JPH06250433A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH06250433A
JPH06250433A JP5059303A JP5930393A JPH06250433A JP H06250433 A JPH06250433 A JP H06250433A JP 5059303 A JP5059303 A JP 5059303A JP 5930393 A JP5930393 A JP 5930393A JP H06250433 A JPH06250433 A JP H06250433A
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JP
Japan
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developer
carrier
toner
fine particles
organic fine
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Withdrawn
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JP5059303A
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English (en)
Inventor
Michiaki Ishikawa
美知昭 石川
Keiko Ogawa
景以子 小川
Akizo Shirase
明三 白勢
Hiroyuki Takagiwa
裕幸 高際
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温高湿環境下においても良好な転写特性を
発揮することができ、キャリア付着に起因する画像不良
の問題を生じさせず、しかも、多数回にわたる複写画像
の形成を安定的に行うことができる画像形成方法を提供
することにある。 【構成】 2成分系現像剤よりなる現像剤層を現像剤搬
送担体により潜像担持体に対して非接触となる状態で現
像領域に搬送し、前記現像剤搬送担体に交流バイアス電
圧を印加して得られる振動電界下で前記潜像担持体上の
静電潜像を現像する工程を含む画像形成方法において、
前記現像剤を構成するトナーが、着色粒子と、有機微粒
子とを有してなり、当該有機微粒子が、架橋構造を有す
るフッ素化アクリレート系(共)重合体からなることを
特徴とする。また、本発明の方法に用いる現像剤を構成
する有機微粒子が50〜500nmの一次平均粒径を有
し、かつそのBET比表面積が10〜120m2 /gで
あることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2成分系現像剤よりな
る現像剤層を現像剤搬送担体により潜像担持体に対して
非接触となる状態で現像領域に搬送し、前記現像剤搬送
担体に交流バイアス電圧を印加して得られる振動電界下
で前記潜像担持体上の静電潜像を現像する工程を含む画
像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真法においては、光導電性
材料よりなる感光層を有してなる潜像担持体(以下「感
光体」ともいう。)に一様な静電荷が付与された後、像
露光により当該感光体の表面に原稿に対応した静電潜像
が形成され、この静電潜像が現像領域において現像剤搬
送担体上に担持された現像剤により現像されてトナー像
が形成される。このトナー像は紙等の転写材に転写され
た後、加熱あるいは加圧等により定着されて複写画像が
形成される。
【0003】ここで、静電潜像の現像方法としては、現
像剤層を現像領域に搬送する現像剤搬送担体に交流バイ
アス電圧を印加して現像領域に振動電界を形成し、現像
剤層中のトナーを現像剤搬送担体の表面から感光体の表
面に飛翔させて現像するいわゆる非接触現像方法が知ら
れている。
【0004】しかして、上記のような電子写真法による
画像形成プロセスにおいては、以下のような問題があ
る。
【0005】(1)転写特性の環境依存性 画像形成プロセスの転写工程において、その転写特性が
環境に大きく依存する傾向がある。特に高温高湿環境下
で画像形成を行う場合には、常温常湿環境下で行う場合
に比べて転写材への転写率が低くく、また、得られる複
写画像に転写ムラが発生することがあり、十分な転写特
性が発現されない。これは、高温高湿環境下において
は、転写特性に大きな影響を及ぼすトナーの帯電量が十
分なものとならず、また、転写材の水分の吸収や転写材
表面への結露が生じやすく、転写材の表面電気抵抗が極
端に低下するからである。
【0006】(2)キャリア付着 上記の非接触現像方法において、現像剤層中のトナーを
現像剤搬送担体の表面から感光体の表面に飛翔させる際
に、トナーとともにキャリアが感光体上に移行してしま
う問題(キャリア付着)がある。そして、感光体上に移
行したキャリアは、転写工程において感光体表面と転写
材との間で挟圧され、その近傍におけるトナーの転写を
阻害し、ベタ画像の画像が白く抜けてしまうような画像
不良を発生させる。また、感光体上のキャリアが直接画
像を汚して画像不良を発生させることもある。特に最近
において、現像性の向上等を図る観点から低磁化・小粒
径のキャリアが用いられ、また、細線再現性の向上等を
図る観点から小粒径トナーを用いられてきており、この
ようなキャリアやトナーからなる現像剤を用いる場合に
あっては、キャリア付着の問題が特に生じやすい。
【0007】(3)画像濃度の環境依存性 形成される複写画像の画像濃度が環境に大きく依存する
傾向があり、特に湿度環境(空気中の水分量)が画像濃
度に与える影響は大きい。例えば、ハーフトーンのグレ
