JPH06258672A - 光シャッター - Google Patents
光シャッターInfo
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- JPH06258672A JPH06258672A JP5047053A JP4705393A JPH06258672A JP H06258672 A JPH06258672 A JP H06258672A JP 5047053 A JP5047053 A JP 5047053A JP 4705393 A JP4705393 A JP 4705393A JP H06258672 A JPH06258672 A JP H06258672A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- medium
- refractive index
- liquid crystal
- light
- substrate
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 透過率が高く、制御の容易な光シャッターを
得る。 【構成】 例えばガラスでできた屈折率n1 の三角柱状
突起の媒体13と屈折率n2 の液晶14とが隣接して配
置され、液晶の屈折率n2 が電界など外場により変化さ
れ、媒体と液晶との境界法線に対し、次ぎの式で示され
る角θc近傍かそれ以上の角度で光が入射するように配
置されることを特徴とする光シャッター θc=sin-1(n2 /n1 )
得る。 【構成】 例えばガラスでできた屈折率n1 の三角柱状
突起の媒体13と屈折率n2 の液晶14とが隣接して配
置され、液晶の屈折率n2 が電界など外場により変化さ
れ、媒体と液晶との境界法線に対し、次ぎの式で示され
る角θc近傍かそれ以上の角度で光が入射するように配
置されることを特徴とする光シャッター θc=sin-1(n2 /n1 )
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンターヘッド、表
示素子、プロジェクション等に用いる光シャッターに関
する。
示素子、プロジェクション等に用いる光シャッターに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、現在までディスプレイの主流とな
ってきたのは、CRTであるが、重い、かさばる、消費
電力が大きいなどの欠点がありその応用範囲は制約され
ている。一方、最近、薄く軽い事を特長とした平面ディ
スプレイの開発が盛んに行われている。平面ディスプレ
イは、省スペースという大きな優位性を特色とする他、
ディスプレイを用いた製品のデザインや、その使用形態
を大きく変革することができる。 平面ディスプレイ
は、平面CRT、蛍光表示管(VFD)、プラズマ(P
DP)、エレクトロ・ルミネセント(EL)などの発光
形と、液晶(LCD)、エレクトロクロミック(EC
D)などの非発光形に分類できる。これらのなかで、表
示容量や表示特性の点で実用的な平面ディスプレイとし
て注目を集めているのが、PDP、EL、LCDであ
る。
ってきたのは、CRTであるが、重い、かさばる、消費
電力が大きいなどの欠点がありその応用範囲は制約され
ている。一方、最近、薄く軽い事を特長とした平面ディ
スプレイの開発が盛んに行われている。平面ディスプレ
イは、省スペースという大きな優位性を特色とする他、
ディスプレイを用いた製品のデザインや、その使用形態
を大きく変革することができる。 平面ディスプレイ
は、平面CRT、蛍光表示管(VFD)、プラズマ(P
DP)、エレクトロ・ルミネセント(EL)などの発光
形と、液晶(LCD)、エレクトロクロミック(EC
D)などの非発光形に分類できる。これらのなかで、表
示容量や表示特性の点で実用的な平面ディスプレイとし
て注目を集めているのが、PDP、EL、LCDであ
る。
【0003】PDPは、ガス放電を動作原理としてお
り、マトリクス状の電極を配した基板間に密閉されたN
e、Ar等の単原子気体を、グロー放電させこれを安定
に持続させることにより表示を行う。カラー表示は、グ
ロー放電で発光する紫外線で蛍光体を励起させることに
より行う。他の平面ディスプレイと比較して大型表示に
向いていることから、壁掛けテレビなどの大型高精細平
面ディスプレイとしても期待される。開発課題は、高輝
度化、高発光効率化、多階調化であるが、最近では、30
インチの大画面で 100cd/m2 と高輝度のフルカラー表
示PDPが開発されている。
り、マトリクス状の電極を配した基板間に密閉されたN
e、Ar等の単原子気体を、グロー放電させこれを安定
に持続させることにより表示を行う。カラー表示は、グ
ロー放電で発光する紫外線で蛍光体を励起させることに
