JP7138014B2 - 支持装置の支持位置調整量推定方法、支持装置の支持位置調整方法、及び支持装置の支持位置調整量推定装置 - Google Patents

支持装置の支持位置調整量推定方法、支持装置の支持位置調整方法、及び支持装置の支持位置調整量推定装置 Download PDF

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Description

本発明は、3個以上の支持装置により支持された工作機械において、当該工作機械の予め設定された基準面を水平にするために必要な、各支持装置における支持位置の調整量を推定する方法及び装置、並びに各支持装置における支持位置を調整する方法に関する。
前記工作機械は、通常、その基礎構造物であるベッドが3個以上の支持装置により支持された状態で、当該ベッド上に設定された基準面が水平となるように加工され、また、前記支持装置によって前記ベッドが支持され、且つその基準面が水平になった状態で他の構造体が組み付けられている。したがって、工作機械は、その前記基準面が水平となるように据え付けられた状態で加工を行うことによって初めて、予定した加工精度を発現する。尚、水平レベルの検出には、従来、一般的に水準器が用いられている。
以上の背景から、工作機械を工場等に据え付ける際には、従来、同様に3個以上の支持装置によってベッドを支持すると共に、その基準面が水平となるように、前記支持装置における高さ方向の支持位置を調整している。
また、前記基準面の水平レベルは、工作機械の据え付け後、将来に渡って一定に維持されるものではなく、工作機械の経年変化やその稼働状態などによって変動する。したがって、工作機械を据え付けた後に、前記基準面の水平レベルが所定の許容範囲を超える場合には、この水平レベルが許容範囲内となるように、前記支持装置の支持位置を再調整する必要がある。
ところが、前記基準面の水平レベルは、各支持装置の支持位置を微小量だけ変動させることによって変動し、また、一つの支持装置における支持荷重を変動させると、各支持装置における支持荷重がアンバランスとなる。このため、各支持装置における支持荷重のバランスをとりながら、各支持装置における支持位置を調整して、前記水平レベルを許容範囲内に収めるには、水準器を確認しながら、各支持装置における支持位置を試行錯誤によって調整せざるを得ず、当該調整作業が極めて煩雑なものとなっていた。また、この調整作業は、極めて感覚的なものであるため、これを正確且つ効率的に行うには、相応の経験的な熟練を必要とするという側面もある。
そこで、従来、下記特許文献1(特開平4-336927号公報)に開示された工作機械の自動レベリング装置が提案されている。
この自動レベリング装置は、工作機械の機械ベッドのレベルを検出するレベリング検出手段と、制御手段と、レベリングブロックとから構成される。レベリングブロックは縦滑動子と横滑動子と油圧シリンダから成り、機械ベッドの下方に配設される。また、レベリング検出手段は、レベリングブロックの配置位置に合わせて水管で連絡接続した複数個の水容器とレーザ変位計から成り、機械ベッドのレベル変化を水容器内の水面とレーザ変位計間の距離変化として検出し、検出信号をコンピュータに入力するように構成される。また、制御手段は、油圧シリンダを制御するソレノイドバルブと、シーケンサと、コンピュータとから成り、シーケンサはコンピュータからの信号と複数の近接スイッチからの信号を入力し、ソレノイドバルブに出力するように構成される。
この自動レベリング装置によれば、機械ベッドのレベル変化が水容器内の水面とレーザ変位計間の距離変化として検出され、検出されるレベル変化が所定の範囲内であるか否かにより、レベルの修正の要否が決定され、レベル変化が所定の範囲内になく、レベルの修正が必要である場合には、制御手段による制御の下で各油圧シリンダによりそれぞれのレベリングブロックが駆動され、これにより自動的にレベリングが行われる。
特開平4-336927号公報
ところで、ベッドを安定して支持するためには、常識的には、最低3個の支持装置によってベッドを支持する必要があり、一般的には、より安定してベッドを支持するために、8個以上の支持装置を用いて当該ベッドを支持している。
そして、ベッドは完全な剛体ではなく、また、支持装置自体も完全な剛体ではないため、各支持装置における支持状態は個々に独立したものではなく、相互に連動した状態にあり、一つの支持装置の支持位置を変更すると、他の全ての支持装置の支持状態、即ち、支持荷重及び支持位置が変動することになる。
