JPH0625031A - 酸素化されたアセチル化合物の合成方法 - Google Patents

酸素化されたアセチル化合物の合成方法

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JPH0625031A
JPH0625031A JP5088617A JP8861793A JPH0625031A JP H0625031 A JPH0625031 A JP H0625031A JP 5088617 A JP5088617 A JP 5088617A JP 8861793 A JP8861793 A JP 8861793A JP H0625031 A JPH0625031 A JP H0625031A
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acetic acid
methanol
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catalyst
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David W Studer
ウィリアム ステューダー デビッド
Francis J Waller
ジョセフ ウォラー フランシス
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    • Y02P20/10Process efficiency

Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸素化されたアセチル化合物のエチリデンジ
アセテート、酢酸、無水酢酸及び酢酸メチルを、合成ガ
スから中間体化合物のジメチルエーテルを経て直接製造
する方法を提供する。 【構成】 第一の液相反応器装置201において合成ガ
ス13からジメチルエーテルを生成し、そしてジメチル
エーテル、メタノール及び未反応合成ガスを含む中間体
生成物流25を第二の液相反応器装置301にやって、
触媒反応により酸素化されたアセチル化合物を合成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチリデンジアセテー
ト、無水酢酸、酢酸メチル、及び酢酸を合成するための
集成プロセスに関し、詳しく言えば、これらの酸素化処
理されたアセチル化合物を合成ガスから中間体化合物の
ジメチルエーテルを経て製造することに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エチリ
デンジアセテート(EDDA)は、酢酸ビニル(VA
c)を製造する際の重要な中間体であって、かなりの関
心がエチリデンジアセテートを製造するための改良方法
を開発することに集中されてきた。とは言え、これらの
改良方法の商業的成功は、酢酸ビニルの製造の同時生成
物である酢酸(HOAc)についての市場を必要とす
る。酢酸は、販売することができ、メタノールでエステ
ル化して酢酸メチル(MeOAc)にすることができ、
あるいはジメチルエーテル(DME)でアルキル化して
酢酸メチルとメタノール(MeOH)にすることができ
る。酢酸メチル(MeOAc)と無水酢酸(Ac2 O)
はまた、そのほかの有用な製品を製造するための中間体
としても重要である。
【0003】EDDAを調製するための代表的方法に
は、ドイツ国特許第2610035号明細書の方法が含
められ、これは、同時生成物として得られる酢酸を蒸留
プロセスによって直接得て、それだけで使用することが
できるようにあるいはメタノールと反応させて酢酸メチ
ルを生成することができるように精製することができる
EDDAの製造方法を開示している。
【0004】英国特許第1538782号明細書は、ジ
メチルエーテル(DME)及び/又は酢酸メチルと、一
酸化炭素と、水素とを、触媒系の存在下で反応させるE
DDAの製造方法を記載している。この反応は好ましく
は、VIII族金属触媒と、有機ホスフィン及び/又は有機
窒素化合物のような促進剤との存在下で行われる。
【0005】欧州特許第35860号明細書は、担持さ
れたバラジウム触媒とハロゲン化物との存在下におい
て、ジメチルエーテル又は酢酸メチルと、一酸化炭素
と、そして水素とを反応させるEDDA及び/又はアセ
トアルデヒドの製造方法を開示している。
