JPH06250682A - カラオケ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホスト局との間の通信に必要な料金が安く、
しかも演奏データを記憶しておく記憶装置が大容量でな
くとも済むオンライン型のカラオケ装置を提供する。 【構成】 ホスト局１から通信回線３を経由して転送さ
れた演奏データを所定容量の記憶手段５に記憶して繰り
返し使用するカラオケ装置２であって、前記記憶手段の
空き領域の容量を検出する記憶状態検出手段７と、前記
記憶手段から読み出されて使用された演奏データの使用
時期を記録する履歴記録手段９と、前記記憶手段に記憶
されている演奏データの内、使用時期の古い演奏データ
を消去して前記空き領域を生成する不要データ消去手段
８とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ホスト局から通信回線
を経由して転送された演奏データを記憶手段に記憶して
繰り返し使用するカラオケ装置に関し、特に前記記憶手
段の容量とホスト局からのデータ転送回数を共に低減可
能としたカラオケ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】指定された演奏曲を再生し、マイクから
入力される音声を混合して出力する機能を有したカラオ
ケ装置は、スナック等の飲食店に限らず広く普及する傾
向にある。特に最近ではカラオケを主として楽しむカラ
オケボックスも出現している。一般的な自己完結型のカ
ラオケ装置には、演奏情報や画像情報を記憶した記憶系
と、演奏曲を再生し、これに歌い手の音声を混合する音
響系と、演奏曲に合わせて背景画像や歌詞画像を表示す
る映像系と、これら各系を制御する制御系とが含まれ
る。

【０００３】この様な自己完結型のカラオケ装置はオフ
ライン型であるため、演奏曲の追加は新たな記録媒体
（ディスク）の供給に頼るしかない。これに対し、全て
の演奏データを有するホスト局との間を通信回線で接続
し、希望する演奏データをホスト局から転送してもらう
オンライン型のカラオケ装置は、新曲の演奏データを記
録媒体が供給されるまで待つ必要がない。

【０００４】上述したオンライン型のカラオケ装置にも
２種類ある。一つは、カラオケ装置側に演奏データを蓄
える記憶装置を備え、その記憶装置に、ホスト局から早
朝等の空き時間帯に転送されてくる全ての演奏データを
日々更新しながら格納して使用する半オンライン型であ
る。他の一つは、上述した記憶装置を装備せず、その都
度必要な演奏データをホスト局に要求して転送してもら
う完全オンライン型である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述した半オンライン
型のカラオケ装置は、演奏データを記憶装置から読み出
して使用できるため、演奏曲の再生開始までの時間が短
いという利点はあるものの、大容量の記憶装置（例え
ば、ハードディスク）を必要とするため、初期設置コス
トが高くなる欠点がある。

【０００６】一方、完全オンライン型のカラオケ装置
は、大容量の記憶装置を必要としないため、初期設置コ
ストが低いという利点はあるものの、その都度通信回線
を使用するため、通信料金がかさむ欠点がある。また、
カラオケ装置側から要求を出してから実際に演奏データ
を受信できるまでに時間がかかるため、演奏開始を暫く
待たなければならない点も問題である。さらには、一つ
のホスト局に多くのカラオケ装置が接続された場合、ホ
スト局側の処理負担が増大することも考えられる。

【０００７】本発明は、完全オンライン型と半オンライ
ン型の中間的なカラオケ装置、即ち、ホスト局との間の
通信に必要な料金が安く、しかも演奏データを記憶して
おく記憶装置が大容量でなくとも済むオンライン型のカ
ラオケ装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明では、ホスト局から通信回線を経由して転送され
た演奏データを所定容量の記憶手段に記憶して繰り返し
使用するカラオケ装置であって、前記記憶手段の空き領
域の容量を検出する記憶状態検出手段と、前記記憶手段
から読み出されて使用された演奏データの使用時期を記
録する履歴記録手段と、前記記憶手段に記憶されている
演奏データの内、使用時期の古い演奏データを消去して
前記空き領域を生成する不要データ消去手段とを備えて
なることを特徴とする。

【０００９】

【作用】本発明において、カラオケ装置側に装備される
記憶手段には、実際に再生された演奏データの履歴を反
映して、歌い手の好む度合いの強い演奏データが保存さ
れる。このため、希にしか再生されない曲を含む全ての
演奏データを無駄に記憶しておく記憶容量は必要としな
い。にもかかわらず、必要な演奏データはホスト局から
オンラインで提供されるので、記憶手段に記憶されてい
ない曲がリクエストされても全く支障はない。

