JPH06256326A - 2−アミノチアゾール誘導体の製造法 - Google Patents

2−アミノチアゾール誘導体の製造法

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JPH06256326A
JPH06256326A JP4839793A JP4839793A JPH06256326A JP H06256326 A JPH06256326 A JP H06256326A JP 4839793 A JP4839793 A JP 4839793A JP 4839793 A JP4839793 A JP 4839793A JP H06256326 A JPH06256326 A JP H06256326A
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thiourea
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式〔I〕(化1) 【化1】 (R1 は水素原子、アルキル基、複数置換されていても
良いアリ−ル基、複数置換されていても良いアリ−ルカ
ルボニル基、アルキルカルボニル基を、R2 は水素原
子、アルキル基を、R3 、R4 およびR5 は同一または
相異なり、水素原子、アルキル基またはアリ−ル基を表
し、Xはハロゲン原子を表わす。)で示されるチオウレ
ア誘導体に酸を作用せしめることを特徴とする一般式
〔II〕(化2) 【化2】 (R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は前記と同じ意味
を表わす。)で表わされる2−アミノチアゾ−ル誘導体
の製造法。 【効果】本発明により、2−アミノチアゾール誘導体を
簡便に高収率で製造することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−アミノチアゾ−ル
誘導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】従来、2
−アミノチアゾ−ル類の製造法としては、例えば、チオ
尿素とプロピオンアルデヒドとの混合物にスルフリルク
ロライドを反応させて、2−アミノチアゾ−ルを得る方
法が知られている(特願昭56−87586号)。しか
しながら、本方法により2−アミノ−5−メチルチアゾ
−ルを製造すると、収率が24%と低く、工業的に満足
し得る製造法とはいえない。
【0003】
【課題を解決するための手段】発明者らは2−アミノチ
アゾ−ル誘導体の製造法について鋭意検討した結果、チ
オウレア誘導体に酸を作用せしめることにより収率良
く、しかも容易に2−アミノチアゾ−ル誘導体を製造で
きることを見出し本発明を完成した。
【0004】即ち、本発明は一般式〔I〕(化3)で表
されるチオウレア誘導体に
【化3】 (式中、R1 は水素原子、アルキル基、複数置換されて
いても良いアリ−ル基、複数置換されていても良いアリ
−ルカルボニル基、アルキルカルボニル基を表し、R2
は水素原子、アルキル基を表し、R3 、R4 およびR5
は同一または相異なり、水素原子、アルキル基、または
アリ−ル基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。)酸
を作用せしめることを特徴とする一般式〔II〕(化4)
【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は前記の一
般式〔I〕と同じ基を表わす。)で表わされる2−アミ
ノチアゾ−ル誘導体の製造法に関する。
【0005】以下、本発明について説明する。本発明に
おいて前記、一般式〔I〕で示されるチオウレア誘導体
および一般式〔II〕で示される2−アミノチアゾール誘
導体における置換基、R1 は水素原子、アルキル基、複
数置換されていても良いアリ−ル基、複数置換されてい
ても良いアリ−ルカルボニル基、アルキルカルボニル基
を表わす。アルキル基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、tert−ブチル、ヘキシル、オクチル
基などの炭素数が1〜8個のものが挙げられる。アリ−
ル基としては例えば、フェニル、α−ナフチル、β−ナ
フチル基などが挙げられる。アリ−ルカルボニル基とし
てはベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルなど
が挙げられる。 アルキルカルボニル基としては、例え
ば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリ
ル、ピバロイル基などが挙げられる。
【0006】アリ−ル基およびアリ−ルカルボニル基は
複数置換されていても良く、かかる置換基としては例え
ば、クロロ、ブロモ、ヨ−ド、フルオロなどのハロゲン
原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ヘキシル、オ