ーチャートの複写画像を高温高湿環境下で形成する場
合、得られる複写画像の画像濃度は原稿濃度より高くな
り、忠実な画像濃度を再現することができない。これは
高温高湿環境下では帯電量が低下して過剰現像となるた
めである。
【0008】一方、トナーの帯電性の向上、帯電量の環
境安定性等の観点から、トナー中にフッ素樹脂粒子を含
有させる技術が紹介されている(特開昭53−1300
36号公報、特開昭62−75539号公報、特開昭6
2−75553号公報、特開平3−170946号公報
等参照)。これらの技術によれば、疎水性であるフッ素
樹脂粒子によって、帯電量の環境安定性が図れ、上記の
問題をある程度解決することができる。
【0009】しかしながら、上記各公報に記載の技術に
用いられるフッ素樹脂粒子は、いずれも、非架橋構造で
かつフッ素原子を主鎖に含有してなる(共)重合体から
構成され、このような(共)重合体から構成されるフッ
素樹脂粒子は、非常に軟らかくて変形しやすいものであ
る。従って、このようなフッ素樹脂粒子を含有するトナ
ーを用いて繰り返し画像形成を行うと、当該フッ素樹脂
粒子が、現像剤搬送担体の表面やキャリアに付着・融着
してこれらを汚染してしまい、その結果、形成される複
写画像に白スジを発生させたり、トナー飛散による機内
汚染を生じさせたりする。このように、上記公報に記載
の技術においては、使用する現像剤が十分な耐久性を有
するものでないために、多数回の複写画像を安定的に形
成することができない。
【0010】また、上記各公報に記載の技術によって
も、以下のような理由から前記(2)および(3)の問
題を十分に解決することができない。
【0011】<(2)キャリア付着の問題>キャリア付
着の問題を解決するためには、トナーとキャリアとの付
着力を低減させる必要がある。しかしながら、非架橋の
フッ素樹脂粒子は非常に軟らかくて変形しやすいため、
トナーとキャリアとの接触面積が、変形したフッ素樹脂
粒子によって実質的に増大し、結果的に両者の物理的付
着力を増大させてしまう(摩擦力の増大)。
【0012】<(3)画像濃度の環境依存性の問題>2
成分系現像剤におけるトナーの帯電量は、トナーとキャ
リアの相互作用による物理量である。従って、2成分系
現像剤におけるトナーのみに疎水性の樹脂を導入しても
画像濃度の環境安定性を十分に達成することができな
い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情に基いてなされたものであって、本発明の第1の目
的は、高温高湿環境下においても良好な転写特性を発揮
することができ、キャリア付着に起因する画像不良の問
題を生じさせず、しかも、多数回にわたる複写画像の形
成を安定的に行うことができる画像形成方法を提供する
ことにある。本発明の第2の目的は、さらに、画像濃度
の環境安定性(濃度の再現安定性)に優れ、高温高湿環
境下においても忠実な画像濃度を再現することができる
画像形成方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成方法
は、トナーとキャリアとを含む2成分系現像剤よりなる
現像剤層を現像剤搬送担体により潜像担持体に対して非
接触となる状態で現像領域に搬送し、前記現像剤搬送担
体に交流バイアス電圧を印加して得られる振動電界下で
前記潜像担持体上の静電潜像を現像する工程を含む画像
形成方法において、前記現像剤を構成するトナーが、着
色粒子と、有機微粒子とを有してなり、当該有機微粒子
が、架橋構造を有する、フッ素化アクリレート系の単独
重合体または共重合体(以下「フッ素化アクリレート系
(共)重合体」ともいう)からなることを特徴とする。
【0015】また、本発明の方法に用いる現像剤を構成
する有機微粒子が50〜500nmの一次平均粒径を有
し、かつそのBET比表面積が10〜120m2 /gで
あることが好ましい。
【0016】更に、本発明の方法に用いる現像剤を構成
するキャリアが、シリコン樹脂からなる樹脂被覆層が磁
性体粒子の表面に形成された樹脂被覆キャリアであるこ
とが好ましい。
【0017】
【作用】
(1) 有機微粒子を構成するフッ素化アクリレート
系(共)重合体は疎水性を有する樹脂であるので、当該
有機微粒子を含有しているトナーの帯電量は、湿度によ
る影響を受けにくい。従って、環境に依存することなく
十分な帯電量を有するものとなって、高温高湿環境下に
おいても優れた転写特性が発揮される。 有機微粒子を構成するフッ素化アクリレート系
(共)重合体は表面エネルギーの低い樹脂であるので、
当該有機微粒子を含有しているトナーは、感光体に対す
るトナーの物理的付着力が小さく、この観点からも転写
特性に優れている。 有機微粒子を構成するフッ素化アクリレート系
(共)重合体は、フッ素原子を側鎖に有するものであっ
て極めて硬度が高く、しかも架橋構造を有する(共)重
合体であるため更に強度的に優れて変形しにくいもので
ある。そのため、トナーやキャリアに対する接触面積が
増加せず、このトナーのキャリアに対する物理的付着力
が極力抑えられ、キャリア付着が有効に防止される。ま
た、当該有機微粒子が現像剤搬送担体の表面やキャリア
に付着してこれらを汚染することはなく、従って、多数
回の複写画像を安定的に形成することができる。 (2)有機微粒子は、トナーの着色粒子と感光体との間
に介在し、着色粒子と感光体間の距離を規制するスペー
サーとしての役割をも有するものである。従って、有機
微粒子の粒径(一次平均粒径,BET比表面積)を特定
の範囲に規定することにより、着色粒子と感光体との間
の距離が有機微粒子を介して好適なものとなって、着色
粒子と感光体との静電的な付着力が緩和されることにな
り、この観点からも転写特性の向上が図れる。 (3) 樹脂被覆層を構成するシリコン樹脂は、表面
