JPH0625657A - 保冷剤 - Google Patents

保冷剤

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JPH0625657A
JPH0625657A JP4201786A JP20178692A JPH0625657A JP H0625657 A JPH0625657 A JP H0625657A JP 4201786 A JP4201786 A JP 4201786A JP 20178692 A JP20178692 A JP 20178692A JP H0625657 A JPH0625657 A JP H0625657A
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JP
Japan
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water
gel
group
soluble
agent
Prior art date
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Pending
Application number
JP4201786A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Ozaki
清 尾崎
Masayuki Yoshida
雅幸 吉田
Yoshinori Tazane
義則 田實
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】室温、冷蔵、冷凍下においても柔軟な成形体を
保持する保冷剤を提供し、人体、食品等の冷却用の保冷
剤の使い易さと快適さの保持を目的とする。 【構成】水溶性高分子と多価アルコールを含有する水溶
性ゲルに多価金属化合物の架橋剤を配合してなる保冷剤 【効果】本発明の保冷剤は、室温は勿論、冷蔵、冷凍下
の広範囲領域で長時間柔軟な成形体を保持することがき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保冷剤に関し、更に詳
しくは、室温は勿論、冷蔵、冷凍下でも柔軟な成形体を
保持して人体、食品等の冷却用に使用する保冷剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、保冷剤として、寒天、カラギーナ
ンなどに水を加えて加熱溶解後、冷却し、水を 90 %以
上含むヒドロゲルを用いて水枕の代わりに冷却枕等とし
て使用されてきた。しかし、これらの保冷剤は冷凍する
と全体が凍結して氷塊となって硬くて柔軟性に欠ける。
また、高温になるとゲルが解膠して変形するなどの欠点
を有している。また、他の保冷剤として、デンプン系、
セルロース系、ポリビニルアルコール系、アクリル系、
ポリエチレンオキシド系、その他の天然又は合成水溶性
高分子等からなる水溶性ゲルが知られている。例えば、
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、
ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミドと無機
塩類からなる含水率 90 %以上の水溶性ゲル等からなる
保冷剤である。しかし、これら従来の保冷剤は、充分な
冷却機能は有するが冷凍すると全体が凍結して氷塊とな
って硬く柔軟性に欠け、一定の冷却状態の保持が困難で
ある等の欠点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、生活居住空間に
関しての快適な環境作りが注目されている。社会的風潮
として実用性に固執するのではなく、生活にバラエティ
をもたせエンジョイするなど遊び心が要望されるように
なっている。保冷剤も例外ではなく、発熱時等の緊急用
に冷却枕等に使用する従来の用途だけでなく、真夏の就
寝時の安眠用、スポーツ後のアイシング等の健康用、事
務用のOA機器による疲れ目の冷却用等の用途として、
保冷剤は巾広く使用されてきている。例えば、水枕の代
替品として開発された保冷剤は、その用途の拡大により
冷却機能だけではなく、使用時の快適さが重要な要素と
なっている。本発明は、健康指向、リラクゼーション、
ファション性、使い易さ等の快適さに欠けているため
に、新用途としては問題のあった使用時の人体への快適
さを保持する保冷剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するために鋭意研究した結果、官能基を有する水
溶性高分子と多価アルコールを含有する水溶性ゲルに、
アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉄、
コバルト及びニッケルよりなる群から選ばれた金属から