より行う。他の平面ディスプレイと比較して大型表示に
向いていることから、壁掛けテレビなどの大型高精細平
面ディスプレイとしても期待される。開発課題は、高輝
度化、高発光効率化、多階調化であるが、最近では、30
インチの大画面で 100cd/m2 と高輝度のフルカラー表
示PDPが開発されている。
【0004】ELは、蛍光体膜中の電子衝突を動作原理
とし、104 から106 V/cmの高電界を蛍光体膜に印
加して発光を得る。発光色は、蛍光体膜の種類で決まる
が、現状では赤色発光の輝度が低い、青色発光材料の色
純度が悪いといった問題点がある。現在多く用いられて
いるのはZnS:Mn薄膜を用いた黄橙色である。
とし、104 から106 V/cmの高電界を蛍光体膜に印
加して発光を得る。発光色は、蛍光体膜の種類で決まる
が、現状では赤色発光の輝度が低い、青色発光材料の色
純度が悪いといった問題点がある。現在多く用いられて
いるのはZnS:Mn薄膜を用いた黄橙色である。
【0005】LCDは、基本的に非発光形であるために
外光を必要とし、外光を反射させて表示するタイプ(反
射形)と、表示面の背面に光源を配置し光を透過させて
表示するタイプ(透過形)がある。いずれの場合も液晶
ディスプレイは、光の透過、遮断を制御する光シャッタ
ーとして機能している。最も多く用いられているTN
(Twisted Nematic )形LCDは、時計や計測器の表示
などの他、各画素に対応した位置に薄膜トランジスタ
(TFT)を形成し、これにより液晶の電圧を制御する
ことにより、大容量高精細の高品位の情報機器や映像機
器のディスプレイとして多く用いられる様になって来
た。現在では、対角13.8インチ、1152×900 画素のワー
クステーション用のTFT駆動カラーLCDも開発され
ている。
外光を必要とし、外光を反射させて表示するタイプ(反
射形)と、表示面の背面に光源を配置し光を透過させて
表示するタイプ(透過形)がある。いずれの場合も液晶
ディスプレイは、光の透過、遮断を制御する光シャッタ
ーとして機能している。最も多く用いられているTN
(Twisted Nematic )形LCDは、時計や計測器の表示
などの他、各画素に対応した位置に薄膜トランジスタ
(TFT)を形成し、これにより液晶の電圧を制御する
ことにより、大容量高精細の高品位の情報機器や映像機
器のディスプレイとして多く用いられる様になって来
た。現在では、対角13.8インチ、1152×900 画素のワー
クステーション用のTFT駆動カラーLCDも開発され
ている。
【0006】一方、液晶のねじれ角を例えば 240°と大
きくしたSTN(Super Twisted Nematic )形は、印加
電圧に対する透過率変化の急峻度が高いことから、TF
Tを使わない安価なマトリクス状の電極構造で大容表示
ができ、ワープロやパーソナルコンピュータ用の 640×
480 画素の白黒表示ディスプレイとして広く用いられて
いる。
きくしたSTN(Super Twisted Nematic )形は、印加
電圧に対する透過率変化の急峻度が高いことから、TF
Tを使わない安価なマトリクス状の電極構造で大容表示
ができ、ワープロやパーソナルコンピュータ用の 640×
480 画素の白黒表示ディスプレイとして広く用いられて
いる。
【0007】TN形やSTN形のいずれのLCDも偏光
板が必要で、偏光板の自然光に対する透過率は最大50%
である。従い、偏光板を用いる以上、透過率の50%以上
の増加は不可能である。
板が必要で、偏光板の自然光に対する透過率は最大50%
である。従い、偏光板を用いる以上、透過率の50%以上
の増加は不可能である。
【0008】一方、偏光板を用いなくても表示できる表
示モードとして散乱型がある。散乱型としては、動的散
乱モード(DSM)が旧来あるがこれは散乱を制御する
のが電流であるために消費電力が大きく、耐久性の点か
らも実用に向かない。この他の散乱型として、1985年に
ファーガソンが表示装置としてNCAP(Nematic Curv
ilinear Aligned Phase )を提唱(J.F.Fergason,SID
Digest Tech .Papers,16,68(1985))され、その後P
N−LCD(Polymer Netwark Liquid CrystalDispla
y)が提案された(小川洋、藤沢宣、丸山和則、高津晴
義、竹内清文、第15回液晶討論会、204 (1989) )。N
CAP(PD−LCD(Polymer Dispersed Liquid Cry
stal Display)とも呼ばれる)は微細な球状の空穴をも
つポリマーにネマティック液晶が入りこんだ構造をして
いる。一方、PD−LCDはポリマーがPN−LCDの
様に球状の空穴を持つ形状ではなく網目状の形状をして
