JPH0626040B2 - 磁気記録再生装置のキヤプスタンサ−ボ装置 - Google Patents

磁気記録再生装置のキヤプスタンサ−ボ装置

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JPH0626040B2
JPH0626040B2 JP60111331A JP11133185A JPH0626040B2 JP H0626040 B2 JPH0626040 B2 JP H0626040B2 JP 60111331 A JP60111331 A JP 60111331A JP 11133185 A JP11133185 A JP 11133185A JP H0626040 B2 JPH0626040 B2 JP H0626040B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、キャプスタンモータあるいはキャプスタンの
回転速度を制御するフイードバツク手段(すなわち、速
度制御ループ)を備えた磁気記録再生装置のキャプスタ
ンサーボ装置に関する。
〔発明の背景〕
磁気記録再生装置(以下、VTRという)のキャプスタ
ンサーボ装置は、通常、キャプスタンモータあるいはキ
ャプスタンの速度が一定となるように制御する速度制御
ループとその回転位相を一定に保持するための位相制御
ループとから構成されており、記録時、再生時ともに、
キャプスタンが所定の回転速度で回転し、かつ、所定の
基準位相に回転位相がロツクするように負帰還制御が行
なわれている。これにより、ビデオヘツドはビデオテー
プ上のビデオトラツクを正確にトレースする。
ところで、かかるキャプスタンサーボ装置の速度制御ル
ープでは、キャプスタンモータに取り付けられた周波数
検出器(以下、FG検出器という)からキャプスタンモ
ータの回転速度に比例した周波数を有する周波数信号
(以下、FG信号という)を検出し、このFG信号を周
波数弁別してキャプスタンモータの回転速度に応じた偏
差電圧を得、これを駆動回路を介してキャプスタンモー
タに負帰還して定速度制御が行なわれている。かかる制
御動作を行なう速度制御ループにおいては、FG信号の
周波数(サンプリング周波数)が高い程、ループの応答
速度や負荷変動に対する応答性、すなわち対外乱制御性
などが優れている。換言すれば、サンプリング周波数が
低くなると、速度制御ループに位相遅れが生じ、応答速
度が低下するし、また、ループゲインが低下するため
に、負荷変動(たとえば、ビデオテープの張力の変動な
ど)などの影響を受けやすくなる。
ところで、近年では、VTRにおいては、たとえば、実
開昭59−56659号公報に開示されるように、記録
および通常再生モードとして、ビデオテープの走行速度
を異にした2種類のモードを選択できるように構成され
ており、走行速度が速い方を標準モード(すなわち、S
Pモード)と呼び、走行速度が速い方を長時間モード
(すなわち、LPモード)と呼んでいる。そこで、LP
モードにおいては、SPモードに比べ、キャプスタンの
回転速度は遅いものとなるから、速度制御ループのサン
プリング周波数は大幅に低下し、その応答速度や対外乱
制御性は大幅に劣化することになる。
この問題を解消する1つの方法として、FG検出器自体
を改善してFG信号の周波数を高めることが考えられ
る。しかし、この方法によると、たとえば、このFG検
出器が多数の磁石を配列した回転体と磁気センサとから
なる場合、磁石の数が膨大なものとなるし、また、磁石
自体を非常に小さくしなければならず、必然的に回転体
の機械的精度が劣化するし、得られる出力も低下する。
このために、FG信号には周波数変動が生じたり、回路
系などで生ずるノイズの影響が顕著となり、かえつて制
御性が劣化することになる。
上記の問題を解消する他の方法として、キャプスタンモ
ータの回転速度を高くしてFG信号の周波数を高めるこ
とが考えられる。しかし、この方法によると、キャプス
タンモータとキャプスタンとの間の減速比が高くなり、
これらの減速機構が複雑で大型になるし、また、早送り
時には、キャプスタンモータを異常なぼどの高速で回転
させねばならず、結局、機構系の実現化で極めて困難と
なる。
なお、実開昭59−60759号公報には、複数の設定