したがって、上述した従来の自動レベリング装置において、前記基準面の水平レベルが許容範囲外に変動した場合に、この変動した水平レベルを基の許容範囲内の状態に戻すには、各支持装置の支持位置をそれぞれ基の状態に戻す必要があるが、例えば、或る一つの支持装置の支持位置を基に復元したとしても、他の一の支持装置の支持位置を基に復元する際に、その復元操作の影響を受けて復元済みの支持装置の支持位置が変動することになるため、上述した従来の自動レベリング装置においても、結局のところ、各支持装置について全体的な復元状態を確認しながら、徐々に復元しなければならないという問題は、何ら解決されないでいた。
また、各支持装置の支持位置を徐々に復元させることで、各支持装置における支持位置が収束する場合は良いが、状況によっては、一の支持装置の支持位置を変動させることで他の支持装置の支持位置が大きく変動するというように、各支持装置における支持位置が発散して、収束しない虞もある。
このように、従来の自動レベリング装置では、各支持装置の支持位置を適切な位置に調整する処理が、複雑で時間を要するという問題があり、また、場合によっては、発散して、各支持装置の支持位置を適切な位置に調整することができないという虞もあった。
本発明は以上の実情に鑑みなされたものであって、工作機械ベッドの基準面の水平レベルが変動した場合に、当該基準面の水平レベルを基に戻すために必要な、各支持装置における支持位置の調整量を一意に推定することができる、支持装置の支持位置調整量推定方法、及び支持位置調整量推定装置の提供を、その目的とする。
また、本発明は、前記支持位置調整量推定方法、及び支持位置調整量推定装置により一意に推定された調整量に基づいて、試行錯誤的な作業を伴うことなく、各支持装置の支持位置を調整することができる支持位置調整方法の提供を、その目的とする。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様は、支持荷重を検出する荷重検出部、及び支持位置を調整するための支持位置調整機構をそれぞれ備えた3個以上の支持装置により支持された工作機械において、該工作機械の予め設定された基準面を水平にするために必要とされる、現状の前記各支持装置の支持位置に対する調整量を推定する方法であって、
前記工作機械の基準面が水平状態にあるときの各支持装置における支持位置をそれぞれ基準支持位置として、各支持装置について、それぞれ前記基準支持位置にあるときの、該基準支持位置を示す基準位置データ、及び前記荷重検出部により検出される荷重を示す基準荷重データを取得すると共に、
取得した基準位置データ及び基準荷重データに基づいて、前記各支持装置における支持位置がそれぞれ対応する前記基準支持位置から変動した際の該支持位置に関する変動量を示す位置変動量と、前記荷重検出部により検出される荷重データの前記基準荷重データに対する変動量を示す荷重変動量との間の関係式であって、前記支持装置から選択される任意の一の支持装置における支持位置を固定したときの前記関係式を取得し、
前記各支持装置の荷重検出部によって検出される荷重データが対応する前記基準荷重データから変動している場合に、前記固定した支持装置以外の各支持装置について、その支持位置に対する前記調整量を、全ての前記支持装置により検出された荷重変動量及び前記関係式に基づいて推定するようにした、支持装置の支持位置調整量推定方法に係る。
また、本発明の第2の態様は、前記支持位置調整量推定方法により推定された前記調整量を用いて、対応する支持装置の支持位置を調整するようにした、支持装置の支持位置調整方法に係る。
また、本発明の第3の態様は、支持荷重を検出する荷重検出部、及び支持位置を調整するための支持位置調整機構をそれぞれ備えた3個以上の支持装置により支持された工作機械において、該工作機械の予め設定された基準面を水平にするために必要とされる、現状の前記各支持装置の支持位置に対する調整量を推定する装置であって、
前記工作機械の基準面が水平状態にあるときの各支持装置における支持位置をそれぞれ基準支持位置として、各支持装置について、それぞれ前記基準支持位置にあるときに前記荷重検出部により検出される荷重を示す基準荷重データを記憶した基準荷重データ記憶部と、
前記各支持装置における支持位置がそれぞれ対応する前記基準支持位置から変動した際の該支持位置に関する変動量を示す位置変動量と、前記荷重検出部により検出される荷重データの前記基準荷重データに対する変動量を示す荷重変動量との間の関係式であって、前記支持装置から選択される任意の一の支持装置における支持位置を固定したときの前記関係式を記憶した関係式記憶部と、
全ての前記支持装置の荷重検出部により検出される荷重データ、前記基準荷重データ記憶に格納された全ての前記支持装置の基準荷重データ及び前記関係式記憶部に格納された関係式に基づいて、前記固定した支持装置以外の各支持装置について、その支持位置に関する前記調整量を推定する調整量推定部とを備えた、支持装置の支持位置調整量推定装置に係る。