おり、ポリマーのない箇所にネマティック液晶が充填さ
れた構造をしている。これらは偏光板が無くとも表示が
可能で、電圧を印加していないときには液晶分子はラン
ダムな配列で白濁した状態を示し、これに電圧が印加さ
れると液晶分子の向きが揃えられて光が透過する。これ
らは、電圧のON/OFFで透明/白濁を行い表示す
る。しかし、これらPD形やPN形はしきい値電圧が高
く、透過率−電圧特性においては、電圧を上昇させた時
と減少させたときでは透過率が異なる(ヒステリシ
ス)。
示モードとして散乱型がある。散乱型としては、動的散
乱モード(DSM)が旧来あるがこれは散乱を制御する
のが電流であるために消費電力が大きく、耐久性の点か
らも実用に向かない。この他の散乱型として、1985年に
ファーガソンが表示装置としてNCAP(Nematic Curv
ilinear Aligned Phase )を提唱(J.F.Fergason,SID
Digest Tech .Papers,16,68(1985))され、その後P
N−LCD(Polymer Netwark Liquid CrystalDispla
y)が提案された(小川洋、藤沢宣、丸山和則、高津晴
義、竹内清文、第15回液晶討論会、204 (1989) )。N
CAP(PD−LCD(Polymer Dispersed Liquid Cry
stal Display)とも呼ばれる)は微細な球状の空穴をも
つポリマーにネマティック液晶が入りこんだ構造をして
いる。一方、PD−LCDはポリマーがPN−LCDの
様に球状の空穴を持つ形状ではなく網目状の形状をして
おり、ポリマーのない箇所にネマティック液晶が充填さ
れた構造をしている。これらは偏光板が無くとも表示が
可能で、電圧を印加していないときには液晶分子はラン
ダムな配列で白濁した状態を示し、これに電圧が印加さ
れると液晶分子の向きが揃えられて光が透過する。これ
らは、電圧のON/OFFで透明/白濁を行い表示す
る。しかし、これらPD形やPN形はしきい値電圧が高
く、透過率−電圧特性においては、電圧を上昇させた時
と減少させたときでは透過率が異なる(ヒステリシ
ス)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】光シャッターとして作
用する液晶素子は、TN形やSTN形では透過率が低
く、PD形やPN形ではしきい値電圧が高く、ヒステリ
シスがあり好ましくない。
用する液晶素子は、TN形やSTN形では透過率が低
く、PD形やPN形ではしきい値電圧が高く、ヒステリ
シスがあり好ましくない。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決し、透過率が高く、制御しやすい光シャッターを得る
もので、第1の屈折率の第1の媒体と、この媒体に隣接
する第2の屈折率の第2の媒体と、前記第1の媒体と第
2の媒体の境界に所定の角度で光を入射する光入射手段
と、前記媒体の少なくとも一方の屈折率を変化させ前記
境界に入射する光を前記境界で選択的に透過または全反
射させる手段とを具備してなる光シャッターにある。
決し、透過率が高く、制御しやすい光シャッターを得る
もので、第1の屈折率の第1の媒体と、この媒体に隣接
する第2の屈折率の第2の媒体と、前記第1の媒体と第
2の媒体の境界に所定の角度で光を入射する光入射手段
と、前記媒体の少なくとも一方の屈折率を変化させ前記
境界に入射する光を前記境界で選択的に透過または全反
射させる手段とを具備してなる光シャッターにある。
【0011】また第1の媒体と第2の媒体とが隣接して
配置され、媒体の少なくとも一方の屈折率が外場により
変化され、媒体間の境界法線に対し、(1)式で示され
る臨界角θc近傍かそれ以上の角度で光が入射するよう
に配置されることを特徴とする光シャッターにある。
配置され、媒体の少なくとも一方の屈折率が外場により
変化され、媒体間の境界法線に対し、(1)式で示され
る臨界角θc近傍かそれ以上の角度で光が入射するよう
に配置されることを特徴とする光シャッターにある。
【0012】 θc=sin-1(n2 /n1 ) (1) 但し n1 :第1の媒体の屈折率 n2 :第2の媒体の屈折率。
【0013】これらの媒体の少なくとも一方を液晶で形
成することができる。
成することができる。
【0014】
【作用】本発明は、上記目的を達成するものであり、以
下その達成原理および手法について図面を用いて説明す
る。
下その達成原理および手法について図面を用いて説明す
る。
【0015】図2は、本発明の基本的な原理を説明する
図である。光が透過できる媒質1及び2は屈折率が異な
り、x軸を境に接している。媒質1から光L1 がx軸の
法線z軸に対しθiの角度で斜めに入射すると、媒質2