【００１０】本発明において、ホスト局との通信に必要
な料金は、完全オンライン型のようにその都度アクセス
するケースよりは遥かに安い。また、ある程度学習が進
み、記憶手段に保存された演奏データの種類が時流に乗
ったものになれば、全ての演奏データを毎日更新する半
オンライン型よりも安くなると予測される。しかも、こ
の様にして記憶状態の学習が進むと、必要な演奏データ
の大半を記憶手段から提供できるようになるので、半オ
ンライン型の高速再生が多くの曲に対して実現できる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図１は本発明の基本構成を示すブロック図であ
る。同図において、１はホスト局、２はカラオケ装置、
３は両者の間を接続する通信回線である。ホスト局１を
使用するカラオケ装置２の数は任意であり、それぞれが
共通のホスト局１に対し異なる通信回線３を介してアク
セスすることができる。

【００１２】ホスト局１は全ての曲の演奏データを演奏
データベース４に保有し、新曲がでればその演奏データ
を追加して格納する。そして、カラオケ装置２からの要
求があると、ホスト局１は速やかに対応する演奏データ
を通信回線３を介して要求のあったカラオケ装置に転送
する。カラオケ装置２は、ホスト局１から転送された演
奏データを外部記憶装置５に記憶し、必要時に読み出し
て再生する。この記憶装置５に対しデータの書き込み
（Ｗ）および読み出し（Ｒ）の各制御を行うのはＲ／Ｗ
制御部６である。

【００１３】記憶装置５は初期状態では何も演奏データ
を記憶していないので、全て空き領域と考えることがで
きる。一例として、ホスト局１側の演奏データベース４
が５０００曲の演奏データを保有すると仮定した場合、
カラオケ装置４側の記憶装置５の記憶容量をそれより少
ない、例えば１０００曲分に設定し、初期設置コストを
低減する。データサイズが１曲当たり１００Ｋバイトで
あると仮定すると、１０００曲分記憶する記憶装置５の
容量は、１００Ｍバイトであり、さほど大きな容量では
ない。

【００１４】本発明のカラオケ装置２では、歌い手の注
文に応じて指定曲の曲番号を入力すると、先ず記憶装置
５の中に該当する曲の演奏データが記憶されているか否
かを確認する。指定曲の演奏データが記憶されていれ
ば、その演奏データを記憶装置５から読み出して再生す
る。記憶装置５がハードディスクの場合、１曲分の演奏
データのロードは１〜２秒で完了し、演奏曲が迅速に再
生される。

【００１５】指定曲の演奏データが記憶装置５に記憶さ
れていないときは、ホスト局１にアクセスして対応する
演奏データを転送してもらう。通信回線３が高速なＩＳ
ＤＮ回線である場合、１曲の演奏データの転送は１５秒
ほどで完了する。本発明では、ホスト局１から転送され
た演奏データを使い捨てにするのではなく、一端記憶装
置５に記憶してから使用する。または、演奏を行いなが
らディスクへ書き込みをすれば、演奏までの待ち時間を
短くできる。

【００１６】ホスト局１からの演奏データの取り込みを
継続すると、次第に記憶装置５の中に記憶された演奏デ
ータ数が増加するので、歌い手の注文に対し記憶装置５
内の演奏データで対応できるケースが増加する。しかし
ながら、中には希にしか演奏されない古い曲や極めて新
しい曲に対する注文も発生するので、記憶装置５に記憶
限界まで演奏データを記憶したとしても、カラオケ装置
２からホスト局１に対するアクセスが皆無になる訳では
ない。

【００１７】記憶装置５が記憶限界まで演奏データを記
憶した状態で、次の指定曲の演奏データが記憶装置５に
記憶されていない場合、仮にホスト局１から該当する演
奏データを取り込んでも記憶する領域がない。この点を
回避するために、本発明では、記憶装置５に記憶されて
いる全演奏データの中で、その後曲指定される確率が低
い一部の不要データを消去して、新たな演奏データを記
憶できる空き領域を常に生成しておく。

【００１８】記憶装置５に必要な空き領域を常に確保し
ておくために、図１のカラオケ装置２は、記憶装置５が
必要な空き領域を確保した記憶状態であるか否かを検出
する記憶状態検出部７と、この記憶状態検出部７が空き
領域不足を検出したときに、一部（例えば、１曲または
複数曲分）の不要データを消去する不要データ消去部８
と、どの演奏データが消去されるべき不要データである
かを使用時期および使用回数で指示する履歴記録部９を
備える。

