JPH0625183Y2 - 折り畳み式側柵 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はベッドのサイドフレームに設けられる折り畳み
式側柵に関するものである。

（従来の技術） 一般に、ベッドのサイドフレームに設けられる側柵は患
者サポート用としての機能を有することは周知の通りで
ある。この側柵として、サイドフレームに差し込むだけ
の柵や、折り畳み式、回転して下降する柵等、種々の構
造を有するものが商品化されている。

ところで、前記した側柵のうち、折り畳み式側柵１は、
第４図ａ、ｂに示すように、ベッド２のサイドフレーム
３上に軸着された縦枠４と、上部横枠５と、縦枠４と上
部横枠５とに介在された立位状態に保持するための立位
保持機構６とから構成される。

かかる構成の折り畳み式側柵１には、第４図ａに示す全
体を折り畳む形式のものや、第４図ｂに示すように２分
割形成されて、それぞれ、別個に折り畳むことができる
形式のものがある。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、いずれの形式のものにおいても、サイド
フレーム３上で折り畳むことができるように、折り畳み
スペースＳを設定しておく必要があり、このために、ベ
ッド側面全体をカバーすることはできない。

本考案は前記した課題を克服するためになされたもの
で、ベッド側面全体をカバーすることのできる折り畳み
式側柵を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 前記した課題を解決するために、本考案は、ベッドのサ
イドフレーム上に複数の縦枠の一端部を所定間隔ごとに
軸着すると共に、前記縦枠の他端部にヘッドボード側か
らサイドフレームの略中間部に至る上部横枠を軸着して
なる第１の側柵と、フットボード側からサイドフレーム
の略中間部間に設けられた縦枠の他端部に上部横枠を軸
着してなる第２の側柵とに分割形成し、サイドフレーム
の略中間部側における第１側柵側の縦枠と上部横枠と、
第２側柵側の縦枠と上部横枠とに、それぞれ立位保持機
構を介在させ、前記第１側柵、第２側柵の縦枠をサイド
フレームの長軸方向からベッド幅方向内側と外側とに所
定角度ずらして折り畳むように軸着し、第１側柵はヘッ
ドボード側からサイドフレームの中間部方向に、第２側
柵はフットボード側からサイドフレームの中間部方向に
折り畳むようにしたものである。

（作用） 本考案による折り畳み式側柵では、第１側柵と、第２側
柵とが対向するサイドフレームの中間部において、それ
ぞれ設けられた立位保持機構を操作して、立位保持が解
除されることにより、前記第１側柵および第２側柵は、
サイドフレームの長軸方向に、且つベッド幅方向の内側
と外側に、折り畳まれることになる。このため、前記第
１側柵および第２側柵は、交叉状態で折り畳まれても、
それぞれが、ぶつかりあうことはない。

以上本考案による折り畳み式側柵を構成する第１側柵と
第２側柵とは、ヘッドボード側およびフットボード側か
らサイドフレームの中間部方向に交叉状態で折り畳むこ
とができるため、折り畳みスペースは不要であり、ベッ
ドサイドを全面的にカバーすることができる。

（実施例） 次に、本考案にかかる折り畳み式側柵を備えたベッドに
ついて、１実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以
下説明する。

第１図において、参照符号10は折り畳み式側柵を示し、
この折り畳み式側柵10は、ベッド11のサイドフレーム12
上において、ヘッドボード13側からサイドフレーム12の
略中間部に至る第１の側柵14と、フットボード15側から
サイドフレーム12の略中間部に至第２の側柵16とに分割
構成されている。

前記第１側即14はサイドフレーム12上に一端部が軸着さ
れた複数の縦枠17と、この縦枠17の他端部に軸着された
上部横枠18と、サイドフレーム12の略中間部側におい
て、縦枠17と上部横枠18との間に介在された立位保持機
構19とからなる。

一方、前記第２側柵16も第１側柵14同様の構成体からな
り、複数の縦枠17と上部横枠18と立位保持機構19とから
なる。

前記第１側柵14の縦枠17は、第２図に示すように、一端
部がサイドフレーム12上において、サイドフレーム12の
長軸方向に鉛直なベッド幅方向から、反時計廻りに所定
角度αの方向にピン部材20によって回動自在に軸止めさ
れており、他端部も、上部横枠18に同様の角度αの方向
に軸止めされている。また、かかる第１側柵14の折り畳
み方向は、ヘッドボード13側からサイドフレーム12の略
中間部に指向する方向である。

一方、第２側柵16の縦枠17も、一端部がサイドフレーム
12上において、サイドフレーム12の長軸方向に鉛直なベ
ッド幅方向から、反時計廻りに所定角度αの方向にピン
部材20によって回動自在に軸止めされ、他端部も、上部
横枠18に同様の角度αの方向に軸止めされ、折り畳み方
向がフットボード15側からサイドフレーム12の略中央部
に指向する方向である。

前記第１側柵14および第２側柵16の上部横枠18は、図か
らも容易に諒解されるように、ヘッドボード13近傍から
サイドフレーム12の中間部に至り、さらに、前記中間部
からフットボード15近傍に至っている。