上述した本発明の第1の態様に係る前記支持位置調整量推定方法、及び第3の態様に係る前記支持位置調整量推定装置によれば、以下のようにして、各支持装置に対する支持位置の調整量が推定される。即ち、まず、準備段階として、工作機械の基準面が水平状態にあるときの各支持装置における支持位置をそれぞれ基準支持位置として、各支持装置について、それぞれ基準支持位置にあるときの、該基準支持位置を示す基準位置データ、及び前記荷重検出部により検出される荷重データを基準荷重データとして予め取得する。そして、取得した基準荷重データを基準荷重データ記憶部に格納する。
また、取得した基準位置データ及び基準荷重データに基づいて、前記各支持装置における支持位置が対応した前記基準支持位置から変動した際の該支持位置に関する変動量を示す位置変動量と、前記荷重検出部によって検出される荷重の変動量を示す荷重変動量との間の関係式であって前記支持装置から選択される任意の一の支持装置における支持位置を固定したときの関係式を予め取得する。例えば、或る一の支持装置の支持位置を予め設定された(所定の)変動量だけ徐々に変動させ、その時の当該一の支持装置及び他の支持装置の各支持荷重データから、それぞれの荷重変動量を算出する。ついで、全ての支持装置について、その支持位置を所定の変動量だけ徐々に変動させながら、その時の各支持装置における荷重変動量を算出し、得られた各支持装置における支持位置の位置変動量と荷重変動量とを基に、相互間の関係式を取得する。そして、このようにして取得された関係式から、任意に選択される一の支持装置における支持位置を固定したときの関係式を導出し、導出した関係式を前記関係式記憶部に格納する。
次に、工作機械の基準面の水平レベルが許容範囲外となり、これによって一以上の支持装置において、その荷重検出部によって検出される荷重データが基準荷重データから変動したとすると、その時に全ての支持装置の荷重検出部によって検出される荷重データ、前記基準荷重データ記憶部に格納された基準荷重データ、及び前記関係式記憶部に格納された関係式を基に、前記調整量推定部により、前記固定した支持装置以外の各支持装置について、工作機械の基準面を水平にする、即ち、当該基準面の水平レベルを許容範囲内に収めるために必要とされる、現状の支持位置に対する調整量がそれぞれ算出される。
斯くして、本発明に係る支持位置調整量推定方法及び推定装置によれば、工作機械の基準面の水平レベルが許容範囲外となった場合に、当該基準面を水平にするため必要とされる、各支持装置における調整量をそれぞれ一意に推定することができる。そして、本発明に係る第2の態様に係る支持位置調整方法では、このようにして一意に推定された調整量に基づいて、各支持装置における支持位置を調整することで、試行錯誤的な作業を伴うことなく、一度の調整作業で当該工作機械の基準面を水平にすることができる。
尚、本発明の第1~第3の態様における前記関係式は、i番目の支持装置Sにおける前記調整量をΔLtとし、前記荷重変動量をΔRとしたとき、好ましくは下式数式1によって表される。但し、iは1~nの自然数である。また、jは1~nの任意の値であり、前記固定される支持装置Sを示すための符号である。
Figure 0007138014000001

但し、Aは、i番目の支持装置SがΔLの位置変動量を示したときに生じる支持装置Sの荷重変動量をΔRとし、そのときに生じるk番目の支持装置Sの荷重変動量をdRikとしたときに成立する下記行列Aに対する一般化逆行列である。kは1~nの自然数である。
Figure 0007138014000002

Figure 0007138014000003
また、本発明の第4の態様は、支持荷重を検出する荷重検出部、及び支持位置を調整するための支持位置調整機構をそれぞれ備えた4個以上の支持装置により支持された工作機械において、前記各支持装置の支持位置を調整して、該工作機械の予め設定された基準面を水平にする支持位置調整方法であって、
前記工作機械の基準面が水平状態にあるときの各支持装置における支持位置をそれぞれ基準支持位置として、各支持装置について、それぞれ前記基準支持位置にあるときの、該基準支持位置を示す基準位置データ、及び前記荷重検出部により検出される荷重を示す基準荷重データを予め取得すると共に、
取得した基準位置データ及び基準荷重データに基づいて、前記各支持装置における支持位置が対応した前記基準支持位置から変動した際の該支持位置に関する変動量を示す位置変動量と、前記荷重検出部によって検出される荷重の変動量を示す荷重変動量との間の関係式であって、前記支持装置から選択される任意の一の支持装置における支持位置を固定したときの関係式である上記数式1を予め取得し、
前記各支持装置の荷重検出部により検出される荷重データが対応する前記基準荷重データから変動している場合に、まず、前記4個以上の支持装置から選択される3個の支持装置の支持位置を調整して前記工作機械の基準面を水平にし、ついで、残りの各支持装置について、上記数式1に含まれる一般化逆行列Aの中から該残りの支持装置に対応した列を選択的に抜き出して設定した選択行列を用いて残りの支持装置の支持位置の調整量を推定し、しかる後、推定した調整量に基づいて、対応する支持装置の支持位置を調整するようにした、支持装置の支持位置調整方法に係る。