エネルギーが低い樹脂であるので、フッ素化アクリレー
ト系(共)重合体の低表面エネルギー性と相まって、ト
ナーとキャリアとの物理的付着力は更に小さいものとな
り、この観点からも、キャリア付着の問題を有効に防止
することができる。 シリコン樹脂からなる樹脂被覆層が形成されてなる
樹脂被覆キャリアを併用することにより、キャリアにつ
いても疎水性の樹脂が導入されることになって帯電量の
環境依存性が抑制され、画像濃度の環境安定性の向上が
図れる。
【0018】以下、本発明について詳細に説明する。 〔1〕トナー 本発明の方法に用いられる2成分系現像剤を構成するト
ナーは、着色粒子と、有機微粒子とを有してなる。ここ
で、着色粒子としては、少なくともバインダー樹脂と着
色剤を含有してなるものであれば特に限定されるもので
はないが、平均粒径が4〜10μmである着色粒子は、
形成される複写画像の細線再現性が優れていることから
好ましい。
【0019】〔2〕有機微粒子 有機微粒子は、トナーの外添剤として含有される粒子で
ある。本発明の画像形成方法は、これに用いられるトナ
ーを構成する有機微粒子が、フッ素原子を側鎖に有する
フッ素化アクリレート系(共)重合体であって、しか
も、架橋構造を有する樹脂からなる点に特徴を有してい
る。
【0020】ここで、フッ素化アクリレート系の単独重
合体とは、フッ素化アクリレート繰り返し単位(以下
「F−Ac繰り返し単位」ともいう)のみにより構成さ
れた重合体をいい、フッ素化アクリレート系の共重合体
とは、前記F−Ac繰り返し単位と、他の繰り返し単位
とにより構成された共重合体をいう。
【0021】フッ素化アクリレート系の単独重合体およ
び共重合体を構成するF−Ac繰り返し単位としては、
下記化1で示される単位を挙げることができる。
【0022】
【化1】 (化1中、R1 は水素原子またはメチル基を表わし、R
2 は、少なくとも一の水素原子がフッ素原子で置換され
たアルキル基を含むアルコール化合物の水酸基の水素原
子が離脱した残基である。)
【0023】上記化1において、R2 で表される残基を
形成し得るアルコール化合物の具体例としては、炭素数
1〜18パーフルオロアルコール、「CF2 X(C
2 n CH2 OH」(但し、nは0もしくは1〜16
の整数であり、Xは水素原子もしくはフッ素原子を表
す。)で示される1,1−ジヒドロパーフルオロアルコ
ールもしくはトリヒドロパーフルオロアルコール、「C
3 (CF2 n (CH2 CH2 )(CF2 m OH」
(但し、nは0もしくは1〜15の整数であり、mは0
もしくは1である。)で示されるテトラヒドロパーフル
オロアルコール、その他のフルオロアルコール、フルオ
ロアセチルアルコール、N−フルオロアルキルスルホニ
ル−N−アルキルアミノアルコールなどを挙げることが
でき、これらの各アルコールの具体例としては、例え
ば、特開昭64−33562号公報に例示されているも
のを挙げることができる。
【0024】上記化1で示されるF−Ac繰り返し単位
において、R2 で表される残基のうち好ましいものとし
ては、 「−O(CH2 n m 2m+1」(n:1〜8の整数,
m:1〜19の整数) 「−O(CH2 p (CF2 q H」(p:1〜8の整
数,q:1〜19の整数) を挙げることができ、特に好ましいものとして、『−O
CH2 CF3 』、『−OCH2 (CF2 2 H』および
『−OCH2 CF2 CF3 』を挙げることができる。
【0025】なお、有機微粒子を構成するフッ素化アク
リレート系の単独重合体は、2種以上のF−Ac繰り返
し単位から構成されていてもよい。
【0026】フッ素化アクリレート系の共重合体は、前
記F−Ac繰り返し単位と、他の繰り返し単位とにより
構成される。当該他の繰り返し単位としては、脂肪族オ
レフィン、ハロゲン化脂肪族オレフィン、共役ジエン脂
肪族オレフィン、芳香族ビニル系化合物、含窒素ビニル
系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のモ
ノマーから導入される繰り返し単位を挙げることがで
き、これらは、2種以上を組み合わせてフッ素化アクリ
レート系の共重合体を構成していてもよい。他の繰り返
し単位を導入するために用いられる上記モノマーの具体
例としては、例えば特開昭64−33562号公報に例
示されているモノマーを挙げることができ、これらのモ
ノマーのうち、帯電量の制御および成膜性の観点から、
スチレン、メチルスチレン、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルが特に好ましい。
【0027】なお、フッ素化アクリレート系の共重合体
において、良好な転写特性、キャリア付着の防止および
画像濃度の環境安定性の観点から、F−Ac繰り返し単
位の含有率は55重量%以上であることが好ましい。
【0028】また、上記のフッ素化アクリレート系
(共)重合体は架橋構造を有するものであり、有機微粒
子の製造にあたって架橋剤が用いられる。斯かる架橋剤
としては、エチルグリコールジメタクリレート、ジエチ
レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメ
タクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、トリメチロール
エタントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラメタクリレート等の多価アルコールメタクリレート
類;ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート等の多価アルコールアクリレー