【0006】EDDAと無水酢酸を調製するための一つ
の改良方法が米国特許第4319038号明細書に記載
されており、この方法では、酢酸メチル及び/又はジメ
チルエーテルと、一酸化炭素と、水素とを、第四窒素と
マンガン又はレニウム化合物との存在下で反応させる。
【0007】欧州特許第77116号明細書は、ジメチ
ルエーテル及び/又は酢酸メチルと、一酸化炭素と、水
素とを、ロジウム化合物と、ハロゲン化合物と、バラジ
ウム共触媒とを含んでなる触媒系の存在下で反応させる
EDDAの製造方法を開示している。
【0008】欧州特許第58442号明細書は、塩化
物、臭化物あるいはヨウ化物と、孤立電子対を有する有
機の酸素、窒素、リン、ヒ素又はアンチモン化合物を含
んでなる促進剤と一緒に存在する一酸化炭素及び均質VI
II族金属触媒の下で無水カルボン酸を水素化して、アル
キリデンジカルボキシレートとカルボン酸を共に製造す
る方法を開示している。
【0009】米国特許第4323697号明細書は、有
機リン化合物もしくは有機窒素化合物を含んでなる促進
剤の存在下においてモリブデン−ニッケルもしくはタン
グステン−ニッケル共触媒の存在するところで、酢酸メ
チル及び/又はジメチルエーテル、一酸化炭素、そして
水素を反応させるEDDAの製造方法を開示している。
ジメチルエーテルを利用する場合、この参考文献は二つ
の反応域を有する反応器がより好ましいということを教
示している。第一の反応域ではDMEをカルボニル化に
よって酢酸メチルに変え、そして第二の反応域はEDD
A生成反応を行うのに充てられる。
【0010】米国特許第4429150号明細書は、硫
黄含有極性溶媒、例えばスルホランの存在下においてVI
II族金属及びハロゲン含有化合物を含んでなる触媒系の
存在するところで、酢酸メチル及び/又はジメチルエー
テルと、一酸化炭素と、水素とを反応させるEDDA製
造方法を開示する。この参考文献は、有機リン化合物が
選択性を向上させてEDDAへの転化を増加させるとい
うことを教示する。
【0011】合成ガスを製造するための集成プロセスが
米国特許第4430096号明細書に記載されていて、
この方法では、1種又は2種以上の有機化合物をスチー
ム及び/又は二酸化炭素の存在下での部分酸化によって
水素と一酸化炭素とに変える。反応のための熱は、酸素
とスチームを用いた石炭のガス化からの生成物との直接
の熱交換で供給される。
【0012】米国特許第4843170号明細書は、工
程のうちの一つにおいてジメチルアセタールと無水酢酸
をEDDAと酢酸メチルに転化させる酢酸ビニルの調製
方法を開示している。
【0013】不活性の油にスラリー化した固体のメタノ
ール合成触媒とメタノール脱水触媒が入っている単一段
式の液相反応器でもって合成ガスからジメチルエーテル
を調製することが、欧州特許出願公開第0324475
号明細書と、Chemical Engineering Science, Vol.45,
No.8, pp.2735-2741, 1990に掲載された J. J. Lewnard
らによる論文“Single-step Synthesis of Dimetyl Eth
er in a Slurry Reactor”に開示されている。
【0014】このように、EDDAは、従来の技術に従
っていくつかの別個の方法で製造することができる。合
成ガスからEDDAを、酢酸の同時生成を制御しつつ、
且つ特別の場合には酢酸の同時生成を最小限にしつつ、
同時に合成ガス供給原料中の炭素を最大限に利用しなが
ら製造するための改良された集成プロセスが必要とされ
ている。その上に、酢酸の同時生成を最小限にしながら
EDDAから酢酸ビニルを製造する改良方法が必要とさ
れている。更に、一定の市場条件の下では、有用な化合
物の酢酸メチルと無水酢酸を共に製造することが望まし
い。以下において説明されそして特許請求の範囲により
範囲を定められる本発明は、これらの必要を満たす新し
い集成プロセスを提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明は、
水素と一酸化炭素を含んでなる合成ガスから酸素化され
たアセチル化合物を合成するための方法であって、合成
ガスを不活性の液に懸濁されたメタノール合成触媒及び
メタノール脱水触媒の存在下において第一の液相反応器
で、ジメチルエーテルとメタノールを生成するのに十分
な条件で反応させることを含む方法である。この反応器