なる多価金属化合物を架橋剤として配合して得られる保
冷剤が、室温は勿論、冷蔵、冷凍下でも柔軟な成形体を
保持して、人体、食品等の冷却等に幅広く使用できる保
冷剤であること見出し、本発明を完成した。
【0005】本発明は、水溶性高分子と多価アルコール
を含有する水溶性ゲルに多価金属化合物を架橋剤として
配合してなる保冷剤である。該保冷剤は、官能基を有す
る水溶性高分子と特定の多価金属化合物を架橋剤として
なる水溶性ゲルであり、従来の水溶性ゲルと異なり、室
温は勿論、冷蔵、冷凍下でも柔軟な成形体を保持するも
のである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明で使用される水溶性高分子は、カル
ボキシル基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基及び
イミノ基よりなる群から選ばれた官能基の少なくとも一
種を有する。特に、カルボキシル基含有ポリマーである
ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム等からなる
ゲルは、安定で保形性、保水性が良好であり好ましい。
【0007】本発明において、水溶性高分子とは、例え
ば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩類、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリデン、ポリビニルエーテ
ル、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、メタク
リル酸共重合体等のビニル基含有ポリマー、アルギン酸
ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、メ
チルセルロース、カルボキシメチルアミロース、デキス
トリン、可溶性デンプン、ヘミセルロース、植物ゴム等
である。
【0008】また、ゲル中に占めるカルボキシル基等の
官能基含有ポリマーの割合は、1 〜25%望ましくは、3
〜20%である。含有量が 1%未満ではゲル強度が劣り使
用に耐えられず、25%を越えるとゲル強度が高くなりす
ぎてゲルの柔軟性、弾力性が損なわれて生産が困難であ
るだけでなく使用適性も損なわれる。
【0009】本発明の多価アルコールとしては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘ
キサントリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサン
ジオール、ネオペンチルアルコール等のアルコールが挙
げられ、このような多価アルコールは水溶液となるが、
殊にエチレングリコール、グリセリンなどの液状アルコ
ールが望ましい。また多価アルコールは、水溶性ゲルの
凍結点を低下させてゲルの柔軟性や保形性等のゲルの安
定性に寄与する。
【0010】多価アルコールの配合割合は、水溶性ゲル
に対して、5〜40%、好ましくは10〜35%である。含有
量が5%未満では、水溶性ゲルの凍結点が上昇し、全体
が凍結して氷塊になり易く、40%を超えると保冷時間が
短縮される。
【0011】本発明において、水溶性高分子からなる水
溶性ゲルの架橋剤として作用する多価金属化合物とは、
アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉄、
コバルト、ニッケル等の金属の化合物である。
【0012】多価金属化合物として、例えば、水酸化ア
ルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢
酸アルミニウム、ミョウバン、アルミン酸ナトリウム等
のアルミニウム塩、水酸化マグネシウム、塩化マグネシ
ウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグ
ネシウム等のマグネシウム塩、水酸化カルシウム、塩化
カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウムのカルシ
ウム塩が挙げられる。また、乾燥水酸化アルミニウムゲ
ル、アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸二マグ
ネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の制酸
剤も使用することができる。
【0013】多価金属化合物の配合量は、水溶性ゲルに
対して、0.2 〜10%、望ましくは1〜 5%である。含有
量が 0.2%未満では、架橋が不十分でゲル強度が劣り、
保形性が不十分となり、一方、10%を超えるとゲルの柔
軟性、弾力性が損なわれ好ましくない。
【0014】
【作用】本発明は、官能基を有する水溶性高分子からな
