JP2567820B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2567820B2
JP2567820B2 JP6258294A JP25829494A JP2567820B2 JP 2567820 B2 JP2567820 B2 JP 2567820B2 JP 6258294 A JP6258294 A JP 6258294A JP 25829494 A JP25829494 A JP 25829494A JP 2567820 B2 JP2567820 B2 JP 2567820B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に関し、
特に時分割特性に優れたツイストネマティックタイプ
(以下、「TNタイプ」という)の液晶表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、消費電力が小さいこ
と、製造コストが低いこと、軽量及び薄型化が可能であ
ること、などの利点を有することから、現在TNタイプ
を中心に広く普及している。
【0003】TNタイプの液晶表示装置は、2枚の電極
基板の間に正の誘電異方性を有するネマティック液晶を
封入して構成され、通常、液晶分子が連続的に90°ねじ
れた状態とされている。
【0004】しかし、このねじれ角が90°のタイプ(以
下、「90°ねじれタイプ」という)の液晶表示装置にお
いては、印加電圧の変化に対する透過光(或いは反射
光)の強度変化が緩やかなため、動作マージン(最低選
択点電圧と最高非選択点電圧の比)が小さくなり、従っ
て時分割駆動時において時分割次数を大きくすると、コ
ントラストが低く鮮明な映像を得ることが困難であり、
また視野角も狭いという問題を有する。例えば、A4版
サイズの液晶表示装置においては、デューティ比が1/20
0以上であることが実用上好ましいとされているが、実
用化されている液晶表示装置においては、デューティ比
が1/100程度で、そのコントラスト比(選択時と非選択
時の輝度比)が3程度と低いものである。
【0005】このような90°ねじれタイプの液晶表示装
置の問題点を解決する技術として特開昭60-107020号公
報において、液晶分子のねじれ角が180〜360°であり、
かつ少なくとも一方の電極基板に配向する液晶分子にお
ける光軸の電極基板に対する傾斜角度が5°より大きい
液晶表示装置が開示されている。この液晶表示装置によ
れば、例えば1/100のデューティ比で駆動する場合に19.
6という高コントラスト比を実現させることが可能であ
るとされている。
【0006】しかし、この液晶表示装置においては、双
安定効果に対して十分な配慮がなされておらず、液晶表
示装置を高デューティ比において駆動させる場合に表示
応答速度が小さいという問題を有する。即ち、液晶セル
においては、通常、印加電圧の上昇時と下降時の透過光
の強度変化が異なる、いわゆるヒステリシス現象が生
じ、これによる双安定効果によって時分割駆動時の動作
電圧範囲が狭められたり、或いはオン・オフの応答速度
が遅くなるなどの問題を生ずる。また、これらの結果と
して、僅かなセル厚の不均一性や温度変化により、表示
不良を生じ易くなる。この為、できるだけ双安定効果を
抑制することが必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術の有する問題点、(1)90°ねじれタイプの液晶
表示装置においては、動作マージンが小さく、時分割駆
動装置において時分割次数を大きくすると、コントラス
トが低く鮮明な映像を得ることが困難であること、
(2)特開昭60-107020号公報に開示された液晶表示装
置においては、特に表示応答速度が小さいこと、などを
