の誤差を補償すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による機械の静的精度測定
装置とNC工作機械を組み合わせたシステムを示す構成
図である。
【図2】同実施例で用いられている水準器を示す構成図
である。
【図3】同実施例における真直度の表示例を示す折れ線
図である。
【図4】同実施例における支持点位置の調節量算出のた
めの対象のモデルを示す折れ線図である。
【図5】同実施例における調節量の計算例を示す表図で
ある。
【図6】同実施例において誤差補償する前とした後の静
的精度の違いを示す折れ線図である。
【図7】この発明の他の実施例による機械の静的精度補
償装置とNC工作機械を組み合わせたシステムを示す構
成図である。
【図8】同実施例等において利用することのできる支持
点位置調節機構の他の例を示す断面図である。
【図9】この発明のさらに他の実施例による機械の静的
精度補償装置とNC工作機械を組み合わせたシステムを
示す構成図である。
【図10】この発明のさらに他の実施例による機械の静
的精度補償装置とNC工作機械を組み合わせたシステム
を示す構成図である。
【図11】図11(a)は同実施例において実行する静
的精度の誤差補償の前と後の真直度の違いを示す線図で
ある。図11(b)は誤差補償を行う場合と誤差補償を
行う前との指令値の違いを示す線図である。
【図12】同実施例において行う静的精度の誤差補償の
原理を説明するための工作機械の側面図でらる。
【図13】静的精度のうちの直角度の表示例を示す表図
である。
【図14】静的精度のうちの直角度の他の表示例を示す
線図である。
【図15】静的精度の一覧表示例を示す表図である。
【図16】静的精度のうちの平行度の表示例を示す線図
である。
【図17】従来の水平出しを行う工作機械を示す構成図
である。
【符号の説明】
1 基礎 2 ベース(固定体) 3a〜3d 基礎ボルト(支持点位置調節機構) 4a〜4d 支持点 5 NC装置(運動制御手段) 8 テーブル(移動体) 101x,101y 水準器(測定手段) 103 静的精度計算部(静的精度演算手段) 106 支持点位置調節量計算部(支持点位置調節量演
算手段) 108a,108b 表示部(表示手段) 401a〜401d アクチュエータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】図17は、例えば三菱NC放電加工機<
Kシリーズ>取扱い説明書(三菱電機株式会社、昭和6
3年1月作成、44−45頁)に示された従来の水平出
しを行う工作機械の構成図である。図において、1は工
作機械を設置する基礎、2はNC工作機械のベース(固
定体)、3a〜3dは上記ベース2を基礎1から支持す
る基礎ボルト(支持点位置調節機構)、4a〜4dはこ
れら基礎ボルト3a〜3dが上記ベース2を支持する支
持点である。また、5はNC装置(運転制御手段)、6
はサーボモータ、7は送りねじ、8はテーブル(移動
体)、9は測定位置であり、NC装置5はサーボモータ
6を駆動し、送りねじ7の回転によってテーブル8を移
動させ、測定位置9を変更する。10は測定者、11は
調節者、12x,12yは上記テーブル8上に互いに直
交するx軸方向(図面の左右方向)及びy軸方向(図面
に垂直な方向)に沿って配置された水準器である。ま
た、3x,13yは測定者10が肉眼で読み取った水準
器12x,12yの読み取り値、14は測定者10によ
るNC装置5への手動操作の内容、15は測定者10か
ら調節者11への指示の内容、16a〜16dは調節者
11による上記各支持点4a〜4dの位置の手動調節の
内容をそれぞれ示す。

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準線に沿って設定された複数の測定点
    毎の前記基準線に対する測定対象の位置または位置に換
    算可能な物理量を検出する測定手段と、この測定手段の
    検出出力に基づき前記基準線に対する測定対象の静的精
    度を演算する静的精度演算手段と、この静的精度演算手
    段の演算した静的精度を表示する表示手段と、を備えた
    ことを特徴とする機械の静的精度測定装置。
  2. 【請求項2】 測定対象の支持点の位置を調節すること
    によって測定対象の位置を調節可能な機械の静的精度測
    定装置であって、基準線に沿って設定された複数の測定
    点毎の前記基準線に対する測定対象の位置または位置に
    換算可能な物理量を検出する測定手段と、この測定手段
    の検出出力に基づき前記基準線に対する測定対象の静的
    精度を演算する静的精度演算手段と、この静的精度演算
    手段の演算した静的精度の誤差を補償するための前記支
    持点の調節量を演算する支持点位置調節量演算手段と、
    を備えたことを特徴とする機械の静的精度測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の機械の静的精度測定装置
    であって、前記静的精度演算手段の演算した静的精度及
    び前記支持点位置調節量演算手段の演算した調節量の少
    なくともいずれか一方を表示する表示手段を備えたこと
    を特徴とする機械の静的精度測定装置。
  4. 【請求項4】 前記測定対象が機械のベース等の固定体
    である請求項1〜3のいずれかに記載の機械の静的精度
    測定装置。
  5. 【請求項5】 前記測定対象が機械の移動テーブル等の
    移動体である請求項1〜3のいずれかに記載の機械の静
    的精度測定装置。
  6. 【請求項6】 測定対象としての移動体と、移動体の運
    動を制御する運動制御手段とを有した機械の静的精度測
    定装置であって、前記移動体の運動方向に沿った基準線
