JP2003148687A5 - - Google Patents
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【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の手段(1)(2)を採った。
(1)本発明の真空断熱材は、容器内又は袋内に繊維よりなる断熱部材を充填するとともに真空排気した状態で容器又は袋を密封してなる真空断熱材において、容器の壁又は袋が真空排気時に内外の気圧差で凹む又は変形するのを内側から支えて抑えることができるよう断熱部材の一部に主に無機バインダにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、断熱部材が真空排気時に容器の壁又は袋からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るよう断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部としたことを特徴とする。なお、母材として使用する「繊維よりなる断熱部材」の種類によっては、既に全体に無機バインダが含まれているものがあるが、その一部にさらに主に無機バインダを付着させて強固部とし、その残部をそのまま使用して柔軟部としてもよい。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の手段(1)(2)を採った。
(1)本発明の真空断熱材は、容器内又は袋内に繊維よりなる断熱部材を充填するとともに真空排気した状態で容器又は袋を密封してなる真空断熱材において、容器の壁又は袋が真空排気時に内外の気圧差で凹む又は変形するのを内側から支えて抑えることができるよう断熱部材の一部に主に無機バインダにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、断熱部材が真空排気時に容器の壁又は袋からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るよう断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部としたことを特徴とする。なお、母材として使用する「繊維よりなる断熱部材」の種類によっては、既に全体に無機バインダが含まれているものがあるが、その一部にさらに主に無機バインダを付着させて強固部とし、その残部をそのまま使用して柔軟部としてもよい。
【0008】
(2)本発明の真空断熱材の製造方法は、容器内又は袋内に断熱部材を充填するとともに真空排気した状態で容器又は袋を密封してなる真空断熱材の製造方法において、容器内又は袋内に断熱部材を充填する前に、容器の壁又は袋が真空排気時に内外の気圧差で凹む又は変形するのを内側から支えて抑えることができるよう断熱部材の一部に主に水溶性の無機バインダを付着させて乾燥させることにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、断熱部材が真空排気時に容器の壁又は袋からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るよう断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部とすることを特徴とする。
(2)本発明の真空断熱材の製造方法は、容器内又は袋内に断熱部材を充填するとともに真空排気した状態で容器又は袋を密封してなる真空断熱材の製造方法において、容器内又は袋内に断熱部材を充填する前に、容器の壁又は袋が真空排気時に内外の気圧差で凹む又は変形するのを内側から支えて抑えることができるよう断熱部材の一部に主に水溶性の無機バインダを付着させて乾燥させることにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、断熱部材が真空排気時に容器の壁又は袋からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るよう断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部とすることを特徴とする。
【0017】
「断熱部材の一部に…強固部」及び「断熱部材の残部を…柔軟部」におけるそれぞれの部位の組合せとしては、次の態様を例示できる。
a 容器の壁又は袋に接する断熱部材の表面部の略全体に強固部を設け、表面部より内側の断熱部材の内部を柔軟部とする。
b 断熱部材の表面部の一部に強固部を分割するように柔軟部を設けて、圧縮応力により強固部に亀裂が生じるのを防ぐようにする。
c 容器の壁又は袋に接する断熱部材の表面部及び表面部より内側の内部に強固部を複数の島状に分散させて設け、断熱部材の残部を柔軟部とする。
「断熱部材の一部に…強固部」及び「断熱部材の残部を…柔軟部」におけるそれぞれの部位の組合せとしては、次の態様を例示できる。
a 容器の壁又は袋に接する断熱部材の表面部の略全体に強固部を設け、表面部より内側の断熱部材の内部を柔軟部とする。
b 断熱部材の表面部の一部に強固部を分割するように柔軟部を設けて、圧縮応力により強固部に亀裂が生じるのを防ぐようにする。
c 容器の壁又は袋に接する断熱部材の表面部及び表面部より内側の内部に強固部を複数の島状に分散させて設け、断熱部材の残部を柔軟部とする。
【0018】
上記の手段(1)(2)のように、主に無機バインダにて繊維の各交点を結着させることで強固部を形成し、真空引きによる容器内壁又は袋からの圧縮応力の伝播を拡散緩和することで成形形状を維持し、仮に強固部に亀裂が発生しても、柔軟部にて亀裂の進展を阻止することができ、高い靭性を維持できる断熱部材となる。
上記の手段(1)(2)のように、主に無機バインダにて繊維の各交点を結着させることで強固部を形成し、真空引きによる容器内壁又は袋からの圧縮応力の伝播を拡散緩和することで成形形状を維持し、仮に強固部に亀裂が発生しても、柔軟部にて亀裂の進展を阻止することができ、高い靭性を維持できる断熱部材となる。
【0020】
容器内壁又は袋からの圧縮応力のメカニズムは、内部が水のような材料であれば、パスカルの原理で一様な応力分布を示すが、繊維の成形体の場合は成り立たず、内壁に接触する繊維および各交点から変形する繊維、あるいは交点でバラける繊維、押しつぶれる繊維等により伝達される。従って、繊維又は繊維各交点の強度を高めることで、圧縮に対する抵抗力が高まり、内圧を受ける繊維交点数の増加に伴い、応力を拡散することで圧縮率の低減を図ることができる。