この第4の態様に係る支持位置調整方法によれば、上記と同様にして、まず、準備段階として、工作機械の基準面が水平状態にあるときの各支持装置における支持位置をそれぞれ基準支持位置として、各支持装置について、それぞれ基準支持位置にあるときの、該基準支持位置を示す基準位置データ、及び前記荷重検出部により検出される荷重データを基準荷重データとして予め取得する。
また、取得した基準位置データ及び基準荷重データに基づいて、前記各支持装置における支持位置が対応した前記基準支持位置から変動した際の該支持位置に関する変動量を示す位置変動量と、前記荷重検出部によって検出される荷重の変動量を示す荷重変動量との間の関係式であって前記支持装置から選択される任意の一の支持装置における支持位置を固定したときの関係式である上記数式1を予め取得する。
次に、工作機械の基準面の水平レベルが許容範囲外となり、これによって一以上の支持装置において、その荷重検出部によって検出される荷重データが基準荷重データから変動したとすると、まず、4個以上の支持装置から選択される3個の支持装置の支持位置を、例えば水準器を用いて調整して前記工作機械の基準面を水平にする。
ついで、残りの各支持装置について、上記数式1に含まれる一般化逆行列Aの中から該残りの支持装置に対応した列を選択的に抜き出して設定した選択行列を用いて残りの支持装置の支持位置の調整量を推定し、しかる後、推定した調整量に基づいて、対応する支持装置の支持位置を調整する。
斯くして、この第4の態様に係る支持位置調整方法によれば、最初に選択される3個の支持装置を操作して工作機械の基準面を水平にする作業については、試行錯誤的な要素が含まれるが、残りの支持装置については、その調整量をそれぞれ一意に推定することができ、このようにして一意に推定された調整量に基づいて、残りの各支持装置における支持位置を調整することで、残りの支持装置については、試行錯誤的な作業を伴うことなく、一度の作業で調整作業を完遂することができる。また、この支持位置調整方法によれば、残りの支持装置についての調整量を精度良く推定することができる。
以上のように、本発明の第1及び第3の態様に係る支持位置調整量推定方法及び推定装置によれば、工作機械の基準面の水平レベルが許容範囲外となった場合に、当該基準面を水平にするため必要とされる、各支持装置における調整量をそれぞれ一意に推定することができる。
また、本発明の第2の態様に係る支持位置調整方法によれば、上記のようにして一意に推定された調整量に基づいて、各支持装置における支持位置を調整するようにしているので、試行錯誤的な作業を伴うことなく、一度の調整作業で当該工作機械の基準面を水平にすることができる。
また本発明の第4の態様に係る支持位置調整方法によれば、最初に選択される3個の支持装置を操作して工作機械の基準面を水平にする作業については、試行錯誤的な要素が含まれるが、残りの支持装置については、その調整量をそれぞれ一意に推定することができ、このようにして一意に推定された調整量に基づいて、残りの各支持装置における支持位置を調整することで、残りの支持装置については、試行錯誤的な作業を伴うことなく、一度の作業で調整作業を完遂することができる。また、この支持位置調整方法によれば、残りの支持装置についての調整量を精度良く推定することができる。
本発明の一実施形態に係る支持位置調整量推定装置の概略構成を示したブロック図である。 本実施形態で支持される工作機械の概略構成を示すと共に、その基準面が水平になっていない状態を示す説明図である。 本実施形態で支持される工作機械の概略構成を示すと共に、その基準面が水平になった状態を示す説明図である。 本実施形態に係る工作機械のモデルを示した説明図である。 図4に示したモデルを簡略化したモデルを示す説明図である。 図5に示した簡略モデルにおいて、各支持装置が基準支持位置にあるときの支持状態を示した説明図である。 図5に示した簡略モデルにおいて、一つの支持装置が支持位置が変動したときの支持状態を示した説明図である。 本実施形態の支持装置を示した正面図である。 図8に示した支持装置の縦断面図である。 本実施形態における支持装置の配置例を示した説明図である。 支持荷重の重ね合せ理論の適合性について説明するための説明図である。
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1に示した本例の支持位置調整量推定装置1は、図2に示した、工作機械100を支持する各支持装置Sについての支持位置の調整量を推定する装置である。以下、各装置について説明する。
1.工作機械