速度に切り換え可能なキャプスタン速度サーボ回路にお
いて、サーボ系を構成する位相補償回路を、位相遅れ特
性を有する複数の時定数回路で構成すると共に、各速度
に対応して上記複数の時定数回路を切り換えるようにす
ることが提案されているが、このように単に異なる位相
遅れ特性を有する複数の位相補償回路を切り換えるだけ
では、低速度モード(長時間モード)のときのサーボ系
の位相遅れを補償して、高速度モード(標準モード)の
ときと同等の速応性を得ることはできない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記の問題点を解消し、機構系の構成
を変えることなく、速度制御ループの応答特性を改善す
ることができるようにした磁気記録再生装置のキャプス
タンサーボ装置を提供するにある。
〔発明の概要〕
この目的を達成するために、本発明は、速度制御ループ
における応答速度がサンプリング周波数に応じた位相遅
れに依存していることに着目し、該位相遅れを回路的に
補償して該応答速度を改善するものであつて、該速度制
御ループ内に、その最大時定数にほぼ等しい最大時定数
を有する位相進み補償回路と増幅器との直列回路を設
け、該速度制御ループの開ループ特性のゲイン交点周波
数を増大させて応答速度を高めるようにした点に特徴が
ある。
更に詳しくいうと、本発明は、キャプスタンモータの回
転速度が最も高い標準記録再生モードと、これよりも回
転速度が低い1以上の長時間記録再生モードが選択可能
であり、該キャプスタンモータの回転速度に応じた周波
数の周波数信号を検出し、該周波数信号の周波数に応じ
た速度制御信号を形成し、該速度制御信号によって該キ
ャプスタンモータの回転速度を制御する速度制御ループ
を備えた磁気記録再生装置のキャブスタンサーボ装置に
おいて、前記速度ループ内に、位相進み要素と該速度制
御ループのループゲインを増大させる要素とを有する補
償手段を前記長時間記録再生モードにおいてのみ付加
し、前記位相進み要素は、(イ) 複数の時定数を有
し、(ロ) 該複数の時定数のうちの最大の時定数に対
応した第1の周波数よりも低周波域でゲインが該複数の
時定数のうちの最小の時定数に対応した第2の周波数よ
りも高周波域でのゲインよりも低くなり、且つ該第1の
周波数と該2の周波数の間の周波数域では入力信号の周
波数が高くなるにつれてゲインが上昇するゲイン特性を
有し、(ハ) 該最大の時定数が前記位相進み要素を付
加しないときの前記速度制御ループの開ループ伝達関数
の最大の時定数にほぼ等しく設定された時定数回路であ
り、前記速度制御ループの応答速度を高めることができ
るように構成したものである。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例を図面によつて説明する。
第1図は本発明による磁気記録再生装置の一実施例を示
す構成図であつて、1はビデオテープ、2はキャプスタ
ン、3は回転シリンダ、4,5はビデオヘツド、6はロ
ータリトランス、7は基準信号発生回路、8は位相比較
回路、9はローパスフイルタ、10はスイツチ回路、1
1は加算器、12は駆動増幅回路、13はキャプスタン
モータ、14は駆動機構、15はFG検出器、16は周
波数弁別回路、17はスイツチ回路、18は入力端子、
19は補償回路、20は分周回路、21はスイツチ回
路、22は入力端子、23は増幅器、24は出力端子、2
5はローパスフイルタ、26はトラツキング誤差信号形
成回路、27はローパスフイルタである。
同図において、ビデオテープ1は駆動機構14を介して
キャプスタンモータ13の回転が伝達されるキャプスタ
ン2によつて走行駆動され、また、図示しないシリンダ
モータによつて30rps で回転する回転シリンダ3の外
周に、ほぼ180゜にわたつてらせん状に巻きつけられ
て走行する。回転シリンダ3には、180゜の角間隔で
2個のビデオヘツド4,5が取り付けられており、これ
らビデオヘツド4,5により、記録時には、ビデオテー
プ1上斜め方向にビデオトラツクが形成され、また、再
生時には、ビデオテープ1上に斜め方向に形成されてい
るビデオトラツクを再生走査する。
なお、この実施例では、ビデオテープ1上のトラツクに
は、トラツキング情報となるパイロツト信号が映像信号
