JPH05101382A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH05101382A
JPH05101382A JP29048791A JP29048791A JPH05101382A JP H05101382 A JPH05101382 A JP H05101382A JP 29048791 A JP29048791 A JP 29048791A JP 29048791 A JP29048791 A JP 29048791A JP H05101382 A JPH05101382 A JP H05101382A
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JP
Japan
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base film
position regulating
roll
delivery roll
cooling
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP29048791A
Other languages
English (en)
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Yoshihiro Kimura
義宏 木村
Toshiaki Suzuki
俊明 鈴木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 非磁性支持体(ベースフィルム)を送り出し
ロールより供給し、ベースフィルム上に強磁性金属薄膜
を真空蒸着する際、上記送り出しロールの両端に上記ベ
ースフィルムの位置規制板を設ける。位置規制板は、ベ
ースフィルムの最外径より大きな円盤状板体であり、ベ
ースフィルムの両端から0.5〜5mm離して取り付け
る。 【効果】 巻きズレを防止でき、製造歩留の低下を惹起
することなく、品質の安定した蒸着テープを生産するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体の製造方法
に係わり、特に蒸着テープの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】金属あるいはCo─Ni系の合金等の磁
性材料を上記非磁性支持体上に直接被着して強磁性金属
薄膜を形成した薄膜媒体は、抗磁力、角形比及び短波長
域における電磁変換特性等に優れていること、磁性層の
薄膜化が可能なため記録減磁や再生時の厚み損失が著し
く小さいこと、或いは、磁性層中に非磁性体であるバイ
ンダー等を含有しないために磁性材料の充填密度を高く
できる等、数々の利点を有している。
【0003】そして、上述の薄膜媒体の製造には、通
常、大量生産性に適するという点から真空蒸着法が採用
され、長手方向の角型比を高めることのできる斜め蒸着
法が広く用いられている。
【0004】この斜め蒸着法は、ポリエチレンテレフタ
レート等の高分子材料からなる非磁性支持体(いわゆる
ベースフィルム)を送り出しロールから供給し、これを
冷却キャンに沿わせて走行させながら蒸発された強磁性
金属材料を所定の入射角でその表面に蒸着するというも
のである。
【0005】ところで、被蒸着体であるベースフィルム
は、予め送り出しロールに巻装した状態で真空蒸着装置
内に搬入されるのが一般的である。そして、この送り出
しロールへのベースフィルムの巻回は当然の如く大気圧
下で行われている。しかしながら、大気圧下でベースフ
ィルムが巻装された送り出しロールを使用すると、蒸着
中にしばしば巻きズレが発生する。これは、巻装された
ベースフィルムの間に若干の空気が巻き込まれており、
これが低圧下で膨張してベースフィルムを滑らせ、正常
な走行を妨げることによる。
【0006】かかる巻きズレが発生すると、製品に使用
し得る領域が狭まって製造歩留が低下するばかりか、冷
却キャン表面の本来ベースフィルムが走行すべき部分に
強磁性金属が被着される等、装置の汚れに繋がり、さら
に極端な場合にはベースフィルムの切断が引き起こさ
れ、製造上大きな支障をきたすことになる。
【0007】上述の巻きズレを解消するには、例えばベ
ースフィルムの送り出しロールへの巻き取りを低圧下で
行ったり、巻き取りの際のテンションを上げる等して、
巻回されたベースフィルム間の空気を極力排除すること
が考えられる。しかしながら、前者では、ベースフィル
ムの巻き取りに多大な手間や時間を要し、そのための設
備投資も膨大なものとなる。また、後者では、ベースフ
ィルムの伸びが問題となり、当初の特性が得られなくな
る虞れがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来提案
されている加工方法では製造歩留の低下が起こりやす
く、品質管理も困難であった。そこで本発明は、かかる
従来の実情に鑑みて提案されたものであって、製造歩留