解決し、双安定効果を抑制し、高次の時分割駆動方式に
おいても、コントラストが大きくかつ表示応答速度が大
きい液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、各々配向層
を有する一対の基板間に旋光性物質を添加したネマティ
ック液晶を含む液晶組成物を配してなる液晶表示装置に
おいて、以下の条件(a)、(b)、(c)及び(d)
を満たすことを特徴とする液晶表示装置によって解決さ
れる。
【0009】(a)前記一対の基板間に配される液晶組
成物における液晶分子のねじれ角αが、以下の範囲にあ
ること。
【0010】240°≦α≦300° (b)液晶分子の自発ねじれピッチPSと、配向層によ
り液晶分子の配列が強制的に規制されたときの液晶分子
の規制ねじれピッチPCとの間に、以下の関係式が成立
すること。
【0011】 0<(Pc−Ps)/Pc<0.3 (c)一対の基板のそれぞれの側に配置される偏光素
子の偏光軸方向と各基板に接する液晶分子のダイレクタ
方向とがそれぞれなすずれ角β及びγが、、以下の範囲
の何れかを満足すること。
【0012】 70゜≦β+γ≦110゜ −110゜≦β+γ≦−70゜ −20゜≦β+γ≦20゜ (d)液晶組成物層の屈折率異方性Δnと液晶組成物層
の厚さdとの積Δn・dが以下の関係式を満たすこと。
【0013】0.4<Δn・d<1.5 本発明の概要を図1を参照しながら説明する。図1は、
液晶表示装置の要部を分解して示す説明図である。図1
において、1及び2は配向層(図示せず)を有する基
板、9及び10は偏光素子、Cは液晶層を表す。
【0014】本発明においては、液晶分子のねじれ角α
は、240°以上300°以下とする。このねじれ角αが小さ
すぎると、印加電圧に対する透過光の強度変化が緩やか
で、高次の時分割駆動時に十分なコントラストが得られ
なくなる。一方、ねじれ角αが大きすぎると、オン・オ
フの切り替え時に液晶分子の配向の乱れを生じやすくな
り、表示品質が低下したり、また、大きな双安定効果に
よりオン・オフの応答速度が遅くなる。
【0015】かかるねじれ角αは、基板1及び2におけ
る液晶分子の配向方向を規定するための配向処理の方
向、液晶層Cを構成するネマティック液晶或いはこれに
添加される旋光性物質の種類、量などによって規定する
ことができる。
【0016】尚、図1において、βは、偏光素子9の偏
光軸方向と、基板1の表面に接する液晶分子のダイレク
タ方向即ち液晶分子の分子長軸が優先的に配向している
方向(但し、液晶分子が基板表面とゼロでないプレテイ
ルト角を有しているときは、そのダイレクタ方向の基板
表面への射影方向)とのなす角度(以下、「ずれ角」と
いう)であり、γは、偏光素子10の偏光軸方向と、基板
2の表面に接する液晶分子のダイレクタ方向とのなすず
れ角である。
【0017】また、本発明においては、液晶分子の自発
ねじれピッチPSと、配向層により液晶分子の配列が強
制的に規制されたときの液晶分子の規制ねじれピッチP
Cとの間に、以下の関係式(a) 0<(PC−PS)/PC<0.3 (a) が成立する。
【0018】ここにおいて、自発ねじれピッチPS
は、通常のネマティック液晶に旋光性物質等を添加する
ことにより、液晶中に生ずる液晶分子の自然のねじれに
おけるピッチをいう。具体的には、図2に示すように、
支持板11及び21の相対する表面に配向層6及び7をそれ
ぞれ成立してなる基板1及び2を楔状に配置して液晶セ
ルを構成し、このセル内に液晶組成物を封入し、このと
きセル面に生ずる縞模様(1/2ピッチ毎のデイスクリネ
ーションライン)の間隔rとセル厚(液晶層Cの厚さ)
dとセル長lとを測定することにより、下記式によって
求めることができる。
【0019】自発ねじれピッチPS=2dr/l なお、図2において、8はスペーサ、9及び10は偏光素