に重畳して記録され、再生時に隣接トラツクから同時に
再生されるパイロツト信号を検出してトラツキング誤差
信号を形成し、これでトラツキング制御を行なう、いわ
ゆるATF(Automatic Track Finding )方式が採用さ
れているものとする。
次に、その実施例の動作について説明するが、まず、速
度制御ループについて説明する。
この速度制御ループはキャプスタンモータ13,FG検
出器15,周波数弁別回路16,スイツチ回路17,補
償回路19,加算器11および駆動増幅回路12からな
るが、スイツチ回路17は、入力端子18からの切換信
号により、SPモード時にはS側に、LPモード時には
L側に閉じるように制御される。すなわち、同じモード
では、記録、再生時とも、速度制御ループは同一構成を
なしている。
キャプスタンモータ13が回転すると、FG検出器15
からFG信号が検出され、周波数弁別回路16で周波数
弁別されて設定すべき所定の周波数からの偏位量に応じ
た電圧信号が変換される。この電圧信号は、SPモード
時には、スイツチ回路17を介してそのまま、また、L
Pモード時には、スイツチ回路17を介して補償回路1
9で位相補償され、夫々速度誤差信号eとして加算器
11に送られる。この加算器11では、この速度誤差信
号eはスイツチ回路10からの後述する位相誤差信号
と加算され、制御信号として駆動増幅回路12に供
給される。この駆動増幅回路12からはこの制御信号に
応じた駆動電圧Eが出力され、これによつてキャプスタ
ンモータ13は定速回転する。かかる動作は、記録、再
生時で同じである。
次に、位相制御ループについて説明するが、これは記録
時と再生時とで構成が異なる。
そこで、まず、記録時の動作について説明する。
このときには、スイツチ回路10はR側に閉じており、
キャプスタンモータ13,FG検出器15,分周回路2
0,位相比較回路8,ローパスフイルタ9,スイツチ回
路10,加算器11および駆動増幅回路12によつて位
相制御ループが形成される。
キャプスタンモータ13の回転にともなつてFG検出器
15で検出されたFG信号は、分周回路20で分周され
て所定周波数(NTSC方式では、30Hz)の信号ψ
となる。この信号ψは比較信号として位相比較回路
8に供給され、基準信号発生回路7からの基準信号ψ
と位相比較される。位相比較回路8の出力信号は、ロー
パスフイルタ9で平滑された後、位相誤差信号eiRとし
てスイツチ回路10に供給され、さらに、位相誤差信号
として加算器11に供給されて速度誤差信号e
加算される。そして、前述の如く、加算器11の出力信
号に応じた駆動増幅回路12からの駆動電圧Eによつて
キャプスタンモータ13は駆動され、この結果、キャプ
スタンモータ13は定速回転駆動と位相制御が行なわれ
る。
また、この記録時には、スイツチ回路21はR側に閉じ
ており、パイロツト信号が重畳された映像信号が、入力
端子22からのスイツチ回路21,ロータリトランス6
を介してビデオヘツド4,5に供給され、ビデオテープ
1上に記録される。
次に、再生時の位相制御ループについて説明する。この
ときには、スイツチ回路10,21はP側に切替えら
れ、位相制御ループはキャプスタンモータ13,駆動機
構14,キャプスタン2,ビデオテープ1,ビデオヘツ
ド3,4,ロータリトランス6,スイツチ回路21,増
幅器23,ローパスフイルタ25,トラツキング誤差信
号形成回路26,ローパスフイルタ27,スイツチ回路
10,加算器11および駆動増幅回路12でもつて形成さ
れる。
キャプスタンモータ13の回転によつてビデオテープ1
が走行し、このビデオテープ1をビデオヘツド4,5が
再生走査することにより、映像信号にパイロツト信号が
重畳された再生信号が得られる。この再生信号は、ロー
タリトランス6,スイツチ回路21および増幅器23を
介し、出力端子24から図示しない映像信号処理回路に
供給される。また、この再生信号RFはローパスフイル
タ25に供給され、パイロツト信号PLが分離されてト
ラツキング誤差信号形成回路26に供給される。
ここで、ビデオヘツド4,5のトラツク幅はビデオテー
プ1上のビデオトラツクの幅よりも若干広いため、トラ
ツキング誤差信号形成回路26に供給されるパイロツト