クチルなどの炭素数1〜8のアルキル基、トリフルオロ
メチル、2,2,2−トリフルオロエチルなどの複数の
ハロゲンで置換されたアルキル基、メトキシ、エトキ
シ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、
sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ヘキシルオキ
シ、オクチルオキシなどの炭素数1〜8のアルコキシ
基、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチルなどのアリ
−ル基、ニトロ基などがあげられるが、これらの置換基
に制限されるものではない。
【0007】R2 は水素原子またはアルキル基を表わ
し、アルキル基としては前記R1 と同じものが挙げられ
る。R3 、R4 およびR5 は同一であっても相異なって
いても良く、水素原子、アルキル基、またはアリ−ル基
を表わし、アルキル基およびアリ−ル基としては前記R
1 と同じものが挙げられる。Xとしては塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子、フッ素原子等のハロゲン原子が挙げ
られるが、通常は塩素原子、臭素原子が用いられる。
【0008】一般式〔I〕で表される化合物の代表例と
しては、例えばN−(2−クロロ−2−プロペニル)チ
オウレア、N−(2−クロロ−1−メチル−2−プロペ
ニル)チオウレア、N−(2−ブロモ−2−プロペニ
ル)チオウレア、N−(2−クロロ−2−ブテニル)チ
オウレア、N−(2−クロロ−2−プロペニル)−N’
−フェニルチオウレア、N−(2−クロロ−2−プロペ
ニル)−N’−ブチルチオウレア、N−(2−クロロ−
2−プロペニル)−N’,N’−ジメチルチオウレア、
N−(2−クロロ−2−プロペニル)−N’−(3,5
−ジクロロフェニル)チオウレア、N−(2−クロロ−
2−プロペニル)−N’−(3,5−ジクロロベンゾイ
ル)チオウレア、N−(2−クロロ−2−プロペニル)
−N’−ベンゾイルチオウレア、N−(2−クロロ−2
−プロペニル)−N’−アセチルチオウレアなどが挙げ
られる。
【0009】本発明においてチオウレア誘導体〔I〕を
2−アミノチアゾ−ル誘導体〔II〕へ変換するとき用い
られる酸としては、強酸性のプロトン酸、またはルイス
酸とプロトン酸とを組み合わせたものが挙げられる。強
酸性のプロトン酸としては、その濃度が40〜98%、
好ましくは70〜90%の硫酸、酸強度が硫酸と同等以
上の強酸性無機酸、強酸性有機酸が挙げられる。強酸性
無機酸としては、例えばフルオロスルホン酸等が、また
強酸性有機酸としては、例えばトリフルオロメタンスル
ホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等が挙げ
られる。強酸性のプロトン酸の使用量はチオウレア誘導
体1モルに対して、通常1〜1000モル倍である。
【0010】強酸性のプロトン酸を用いた場合、反応は
通常は無溶媒で実施されるが酸に対して不活性な溶媒を
共存させてもよい。かかる溶媒としては、例えばヘプタ
ン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、モノクロ
ロベンゼン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素溶媒、ギ酸、酢酸等の有機酸系溶媒、またはこれ
ら溶媒の混合物が挙げられる。その使用量は通常チオウ
レア誘導体〔I〕に対して1〜100重量倍である。反
応温度は通常0〜150℃、好ましくは20〜120℃
で、反応時間は通常0.2〜24時間である。
【0011】反応終了後、例えば反応液に水を加え、炭
酸水素ナトリウム 、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム
などのアルカリ性溶液を添加して中和し、必要に応じて
酢酸エチル、クロロホルム、メチルイソブチルケトンな
どの有機溶媒で抽出後、抽出液を濃縮することにより2
−アミノチアゾ−ル誘導体〔II〕を得ることができる。
また、必要に応じ再結晶、カラムクロマトグラフィ−等
の通常の精製操作により、精製することもできる。
【0012】次に、ルイス酸とプロトン酸とを組み合わ
せて用いる場合のルイス酸としては例えば、塩化第二ス
ズ、臭化第二スズ等のスズのハロゲン化物、塩化亜鉛、
臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛等の亜鉛のハロゲン化物、塩化第
二銅等の銅のハロゲン化物、塩化アルミニウム等のアル
ミニウムのハロゲン化物などが挙げられる。これらは無
水物であっても結晶水を含んでいてもよい。また、プロ
トン酸としては、塩酸、硫酸、りん酸等が挙げられる
が、ルイス酸が反応液中で加溶媒分解してプロトン酸を
生成する場合には必ずしもプロトン酸を添加する必要は
ない。用いられる原料の量比は、一般式〔I〕で表され
るチオウレア誘導体1モルに対してルイス酸が通常0.
