JPH0626014B2 - 磁気記録媒体用ベ−スフイルム - Google Patents

磁気記録媒体用ベ−スフイルム

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JPH0626014B2
JPH0626014B2 JP7826985A JP7826985A JPH0626014B2 JP H0626014 B2 JPH0626014 B2 JP H0626014B2 JP 7826985 A JP7826985 A JP 7826985A JP 7826985 A JP7826985 A JP 7826985A JP H0626014 B2 JPH0626014 B2 JP H0626014B2
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JP
Japan
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film
base film
magnetic recording
recording medium
stretching
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JP7826985A
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松尾  茂
友良 村上
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は磁気記録媒体用のベースフィルムに関し、更に
詳しくは、耐熱性が優れているので磁性層を効率よく形
成するときに有用であり、また機械的強度も大きいので
走行時におけるエッジ折れなどの不都合の発生を防止す
るに有効な磁気記録媒体用ベースフィルムに関する。
[発明の技術的背景とその問題点] 磁気テープなどの磁気記録媒体は、通常、各種の合成樹
脂から成るベースフィルムの上に磁性粉とバインダーか
ら成る磁性塗料を塗布したのち、これを乾燥して製造さ
れている。また、ベースフィルムの上に、メッキ法,ス
パッタ法,蒸着法,イオンプレーティング法などの方法
を適用して磁気媒体を層状に被着せしめて磁気層を形成
することも行なわれている。
いずれの製造方法の場合においても、ベースフィルムは
加熱されることになり、しかも上記した磁性層の形成工
程はその操作温度が高ければ高いほど生産性の向上が可
能であるため、ベースフィルムには比較的良好な耐熱性
が要求されることになる。
しかしながら、現在多用されているベースフィルムは、
主として、セルロース,各種のアセテート,ポリエチレ
ンテレフタレートなどであっていずれもその耐熱性が低
く、高温下での剛性を保持するには不充分である。つま
り、高温下での磁性層形成にとっては耐熱性が充分とは
いえない。
一方、磁気テープなどの媒体にあっては走行性や画像安
定性の優れていることが要求される。とくにエッジ折れ
などのトラブルを起こさないような機械的強度を備えて
いることが重要である。
しかしながら、前述した従来のベースフィルムはいずれ
もその機械的強度,とりわけヤング率が小さくエッジ折
れ現象の防止にとって有効とはいえない。
[発明の目的] 本発明は上記した問題を解消して、耐熱性,機械的強度
がいずれも優れているので、磁性層の形成を効率よく行
なうことができ、また走行時にあってもエッジ折れ等の
トラブル発生が少なくなる磁気記録媒体用ベースフィル
ムの提供を目的とする。
[発明の概要] 本発明者らは上記目的を達成すべく、ベースフィルムに
好適な材料に関し検討した結果、後述する特定構造のポ
リシアノアリールエーテルから成る二軸延伸フィルム
は、高温下にあっても充分な剛性を備えているとの事実
を見出し本発明の磁気記録媒体用ベースフィルムを開発
するに到った。
すなわち、本発明の磁気記録媒体用ベースフィルムは、 次式: (式中、Arは のいずれかを表わす)で示される繰返し単位を90モル%
以上含有しp-クロルフェノールを溶媒とする濃度0.2g/d
l 溶液の60℃における還元粘度(ηsp/c)が少なくとも
0.5dl /gであるポリシアノアリールエーテルから成り、
かつ、少なくとも一方向のヤング率が20℃で300kg/mm
以上である二軸延伸フィルムから成ることを特徴とす
る。
まず、本発明のベースフィルムはポリシアノアリールエ
ーテルから成り、その分子構造上の特徴は、上記した繰
返し単位を90モル%以上含有しその末端は -H, -OH,ハ
ロゲン又は後述の分子量調節剤から導入される のような基でブロックされているところにある。
上記繰返し単位の含有量が90モル%より少ない場合に
は、得られたベースフィルムの耐熱性,ヤング率が低下
