JPH0625061B2 - 抗ウイルス性化合物 - Google Patents

抗ウイルス性化合物

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JPH0625061B2
JPH0625061B2 JP60144418A JP14441885A JPH0625061B2 JP H0625061 B2 JPH0625061 B2 JP H0625061B2 JP 60144418 A JP60144418 A JP 60144418A JP 14441885 A JP14441885 A JP 14441885A JP H0625061 B2 JPH0625061 B2 JP H0625061B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D239/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings
    • C07D239/02Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D239/24Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D239/28Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D239/46Two or more oxygen, sulphur or nitrogen atoms
    • C07D239/47One nitrogen atom and one oxygen or sulfur atom, e.g. cytosine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
    • C07D405/12Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は或る群のピリミジン誘導体を抗ウイルスに使用
することおよびこのような新規な誘導体に関する。
英国特許第1,523,865号明細書および米国特許
第4,199,574号には9位置、すなわちプリン
ヌクレオシドで通常糖基により占められている位置に、
アクリル系側鎖を含有する広範な種類のプリン誘導体が
記載されている。これらの誘導体はペルペス シンプレ
ツクス(単純疱疹)、バリセラ ゾースター(varicell
a zoster)およびエプステイン−バール(Epstein-Bar
r)ウイルスを含むへルペス群の数種のDNA ウイルスに
対して抗ウイルス活性を有することが見い出されてい
る。
これらの誘導体のなかで、9−(2−ヒドロキシエトキ
シメチル)グアニン(別名アサイクロビルとして知られ
る)がインビトロおよびインビボの両方で単純疱疹ウイ
ルスに対して特に良好な活性を有することが見い出され
ている。
他方、1位置、すなわちピリミジン ヌクレオシドで通
常糖基により占められている位置にアサイクロビルと同
じ非環式鎖を有する多くのピリミジン誘導体は単純疱疹
ウイルスタイプIに対して僅かな活性を有するか、また
は活性を有しないことが報告されている〔ジエイ.メ
ド.ケミ.(J.Med. Chem.)、(1981年)、
、753頁〕。
本発明により、次式で示すことができる1−〔2−ヒド
ロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシメチル〕シ
トシンおよびその生理学的に許容されうる塩およびその
エステル(このようなエステルの生理学的に許容されう
る塩を包含する)が以下に記載するように或る種のウイ
ルス感染の処置に有用であることが驚くべきことに見い
出された: 治療に都合良く使用できる式(I)の化合物の生理学的に
許容されうる塩は乳酸、酢酸、マレイン酸またはp−ト
ルエンスルホン酸のような有機酸の生理学的に許容され
うる塩並びに塩酸のような鉱酸の生理学的に許容されう
る塩を包含する。
式(I)の化合物およびその生理学的に許容されうる塩お
よびエステル並びにこのようなエステルの塩は種々のDN
A ウイルス、特にサイトメガロウイルス(Cytomegalovi
rus)(CMV )、エプステイン−バール(Epstein−Bar
r)ウイルス( EBV)、バリセラ ゾースター(varicel
la zostor)ウイルス(VZV )およびB型肝炎(hepatit
is B)ウイルスにより発症する病気の処置に特に有用で
ある。CMV は脳淡、精神薄弱、新生児盲目および聴覚消
失、骨髄移植受容者および腎移植受容者における肺炎、
血小板減少性紫斑症、CMV 単核細胞症および肝炎を発症
させる;EBV は単核細胞症を発症させる;VZV は水痘、
肺炎、脳炎、血管内凝固障害、散在性帯状ヘルぺス、肝
炎、帯状疱疹および角膜炎を発症させる。B型肝炎ウイ
ルスはヒトの肝炎の原因体の一種であるDNA ウイルスで
ある。ヒト医療におけるその使用に加えて、式(I)の化
合物並びにその生理学的に許容されうる塩およびエステ
ルおよびこのようなエステルの塩はその他の動物、たと
えばその他の哺乳動物におけるウイルス性病気の処置ま
たは予防に投与できる。
本発明の方法の処置または予防に投与できる。
本発明の方法は式(I)の化合物、またはその生理学的に
許容されうる塩あるいはエステル(このようなエステル
の塩を含む)のウイルス複製阻止有効量を感染細胞に適
用することを含む哺乳動物の宿主細胞におけるCMV 、EB
V またはVZV あるいはB型肝炎ウイルスの複製を阻止す