01〜20モル、好ましくは0.2〜2モルであり、ル
イス酸と共に用いられるプロトン酸は通常1〜100モ
ルである。
【0013】ルイス酸とプロトン酸とを組み合わせて用
いる場合、反応は通常、溶媒中で実施され、かかる溶媒
としてはヘプタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
系溶媒、モノクロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン
等のハロゲン系炭化水素溶媒、ジメトキシエタン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエ−テル系溶媒、アセ
トン、メチルイソブチルケトン等のカルボニル系溶媒、
メタノ−ル、エタノ−ル等のアルコ−ル系溶媒、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリドン、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、水などの溶媒、ま
たはこれら溶媒の混合物が挙げられる。その使用量は通
常チオウレア誘導体〔I〕に対して1〜100重量倍で
ある。
【0014】反応温度は通常0〜150℃、好ましくは
20〜120℃で、反応時間は通常0.2〜24時間で
ある。反応終了後、前記の強酸性プロトン酸を用いた場
合と同様の処理をすることにより、目的物である2−ア
ミノチアゾ−ル誘導体〔II〕を得ることができる。
【0015】本発明において出発原料である一般式
〔I〕で表されるチオウレア誘導体は、例えば、下記化
【化5】 で示されるようなルートにより製造することができる。
【0016】まずル−ト1について説明する。一般式
〔III 〕(化6)
【化6】M−SCN 〔III 〕 (Mはカリウム原子、ナトリウム原子またはアンモニウ
ム基を表す。)で示されるチオシアネ−ト化合物と一般
式〔IV〕(化7)
【化7】 (式中、R3 およびR4 は水素原子、アルキル基、また
はアリ−ル基を表わす。また、Xはハロゲン原子を、Y
は脱離基を表す。)で示されるアルケニルハライド誘導
体とを反応させることにより、
【0017】一般式〔V〕(化8)
【化8】 (式中、R3 、R4 およびXは前記の一般式〔IV〕と同
じ意味を表わす。)で示されるチオシアネ−ト誘導体を
得、さらにこれを転位せしめて一般式〔VI〕(化9)
【化9】 (式中、R3 、R4 およびXは前記の一般式〔IV〕と同
じ意味を表わす。)で示されるイソチオシアネート誘導
体を得る。
【0018】ここで、式中、R3 、R4 は水素原子、前
記一般式〔I〕におけるR3 、R4と同様なアルキル
基、アリ−ル基が挙げられる。Xも前記一般式〔I〕と
同様、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ
素原子などのハロゲン原子を表わす。Yとしては例え
ば、塩素原子、臭素原子、メシルオキシ基、トシルオキ
シ基等の脱離基が挙げられる。一般式〔III 〕で示され
るチオシアネ−ト化合物としては例えば、チオシアン酸
カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アン
モニウムなどが挙げられ、一般式〔IV〕で示されるアル
ケニルハライドとしては例えば、3,4−ジクロロ−2
−ペンテン、2,3−ジブロモ−1−プロペン、2,3
−ジクロロ−1−プロペンなどが挙げられる。
【0019】チオシアネート化合物〔III 〕とアルケニ
ルハライド誘導体〔IV〕を反応させるにあたっては、通
常メタノール、エタノールなどの有機溶媒が使用され
る。その使用量はアルケニルハライド誘導体〔IV〕に対
して1〜100重量倍である。チオシアネート化合物
〔III 〕とアルケニルハライド誘導体〔IV〕とのモル比
は0.2〜5倍モルである。反応温度は30〜80℃
で、反応時間は0.5〜20時間である。生成するチオ
シアネート誘導体〔V〕は取り出してもよいし、取り出
さずにそのまま次の反応に用いてもよい。転位反応は、
無溶媒または溶媒の存在下に行われる。溶媒としては通
常トルエン、キシレン、クロルベンゼン、シクロベンゼ
ン、オクタン、デカンなどの有機溶媒が使用される。そ
の使用量はチオシアネート誘導体〔V〕に対して通常、
1〜20重量倍である。反応温度は80〜200℃で、
反応時間は0.5〜10時間である。
【0020】上記のようにして得られるイソチオシアネ
ート誘導体〔VI〕に一般式〔VII 〕(化10)
【化10】 (式中、R1 およびR2 は前記の一般式〔I〕と同じ意
味を表わす。)で示されるアンモニア誘導体を反応させ
ることにより一般式〔I〕(化11)
【化11】 (式中、R1 は水素原子、アルキル基、複数置換されて
いても良いアリ−ル基、複数置換されていても良いアリ
−ルカルボニル基、アルキルカルボニル基を表し、R2
は水素原子、アルキル基を表し、R3 およびR4 同一ま
たは相異なり、水素原子、アルキル基、またはアリ−ル