信号PLは、ビデオヘツド4,5が正確に再生走査すべ
きトラツクから再生されたパイロツト信号とこれに隣接
せる両側のトラツクから再生されたパイロツト信号とか
らなつている。トラツキング誤差信号形成回路26は、
これら隣接トラツクから再生されたパイロツト信号を比
較し、ビデオヘツド4,5のトラツキングずれの方向お
よび大きさを表わす正確なトラツキング誤差信号E
生成する。このトラツキング誤差信号Eはローパスフ
イルタ27で平滑され、位相誤差信号eipとしてスイツ
チ回路10に、さらに位相誤差信号eとして加算器1
1に供給される。
これ以降は先の説明と同様であり、キャプスタンモータ
13は位相制御されてビデオヘツド4,5は正確にトラ
ツキング制御される。
この実施例を伝達関数表示すると、第2図に示すように
なる。同図において、Kは位相比較回路8またはトラ
ツキング誤差信号形成回路26の検波感度、F(s)はロ
ーパスフイルタ9または27の伝達関数、Kは駆動増幅
回路12のゲイン、Gm(s)はキャプスタンモータ13の伝
達関数、MはFG信号のレートを表わす伝達要素、H
(s)はFG信号のサンプルホールド伝達関数(Pループ
はFG信号のレートで速度情報をサンプリングして制御
を行なうものであるから、この伝達要素が入る)、K
は、周波数弁別回路16の検波感度、I(s)は補償回路
19の補償要素、1/N は分周回路20の分周比を表わ
す伝達要素、X(s)はキャプスタンモータ13の回転位
相からキャプスタン2の回転位相ψまでの伝達要素
(こをは、通常、伝達機構のコンプライアンスの影響に
より、周波数特性をもつ)、1/s はキャプスタンモー
タ13の回転速度を回転位相に変換する積分作用を表わ
す伝達要素である。
第2図では、速度制御ループをPループ、位相制御ルー
プをIループとしているが、次に、この実施例の特徴を
なすPループの構成について説明する。
LPモード時には、SPモード時に比べ、FG信号の周
波数(Pループでのサンプリング周波数)が1/2以下
(たとえば、LPモードがSPモードの2倍の記録再生
が可能とすると、1/2である)となるために、サンプ
ルホールド伝達関数H(s)の位相が大幅に遅れ、また、
FG検出器15の伝達要素にも位相の遅れが生ずる。そ
こで、LPモードにおいて、SPモードにおけると同様
に、Pループが伝達関数Gm(s),伝達要素M、サンプル
ホールド伝達関数H(s)、検波感度KおよびゲインK
からなるものとすると、サンプルホールド伝達関数H
(s)と伝達要素Mとの位相遅れのために、Pループでの
応答速度が劣化する。
これを改善するのが補償回路19であり、この実施例で
はこれをLPモード時Pループに挿入することにより、
サンプルホールド伝達関数H(s)や伝達要素Mの位相遅
れを補償する。
第3図はかかる補償回路19の一具体例を示す構成図で
あつて、28は入力端子、29は出力端子、30は時定
数回路、31,32は抵抗、33はコンデンサ、34は
増幅器である。
同図において、補償回路19は時定数回路30と増幅器
34とからなり、時定数回路30は抵抗31,32およ
びコンデンサ33からなつて位相進み補償回路を構成し
ている。いま、抵抗31,32の抵抗値を夫々R,R
とし、コンデンサ33の容量値をCとすると、時定
数回路30の伝達関数I′(s)は次のように表わされ
る。
ただし、T=C この伝達関数I′(s)のゲイン特性は、第4図の実線a
に示すように、2つの時定数T1,T1/βを有し、低周
波域(ω<<1/T)でのゲインが高周波域(ω>β
/T)でのゲインよりも20logβ(dB)だけ下がる
特性となる。
また、増幅器34のゲインをβとすると、補償回路19
の伝達関数I(s)は、 となる。
次に、第2図において、キャプスタンモータ13の伝達
関数Gm(s)は、同一制御系(同じテープ走行モー
ド、SPモードあいはLPモードの1つ)において複数
の時定数(この場合は2個)を有しており、補償回路1
9が付加されないときのPループの開ループ伝達関数の
最大時定数(ゲイン特性で大きい方の時定数)をTX
最小時定数(小さい方の時定数)をTYとすると、一般
に、 と表わすことができるから、スイツチ回路17がs側に
閉じたときのPループの開ループの伝達関数G′opは、 となる。
式(3)で表わされる開ループの伝達関数G′opのゲイン