ることを包含する。
本発明のもう一つの特徴は、動物、たとえばヒトのよう
な哺乳動物におけるウイルス性病気の治療、たとえば処
置または予防に使用するために、式(I)の化合物並びに
その生理学的に許容されうる塩およびエステル(および
このようなエステルの塩)を提供することにある。
式(I)の化合物またはその生理学的に許容されうる塩あ
るいはエステル、またはこのようなエステルの塩は、た
とえば以下に記載するような同一のまたは類似の化合物
の製造について当技術で既知の方法のいづれかにより製
造できる。
本発明によりまた、式(I)の化合物またはその生理学的
に許容されうる塩あるいはエステルまたはこのようなエ
ステルの塩のDNA ウイルム感染症、特にB型肝炎ウイル
ス、VZV 、EBV またはCMV 感染症の処置用の医薬の製造
における使用が提供される。
驚くべきことに、式(I)の化合物のエステル、特にジピ
バリン酸エステルの経口投与がマウスおよびラツトにお
ける尿レベルで証明して、式(I)の化合物それ自体の経
口投与量よりも実質的に高い式(I)の化合物の体液レベ
ルを生じさせることがまた見い出された。
本発明はさらにまた、新規化合物として、式(I)の化合
物の生理学的に許容されうるエステルおよびこのような
エステルの生理学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のこの態様の新規化合物は、たとえば次式(II)で
示すことができる化合物およびその生理学的に許容され
うる塩である: 〔式中R1およびR2は同一または異なることができ、そ
れぞれ水素およびCOR から選ばれ、ここでRは水素、1
〜12個の炭素原子を含有する分枝鎖状または直鎖状ま
たは環状(多環状を含む)アルキル、フエニルまたはナ
フチル(α−またはβ−)から選ばれ、このフエニルま
たはナフチルは1〜3個のC1 4アルキル、C1 4アル
コキシおよびハロから選ばれる置換基を有することがで
き、但しR1およびR2の一方だけが水素であることがで
き、またはR1およびR2はこれらが結合している酸素原
子と一緒になつてカルボネート基を形成している〕。
式(I)の好ましい化合物はR1およびR2がCOR であり、
そしてRが1〜8個の炭素を含有する分枝鎖状または直
鎖状アルキルまたは場合により置換基として1〜3個の
1 4アルキル、C1 4アルコキシおよびハロから選ば
れる基を有していてもよいフエニルである化合物および
その生理学的に許容されうる塩である。最も好ましい化
合物はR1およびR2がCOR であり、そしてRが1〜4個
の炭素を有する分枝鎖状または直鎖状アルキル、たとえ
ば第3ブチルである化合物である。
本明細書で使用するかぎり「ハロ」はフツ素、塩素およ
び臭素を包含する。
治療に都合良く使用できる式(II)の化合物の塩は乳酸、
酢酸、マレイン酸またはp−トルエンスルホン酸のよう
な有機酸の生理学的に許容されうる塩および塩酸または
硫酸のような鉱酸の生理学的に許容されうる塩を包含す
る。
従つて、本発明はまた、式(II)の化合物またはその生理
学的に許容されうる塩を治療に使用することに関する。
式(II)の化合物またはその生理学的に許容されうる塩を
DNA ウイルス感染症、特にVZV 、EBV 、CMV およびB型
肝炎ウイルス感染症の処置用の医薬の製造に使用するこ
とは本発明のもう一つの態様である。
式(II)の化合物は、慣用の方法、たとえば例に記載され
ているような技法を使用して製造できる。
本発明はさらにまた、式(II)(前記定義のとおり)の化
合物およびその生理学的に許容されうる塩の製造方法を
提供し、この方法は (a)式(III) の化合物またはその官能性均等化合物の式(IV) (式中基R1およびR2は前記定義のとおりであり、そし
てXは脱離性基を表わす)の化合物と反応させる; (b)式(V) (式中基R1およびR2は前記定義のとおりであり;R3
はアミノ基またはその先駆基であり;そしてR4および
5はそれぞれ水素原子またはその先駆基を表わし;
3、およびR4およびR5の少なくとも一つは先駆基を
表わす)の化合物を、これらの先駆基(1個または2個
以上)を所望の基R3、R4および(または)R5に変換
する役目を果す反応剤と反応させる; (c)式 (VI) (式中基R1およびR2は前記定義のとおりであり、そし
てX-はアニオンを表わす)の化合物を、この式(VI)の
化合物を式(II)の所望の化合物に変換する役目を果たす
反応剤と反応させる; (d)式(VII) (式中各Y基は前記定義のとおりの-OCOR基の先駆体を
表わす)の化合物を、この式(VII)の化合物を式(II)の
所望の化合物に変換する役目を果たす反応剤と反応させ
る; (e)シトシン環系を形成するための先駆体化合物を環化
し、次いで式(II)の化合物を生成させる;場合により、 (i)生成する生成物が式(II)の化合物である場合に、こ
の化合物を生理学的に許容されうる塩に変換する工程;
または (ii)生成する生成物が式(II)の化合物の生理学的に許容
されうる塩である場合に、この塩を式(II)の親の化合物
に変換する工程を行なう; ことを含む方法である。
前記方法(a)について、基Xはハロ基であると有利であ
り、反応は塩基性条件、たとえば炭酸カリウムまたは水
酸化ナトリウムの存在で、行なうと都合が良い。
方法(b)について、この方法は、たとえば (i)6位置の先駆基R3の変換;および(または) (ii)4−および5−位置の先駆基R4および(または)
5の変換; を包含する。