から、ジメチルエーテル、メタノール、水、及び未反応
の合成ガスを含む中間体の流れを抜き出して、第二の液
相反応器に送り、そしてこの第二の反応器でジメチルエ
ーテル、メタノール及び未反応の合成ガスを、VIII族金
属、ヨウ化メチル及びヨウ化リウチムから本質的になる
触媒系の存在下に、エチリデンジアセテート、酢酸、無
水酢酸及び酢酸メチルからなる群から選ばれた1種又は
2種以上の酸素化されたアセチル化合物を製造するのに
十分な条件で、酢酸と反応させる。触媒系は、更に酢酸
リチウムを含むことができる。第二の液相反応器から
は、これらの酸素化されたアセチル化合物を1種又は2
種以上含む液体製品混合物と、未反応合成ガスを含む蒸
気流とが抜き出される。
【0016】好ましくは、合成ガスは、炭化水素供給原
料、典型的には天然ガスの、部分酸化により生成され
る。本発明の重要な態様においては、酢酸とエチリデン
ジアセテートを液体製品混合物から分離し、酢酸のうち
の一部分を第二の液相反応器へ再循環させ、そして任意
的にもう一つの部分を部分酸化反応器へ再循環させて更
に合成ガスを発生させる。第二の反応器からの未反応合
成ガスのうちの一部分も、部分酸化反応器へ再循環させ
て炭素の回収率を高めることができる。
【0017】更に別の態様では、エチリデンジアセテー
トを、このエチリデンジアセテートを酢酸ビニルと酢酸
を含んでなる中間製品に変える熱分解反応器装置に送
り、そしてこの中間製品は蒸留により最終製品として酢
酸ビニルと酢酸とに分離される。この酢酸のうちの少な
くとも一部は、部分酸化反応器へ再循環させて追加の合
成ガスを発生させる。
【0018】無水酢酸と酢酸メチルも、別の個々の製品
として液相製品混合物から分離して回収することができ
る。EDDA及び酢酸に相関するこれらの製品の正味の
生産量は、第二の液相反応器の前に未反応合成ガスから
水素を取除くことで増加させることができる。
【0019】本発明には、EDDAと酢酸ビニルを製造
することについても、同時生成物の酢酸メチルと無水酢
酸についても、従来技術の方法以上の利点がいくつかあ
る。第一に、液相ジメチルエーテル(LP DME)反
応器及び液相酸素化アセチル(LP OA)反応器を直
接結び合わせることができ、この場合液相酸素化アセチ
ル反応器の供給原料の必要条件は液相DME反応器から
の典型的製品流とぴったり合致する。例えば、DME反
応器流出物からメタノールと水を取除くことは必要な
く、任意的にこれを行って、酢酸の生産量を最適にする
ことができる。その上、DME反応器装置と酸素化アセ
チル(OA)反応器装置は、選ばれた量の酢酸生成物と
未反応合成ガスとを部分酸化反応器へ再循環させること
で部分酸化合成ガス発生装置と効率的に集成することが
でき、このことは所望の製品を得るために利用される炭
素を最大限にする。更に、集成された反応装置は、ED
DAと共に生産される望ましい量の生成物の酢酸、無水
酢酸及び酢酸メチルを経済的に製造するために融通性よ
く運転することができる。
【0020】次に、本発明を詳しく説明する。集成プロ
セス全体のプロセスブロックフロー図を図1に示す。炭
化水素の供給原料1、好ましくは天然ガスは、スチーム
3及び酸素5と一緒に部分酸化(POX)反応器101
へ供給されて、典型的に25〜65体積%の水素、30
〜50体積%の一酸化炭素、0.5〜12体積%の二酸
化炭素、0〜0.5体積%のメタン、そして2〜25体
積%の水を含有してなる未処理合成ガス6を生成する。
炭化水素原料は、これとは別に、メタン、C2 + 気体炭
化水素、ナフサ、軽油、減圧残留物、及びこのほかの、
石油コークスや石炭を含めた種々の可燃性炭化水素類、
から選ぶことができる。合成ガスを発生させるための部
分酸化法は、当該技術分野でよく知られており、とりわ
け、Texaco社およびShell社によって工業的
に提案されている。スチームは、反応物でもあり、部分
酸化反応器における温度調節剤でもある。CO2 を典型
的に60〜70体積%含有する、CO2 に富む未反応合
成ガス再循環流7が、任意的に部分酸化反応器へ導入さ
れ、この場合このCO2 は反応物でもあり温度調節剤で
もある。場合によっては、使用される炭化水素原料に応
じて、このCO2 に富む再循環流7はスチーム3の必要
をなくすことができる。同時生成物の酢酸の再循環流9
は、部分酸化装置に追加の炭化水素原料を供給し、そし
て追加の合成ガスに転化されて、炭化水素原料の必要を