特性は、LPモードのときの特性であって、第4図の破
線(b)で示されるようになり、このときのゲイン交点
角周波数はω′である。
次に、補償回路19がPループに付加された場合を考え
ると、その時定数回路30(第3図)により、開ループ
の伝達関数G″opは、 となり、時定数回路30の時定数Tを最大時定数T
にほぼ等しく選ぶと(すなわち、T〜T)、上記開
ループの伝達関数G″opは、式(2),(4)から次のように
なる。
この式から明らかなように、時定数回路30により、P
ループの開ループの伝達関数の最大時定数はTからほ
ぼTX/βと1/β倍となり、ゲインも1/β倍にな
る。この開ループの伝達関数G″opのゲイン特性は、第
4図において、破線bの特性曲線に実線aの特性曲線が
重畳された破線cに示すようになる。
補償回路19には、さらにゲインβの増幅器34が設けら
れているために、結局、補償回路19を挿入したことに
よる開ループの伝達関数Gopは、式(5)に示した開ルー
プの伝達関数G″opをβ倍したもの、すなわち、 となり、このゲイン特性は、第4図の実線dのようにな
る。この結果、このときのゲイン交点周波数ωは、補
償回路19を付加しないときのゲイン交点周波数ω′
よりも高くなる。
このことは、Pループ(すなわち、速度制御ループ)の
帯域が広くなつてループの立上り時間が短くなつたこ
と、すなわち、Pループの応答速度が高くなつたことを
意味している。
以上のように、この実施例では、LPモードとなつて速
度制御ループのサンプリング周波数が低減しても、補償
回路19でもつて位相遅れを補償でき、LPモードでの
応答速度をSPモードでのそれと同等にすることができ
る。
第5図は本発明による磁気記録再生装置のキャプスタン
サーボ装置の他の実施例を示す要部ブロツク図であつ
て、17′はスイツチ回路、19′は補償回路であり、
第1図に対応する部分には同一符号をつけている。
第1図に示した実施例は、LPモードでの速度制御ルー
プの応答速度を高めてSPモードと同程度にするもので
あつたが、第5図に示すこの実施例は、SPモードでの
速度制御ループの応答速度をも高めるようにしたもので
ある。
すなわち、LPモードに対する補償回路19とともに、
SPモードに対する補償回路19′をも設け、SPモー
ド時には、スイツチ回路17,17′をS側に閉じて速
度制御ループに補償回路19′が付加されるようにし、
また、LPモード時には、スイツチ回路17,17′を
L側に閉じて速度制御ループに補償回路19が付加され
るようにする。
補償回路19,19′は第3図に示したように構成する
ことができ、夫々に対する時定数回路の時定数と増幅器
のゲインを適宜設定することにより、SPモードでの速
度制御ループの応答速度を高めることができるととも
に、SPモードとLPモードとで速度制御ループの応答
速度を同程度に設定できる。
第6図は本発明による磁気記録再生装置のキャプスタン
サーボ装置のさらに他の実施例を示す要部ブロツク図で
あつて、第1図に対応す部分には同一符号をつけてい
る。
この実施例は、補償回路19をSPモードとLPモード
で兼用するものである。ここで、LPモードでの速度制
御ループを応答速度が、少なくとも補償回路19を付加
しないときのSPモードでの応答速度と同程度となるよ
うに、補償回路19の時定数およびゲインが設定され
る。これにより、SPモードでの速度制御ループの応答
速度も大幅に改善される。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
れら実施例のみに限定されるものではない。たとえば、
VTRが1つのLPモードのみでなく、SPモード時の
磁気テープの速度の1/2,1/3など複数のLPモー
ドを設定可能な場合には、夫々のLPモード毎に補償回
路を設けてもよいし、あるいは、第6図に示した実施例
から容易に類推できるように、磁気テープの最も走行速
度が遅いLPモードに対してSPモード時と同程度の応
答速度が得られるべき特性の補償回路を全てのLPモー
ドに、さらにはSPモードに兼用するように構成しても
よい。
また、上記実施例では、キャプスタン位相制御ループに
ATF方式を採用した場合を説明したが、磁気テープに
