JP2004197953A - 真空断熱材用断熱部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 十分な耐圧性を有しながら、より軽量で表面の粉っぽさを低減し、繊維の持つ柔軟性を維持しており、断熱性能を長期間維持でき、さらに、比較的容易に製造できる真空断熱材用断熱部材を提供する。
【解決手段】 無機バインダの付着前には0.1MPa加圧で圧縮率が10%以上の柔軟性を有する、繊維よりなる断熱部材であって、前記断熱部材の一部に主に無機バインダにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、前記断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部とした結果、前記無機バインダの付着後には嵩密度が100〜400kg/mで、0.1MPa加圧にて圧縮率が10%以下となっていることを特徴とする真空断熱材用断熱部材。
【選択図】 図1

Description

本発明は、真空断熱材に用いる断熱部材に関するものである。
従来、真空断熱材としては、無機質繊維よりなるニードリングマット、フェルト、ブランケット等を断熱容器や袋内に収納し、その後真空にして密着したものや(特許文献1)、無機繊維を無機バインダで全体を強固に成形し、断熱容器や袋内に収納し、その後真空にして密着したもの(特許文献2)が知られている。
特開昭59−146993号公報 特開平4−351396号公報
無機質繊維よりなるニードリングマット、フェルト、ブランケット等を断熱容器や袋に収納し真空排気した真空断熱材の場合、マットやフェルトの密度むら又は繊維マットの有する圧縮変形性によって、断熱容器や袋が波打ち又は凹むという問題を有する。また、アルミ箔に収納した場合には高温で使用するとアルミ自身からの放射により断熱性が損なわれるという問題を有する。
また、無機バインダで全体を強固に成形した無機質繊維を断熱容器や袋内に収納し、真空排気した真空断熱材の場合、真空排気時の凹みは少ないが、無機バインダで全体を固められているため、素焼きの磁器のように弾力性がなく、真空排気時に割れが発生し、断熱性能が低下する。これは、耐火物のように脆性破壊が生じやすい構造であるとイメージできる。またこの場合は、多量の無機バインダを要し、さらに、真空排気時に成形内部にある気泡の脱気が難しく、真空断熱材として長時間使用すると、この気泡から発生するガスのため真空劣化が起こり断熱性能の寿命が短くなる。また、断熱部材として容器である断熱容器や袋に入れ真空排気した場合、圧縮率が10%を越えると、真空力で容器である断熱容器や袋が顕著に凹むという問題点を有するので、この場合、0.1MPa(1.02kg/cm)加圧での圧縮率を10%以下にするには、嵩密度の増加を要し、熱伝導率や真空脱気性を低下させてしまうという問題点がある。
さらに、有機バインダを用いた場合、無機バインダの使用時と比べ耐圧性と弾力性に優れるが、真空包装後に高温になると有機バインダが気化することにより真空度が低下し断熱性能が劣化する危険があり、高温下での使用ができないという問題がある。
本発明は、上記課題を解決し、十分な耐圧性を有しながら、より軽量で表面の粉っぽさを低減し、繊維の持つ柔軟性を維持しており、断熱性能を長期間維持でき、さらに、比較的容易に製造できる真空断熱材用断熱部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は次の手段を採った。すなわち、無機バインダの付着前には0.1MPa加圧で圧縮率が10%以上の柔軟性を有する、繊維よりなる断熱部材であって、前記断熱部材の一部に主に無機バインダにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、前記断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部とした結果、前記無機バインダの付着後には嵩密度が100〜400kg/mで、0.1MPa加圧にて圧縮率が10%以下となっていることを特徴とする真空断熱材用断熱部材である。
この断熱部材を用いた真空断熱材及びその製造方法は、次の(1)(2)のとおりである。
(1)真空断熱材は、容器内又は袋内に繊維よりなる断熱部材を充填するとともに真空排気した状態で容器又は袋を密封してなる真空断熱材において、容器の壁又は袋が真空排気時に内外の気圧差で凹む又は変形するのを内側から支えて抑えることができるよう断熱部材の一部に主に無機バインダにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、断熱部材が真空排気時に容器の壁又は袋からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るよう断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部としたことを特徴とする。なお、母材として使用する「繊維よりなる断熱部材」の種類によっては、既に全体に無機バインダが含まれているものがあるが、その一部にさらに主に無機バインダを付着させて強固部とし、その残部をそのまま使用して柔軟部としてもよい。