ト類;ジビニルベンゼン等の多官能ビニルベンゼン類;
その他の化合物を単独でもしくは組み合わせて用いるこ
とができる。架橋剤の使用量としては、全モノマーに対
して0.1〜30重量%であることが好ましい。
【0029】架橋構造を有するフッ素化アクリレート系
(共)重合体から構成される上記の有機微粒子は、フッ
素含有樹脂の性質である疎水性と低表面エネルギー性と
を兼ね備えている。従って、この有機微粒子を含有した
トナーを含む現像剤を用いる本発明の方法によれば優れ
た転写特性が発揮される。
【0030】更に、この有機微粒子を構成するフッ素化
アクリレート系(共)重合体は、フッ素原子を側鎖に有
するものであって極めて硬度が高く、しかも、架橋構造
を有する(共)重合体であるため更に強度的に優れて変
形しにくいものである。そのため、トナーやキャリアに
対する接触面積が増加せず、このトナーのキャリアに対
する物理的付着力が極力抑えられる。従って、この有機
微粒子を含有するトナーを含む現像剤を用いる本発明の
方法によれば、キャリア付着の発生を抑制することがで
きる。また、他の種類のフッ素含有樹脂に比較してガラ
ス転移点が高く、キャリア等への融着が起こりにくい。
従って、この有機微粒子を含む現像剤を用いる本発明の
方法によれば、多数回の複写画像の形成を繰り返して行
っても、当該有機微粒子が現像スリーブやキャリアに付
着・融着してこれらを汚染することはなく、形成される
複写画像に白スジを発生させたり、トナー飛散による機
内汚染を生じさせたりする問題は生じない。
【0031】本発明に用いる有機微粒子の一次平均粒径
は50〜500nmであることが好ましく、更に好まし
くは50〜300nmである。また、この有機微粒子の
BET比表面積は10〜120m2 /gであることが好
ましい。
【0032】有機微粒子の大きさを上記のように規定す
ることにより、外添剤としての有機微粒子を介して、着
色粒子と感光体との間の距離が好適なものとなり、着色
粒子と感光体との静電的な付着力を緩和することができ
て転写特性を更に向上させることができる。有機微粒子
の一次平均粒径が50nm未満である場合またはBET
比表面積の値が120m2 /gを超える場合には、着色
粒子と感光体との静電的な付着力を緩和することができ
ず、転写特性の向上効果を十分に達成することができな
い。一方、有機微粒子の一次平均粒径が500nmを超
える場合またはBET比表面積の値が10m2 /g未満
である場合には、当該有機微粒子が着色粒子に対して十
分に固着されずに遊離してしまい、却ってトナーの帯電
性を阻害してしまうことがある。
【0033】有機微粒子の形状は球形であることが好ま
しい。球形の有機微粒子を用いることにより、感光体に
対するトナーの接触面積が小さくなり、転写特性を一層
向上させることができる。また、有機微粒子の形状が球
形であれば、キャリアとの接触面積が小さくなるので、
当該有機微粒子の強靱性と相まってキャリア付着の防止
効果を更に向上させることができる。
【0034】本発明に用いる有機微粒子は、従来公知の
重合法によって作製することができるが、球形の有機微
粒子を得るためには、エマルジョン重合法、ソープフリ
ーエマルジョン重合法、サスペンジョン重合法等を好ま
しく用いることができる。また、これら各種の重合法、
溶液重合法、バルク重合法等により得られた重合体を溶
剤に溶解した後、スプレードライ法により造粒して作製
することもできる。これらのうち、粒径および形状の制
御が容易で、帯電量の湿度依存性が少ないという観点か
らソープフリーエマルジョン重合法が特に好ましい。
【0035】本発明に用いる有機微粒子は、着色粒子に
外添剤として添加されてトナーを構成するものである。
有機微粒子の添加量としては、着色粒子の粒径によって
も異なるが、例えば4〜10μmの着色粒子に対して
0.1〜10重量%程度であることが好ましい。
【0036】〔3〕他の種類の外添剤 本発明に用いられる2成分系現像剤を構成するトナーに
は、有機微粒子以外の外添剤が添加されていてもよい。
斯かる外添剤としては特に限定されるものではないが、
例えばシリカ、酸化チタン等の流動性向上剤を好ましく
用いることができる。
【0037】〔4〕キャリア 本発明の方法に用いられる現像剤は、トナーとキャリア
とからなる2成分系現像剤である。2成分系の現像剤を
構成するキャリアとしては特に限定されるものではない
が、キャリア付着の問題を防止し、画像濃度の環境安定
性(濃度の再現安定性)の向上を図る観点から、シリコ
ン樹脂からなる樹脂被覆層が磁性体粒子の表面に形成さ
れてなる樹脂被覆キャリアであることが好ましい。
【0038】この樹脂被覆キャリアを構成する磁性体粒
子としては、例えば鉄、Cu−Znフェライト、Cu−
Zn−Mgフェライト等のフェライト、マグネタイト等
を芯材粒子として用いることができる。磁性体粒子の平
均粒径としては、20〜70μmの範囲にあることが好
ましく、更に好ましくは30〜60μmとされる。ま
た、磁性体粒子の磁化としては、1000ガウスの外部
磁場における磁化が10〜50emu/gの範囲にある
ことが好ましく、更に好ましくは15〜40emu/g
とされる。このような範囲の平均粒径および磁化を有す
る磁性体粒子を用いることにより、非接触現像方法にお
ける現像性の向上を図ることができる。
【0039】樹脂被覆層を構成するシリコン樹脂として
は、特に限定されないが、例えば下記化2で示すような
常温硬化反応型シリコン樹脂を特に好ましく用いること
ができる。
【0040】
【化2】 〔化2中、OXは、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ケ
トキシム基、アセトキシ基、アミノキシ基を表し、
1 、R2 は、それぞれ、炭素数1〜6の低級アルキル