本例の工作機械100は、前記支持装置SによりグランドG上で支持されるベッド101、このベッド101上に配設されたコラム102、同じくベッド101上に矢示Y軸方向に移動可能に配設されたサドル103、前記コラム102に矢示Z軸方向に移動可能に配設された主軸頭104、前記サドル103上に前記Y軸及びZ軸と直交するX軸方向に移動可能に配設されたテーブル106、及び前記主軸頭104に前記Z軸と平行な回転軸を中心として回転可能に保持された主軸105などを備えた立形のマシニングセンタである。尚、本例では工作機械100として立形のマシニングセンタを例示しているが、当然のことながら、本発明を適用し得る工作機械100は、このような立形マシニングセンタに限定されるものではない。
この工作機械100は、主軸105とテーブル106がX軸、Y軸及びZ軸の直交3軸方向に相対移動可能となっており、このような相対移動により、テーブル106上に設けられたワーク(図示せず)が主軸105に装着された工具Tによって加工される。尚、本例では、ベッド101が8個の支持装置Sによって支持されているものとするが、当然のことながら、ベッド101を支持する支持装置Sの数は8個に限られるものではない。
2.支持装置
前記支持装置Sは、図8及び図9に示すように、本体11と、上面に開口する有底のねじ穴13aを有し、前記本体11に支持される保持部材13と、本体11に設けられて、当該本体11に作用する荷重を検出するロードセル12と、保持部材13のねじ穴13aに螺合されるジャッキボルト14と、ジャッキボルト14に外嵌された第1ギア17と、この第1ギア17に噛合する第2ギア18と、この第2ギア18に接続されるロータリエンコーダ16と、本体11に配設されて前記ロータリエンコーダ16を保持する支持体15とから構成される。
前記本体11は、下面に開口する有底の下部穴11a、及び上面に開口する同じく有底の上部穴11bを有し、上部穴11bの底部中心には凸部11cが突設されている。そして、この凸部11cに対応する前記下部穴11aの底面に前記ロードセル12が貼着されている。
前記保持部材13は、前記本体11の上部穴11bに挿入され、その下面が前記凸部11cに当接している。また、前記ジャッキボルト14は、上部が断面正六角形に形成された六角部14b、下部がねじ軸14aとなっており、このねじ軸14aが前記保持部材13のねじ穴13aに螺合され、前記六角部14bの上面で工作機械1のベッド101を支持する。そして、このジャッキボルト14を回転させることで、当該ジャッキボルト14が上下方向に進退し、このような進退動作によってベッド101の支持位置が変動する。前記第1ギア17は前記ジャッキボルト14のねじ軸14aに外嵌、固設され、また、前記支持体15は前記本体11の上部に外嵌、固設されている。
斯くして、この支持装置Sによれば、前記六角部14bを操作してジャッキボルト14を回転させると、当該ジャッキボルト14が上下方向に進退し、このような進退動作によってベッド101の支持位置が変動して、当該支持位置を調整される。
また、ジャッキボルト14が回転すると、当該ジャッキボルト14と共に第1ギア17が回転し、この第1ギア17に噛合した第2ギア18が回転して、第2ギア18の回転量がロータリエンコーダ16によって検出される。そして、第1ギア17と第2ギア18とのギア比、及び第2ギアの回転量から、第1ギア17の回転量、即ち、ジャッキボルト14の回転量を算出でき、ジャッキボルト14の回転量とそのねじ軸14aのリードから当該ジャッキボルト14の進退量を算出することができる。尚、本例では第1ギア17と第2ギア18とのギア比は10となっている。
以上のように、この支持装置Sによれば、前記六角部14bを操作してジャッキボルト14を回転させることによって、ベッド101の支持位置を調整することができるとともに、当該ジャッキボルト14による支持位置、即ち、上下方向の位置が前記ロータリエンコーダ16によって検出される。また、ロードセル12によって、ジャッキボルト14に作用する支持荷重が検出される。
このように、本例の支持装置Sによれば、一つの装置によって、支持位置の調整、支持位置の検出、及び支持荷重の検出を行うことができる。このような機能を有する支持装置Sは従来存在していない。
3.支持位置調整量推定装置
この支持位置調整量推定装置1は、前記工作機械100のベッド101上に設定された基準面101aを水平にするために必要とされる、現状の前記各支持装置Sの支持位置に対する調整量を推定する装置である。以下、この支持位置調整量推定装置1の詳細について説明する。
図1に示すように、支持位置調整量推定装置1は、演算部2及び出力部6から構成され、演算部2は基準荷重データ記憶部3、関係式記憶部4及び調整量推定部5から構成される。尚、前記演算部2はCPU、RAM、ROMなどを含むコンピュータから構成され、前記調整量推定部5は、コンピュータプログラムによってその機能が実現され、後述する処理を実行する。また、基準荷重データ記憶部3及び関係式記憶部4はRAMなどの適宜記憶媒体から構成される。
