JPH06257041A - 無機質繊維成形体およびその製造法 - Google Patents

無機質繊維成形体およびその製造法

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JPH06257041A
JPH06257041A JP5061092A JP6109293A JPH06257041A JP H06257041 A JPH06257041 A JP H06257041A JP 5061092 A JP5061092 A JP 5061092A JP 6109293 A JP6109293 A JP 6109293A JP H06257041 A JPH06257041 A JP H06257041A
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JP
Japan
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inorganic
fibers
fiber
aqueous solution
acidic aqueous
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Withdrawn
Application number
JP5061092A
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English (en)
Inventor
Koichi Kawashima
孝一 川島
Sei Miyashita
聖 宮下
Takeo Ito
丈夫 伊藤
Ryuji Masuda
竜司 増田
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Nippon Muki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Muki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 無機質繊維を集綿して酸性水溶液を付着処理
後、圧縮脱水して乾燥させ、無機質繊維の溶出成分を無
機質繊維の交点に集めて硬化させることにより、無機質
繊維同士がそれら繊維より溶出した成分によって各交点
で結着している無機質繊維成形体を製造する。 【効果】 バインダーを使用せずに無機質繊維のみで構
成され、割れ、欠け、剥離がなく圧縮復元性が優れ強度
向上の図られた無機質繊維成形体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に用途は限定されない
が、例えば断熱材、耐熱材、クッション材、パッキン
材、フィルタ、金属管押出し用潤滑材、各種保液材等、
各分野において広く利用される無機質繊維成形体とその
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の無機質繊維成形体は、原
料とする無機質繊維を結合剤あるいは分散剤等と共にス
ラリーとして圧縮脱水後、本成形することにより製造し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のスラリーを原料として無機質繊維成形体を製造した
場合、繊維の結束を無くすために水中で攪拌離解するた
め、繊維長が所望のものより短くなり、かつ繊維同士の
絡み合いも少なくなり成形体の強度低下につながるとい
う問題点を有している。また、結合剤あるいは分散剤等
を無機質繊維と共に使用した場合、その含有成分である
有機物が製品に残留するため、高温使用時にガスの発生
や炭化、あるいは有機物の焼失による強度低下等の問題
点を有している。また、無機バインダをスラリーに添加
したり含浸させたりして無機質繊維成形体を製造した場
合、無機質繊維成形体の強度は大きくなるが硬いボード
状になり圧縮時に割れや欠けが発生したり、また、用途
によってはその無機バインダが悪影響を与えるという問
題点を有している。また、仮に通常の抄紙法で分散剤等
が混入しないように十分に注意して製造した場合は、3
mm以下程度の薄いシートは形成できるが、それ以上の
厚物のシートになると濾水抵抗が高くなりシート化は不
可能である。そこで本発明はこれら従来技術の問題点を
解消し、バインダを使用せずに、割れや欠けがなく圧縮
復元性に優れ強度向上が図られた所望の厚さをもつ無機
質繊維成形体と、それを製造する方法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の無機質繊維成形
体は、前記目的を達成するため、無機質繊維同士がそれ
ら繊維より溶出した成分によって各交点で結着している
ことを特徴とする。
【0005】前記無機質繊維成形体を構成する無機質繊
維としては、ガラス繊維、セラミック繊維、スラグウー
ル繊維、ロックウール繊維等が使用できる。
【0006】また、前記無機質繊維の繊維径は平均繊維
径7μm以下の範囲を使用するのが好ましい。これは平
均繊維径が7μmを越えると折れ易い繊維が増えて成形
品の割れや欠けが発生し、また人体に触れた場合にかゆ
み等の不快感を与えるからである。また、繊維径が太く
なると繊維同士の接触する確率が低くなり、本成形体の
強度向上等の効果が小さくなる。尚、繊維径は細ければ
細いほど自己接着性が増すために成形品の強度の点から
も好ましいのであるが、平均繊維径0.5μm未満の繊
維は全く汎用性がないため、無機質繊維の平均径は0.
5〜7μmの範囲のものが好ましい。また、本発明の成
形体に用いる無機質繊維には、平均径の小さいものが得
られ易い短繊維主体の構成にする事が好ましいが、短繊
維に繊維径の太い長繊維を配合しても構わない。
【0007】前記無機質繊維成形体を得るための本発明
の製造法は、無機質繊維を集綿して酸性水溶液を付着処
理後、圧縮脱水して乾燥させ、無機質繊維の溶出成分を
無機質繊維の交点に集めて硬化させることを特徴とす
る。
【0008】前記無機質繊維の集綿は、例えば20〜1
00mmH2 O程度の静圧で集綿するか、あるいは該集
