JPH062611A - 内燃機関用ピストンおよびその製造方法 - Google Patents
内燃機関用ピストンおよびその製造方法Info
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- JPH062611A JPH062611A JP4184429A JP18442992A JPH062611A JP H062611 A JPH062611 A JP H062611A JP 4184429 A JP4184429 A JP 4184429A JP 18442992 A JP18442992 A JP 18442992A JP H062611 A JPH062611 A JP H062611A
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B23/00—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation
- F02B23/02—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with compression ignition
- F02B23/06—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with compression ignition the combustion space being arranged in working piston
- F02B23/0696—W-piston bowl, i.e. the combustion space having a central projection pointing towards the cylinder head and the surrounding wall being inclined towards the cylinder wall
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
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- F02F2200/04—Forging of engine parts
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- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
［目的］ 高い結合強度で耐摩環をピストン本体に結合
固定するようにした内燃機関用ピストンおよびその製造
方法を提供することを目的とする。 ［構成］ ピストン本体２８をアルミニウム合金を用い
て鋳造か鍛造によって作製するとともに、その外周側の
部分であって頂面とのエッジの部分に段部２９を形成し
ておく。そして別体から成るニレジスト鋳鉄の耐摩環１
９を摩擦圧接の方法によってピストン本体２８の段部２
９に結合固着するようにしたものである。
固定するようにした内燃機関用ピストンおよびその製造
方法を提供することを目的とする。 ［構成］ ピストン本体２８をアルミニウム合金を用い
て鋳造か鍛造によって作製するとともに、その外周側の
部分であって頂面とのエッジの部分に段部２９を形成し
ておく。そして別体から成るニレジスト鋳鉄の耐摩環１
９を摩擦圧接の方法によってピストン本体２８の段部２
９に結合固着するようにしたものである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用ピストンおよ
びその製造方法に係り、とくに外周側の部分であってト
ップリング溝が形成されている部分に耐摩環を結合する
ようにした内燃機関用ピストンおよびその製造方法に関
する。
びその製造方法に係り、とくに外周側の部分であってト
ップリング溝が形成されている部分に耐摩環を結合する
ようにした内燃機関用ピストンおよびその製造方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】従来の内燃機関用ピストンは図７に示さ
れている。このピストン１は例えば直噴型ディーゼルエ
ンジンに用いられるアルミニウム合金製のピストンであ
って、その外周側であって上端側に、例えばオーステナ
イト系のニレジスト鋳鉄から成る耐摩環２を鋳包むよう
にしており、この耐摩環２にトップリング溝３を形成す
るようにしている。またこのピストン１の頂面には燃焼
室４を形成している。またこのピストン１の下方に開放
された凹部内にはピンボス５が形成されるようになって
いる。
れている。このピストン１は例えば直噴型ディーゼルエ
ンジンに用いられるアルミニウム合金製のピストンであ
って、その外周側であって上端側に、例えばオーステナ
イト系のニレジスト鋳鉄から成る耐摩環２を鋳包むよう
にしており、この耐摩環２にトップリング溝３を形成す
