JPH06256926A - 遮熱コーティング膜 - Google Patents

遮熱コーティング膜

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JPH06256926A
JPH06256926A JP5046554A JP4655493A JPH06256926A JP H06256926 A JPH06256926 A JP H06256926A JP 5046554 A JP5046554 A JP 5046554A JP 4655493 A JP4655493 A JP 4655493A JP H06256926 A JPH06256926 A JP H06256926A
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JP
Japan
Prior art keywords
layer
coating film
zro2
thermal barrier
intermediate layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP5046554A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisataka Kawai
久孝 河合
Takayuki Imazu
孝幸 今津
Masaya Kanikawa
昌也 蟹川
Takahito Kitai
敬人 北井
Norihide Hirota
法秀 広田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06256926A publication Critical patent/JPH06256926A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温部品用の遮熱コーティング膜に関する。 【構成】 母材表面上に順次密着して設けられてなる積
層膜であって、母材側から耐食・耐酸化性の高い金属
層、緻密で酸素導伝性のない中間層及び遮熱性に富むセ
ラミックス層からなる遮熱コーティング膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遮熱コーティング膜に関
し、特にガスタービンのタービン動・静翼及び燃焼器
(内筒,尾筒)に有利に適用される遮熱コーティング膜
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術によるガスタービン高温部品
(タービン動翼・静翼,燃焼器)用遮熱コーティング膜
は図2及び図3に示すような構造になっている。すなわ
ち、図2に示すように、母材1に金属層2及びセラミッ
クス層4が積層されているか、あるいは図3に示すよう
に、母材1に金属層2、金属−セラミックス混合層5及
びセラミックス層4が形成された多層構造である。何れ
の遮熱コーティング膜においても最外層はセラミックス
層4よりなっている。
【0003】これらの遮熱コーティングにおいて、金属
層2は主に母材1とセラミックス層4あるいは母材1と
金属セラミックス混合層5との熱膨張率の差を小さく
し、これにより熱応力の緩和を図り、セラミックス層4
の剥離を防ぐためのものである。また、金属−セラミッ
クス混合層5についても、金属層2の役割りを一層積極
的に狙ったものである。なお、この金属層2には、高温
での耐食・耐酸化性に優れたMCrAlY合金系(M:
Ni,Co,Feなどの一種以上の元素)が一般に使用
されている。また、セラミックス層4は遮熱を目的と
し、熱伝導率が低く、輻射率の高いZrO2 系セラミッ
クス(ZrO2 ・MgO,ZrO2 ・Y2 3 など)が
主に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年ガスタービンは高
効率化のため、タービン入口ガス温度の高温化が進んで
いる。これに伴ない、遮熱コーティング膜はガスタービ
ンの高温部品のメタル温度低減に非常に有効であるた
め、燃焼器内筒の他にガスタービン高温部品の中でも使
用条件に厳しいタービン静翼、燃焼器尾筒に適用されつ
ゝあり、さらにより使用条件の厳しいタービン動翼への
適用が期待されている。
【0005】遮熱コーティングの損傷形態として、遮
熱コーティングの構成層と母材との熱膨張差、温度差に
起因する熱応力によるセラミックス層の剥離、金属層
が酸素(セラミックス層は一般にポーラスであり、これ
を通過して来た酸素)存在下で高温にさらされることに
起因する酸化により膨張し、金属層のセラミックス層近
傍での剥離、腐食性成分(S,Na,Vなど)による
金属層、セラミックス層の腐食、飛来微粒子に起因す
るエロージョンによるセラミックス層の損耗がある。タ
ービン入口ガス温度の高温化に伴ない、遮熱コーティン
グが受ける熱負荷が一段と高くなり、最も問題となる遮
熱コーティングの損傷形態は上述のである。すなわ
ち、耐酸化性に優れた金属層を用いているが、酸素存在
下でより高温にさらされ、金属層が酸化するため、これ
がセラミックス層の剥離に連がり、遮熱コーティングの
寿命が短かくなるという問題が生ずる。
【0006】本発明は上述の事情を鑑み、この問題を解
決する遮熱コーティング膜を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は母材表面上に順