綿物を同程度の静圧で吸引しながら集綿可能なモールド
内に輸送するようにする。
【0009】次にこの集綿物に酸性水溶液を付着処理す
るが、この付着処理する酸性溶液のpHは5以下である
ことが好ましい。これはpH5を越える中性域からアル
カリ性域では、無機質繊維同士の結着がほとんど起きな
いからである。また、pH5以下に調整するために添加
する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸等が
使用できるが、液の安定性及び取扱性より硫酸が好まし
い。
【0010】また、前記付着処理物は一般には2〜10
kg/cm2 程度の圧力で圧縮脱水して、浸潤した所望
の厚さ及び形状の成形体とする。
【0011】その後、自然乾燥、熱風乾燥、接触乾燥、
高周波乾燥、遠赤外線乾燥等の乾燥方法より適宜選択し
て乾燥し、無機質繊維成形体を得る。
【0012】
【作用】本発明の無機質繊維成形体は、無機質繊維から
のみ構成され有機物を含まないため、高温使用時に於い
てもガスの発生や炭化あるいは有機物焼失による強度の
低下も生じない。また無機バインダも使用しないため、
得られた成形体が硬いボード状になり製品圧縮時に割
れ、欠けが発生したり、圧縮復元性を損なうこともな
い。更に、無機バインダが製品物性に悪影響を与えるこ
ともない。また前記無機質繊維成形体は、無機質繊維を
水中で離解させることなく製造されるので、無機質繊維
が切断され繊維長が極端に短くなることはない。従っ
て、繊維が短く繊維同士の絡み合いが少ないことによる
成形体の強度低下をもたらさない。本発明の製造法で
は、酸性水溶液を付着処理した湿式成形体を乾燥する工
程に於いて、繊維全体を覆っていた水分が蒸発するに従
って、酸性水溶液が表面張力の働きにより繊維同士の接
点に集合し、同時に濃縮され、pH値低下することによ
って、交点の繊維表面が浸食を受ける。そして、溶出成
分SiO2 によりゲル化した表面繊維は、更に乾燥され
て固化し、繊維交点において繊維同士が結着する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に説明す
る。 (実施例1)まず、平均繊維径3μmのCガラス短繊維
(含アルカリ珪酸塩ガラス)を、集綿機で集綿した。次
にこの集綿物にpH3に調整した硫酸水溶液を付着処理
し、圧縮脱水して湿潤状態の所定の形状を有する成形体
を得た。これを熱風乾燥して、厚さ30mmの成形体を
得た。この成形体を評価したところ、平均繊維径3μ
m、平均繊維長10mm、有機物含有量は0.01%以
下であり、割れ、欠けや剥離も発生しなかった。また、
550℃程度の高温下で使用した場合も強度の低下は無
く、0.5kg/cm2 加圧による圧縮復元性も100
%で変化がなかった。
【0014】(実施例2)集綿物として平均繊維径3μ
mのセラミック繊維(55SiO2 ・45Al23
を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ30mmの
成形体を得た。この成形体を評価したところ、平均繊維
径3μm、平均繊維長5mm、有機物含有量は0.01
%以下であり、割れ、欠けや剥離も発生しなかった。ま
た、550℃程度の高温下で使用した場合も強度の低下
は無く、0.5kg/cm2 加圧による圧縮復元性も1
00%で変化がなかった。
【0015】(比較例)前記従来の抄紙法により、平均
繊維径3μmのガラス短繊維のスラリーをモールド内で
圧縮脱水し、その後シリカゾルを含浸させ、熱風乾燥し
て成形体を得た。この成形体を評価したところ、平均繊
維径は3μm、平均繊維長は1mm、有機物含有量は
2.0%であり、割れや欠けが発生し、紙粉も発生し
た。また、550℃程度の高温で使用した場合は、成形
体の強度が低下した。また、0.5kg/cm2 で圧縮
した場合、成形体に割れが生じ回復率は50%に低下し
た。
【0016】
【発明の効果】このように本発明によれば、無機質繊維
のみで構成され、割れ、欠け、剥離がなく圧縮復元性が
優れ強度向上の図られた無機質繊維成形体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 竜司 岐阜県不破郡垂井町630番地 日本無機株 式会社垂井工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質繊維同士がそれら繊維より溶出し
    た成分によって各交点で結着していることを特徴とする
    無機質繊維成形体。
  2. 【請求項2】 前記無機質繊維がガラス繊維、セラミッ
    ク繊維、スラグウール繊維あるいは、ロックウール繊維
    の何れかであることを特徴とする請求項1記載の無機質
    繊維成形体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の無機質繊維成形体の製造
    法であって、無機質繊維を集綿して酸性水溶液を付着処
    理後、圧縮脱水して乾燥させ、無機質繊維の溶出成分を
    無機質繊維の交点に集めて硬化させることを特徴とする
    無機質繊維成形体の製造法。
  4. 【請求項4】 前記酸性水溶液のpH値を5以下とする
    ことを特徴とする請求項3記載の製造法。
JP5061092A 1993-02-25 1993-02-25 無機質繊維成形体およびその製造法 Withdrawn JPH06257041A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004197953A (ja) * 2004-03-10 2004-07-15 Nihon Glassfiber Industrial Co Ltd 真空断熱材用断熱部材
JP2008260016A (ja) * 2008-05-30 2008-10-30 Nippon Muki Co Ltd 高温用エアフィルタの製造方法

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