基を表す。〕
【0041】斯かる常温硬化反応型シリコン樹脂におい
て特に好ましいものは、置換基がメチル基であるもので
ある。置換基がメチル基である常温硬化反応型シリコン
樹脂により得られる被覆層においては、構造が緻密にな
り撥水性がよくて耐湿性の良好なキャリアとすることが
できる。
【0042】キャリアの樹脂被覆層の形成に用いるシリ
コン樹脂としては、常温硬化反応型シリコン樹脂を用い
ると、硬化させるために特に高温に加熱することを必要
としないのでキャリアを容易に製造することができる。
常温硬化反応型シリコン樹脂は、通常の雰囲気下におい
て20〜25℃程度の温度またはこれよりわずかに高い
温度で硬化するシリコン樹脂であり、硬化のために10
0℃を超える温度を必要としないものである。
【0043】キャリアの樹脂被覆層の形成に用いるシリ
コン樹脂としては、上記の如きシリコン樹脂を単独でま
たは組み合わせて用いてもよいし、あるいは上記の如き
シリコン樹脂に他の樹脂を混合したものを用いてもよ
い。当該他の樹脂としては、シリコン樹脂と相溶性の高
いものであることが好ましい。そのような他の樹脂とし
ては、例えばアクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノー
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース
樹脂、ポリオレフイン樹脂、これらの共重合体樹脂、配
合樹脂などを挙げることができる。
【0044】シリコン樹脂からなる樹脂被覆層を磁性体
粒子の表面に形成する方法としては、例えば、シリコン
樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂被覆液を調製し、この樹
脂被覆液を、キャリア芯材粒子の表面に塗布し、次いで
加熱乾燥して溶剤を除去し、硬化させる方法を挙げるこ
とができる。ここに、樹脂被覆液の塗布方法としては、
浸漬塗布、スプレー塗布流動化ペレット法等特に限定さ
れない。また、他の手段として、シリコン樹脂の微粒子
をキャリア芯材の表面に静電付着させ熱的、機械的に固
着させる、いわゆる乾式法によって樹脂被覆キャリアを
作製することもできる。
【0045】このように、シリコン樹脂からなる樹脂被
覆層が形成されてなる樹脂被覆キャリアを併用すること
により、有機微粒子を構成するフッ素化アクリレート系
(共)重合体の低表面エネルギー性と相まって、トナー
とキャリアとの物理的付着力は更に小さいものとなり、
キャリア付着の問題を確実に防止することができる。ま
た、トナーのみならずキャリアについても疎水性の樹脂
が導入されることになり、トナーの帯電量の環境安定性
が十分に図れ、後述する実施例の結果から明らかなよう
に、画像濃度の環境安定性に優れたものとなり、高温高
湿環境下で複写画像を形成する場合において、過剰現像
が防止されて忠実な画像濃度を再現することができる。
【0046】〔5〕画像形成装置 図1は、本発明に使用することができる画像形成装置の
一例を示す概略説明図である。この画像形成装置におい
ては、原稿台10が移動することにより、照明光源11
で照射された原稿像がミラー12、レンズ13を介して
感光体14上に照射され、これにより静電潜像が形成さ
れる。この静電潜像は現像装置Hにより現像されてトナ
ー像が形成される。次いで、このトナー像は、露光ラン
プ15により除電されて転写されやすくされた後、転写
極16により記録紙Pに転写される。トナー像が転写さ
れた記録紙Pは分離極17により感光体14から分離さ
れ、定着器31で定着される。一方、感光体14上の転
写残トナーは除電極32およびクリーニング装置33に
より除去される。このクリーニング装置33は、転写残
トナーを掻き取るブレード34と、掻き取られたトナー
を捕集するローラ36とにより構成されている。
【0047】〔6〕現像装置 図2は、上記の画像形成装置に搭載される非接触現像装
置の構成を示す概略説明図である。同図において、20
は現像剤搬送担体であり、この現像剤搬送担体20は、
矢印方向に回転するN,S交互の磁極8極を有する磁石
ロール21と、この磁石ロール21と反対方向に回転し
て現像剤層を現像領域Kに搬送する現像スリーブ22と
により構成されている。23は、現像スリーブ22を押
圧して現像剤層の層厚を規制する弾性圧接板からなる現
像剤量規制体、24は、振動電界を形成するための交流
バイアス電源、25および26は、矢印方向に回転する
攪拌装置、27はトナー補給ローラ、28はトナーホッ
パ、Tは補給用トナーである。磁石ロール21の現像領
域における磁極の強さ(磁束密度)は500〜1500
ガウスとされ、この磁石ロール21は、現像スリーブ2
2と同方向に回転されてもよく、固定されてもよい。ま
た、磁極数は4〜20 極の範囲で適宜選定されてよい
が、現像剤をむらなく搬送する観点から6極以上とする
ことが好ましい。現像スリーブ22は、銅、アルミニウ
ム、マグネシウム等の非磁石材料から構成されるもので
あることが好ましく、必要により、サンドブラスト等に
より表面を粗面とし、また、表面を高抵抗としてもよ
い。現像剤量規制体23の押圧力としては0.1〜5g
/cmとされ、2成分現像剤からなる現像剤層の非接触
現像を行う際に望まれる20〜500μmの薄い現像剤
層を形成する上で好適なものとされる。なお、現像領域
Kにおいて、矢印方向に回転する感光体14と現像スリ
ーブ22との間隙は現像剤層厚より大きく、通常100
〜1000μmとされ、振動電界下での非接触現像を可
能にするように設定される。交流バイアス電源24によ
り、通常100Hz〜10kHz、好ましくは1〜5k
Hzの周波数で、通常0.2〜3.0KV(P−P)、
好ましくは1.0〜2.0KV(P−P)のバイアスが