子であり、また配向層6及び7には互いにそれぞれ平行
方向の配向処理がなされている。
【0020】また、規制ねじれピッチPCとは、図1に
おいて、液晶層Cの厚さdと、基板1及び2と配向層の
配向処理方向によって規定されるねじれ角αとにより、
下記式によって規定される。
【0021】規制ねじれピッチPC=(360°/α)×d 以上の構成を有する液晶表示装置においては、以下に詳
細に述べる理由により、液晶表示装置の双安定効果を抑
制することができる。その結果、動作マージンを大きく
することができ、高い次数の時分割駆動の場合にもコン
トラスト及び表示応答速度の点で優れた特性を得ること
ができる。
【0022】即ち本発明は、式(a)におけるパラメー
タ(PC−PS)/PCが双安定効果を示すパラメータBと
特定の相関関係にあることが判明したことから、この知
見に基づいて完成されたものである。以下、この点を明
らかにするために行った実験例について述べる。
【0023】図3は式(a)におけるパラメータ(PC
S)/PCと双安定効果を示すパラメータBとの相関関
係を示すグラフであり、横軸はパラメータ(PC−PS)/
C、縦軸は双安定効果を示すパラメータBを表す。こ
こにおいて、双安定効果を示すパラメータBは、図4に
示すように、図1に示すタイプの液晶セルにおいて、印
加電圧を上昇させるときにセルの透過光量が相対的に50
%となる時点の印加電圧をVUP、印加電圧を下降させる
ときにセルの透過光量が相対的に50%となる時点の印加
電圧をVDOWNとすると、下記の式によって表される。
【0024】パラメータB=(VUP−VDOWN)/VUP =ΔV/VUP 実験においては、3種のファクターを個別に変化させ
(実験例1〜実験例3)、それぞれの条件下において、
パラメータ(PC−PS)/PCとパラメータBとの値を求
めた。
【0025】実験例1 液晶組成物に添加する旋光性物質「S-811」(メルク社
製)の添加量を0.6〜1.3重量%の範囲で変化させ、液晶
分子の自発ねじれピッチPSを変えて実験を行った。こ
のとき、他の条件は次のようである。
【0026】液晶:「ZLI-2293」(メルク社製) 液晶分子のねじれ角α:270° 液晶層Cの厚さd:7μm 配向層:SiOによる斜め蒸着法を用いて配向処理したも
の(蒸着角度7°) 上記実験の結果は、図3中において、記号○で示す。
【0027】実験例2 配向層の配向処理方向の相対的な角度を変化させ、液晶
分子のねじれ角αを180〜360°の範囲で変えて実験を行
った。このとき、他の条件は次のようである。
【0028】液晶:「ZLI-2293」(メルク社製) 旋光性物質:「S-811」(0.974重量%、メルク社製) 液晶層Cの厚さd:7μm 配向層:SiOによる斜め蒸着法を用いて配向処理したも
の(蒸着角度7°) 上記実験の結果は、図3中において記号×で示す。
【0029】実験例3 液晶層Cの厚さdを5〜9μmの範囲で変化させて実験
を行った。このとき、他の条件は次のようである。
【0030】液晶:「ZLI-2293」(メルク社製) 旋光性物質:「S-811」(0.974重量%、メルク社製) 液晶分子のねじれ角α:270° 配向層:SiOによる斜め蒸着法を用いて配向処理したも
の(蒸着角度7°) 上記実験の結果は、図3中において、記号△で示す。
【0031】図3の結果から明らかなように、パラメー
タ(PC−PS)/PCとパラメータB(ΔV/VUP)との間
にはほぼ比例関係があり、パラメータ(PC−PS)/PC
の値が増加するに従ってパラメータBの値は直線的に減
少する傾向がある。この現象は、液晶セルにおける種々
の条件を変えたときにも同様である。
【0032】TNタイプの液晶表示装置においては、双
安定効果を示す前記パラメータBは、実用上−0.03〜0.