低減する。酢酸流9のうちの一部分10は、任意的に外
部用の製品として抜き出される。
【0021】凝縮性の水11は分離器12で取除かれ、
そして乾燥した合成ガス13が液相ジメチルエーテル
(DME)反応器装置201へ進む。任意的に、プロセ
ス全体の炭素収支要件に応じて、原料13中の水素の一
部を圧力スウィング吸着又は低温(cryogeni
c)蒸留で取除くことができる。DME、メタノール、
未反応合成ガス(CO2 を含む)及び水を含んでなる製
品流19は、分離装置203に進み、そしてこの分離装
置から、メタノール流21、水23、及びDMEと未反
応合成ガスとを含む中間体生成物流25が得られる。任
意的に、メタノール流21のうちの一部分26を外部用
の製品として取り出し、もう一方の部分22を液相DM
E反応器装置へ再循環させる。あるいはまた、分離装置
203を使用せずに、製品流19は液相酸素化アセチル
反応器装置へ直接進む。これとは別に、中間生成物流2
5中の二酸化炭素の少なくとも一部分を、下記において
説明する液相酸素化アセチル反応器装置の前で、当該技
術分野において知られている方法で取除く。あるいはま
た、液相DME反応器からの未反応合成ガス中の水素の
一部あるいは全部を、DMEとメタノールを凝縮させ、
結果として得られた合成ガスを圧力スウィング吸着(好
ましくは)又は低温蒸留という知られている方法で分離
して、取除くことができる。
【0022】酸素化アセチル(OA)反応器装置301
は液相反応器を含み、この反応器においてDME、酢酸
及び合成ガスが下記で説明される1種又は2種以上の触
媒の存在下で反応して、EDDAと、酢酸、無水酢酸及
び酢酸メチルを含めた中間体又は同時生成物とを生じ
る。EDDA生成物27、酢酸29、及び未反応の合成
ガス31は、反応器装置301内で再循環させられる他
の同時生成物から分離される。任意的に、同時生成物の
無水酢酸と酢酸メチルのうちの一部分30を抜き出して
分離して、個々の生成物にすることができる。未反応合
成ガス31のうちの少しの分33はパージとして取出さ
れ、そして残りの分7は部分酸化反応器101へ再循環
させられる。EDDA生成物はEDDA熱分解装置40
1に進み、EDDAはここで熱的に分解されて酢酸(H
OAc)と酢酸ビニル(VAc)とを含有する中間生成
物35を生じ、そしてこの流れは分離装置37に進ん
で、この装置で酢酸39と酢酸ビニル生成物41とを生
じる。装置401でのEDDAの熱分解と装置37での
生成物の分離とは、当該技術分野において知られてお
り、いずれの工業的に利用可能な方法もこの目的のため
に適している。工業的なEDDA熱分解反応及び分離装
置の説明は、例えば、SRI Report No.146,ProcessEcono
mics Program Series, Stanford Research Institute,
1981 に示されている。
【0023】酢酸流29と39とは一緒にされて同時生
成物の全酢酸流43となり、一部分10は任意的に製品
として取出され、そして残りの分9は追加の合成ガスを
発生させるため部分酸化反応器装置101へ再循環させ
られる。酢酸製品10の量は、所定の工場所在地におけ
る市場及び価格条件に依存し、そして所望ならば、全酢
酸流43を部分酸化反応器装置101へ再循環させるこ
とができる。典型的には、全酢酸流43のうちの約0〜
50%が酢酸製品10として取出される。
【0024】DME反応器装置201は図2と、199
2年4月23日出願の同時係属米国特許出願第07/8
73493号明細書でもっと詳しく説明され、後者の明
細書は参照してここに組み入れられる。原料流17(図
1の流れ13に相当する)は、DME合成触媒に有害な
金属カルボニル化合物及び他の汚染物を除去するため、
交互に運転する吸着器202及び205で処理される。
清浄な合成ガス207は容器211内の交換器209で
DME反応器流出物213との間接熱交換により300
〜430°F(149〜221℃)に加熱され、加熱さ
れた合成ガス215は任意的にメタノール再循環流22
と一緒にされ、そして一緒にされた供給原料217が液
相DME反応器218に導入される。DME反応器21
8には、メタノール合成触媒とメタノール脱水触媒が入
っていて、これらは両方とも平均粒度約5〜50μmの
粉末の形態をしていて、不活性の液に懸濁されている。
メタノール合成触媒は、商業的に入手の可能な銅/亜鉛