中を進行する光L2 は、z軸に対し出射角θtの角度で
進行する。これらの関係は、媒質1の屈折率をn1 、媒
質2の屈折率をn2 とすると、 n1 sinθi=n2 sinθt (2) が成り立つ(Snell の法則)。入射光L1 の角度θiが
大きくなり、ある角度になると媒質2に光が透過しなく
なり透過光は境界面に向かって進む。さらに角度θiが
大きくなると全ての入射光が媒質1に向かって反射され
る。このような現象を全反射という。全反射が生じる臨
界の角度を臨界角と言い、臨界角θcは、θtが90°に
なる条件から(2)式を用いて求められる。
図である。光が透過できる媒質1及び2は屈折率が異な
り、x軸を境に接している。媒質1から光L1 がx軸の
法線z軸に対しθiの角度で斜めに入射すると、媒質2
中を進行する光L2 は、z軸に対し出射角θtの角度で
進行する。これらの関係は、媒質1の屈折率をn1 、媒
質2の屈折率をn2 とすると、 n1 sinθi=n2 sinθt (2) が成り立つ(Snell の法則)。入射光L1 の角度θiが
大きくなり、ある角度になると媒質2に光が透過しなく
なり透過光は境界面に向かって進む。さらに角度θiが
大きくなると全ての入射光が媒質1に向かって反射され
る。このような現象を全反射という。全反射が生じる臨
界の角度を臨界角と言い、臨界角θcは、θtが90°に
なる条件から(2)式を用いて求められる。
【0016】 n1 sinθi=n2 (3) θc=sin-1(n2 /n1 ) (4) 本発明は、全反射の現象を光シャッターへ応用しようと
するものであり以下にその達成原理を説明する。
するものであり以下にその達成原理を説明する。
【0017】図3は、本発明の光シャッターの構成を説
明する模式図で、媒質2は屈折率異方性をもつ媒質で外
場により屈折率が変化する。媒質1と媒質2間の境界x
は、光源に対し斜めになるように配置される。外場によ
り媒質2側の境界xでの屈折率が変化すると、これまで
媒質2に透過していた光L2 は、屈折率の変化により全
反射を生じ、入射光L1 が全て反射されてL2 ´とな
る。
明する模式図で、媒質2は屈折率異方性をもつ媒質で外
場により屈折率が変化する。媒質1と媒質2間の境界x
は、光源に対し斜めになるように配置される。外場によ
り媒質2側の境界xでの屈折率が変化すると、これまで
媒質2に透過していた光L2 は、屈折率の変化により全
反射を生じ、入射光L1 が全て反射されてL2 ´とな
る。
【0018】この様に、媒質2の屈折率を外場で変化さ
せることにより入射光の制御を行うことが可能となり、
光シャッターとして応用することができる。媒質2に使
う材料としては、屈折率の異方性が外場により変化する
ものが要求され、比較的小さな外場により屈折率の異方
性が変化する材料としては、液晶材料が好適である。液
晶は熱や磁場そして電場により容易に屈折率が変化す
る。なお、屈折率は媒質1と媒質2との境界面で変化さ
えすればよく、媒質2の材料はこれに限るものではな
く、例えば機械的な振動で媒質2の屈折率が変化させて
も同様な効果が得られる。
せることにより入射光の制御を行うことが可能となり、
光シャッターとして応用することができる。媒質2に使
う材料としては、屈折率の異方性が外場により変化する
ものが要求され、比較的小さな外場により屈折率の異方
性が変化する材料としては、液晶材料が好適である。液
晶は熱や磁場そして電場により容易に屈折率が変化す
る。なお、屈折率は媒質1と媒質2との境界面で変化さ
えすればよく、媒質2の材料はこれに限るものではな
く、例えば機械的な振動で媒質2の屈折率が変化させて
も同様な効果が得られる。
【0019】
【実施例】本発明の光シャッターの実施例を詳細に説明
する。
する。
【0020】(実施例1)図1の本発明の一実施例の液
晶光シャッターの断面図を示す。図の液晶シャッター
は、酸化インジウム錫ITOからなる透明電極11aが
ガラス基板11b上に設けられた上基板11と、透明電
極12aがガラス基板12bに形成された下基板12と
の間に、ガラスで形成された断面のこぎり状の媒体13
と液晶14が挟持された構造となっている。下基板12
の下方には面光源15が配置され、上基板11上には一
枚の偏光板16が基板11に密接して配置される。
晶光シャッターの断面図を示す。図の液晶シャッター
は、酸化インジウム錫ITOからなる透明電極11aが
ガラス基板11b上に設けられた上基板11と、透明電
極12aがガラス基板12bに形成された下基板12と
の間に、ガラスで形成された断面のこぎり状の媒体13
と液晶14が挟持された構造となっている。下基板12
の下方には面光源15が配置され、上基板11上には一
枚の偏光板16が基板11に密接して配置される。
【0021】断面のこぎり状の媒体13は図1(b)の