03の範囲にあることが好ましい。図3の結果から、パラ
メータBとして好ましい値を得るためには、パラメータ
(PC−PS)/PCの値は−0.1〜0.3の範囲にあることが
好ましいことが判明した。
【0033】実験例4 実験例1〜実験例3において用いたと同様な液晶セルの
一部について、それぞれ表示応答特性を求めた。その結
果を図5に表す。
【0034】図5において、横軸はパラメータ(PC−P
S)/PC、縦軸は表示応答特性を表すパラメータCであ
って、1/100デューティ比での時分割駆動時におけるオ
ン・オフ時の表示応答時間をそれぞれtON及びtOFF
すると、次式で表される。
【0035】パラメータC=[(tON+tOFF)/2]-1 パラメータCの値が大きい程、オン・オフ表示応答時間
が短く、表示応答特性が優れていることになる。
【0036】図5の結果より明らかなように、パラメー
タ(PC−PS)/PCの値が0より大きい場合にパラメー
タCの値が大きくなり、従って良好な表示応答特性が得
られることが判明した。
【0037】 以上の実験例1〜実験例4の結果より、
本発明においては、パラメータ(Pc−Ps)/Pcの
値は、0より大きく0.3より小さいことが実用上必要
とされ、上限を越えると双安定効果が生じにくくコント
ラストが悪化し、下限を越えると双安定効果が大きくな
り応答速度が悪化する。
【0038】 また本発明においては、液晶層Cの屈折
率異方性Δnと液晶層Cの厚さdとの積Δn・dは、コ
ントラスト、明るさなどの点より、0.4以上1.5以
下であり、上限を越えると光学的に暗く、応答速度が悪
くなり、下限を越えるとコントラストが悪くなる。この
Δn・dは、0.8以上1.2以下であることが好まし
い。
【0039】さらにまた本発明においては、液晶分子の
ねじれ状態を安定し、異なるねじれ角を有する液晶分子
の配列部分が生じないようにするために、液晶層Cの厚
さdと自発ねじれピッチPSとの間に、以下の関係式が
成立することが好ましい。
【0040】 [(α/360)−0.25]<d/P
s<[(α/360)+0.25] また本発明においては、基板の表面に接する液晶分子の
ダイレクタ方向が基板面となすプレティルト角θが以
下の関係式を満たすことが好ましい。
【0041】5°≦θO≦40° このようにプレテイルト角θOを大きい方に設定するこ
とにより、光透過特性に悪影響を与える散乱性組成を形
成しないようにすることができる。
【0042】基板の配向処理としては、SiO、MgO、MgF2
などを用いて斜め蒸着する方法、イミド系、アミド系、
ポリビニルアルコール系、フェノキシ系等の高分子物質
の被覆の表面を綿布、ビニロン布、テトロン布、脱脂綿
等によって擦り、基板の表面に一定方向の溝を形成する
ラビング方、或いは基板の表面にカルボン酸クロム錯
体、有機シラン化合物などを塗布或いはプラズマ重合法
等で被着し、化学的吸着により液晶分子を基板に配向さ
せる方法、その他を用いることができる。
【0043】また本発明においては、偏光素子9及び10
の偏光軸方向と基板1及び2の表面に接する液晶分子の
ダイレクタ方向とがそれぞれなすずれ角β及びγが、以
下の関係式の何れかを満たすように設定する。
【0044】β+γ=+90°±20° β+γ=−90°±20° β+γ=0°±20° 即ち、ずれ角β及びγが、以下の範囲の何れかを満足す
るように設定する。
【0045】 70゜≦β+γ≦110゜ −110゜≦β+γ≦−70゜ −20゜≦β+γ≦20゜この条件は、光学的にON時とOFF時のコントラスト
を得るために必要な範囲であり、これからはずれると、
ON時もOFF時も光がもれてコントラストが得られな
い。 本発明において液晶層Cを構成する液晶組成物とし
ては、
【0046】
【化1】
【0047】
【化2】
【0048】等のネマティック液晶或いはこれらの混合
物から成る。液晶組成物には、必要に応じてスメクティ
ック液晶成分、コレステリック液晶成分等を含有してい
てもよい。
【0049】前記旋光性物質としては、一般にはカイラ
ルネマティック液晶と呼ばれる、例えば下記の一般式で
示される光学活性基を末端基として有するエステル系、
ビフェニル系、フェニルシクロヘキサン系またはアゾ系
等のネマティック液晶を用いることができる。
【0050】
【化3】
【0051】(R1,R2,R3:アルキル基または水素
原子であり、R1,R2及びR3は互いに異なる) 旋光性物質の具体例としては、例えば以下に示す構成の
化合物を用いることができる。
【0052】
【化4】
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