るようにしている。またこのピストン１の頂面には燃焼
室４を形成している。またこのピストン１の下方に開放
された凹部内にはピンボス５が形成されるようになって
いる。
【０００３】ニレジスト鋳鉄から成る耐摩環２は、高い
熱的な負荷を受けるトップリング溝３を補強するための
ものであって、このような耐摩環２を例えばアルフィン
接合によってアルミニウム合金から成るピストン１に結
合固着するようにしている。
熱的な負荷を受けるトップリング溝３を補強するための
ものであって、このような耐摩環２を例えばアルフィン
接合によってアルミニウム合金から成るピストン１に結
合固着するようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来の耐摩環入りのピ
ストン１は、アルフィン法によって作られているが、こ
の方法によると鋳鉄製の耐摩環２とアルミニウム合金製
のピストン本体１との結合力があまり高くなく、このた
めに耐摩環２をアルミニウム合金本体によって上下面お
よび内側面で囲むようにする必要がある。従って耐摩環
２がピストン１の頂面に露出するようにして、トップリ
ング溝３を頂面に近づけるようにしたいわゆるハイトッ
プリング溝にすることが困難になる。またアルフィン接
合による耐摩環２の固着によると、アルミニウム合金を
溶融して結合するために、高熱および習熟作業を伴う欠
点がある。
ストン１は、アルフィン法によって作られているが、こ
の方法によると鋳鉄製の耐摩環２とアルミニウム合金製
のピストン本体１との結合力があまり高くなく、このた
めに耐摩環２をアルミニウム合金本体によって上下面お
よび内側面で囲むようにする必要がある。従って耐摩環
２がピストン１の頂面に露出するようにして、トップリ
ング溝３を頂面に近づけるようにしたいわゆるハイトッ
プリング溝にすることが困難になる。またアルフィン接
合による耐摩環２の固着によると、アルミニウム合金を
溶融して結合するために、高熱および習熟作業を伴う欠
点がある。
【０００５】また耐摩環をアルミニウム合金とアルフィ
ン接合する場合には、予めアルミニウム合金の溶湯中に
鋳鉄製の耐摩環を浸漬して鋳鉄とアルミニウムとの合金
層を耐摩環の表面に形成しておくことが必要になる。こ
の工程を行なうと、アルミニウム合金の溶湯中に鉄が溶
出し、これによって鉄分を多量に含んだアルミニウム合
金の溶湯が生成される。この溶湯はそのままではリサイ
クルできず、不良ないしは低級のアルミニウム合金を生
成するという問題がある。
ン接合する場合には、予めアルミニウム合金の溶湯中に
鋳鉄製の耐摩環を浸漬して鋳鉄とアルミニウムとの合金
層を耐摩環の表面に形成しておくことが必要になる。こ
の工程を行なうと、アルミニウム合金の溶湯中に鉄が溶
出し、これによって鉄分を多量に含んだアルミニウム合
金の溶湯が生成される。この溶湯はそのままではリサイ
クルできず、不良ないしは低級のアルミニウム合金を生
成するという問題がある。
【０００６】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、耐摩環がピストンの頂面側に臨むよう
に結合するとともに、アルフィン接合による高熱および
習熟作業の解消と、不良アルミニウム材料の発生をなく
すようにした耐摩環を有する内燃機関用ピストンおよび
その製造方法を提供することを目的とするものである。
たものであって、耐摩環がピストンの頂面側に臨むよう
に結合するとともに、アルフィン接合による高熱および
習熟作業の解消と、不良アルミニウム材料の発生をなく
すようにした耐摩環を有する内燃機関用ピストンおよび
その製造方法を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】第１の発明は、ピストン
の外周側の部分であって頂面とのエッジの部分に摩擦圧
接によって耐摩環が固着され、該耐摩環にトップリング
溝が形成されていることを特徴とする内燃機関用ピスト
ンに関するものである。
の外周側の部分であって頂面とのエッジの部分に摩擦圧
接によって耐摩環が固着され、該耐摩環にトップリング
溝が形成されていることを特徴とする内燃機関用ピスト
ンに関するものである。
【０００８】また第２の発明は、ピストン本体とは別体
に耐摩環を作製し、摩擦圧接法によって前記耐摩環を前
記ピストン本体の外周側の部分であって頂面とのエッジ
の部分に固着し、前記耐摩環にトップリング溝を形成す
るようにしたことを特徴とする内燃機関用ピストンの製
造方法に関するものである。
に耐摩環を作製し、摩擦圧接法によって前記耐摩環を前
記ピストン本体の外周側の部分であって頂面とのエッジ
の部分に固着し、前記耐摩環にトップリング溝を形成す
るようにしたことを特徴とする内燃機関用ピストンの製
造方法に関するものである。
【０００９】
【作用】第１の発明によれば、ピストンの外周側の部分
であって頂面とエッジとの部分に摩擦圧接によって取付