ように、透明三角柱13aを多数平行に並べたもので、
微細なものを形成する場合は例えばガラス基板11bを
エッチングするか、成型してつくることができる。寸法
は要求される表示画像との関係できめる。図3(a)の
ように、この三角柱状突起133 を下基板に向けて配列
させ、下基板12面に当接する。下基板12はこの突起
頂部の当接部分にストライプ状遮光層17を形成し、透
明電極12aをこの遮光層により同じくストライプ状に
電極12a1 、12a2 、…のように区分している。媒
体13は、上基板11上において底部を密接して配列さ
れ、各底部端にストライプ状遮光層17を設ける。電極
11aは電極12aに対して直角に交差するストライプ
状に配置される。
ように、透明三角柱13aを多数平行に並べたもので、
微細なものを形成する場合は例えばガラス基板11bを
エッチングするか、成型してつくることができる。寸法
は要求される表示画像との関係できめる。図3(a)の
ように、この三角柱状突起133 を下基板に向けて配列
させ、下基板12面に当接する。下基板12はこの突起
頂部の当接部分にストライプ状遮光層17を形成し、透
明電極12aをこの遮光層により同じくストライプ状に
電極12a1 、12a2 、…のように区分している。媒
体13は、上基板11上において底部を密接して配列さ
れ、各底部端にストライプ状遮光層17を設ける。電極
11aは電極12aに対して直角に交差するストライプ
状に配置される。
【0022】断面のこぎり状の媒体13として、屈折率
が1.533のガラスを用いる。このため、媒体13の
境界の角度をその法線に対して入射光L1 が60°にな
るようにして境界に接する液晶の屈折率が1.526の
ときは全反射せず、屈折率が1.764のときに全反射
するようにしてある。
が1.533のガラスを用いる。このため、媒体13の
境界の角度をその法線に対して入射光L1 が60°にな
るようにして境界に接する液晶の屈折率が1.526の
ときは全反射せず、屈折率が1.764のときに全反射
するようにしてある。
【0023】すなわち、下基板12の透明電極12a上
は電極面に水平に配列するような配向処理が施させてい
る。のこぎり状の媒体13と透明電極12aとの間に挟
持された液晶14として、正の誘電異方性を持つネマテ
ィック液晶E8(メルクジャパン製)を用いる。E8は
屈折率異方性と誘電異方性とを合わせもち、電界により
屈折率が変化する。屈折率異方性は 0.238である(ne
=1.764 、no=1.526 )。
は電極面に水平に配列するような配向処理が施させてい
る。のこぎり状の媒体13と透明電極12aとの間に挟
持された液晶14として、正の誘電異方性を持つネマテ
ィック液晶E8(メルクジャパン製)を用いる。E8は
屈折率異方性と誘電異方性とを合わせもち、電界により
屈折率が変化する。屈折率異方性は 0.238である(ne
=1.764 、no=1.526 )。
【0024】電源18により上基板11の透明電極11
aの電位を0とし、下基板12のひとつの透明電極12
a1 には0V、隣接する透明電極12a2 には10Vの電
圧を選択的に印加した。透明電極12a1 上の媒体13
と液晶14の境界131 では、電位差が0のため、液晶
分子141 は境界面に水平になり、媒体13とほぼ同一
の屈折率となり透過光L2 が得られた。一方、隣接する
透明電極12a2 では、透明電極12a2 上の媒体13
と液晶14の境界132 では、10Vの電位差があるため
液晶分子は境界面に斜めになり、入射光L1 は反射され
る。このとき、反射光L2 ´は境界線にほぼ沿って通る
ようにのこぎり状の媒体13と液晶14との境界線の角
度が全反射を生じる角度に変わる。この境界を通った光
L2 ´は遮光層17に投射され入射光L1 は上基板を透
過せず遮断される。なお上基板11上に偏光板16を配
置することにより、より良好な遮光効果及びコントラス
ト比が得られる。
aの電位を0とし、下基板12のひとつの透明電極12
a1 には0V、隣接する透明電極12a2 には10Vの電
圧を選択的に印加した。透明電極12a1 上の媒体13
と液晶14の境界131 では、電位差が0のため、液晶
分子141 は境界面に水平になり、媒体13とほぼ同一
の屈折率となり透過光L2 が得られた。一方、隣接する
透明電極12a2 では、透明電極12a2 上の媒体13
と液晶14の境界132 では、10Vの電位差があるため
液晶分子は境界面に斜めになり、入射光L1 は反射され
る。このとき、反射光L2 ´は境界線にほぼ沿って通る
ようにのこぎり状の媒体13と液晶14との境界線の角
度が全反射を生じる角度に変わる。この境界を通った光
L2 ´は遮光層17に投射され入射光L1 は上基板を透