前記基準荷重データ記憶部3には、前記工作機械100の基準面101aが水平状態にあるときの各支持装置Sにおける支持位置をそれぞれ基準支持位置として、各支持装置Sについて、それぞれ基準支持位置にあるときに、前記ロータリエンコーダ16から出力される角度データに基づいて算出される高さ方向の位置データが基準位置データとして、及び前記ロードセル12により検出される荷重データが基準荷重データとして予め格納される。尚、工作機械100は、水準器など水平を計測可能な機器を用いて、各支持装置Sの支持位置を調整することによって、その基準面101aが水平となるように調整されている。因みに、図2には、工作機械100の基準面101aが水平になっていない状態を示し、図3には、各支持装置Sを調整することによって、基準面101aが水平になった状態の工作機械100を示している。
前記関係式記憶部4には、前記各支持装置Sにおける支持位置がそれぞれ対応する前記基準支持位置から変動した際の、各支持位置Sに関する変動量を示す位置変動量と、対応するロードセル12によって検出される荷重データの前記基準荷重データに対する変動量を示す荷重変動量との間の関係式が格納される。
この関係式は以下のようにして取得される。即ち、まず、図3に示した工作機械100を図4に示すようにモデル化した後、このモデルを更に図5に示すように簡略化したモデルを考える。
そして、図6に示すように、簡略化モデルの基準面101aが水平状態にあるときに各支持装置S~Sに作用する前記基準荷重(ロードセル12からの出力値)をそれぞれR1ref、R2ref、R3refとし、前記基準支持位置(ロータリエンコーダ16から出力される角度データに基づいて算出される高さ方向の位置データ)をそれぞれL1ref、L2ref、L3refとして、図7に示すように、一の支持装置S(i=1~3)の支持位置がΔLだけ変動したとすると、当該支持装置Sを含む各支持装置S(k=1~3)に作用する荷重の変化ΔRは下式数式4によって表される。
Figure 0007138014000004
但し、dRikは一の支持装置S(i=1~3)における支持位置が単位長さ変化したときの各支持装置S(k=1~3)に作用する荷重の変動量である。
そして、各支持装置Sにおけるそれぞれの支持位置の変動によって、各支持装置Sに作用する荷重の変動量に重ねあわせの理論が成立する場合、各支持装置Sにおける荷重の変動量Δは下式数式5によって表される。
Figure 0007138014000005
そして、支持装置Sの数を3個からn個に拡張すると、各支持装置S(iは1~nの自然数である)における荷重の変動量Δは下式数式6によって表される。尚、上述したkも1~nの自然数となる。
Figure 0007138014000006
因みに、図10に示すように、8個の支持装置S~Sを用いて工作機械100のベッド101をその前記基準面101aが水平となるように支持した後、当該支持装置S及びSの支持位置を基準支持位置から約5μmずつ合計で約50μm上方に移動させたときに検出された各支持装置S~Sにおける支持荷重を図11に示す。尚、支持装置S及びSの支持位置の変更は、支持装置Sの支持位置のみを約5μmずつ3回上方に移動させた後、支持装置Sの支持位置のみを約5μmずつ5回上方に移動させ、ついで、支持装置Sの支持位置のみを約5μmずつ3回上方に移動させた後、支持装置Sの支持位置のみを約5μmずつ5回上方に移動させ、次に、支持装置Sの支持位置のみを約5μmずつ4回上方に移動させる態様とした。
この図11に示すように、支持装置S及びSの支持位置をそれぞれ個別に変動させたときの各支持装置S~Sの支持荷重は、支持位置を移動させる支持装置S及びSの支持荷重のみならず、支持装置S~S及びSの各支持荷重も変動しており、このことから、各支持装置Sにおけるそれぞれの支持位置の変動によって、各支持装置Sに作用する荷重の変動量に重ねあわせの理論が成立することが分かる。
そして、上記数式6から、各支持装置Sにおける支持位置の変動量ΔLは下式数式7によって算出することができる。
Figure 0007138014000007
尚、この数式7に従えば、全ての支持装置Sの支持位置を調整することになるが、このように全ての支持装置Sについて調整することを許容すると、前記基準面101aを水平にした各支持装置Sにおける或る任意の支持位置から、他の支持位置に平行移動させた支持位置までが解となって、前記数式7について一意の解を得ることができない。そこで、支持装置Sの内の一つの支持装置S(jは1~nの任意の値)を固定した状態にした下式数式1によって各支持装置Sの調整量ΔLtを算出する。
Figure 0007138014000008

但し、Aは、i番目の支持装置SがΔLの位置変動量を示したときに生じる支持装置Sの荷重変動量をΔRとし、そのときに生じるk番目の支持装置Sの荷重変動量をdRikとしたときに成立する下記行列Aに対する一般化逆行列である。