基を表し、R5 は水素原子を表す。また、Xはハロゲン
原子を表わす。)で示されるチオウレア誘導体を得るこ
とができる。
【0021】一般式〔VII 〕の式中、R1 およびR2
前記の一般式〔I〕と同じ意味を表わし、一般式〔VII
〕で示されるアンモニア誘導体としては例えば、アン
モニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ブチルアミ
ン、アニリン、3,5−ジクロロアニリン、ベンズアミ
ド、3,5−ジクロロベンズアミド、アセトアミドなど
が挙げられる。
【0022】イソチオシアネート誘導体〔VI〕とアンモ
ニア誘導体〔VII 〕を反応させるにあたっては、通常、
水またはメタノ−ル、エタノ−ルなどの有機溶媒が使用
される。その使用量はチオシアネート化合物〔III 〕に
対して1〜100重量倍である。イソチオシアネート誘
導体〔VI〕とアンモニア誘導体〔VII 〕とのモル比は
0.5〜5である。反応温度は30〜100℃で、反応
時間は0.5〜10時間である。
【0023】次にルート2について説明する。一般式
〔VIII〕(化12)
【化12】 (式中、R1 およびR2 は前記の一般式〔I〕と同じ意
味を表わす。)で示されるチオウレア化合物と一般式
〔IX〕(化13)
【化13】 (式中、R3 、R4 およびR5 は同一または相異なり、
水素原子、アルキル基、またはアリール基を表し、Xは
ハロゲン原子を、Yは脱離基を表す。)で示されるアル
ケニルハライド誘導体とを反応させることにより
【0024】一般式〔I〕(化14)
【化14】 (式中、R1 は水素原子、アルキル基、複数置換されて
いても良いアリ−ル基、複数置換されていても良いアリ
−ルカルボニル基、アルキルカルボニル基を表し、R2
は水素原子、アルキル基を表し、R3 、R4 およびR5
は同一または相異なり、水素原子、アルキル基、または
アリ−ル基を表し、Xはハロゲン原子を表わす。)で示
されるチオウレア誘導体を得ることが出来る。
【0025】ル−ト2において、一般式〔VIII〕の式
中、R1 およびR2 は前記の一般式〔I〕と同じ意味を
表わす。また、一般式化〔IX〕で示されるアルケニルハ
ライド誘導体のR3 、R4 およびR5 は水素原子、前記
の一般式〔I〕におけるR3 、R4 およびR5 と同様の
アルキル基、アリ−ル基を表わす。また、Xも前記の一
般式〔I〕と同様の例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子、フッ素原子などのハロゲン原子を表わし、Yと
しては例えば、塩素原子、臭素原子、メシルオキシ基、
トシルオキシ基等の脱離基を表す。
【0026】一般式〔VIII〕で示されるチオウレア化合
物としては例えば、チオウレア、N−メチルチオウレ
ア、N,N−ジメチルチオウレア、N−ブチルチオウレ
ア、N−フェニルチオウレア、N−(3,5−ジクロロ
フェニル)チオウレア、N−ベンゾイルチオウレア、N
−(3,5−ジクロロベンゾイル)チオウレア、N−ア
セチルチオウレアなどが挙げられる。また、一般式〔I
X〕で示されるアルケニルハライドとしては例えば、
3,4−ジクロロ−2−ペンテン、2,3−ジブロモ−
1−プロペン、2,3−ジクロロ−1−プロペンなどが
挙げられる。
【0027】チオウレア化合物〔VIII〕とアルケニルハ
ライド誘導体〔IX〕を反応させるにあたっては、通常メ
タノール、エタノール、トルエン、キシレンなどの有機
溶媒が使用され、その使用量はチオウレア化合物〔VII
I〕に対して1〜100重量倍である。チオウレア化合
物〔VIII〕とアルケニルハライド誘導体〔IX〕とのモル
比は0.2〜5である。反応系には塩基を存在させても
よく、使用される塩基としては水酸化ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられる。塩基の使
用量は通常、チオウレア化合物〔VIII〕1モルに対して
0.5〜5倍モルである。反応は相間移動触媒を添加す
ることにより促進させることが可能で、相間移動触媒と
しては例えば、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、
臭化テトラ−n−ブチルホスホニウム、塩化ベンジルト
リエチルアンモニウムなどが挙げられる。相間移動触媒
の添加量は通常、チオウレア化合物〔VIII〕1モルに対
して0.001〜0.2倍モルである。反応温度は30
〜100℃で、反応時間は1〜20時間である。
【0028】
【発明の効果】本発明により、2−アミノチアゾ−ル誘
導体を簡便に、高収率で製造することが可能となる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。本発明が実施例に限定されるものでないことは
言うまでもない。実施例中、収率および純度は高速液体
クロマトグラフィ−を用いて求めた。分析条件は以下に
示すとおりである。 カラム;スミパックス ODS A−212(住化分析