(i)の場合に、先駆基R3は、たとえばアジド基であるこ
とができ、この基は接触水素添加により、好ましくはパ
ラジウム−木炭の存在下に、たとえばメタノールのよう
な有機溶媒中で所望のアミノ基に変換できる。アジド化
合物は、たとえば(a)相当するアルキルチオ(たとえば
メチルチオ)またはアルキルスルホニル化合物から水性
エタノールのような有機溶剤媒質中で、都合良くは上昇
温度、たとえば約80℃までの温度においてアルカリ金
属(たとえばナトリウム)アジドとの反応によるか、ま
たは(b)相当するハロ(たとえばクロル)化合物からジ
メチルホルムアミドのような有機溶剤媒質中で、都合良
くは室温においてアルカリ金属(たとえばリチウム)ア
ジドとの反応によるかのどちらかにより製造できる。
先駆基R3のさらに別の例には (A)硫酸アンモニウム、ヘキサメチルジシラザンおよび
ホルムアミドのようなアンモニウム塩で処理することに
より所望のアミノ基に変換できるオキソ基; (B)ピリジンのようなアプロチツク溶剤中で1,5−ジ
アザビシクロ〔4,3,0〕ノネ−5−エンまたは1,
5−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセ−5−エン
で処理することにより所望のアミノ基に変換できる2−
(4−ニトロフエニル)エトキシカルボニルアミノのよ
うなアルコキシカルボニルアミノ基;または (C)エタノールまたはイソプロパノールのようなアルカ
ノールで上昇温度において処理することにより所望のア
ミノ基に変換できる式 -N=CHNMe2の基; がある。
方法(C)について、この方法は、たとえば式(VI)の化合
物をキサンチンオキシダーゼ酵素で処理することにより
実施できる。式(VI)の化合物は式 の化合物を式(IV)の化合物と適当な条件下、たとえばジ
メチルホルムアミド溶液中で反応させることにより製造
できる。
方法(d)について、この方法は、たとえば前記定義のと
おりの式(I)の化合物を適当なエステル化剤、たとえば
酸ハライド(好ましくはクロリド)または無水物のよう
な適当なエステル化剤を用いるか、またはエステル交換
を行なおうとする場合に、炭酸カリウムのような塩基の
存在下に低級アルキルエステルを使用して、エステル化
(またはエステル交換)することを包含する。
式(II)の所望のエステルが次式で示されるカーボネート
である場合に: 方法(d)は、反応を式(I)の化合物とホスゲンとを塩基性
媒質またはジアルキル炭酸エステル中で塩基の存在下に
反応させて実施して用いると都合が良い。
別法として、式(VII)中のYはそれぞれハロゲン原子を
表わすことができ、このような式(VII)の化合物を式MOC
OR(式中Mはカリウムのようなアルカリ金属を表わす)
の化合物の過剰量と、好ましくは上昇温度でジメチルス
ルホキシドの存在下に反応させる。さらに別法として、
Yはそれぞれ場合により置換されている(たとえば、ニ
トロ置換されている)ベンジルオキシ基を表わすことが
でき、この基は、好ましくはルイス酸の存在下に式(RC
O)2Oの適当な酸無水物で処理することにより所望の基に
変換できる。
方法(e)について、この方法は、たとえば式 (式中Rは前記定義のとおりである)の化合物を式 の化合物と、適当にはナトリウムエトキシドのようなア
ルカリ金属アルコキシドの存在で反応させることにより
実施できる。
式(I)の化合物並びにその生理学的に許容されうる塩お
よびエステル(このようなエステルの生理学的に許容さ
れうる塩を含む)(以下で、簡便のために、活性成分と
称する)は処置する症状に適当ないづれかの経路により
投与でき、適当な経路は経口、直腸、鼻、局所(舌下お
よび口腔を含む)、腟および非経口(皮下、筋肉内、静
脈内、皮内、鞘内および硬膜外を含む)を包含する。好
適経路は、たとえば受容者の状態により変えることがで
きることは明白であろう。
前記の用途および指示のそれぞれについて、活性成分
(前記定義のとおり)の必要量は処理する状態の重篤度
および受容者の正体を包含する多くの因子に依存して変
わり、また究極的に、担当の医師または獣医師の決定に
よる。しかしながら、一般に、これらの使用および指示
の各々について適当で有効な投与量は一日当り0.1〜
250mg/受容者の体重1kgの範囲、好ましくは一日当
り1〜100mg/受容者の体重1kgの範囲、最も好まし
くは一日当り5〜20mg/受容者の体重1kgの範囲であ
る;最適投与量は一日当り約15mg/受容者の体重1kg
である(別記しないかぎり、活性成分の全重量は式(I)
の親の化合物として計算する;その塩の場合は、この数
値は比例して増大する)。望ましい投与量は一日の間に
適当な間隔で2回、3回、4回または5回以上分割投与
して投与すると好ましい。これらの分割投与は、たとえ
ば単位投与形当り活性成分を、たとえば10〜1000mg、
好ましくは20〜500mg、最も好ましくは100〜4
00mgの量で含有する単位投与形で投与できる。
活性成分は単独で投与できるが、これらは医薬製剤とし
て提供すると好ましい。本発明の、ヒトおよび動物用の
両方の製剤は前記定義のとおりの活性成分の少なくとも
一種を、製剤用の許容されうる担体の一種または二種以
上および場合により別種の治療成分とともに含有する。
担体は製剤のその他の成分と適合でき、およびその受容
者に対して有害ではないという点で「許容されうる」も
のでなければならない。
製剤には、経口、直腸、鼻、局所(舌下および口腔を含
む)、腔または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、
