JPH0626018B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH0626018B2
JPH0626018B2 JP5536285A JP5536285A JPH0626018B2 JP H0626018 B2 JPH0626018 B2 JP H0626018B2 JP 5536285 A JP5536285 A JP 5536285A JP 5536285 A JP5536285 A JP 5536285A JP H0626018 B2 JPH0626018 B2 JP H0626018B2
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roll
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cylindrical
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進 柴崎
邦夫 若居
哲夫 水村
秀明 新見
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Maxell Ltd
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Hitachi Maxell Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は強磁性金属薄膜層を記録層とする磁気記録媒
体の製造方法に関し、その目的とするところは強磁性金
属薄膜層形成時に発生するしわを抑制して、しわのない
前記の磁気記録媒体を製造する方法を提供することにあ
る。
〔背景技術〕
強磁性金属薄膜層を記録層とする磁気記録媒体は、通
常、ポリエステルフイルムなどの基板を真空槽内に配設
した種々のガイドロールを介して円筒状キャンの周側面
に沿って案内走行させ、この基板上に強磁性材を真空蒸
着するなどしてつくられている。
ところが、この製造方法では、強磁性材蒸発源からの輻
射熱により基板が伸びたり、或いは極めて平滑な基板と
各ロール間の摩擦や強磁性材を溶融するのに使用する電
子銃の二次電子などによる帯電等で基板の走行に支障が
生じたりして、走行中の基板にしわが発生し易く、特に
原反ロール、円筒状キャンおよび巻き取りロール等の各
周側面と、これらの間を移動する基板がこれら原反ロー
ルの直後、円筒状キャンの直前直後、および巻き取りロ
ールの直前で接する各ガイドロールの周側面との距離が
離れすぎていたり、これらのガイドロールに接する基板
の接触角が変化したりすると、基板が振動したり、適度
な張力で基板が走行されなくなるためしわの発生が顕著
になる。このため各ロール間の機械的精度を向上させた
り、又は基板及びガイドロールの表面粗度を適度にし、
さらには基板の裏面に潤滑剤を塗布するなどして、基板
にかかる張力のアンバランスの解消や、基板と各ロール
間の摩擦力およびこれによって発生する帯電などを低減
し、しわの発生を抑制することが試みられているが、未
だ充分にしわの発生を抑制することができず、特にこれ
らの方法では、原反ロール、円筒状キャンおよび巻き取
りロール等の各周側面と、これらの間を移動する基板が
これら原反ロールの直後、円筒状キャンの直前直後、お
よび巻き取りロールの直前で接する各ガイドロールの周
側面との距離の離れすぎや、これらのガイドロールに接
する基板の接触角の変化によって生じるしわを効果的に
抑制することができない。
〔発明の概要〕
この発明はかかる欠点を改善するため、原反ロール、円
筒状キャンおよび巻き取りロールと、これらの間に基板
を走行案内するガイドロールとの関係について種々検討
を行った結果、しわの発生は、原反ロール、円筒状キャ
ンおよび巻き取りロールとこれらの間を移動する基板が
これら原反ロールの直後、円筒状キャンの直前直後、お
よび巻き取りロールの直前で接する各ガイドロールとの
距離、およびこれらのガイドロールに接する基板の接触
角に大きく影響され、これらのガイドロールの周側面と
原反ロール、円筒状キャンおよび巻き取りロールの周側
面との距離を30mm以内にするとともに、これらのガイ
ドロールに接する基板の接触角を30度〜240度の範
囲内にして走行させるようにすると、基板が振動したり
することもなく適度な張力で円滑に走行されて、しわの
発生が効果的に抑制され、巻き取りロールに取り込まれ