しはじめ高温下における剛性保持が困難になる。
このポリシアノアリールエーテルは上記繰返し単位を主
要構成成分とするが、その外に、 で示される繰返し単位であるならば、10モル%未満であ
れば含有していてもよい。
ただし、ここでAr′としては、例えば、 のようなものをあげることができる。
また、このポリシアノアリールエーテルの重合度は、こ
の樹脂をp-クロルフェノールに溶解せしめて濃度0.2g/d
l の樹脂液とし、この樹脂液の60℃における還元粘度
(ηsp/c)が少なくとも0.5dl /gとなるような重合度で
ある。上記仕様によるηsp/cが0.5dl /g以下の値を示す
重合度の場合には、そのポリシアノアリールエーテルは
比較的低分子であるため機械的強度が小さくベースフィ
ルムとしては好ましくない。
このようなポリシアノアリールエーテルは、例えばベン
ゾニトリルと、ハイドロキノン, 4,4′-ビフェノー
ル,ジヒドロキシナフタレンのようなHO-Ar-OH(Arは上
と同じ意味を有する)で示される二価フェノールとを、
炭酸ナトリウム,炭酸カリウムのようなアルカリ金属塩
及びスルホラン,N-メチル-2- ピロリドン,ジメチルア
セトアミド,ジメチルスルホキシド,ジフェニルスルホ
ンのような溶媒との存在下で反応させ、最後は水,アル
コールで処理することにより容易に合成することができ
る。なお、この合成過程において、ベンゾニトリルと二
価フェノールとはほぼ等モル量仕込めばよく、また必要
に応じては上記二価フェノールの外に、HO-Ar′-OH(A
r′は上と同じ意味を有する)で示される他の二価フェ
ノールを10モル%未満の量仕込んで共重合させてもよ
い。また、この過程では、分子量を調節するために、ク
ミルフェノール,p-ターシャリーブチルフェノール,p-
フェニルフェノール,シアノフェノールのような分子量
調節剤を添加したり、又は合成時の反応条件を適宜に選
択して得られたポリシアノアリールエーテルの重合度を
上記した状態に調節すればよい。
本発明のベースフィルムは、このようなポリシアノアリ
ールエーテルのフィルムを二軸延伸した延伸フィルムで
ある。そしてその延伸フィルムは、少なくとも一方向の
ヤング率が測定温度20℃において300kg/mm以上の値を
有することが必要である。このヤング率が300kg/mm
満のものは機械的強度が充分とはいえず、エッジ折れな
どのトラブルの多発を招くからである。
この延伸フィルムは、まず、上記ポリシアノアリールエ
ーテルをフィルムとし、ついでこのフィルムを二軸延伸
して成形することができる。
前段のフィルム成形には、常用の押出成形法,プレス成
形法などを適用することができる。このときの温度は 3
70〜450 ℃であればよい。
得られたフィルムの二軸延伸は、同時二軸延伸又は逐次
二軸延伸のいずれの方法を適用してもよく格別限定され
るものではない。延伸時の適用温度は 190〜270 ℃であ
ることが好適である。
このときの延伸倍率は 2倍以上であることが必要であ
る。倍率が 2未満の場合には、ポリシアノアリールエー
テルの分子の配向が不充分で延伸フィルムのヤング率は
300kg/mm(20℃)以上にならないからである。
[発明の効果] 本発明のベースフィルムは、耐熱性が優れているので高
温下にあってもその剛性が保持され、磁性塗料の塗布・
乾燥時やその他の方法で磁性層を形成する際の熱処理に
対しても耐性を有し、効率よく作業を進めることができ
る。また、機械的強度も大きいので、走行性が良好でエ
ッジ折れ等のトラブルが少ない磁気テープのベースとな
ることができ、その工業的価値は大である。
[発明の実施例] 実施例1 (1) ポリシアノアリールエーテルの製造 内容積 5のセパラブルフラスコに、2,6-ジクロロベン
ゾニトリル215gと、ハイドロキノン136.3g,炭酸カリウ
ム207g,スルホラン 2.5及びトルエン 1とをいれ、
アルゴンガスを吹込みながら 160℃において 1.5時間,
ついで 200℃に昇温して 2時間重合反応を進めた。
得られた反応生成物をメタノールの中に投入して重合体
を析出させ、この重合体をワーニング社製ブレンダーで
粉砕したのち、水 5で 5回,メタノール 5で 2回洗
浄し、乾燥した。ポリシアノアリールエーテル粉末240g
が得られた。
この重合体の繰返し単位は であり、また、そのηsp/cは1.51dl /gであった。
この重合体のガラス転移温度(Tg)は 180℃,熱分解温度
(Td)は 530℃(空気中)であり、体積固有抵抗は 2×10
16Ωcmであった。また、この重合体は難燃性であり、ア
セトン,エタノール,トルエン,クロロホルム,塩化メ
チレンの各溶剤に対して不溶であった。
(2) 延伸フィルムの製造 重合体の粉末を直径30mmの押出成形機により390 ℃で押