硬膜外および鞘内を含む)投与に適するものを包含す
る。製剤は単位投与形で提供すると都合が良く、調剤技
法で良く知られている方法のいづれかにより製造でき
る。このような方法は活性成分を一種または二種以上の
補助成分を構成する担体と組合せる工程を包含する。一
般に、製剤は活性成分を液体担体または微細に粉砕した
固体担体あるいはその両方と均一におよび均質に混合
し、次いで必要に応じて、生成物を成形することにより
製造する。
本発明の経口投与に適する製剤はそれぞれ既定量の活性
成分を含有するカプセル剤、カシエ剤または錠剤のよう
に分割単位として;粉末または顆粒として;水性液体ま
たは非水性液体中の溶液または懸濁液として;あるいは
水中油型液体エマルジヨンまたは油中水型液体エマルジ
ヨンとして提供できる。活性成分は丸剤、舐剤またはペ
ーストとしても提供できる。
錠剤は場合により一種または二種以上の補助成分ととも
に圧縮または成形することにより製造できる。圧縮錠剤
は粉末または顆粒のような自由流動形の活性成分を場合
により結合剤、潤滑剤、不活性稀釈剤、保存剤、表面活
性剤または分散剤と混合して、適当な機械で圧縮するこ
とにより製造できる。成形錠剤は不活性稀釈剤で湿らせ
た粉末状化合物の混合物を適当な機械で成形することに
より製造できる。錠剤は場合により被覆でき、または刻
みを入れることができ、およびその中の活性成分の制御
されたまたはゆつくりした放出が得られるように組成す
ることができる。
眼またはその他の外部組織、たとえば口および皮膚の感
染用には、製剤は活性成分を、たとえば0.075〜2
0重量/重量%、好ましくは0.2〜15重量/重量
%、最も好ましくは0.5〜10重量/重量%の量で含
有する局所用軟膏またはクリームとして施用すると好ま
しい。軟膏に製剤化する場合に、活性成分はパラフイン
系または水−不混和性軟膏基剤のどちらかとともに使用
できる。別法として、活性成分は水中油型クリーム基材
とともにクリームに製剤化できる。
所望により、クリーム基材の水性相は、たとえば少なく
とも30重量/重量%の多価アルコール、すなわちプロ
ピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、マニト
ール、グリセロールおよびポリエチレングリコール並び
にその混合物のような二個または三個以上のヒドロキシ
ル基を有するアルコールを含有できる。これらの局所用
製剤は所望により、活性成分が皮膚またはその他の感染
領域を通つて吸収または浸透するのを増強する化合物を
含有できる。このような皮膚浸透増強剤はジメチルスル
ホキシドおよび関連同族体を包含する。
本発明のエマルジヨンの油性相は既知成分から既知の方
法で構成できる。この相は単に乳化剤(別様にはエマル
ガントとして知られている)を含有できるが、少なくと
も一種の乳化剤と脂肪または油、あるいは脂肪と油の両
方との混合物を含有することが望ましい。親水性乳化剤
が安定化剤として作用する親油性乳化剤と一緒に含有さ
れていると好ましい。クリーム製剤の油性分散相を形成
するいわゆる乳化性軟膏基材をワツクスを油および(ま
たは)脂肪とともに用いて製造し、いわゆる乳化性ワツ
クスは安定化剤を使用して、または使用することなく、
乳化剤を用いて製造する。
本発明の製剤に使用するのに適する乳化剤およびエマル
ジョン乳化剤はツイーン(Tween)80、スパン(Spa
n)80、セトステアリルアルコール、ミリスチルアル
コール、グリセリルモノ−ステアレートおよびラウリル
硫酸ナトリウムを包含する。
製剤用に適する油または脂肪の選択はエマルジヨン医薬
製剤に好ましく用いられる大部分の油中における活性化
合物の溶解度が非常に低いことから、所望の化粧品性質
が得られることに基づいている。従つて、クリームは好
ましくは管またはその他の容器からの漏れを回避するた
めに適当な粘稠度を有する、非グリース性で非染色性の
洗いおとし可能な生成物であるべきである。ジ−イソア
ジペート、イソセチルステアレート、カカオ脂肪酸のプ
ロピレングリコールジエステル、イソプロピルミリステ
ート、デシルオレエート、イソプロピルパルミテート、
ブチルステアレート、2−エチルヘキシルパルミテート
またはクロダモル(Crodamol)CPA として既知の分枝鎖
状エステルのような直鎖状または分枝鎖状のモノ−また
はジ−塩基性アルキルエステルを使用でき、最後の3種
の化合物が好適なエステルである。これらは単独で、ま
たは要求される性質によつて組合せて使用できる。別様
には、白色軟膏パラフインおよび(または)液状パラフ
インあるいはその他の鉱油のような高融点脂質も使用で
きる。
眼に局所施用するのに適する製剤はまた適当な担体、特
に活性成分用の水性溶剤中に溶解または懸濁させた点眼
剤を包含する。活性成分はこのような製剤中に0.5〜
20重量/重量%、有利には0.5〜10重量/重量
%、特に約1.5重量/重量%の濃度で存在すると好ま
しい。
口に局所施用するのに適する製剤は風味付与した基材、
通常シヨ糖およびアラビヤゴムまたはトラガカントゴム
中に活性成分を含有するトローチ剤;活性成分をゼラチ
ンおよびグリセリン、またはシヨ糖およびアラビヤゴム
のような不活性基材中に活性成分を含む蔵素剤;および
活性成分を適用な液状担体中に含むうがい剤を包含す
る。
直腸投与用製剤は、たとえばカカオ脂またはサリチルレ
ートを含む適当な基材を用いる坐薬として提供できる。
担体が固形である鼻投与に適する製剤は嗅剤の形で、す
なわち密封されている粉末の容器から鼻まで、鼻通路を
経る急速な吸収により投与される、たとえば20〜50