るしわを完全に防止することができることを見いだした
結果なされたもので、真空槽内で、基板を原反ロールか
らガイドロールを介して円筒状キャンの周側面に沿って
移動させ、さらにガイドロールを介して巻き取りロール
に巻き取る間に、強磁性材蒸発源から強磁性材の蒸気流
を差し向けて強磁性金属薄膜層を形成する磁気記録媒体
の製造方法において、原反ロール、円筒状キャンおよび
巻き取りロールの各周側面と、これらの間を移動する基
板がこれら原反ロールの直後、円筒状キャンの直前直
後、および巻き取りロールの直前で接する各ガイドロー
ルの周側面との距離を30mm以内にするとともに、これ
らのガイドロールに接する基板の接触角を30度〜24
0度の範囲内にして走行させるようにしたことを特徴と
するものである。
以下、図面を参照しながらこの発明について説明する。
第1図は真空蒸着装置の断面図を示したものであり、1
は真空槽でこの真空槽1の内部は排気系2によって真空
に保持される。3は真空槽1の中央部に配設された円筒
状キャンであり、ポリエステルフイルム等の基板4は原
反ロール5より、ガイドロール6、テンションロール7
およびガイドロール8を介してこの円筒状キャン3の周
側面に沿って移動し、ガイドロール9、テンションロー
ル10およびガイドロール11を介して巻き取りロール
12に巻き取られる。この間円筒状キャン3の周側面に
沿って移動する基板4に対向して真空槽1の下部に配設
された強磁性材蒸発源13で強磁性材14が加熱蒸発さ
れ、この蒸気流が基板4に差し向けられて蒸着が行われ
る。
ここで、原反ロール5の周側面とこの原反ロールから基
板4が巻き出されて直後に接するガイドロール6の周側
面との距離、円筒状キャン3の周側面とこの円筒状キャ
ン3の周側面に沿って移動する基板4がその直前および
直後に接するガイドロール8および9の周側面との距
離、および巻き取りロール12の周側面とこの巻き取り
ロール12に巻き取られる基板4がその直前で接するガ
イドロール11の周側面との距離は30mm以下の範囲内
に近接され、また各ガイドロール6、8、9、11が基
板4と接する接触角θ、θ、θ、θはいずれも
30度〜240度の範囲内となるように配設されてい
る。
従って、原反ロール5とガイドロール6、円筒状キャン
3とガイドロール8および9、および巻き取りロール1
2とガイドロール11等の距離が離れすぎて、この間で
基板4が振動したりすることもなく、また基板4の各ガ
イドロール6、8、9、11に接する接触角も大きすぎ
たり、小さすぎたりして基板4にかかる張力が強すぎた
り、弱すぎたりせず、適度な張力で円滑に走行されるた
め、基板4のしわの発生が効果的に抑制され、巻き取り
ロール12に取り込まれるしわを完全に防止することが
できる。このように、原反ロール5の周側面とガイドロ
ール6の周側面間の距離、円筒状キャン3の周側面とガ
イドロール8および9の周側面間の距離、および巻き取
りロール12の周側面とガイドロール11の周側面間の
距離は、30mm以下であることが好ましく、これより離
れすぎるとこれら原反ロール5とガイドロール6間、円
筒状キャン3とガイドロール8および9間、および巻き
取りロール12とガイドロール11間で基板4が振動
し、しわが発生するおそれがある。またガイドロール6
と8の周側面間の距離およびガイドロール9と11の周
側面間の距離は、この間での基板4が振動したりしない
ように30cm以下にするのが好ましい。さらに基板4の
各ガイドロール6、8、9、11に接する接触角は、3
0度より小さくなると基板にかかる張力が弱くなりすぎ
てしわが発生するおそれがあり、240度より大きくな
ると基板4にかかる張力が強くなりすぎて基板4上に形
成された強磁性金属薄膜層に亀裂がはいるおそれがある
ため、30度〜240度の範囲内にするのが好ましく、
90度〜180度の範囲内にするのがより好ましい。
強磁性金属薄膜層を形成する基板としては、ポリエステ
ル、ポリイミド、ポリアミド等一般に使用されている高
分子成形物からなるプラスチックフイルムおよび銅など
の非磁性金属板が使用され、強磁性金属薄膜層の形成
は、コバルト、ニッケル、鉄などの金属単体の他、これ
らの合金あるいは酸化物、およびCo−P、Co−Ni
−Pなど一般に使用される強磁性材を真空蒸着すること
によって形成される。
〔実施例〕
次に、この発明の実施例について説明する。
実施例1 第1図に示す真空蒸着装置を使用し、厚さが10μのポ
リエステルフイルム4(表面粗度 0.002s、ヤング率5