の低下が起こりにくく、品質の安定した蒸着テープを生
産できる磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、非磁性支持体(ベースフィルム)を送
り出しロールより供給し、ベースフィルム上に強磁性金
属薄膜を真空蒸着する際、上記送り出しロールの両端に
上記ベースフィルムの位置規制板を設けることを特徴と
するものである。
【0010】
【作用】大気圧下でベースフィルムを送り出しロールに
巻回し、これを真空蒸着装置内で使用すると、ベースフ
ィルム間に巻き込まれた空気が膨張し、ベースフィルム
を滑らせる。本発明においては、送り出しロールの両端
にベースフィルムの位置規制板が設けられているので、
たとえベースフィルムが滑ったとしても、走行位置にズ
レが生じることはなく、巻きズレが確実に防止される。
【0011】
【実施例】以下、本発明を適用した磁気記録媒体の製造
方法の実施例を図面を参照しながら具体的に説明する。
先ず、本発明を実施するために使用される蒸着装置の一
例について説明する。
【0012】この蒸着装置は、図1に示すように、内部
が低圧状態となされた真空室1内の上部左右に送り出し
ロール3,巻取りロール4を配設するとともに、真空室
1内中央部には冷却キャン5を配してなるものである。
また、送り出しロール3と冷却キャン5の間にはガイド
ロール6、冷却キャン5と巻取りロールの間にはガイド
ロール7が配設されている。
【0013】上記冷却キャン5は、送り出しロール3に
巻装されたベースフィルム2を図中下方に引き出すよう
に設けられ、上記各ロール3,4の径よりも大径となさ
れている。なお、送り出しロール3、巻取りロール4及
び冷却キャン5は、それぞれベースフィルム2の幅とほ
ぼ同じ幅を有する円筒状をなすものであり、また冷却キ
ャン5には、内部に図示しない冷却装置が設けられ、上
記ベースフィルム2の温度上昇による変形等を抑制し得
るような構成とされている。
【0014】送り出しロール3に巻装された非磁性支持
体であるベースフィルム2は、反時計回り方向に定速回
転する送り出しロール3から時計回り方向に定速回転す
る冷却キャン5へと供給され、この冷却キャン5の周面
に沿って走行した後、反時計回り方向に定速回転するよ
うにされた巻取りロール4に巻き取られるようになされ
ている。
【0015】なお、上記送り出しロール3と上記冷却キ
ャン5との間及び該冷却キャン5と上記巻取りロール4
との間にはそれぞれガイドロール6,7が配設されてい
るため、送り出しロール3から冷却キャン5及び冷却キ
ャン5から巻取りロール4に亘って走行するベースフィ
ルム2に所定のテンションをかかり、該ベースフィルム
2が確実に冷却キャン5の周面上を走行するようになさ
れている。
【0016】この際、図2に示すように、巻装されたベ
ースフィルム2の位置規制板6が、送り出しロール3の
両端に設けられ、ベースフィルム2の巻装位置を規制し
得るようになされている。この位置規制板6は、巻装さ
れたベースフィルム2の最外層間の直径以上の径をもつ
円盤状のものである。
【0017】この時、位置規制板6の材質としては通常
の金属等の使用が可能で、鉄,アルミニウム,銅やステ
ンレス鋼、また通常に使用されるプラスチック、ABS
樹脂,塩化ビニル,アクリル樹脂等の使用も可能である
が、本装置においてはアルミニウムを使用した。
【0018】また、図3に示すように、送り出しロール
3に巻装したベースフィルム2の最外径をA、位置規制
板6の直径をB、位置規制板6とベースフィルム2端面
間距離をCとすると、位置規制板6の直径Bが巻装した
ベースフィルム2の最外径Aよりも大きく、好ましくは
1mm以上大きい場合に効果が高い。位置規制板6の直
径Bが巻装したベースフィルム2の最外径Aと同じ大き
さまたはそれよりも小さいと、ベースフィルムが位置規
制板6上に乗り上げ、巻きズレを防止できない。
【0019】また、位置規制板6の設置位置、つまり位
置規制板6とベースフィルム2端面間距離Cは、左右そ
れぞれ0.5〜5mm、好ましくは1〜2mmである場
合に効果が高い。位置規制板6とベースフィルム2端面
間距離Cが0.5未満であると、位置規制板6とベース
フィルム2端面が摩擦し、ベースフィルム2に傷がつ
き、特性の低下につながる。また、位置規制板6とベー
スフィルム2端面間が5mm以上であると、ベースフィ
ルム2が位置規制板6とベースフィルム2端面間にずれ
込み、巻きズレを防止できない。
【0020】一方、この真空蒸着装置内において非磁性
支持体である上記ベースフィルム2は上記冷却キャン5
の周面を通過する際に蒸着加工される。
【0021】図1の真空室1内には、上述のように冷却
キャン5の下方にルツボ9が設けられ、このルツボ9内
に金属磁性材料10が充填されている。このルツボ9
は、上記冷却キャン5の幅と同一の幅からなるものであ
る。
【0022】また、上記冷却キャン5の側方には、電子
ビーム銃等によって構成されてなる加熱装置11が設け