0ミクロンの範囲の粒子寸法を有する凝集粉末を包含す
る。担体が液体である適当な製剤は、たとえば鼻用噴霧
剤としてまたは点鼻剤として投与するための活性成分の
水性または油性溶液を包含する。
腔投与するのに適する製剤は当技術で適当であることが
知られているように担体を活性成分に加えて含有するペ
ツサリイ、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フオ
ーム、またはスプレイ製剤として提供できる。
非経口投与に適する製剤は水性および非水性殺菌注射溶
液を包含し、これらは酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤およ
び製剤を意図する受容者の血液と等張にする溶質を含有
できる;さらにまた水性および非水性殺菌懸濁液を包含
し、これらは懸濁化剤および増粘剤を含有できる。これ
らの製剤は単位投与容器または多回投与容器で、たとえ
ば密封したアンプルおよびバイアルの形で提供でき、こ
れらは無菌液体担体、たとえば注射用水を使用直前に添
加することだけが必要な凍結乾燥(真空凍結乾燥)状態
で貯蔵できる。その場で使用する注射溶液および懸濁液
は前記した種類の無菌粉末、顆粒および錠剤から製造で
きる。
好適な単位投与製剤は前記したような一日投与量または
単位一日分割投与量のまたはその適当な一部分の量の活
性成分を含有する製剤がある。
本発明の製剤は特に前記であげた成分に加えて、問題の
製剤のタイプに関して当技術で慣用のその他の助剤を含
有でき、たとえば経口投与に適する製剤は風味剤を含有
できるものと理解されるべきである。
バーキツト リンパ腫および鼻咽頭癌腫はEBV の存在に
付随する〔プレナム出版社による「ヴイラル インフエ
クシヨン オブ ヒユーマンス」(Viral Infections o
f Humans)、エバンス(Alfred S.Evans)著、1982
年、24章および25章(ニユーヨーク)参照〕。この
同一参考書、「ヴイラル インフエクシヨン オブ ヒ
ユーマンス」の「サイトメガロウイルス」 (Cytomegalovirus)と題する第8章および「エプステ
イン−バールウイルス」(Epstein-Barr Virue)と題す
る第10章にはこれらのウイルスにより発症する病気が
記載されている。
抗ウイルス試験において、式(I)の化合物はCMV 、EBV
およびVZV に対して驚くほど良好な活性を有することが
見い出された。
次例は本発明を説明するものである。
例 1 1−〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エト
キシメチル〕シトシン 2−ブロモメトキシ−1,3−ビス−(O−ベンゾイ
ル)グリセロール5.1g(0.013M)、無水ジク
ロルメタン26ml中の2,4−ジエトキシピリミジン
2.2g(0.013M)および無水炭酸カリウム1.
98g(0.014M)の混合物を室温で一夜にわたり
撹拌する。混合物を濾過し、無機塩をベンゼンで洗出す
る集めた濾液および洗液を減圧で蒸発させ、残留する油
状物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフイにより精
製する。20/1ジクロルメタン/エーテルで溶出し
て、不純物を除去し、次いで1/1エーテル/ジクロル
メタンで溶出して、所望の2−ヒドロキシ−4−エトキ
シ−1−(1,3−ジベンゾイルプロポキシメチル)ピ
リミジン5.5gを清明な油状物として得る(収差:9
3%)。
この清明な油状物をボンベ中で、新たに生成させた飽和
メタノール性アンモニア80mlとともに95℃で18時
間加熱する。蒸発させた混合物をシリカゲル上でカラム
クロマトグラフイにより精製する。ジクロルメタン中5
%メタノールを用いて溶出し、次いで蒸発させると、ベ
ンズアミド1.1gが得られる。1/1メタノール/ジ
クロルメタンで溶出し、次いで蒸発させると、固形物
2.0gが得られる。この生成物をエタノール−アセト
ニトリルから再結晶させ、1−〔2−ヒドロキシ−1−
(ヒドロキシメチル)エトキシメチル〕シトシン1.7
5g(収率:67%)を得る;融点:145〜148
℃。この化合物は満足すべき元素分析値を示し、並びに
C13NMR および紫外線スペクトルは所望の構造と一致し
た。
例 2 1−〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エト
キシメチル〕シトシン(別法) N4−アセチルシトシン2.0g(1.31×10-2M)、
硫酸アンモニウム1.33gおよびヘキサメチルジシラ
ザン90mlの混合物を窒素雰囲気下に撹拌しながら18
時間還流させる。過剰の溶媒をフラツシユ蒸発により除
去し、残留する油状物を無水ベンゼン50mlに溶解す
る。この溶液に2−ブロモメトキシ−1,3−ビス−
(O−ベンゾイル)グリセロール5.15g(1.31
×10-2M)を加え、生成する有機溶液を水蒸気浴上で
18時間還流させる。反応溶液を減圧で蒸発させ、残留
する油状物を熱いメタノールとすりまぜる。メタノール
抽出液をシリカゲル上に吸着させ、フラツシユクロマト
グラフイ用のシリカゲルカラムに加える。ジクロルメタ
ン中の3〜10%メタノールで溶出して不純物を除去し
た後に、ジクロルメタン中の20%メタノールで溶出
し、次いで蒸発させて1−〔2−ベンゾイルオキシ−1
−(ベンゾイル−オキシメチル)エトキシメチル〕シト
シン1.4g(25%)を得る。この固形生成物をメタ