印加される。さらに、カブリの発生を防止するため、正
規現像の場合には、静電潜像と同極性の直流バイアスが
50〜500V重畳して印加され、反転現像の場合に
は、静電潜像電位に近い直流バイアスが印加される。攪
拌装置25,26には、それぞれの回転軸に傾斜した攪
拌羽根が複数設けられ、かつ、それぞれの攪拌羽根は互
いに衝突することなく同一領域を重複して回転するよう
に設計されている。従って、現像剤は回転軸方向および
その直角方向に移動攪拌され、現像剤の摩擦帯電および
均一な混合が十分に達成される。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの態様に限定されるものではない。なお、以下
において「部」は「重量部」を示す。また、有機微粒子
の一次平均粒径は、乳化重合完了時の乳化液を、粒度分
布測定装置「LPA−3000」(大塚電子社製)を用
いて測定し、BET比表面積は、BET比表面積測定装
置「Flow SorbII 2300」(島津製作所社
製)を用いて測定した。
【0049】<現像剤の製造例> 〔現像剤1〕 有機微粒子の作製 1,1,1−トリフルオロエチルメタクリレート(フッ
素化アクリレート系単量体)60部、メチルメタクリレ
ート(共重合性単量体)40部からなるモノマー成分9
5重量%と、ジビニルベンゼン(架橋剤)5重量%とか
らなるモノマー混合物を用い、ソープフリーエマルジョ
ン重合を行った。得られた乳化液を濾過装置によって濾
過して重合体を得、得られた重合体を洗浄し、次いで、
スプレードライドライヤーで乾燥し、一次平均粒径が9
0nm、BET比表面積が106m2 /gである有機微
粒子Aを作製した。 トナーの作製 ポリエステル樹脂「UXK−120P」(花王社製)1
00部と、カーボンブラック「モーガルL」(キャボッ
ト社製)10部とを予備混合した後、混練・粗砕・粉砕
・分級して、平均粒径8.5μmの着色粒子を得た。得
られた着色粒子に、有機微粒子Aを2.0重量%の割合
で添加し、さらに、疎水化処理シリカ「エアロジルR9
72」(日本エアロジル社製)を1.0重量%の割合で
添加して、ヘンシェルミキサー混合を行ってトナーを作
製した。 キャリアの作製 芯材粒子 (平均粒径50μm、1000ガウスの外部磁
場における磁化が20emu/gであるCu−Znフェ
ライト粒子)100部と、スチレン−アクリル樹脂3部
とを、水平回転翼型混合機に投入し、水平回転翼の周速
が10m/秒となる条件で、20℃で15分間混合撹拌
した後、100℃に加熱し40分間撹拌して樹脂被覆キ
ャリアを作製した。 現像剤の製造 トナーと、キャリアとを、トナー濃度が7重量%となる
割合で混合して現像剤1(本発明用)を製造した。
【0050】〔現像剤2〕1,1,3−トリヒドロパー
フルオロ−n−プロピルアクリレート(フッ素化アクリ
レート系単量体)50部、1,1−ジヒドロパーフルオ
ロ−n−プロピルアクリレート(フッ素化アクリレート
系単量体)50部からなるモノマー成分90重量%と、
ジビニルベンゼン(架橋剤)10重量%とからなるモノ
マー混合物を用いたこと以外は現像剤1の製造例と同様
にして、一次平均粒径が120nm、BET比表面積が
55m2 /gである有機微粒子Bを作製した。有機微粒
子Aに代えて有機微粒子Bを用いたこと以外は現像剤1
の製造例と同様にして現像剤2(本発明用)を製造し
た。
【0051】〔現像剤3〕1,1−ジヒドロパーフルオ
ロ−n−プロピルメタクリレート(フッ素化アクリレー
ト系単量体)70部、スチレン(共重合性単量体)30
部からなるモノマー成分90重量%と、エチレングリコ
ールジアクリレート(架橋剤)10重量%とからなるモ
ノマー混合物を用いたこと以外は現像剤1の製造例と同
様にして、一次平均粒径が260nm、BET比表面積
が33m2 /gである有機微粒子Cを作製した。有機微
粒子Aに代えて有機微粒子Cを用いたこと以外は現像剤
1の製造例と同様にして現像剤3(本発明用)を製造し
た。
【0052】〔現像剤4〕1,1,1−トリフルオロエ
チルメタクリレート(フッ素化アクリレート系単量体)
60部、スチレン(共重合性単量体)40部からなるモ
ノマー成分75重量%と、ジビニルベンゼン(架橋剤)
25重量%とからなるモノマー混合物を用いたこと以外
は現像剤1の製造例と同様にして、一次平均粒径が13
0nm、BET比表面積が42m2 /gである有機微粒
子Dを作製した。有機微粒子Aに代えて有機微粒子Dを
用いたこと以外は現像剤1の製造例と同様にして現像剤
4(本発明用)を製造した。
【0053】〔比較現像剤1〕架橋剤を用いなかったこ
と以外は現像剤1の製造例と同様にして、一次平均粒径
が160nm、BET比表面積が40m2 /gである有
機微粒子aを作製した。有機微粒子Aに代えて有機微粒
子aを用いたこと以外は現像剤1の製造例と同様にして
比較現像剤1を製造した。
【0054】〔比較現像剤2〕1,1,1−トリフルオ
ロエチルメタクリレートに代えて、スチレンを用いたこ
と以外は現像剤1の製造例と同様にして、一次平均粒径
が135nm、BET比表面積が65m2 /gである有
機微粒子bを作製した。有機微粒子Aに代えて有機微粒
子bを用いたこと以外は現像剤1の製造例と同様にして
比較現像剤2を製造した。
【0055】〔現像剤5〕 トナーの作製 現像剤1の製造例と同様にして、有機微粒子Aが添加さ
れたトナーを作製した。 キャリアの作製 常温硬化反応型メチルシリコン樹脂をトルエンに溶解し
て被覆液を調製し、得られた被覆液を、芯材粒子 (平均
粒径50μm、1000ガウスの外部磁場における磁化
が20emu/gであるCu−Znフェライト粒子)の
表面に塗布し、次いで、加熱乾燥して溶剤を除去して硬