過せず遮断される。なお上基板11上に偏光板16を配
置することにより、より良好な遮光効果及びコントラス
ト比が得られる。
【0025】また図1(c)のように、媒体13の変形
として角錐形状体13bにすることもできる。
として角錐形状体13bにすることもできる。
【0026】(実施例2)本実施例は図4で示すように
3枚の平面ガラス板でできた三角筒体20内に液晶21
を充填し封止した構造である。第1のガラス基板22は
液晶の2値の中で変化する屈折率のうち低い屈折率(n
o =1.526)に近い屈折率n=1.430をもち、
一方、液晶21の高い方の屈折率(n=1.764)に
対しては、屈折率差から臨界角θcとして54.2°を
もつ。第1の基板22の液晶に接する内面はラビング処
理により液晶分子を第1の基板面に水平に配列し、した
がって第1の基板内面に接する液晶の屈折率は第2の基
板23から液晶21を経て第1の基板面に入射する入射
光源25からの入射光L1 に対し屈折率1.526にな
っている。このため入射光L1 は第1の基板21を透過
して透過光L2 となる。
3枚の平面ガラス板でできた三角筒体20内に液晶21
を充填し封止した構造である。第1のガラス基板22は
液晶の2値の中で変化する屈折率のうち低い屈折率(n
o =1.526)に近い屈折率n=1.430をもち、
一方、液晶21の高い方の屈折率(n=1.764)に
対しては、屈折率差から臨界角θcとして54.2°を
もつ。第1の基板22の液晶に接する内面はラビング処
理により液晶分子を第1の基板面に水平に配列し、した
がって第1の基板内面に接する液晶の屈折率は第2の基
板23から液晶21を経て第1の基板面に入射する入射
光源25からの入射光L1 に対し屈折率1.526にな
っている。このため入射光L1 は第1の基板21を透過
して透過光L2 となる。
【0027】この状態で、第3の基板24に、制御光源
26から発した例えば赤外のレーザー光LL を導入し第
1の基板面を走査により照射すると、基板近傍の液晶は
レーザー光のエネルギーにより熱的影響を受け第1の基
板との境界面近傍の分子配列を変化させ入射光に対する
屈折率を高い屈折率に変化する。このため入射光が臨界
角またはそれ以上で入射することになり、全反射して反
射光L2 ´となる。すなわちレーザー光の照射により全
反射条件を制御することで光シャッター作用を行わせる
ことができる。この外場としてのレーザー光を入射光に
対して波長領域を異ならしめることで、光分離すること
が容易であり、さらに画像信号で変調したレーザー光で
第1の基板面を走査すれば、透過光L2 に画像表示情報
を与えることも可能である。なお、レーザー光はガラス
基板22側から照射することもできる。
26から発した例えば赤外のレーザー光LL を導入し第
1の基板面を走査により照射すると、基板近傍の液晶は
レーザー光のエネルギーにより熱的影響を受け第1の基
板との境界面近傍の分子配列を変化させ入射光に対する
屈折率を高い屈折率に変化する。このため入射光が臨界
角またはそれ以上で入射することになり、全反射して反
射光L2 ´となる。すなわちレーザー光の照射により全
反射条件を制御することで光シャッター作用を行わせる
ことができる。この外場としてのレーザー光を入射光に
対して波長領域を異ならしめることで、光分離すること
が容易であり、さらに画像信号で変調したレーザー光で
第1の基板面を走査すれば、透過光L2 に画像表示情報
を与えることも可能である。なお、レーザー光はガラス
基板22側から照射することもできる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、透過率の高い、高効率
な光シャッターが得られ、これを表示素子やプリンター
ヘッドに適用する事により消費電力の低い装置ができ
る。また、本発明をTFTやMIMなどの3端子、2端
子素子を用いたアクティブマトリクス液晶表示素子に応
用しても優れた効果が得られることは言うまでもない。
な光シャッターが得られ、これを表示素子やプリンター
ヘッドに適用する事により消費電力の低い装置ができ
る。また、本発明をTFTやMIMなどの3端子、2端
子素子を用いたアクティブマトリクス液晶表示素子に応
用しても優れた効果が得られることは言うまでもない。
【図1】本発明の一実施例の光シャッターの構成を示
し、(a)は断面略図、(b)は実施例の要部の媒体を
示す一部斜視図、(c)は媒体の変形例を示す斜視図。
し、(a)は断面略図、(b)は実施例の要部の媒体を
示す一部斜視図、(c)は媒体の変形例を示す斜視図。
【図2】全反射を説明する図。
【図3】本発明の原理を説明説明する図。
【図4】本発明の他の実施例を説明する略断面図。
11、12…基板、 11a、12a…電極 11b、12b…ガラス基板 13…媒体、 14…液晶 16…偏光板