次密着して設けられてなる積層膜であって、母材側から
耐食、耐酸化性の高い金属層、緻密で酸素導伝性のない
中間層及び遮熱性に富むセラミックス層からなることを
特徴とする遮熱コーティング膜である。
【0008】本発明において、耐食・耐酸化性の高い金
属層としてはMCrAlY(Y:Ni,Co,Feなど
の一種以上の元素)が、緻密で酸素導伝性のない中間層
としては熱膨張係数が前記金属層と後記の遮熱性に富む
セラミックス層の中間のもので、MgO,CaO,Ce
2 ,Al2 3 などが、また遮熱性に富むセラミック
ス層としてはZrO2 ・MgO,ZrO2 ・Y2 3
ZrO2 ・CeO2 などのZrO2 系セラミックスが用
いられる。
【0009】
【作用】本発明の遮熱コーティング膜は中間に酸素の侵
入を防止する中間層が存在するため金属層が酸化され
ず、また、最外層のセラミックス層の剥離が生ぜず遮熱
コーティング膜の寿命が長くなる。
【0010】
【実施例】本発明の遮熱コーティング膜の一実施例を図
1によって説明する。図1に示すように、母材1の上に
順に耐食・耐酸化性の高い金属層2、酸素の侵入を防止
する中間層3、最外層として遮熱特性の高いセラミック
ス層4が積層された多層構造を有している。
【0011】金属層2用溶射材にはCoNiCrAlY
(Co−32Ni−21Cr−3Al−0.5Y)を、
セラミックス層4用の溶射材にはZrO2 ・8Y2 3
を用い、中間層3用の溶射材あるいはコーティング材に
はMgOあるいはAl2 3を用いた。
【0012】表1に示す4種類の供試材を上述の溶射材
あるいはコーティング材を用いて作製した。まず、試料
No.1では母材1である耐熱合金(Co基合金:30×
50×3mmt )の表面をAl2 3 粒でグリッドブラス
ト処理を施し、耐熱合金表面をプラズマ溶射に適した状
態にした。次に、耐食・耐酸化性の高い金属層を低圧プ
ラズマ溶射法により溶射した。その上に、中間層を電子
ビーム物理蒸着法によりコーティングし、最後にセラミ
ックス層を大気プラズマ溶射方法により溶射した。試料
No.2では、中間層を低圧プラズマ溶射法により溶射し
た以外は No.1と同じ要領で供試材を作製した。試料 N
o.3では、中間層の材質を変えた以外は No.1と同じ要
領で供試材を作製した。試料 No.4は従来の遮熱コーテ
ィングであり、比較材として、 No.1と同じ要領で作製
した。最後に、試料 No.1〜 No.4の遮熱コーティング
の付着強度を向上させるために、拡散熱処理として10
00℃×2時間(真空中熱処理)を実施した。
【0013】上述の供試材を用いて、大気電気炉中加熱
(1050℃×300時間)による酸化試験を実施し
た。加熱後、断面ミクロ組織を観察し、金属層の耐酸化
性を評価した。次に、熱サイクル試験(950℃と20
0℃の間の繰返し)を加熱前材及び大気電気炉中加熱
(1050℃×300時間)後材について実施した。耐
剥離性は熱サイクル試験により遮熱コーティング層の剥
離が生ずるまでの熱サイクル数により評価した。これら
の試験結果を表2に示す。
【0014】表2より、本発明の遮熱コーティング膜は
従来のそれに比較して金属層の酸化が少ない、また、こ
のため、加熱材の熱サイクル試験による剥離までの繰返
し数が多く、本発明の遮熱コーティング膜の効果が立証
された。
【0015】
【表1】 * APS 大気プラズマ溶射法 LPPS 低圧プラズマ溶射法 EB・PVD 電子ビーム物理蒸着法
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明の遮熱コーティング膜はセラミッ
クス層と金属層との間に中間層を設け、この中間層によ
り酸素の通過が防止されるので、金属層の酸化が生じに
くく、遮熱コーティング膜の寿命が向上する。したがっ
て、本発明による遮熱コーティング膜をガスタービンに
適用することにより、より入口ガス温度が高い厳しい使
用環境、あるいはより長時間の使用に耐えるガスタービ
ン高温部品(タービン動・静翼,燃焼器内筒・尾筒)を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の遮熱コーティング膜の説明
断面図。
【図2】従来の遮熱コーティング膜の一態様の説明断面
図。
【図3】従来の遮熱コーティング膜の他の態様の説明断
面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北井 敬人 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 広田 法秀 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材表面上に順次密着して設けられてな
    る積層膜であって、母材側から耐食・耐酸化性の高い金
    属層、緻密で酸素導伝性のない中間層及び遮熱性に富む
    セラミックス層からなることを特徴とする遮熱コーティ
    ング膜。
JP5046554A 1993-03-08 1993-03-08 遮熱コーティング膜 Pending JPH06256926A (ja)

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

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Effective date: 19990928