けられている耐摩環にトップリング溝が形成されてお
り、このトップリング溝に１番上側のピストンリングが
装着されることになる。従ってトップリング溝が頂面に
近づいたいわゆるハイトップリング溝を備える内燃機関
用ピストンとなる。
であって頂面とエッジとの部分に摩擦圧接によって取付
けられている耐摩環にトップリング溝が形成されてお
り、このトップリング溝に１番上側のピストンリングが
装着されることになる。従ってトップリング溝が頂面に
近づいたいわゆるハイトップリング溝を備える内燃機関
用ピストンとなる。
【００１０】第２の発明によれば、ピストン本体とは別
体に作製された耐摩環を摩擦圧接の方法によってピスト
ン本体の外周側の部分であって頂面とのエッジの部分に
固着されることになり、このようにして固着された耐摩
環にトップリング溝が形成されることになる。
体に作製された耐摩環を摩擦圧接の方法によってピスト
ン本体の外周側の部分であって頂面とのエッジの部分に
固着されることになり、このようにして固着された耐摩
環にトップリング溝が形成されることになる。
【００１１】
【実施例】図１は本発明の一実施例に係る内燃機関用ピ
ストンを組立てるための摩擦圧接装置を示しており、こ
の装置はベッド１０を備えている。そしてベッド１０上
には主軸台１１が固着されている。主軸台１１によって
水平方向に延びる主軸１２が回転可能に支持されてい
る。主軸１１の左端側にはプーリ１３が固着されてい
る。そして主軸台１１上にはモータ１４が固定されてお
り、このモータ１４の出力軸に固着されているプーリ１
５と上記プーリ１３とがベルト１６を介して伝動される
ようになっている。
ストンを組立てるための摩擦圧接装置を示しており、こ
の装置はベッド１０を備えている。そしてベッド１０上
には主軸台１１が固着されている。主軸台１１によって
水平方向に延びる主軸１２が回転可能に支持されてい
る。主軸１１の左端側にはプーリ１３が固着されてい
る。そして主軸台１１上にはモータ１４が固定されてお
り、このモータ１４の出力軸に固着されているプーリ１
５と上記プーリ１３とがベルト１６を介して伝動される
ようになっている。
【００１２】これに対して主軸台１１上に回転可能に支
持されている主軸１２の右端側にはワーク取付け盤１７
が固着されている。そしてこのワーク取付け盤１７の端
面であってその外周側にはワークチャック１８が設けら
れている。このワークチャック１８によって耐摩環１９
をワーク取付け盤１７に固定するようにしている。
持されている主軸１２の右端側にはワーク取付け盤１７
が固着されている。そしてこのワーク取付け盤１７の端
面であってその外周側にはワークチャック１８が設けら
れている。このワークチャック１８によって耐摩環１９
をワーク取付け盤１７に固定するようにしている。
【００１３】ベッド１０上にはさらにＬ型ブラケット２
３が固定されるとともに、このＬ型ブラケット２３には
油圧シリンダ２４が固定されている。油圧シリンダ２４
のロッド２５にはワーク取付け盤２６が固定されてい
る。そしてワーク取付け盤２６の先端側にはワークチャ
ック２７が設けられるとともに、このワークチャック２
７によってピストン本体２８をワーク取付け盤２６に固
定するようにしている。
３が固定されるとともに、このＬ型ブラケット２３には
油圧シリンダ２４が固定されている。油圧シリンダ２４
のロッド２５にはワーク取付け盤２６が固定されてい
る。そしてワーク取付け盤２６の先端側にはワークチャ
ック２７が設けられるとともに、このワークチャック２
７によってピストン本体２８をワーク取付け盤２６に固
定するようにしている。
【００１４】このようにピストン本体２８と耐摩環１９
とがそれぞれ互いに別々に製作されるようになってい
る。ピストン本体２８はアルミニウム合金の鋳造物から
構成されてよく、あるいはまたアルミニウム合金の鍛造
や焼結等によるピストンであってよい。これに対して耐
摩環１９はニッケル系のオーステナイト鋳鉄であるニレ
ジスト鋳鉄等の耐摩耗性に富んだ鋳鉄によってリング状
に形成されている。
とがそれぞれ互いに別々に製作されるようになってい
る。ピストン本体２８はアルミニウム合金の鋳造物から
構成されてよく、あるいはまたアルミニウム合金の鍛造
や焼結等によるピストンであってよい。これに対して耐
摩環１９はニッケル系のオーステナイト鋳鉄であるニレ
ジスト鋳鉄等の耐摩耗性に富んだ鋳鉄によってリング状
に形成されている。
【００１５】そして図２に示すように、この耐摩環１９
がワーク取付け盤１７にワークチャック１８によって固
定されることになる。またワーク取付け盤２６にはワー
クチャック２７によってピストン本体２８が固着される
ことになる。
がワーク取付け盤１７にワークチャック１８によって固
定されることになる。またワーク取付け盤２６にはワー
クチャック２７によってピストン本体２８が固着される
ことになる。
【００１６】図１に示すモータ１４によって、プーリ１