Claims (3)
- 【請求項1】 第1の屈折率の第1の媒体と、この媒体
に隣接する第2の屈折率の第2の媒体と、前記第1の媒
体と第2の媒体の境界に所定の角度で光を入射する光入
射手段と、前記媒体の少なくとも一方の屈折率を変化さ
せ前記境界に入射する光を前記境界で選択的に透過また
は全反射させる手段とを具備してなる光シャッター。 - 【請求項2】 第1の媒体と第2の媒体とが隣接して配
置され、前記媒体の少なくとも一方の屈折率が外場によ
り変化され、第1の媒体と第2の媒体との境界法線に対
し、次の式で示される臨界角θc近傍かそれ以上の角度
で光が入射するように配置されることを特徴とする光シ
ャッター θc=sin-1(n2 /n1 ) 但し n1 :第1の媒体の屈折率 n2 :第2の媒体の屈折率。 - 【請求項3】 第1の媒体または第2の媒体が液晶から
なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
光シャッター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5047053A JPH06258672A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 光シャッター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5047053A JPH06258672A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 光シャッター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06258672A true JPH06258672A (ja) | 1994-09-16 |
Family
ID=12764424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5047053A Pending JPH06258672A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 光シャッター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06258672A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001134204A (ja) * | 1999-11-09 | 2001-05-18 | Stanley Electric Co Ltd | 反射型ディスプレイ及びその製造方法 |
JP2010253494A (ja) * | 2009-04-22 | 2010-11-11 | Kobe Steel Ltd | フラックス入りワイヤ |
JP2010269335A (ja) * | 2009-05-20 | 2010-12-02 | Kobe Steel Ltd | フラックス入りワイヤ |
US8619354B2 (en) | 2008-12-24 | 2013-12-31 | Samsung Electronics Co., Ltd. | High speed optical shutter, method of operating the same and apparatus including the same |
-
1993
- 1993-03-09 JP JP5047053A patent/JPH06258672A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001134204A (ja) * | 1999-11-09 | 2001-05-18 | Stanley Electric Co Ltd | 反射型ディスプレイ及びその製造方法 |
US8619354B2 (en) | 2008-12-24 | 2013-12-31 | Samsung Electronics Co., Ltd. | High speed optical shutter, method of operating the same and apparatus including the same |
JP2010253494A (ja) * | 2009-04-22 | 2010-11-11 | Kobe Steel Ltd | フラックス入りワイヤ |
JP2010269335A (ja) * | 2009-05-20 | 2010-12-02 | Kobe Steel Ltd | フラックス入りワイヤ |
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