JPH06259133A - 無人搬送台の衝突防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 予め定めた走行路上を走行する無人搬送車
が、走行路前方の区域内にて作業している作業者を検知
し衝突を防止し、作業の安全性を向上させる。 【構成】 走行路１にそって走行する無人搬送車２に斜
方向にレーザ光を発射し、かつ反射光を受光する自己発
振器３を備える。さらに携行至便な大きさとし、かつ走
行路１の任意位置に簡易に設置撤去できる再帰反射板４
を作業区域端に設置する。これにより作業員が無人搬送
車の走行または干渉区域内で保守点検作業を行う場合、
無人搬送車２が近づくと再帰反射板４からの反射光によ
り前方障害物を検出して停止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は工場・走行等において予
め定めた走行路上を走行する無人搬送車が、走行路前方
の区域内にて作業している作業者を検知し衝突を防止す
るようになした装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】工場・倉庫その他の事業所で、物品を無
人で予め定めた走行路に沿って搬送する場合、無人搬送
車が採用されている。これは工場・倉庫等の床面に走行
レールを敷設し、無人搬送車を走行させている。そして
この無人搬送車が走行路上にある他の物品や作業員に衝
突するのを防止するため、レーザ式または音波式等の非
接触式衝突防止装置を備えるか、または衝突時の衝撃力
を緩和するため接触式のバンパーを設置している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしレーザ・音波等
を用いた非接触式衝突防止装置では、障害物の形状や干
渉範囲の影響により誤動作をしたり、また障害物までの
距離を正確に把握できず、障害物検出走行範囲が狭くな
ったり、さらには障害物を検出しても急停止ができず、
衝突防止が不確実であった。また障害物解除後には再起
動を行う必要がある。

【０００４】本発明は作業員が運転保守のため、無人搬
送車と干渉する区域内に立ち入る場合、立ち入る区域の
走行路上に簡易に携行至便な再帰反射板を設置するのみ
で、搬送車の衝突を確実に防止し、作業の安全性を向上
させることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたもので、走行路にそって走行する無人
搬送車に斜方向にレーザ光を発射し、かつ反射光を受光
する自己発振器を備え、携行至便な大きさとし、かつ走
行路の任意位置に簡易に設置撤去できる再帰反射板を作
業区域端に設置し、これにより無人搬送車が作業区域に
近づくと反射光により前方障害物を検出して停止するよ
うになしたことを要旨とする。

【０００６】

【作用】作業員が無人搬送車の走行または干渉区域内に
立ち入り運転その他保守点検作業を行う場合、作業員が
予めその立入範囲の直前位置の走行路上に再帰反射板を
設置するのみで、搬送車側に搭載された検出手段にて障
害を確実に検出でき、安全性が向上する。

【０００７】

【実施例】以下本発明無人搬送台の衝突防止装置を図示
の実施例にもとづいて説明する。図において１は走行路
で、これは工場・倉庫などの床面に予め定めたコースに
敷設され、この走行路１に沿って無人搬送車２を走行さ
せ所要の物品を各ステーション間にて搬送せしめる。

【０００８】走行路１は各種の構成を採用できるが、図
示の実施例では無人搬送車２に適したレール１１を床面
に配設し、このレール１１の両側に走行路カバー１２，
１２を互いに対峙して設置してなり、作業員等がレール
上を踏まないようになしている。

【０００９】無人搬送車２は所定物品の搬送に適した大
きさ・形状及び各種機能例えば自走手段、積荷・荷卸手
段等を備え、これにより走行路１に沿ってステーション
間を走行させる。必要に応じ、走行速度を調整し、かつ
定位置で正確に停止する手段も設ける。さらに好む陣搬
送車２には自己発振器３を備える。

【００１０】この自己発振器３はレーザ光を発射する発
光器及び発光器から発射されたレーザ光を再帰反射板４
にて反射されたレーザ光を受光する受光器及びこの受光
器からの信号にて搬送車の走行を制御する制御回路とよ
り成るものである。

【００１１】再帰反射板４は光の入射方向に反射する性
質を有するもので、走行路カバー１２上に引掛けまたは
設置できる形状とし、かつ使用状態において反射面を走
行してくる搬送車に向かうようになすとともにその大き
さはポケットに入る程度の小型とする。

【００１２】従って作業員が作業する区域においてポケ
ット等に入れて持ち運べる再帰反射板４を走行路カバー
１２に設置する。これは搬送車２が作業区域に侵入する
直前位置とする。このように再帰反射板４を走行路に設
置して作業していても、無人搬送車２が作業区域に近づ
くと、無人搬送車に搭載され、しかも走行中心より左右
いずれかの方向に予め定めた角度で発射されているレー
ザ光線が再帰反射板４に当たるまで、設定速度で走行
し、反射板にて反射されてレーザ光が受光されると前方
に障害物有と検出し、停止する。

【００１３】そして作業終了後、あるいは作業員が搬送
車が近づき、停止し、かつ作業の安全を確認した後、再
帰反射板を除去すると搬送車は再走行されるものであ
る。

【００１４】なお上記実施例では無人搬送車の走行方向
前面にのみ自己発振器を設置したが、走行方向前後面に
取り付けることにより双方向の動きを制限でき、さらに
自己発振器の仰角を変えることにより制動開始を変更し
たり、投光器の光ビームの拡散角を変えることにより検
出範囲を変える等、状況に応じて調整することが容易に
行える。さらに昇降・旋回・俯仰・開閉等の動作を行う
各種の工作機械、建設機械等に広く応用できる。

【００１５】

【発明の効果】本発明無人搬送台の衝突防止装置は走行
路にそって走行する無人搬送車に斜方向にレーザ光を発
射し、かつ反射光を受光する自己発振器を備え、携行至
便な大きさとし、かつ走行路の任意位置に簡易に設置撤
去できる再帰反射板を作業区域端に設置し、これにより
無人搬送車が作業区域に近づくと反射光により前方障害
物を検出して停止するようになしたため、搬送車の走行
路途上の任意位置に何箇所でも作業員がいるところでは
搬送車の走行を制御できるので、作業の安全性が図れる
とともに再帰反射板は携行至便で電源が不必要のため使
用が簡単で、しかも搬送車の停止位置を再帰反射板の設
置位置となるので自由に定められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明無人搬送台の衝突防止装置の説明図であ
る。

【図２】同平面図である。

【符号の説明】

１ 走行路 １１ レール １２ 走行路カバー ２ 無人搬送車 ３ 自己発振器 ４ 再帰反射板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行路にそって走行する無人搬送車に斜
   方向にレーザ光を発射し、かつ反射光を受光する自己発
   振器を備え、携行至便な大きさとし、かつ走行路の任意
   位置に簡易に設置撤去できる再帰反射板を作業区域端に
   設置し、これにより無人搬送車が作業区域に近づくと反
   射光により前方障害物を検出して停止するようになした
   ことを特徴とする無人搬送台の衝突防止装置。