ノールに溶解し、等量の40%水性メチルアミンを加え
る。室温で1.5時間撹拌した後に、溶液を水蒸気浴上
で15分間加熱し、次いでフラツシユ蒸発させる。残留
物を水に溶解し、次いでジクロルメタンで3回抽出す
る。水性相をレキシン(Rexyn)OH-樹脂で処理した後に
減圧で蒸発させる。残留物をエタノールに溶解し、冷却
させ、次いでエーテル性HCl を加えてpHを1.0にす
る。生成した沈殿を濾取し、エーテルで洗浄し、次いで
乾燥させ、1−〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメ
チル)エトキシメチル〕シトシン75mgを1/2HCl 塩と
して得る。元素分析(CNH )およびスペクトル分析(NM
R )は構造と一致した;融点:164〜166℃ 例 3 2−〔(4−アミノ−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−
1−ピリミジニル)メトキシ〕−1,3−プロパンジ
イルジベンゾエート シトシン(0.666g)およびヘキサメチルジシラザ
ン(4.5ml)の混合物を窒素雰囲気下に磁気撹拌しな
がら1時間還流させる。生成する清明な溶液を減圧で蒸
発させ、白色の羽状固形物を2−(ブロモメトキシ)−
1,3−プロパンジイルジベンゾエート(1.59g)
と一緒にする。混合物を140〜160℃で150mmHg
において30分間加熱する。約10分加熱した後に、混
合物は淡オレンジ色粘性油状物に融解する。室温に冷却
した後に、油状物を1:1(容量/容量)ジクロルメタ
ン:メタノールに溶解し、室温で15分間撹拌する。混
合物を濾過し、不溶性沈殿を廃棄し、母液をシリカゲル
上に再吸着させ、次いで減圧で蒸発させる。残留する粉
末をフラツシユクロマトグラフイ用に調製したカラムに
加え、カラムを最初にジクロルメタン中の5%メタノー
ル2以上で溶出する。所望の生成物を次いで同一溶出
液1以上で溶出し、次いで蒸発させ、標題の化合物
0.8gを得る。熱いベンゼンから再結晶させると、分
析的に純粋な2−〔(4−アミノ−1,2−ジヒドロ−
2−オキソ−1−ピリミジニル)メトキシ〕−1,3−
プロパンジイルジベンゾエート0.60g(35%)が
得られる;生成物は満足な1H -NMRスペクトルを有し、
融点:152〜153℃である。
例 4 (a)2−(メトキシメトキシ)−1,3−プロパンジイ
ルジアセテート 1,3−ジクロル−2−(メトキシメトキシ)プロパン
(181.1g)、酢酸カリウム(308g)および無
水ジメチルスルホキシド(500ml)中の18−クラウ
ン−6(19.0g)の混合物を77℃で18時間撹拌
する。生成する2相系を室温に冷却させ、下相を部分的
に固化させる。混合物を濾過し、濾液を減圧で蒸発させ
る。残留物をエーテルと水とに分配させ、エーテル性層
を水で2回以上抽出する。硫酸ナトリウム上で乾燥させ
た後に、有機抽出液を濾過し、次いで蒸発させ、得られ
た黄色液体を蒸留する。留出液は2−(メトキシメトキ
シ)−1,3−プロパンジイルジアセテート113.1
g(49.1)%であつた;沸点:114〜119℃/
1.5mm。1Hおよび13CNMRスペクトルおよび質量分光分
析はこの構造と一致した。
(b)2−(アセトキシメトキシ)−1,3−プロパンジ
イルジアセテート 無水酢酸(33.1ml)中の2−(メトキシメトキシ)
−1,3−プロパンジイルジアセテート(25.0g)
の冷却した(0℃)溶液に三フツ化ホウ素エーテレート
(5.2ml)を10分間にわたつて滴下して加える。生
成した黄色溶液を0℃で5時間撹拌し、次いでH2O(2
00ml)中の重炭酸ナトリウム(29.5g)の懸濁液
中に0℃で注ぎ入れる。混合物を発泡が低下するまで撹
拌し、次いでエーテル各100mlで4回抽出する。集め
たエーテル性抽出液を重炭酸ナトリウム飽和溶液で洗浄
し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、次いで蒸発
させ、黄色油状物21.3g(75%)を得る。1H−NM
R スペクトル分析は所望の生成物、2−(アセトキシメ
トキシ)−1,3−プロパンジイルジアセテートと一致
した。
(c)2−(ブロモメトキシ)−1,3−プロパンジイル
ジアセテート 2−(アセトキシメトキシ)−1,3−プロパンジイル
ジアセテート(21.3g)、トリメチルシリルブロミ
ド(46ml)および無水ジクロルメタン(200ml)の
溶液を18時間還流させる。溶液をフラツシユ蒸発させ
淡黄色液体21.5g(93%)を得る。生成物の1H−
NMR スペクトル分析は所望の構造、2−ブロモメトキシ
−1,3−プロパンジイルジアセテートと一致した。
(d)2−〔(4−アミノ−1,2−ジヒドロ−2−オキ
ソ−1−ピリミジニル)メトキシ〕−1,3−プロパン
ジイルジアセテート シトシン(1.03g)およびヘキサメチルジシラザン
(6.7ml)の混合物を1.75時間還流させる。溶液
を減圧で蒸発させ、残留物を2−(ブロモメトキシ)−
1,3−プロパンジイルジアセテート(1.62g)と
一緒にする。混合物を180℃で水アスピレーター加圧
下に1時間加熱する。オレンジ−褐色油状物を冷却さ
せ、メタノール20mlと加温する。少量(40mg)の不
溶性固形物を濾去し、濾液を蒸発させ、ジクロルメタン
に再溶解し、再度濾過して未反応シトシンを除去する。
最後の濾液を蒸発させ、次いでフラツシユカラムクロマ
トグラフイにより精製する。所望の生成物をジクロルメ
タン中の10%メタノール2.5で溶出する。標題の
化合物は中間留分に含有されている。集めた留分を蒸発