    に対する移動体の位置または位置に換算可能な物理量を
    検出する測定手段と、前記運動制御手段に対して前記移
    動体を所定の測定条件で運動させる指令を与えかつその
    測定条件下での移動体の運動に連動して移動体の運動方
    向の複数の測定点における前記測定手段の測定結果を収
    集する測定制御手段と、この測定制御手段が収集した測
    定結果に基づき前記基準線に対する移動体の運動の静的
    精度を演算する静的精度演算手段と、この静的精度演算
    手段の演算した静的精度を表示する表示手段と、を備え
    たことを特徴とする機械の静的精度測定装置。
  7. 【請求項7】 測定対象としての移動体と、移動体の運
    動を制御する運動制御手段とを備え、移動体の支持点の
    位置を調節することによって移動体の運動方向と交差す
    る方向の位置を調節するようにした機械における静的精
    度測定装置であって、前記移動体の運動方向に沿った基
    準線に対する移動体の位置または位置に換算可能な物理
    量を検出する測定手段と、前記運動制御手段に対して前
    記移動体を所定の測定条件で運動させる指令を与えかつ
    その測定条件下での移動体の運動に連動して移動体の運
    動方向の複数の測定点における前記測定手段の測定結果
    を収集する測定制御手段と、この測定制御手段が収集し
    た測定結果に基づき前記基準線に対する移動体の運動の
    静的精度を演算する静的精度演算手段と、この静的精度
    演算手段の演算した静的精度の誤差を補償するための前
    記支持点の調節量を演算する支持点位置調節量演算手段
    と、を備えたことを特徴とする機械の静的精度測定装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の機械の静的精度測定装置
    であって、前記静的精度演算手段の演算した静的精度及
    び前記支持点位置調節量演算手段の演算した調節量の少
    なくともいずれか一方を表示する表示手段を備えたこと
    を特徴とする機械の静的精度測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれかに記載の機械の
    静的精度測定装置であって、前記測定制御手段は、前記
    測定点を変更する機能を有することを特徴とする機械の
    静的精度測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9のいずれかに記載の機械
    の静的精度測定装置であって、前記測定制御手段は、前
    記測定条件を変更する機能を有することを特徴とする機
    械の静的精度測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項2、3、7、8のいずれかに記
    載の機械の静的精度測定装置であって、前記支持点が、
    基礎に対する機械の支持点であることを特徴とする機械
    の静的精度測定装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の機
    械の静的精度測定装置であって、前記基準線が水平な直
    線であることを特徴とする機械の静的精度測定装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の機械の静的精度測定
    装置であって、前記物理量が水平に対する角度であり、
    前記測定手段が信号出力可能な水準器であることを特徴
    とする機械の静的精度測定装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の機
    械の静的精度測定装置であって、前記静的精度が真直度
    であることを特徴とする機械の静的精度測定装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜11のいずれかに記載の機
    械の静的精度測定装置であって、前記静的精度が直角度
    であることを特徴とする機械の静的精度測定装置。
  16. 【請求項16】 請求項1〜11のいずれかに記載の機
    械の静的精度測定装置であって、前記静的精度が平行度
    であることを特徴とする機械の静的精度測定装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の機
    械の静的精度測定装置であって、前記機械がNC工作機
    械であることを特徴とする機械の静的精度測定装置。
  18. 【請求項18】 基準線に沿って設定された複数の測定
    点毎の前記基準線に対する測定対象の位置または位置に
    換算可能な物理量を検出する測定手段と、この測定手段
    の検出出力に基づき前記基準線に対する測定対象の静的
    精度を演算する静的精度演算手段と、この静的精度演算
    手段の演算した静的精度の誤差を補償するための静的精
    度補償手段と、を備えたことを特徴とする機械の静的精
    度補償装置。
  19. 【請求項19】 測定対象の支持点の位置を調節するこ
    とによって測定対象の位置を調節可能な機械の静的精度
    補償装置であって、基準線に沿って設定された複数の測
    定点毎の前記基準線に対する測定対象の位置または位置
    に換算可能な物理量を検出する測定手段と、この測定手
    段の検出出力に基づき前記基準線に対する測定対象の静
    的精度を演算する静的精度演算手段と、この静的精度演
    算手段の演算した静的精度の誤差を補償するための前記
    支持点の調節量を演算する支持点位置調節量演算手段