５、ベルト１６、プーリ１３、主軸１２、およびワーク
取付け盤１７を介して耐摩環１９を１０００〜３０００
ｒ．ｐ．ｍ．の回転数で回転駆動する。これに対してピ
ストン本体２８を支持しているワーク取付け盤２６は回
転することがなく、その代りに油圧シリンダ２４によっ
て４〜１２ｋｇｆ／ｍｍ2 の軸線方向の力を加え、図３
に示すようにピストン本体２８の外周側であって頂面と
のエッジの部分に形成されている段部２９を耐摩環１９
に圧着する。
５、ベルト１６、プーリ１３、主軸１２、およびワーク
取付け盤１７を介して耐摩環１９を１０００〜３０００
ｒ．ｐ．ｍ．の回転数で回転駆動する。これに対してピ
ストン本体２８を支持しているワーク取付け盤２６は回
転することがなく、その代りに油圧シリンダ２４によっ
て４〜１２ｋｇｆ／ｍｍ2 の軸線方向の力を加え、図３
に示すようにピストン本体２８の外周側であって頂面と
のエッジの部分に形成されている段部２９を耐摩環１９
に圧着する。
【００１７】すると段部２９の表面と耐摩環１９の対応
する面とが互いに摩擦圧接され、この部分の温度が４５
０〜６００℃の、さらに好ましくは５００〜５３０℃の
温度に上昇する。これによって段部２９と耐摩環１９と
が互いに摩擦圧接される。そして所定の時間このような
摩擦圧接を行なった後に、モータ１４の回転を停止し、
この後に図４に示すように油圧シリンダ２４によってピ
ストン本体２８を耐摩環１９側に強く押圧する。なおこ
の押圧力は、４〜１２ｋｇｆ／ｍｍ2 であってよい。す
なわちアップセット圧力を加え、摩擦圧接を完了する。
する面とが互いに摩擦圧接され、この部分の温度が４５
０〜６００℃の、さらに好ましくは５００〜５３０℃の
温度に上昇する。これによって段部２９と耐摩環１９と
が互いに摩擦圧接される。そして所定の時間このような
摩擦圧接を行なった後に、モータ１４の回転を停止し、
この後に図４に示すように油圧シリンダ２４によってピ
ストン本体２８を耐摩環１９側に強く押圧する。なおこ
の押圧力は、４〜１２ｋｇｆ／ｍｍ2 であってよい。す
なわちアップセット圧力を加え、摩擦圧接を完了する。
【００１８】このときの耐摩環１９のピストン本体２８
に対する密着力は、１０ｋｇ／ｍｍ2 以上の密着力とな
り、必要であれば１６ｋｇ／ｍｍ2 以上の密着力が得ら
れる。このような値は、従来の耐摩環のアルフィン接合
による７〜８ｋｇ／ｍｍ2 の約２倍の密着力となり、高
い密着力で耐摩環１９がピストン本体２８の外周側の部
分であって頂面とのエッジの部分に固着されることにな
る。
に対する密着力は、１０ｋｇ／ｍｍ2 以上の密着力とな
り、必要であれば１６ｋｇ／ｍｍ2 以上の密着力が得ら
れる。このような値は、従来の耐摩環のアルフィン接合
による７〜８ｋｇ／ｍｍ2 の約２倍の密着力となり、高
い密着力で耐摩環１９がピストン本体２８の外周側の部
分であって頂面とのエッジの部分に固着されることにな
る。
【００１９】なおこのようにしてピストン本体２８に摩
擦圧接される耐摩環１９の下面と内周面とのなす角θ
（図２参照）は９０°以上の値に設定しておくことが好
ましく、またこの角度と対応する段部２９の外周面の角
度も傾斜させ、テーパ状とすることが好ましい。
擦圧接される耐摩環１９の下面と内周面とのなす角θ
（図２参照）は９０°以上の値に設定しておくことが好
ましく、またこの角度と対応する段部２９の外周面の角
度も傾斜させ、テーパ状とすることが好ましい。
【００２０】図５はこのようにして製作されたピストン
を示すものであって、その外周側であって頂面側の部分
には耐摩環１９が摩擦圧接によって固着されており、こ
の耐摩環１９にトップリング溝３１が形成されている。
なおセカンドリング溝３２とサードリング溝３３とはそ
れぞれ耐摩環１９よりも下側においてピストン本体２８
の外周面に直接形成されている。またこのピストン２８
の頂面には凹部から成る燃焼室３４が設けられており、
直噴型ディーゼルエンジンのピストンを構成している。
またこのピストン２８の下面に臨む凹部の内側にはピン
ボス３５が形成されている。
を示すものであって、その外周側であって頂面側の部分
には耐摩環１９が摩擦圧接によって固着されており、こ
の耐摩環１９にトップリング溝３１が形成されている。
なおセカンドリング溝３２とサードリング溝３３とはそ
れぞれ耐摩環１９よりも下側においてピストン本体２８
の外周面に直接形成されている。またこのピストン２８
の頂面には凹部から成る燃焼室３４が設けられており、
直噴型ディーゼルエンジンのピストンを構成している。
またこのピストン２８の下面に臨む凹部の内側にはピン
ボス３５が形成されている。
【００２１】図６は変形例に係るピストンを示してい
る。このピストンはその頂面側の部分であってその内部
に冷却用空洞３６が形成されている。このような冷却用
空洞３６は塩中子を用いて形成されるようになってい
る。ピストン本体２８の鋳造時に、鋳型内に塩中子を冷
却用空洞３６を形成する位置に配しておき、この状態に