センタ−製) 移動相;りん酸標準緩衝水溶液(pH 6.86) :水:メタノ
−ル=1:20:2 移動相流速;1ml/min. カラム温度;35℃
【0030】実施例1 N−(2−クロロ−2−プロペニル)チオウレア 30
1.3mgを、予め氷冷し十分に攪拌されている80%
硫酸2.46g中に添加し、その後90℃に昇温し、同
温度で1.5時間攪拌して反応した。冷却後、反応液に
氷水を添加し炭酸水素ナトリウムを用いて中和した。こ
れに酢酸エチルを加えて生成物を有機層へ抽出し、抽出
した有機層は水で洗浄した。溶媒を減圧下に留去したと
ころ黄茶白色で固体の5−メチル−2−アミノチアゾ−
ル184.7mgを得た。純度は95.5%、収率は7
7%であった。1 H−NMR(CDCl3 、270MHZ )δ(pp
m) 6.7(1H、q)、4.9(2H、br)、2.3
(3H、d) mass(EI):m/e=114(親ピ−ク) 融点:92−95℃
【0031】実施例2 N−(2−クロロ−2−プロペニル)チオウレア、1
6.1mgとトルエン、0.6mlとの混合物に塩化第
二スズ(SnCl4 )25μlを添加し、その後90℃
に昇温し、同温度で1時間攪拌して反応した後、35%
塩酸0.5mlを添加し、同温度で1時間攪拌して反応
した。冷却後、反応液に氷水を添加し炭酸水素ナトリウ
ムを用いて中和した後に、アセトニトリルで所定量に希
釈して収率を高速液体クロマトグラフィ−を用いて求め
た。5−メチル−2−アミノチアゾ−ルの収率は95%
であった。
【0032】参考例1 チオシアン酸カリウム、48.6gを300mlのエタ
ノールに室温で攪拌しながら添加し、50℃に昇温し
た。50℃で攪拌しながら2,3−ジクロロ−1−プロ
ペン、55.5gを1.75時間かけて添加した後、同
温度で9.5時間攪拌しながら反応させた。析出した無
機塩を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した後残さを蒸留
し、沸点77−78℃/11mgHgの留出物44.3
gを得た。留出物の 1H−NMR分析結果により2−ク
ロロ−2−プロペニルイソチオシアネートの純度は51
%であり、残りは2−クロロ−2−プロペニルチオシア
ネートであった。留出物を120℃油浴中で4時間加熱
することにより2−クロロ−2−プロペニルイソチオシ
アネート、42.7gを得た(収率64%)。 1H−N
MR分析により純度は94%であった。1 H−NMR(CDCl3 /TMS)δ(ppm):
5.6(1H,m)、5.5(1H,m)、4.3(2
H,t) mass(EI):m/e(親ピーク)=133
【0033】このようにして得た2−クロロ−2−プロ
ペニルイソチオシアネート、42.6gを室温で攪拌下
に25%アンモニア水中へ0.5時間かけて滴下した
後、80℃に昇温し、同温度で1.0時間攪拌した。約
10℃に冷却後、冷水25mlを加えて希釈し、析出し
た結晶を濾過した。結晶を冷水で洗浄後、真空下に乾燥
してN−(2−クロロ−2−プロペニル)チオウレア、
37.2gを得た(収率77%)。高速液体クロマトグ
ラフィー分析により純度は99%以上であった。1 H−NMR(CDCl3 /TMS)δ(ppm):
6.4(1H,br)、5.8(2H,br)、5.4
(1H,s)、5.3(1H,s)、4.1(2H,b
r) mass(EI):m/e(親ピーク)=150

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕(化1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、アルキル基、複数置換されて
    いても良いアリ−ル基、複数置換されていても良いアリ
    −ルカルボニル基、アルキルカルボニル基を表し、R2
    は水素原子、アルキル基を表し、R3 、R4 およびR5
    は同一または相異なり、水素原子、アルキル基、または
    アリ−ル基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。)で
    示されるチオウレア誘導体に酸を作用せしめることを特
    徴とする一般式〔II〕(化2) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は前記と同
    じ意味を表わす。)で表わされる2−アミノチアゾ−ル
    誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】酸が強酸性のプロトン酸である請求項1記
    載の2−アミノチアゾ−ル誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】酸がルイス酸とプロトン酸との混合物であ
    る請求項1記載の2−アミノチアゾ−ル誘導体の製造
    法。
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