られている。この加熱装置11は、上記ルツボ9内に充
填された金属磁性材料10を加熱蒸発させるものであ
り、この加熱装置11によって蒸発した金属磁性材料1
0は、上記冷却キャン5の周面を定速走行するベースフ
ィルム2上に磁性層として被着形成されるようになされ
ている。
【0023】さらに、上記冷却キャン5と上記金属磁性
材料10が収納されたルツボ9との間であって該冷却キ
ャン5の近傍には、冷却キャン5の周面と対向するよう
に湾曲形成されたシャッター12が配設されている。こ
のシャッター12は、上記金属磁性材料10が上記ベー
スフィルム2に対して所定の角度範囲θで斜めに蒸着さ
れるように該ベースフィルム2の所定領域を覆うもので
ある。
【0024】従って、このような蒸着装置において送り
出しロール3に巻装されたベースフィルム2は、位置規
制板6によって巻装位置を規制されながら送り出しロー
ル3から順次送り出され、ガイドロール6による所定の
テンションを受けながら冷却キャン5の周面を通過し、
さらにガイドロール7による所定のテンションを受けな
がら巻取りロール4に巻き取られる。位置規制板6をベ
ースフィルム2を巻装した送り出しロール3の両端に設
けることによって、巻装されたベースフィルムの間に巻
き込まれた空気の膨張による巻きズレが防止でき、また
製造歩留の低下が起こりにくく、品質の安定した蒸着テ
ープを生産することができる。
【0025】そこで、以上の構成を有する蒸着装置を用
いて、以下のように磁気テープの試作を行った。また、
図1中に示す巻取りロール4の両端に位置規制板6を設
けた場合、位置規制板6を全く用いなかった場合につい
ての磁気テープの試作も行った。位置規制板6を設けた
場合には、図3中の位置規制板6の直径B、位置規制板
6とベースフィルム2端面間距離Cの条件を変えて試作
を行い、巻きズレ発生率を測定した。
【0026】本試作では、図3中の送り出しロール3に
巻装したベースフィルム2の最外層間の直径Aが445
mmのベースフィルムについて試作を行った。試作条件
は、ベースフィルム走行速度を37m/分とし、真空条
件は20〜5×10-5〔Torr〕とした。実験結果を
表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示す実験結果から、巻取りロール4
に位置規制板6を設けても効果はなく、また、巻装した
ベースフィルム2の最外径Aよりも小さな直径の位置規
制板6を設けても効果のないことがわかった。また、位
置規制板6の設置位置、つまり位置規制板6とベースフ
ィルム2端面間距離Cが、前述のように左右それぞれ
0.5〜5mm、特に1〜2mmである場合に効果の高
いことが確認された。
【0029】以上のことから、巻装したベースフィルム
2の最外径Aよりも大きな直径の位置規制板6を位置規
制板6とベースフィルム2端面間距離Cが左右それぞれ
0.5〜5mmの位置に設けることによって、巻装され
たベースフィルム間に巻き込まれた空気の膨張による巻
きズレを防止できる。
【0030】
【発明の効果】大気圧下でロール上に巻装されたフィル
ム状の非磁性支持体は、巻回時フィルム間に若干の空気
を巻き込みやすく、真空蒸着加工時にフィルム間に巻き
込まれた空気の低圧下での膨張による巻きズレを起こし
やすいが、本発明においては、送り出しロールの両端に
位置規制板を設けているので、巻装された非磁性支持体
間に巻き込まれた空気の膨張による巻きズレを防止で
き、製造歩留の低下を惹起することなく、品質の安定し
た蒸着テープを生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空蒸着装置の構成例を示す模式図である。
【図2】ベースフィルムの巻装された送り出しロールを
示す斜視図である。
【図3】巻装状態のベースフィルムと位置規制板を示す
側面図である。
【符号の説明】
1・・・・真空室 2・・・・非磁性支持体 3・・・・送り出しロール 4・・・・巻取りロール 5・・・・冷却キャン 8・・・・位置規制板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体を送り出しロールより供給
    し、該非磁性支持体上に強磁性金属薄膜を真空蒸着する
    に際し、 上記送り出しロールの両端に上記非磁性支持体の位置規
    制板を装着することを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
JP29048791A 1991-10-11 1991-10-11 磁気記録媒体の製造方法 Withdrawn JPH05101382A (ja)

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JPH05101382A true JPH05101382A (ja) 1993-04-23

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990107