(2)真空断熱材の製造方法は、容器内又は袋内に断熱部材を充填するとともに真空排気した状態で容器又は袋を密封してなる真空断熱材の製造方法において、容器内又は袋内に断熱部材を充填する前に、容器の壁又は袋が真空排気時に内外の気圧差で凹む又は変形するのを内側から支えて抑えることができるよう断熱部材の一部に主に水溶性の無機バインダを付着させて乾燥させることにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、断熱部材が真空排気時に容器の壁又は袋からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るよう断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部とすることを特徴とする。
上記の手段(1)(2)において、「容器」は、真空状態にした際に、断熱部材の全面を被覆し、真空状態を長期間継続することができ、断熱部材としての性能を妨害しないものであればよく、特定の構造、形状、寸法等に限定されない。容器の材料としては、特に限定されないが、通常のステンレス鋼(銅メッキ品等も含む)、耐熱鋼、ガス発生量の少ない無酸素銅等を例示できる。
「繊維」は、特に限定されないが、無機繊維が主成分であることが好ましい。無機繊維としてはガラス繊維、アルミナやシリカ等のセラミック繊維、スラグウール繊維、又はロックウール繊維を例示できる。また、耐熱性金属繊維(ステンレス鋼、クロム−ニッケル系合金、高ニッケル合金、高コバルト合金等の繊維)を少量混合することもでき、その場合、断熱性能は多少低下するが、耐熱性は高くなる。繊維の繊維径は、特に限定されないが、1〜30μmが好ましく、真空度にもよるが、細いほど熱伝導率が低くなり、断熱性能に優れる傾向がある。
「主に無機バインダ」とは、無機バインダのみである場合のみならず、無機バインダを主材とし、有機バインダを添加した場合も含む意味である。
「無機バインダ」としては、繊維間のバインダとして働くものであれば特に限定されず、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、水ガラス、活性シリカ、粘土鉱物、重リン酸アルミ、セメント系を例示できる。これらの無機バインダは混合して使用してもよい。また、特に限定されないが、活性シリカや重リン酸アルミは、シリカゾル等の結合力を強化する作用があり、混合使用することも好ましい。さらに、セラミック粉体を添加しても好ましい。
セラミック粉体を添加する場合は、固体熱伝導率の低い粉体、チタニア、窒化珪素等が好ましい。セラミック粉体を添加することによって、空隙が小さくなり、気体熱伝導がほとんどなくなるため、真空断熱性能が向上する。しかし、物体の伝熱点が多くなり、粉体中を熱が伝わる固体熱伝導が大きくなるため、真空断熱性能が悪化する。そのため、真空断熱材として使われる温度条件と真空条件にて、相反する熱伝導が最大限に低減できる添加量に調整することが重要となる。
「有機バインダ」としては、特に限定されず、澱粉系、シリコン系、ゴム系を例示できる。
「割れる」とは、断熱部材の厚さ方向にわたって亀裂が進展することをいい、断熱部材の表面部に亀裂が生じてもそれが厚さ方向に進展しない場合は含まない。
「結着の無い又は相対的に少ない」とは、強固部と比べて無機バインダによる結着が少ないことを意味する。例えば、母材として使用する「繊維よりなる断熱部材」の種類によっては、既に全体に無機バインダが含まれているものがあるが、その一部にさらに主に無機バインダを追加的に付着させて強固部とし、その残部をそのまま(無機バインダを追加的に付着させずに)柔軟部としてもよい。
また、無機バインダの付着前の断熱部材は、特に限定されないが、0.1MPa(1.02kg/cm)加圧で、圧縮率が10%以上の柔軟性を有することが好ましく、付着後の断熱部材は、特に限定されないが、嵩密度が100〜400kg/mで、0.1MPa加圧にて圧縮率が10%以下であることが好ましい。さらに、断熱部材の厚さは、特に限定されないが、30〜100mmが好ましい。また、特に限定されないが、断熱部材の表面に付着する場合、強固部の無機バインダの厚さは10mm以下が好ましく、残部の無機バインダが付着していない柔軟部の厚さは20mm以上が好ましい。
「断熱部材の一部に…強固部」及び「断熱部材の残部を…柔軟部」におけるそれぞれの部位の組合せとしては、次の態様を例示できる。
a 容器の壁又は袋に接する断熱部材の表面部の略全体に強固部を設け、表面部より内側の断熱部材の内部を柔軟部とする。
b 断熱部材の表面部の一部に強固部を分割するように柔軟部を設けて、圧縮応力により強固部に亀裂が生じるのを防ぐようにする。
c 容器の壁又は袋に接する断熱部材の表面部及び表面部より内側の内部に強固部を複数の島状に分散させて設け、断熱部材の残部を柔軟部とする。