詳細に説明する。
【0054】図6は、本発明の実施例を示す説明用断面
図である。図6に示す液晶表示装置においては、2枚の
基板1及び2が離間した状態で対向して配置され、基板
1は、支持板11の内側の表面に電極層4及び配向層6を
形成して構成され、また基板2は支持板21の内側の表面
に電極層5及び配向層7を形成して構成されている。更
に両基板1及び2の間の空間はシール部3によってシー
ルされ、セルが構成されている。セルの内部には、スペ
ーサ8が分布した状態で配置されるとともに液晶組成物
が充填され、液晶層Cが形成されている。また、基板1
及び2の外側の表面には、それぞれ前方偏光素子9及び
後方偏光素子10が形成されている。図中において、13は
後方偏光素子10の外側の表面に形成された反射板であ
る。なお、透過タイプの液晶表示装置においては、反射
板13を用いなくてもよい。
【0055】前記支持板11及び21を構成する材料として
は、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、石英などのガラ
ス、1軸延伸ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテ
ルサルフォン、ポリビニルアルコールなどのプラスチッ
ク、アルミニウム、ステンレススチールなどの金属を用
いることができる。
【0056】前記電極層4及び5は、例えば厚さ1.1mm
の支持板11及び21の表面に平行に離間して配置された例
えば厚さ1000ÅのITO(スズとインジウムの酸化物)
よりなる透明電極E及びE′より構成され、一方の電極
層4を構成する透明電極Eと他方の電極層5を構成する
透明電極E′はそれぞれが相互に直角をなすよう構成さ
れ、これによって、例えば0.3mm×0.3mmの画素からなる
マトリックス形表示の電極構造が構成されている。
【0057】前記配向層6及び7は、SiOによる斜め蒸
着法によって形成された例えば厚さ500Åの蒸着膜(蒸
着角度:支持板11及び21に対してそれぞれ7°)より構
成されている。この場合プレテイルト角θOは30°前後
となる。
【0058】前記液晶層Cを構成する液晶組成物は、ネ
マティック液晶「ZLI-2293」(メルク社製)に、旋光性
物質(カイラルネマティック液晶)「S-811」(メルク
社製)を1.10重量%添加したものである。
【0059】なお、基板1及び2には、必要に応じてさ
らに誘電体層、アルカリイオン移動防止層、反射防止
層、偏光層、反射層などを設けることができる。
【0060】前記前方偏光素子9は、「F-1205DU」(日
東電工(株)製)によって構成され、その偏光軸方向が配
向層6の表面に接する液晶分子のダイレクタ方向に対し
て40°のずれ角βを有するように配置されている。同様
に、後方偏光素子10及び反射板13は、「F-3205M」(日
東電工(株)製)によって構成され、後方偏光素子10の偏
光軸方向が、配向層7の表面に接する液晶分子のダイレ
クタ方向に対して50°のずれ角γを有するように配置さ
れている。従って、β+γ=90°である。
【0061】なお、スペーサ8としては、グラスファイ
バー「PF-70S」(日本電気硝子(株)製)をシール部3を
構成するシール材としては、ストラクトボンド「XN-5A-
C」(三井東圧化学(株)製)を用いた。
【0062】以上の構成の液晶表示装置においては、セ
ル厚(液晶層Cの厚さd)は7.0μm、液晶分子のねじれ
角αは前方から左回り(反時計回り)に260°、自発ね
じれピッチPSは8.5μm、規制ねじれピッチPCは9.7μ
m、パラメータ(PC−PS)/PCは0.12であった。
【0063】またこの液晶表示装置においては、双安定
効果を示すパラメータBの値はほぼ0と小さく、1/500
デューティ比以上の高い次数の時分割駆動が可能であっ
た。この液晶表示装置を、1/100デューティ比で時分割
駆動方式により作動させ、そのコントラスト比及びオン
・オフ表示応答時間を求めた。
【0064】その結果、波長400〜700nmの可視光領域に
おけるコントラスト比、即ち選択状態(暗)における反
射光の輝度と非選択状態(明)における反射光の輝度と
の比は、1:13以上と良好なものであり、コントラスト
の優れた鮮明な映像が得られた。また、オン・オフ応答
時間は300m秒以下と短く、表示応答特性が優れている
ことが確認された。
【0065】比較例1 次に比較のために、液晶組成物としてネマティック液晶
「ZLI-2293」(メルク社製)に旋光性物質(カイラルネ
マティック液晶)「S-811」(メルク社製)を0.802重量