容器内壁又は袋からの圧縮応力のメカニズムは、内部が水のような材料であれば、パスカルの原理で一様な応力分布を示すが、繊維の成形体の場合は成り立たず、内壁に接触する繊維および各交点から変形する繊維、あるいは交点でバラける繊維、押しつぶれる繊維等により伝達される。従って、繊維又は繊維各交点の強度を高めることで、圧縮に対する抵抗力が高まり、内圧を受ける繊維交点数の増加に伴い、応力を拡散することで圧縮率の低減を図ることができる。
Claims (7)
- 容器内又は袋内に繊維よりなる断熱部材を充填するとともに真空排気した状態で該容器又は袋を密封してなる真空断熱材において、容器の壁又は袋が真空排気時に内外の気圧差で凹む又は変形するのを内側から支えて抑えることができるよう断熱部材の一部に主に無機バインダにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、断熱部材が真空排気時に容器の壁又は袋からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るよう断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部としたことを特徴とする真空断熱材。
- 前記繊維は、ガラス繊維、セラミック繊維、スラグウール繊維、ロックウール繊維等の無機繊維が主成分である請求項1記載の真空断熱材。
- 容器の壁又は袋に接する断熱部材の表面部の略全体に強固部を設け、該表面部より内側の断熱部材の内部を柔軟部とした請求項1又は2記載の真空断熱材。
- 断熱部材の表面部の一部にも強固部を分割するように柔軟部を設けて、前記圧縮応力により強固部に亀裂が生じるのを防ぐようにした請求項3記載の真空断熱材。
- 容器の壁又は袋に接する断熱部材の表面部及び該表面部より内側の内部に強固部を複数の島状に分散させて設け、断熱部材の残部を柔軟部とした請求項1又は2記載の真空断熱材。
- 前記断熱部材は、嵩密度が100〜400kg/m3で、0.1MPa加圧にて圧縮率が10%以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の真空断熱材。
- 容器内又は袋内に断熱部材を充填するとともに真空排気した状態で該容器又は袋を密封してなる真空断熱材の製造方法において、容器内又は袋内に断熱部材を充填する前に、容器の壁又は袋が真空排気時に内外の気圧差で凹む又は変形するのを内側から支えて抑えることができるよう断熱部材の一部に主に水溶性の無機バインダを付着させて乾燥させることにより繊維の交点を結着して強固にした強固部を設け、断熱部材が真空排気時に容器の壁又は袋からの圧縮応力により割れるの防ぎ得るよう断熱部材の残部を前記結着の無い又は相対的に少ない柔軟部とすることを特徴とする真空断熱材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001349503A JP3548151B2 (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 真空断熱材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001349503A JP3548151B2 (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 真空断熱材及びその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004066684A Division JP4220921B2 (ja) | 2004-03-10 | 2004-03-10 | 真空断熱材用断熱部材 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003148687A JP2003148687A (ja) | 2003-05-21 |
JP3548151B2 JP3548151B2 (ja) | 2004-07-28 |
JP2003148687A5 true JP2003148687A5 (ja) | 2005-02-17 |
Family
ID=19162161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001349503A Expired - Lifetime JP3548151B2 (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 真空断熱材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3548151B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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TW593919B (en) * | 2002-05-31 | 2004-06-21 | Matsushita Refrigeration | Vacuum heat insulating material and method for producing the same, and refrigerator using the vacuum heat insulating material |
JP2005127409A (ja) * | 2003-10-23 | 2005-05-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 真空断熱材、並びに真空断熱材を用いた冷凍機器及び冷温機器 |
JP5049468B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2012-10-17 | 国立大学法人東北大学 | 断熱容器及びその製造方法 |
JP2016211605A (ja) * | 2015-04-30 | 2016-12-15 | イビデン株式会社 | 液化ガスタンク断熱材用キャッピング材 |
JP7407588B2 (ja) * | 2019-12-20 | 2024-01-04 | 東芝ライフスタイル株式会社 | 断熱材の製造方法、及び冷蔵庫の製造方法 |
-
2001
- 2001-11-14 JP JP2001349503A patent/JP3548151B2/ja not_active Expired - Lifetime
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