一定周波数のコントロール信号を記録し、これを基準と
してトラツキング制御を行なうCTL方式のVTRにお
いても、速度制御ループの構成についてはATF方式の
採用した場合と変わりないから、同様に本発明を適用で
きることはいうまでもない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、キャプスタンモ
ータの速度制御系(速度制御ループ)において、前記
(イ)〜(ハ)の特性の位相進み要素を有する補償手段
を、速度制御ループ内に長時間記録再生モードにおいて
のみ付加するように構成したので、SPモード及びLP
モードでFG検出器や回転伝達系などの機械系の構成を
変更することなく、LPモードにおける速度制御系の位
相遅れをこの補償手段により補償することによって、こ
のLPモードでの速度制御系の応答速度を高めその速応
性をSPモードのときと同程度まで向上することができ
る。、特に、LPモードにおいては、キャプスタンの超
低速回転化にともなう速度制御ループの応答速度の低下
を充分吸収できて、負荷変動などにおける同期引込み時
間が大幅に短縮され、常に良好画質の再生画像を得るこ
とができるものであつて、上記従来技術の問題点を解消
して優れた機能の磁気記録再生装置のキャプスタンサー
ボ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による磁気記録再生装置のキャプスタン
サーボ装置の一実施例を示す構成図、第2図は第1図を
伝達関数で表示したブロツク線図、第3図は第1図にお
ける補償回路の一具体例を示すブロツク図、第4図は第
1図における速度制御ループのゲイン特性図第5図およ
び第6図は夫々本発明による磁気記録再生装置のキャプ
スタンサーボ装置の他の実施例を示す要部構成図であ
る。 1……磁気テープ、2……キャプスタン、13……キャ
プスタンモータ、15……周波数検出器、16……周波
数弁別回路、17,17′……スイツチ回路、19,1
9′……補償回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャプスタンモータの回転速度が最も高い
    標準記録再生モードと、これよりも回転速度が低い1以
    上の長時間記録再生モードが選択可能であり、該キャプ
    スタンモータの回転速度に応じた周波数の周波数信号を
    検出し、該周波数信号の周波数に応じた速度制御信号を
    形成し、該速度制御信号によって該キャプスタンモータ
    の回転速度を制御する速度制御ループを備えた磁気記録
    再生装置のキャブスタンサーボ装置において、 前記速度ループ内に、位相進み要素と該速度制御ループ
    のループゲインを増大させる要素とを有する補償手段を
    前記長時間記録再生モードにおいてのみ付加し、 前記位相進み要素は、 (イ)複数の時定数を有し、 (ロ)該複数の時定数のうちの最大の時定数に対応した
    第1の周波数よりも低周波域でゲインが該複数の時定数
    のうちの最小の時定数に対応した第2の周波数よりも高
    周波域でのゲインよりも低くなり、且つ該第1の周波数
    と該第2の周波数の間の周波数域では入力信号の周波数
    が高くなるにつれてゲインが上昇するゲイン特性を有
    し、 (ハ)該最大の時定数が前記位相進み要素を付加しない
    ときの前記速度制御ループの開ループ伝達関数の最大の
    時定数にほぼ等しく設定された 時定数回路であり、 前記速度制御ループの応答速度を高めることができるよ
    うに構成したことを特徴とする磁気記録再生装置のキャ
    プスタンサーボ装置。
JP60111331A 1985-05-25 1985-05-25 磁気記録再生装置のキヤプスタンサ−ボ装置 Expired - Lifetime JPH0626040B2 (ja)

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JP60111331A JPH0626040B2 (ja) 1985-05-25 1985-05-25 磁気記録再生装置のキヤプスタンサ−ボ装置

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