させた後に、得られた淡褐−黄色固形物をメタノール−
ジクロルメタン 150mlに溶解し、次いで木炭〔ノリツト(Norit)〕
10mgで処理する。溶液をセライトのパツドに通して濾
過し、濃縮させ、冷却すると、2−〔(4−アミノ−
1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリミジニル)メ
トキシ〕−1,3−プロパンジイルジアセテート148
mg(8.2%)が淡黄色固形物として得られる;融点:
151〜154℃。1H−NMR スペクトルおよび元素分析
はこの構造を支持した。
例 5 (a)2−(メトキシメトキシ)−1,3−プロパンジイ
ルジピバレート 1,3−ジクロル−2−(メトキシメトキシ)プロパン
(17.3g)、ピバリン酸カリウム(56.1g)お
よび無水ジメチルスルホキシド(400ml)の混合物を
70℃(内部温度)で18時間加熱しながら撹拌する。
室温で4日間放置した後に、混合物を濾過し、濾液を減
圧で蒸発させる。残留物を水とエーテルとに分配させ、
水性相をエーテルで2回以上抽出する。集めたエーテル
性抽出液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、次い
で蒸発させて、2−(メトキシメトキシ)−1,3−プ
ロパンジイルジピバレートを淡黄色液体として得る;2
9.4g(97%)。1Hおよび13C−NMR スペクトルは
所望の構造と一致した。
(b)2−(アセトキシメトキシ)−1,3−プロパンジ
イルジピバレート 2−(メトキシメトキシ)−1,3−プロパンジイルジ
ピバレート(29.0g)および無水酢酸(11ml)の
溶液を氷浴中で0℃に冷却させ、この溶液に三フツ化ホ
ウ素エーテレート(2.86ml)を撹拌しながら0℃で
3時間にわたり滴下して加える。
溶液を、重炭酸ナトリウム128gを含有する氷および
水160ml中に注ぎ入れる。混合物を氷がとけるまで撹
拌し、次いで等量のエーテルで3回抽出する。集めたエ
ーテル抽出液を重炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、
次いでエーテル性層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾
過し、次いで60℃で蒸発させる。生成する無色の油状
物、2−(アセトキシメトキシ)−1,3−プロパンジ
イルジピバレート(26.4g;84%)を1Hおよび13
C−NMR で分析し、99%純度であることが示された。
(c)2−(ブロモメトキシ)−1,3−プロパンジイル
ジピバレート 2−(アセトキシメトキシ)−1,3−プロパンジイル
ジピバレート(26.4g)、無水ジクロルメタン(1
24ml)およびトリメチルシリルブロミド(30.1ml
の溶液を2時間還流させ、次いで減圧で蒸発させる。残
留する油状物、2−(ブロモメトキシ)−1,3−プロ
パンジイルジピバレート27.3gは精製することなく
1H -NMRにより充分に純粋であつた;収率:98.0
%。
(d)2−〔(4−アミノ−1,2−ジヒドロ−2−オキ
ソ−1−ピリミジニル)メトキシ〕−1,3−プロパン
ジイルジピバレート シトシン(6.5g)およびヘキサメチルジシラザン
(43ml)の混合物を磁気撹拌しながら1時間還流させ
る。溶液を減圧で蒸発させ、生成する白色固形物を2−
(ブロモメトキシ)−1,3−プロパンジイルジピバレ
ート(13.75g)と一緒にし、混合物を140〜1
50℃で20mmにおいて(水アスピレーター加圧)、3
0分間加熱する。コハク色油状物を冷却させ、ジクロル
メタン(400ml)および80%水性メタノール(1:
1容量/容量)に溶解する。溶液を室温で15分間撹拌
し、次いで減圧で蒸発させる。残留物をクロロホルムに
溶解し、次いで不溶性物質(2.0g)を濾去する。ク
ロロホルム濾液を水で2回洗浄し、有機抽出液を硫酸ナ
トリウム上で乾燥させる。
抽出液の蒸発により生成した生成物の混合物をシリカゲ
ル上のフラツシユカラムクロマトグラフイにより精製す
る。カラムを1:1(容量/容量)酢酸エチル:ジクロ
ルメタン2で溶出し、所望の生成物を10%メタノー
ル:ジクロルメタン溶出液(2)から得る。残留物を
ベンゼン:ヘキサンから再結晶させ、2−〔(4−アミ
ノ−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリミジニ
ル)メトキシ〕−1,3−プロパンジイルジピバレート
6g(40%)を得る。生成物は満足すべき元素分析並
びに1Hおよび13C−NMR スペクトルを示し、融点:15
3〜154℃を有した。
次例6〜9において、式(II)の化合物は2−〔(4−ア
ミノ−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリミジニ
ル)メトキシ〕−1,3−プロパンジイルジピバレート
〔すなわち、R1=R2=COR およびR=C(CH3)2〕であ
るとする。
例 6 毒性 式(II)の化合物を28匹の雄のCD −1マウスに強制投
与により投与する。投与量は44.5mg/体重kgであ
り、5mg/mlの濃度で5%ツイーン(Tween)80に懸
濁して投与した。いづれのマウスにも毒性のきざしは見
られなかつた。
例 7 錠剤 前記成分から湿式顆粒化の後に圧縮成形して錠剤を形成
する。