系触媒から選ばれ、好ましくは、例えば広く使用されて
いるBASF S3−86のようなCu/ZnO/Al
2 3 触媒である。メタノール脱水触媒は、アルミナ、
シリカ−アルミナ、ZSM−5のようなゼオライト、ホ
ウ酸のような固体酸、固体酸性イオン交換樹脂、及びそ
れらの混合物から選択される。代表的には、商業的に入
手可能なアルミナ、例えばCatapal B γアル
ミナといったようなものを使用することができる。好ま
しいアルミナは、ベーム石(アルミナ一水和物、Al2
3 ・H2 O)粉末を、アルミナの温度を約100℃/
hで約500℃まで上昇させるのに十分な速度で加熱
し、この温度を約3時間保持し、結果として得られた加
熱処理されたアルミナを周囲温度まで冷却して調製され
る。触媒スラリーのための不活性の液は、好ましくは、
150〜450℃の範囲で沸騰するパラフィン系又はナ
フテン系の炭化水素を含む。あるいはまた、沸点がこの
範囲にあるアルコール、エーテル又はポリエーテルを使
用することができる。
【0025】合成ガスは、不活性液に懸濁された触媒の
存在下で反応してメタノールを生成し、そしてこのメタ
ノールのうちの有意の部分は脱水されてDMEを生成す
る。反応器の流出物213は、典型的に3〜13体積%
のDME、1〜5体積%のメタノール、40〜75体積
%の未反応合成ガス、及び0.2〜1体積%の水を含有
している。これらの合成反応と脱水反応は発熱反応であ
って、発生した熱は冷媒219(好ましくは水)に交換
器221を通過させ、そしてこれから加熱された冷媒2
23(好ましくはスチーム)を抜き出して取除かれる。
反応器流出物213は、交換器209でもって原料20
7との交換で冷却されて、蒸発して同伴された不活性液
を凝縮及び合体させ、そしてそれは容器211の下部に
集まって、この集まった液225は反応器218に戻さ
れる。使用済の触媒スラリーは抜き出され、そして新し
い触媒スラリーが管路227を通して反応器218に追
加される。必要に応じて、補給不活性液229が容器2
11に追加される。反応器218は440〜520°F
(227〜271℃)の温度範囲と750〜2000ps
ig(5.2〜13.8MPa (ゲージ圧))の圧力範囲で
運転される。反応器のガス空間速度(GHSV)は、典
型的には触媒1kg当たり3000〜15000std.リッ
トル/hの範囲にある。
【0026】DMEを含有している流れ231は、メタ
ノール、未反応合成ガス、及び水も含有しているが、交
換器233,235及び237で冷却されて、分離器2
39へ進む。未反応合成ガスとDMEを含んでなる蒸気
241は交換器233で加温されて流れ234となる。
分離器239からの液は交換器237で部分的に蒸発し
て分離器245へ進み、そこからメタノールに富む液体
流247が蒸留塔249へ流れる。この塔は液体流24
7を、廃水塔底液流23、メタノールを95〜100体
積%含有している側流21、及びDMEと未反応合成ガ
スを含有している塔頂流255に分ける。流れ255
は、やはりDMEと未反応合成ガスを含有している流れ
257と一緒にされて、この一緒になった流れは圧縮機
259で圧縮され、そして流れ243と一緒にされて、
図1の酸素化アセチル反応器装置301への原料となる
DME−合成ガス流25を生じる。メタノールの側流2
1のうちの一部分22はDME反応器218へ再循環さ
せられ、残りの分22は任意的にメタノール製品として
取出される。任意的に、全プロセスの所望される製品候
補に応じて、メタノールの側流21の全部を製品として
取出すことができ、あるいは反応器218へ全て再循環
させて流れ25のDME収量を増加させることができ
る。
【0027】あるいはまた、先に説明したように、DM
E、メタノール、水そして未反応合成ガスを含有してい
る流れ231(図1の流れ19に同じ)を図1の酸素化
アセチル反応器装置301へ直接供給する。この別の様
式は、流れ231が約2体積%未満の水、好ましくは1
体積%未満の水を含有している場合に可能である。
【0028】酸素化アセチル反応器装置を図3でもって
もっと詳しく説明する。図2のDME反応器装置からの
流れ25、あるいはこれとは別に、水とメタノールを除
去していない流れ231は、再循環流303と一緒にさ
れて、酸素化アセチル液相反応器305に流入する。こ
の反応器内の液相には、酢酸、EDDA、並びに、無水