出し、ただちに60℃のキャスティングドラムに巻取って
急冷し肉厚 150μmのフィルムとした。
得られたフィルムを 220℃に加熱し、縦方向の延伸倍率
3.0,横方向の延伸倍率3.0 で二軸延伸した。延伸後、
フィルムを定長下で 300℃に昇温しそのまま 1分間保持
して熱固定した。肉厚12μmの透明な二軸延伸フィルム
が得られた。
このフィルムの縦方向ヤング率は550kg/mm,横方向の
ヤング率は530kg/mm(いずれも測定温度20℃)であっ
た。
実施例2 ハイドロキノン136.3gに代えて、 4,4′-ビフェノール2
32.5gを用いたことを除いては実施例1と同様にして重
合反応を進めた。
得られた重合体の繰返し単位は であり、ηsp/cは 1.82dl /gであった。Tg 216℃,Td 5
20℃,体積固有抵抗 2×1016Ωcm。また、耐溶剤性,難
燃性はいずれも実施例1のものと同等であった。
この重合体を 400℃で押出し成形し、70℃のキャスティ
ングドラムで急冷して肉厚 150μmのフィルムとした。
このフィルムを 260℃に加熱し、まず縦方向の延伸倍率
3.5 で延伸し、ついで横方向の延伸倍率2.5 で延伸し
た。延伸後、フィルムを定長下で300 ℃に加熱しそのま
ま 1分間熱固定処理を施した。肉厚18μmの透明二軸延
伸フィルムが得られた。縦方向,横方向の20℃における
ヤング率はそれぞれ390kg/mm,350kg/mmであった。
実施例3 ハイドロキノン136.3g,スルホラン 2.5,トルエン 1
に代えてそれぞれ2,7-ジヒドロキシナフタレン233.2
g,スルホラン 1.3,トルエン0.7 を用いたことを
除いては実施例1と同様にして重合反応を進めた。
得られた重合体の繰返し単位は であり、ηsp/cは 0.82dl /gであった。Tg 215℃,Td 5
24℃,体積固有抵抗 3×1016Ωcm。また、耐溶剤性,難
燃性はいずれも実施例1のものと同等であった。
この重合体を 400℃で押出し成形し、60℃のキャスティ
ングドラムで急冷して肉厚75μmのフィルムとした。
このフィルムを、 265℃に加熱し、まず縦方向の延伸倍
率2.5 で延伸し、ついで横方向の延伸倍率2.0 で延伸し
た。延伸後、フィルムを定長下で300 ℃に加熱しそのま
ま 1分間熱固定処理を施した。肉厚18μmの透明二軸延
伸フィルムが得られた。縦方向,横方向の20℃における
ヤング率はそれぞれ460kg/mm,400kg/mmであった。
比較例1 ポリシアノアリールエーテルの製造時における後段の温
度 200℃の反応時間が 1時間であったことを除いては、
実施例1と同様にして重合体を得た。ηsp/c 0.44dl /
g。
この重合体を実施例1と同様に、延伸倍率を 3倍として
延伸を試みたが延伸途中で破断し延伸フィルムは得られ
なかった。
比較例2 実施例1で得られた重合体を用いて、延伸倍率が縦横
1.5倍となるように同時延伸して二軸延伸フィルムを得
た。このフィルムの20℃におけるヤング率は縦方向280k
g/mm,横方向280kg/mmであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式: (式中、Arは のいずれかを表わす)で示される繰返し単位を90モル%
    以上含有しp-クロルフェノールを溶媒とする濃度0.2g/d
    l 溶液の60℃における還元粘度(ηsp/c)が少なくとも
    0.5dl /gであるポリシアノアリールエーテルから成り、
    かつ、少なくとも一方向のヤング率が20℃で300kg/mm
    以上である二軸延伸フィルムから成ることを特徴とする
    磁気記録媒体用ベースフィルム。
JP7826985A 1985-04-15 1985-04-15 磁気記録媒体用ベ−スフイルム Expired - Lifetime JPH0626014B2 (ja)

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JPS61237226A JPS61237226A (ja) 1986-10-22
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US4640974A (en) * 1985-02-22 1987-02-03 Idemitsu Kosan Company Limited Polycyanoaryl ether films and fibers

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JPS61237226A (ja) 1986-10-22

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