Figure 0007138014000009

Figure 0007138014000010
前記調整量推定部5は、前記各支持装置Sのロードセル12により検出される荷重データを入力し、入力された荷重データ及び前記基準荷重データ記憶3に格納された各支持装置Sの基準荷重データから、各支持装置Sにおける支持荷重の変動量ΔRを算出し、算出された支持荷重の変動量ΔR及び前記関係式記憶部4に格納された関係式(上記数式1)に基づいて、各支持装置Sの支持位置に関する前記調整量ΔLtを推定する処理を行う。
そして、前記出力部6は、液晶パネルなどから構成されるディスプレイを備え、前記調整量推定部5によって推定された各支持装置Sの支持位置に関する調整量ΔLtを表示する。
以上の構成を備えた本例の支持位置調整量推定装置1によれば、経年変化等により、工作機械100の基準面101aの水平レベルが許容範囲外となり、これによって一以上の支持装置Sにおいて、そのロードセル12によって検出される荷重データが基準荷重データ記憶部3に格納された基準荷重データから変動した場合に、前記調整量推定部5によって、前記工作機械100の基準面101aを水平にするために必要とされる、現状の各支持装置Sの支持位置に対する調整量ΔLtが推定され、推定された調整量ΔLtが出力部6に表示される。
具体的には、各支持装置Sのロードセル12によって検出される荷重データが調整量推定部5に入力され、調整量推定部5は、入力された各支持装置Sの荷重データ及び前記基準荷重データ記憶3に格納された各支持装置Sの基準荷重データから、各支持装置Sにおける支持荷重の変動量ΔRを算出し、算出された支持荷重の変動量ΔR及び前記関係式記憶部4に格納された関係式(上記数式1)に基づいて、各支持装置Sの支持位置に関する前記調整量ΔLtを推定する。
そして、このようにして調整量推定部5により推定され、出力部6に表示された調整量ΔLtに基づいて、オペレータが各支持装置Sのロータリエンコーダ16の出力値から認識される各支持位置を確認しながら、それぞれジャッキボルト14を操作して、各支持位置について対応する前記調整量ΔLtだけ調整することで、工作機械100の基準面101aを水平状態に復元させることができる。尚、本例の支持装置Sでは、当該支持装置Sの支持位置の調整、支持位置の検出及び支持荷重の検出を一つの装置で実行することができるので、かかる調整作業を極めて効率的に実行することができる。
斯くして、本例の支持位置調整量推定装置1によれば、工作機械100の基準面101aの水平レベルが許容範囲外となった場合に、当該基準面101aを水平にするため必要とされる、各支持装置Sにおける調整量ΔLtをそれぞれ一意に推定することができる。そして、このようにして一意に推定された調整量ΔLtに基づいて、各支持装置Sにおける支持位置を調整することで、試行錯誤的な作業を伴うことなく、一度の調整作業で当該工作機械100の基準面101aを水平状態に復元することができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態は、前記工作機械100の基準面101aを水平状態に復元する際の、前記支持装置Sの支持位置を調整する支持位置調整方法に係る。この第2の実施形態に係る支持位置調整方法は、上述した第1の実施形態に係る支持位置調整量推定装置1及びこれを用いた支持位置調整量推定方法によって得られる調整量ΔLtの誤差が大きい場合に有効な支持位置調整方法である。以下、その詳細について説明する。尚、本方法では、工作機械100は4個以上の支持装置Sによって支持されている必要があり、本例では、図10に示すように、8個の支持装置S~Sによって支持されているものとする。
本例の支持位置調整方法では、経年変化等により、工作機械100の基準面101aの水平レベルが許容範囲外となり、これによって一以上の支持装置Sにおいて、そのロードセル12によって検出される荷重データが基準荷重データ記憶部3に格納された基準荷重データから変動した場合に、まず、前記支持装置S~Sから選択される3個の支持装置Sについて、水準器などの計測器を用いてその支持位置を調整し、工作機械100の基準面101aを水平にする。
ついで、残りの各支持装置Sについて、上記関係式(数式1)に含まれる一般化逆行列Aの中から該残りの支持装置Sに対応した列を選択的に抜き出して設定した選択行列を用いて残りの支持装置Sの支持位置の調整量ΔLtを推定する。
例えば、3個の支持装置S、S及びSを用いて、工作機械100の基準面101aを水平にする場合、残りの5個の支持装置S、S、S、S及びSについて、選択行列である下式数式8により、その調整量ΔLt、ΔLt、ΔLt、ΔLt及びΔLtを算出する。
Figure 0007138014000011