化させることにより、キャリアIを作製した。 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアIとを、トナー濃度が7重
量%となる割合で混合して現像剤5(本発明用)を製造
した。
【0056】〔現像剤6〕 トナーの作製 現像剤2の製造例と同様にして、有機微粒子Bが添加さ
れたトナーを作製した。 キャリアの作製 現像剤5の製造例と同様にしてキャリアIを作製した。 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアIとを、トナー濃度が7重
量%となる割合で混合して現像剤6(本発明用)を製造
した。
【0057】〔現像剤7〕 トナーの作製 現像剤3の製造例と同様にして、有機微粒子Cが添加さ
れたトナーを作製した。 キャリアの作製 常温硬化反応型メチルシリコン樹脂100部と、アミノ
変性シリコン樹脂4部とをトルエンに溶解して被覆液を
調製し、得られた被覆液を、芯材粒子 (平均粒径50μ
m、1000ガウスの外部磁場における磁化が20em
u/gであるCu−Znフェライト粒子) の表面に塗布
し、次いで、加熱乾燥して溶剤を除去して硬化させるこ
とにより、キャリアIIを作製した。 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアIIとを、トナー濃度が7重
量%となる割合で混合して現像剤7(本発明用)を製造
した。
【0058】〔現像剤8〕 トナーの作製 共重合性単量体として、スチレンに代えてメチルメタク
リレートを用いたこと以外は現像剤4の製造例と同様に
して有機微粒子Eを作製し、有機微粒子Aに代えて有機
微粒子Eを用いたこと以外は現像剤1の製造例と同様に
して有機微粒子Eが添加されたトナーを作製した。 キャリアの作製 現像剤7の製造例と同様にしてキャリアIIを作製した。 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアIIとを、トナー濃度が7重
量%となる割合で混合して現像剤8(本発明用)を製造
した。
【0059】〔現像剤9〕 トナーの作製 現像剤1の製造例と同様にして、有機微粒子Aが添加さ
れたトナーを作製した。 キャリアの作製 スチレン−メチルメタクリレート樹脂をトルエンに溶解
して被覆液を調製し、得られた被覆液を、芯材粒子 (平
均粒径50μm、1000ガウスの外部磁場における磁
化が20emu/gであるCu−Znフェライト粒子)
の表面に塗布し、次いで、加熱乾燥して溶剤を除去して
硬化させることにより、キャリアIII を作製した。 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアIII とを、トナー濃度が7
重量%となる割合で混合して現像剤9(本発明用)を製
造した。
【0060】〔現像剤10〕 トナーの作製 現像剤2の製造例と同様にして、有機微粒子Bが添加さ
れたトナーを作製した。 キャリアの作製 現像剤9の製造例と同様にしてキャリアIII を作製し
た。 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアIII とを、トナー濃度が7
重量%となる割合で混合して現像剤10(本発明用)を
製造した。
【0061】〔比較現像剤3〕 トナーの作製 比較現像剤1の製造例と同様にして、有機微粒子aが添
加されたトナーを作製した。 キャリアの作製 現像剤5の製造例と同様にしてキャリアIを作製した。 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアIとを、トナー濃度が7重
量%となる割合で混合し、比較現像剤3を製造した。
【0062】〔比較現像剤4〕 トナーの作製 比較現像剤2の製造例と同様にして、有機微粒子bが添
加されたトナーを作製した。 キャリアの作製 現像剤5の製造例と同様にしてキャリアIを作製した。 現像剤の製造 前記トナーと、前記キャリアIとを、トナー濃度が7重
量%となる割合で混合し、比較現像剤4を製造した。
【0063】<実施例および比較例>以上のようにして
得られた現像剤1〜10(本発明用)および比較現像剤
1〜4(比較例用)の各々について、非接触式現像型の
画像形成装置「DC9028」(コニカ(株)製)を用
いて5万回の画像形成テストを行い、高温高湿環境下
(30℃,相対湿度90%)における転写率、転写ム
ラ、キャリア付着、トナー飛散による機内汚染、白スジ
発生の有無、高温高湿環境下(30℃,相対湿度90
%)および低温低湿環境下(10℃,相対湿度20%)
における画像濃度について評価を行った。なお、転写材
としては、JIS K 6911による表面抵抗値が
8.5×108 Ω(20℃、65%)である転写紙を用
いた。
【0064】各項目の評価方法は以下のとおりである。 (1)転写率 5万回の画像形成を行なった後、次のようにして転写率
を求めた。すなわち、感光体上に20mm×50mmの
大きさのベタトナー像を形成し、このトナー像を転写工
程に付する前に粘着テープで採取してトナー重量w1
測定する。感光体上に上記と同一のベタトナー像を形成
し、このトナー像を転写工程に付して転写紙に転写し、
転写後に感光体上に残留したトナー重量w2 を測定す
る。このようにして測定されたトナー重量w1 およびw
2 から次式により転写率を求めた。 転写率=(w1 −w2 )/w1 ×100(%) (2)転写ムラ 画像濃度0.50のグレーチャートからなる原稿の複写
画像を形成し、得られた複写画像について、転写ムラの
発生の有無を目視により観察した。 (3)キャリア付着 ベタ黒チャートの画像形成を5万回行なった後、転写工
程に付する前において感光体上に付着しているキャリア
を粘着テープで採取してその個数を測定し、単位面積あ