00kg/mm)を原反ロール5よりガイドロール6、テ
ンションロール7、ガイドロール8を介して円筒状キャ
ン3の周側面に沿って移動させ、ガイドロール9、テン
ションロール10、ガイドロール11を介して巻き取り
ロール12に巻き取るようにセットするとともに強磁性
材蒸発源13にコバルト14をセットした。次いで、排
気系2で真空槽1内を5×10-5トールにまで真空排気
し、原反ロール5、巻き取りロール12、ガイドロール
8および9を左右上下に平行移動して、各ガイドロール
6、8、9、11に接するポリエステルフイルム4の接
触角を30度〜240度の範囲内に保持しながら、原反
ロール5の周側面とガイドロール6の周側面との間の距
離、および巻き取りロール12の周側面とガイドロール
11の周側面との間の距離を下記第1表に示すように種
々に変え、同時に円筒状キャン3の周側面とガイドロー
ル8および9の周側面との間の距離を下記第1表に示す
ように種々に変えて、ポリエステルフイルム4の走行速
度5m/分で、コバルト14を加熱蒸発させ、ポリエス
テルフイルム4上に厚さが1000Åのコバルトからな
る強磁性金属薄膜層を形成した。しかる後、これを所定
の巾に裁断して磁気テープをつくった。
実施例2 実施例1において、原反ロール5の周側面とガイドロー
ル6の周側面との間の距離、円筒状キャン3の周側面と
ガイドロール8および9の周側面との間の距離、および
巻き取りロール12の周側面とガイドロール11の周側
面との間の距離を30mm以内に保持しながら、原反ロー
ル5、巻き取りロール12、ガイドロール8および9を
左右上下に平行移動して、下記第2表に示すようにガイ
ドロール6および11の接触角を種々に変え、同時にガ
イドロール8および9の接触角を下記第2表に示すよう
に種々に変えた以外は実施例1と同様にして磁気テープ
をつくった。
〔発明の効果〕 上記第1表および第2表から明らかなように、原反ロー
ル5の周側面とガイドロール6の周側面との間の距離、
円筒状キャン3の周側面とガイドロール8および9の周
側面との間の距離、および巻き取りロール12の周側面
とガイドロール11の周側面との間の距離を30mm以内
とし、かつ各ガイドロール6、8、9、11に接するポ
リエステルフイルム4の接触角を30度〜240度の範
囲内にした場合はしわの発生が認められず、このことか
らこの発明の製造方法によれば、しわの発生が効果的に
抑制され、しわのない磁気記録媒体が得られるのがわか
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の製造方法を実施するために使用す
る真空蒸着装置の1例を示す概略断面図である。 1……真空槽、3……円筒状キャン、4……基板、5…
…原反ロール、6、8、9、11……ガイドロール、1
2……巻き取りロール、13……強磁性材蒸発源、14
……強磁性材、θ,θ,θ,θ……接触角

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空槽内で、基板を原反ロールからガイド
    ロールを介して円筒状キャンの周側面に沿って移動さ
    せ、さらにガイドロールを介して巻き取りロールに巻き
    取る間に、強磁性材蒸発源から強磁性材の蒸気流を差し
    向けて強磁性金属薄膜層を形成する磁気記録媒体の製造
    方法において、原反ロール、円筒状キャンおよび巻き取
    りロールの各周側面と、これらの間を移動する基板がこ
    れら原反ロールの直後、円筒状キャンの直前直後、およ
    び巻き取りロールの直前で接する各ガイドロールの周側
    面との距離を30mm以内にするとともに、これらのガイ
    ドロールに接する基板の接触角を30度〜240度の範
    囲内にして走行させるようにしたことを特徴とする磁気
    記録媒体の製造方法
JP5536285A 1985-03-19 1985-03-19 磁気記録媒体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0626018B2 (ja)

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JP6172063B2 (ja) * 2014-06-16 2017-08-02 住友金属鉱山株式会社 長尺樹脂フィルムの表面処理装置

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