そして、算出された残りの支持装置S、S、S、S及びSの支持位置に対する調整量ΔLt、ΔLt、ΔLt、ΔLt及びΔLtに基づいて、オペレータが残りの各支持装置S、S、S、S及びSについて、そのロータリエンコーダ16の出力値から認識される各支持位置を確認しながら、それぞれジャッキボルト14を操作して、各支持位置について対応する前記調整量ΔLt、ΔLt、ΔLt、ΔLt及びΔLtだけ調整する。
以上の操作により、全ての支持装置Sによって工作機械100を均等に支持しながら、その基準面101aを水平状態に復元することができる。
以上のように、第2の実施形態に係る支持位置調整方法によれば、最初に選択される3個の支持装置Sを操作して工作機械100の基準面101aを水平にする作業については、試行錯誤的な要素が含まれるが、残りの支持装置Sについては、その調整量ΔLtをそれぞれ一意に推定することができ、このようにして一意に推定された調整量ΔLtに基づいて、各支持装置Sにおける支持位置を調整することで、残りの支持装置Sについては、試行錯誤的な作業を伴うことなく、一度の作業で調整作業を完遂することができる。
また、この支持位置調整方法によれば、残りの支持装置Sについての調整量ΔLtを精度良く推定することができる。
尚、支持装置Sから3個の支持装置Sを選択する際には、経験的な知見に基づいて、最も工作機械100が安定するものを選択することが可能であるが、下式数式9で表わされる条件数κ(A)が最も小さくなる組み合わせの3個の支持装置Sを選択するのが好ましい。このようにすれば、感などの主観的な要素に依らず、客観的、理論的に誤差を最も小さくすることができる。
Figure 0007138014000012
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、上述した実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
1 支持位置調整量推定装置
2 演算部
3 基準荷重データ記憶部
4 関係式記憶部
5 調整量推定部
6 出力部
S 支持装置
11 本体
12 ロードセル
13 保持部材
14 ジャッキボルト
15 支持体
16 ロータリエンコーダ
17 第1ギア
18 第2ギア
100 工作機械
101 ベッド
101a 基準面

Claims (1)

  1. 支持荷重を検出する荷重検出部、及び支持位置を調整するための支持位置調整機構をそれぞれ備えた4個以上の支持装置により支持された工作機械において、前記各支持装置の支持位置を調整して、該工作機械の予め設定された基準面を水平にする支持位置調整方法であって、
    前記工作機械の基準面が水平状態にあるときの各支持装置における支持位置をそれぞれ基準支持位置として、各支持装置について、それぞれ前記基準支持位置にあるときの、該基準支持位置を示す基準位置データ、及び前記荷重検出部により検出される荷重を示す基準荷重データを予め取得すると共に、
    取得した基準位置データ及び基準荷重データに基づいて、前記各支持装置における支持位置が対応した前記基準支持位置から変動した際の該支持位置に関する変動量を示す位置変動量と、前記荷重検出部によって検出される荷重の変動量を示す荷重変動量との間の下記関係式であって、前記支持装置から選択される任意の一の支持装置における支持位置を固定したときの前記関係式を予め取得し、
    前記各支持装置の荷重検出部により検出される荷重データが対応する前記基準荷重データから変動している場合に、まず、前記4個以上の支持装置から選択される3個の支持装置の支持位置を調整して前記工作機械の基準面を水平にし、ついで、残りの各支持装置について、下記関係式に含まれる一般化逆行列Aの中から該残りの支持装置に対応した列を選択的に抜き出して設定した選択行列を用いて残りの支持装置の支持位置の調整量を推定し、しかる後、推定した調整量に基づいて、対応する支持装置の支持位置を調整するようにしたことを特徴とする、支持装置の支持位置調整方法。
    前記関係式は、i番目の支持装置Sにおける前記調整量をΔLtとし、前記荷重変動量をΔRとしたとき、下式によって表される。iは1~nの自然数である。また、jは1~nの任意の値であり、前記固定される支持装置Sを示すための符号である。
    Figure 0007138014000013

    但し、Aは、i番目の支持装置SがΔLの位置変動量を示したときに生じる支持装置Sの荷重変動量をΔRとし、そのときに生じるk番目の支持装置Sの荷重変動量をdRikとしたときに成立する下記行列Aに対する一般化逆行列である。kは1~nの自然数である。
    Figure 0007138014000014

    Figure 0007138014000015
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