【００１９】履歴記録部９は、各演奏データ毎に使用時
期と使用回数を例えば記憶装置５の一部領域を使用して
記憶しておく。使用時期に関しては、最初は記憶装置５
への記憶日時、２回目以降は記憶装置５から読み出され
た日時である。また、使用回数については、設置初期か
ら現在までの累積指定回数、または現在から過去一定期
間内の累積指定回数である。

【００２０】この様な履歴データをもとに、次のように
判断する。使用時期については、最新の使用時期が最も
重要と考えられる。そこで、最近の使用時期だけで要／
不要を判断するようにしても良い。但し、それだけで要
／不要を判断すると、最近は指定されていないが、それ
までに頻繁に指定された曲が不要と判定されることもあ
る。そこで、使用回数を考慮する。平易な表現をすれ
ば、最近良く指定される曲を残しておき、かなり前に１
回指定された程度の曲は消去する、ということである。
この様な演奏データの入れ替えをする事で、記憶装置５
は限られた容量でありながら、ホスト局１に依存する率
を低減しながら、指定曲の演奏データを迅速且つ安価に
供給できるようになる。

【００２１】図２は、音源カラオケに適用した本発明の
一実施例を示すブロック図である。この例で示す音源カ
ラオケ装置２は、ＩＳＤＮ回線３を通してホスト局に接
続される。ホスト局の構成は図１と同様である。外部記
憶装置５はＨＤ（ハードディスク）であり、ここにＩＳ
ＤＮ回線３を通してホスト局から転送されてきた演奏デ
ータＤ１が記憶される。この音源カラオケ装置２内はバ
ス接続構成となっており、ＩＳＤＮ回線３からの演奏デ
ータは、ＩＳＤＮインターフェイス（Ｉ／Ｆ）１１、バ
ス（ＢＵＳ）１２、ＨＤインターフェース１３を通して
ＨＤ５に格納される。図１のＲ／Ｗ制御部６は、ＣＰＵ
１４のソフトで実現される。記憶状態検出部７、不要デ
ータ消去部８、履歴記録部９も同様である。但し、履歴
ファイルＤ２はＨＤ５内に設ける。

【００２２】ＣＰＵ１４は、このカラオケ装置全体の動
作を制御・管理する。ＲＯＭ１５は、演奏制御プログラ
ム等を含む動作プログラムを格納している。ＲＡＭ１６
は、ＣＰＵ１４によって、このカラオケ装置の動作を制
御・管理するときに使用されるメモリである。ＲＯＭ１
５内の動作プログラムは、このカラオケ装置の電源投入
時にＣＰＵ１４の制御によりＲＡＭ１６にロードされ
る。操作子インターフェース１７は、このカラオケ装置
を操作するためのリモコンおよびフロントパネルボタン
からの入力を取り込む。

【００２３】音源１８は、ＨＤ５から読み出された演奏
データにより駆動されて演奏曲の楽音信号を生成するい
わゆるミュージックシンセサイザである。マイク１９
は、このカラオケ装置を使用して歌唱を行う歌い手の音
声を入力するために使用される。マイクミキシングアン
プ２０は音源１８の出力とマイク１９の出力とをミキシ
ングし、増幅してスピーカ２１に出力する。フォントＲ
ＯＭ２２は、演奏データに合わせた歌詞等の文字情報を
発生し、これをビデオインターフェース２３を通してデ
ィスプレイ２４に表示する。このディスプレイ２４で
は、通常演奏曲に合わせた静止画或いは動画の背景画像
が表示される。

【００２４】本発明にかかるカラオケ装置２を使用する
ユーザは、旧来のカラオケ装置と同様の用法で歌うこと
ができる。即ち、リモコンやフロントパネルから希望と
する曲の番号を入力すれば、その演奏データが音源１８
において演奏曲に変換され、スピーカ２１からその曲が
聞こえてくる。同時に、ディスプレイ２４に対応する歌
詞が表示されるので、これをガイドに歌を歌うことかで
きる。この場合、ユーザは、その演奏データがＨＤ５か
ら読み出されたものか、ホスト局からオンラインで取り
込まれたものかを全く意識する必要はなく、また特別な
操作も必要としない。

【００２５】ＨＤ５内部の演奏データ履歴ファイルＤ２
は、曲指定がある毎に更新される。また、不要データ消
去部７によって不要データが消去された場合には、この
履歴ファイルＤ２からもその項目を削除する。通常のカ
ラオケ装置では、複数の曲を予約指定することができる
ので、一つの曲の演奏中に、演奏待機中の他の曲に対す
る処理、即ち、その曲の演奏データがＨＤ５内にあるか
否かの判定処理、或いは指定曲の演奏データをホスト局
から取り込む処理等を行うことができる。