前記立位保持機構19は、縦枠17に取り付けられた係止具
と、上部横枠18に取り付けられたバネ力の付勢された操
作レバー付突出片とからなり、係止具に穿設された係止
孔に、突出片を嵌合することで、第１側柵14および第２
側柵16を立位状態に保持するものである。

本考案にかかる折り畳み式側柵10は以上のように構成さ
れるものであり、次に、この作用を説明する。

折り畳み式側柵10を構成する第１側柵14および第２側柵
16の上部横枠18は、第１図に示すように、ヘッドボード
13近傍からサイドフレーム12の中間部に至って、さら
に、前記中間部からフットボード15近傍に至るため、ベ
ッド11サイドを完全にカバーする状態となる。

従って、立位状態にあるときは、側柵として、十分な機
能を発揮する。

次に、患者のベッド11の乗り降りの際、さらには、ベッ
ド11サイドにおける治療行為の際、サイドフレーム12上
の第１側柵14および第２側柵16を共に折り畳むようにす
る。すなわち、第１側柵14と、第２側柵16とが対向する
サイドフレーム12の中間部において、それぞれ設けられ
た立位保持機構19の操作が行なわれる。

操作レバーを操作して、突出片をバネ力に抗して縦枠17
に取り付けられた係止具から前記突出片を退動して、立
位保持が開放されると、前記第１側柵14および第２側柵
16の縦枠17はそれぞれ、ヘッドボード13側からサイドフ
レーム12の略中間部へ、フットボード15側からサイドフ
レーム12の略中間部に指向して折り畳まれていく。この
際、第１側柵14の縦枠17は、一端部がサイドフレーム12
において、サイドフレーム12の長軸方向に鉛直なベッド
幅方向から、反時計廻りに所定角度αの方向にピン部材
20によって回動自在に軸止めされており、他端部も、上
部横枠18に同様の角度αの方向に軸止めされているた
め、サイドフレーム12の略中間部側の上部横枠18端部
は、サイドフレーム12の長軸方向からベッド幅方向外側
に折り畳まれる。一方、第２側柵16の中間部側の上部横
枠18端部は、ベッド幅方向内側に折り畳まれる（第３図
参照）。

このように、前記第１側柵14および第２側柵16は、サイ
ドフレーム12の長軸方向に、且つベッド幅方向の内側と
外側に、折り畳まれるため、前記第１側柵14および第２
側柵16は、交叉状態で折り畳まれても、それぞれが、ぶ
つかりあうことはない。

また、第１側柵14および第２側柵16のうち、いずれか一
方のみを折り畳むことも可能である。

（考案の効果） 本考案によれば、 ベッドサイドを完全にカバーすることができ、側柵と
して、十分な機能を発揮させることができる。

第１側柵および第２側柵の縦枠はサイドフレームの長
軸方向からベッド幅方向内側と外側とに所定角度ずらし
て折り畳むように軸着されているため、前記第１側柵お
よび第２側柵は、サイドフレームの長軸方向に、且つベ
ッド幅方向の内側と外側に、折り畳むことができ、前記
第１側柵および第２側柵は、交叉状態で折り畳まれて
も、それぞれが、ぶつかりあうことはない。

このように操作は簡単であり、いちいち側柵を取り外し
たり差し込んだりする労力は不要となり、迅速な処置に
対応することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる折り畳み式側柵を適用したベッ
ドの１実施例を示す側面説明図、 第２図は第１図に示す折り畳み式側柵の要部拡大説明
図、 第３図は本考案にかかる折り畳み式側柵の作用説明図、 第４図ａ、ｂは従来にかかる折り畳み式側柵の一例を示
す側面図である。 10……折り畳み式側柵、11……ベッド、12……サイドフ
レーム、13……ヘッドボード、14……第１側柵、15……
フットボード、16……第２側柵、17……縦枠、18……上
部横枠、19……立位保持機構、20……ピン部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ベッドのサイドフレーム上に複数の縦枠の
   一端部を所定間隔ごとに軸着すると共に、前記縦枠の他
   端部にヘッドボード側からサイドフレームの略中間部に
   至る上部横枠を軸着してなる第１の側柵と、フットボー
   ド側からサイドフレームの略中間部間に設けられた縦枠
   の他端部に上部横枠を軸着してなる第２の側柵とに分割
   形成し、サイドフレームの略中間部側における第１側柵
   側の縦枠と上部横枠と、第２側柵側の縦枠と上部横枠と
   に、それぞれ立位保持機構を介在させ、前記第１側柵、
   第２側柵の縦枠をサイドフレームの長軸方向からベッド
   幅方向内側と外側とに所定角度ずらして折り畳むように
   軸着し、第１側柵はヘッドボード側からサイドフレーム
   の中間部方向に、第２側柵はフットボード側からサイド
   フレームの中間部方向に折り畳むようにしたことを特徴
   とする折り畳み式側柵。