上記の手段(1)(2)のように、主に無機バインダにて繊維の各交点を結着させることで強固部を形成し、真空引きによる容器内壁又は袋からの圧縮応力の伝播を拡散緩和することで成形形状を維持し、仮に強固部に亀裂が発生しても、柔軟部にて亀裂の進展を阻止することができ、高い靭性を維持できる断熱部材となる。
無機バインダを付着する際に、必要に応じて無機バインダの付着量を調整するために、前記の通り有機バインダを添加し増粘してもよい。有機バインダ内の有機分は後工程の加熱処理で気化し排除する。付着方法は特に限定されないが、繊維の成形体の毛細管作用を利用した少量浸漬含浸方法、ハケ塗り、スプレー又はスポンジローラーによる塗布方法等を例示できる。
容器内壁又は袋からの圧縮応力のメカニズムは、内部が水のような材料であれば、パスカルの原理で一様な応力分布を示すが、繊維の成形体の場合は成り立たず、内壁に接触する繊維および各交点から変形する繊維、あるいは交点でバラける繊維、押しつぶれる繊維等により伝達される。従って、繊維又は繊維各交点の強度を高めることで、圧縮に対する抵抗力が高まり、内圧を受ける繊維交点数の増加に伴い、応力を拡散することで圧縮率の低減を図ることができる。
以上詳述したように、本発明に係る真空断熱材用断熱部材によれば、十分な耐圧性を有しながら、より軽量で表面の粉っぽさを低減し、繊維の持つ柔軟性を維持しており、断熱性能を長期間維持でき、さらに、比較的容易に製造できるという優れた効果を奏する。
本発明を具体化した真空断熱材用断熱部材の実施形態について説明する。なお、各実施形態で記す材料、構成、数値等は例示であって、適宜変更できる。
[第一実施形態]
図1は第一実施形態の真空断熱材7を、図2(a)は該真空断熱材7に用いた断熱部材6を示している。この真空断熱材7は、ステンレス鋼製の容器5内に主にセラミック繊維3よりなる断熱部材6を充填するとともに真空排気した状態で、容器周辺部8を封止剤で密封してなるものである。断熱部材6の素材には、セラミック繊維3を主成分とする成形平板(寸法600mm×900mm×厚さ50mm、繊維径2〜10μm、有機バインダ不使用)が用いられている。
容器5の壁が真空排気時に内外の気圧差で凹むのを内側から支えて防ぎ得るように、断熱部材6の一部、ここでは容器5の壁に接する断熱部材6の両表面部の略全体には、無機バインダ4の付着により繊維3の表面を成膜するとともに繊維3どうしの交点を結着して強固にした強固部1が設けられている(図1(b)参照)。無機バインダ4の付着量(乾燥後の固形分)は、後述する実施例1〜4では100〜800g/mであるが、この範囲に限定されるものではなく、例えば50〜1000g/mでもよい。また、断熱部材6が真空排気時に容器5の壁からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るように、断熱部材6の残部、ここでは表面部より内側の断熱部材6の内部は、前記無機バインダ4による成膜及び結着の無い(又は相対的に少ない)柔軟部2とされている。
この真空断熱材7は次の方法により製造したものである。
(1)付着工程
セラミック繊維3の成形平板の両表面の略全体に、市販の水溶性の無機バインダ4(ニューライフ技術研究所社製NKボンドTA−10)を水で3倍に希釈し、スポンジローラーにて塗布して付着させた。
(2)乾燥工程
上記無機バインダ4付着後のセラミック繊維3の成形平板を200℃の熱風乾燥炉内で30分保持するという条件で、無機バインダ4を乾燥硬化させることにより、前記の断熱部材6を得た。断熱部材6の表面部は、乾燥後の無機バインダ4が繊維3の表面を成膜するとともに交点を結着したため前記強固部1を形成した。断熱部材6の残部は、前記柔軟部2となった。
(3)真空排気工程
ステンレス製の容器5に断熱部材6を充填し、真空度が100Pa(0.76Torr)となるよう真空排気(真空引き)した状態で、周辺部8を封止剤で密封し、真空断熱材7を完成させた。
無機バインダ4の総付着量(乾燥前の液量及び乾燥後の固形分)を4点変えて設定した第一実施形態の断熱部材6である実施例1〜4と、無機バインダ4を付着させない(それ以外は第一実施形態と同様)未処理の断熱部材である比較例1と、無機バインダ4でセラミック繊維3を全含浸した(それ以外は第一実施形態と同様)断熱部材である比較例2とについて、嵩密度、圧縮率、厚み寸法復元性、及びたわみ量を測定した結果を表1に示す。
Figure 2004197953
表1に示すように、未処理の比較例1の場合、加圧力0.10MPaで圧縮率が15.8%となるため、容器5に入れて真空状態にした場合に凹むという問題が起こる。また、全含浸の比較例2の場合、圧縮率については問題はないが、嵩密度が増し、柔軟性がないため、表面に発生した亀裂や欠けが内部まで進展して割れに至り、断熱性能の低下が問題となる。
これに対し、実施例1〜4ではセラミック繊維3の成形平板に無機バインダ4(100〜800g/m)を付着した場合は、加圧力0.10MPaで圧縮率が3.2〜4.6%と十分な耐圧性を示しながら、厚みの寸法復元性からわかるように、繊維の持つ柔軟性を維持できる。