%添加したものを用いた他は、前記実施例と同様にして
液晶表示装置を構成した。
【0066】以上の構成の液晶表示装置においては、セ
ル厚(液晶層Cの厚さd)は7.0μm、液晶分子のねじれ
角αは前方から左まわり(反時計回り)に270°、自発
ねじれピッチPSは11.6μm、規制ねじれピッチPCは9.3
μm、パラメータ(PC−PS)/PCは−0.25であった。
【0067】またこの液晶表示装置においては、双安定
効果を示すパラメータBの値は0.04と大きく、1/200デ
ューティ比以上の高い次数の時分割駆動が困難であっ
た。また、この液晶表示装置を、実施例と同様にして1/
100デューティ比で時分割駆動方式により作動させ、そ
のコントラスト比及びオン・オフ表示応答時間を求めた
ところ、コントラスト比は1:11と大きいが、オン・オ
フ応答時間は数十秒のオーダと長く、実用に供し得なか
った。
【0068】比較例2 次に比較のために、液晶組成物としてネマティック液晶
「ZLI-2293」(メルク社製)に旋光性物質(カイラルネ
マティック液晶)「S-811」(メルク社製)を0.98重量
%添加したものを用いた他は、前記実施例と同様にして
液晶表示装置を構成した。
【0069】以上の構成の液晶表示装置においては、セ
ル厚(液晶層Cの厚さd)は7.0μm、液晶分子のねじ
れ角αは前方から左回り(反時計回り)に260°、自
発ねじれピッチPSは9.7μm、規制ねじれピッチPCは9.
7μm、パラメータ(PC−PS)/PCは0であった。
【0070】またこの液晶表示装置においては、双安定
効果を示すパラメータBの値は0.01と小さいが、実施例
1と同様にして1/100デューティ比で時分割駆動方式に
より作動させ、そのコントラスト比及びオン・オフ表示
応答時間を求めたところ、コントラスト比は1:12、オ
ン・オフ表示応答時間は約600m秒と長く、前記実施例
の場合に比して劣っていることが確認された。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、双安定効果を抑制し、
高次の時分割駆動方式においても、コントラストが大き
くかつ表示応答速度が大きい液晶表示装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示す説明図。
【図2】自発ねじれピッチPsを特定するための説明
図。
【図3】パラメータ(Pc−Ps)/Pcと双安定効果を示
すパラメータB(ΔV/VUP)との関係を示すグラフ。
【図4】パラメータBを特定するための説明図。
【図5】パラメータ(Pc−Ps)/Pcと表示応答特性を
示すパラメータC[(tON+tOFF)/2]-1との関係を示
すグラフ。
【図6】本発明の1実施例の断面図。
【符号の説明】
1,2 基板 11,21 支持板 3 シール部 4,5 電極層 6,7 配向層 9 前方偏光素子 10 後方偏光素子 13 反射板 C 液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−107020(JP,A) 特開 昭59−28130(JP,A) 特開 昭62−50812(JP,A) 特開 昭62−38421(JP,A) 特開 昭61−231523(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々配向層を有する一対の基板間に旋光
    性物質を添加したネマティック液晶を含む液晶組成物を
    配してなる液晶表示装置において、以下の条件(a)、
    (b)、(c)及び(d)を満たすことを特徴とする液
    晶表示装置。 (a) 前記一対の基板間に配される液晶組成物におけ
    る液晶分子のねじれ角αが、以下の範囲にあること。 240゜≦α≦300゜ (b)液晶分子の自発ねじれピッチPsと、配向層によ
    り液晶分子の配列が強制的に規制されたときの液晶分子
    の規制ねじれピッチPcとの間に、以下の関係式が成立
    すること。 0<(Pc−Ps)/Pc<0.3 (c) 一対の基板のそれぞれの側に配置される偏光
    素子の偏光軸方向と各基板に接する液晶分子のダイレク
    タ方向とがそれぞれなすずれ角β及びγが、以下の範囲
    の何れかを満足すること。 70゜≦β+γ≦110゜ −110゜≦β+γ≦−70゜ −20゜≦β+γ≦20゜ (d) 液晶組成物層の屈折率異方性Δnと液晶組成物
    層の厚さdとの積Δn・dが以下の関係式を満たすこ
    と。 0.4<Δn・d<1.5
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