る水溶性ゲルにアルミニウム、マグネシウム、カルシウ
ム、亜鉛、鉄、コバルト、ニッケルよりなる群から選ば
れた金属からなる特定の多価金属化合物を架橋剤として
配合してなる保冷剤である。
【0015】本発明の水溶性高分子は、カルボキシル
基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、イミノ基等
の官能基の少なくとも一種を有してなる。多価金属化合
物中の金属イオンは、水溶性高分子中のカルボキシル
基、ヒドロキシ基、アミノ基等の官能基と配位結合し
て、金属イオンを介して水溶性高分子の架橋剤として働
き安定な水溶性ゲルを形成させる。従って、水溶性高分
子からなる水溶性ゲルの保形性、保水性が良好であるだ
けでなく、温度変化や長期の使用下においてもゲルの柔
軟性、弾力性を保持する。
【0016】架橋剤として配合した多価金属化合物中の
多価金属イオンは、一価ではないので水溶性高分子間の
橋架け剤として働き本発明の水溶性ゲルの形成に寄与す
る。また、水溶性高分子として必ず官能基を有するポリ
マーを使用しているので、該架橋剤との配位結合が容易
に形成されて安定な水溶性ゲルを形成する。
【0017】従って、水溶性ゲルの物性は、官能基を有
する水溶性高分子の配合量、官能基の種類と官能基数等
の水溶性高分子に関連する因子と架橋剤の多価金属イオ
ンの種類と配合量とに関連する因子によって決定され
る。水溶性ゲルの保形性、保水性等の安定性も上記の水
溶性ゲルの架橋の状態に影響を受ける。
【0018】多価金属化合物の架橋剤で水溶性ゲルを架
橋して含水率を90%以下に抑えてなる本発明の水溶性ゲ
ルは、従来の水を90%以上含み冷凍すると全体が凍結し
て氷塊となって硬くなったヒドロゲルの欠点が解消され
る。また、エチレングリコール、グリセリンなどの液状
多価アルコールは、水溶性ゲルの凍結点を低下させてゲ
ルの柔軟性や保形性等のゲルの安定性に寄与する。
【0019】
【実施例】次に、実施例等により本発明を更に具体的に
説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例により
何等制限されるものではない。 (1)保冷剤組成物の製造 官能基含有水溶性高分子若しくは官能基含有水溶性高分
子と水溶性高分子を所定量の水に加えて水溶性ゲルを生
成し、更に残りの保冷剤成分として多価アルコール、防
カビ剤等を加えて調整した。次に、架橋剤として所定量
の多価金属化合物と水を加えて水溶性高分子の架橋を促
進させて目的の保冷剤を製造した。なお、水溶性ゲルの
調整工程において、水に溶解しにくい場合は適時加熱し
た。該水溶性ゲルの 1200gを塩化ビニル製の袋に充填し
た冷却枕と 100g を充填した保冷用アイベルトを作製し
た。保冷剤の実施例1〜8の配合組成を表1に纏めて示
す。また、比較用保冷剤試料の比較例1〜5の配合組成
も表1に纏めて示した。
【0020】
【表1】
【0021】(2)保冷剤の評価 前記(1)で調整した実施例1〜8及び比較例1〜5の
保冷剤組成物からなる冷却枕を冷凍して、20℃の室温に
て使用した。該冷却枕の保冷時間 (0 〜 5℃を継続する
時間) 及びゲルの凍結点、柔軟性、保形性、離水性等の
ゲル安定性に関するゲル物性と使用時の使いやすさ、快
適性等の評価を実施した。評価結果を表2に纏めて示
す。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本保冷剤は、水溶性高分子が架橋されて
安定な水溶性ゲルを形成させて、保形性、保水性が良好
で、温度変化や長期の使用下においてもゲルの柔軟性、
弾力性を保持する該ゲルを保冷剤の原料として安定して
安価に供給できる。また、本発明の保冷剤は、室温は勿
論、冷蔵、冷凍下でも柔軟な成形体を保持して人体、食
品等の冷却用に使用できるので保冷剤分野に於ける産業
上の意義はきわめて大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性高分子と多価アルコールを含有する
    水溶性ゲルに多価金属化合物を配合してなる保冷剤。
  2. 【請求項2】多価金属化合物が、アルミニウム、マグネ
    シウム、カルシウム、亜鉛、鉄、コバルト及びニッケル
    よりなる群から選ばれた金属の化合物である請求項1記
    載の保冷剤。
  3. 【請求項3】水溶性高分子が、カルボキシル基、ヒドロ
    キシ基、チオール基、アミノ基及びイミノ基よりなる群
    から選ばれた官能基の少なくとも一種を有することを特
    徴とする請求項1記載の保冷剤。
JP4201786A 1992-07-07 1992-07-07 保冷剤 Pending JPH0625657A (ja)

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