おいてアルミニウム合金の溶湯を鋳型内に注入する。そ
して後から下側から穴をあけて塩中子の部分に外部から
水を注入し、この塩中子を水で溶解除去することによ
り、冷却用空洞３６を形成している。そしてこのような
ピストン本体２８に後から摩擦圧接の方法によって耐摩
環１９を結合するようにしている。
る。このピストンはその頂面側の部分であってその内部
に冷却用空洞３６が形成されている。このような冷却用
空洞３６は塩中子を用いて形成されるようになってい
る。ピストン本体２８の鋳造時に、鋳型内に塩中子を冷
却用空洞３６を形成する位置に配しておき、この状態に
おいてアルミニウム合金の溶湯を鋳型内に注入する。そ
して後から下側から穴をあけて塩中子の部分に外部から
水を注入し、この塩中子を水で溶解除去することによ
り、冷却用空洞３６を形成している。そしてこのような
ピストン本体２８に後から摩擦圧接の方法によって耐摩
環１９を結合するようにしている。
【００２２】このように本実施例においては、摩擦圧接
法によって耐摩環１９をピストン本体２８に固着するよ
うにしている。従来のアルフィン接合による結合による
と、耐摩環とアルミニウム合金から成るピストン本体が
ともに溶融によって凝固結合するために、一種の溶接結
合となり、結合部は鋳造組織で脆さを生ずる。
法によって耐摩環１９をピストン本体２８に固着するよ
うにしている。従来のアルフィン接合による結合による
と、耐摩環とアルミニウム合金から成るピストン本体が
ともに溶融によって凝固結合するために、一種の溶接結
合となり、結合部は鋳造組織で脆さを生ずる。
【００２３】これに対して本実施例においては、耐摩環
１９およびピストン本体２８をともに固体状態とし、耐
摩環１９をピストン本体２８に対して回転させ、同軸上
で耐摩環１９をピストン本体２８の段部２９に相対的に
押付けて両者を摩擦熱によってアルミニウム合金の固相
域内の温度に昇温させ、一定時間後にさらに耐摩環１９
をアップセット力によってアルミニウム合金本体２８に
押付けて圧接するようにしている。
１９およびピストン本体２８をともに固体状態とし、耐
摩環１９をピストン本体２８に対して回転させ、同軸上
で耐摩環１９をピストン本体２８の段部２９に相対的に
押付けて両者を摩擦熱によってアルミニウム合金の固相
域内の温度に昇温させ、一定時間後にさらに耐摩環１９
をアップセット力によってアルミニウム合金本体２８に
押付けて圧接するようにしている。
【００２４】従ってこのようなピストンの製造方法によ
れば、従来のアルフィン接合に比べてはるかに高い密着
力で耐摩環１９をピストン本体２８の段部２９の部分に
短時間で結合固着することができる。また従来のアルフ
イン接合のような難作業を解消するとともに、不良アル
ミニウム材料の発生をなくすことができる。また耐摩環
１９をピストン本体２８の外周面であって頂面とのエッ
ジの部分に結合するようにしているために、図５に示す
トップリング溝３１と頂面との間の距離ｌを小さくする
ことができ、いわゆるハイトップリング溝のピストンを
提供することが可能になる。これによってピストンの全
体の高さＬをも小さくできるようになる。
れば、従来のアルフィン接合に比べてはるかに高い密着
力で耐摩環１９をピストン本体２８の段部２９の部分に
短時間で結合固着することができる。また従来のアルフ
イン接合のような難作業を解消するとともに、不良アル
ミニウム材料の発生をなくすことができる。また耐摩環
１９をピストン本体２８の外周面であって頂面とのエッ
ジの部分に結合するようにしているために、図５に示す
トップリング溝３１と頂面との間の距離ｌを小さくする
ことができ、いわゆるハイトップリング溝のピストンを
提供することが可能になる。これによってピストンの全
体の高さＬをも小さくできるようになる。
【００２５】
【発明の効果】第１の発明は、ピストンの外周側の部分
であって頂面とのエッジの部分に摩擦圧接法によって耐
摩環が固着され、この耐摩環にトップリング溝が形成さ
れるようにしたものである。従って高い密着力で耐摩環
をピストン本体に結合固着することが可能になる。また
この耐摩環をピストンの外周側の部分であって頂面との
エッジの部分に結合することができるために、ハイトッ
プリング溝のピストンを提供することが可能になる。
であって頂面とのエッジの部分に摩擦圧接法によって耐
摩環が固着され、この耐摩環にトップリング溝が形成さ
れるようにしたものである。従って高い密着力で耐摩環
をピストン本体に結合固着することが可能になる。また
この耐摩環をピストンの外周側の部分であって頂面との
エッジの部分に結合することができるために、ハイトッ
プリング溝のピストンを提供することが可能になる。
【００２６】第２の発明は、ピストン本体とは別体に耐
摩環を作製し、摩擦圧接法によって耐摩環をピストン本
体の外周側の部分であって頂面とのエッジの部分に固着
し、耐摩環にトップリング溝を形成するようにしたもの