たりの付着量(個/cm2 )を求めた。 (4)機内汚染 1千回の画像形成ごとに複写機内を目視により観察し、
実用的に問題のある程度の汚染が認められたときの複写
回数で評価した。 (5)白スジ 画像濃度0.50のグレーチャートからなる原稿の複写
画像を形成し、得られた複写画像について、白スジの発
生の有無を目視により観察し、白スジの発生が認められ
たときの複写回数で評価した。 (6)画像濃度 画像濃度0.50のチャートからなる原稿の複写画像を
形成し、得られた複写画像の画像濃度を測定した。この
画像濃度が0.50に近いほど画像濃度が忠実に再現さ
れていることを意味する。以上の評価結果を後記表1お
よび表2に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】表1〜表2の結果から明らかなように、本
発明の画像形成方法(実施例1〜10)によれば、高温
高湿環境下においても転写率が高く、転写ムラのない画
像が得られる。また、感光体上へのキャリアの付着が起
こりにくく、形成された画像にも、キャリア付着に起因
する画像不良は認められなかった。更に、5万回の画像
形成を繰り返しても機内汚染、画像の白スジの発生は認
められなかった。しかも、高温高湿・低温低湿のいずれ
の環境下においても忠実な画像濃度を再現することがで
きた。
【0068】また、特に、シリコン樹脂からなる樹脂被
覆キャリアを含む現像剤を使用して行った実施例5〜8
にあっては、キャリア付着の防止効果が更に向上し、し
かも、画像濃度の環境安定性に一層優れたものであっ
た。
【0069】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、高温高湿環境
下においても優れた転写特性が発揮されるともに、キャ
リア付着も抑制され、さらに、多数回にわたる複写画像
の形成を安定的に行うことができる。請求項2の発明に
よれば、転写特性の一層の向上を図ることができる。請
求項3の発明によれば、キャリア付着の防止効果が更に
向上するとともに、画像濃度の環境安定性に優れ、高温
高湿環境下においても忠実な画像濃度を再現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用することができる画像形成装置の
一例を示す概略説明図である。
【図2】画像形成装置に搭載される非接触現像装置の構
成を示す概略説明図である。
【符号の説明】
10 原稿台 11 照明光源 12 ミラー 12 レンズ 14 感光体 15 露光ランプ 16 転写極 17 分離極 20 現像剤搬送担体 21 磁石ロール 22 現像スリーブ 23 現像剤量規
制体 24 交流バイアス電源 25 攪拌装置 26 攪拌装置 27 トナー補給
ローラ 28 トナーホッパ 31 定着器 32 除電極 33 クリーニン
グ装置 34 ブレード 36 ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高際 裕幸 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーとキャリアとを含む2成分系現像
    剤よりなる現像剤層を現像剤搬送担体により潜像担持体
    に対して非接触となる状態で現像領域に搬送し、前記現
    像剤搬送担体に交流バイアス電圧を印加して得られる振
    動電界下で前記潜像担持体上の静電潜像を現像する工程
    を含む画像形成方法において、 前記現像剤を構成するトナーが、着色粒子と、有機微粒
    子とを有してなり、 当該有機微粒子が、架橋構造を有する、フッ素化アクリ
    レート系の単独重合体または共重合体からなることを特
    徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像形成方法におい
    て、 有機微粒子が50〜500nmの一次平均粒径を有し、
    かつそのBET比表面積が10〜120m2 /gである
    ことを特徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の画像形
    成方法において、 現像剤を構成するキャリアが、シリコン樹脂からなる樹
    脂被覆層が磁性体粒子の表面に形成された樹脂被覆キャ
    リアであることを特徴とする画像形成方法。
JP5059303A 1993-02-25 1993-02-25 画像形成方法 Withdrawn JPH06250433A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005092024A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー及びこれを用いるプロセスカートリッジ、画像形成装置と静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2017151412A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 静電潜像現像用トナー
JP2018036375A (ja) * 2016-08-30 2018-03-08 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 2成分現像剤

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JP2017151412A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 静電潜像現像用トナー
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