第一実施形態の断熱部材6を用いた真空断熱材7による作用効果は、次の通りである。
(1)無機バインダの付着している強固部1があるため、十分な耐圧性を有し、容器5や袋に入れて真空排気した場合、断熱部材6の圧縮変形性によって容器5や袋の凹みや変形を抑えることができる。
(2)前記真空排気による圧縮力で断熱部材6の表面(強固部1)に亀裂が生じても、内部の柔軟部2にて亀裂の進展を阻止することができ、断熱性能の劣化を防止することができる。
(3)使用する無機バインダ4の量が減少するため、表面の粉っぽさを低減でき、容器5を密封する際、封止が不完全となって真空度が落ちることが非常に少なくなる。また、本実施形態では有機分を含まないため、500℃以下の高温で使用しても、ガスの発生や炭化あるいは有機分焼失による強度の低下も生じない。そのため、長期に渡って真空劣化しない。
(4)無機バインダ4は、断熱部材6の一部のみの付着であるため、多量の気泡が取り残されることもなく、長期に渡って真空度の低下も生じない。
(5)無機バインダ4は、断熱部材6の一部のみの付着であり、付着量も少なくて済むので、全含浸と比較し、塗布時間及び乾燥時間の短縮化、作業の簡略化、断熱部材6の軽量化等を実現できる。
[第二実施形態]
図2(b)〜(f)は、第二実施形態の真空断熱材7に用いる断熱部材6を示している。真空断熱材7は、第一実施形態と同様、容器5内に断熱部材6を充填するとともに真空排気した状態で、容器周辺部8を封止剤で密封してなるものであるから、図1を援用する。本実施形態の断熱部材6も、容器5の壁が真空排気時に内外の気圧差で凹むのを内側から支えて防ぎ得るように、断熱部材6の一部に無機バインダ4により繊維3の表面及び交点を成膜して強固にした強固部1が設けられている。また、断熱部材6が真空排気時に容器5の壁からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るように、断熱部材6の残部は前記無機バインダ4による成膜及び結着の無い(又は相対的に少ない)柔軟部2とされている。しかし、その一部の強固部1と残部の柔軟部2における部位の組合せが、下記の実施例5〜9のように、第一実施形態とは一部又は大幅に異なっている。
まず、実施例5〜7は、断熱部材6の表面部に強固部1を設けるが、柔軟部2を内部のみならず表面部にも強固部1を分割するように設けて、表面部のたわみ性を大きくし、もって前記縮応力により強固部1に亀裂が生じるのを防ぐようにした態様である。
図2(b)に示す実施例5は、タイルと目地の関係のように、表面部の強固部1の間に柔軟部2を設けた態様である。
図2(c)に示す実施例6は、表面部において強固部1と柔軟部2とを縞模様のように交互に配した態様である。
図2(d)に示す実施例7は、表面部の強固部1の中に複数の柔軟部2を島状に設けた態様である。
次に、実施例8及び9は、容器5の壁に接する断熱部材6の表面部及び表面部より内側の内部に強固部1を複数の島状に分散させて設け、断熱部材6の残部を柔軟部2とした態様である。
図2(e)に示す実施例8は、強固部1を断熱部材6の面方向及び厚さ方向にランダムな位置に島状に分散させて設けた態様である。
図2(f)に示す実施例9は、断熱部材6の両面間に延びる柱状の強固部1を分散させた態様である。
第二実施形態の断熱部材6も、圧力0.10MPaで圧縮率10%以下を保つことができ、第一実施形態と同様の作用効果を発揮する外、前記の通り、第一実施形態の場合よりも表面に亀裂が生じにくい。
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)真空断熱材の容器が袋状になっていて、封止する部分が、断熱部材に対して1辺だけであること。
(2)無機バインダの付着の態様が、1種類の態様の面方向への繰り返しではなく、複数の態様の組み合わせ、例えば図2(b)と(f)を組み合わせた態様であること。
本発明の実施形態を示し、(a)は真空断熱材の断面図、(b)はその断熱部材の強固部の拡大模式図である。 (a)は第一実施形態における断熱部材の斜視図、(b)〜(f)は第二実施形態における断熱部材の斜視図である。
符号の説明
1 強固部
2 柔軟部
3 セラミック繊維
4 無機バインダ
5 容器
6 断熱部材
7 真空断熱材

Claims (1)

  1. 無機バインダの付着前には0.1MPa加圧で圧縮率が10%以上の柔軟性を有する、繊維よりなる断熱部材であって、前記断熱部材の一部に主に無機バインダにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、前記断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部とした結果、前記無機バインダの付着後には嵩密度が100〜400kg/mで、0.1MPa加圧にて圧縮率が10%以下となっていることを特徴とする真空断熱材用断熱部材。
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