である。従ってこのような方法によれば、極めて短時間
でかつ強固に耐摩環をピストン本体に結合固着すること
が可能になる。またアルフィン接合の場合のような高熱
および難作業を解消することができるとともに、不良ア
ルミニウム材の発生をなくすことが可能になる。
摩環を作製し、摩擦圧接法によって耐摩環をピストン本
体の外周側の部分であって頂面とのエッジの部分に固着
し、耐摩環にトップリング溝を形成するようにしたもの
である。従ってこのような方法によれば、極めて短時間
でかつ強固に耐摩環をピストン本体に結合固着すること
が可能になる。またアルフィン接合の場合のような高熱
および難作業を解消することができるとともに、不良ア
ルミニウム材の発生をなくすことが可能になる。
【図１】摩擦圧接のための装置の正面図である。
【図２】同要部拡大断面図である。
【図３】摩擦圧接の動作を示す要部拡大断面図である。
【図４】アップセット動作を示す要部拡大断面図であ
る。
る。
【図５】製造されたピストンの縦断面図である。
【図６】変形例に係るピストンの縦断面図である。
【図７】従来のピストンの縦断面図である。
１０ ベッド １１ 主軸台 １２ 主軸 １３ プーリ １４ モータ １５ プーリ １６ ベルト １７ ワーク取付け盤 １８ ワークチャック １９ 耐摩環 ２３ Ｌ型ブラケット ２４ 油圧シリンダ ２５ ロッド ２６ ワーク取付け盤 ２７ ワークチャック ２８ ピストン本体 ２９ 段部 ３１ トップリング溝 ３２ セカンドリング溝 ３３ サードリング溝 ３５ ピンボス ３６ 冷却用空洞
Claims (2)
- 【請求項１】 ピストンの外周側の部分であって頂面と
のエッジの部分に摩擦圧接によって耐摩環が固着され、
該耐摩環にトップリング溝が形成されていることを特徴
とする内燃機関用ピストン。 - 【請求項２】 ピストン本体とは別体に耐摩環を作製
し、摩擦圧接法によって前記耐摩環を前記ピストン本体
の外周側の部分であって頂面とのエッジの部分に固着
し、前記耐摩環にトップリング溝を形成するようにした
ことを特徴とする内燃機関用ピストンの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4184429A JPH062611A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 内燃機関用ピストンおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4184429A JPH062611A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 内燃機関用ピストンおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH062611A true JPH062611A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=16153000
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4184429A Pending JPH062611A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 内燃機関用ピストンおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH062611A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6240828B1 (en) * | 1998-04-21 | 2001-06-05 | Nissan Motor Co., Ltd. | Piston of internal combustion engine |
| KR20020076092A (ko) * | 2001-03-27 | 2002-10-09 | 보원경금속(주) | 플라이휠 마찰압접 방식을 이용한 고함량 실리콘 알루미늄합금 재료의 용접방법 |
-
1992
- 1992-06-17 JP JP4184429A patent/JPH062611A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6240828B1 (en) * | 1998-04-21 | 2001-06-05 | Nissan Motor Co., Ltd. | Piston of internal combustion engine |
| KR20020076092A (ko) * | 2001-03-27 | 2002-10-09 | 보원경금속(주) | 플라이휠 마찰압접 방식을 이용한 고함량 실리콘 알루미늄합금 재료의 용접방법 |
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