    と、前記支持点位置調節量演算手段の演算した調節量だ
    け前記支持点の位置を調節する静的精度補償手段として
    の支持点位置調節機構と、を備えたことを特徴とする機
    械の静的精度補償装置。
  20. 【請求項20】 前記測定対象が機械のベース等の固定
    体である請求項18または19記載の機械の静的精度補
    償装置。
  21. 【請求項21】 前記測定対象が機械の移動テーブル等
    の移動体である請求項18または19記載の機械の静的
    精度補償装置。
  22. 【請求項22】 測定対象としての移動体と、移動体の
    運動を制御する運動制御手段とを有した機械の静的精度
    測定装置であって、前記移動体の運動方向に沿った基準
    線に対する移動体の位置または位置に換算可能な物理量
    を検出する測定手段と、この測定手段の検出出力に基づ
    き前記基準線に対する移動体の運動の静的精度を演算す
    る静的精度演算手段と、この静的精度演算手段の演算し
    た静的精度の誤差を補償するように前記移動体の運動を
    制御する指令を前記運動制御手段に与える静的精度補償
    手段と、を備えたことを特徴とする機械の静的精度補償
    装置。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の機械の静的精度補償
    装置であって、前記静的精度補償手段は、前記静的精度
    演算手段の演算した静的精度を補償するための補償パラ
    メータを演算して前記運動制御手段に与えることを特徴
    とする機械の静的精度補償装置。
  24. 【請求項24】 測定対象としての移動体と、移動体の
    運動を制御する運動制御手段とを備え、移動体の支持点
    の位置を調節することによって移動体の運動方向と交差
    する方向の位置を調節するようにした機械における静的
    精度測定装置であって、基準線に沿って設定された複数
    の測定点毎の前記基準線に対する測定対象の位置または
    位置に換算可能な物理量を検出する測定手段と、この測
    定手段の検出出力に基づき前記基準線に対する測定対象
    の静的精度を演算する静的精度演算手段と、この静的精
    度演算手段の演算した静的精度の誤差を補償するための
    前記支持点の調節量を演算する支持点位置調節量演算手
    段と、前記支持点位置調節量演算手段の演算した調節量
    だけ前記支持点の位置を調節する第1の静的精度補償手
    段としての支持点位置調節機構と、この第1の静的精度
    補償手段としての支持点位置調節機構による補償操作に
    よる不足分を補償するように前記移動体の運動を制御す
    る指令を前記運動制御手段に与える第2の静的精度補償
    手段と、を備えたことを特徴とする機械の静的精度補償
    装置。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の機械の静的精度補償
    装置であって、前記第2の静的精度補償手段は、前記静
    的精度演算手段の演算した静的精度を補償するための補
    償パラメータを演算して前記運動制御手段に与えること
    を特徴とする機械の静的精度補償装置。
  26. 【請求項26】 請求項19、20、21、24、25
    のいずれかに記載の機械の静的精度測定装置であって、
    前記支持点が、基礎に対する機械の支持点であることを
    特徴とする機械の静的精度補償装置。
  27. 【請求項27】 請求項19、20、21、24、2
    5、26のいずれかに記載の機械の静的精度測定装置で
    あって、前記支持点位置調節機構が、支持点の位置を調
    節するアクチュエータを備えていることを特徴とする機
    械の静的精度補償装置。
  28. 【請求項28】 請求項18〜27のいずれかに記載の
    機械の静的精度補償装置であって、前記基準線が水平な
    直線であることを特徴とする機械の静的精度補償装置。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の機械の静的精度補償
    装置であって、前記物理量が水平に対する角度であり、
    前記測定手段が信号出力可能な水準器であることを特徴
    とする機械の静的精度補償装置。
  30. 【請求項30】 請求項18〜29のいずれかに記載の
    機械の静的精度補償装置であって、前記静的精度が真直
    度であることを特徴とする機械の静的精度補償装置。
  31. 【請求項31】 請求項18〜29のいずれかに記載の
    機械の静的精度補償装置であって、前記静的精度が直角
    度であることを特徴とする機械の静的精度補償装置。
  32. 【請求項32】 請求項18〜29のいずれかに記載の
    機械の静的精度補償装置であって、前記静的精度が平行
    度であることを特徴とする機械の静的精度補償装置。
  33. 【請求項33】 請求項18〜32のいずれかに記載の
    機械の静的精度補償装置であって、前記機械がNC工作
    機械であることを特徴とする機械の静的精度補償装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002367930A (ja) * 2001-06-04 2002-12-20 Tokyo Seimitsu Co Ltd Z補正付ダイシング装置
JP2012220444A (ja) * 2011-04-13 2012-11-12 Fuji Mach Mfg Co Ltd 水平度調整支援装置

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