例 8 注射溶液 式(II)の化合物の塩酸塩 0.775g 無菌の発熱性物質を含有 しない、pH7のリン酸塩 緩衝液 全量を25mlにする量 例 9 眼炎用溶液 式(II)の化合物の塩酸塩 1.0g 塩化ナトリウム(分析級) 0.9g チオメルサル 0.001 g (Thiomersal) 精製水 全量を100mlにする量 pHは5.5〜7.5に調整する。
例10 1−〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エト
キシメチル〕シトシンのインビトロCMV 活性(プラク減
少検定) ヒトデイプロイド線維芽細胞(すなわちヒト包皮線維芽
細胞)の融合単層を培養凹部当り10〜100ヒトCMV 感
染症ウイルス粒子を含有する懸濁液200〜300μで感染
させ、CO2インキイユベーター中で37℃において90
分間インキユベートする。未吸着ウイルスを次いでアス
ピレーシヨンにより除去し、他方適当濃度の1−(2−
ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシメチ
ル〕−シトシンをアガロース上層(0.60)に2%牛
胎児血清を含有するイーグルの最低必須培地に加える。
検定板をCO2インキユベーター中で37℃において8日
間インキユベートしてプラクを発現させる。単層を次い
でリン酸塩緩衝した塩類溶液中の10%ホルマリンで固
定し、0.8%クリスタルバイオレツトで染色する。プ
ラクの数をボーシユ アンド ロンブ(Bousch and Lom
b)解剖用顕微鏡により3倍の倍率で数え、得られたデ
ータをSAS プロビット〔SAS インステイチユート社(In
stitute,Inc). カリイ(cary)、N.C.米国〕により分析して次の結果を
得た。
例11 1−〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エト
キシメチル〕シトシンのインビトロEBV 活性(CRNA −
DNAハイブリツド形成技法) 1−〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エト
キシメチル〕シトシンをそのエスプテイン−バール(Ep
stein − Barr)ウイルス(EBV )に対する活性につい
て、ネーチヤー イン バイオロジイ(Nature New Bio
logy)、233、103〜106頁(1971年)に記
載されている方法を適用して検定する。フイルター膜上
におけるEBV −特異性CRNA− DNAハイブリツド形成を用
いるこの技法はウイルス産生性セルラインで産生される
等量のEBV ゲノム(genome)の量を検出するものであ
る。この検定において、EBV −産生性セルラインP3HR−
1(ATCC HTB 62)を種種の濃度の1−〔2−ヒドロ
キシ−1−(ヒドロキシメチル)−エトキシメチル〕シ
トシンに14日間さらし、細胞当りのEBV ゲノム等量を
次いで決定して、このライト マイクロモラー(writem
icromolar)について、約0.05μmのED50値を得
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス アンソニー クレニツトスカイ アメリカ合衆国ノースカロライナ州チヤペ ル ヒル,ローレル ヒル ロード 106 (56)参考文献 特開 昭57−85373(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1-〔2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチ
    ル)エトキシメチル〕シトシンまたはその生理学的に許
    容されうる塩、あるいはそのエステルであって式(II) 〔式中R1およびR2は同一または異なることができ、それ
    ぞれ水素およびCORから選ばれ、ここでRは水素、1〜1
    2個の炭素原子を含有する分枝鎖状または直鎖状または
    環状(多環状を含む)アルキル、フェニルまたはナフチル
    (α−またはβ−)から選ばれ、このフェニルまたはナ
    フチルは1〜3個の、C1 4アルキル、C1 4アルコキシ
    およびハロから選ばれる置換基を有することができ、但
    しR1およびR2の一方だけが水素であることができ、また
    はR1とR2とはこれらが結合している酸素原子と一緒にな
    ってカルボネート基を形成している〕を有するエステル
    またはこのようなエステルの生理学的に許容されうる塩
    から選ばれるピリミジン誘導体の少なくとも一種を活性
    成分として含有する、サイトメガロウィルス(cytomegal
    o virus)感染症の処置または予防に使用するための医薬
    組成物。
  2. 【請求項2】錠剤、カプセルまたは殺菌製剤の形である
    特許請求の範囲第1項の医薬組成物。
  3. 【請求項3】式(II)において、R1およびR2がCORであ
    り、そしてRが1〜8個の炭素原子を含有する分枝鎖状
    または直鎖状アルキルまたは場合により1〜3個のC1
    4アルキル、C1 4アルコキシおよびハロから選ばれる置
    換基を有することができるフェニルであるエステルまた
    はその生理学的に許容されうる塩である特許請求の範囲
    第1項の医薬組成物。
  4. 【請求項4】式(II)において、R1およびR2がCORであ
    り、そしてRが分枝鎖状または直鎖状C1 4アルキルで
    あるエステルである特許請求の範囲第1項の医薬組成
    物。
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