【００２６】指定された曲の演奏データがＨＤ５内はも
とより、ホスト局１側のデータベース４にも無い場合、
その不存在を確認するまでに無駄な時間と通信料金を必
要とする。この点を避けるためには、次のようにすると
効果的である。先ず、ホスト局側の演奏データに連続し
た曲番号を付す。例えば、５０００曲であれば、０００
１番から５０００番、というようにである。そして、デ
ータベース４側に１曲追加されたら、その曲番号を１増
加させて５００１番とする。この操作と並行し、ホスト
局は現在の最新曲番号を、例えば１日に１回カラオケ装
置２側に通知する（或いはカラオケ装置２側が要求して
取り込む）。カラオケ装置２は、この最新曲番号と、そ
れを取り込んだ日時（カレンダＬＳＩ２５から読み取
る）を組として記憶装置５に記憶する。Ｄ３がその組デ
ータである。

【００２７】カラオケ装置２側では、曲番号が指定され
た場合、先ずデータＤ３を読みだして最新曲番号と比較
する。そして、指定曲番号が最新曲番号を越えていた
ら、記憶装置５のサーチはもとより、ホスト局へのアク
セスもせずに、異常処理をする。例えば、その曲が不存
在であることを、リモコン等の表示部に表示する。指定
曲番号が最新曲番号以下であれば、通常の処理を行う。
このようにすることで、データベースに存在しない演奏
データの不存在確認を迅速に行うことが可能となる。デ
ータＤ３の有効期限は例えば１日限りとし、翌日には更
新する。

【００２８】最新曲番号だけをＨＤ５に記録する上述し
た方式の代わりに、ホスト側データベースが保有する有
効曲番号全てをリスト形式にしてＨＤ５に記録する方式
も考えられる。この方式の利点は、曲番号の付し方に制
約がないため、例えばアルファベット等を使用してジャ
ンル分けする事ができる点である。この様にしても、デ
ータ量はさほど増加しない（数Ｋ〜数１０Ｋバイトで済
む）。なお、通信回線３は、ＩＳＤＮに限らず、通常の
電話回線とモデムの組み合わせでも良い。また、記憶装
置５も、光磁気（ＭＯ）ディスク、フラッシュメモリ等
でも良い。

【００２９】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ホス
ト局との間の通信に必要な料金が安く、しかも演奏デー
タを記憶しておく記憶装置が大容量でなくとも済むオン
ライン型のカラオケ装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の基本構成を示す概略ブロック図であ
る。

【図２】 本発明の一実施例を示す音源カラオケ装置の
ブロック図である。

【符号の説明】

１…ホスト局、２…カラオケ装置、３…通信回線、４…
演奏データベース、５…外部記憶装置、６…Ｒ／Ｗ制御
部、７…記憶状態検出部、８…不要データ消去部、９…
履歴記憶部、１１…ＩＳＤＮインターフェース、１２…
バス、１３…ＨＤインターフェース、１４…ＣＰＵ、１
５…ＲＯＭ、１６…ＲＡＭ、１７…操作子インターフェ
ース、１８…音源、１９…マイク、２０…マイクミキシ
ングアンプ、２１…スピーカ、２２…フォントＲＯＭ、
２３…ビデオインターフェース、２４…ディスプレイ、
２５…カレンダＬＳＩ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホスト局から通信回線を経由して転送さ
   れた演奏データを所定容量の記憶手段に記憶して繰り返
   し使用するカラオケ装置であって、 前記記憶手段の空き領域の容量を検出する記憶状態検出
   手段と、 前記記憶手段から読み出されて使用された演奏データの
   使用時期を記録する履歴記録手段と、 前記記憶手段に記憶されている演奏データの内、使用時
   期の古い演奏データを消去して前記空き領域を生成する
   不要データ消去手段と、を備えてなることを特徴とする
   カラオケ装置。
2. 【請求項２】 ホスト局から通信回線を経由して転送さ
   れた演奏データを所定容量の記憶手段に記憶して繰り返
   し使用するカラオケ装置において、 前記記憶手段の空き領域の容量を検出する記憶状態検出
   手段と、 前記記憶手段から読み出されて使用された演奏データの
   使用時期および使用回数を記録する履歴記録手段と、 前記記憶手段に記憶されている演奏データの内、使用時
   期が古く、且つ使用回数の少ない演奏データを消去して
   前記空き領域を生成する不要データ消去手段と、を備え
   てなることを特徴とするカラオケ装置。