酢酸成分、酢酸メチル成分及びアセトアルデヒド成分の
うちの一つ以上を含んでなる他の反応中間体あるいは同
時生成物が含まれる。主成分は酢酸であって、反応器内
の液全体の約30〜80モル%を構成する。この液は、
ジメチルエーテル、酢酸、水素及び一酸化炭素が反応し
てEDDA、酢酸及び先に挙げたこのほかの中間体又は
同時生成物の生成を促進する触媒系、好ましくはその液
に可溶であるもの、を含有する。このように、酢酸は反
応物でもあり生成物でもあって、液相反応器内の主要液
体成分を構成する。COと水素も、EDDAと酢酸を生
じるヒドロカルボニル化反応の過程で先に挙げた中間体
又は同時生成物のうちの一つ以上と反応する。正確な反
応過程は十分に判明してはいないものの、本発明におい
ては、後に説明されるように、EDDAが生成物である
こと、また酢酸は反応物でもあり同時生成物でもあるこ
とが分かっている。
【0029】触媒系は、EDDAに対する優れた選択率
を提供し、且つEDDAを製造するための従来技術の方
法で典型的に必要とされるよりも短い反応時間で作用す
ることができる触媒の、新しい組み合わせである。この
新しく発見された触媒系は、VIII族金属、ヨウ化メチ
ル、ヨウ化リチウムから本質的になり、そして任意的に
酢酸リチウムを含むものであって、これらは一緒になっ
て、これらの成分の組み合わせたものよりも少ないもの
を含有する触媒系を利用する従来技術のEDDA製造方
法で達成されるよりも優れた結果をもたらす。
【0030】この明細書で使用するヒドロカルボニル化
という用語は、ジメチルエーテル、酢酸、他の中間体成
分、水素及び一酸化炭素が、説明された処理条件の下で
反応してEDDA、酢酸、無水酢酸及び酢酸メチルを生
成することを指す。一定の条件下、殊により長い反応器
滞留時間では、アセトアルデヒドが適度の量で生成され
る。ヒドロカルボニル化は、広範囲の温度にわたってバ
ッチ式又は連続的に行うことができる。本発明を実施す
るための最適な温度はプロセス化学量論にも、使用する
特定の触媒系にも、反応条件の厳密な組み合わせにもよ
るとは言え、適当なヒドロカルボニル化温度は約20℃
から約220℃までの範囲になる。とは言うものの、最
も好ましいヒドロカルボニル化温度は約120℃から約
195℃までの範囲である。ヒドロカルボニル化反応
は、約100psig(0.7MPa (ゲージ圧))から約3
000psig(20.7MPa (ゲージ圧))までの範囲の
圧力を含めて、広い範囲の圧力で実施することができ
る。好ましい圧力範囲は、約400psig(2.8MPa
(ゲージ圧))から約2100psig(14.5MPa (ゲ
ージ圧))までである。
【0031】本発明の触媒系は、ロジウム、白金、パラ
ジウム、イリジウム、ルテニウム、コバルト及びニッケ
ルからなる群から選択されたVIII族金属を利用し、好ま
しいVIII族金属はロジウムとイリジウムである。触媒系
で使用されるVIII族金属触媒は触媒作用上の活性量で存
在し、そのような触媒作用上有効な量は当業者がたやす
く決めることができる。触媒系に取り入れるべきVIII族
金属の量は、典型的には、存在するDMEを基準として
約0.01モル%から約10モル%までの範囲であり、
好ましくは0.05〜約5モル%である。一番好ましい
VIII族金属はロジウムである。
【0032】触媒系に取り入れられる適当なロジウム化
合物の例には、酸化ロジウム、水酸化ロジウム(III
)、塩化ロジウム(III )、塩化ロジウム(III )三
水和物、臭化ロジウム(III )、ヨウ化ロジウム(III
)、酢酸ロジウム(III )、テトラロジウムドデカア
セチル、ヘキサロジウムヘキサデカアセチル、ロジウム
(I)ジアセチルアセチルアセトネート、トリス(ピリ
ジン)ロジウム(III )クロリド、クロロトリス(トリ
フェニルホスフィン)ロジウム、及びこのほかの有機ロ
ジウム錯体が含められる。触媒系に取り入れられる好ま
しいロジウム化合物は、水和された形態で商業的に入手
可能である塩化ロジウム(III )三水和物である。
【0033】触媒系に取り入れられる適当なパラジウム
化合物の例には、塩化パラジウム、塩化パラジウム二水
和物、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酸化パラジ
ウム、酢酸パラジウム、酪酸パラジウム及びパラジウム
アセチルアセトネートが含められる。好ましいパラジウ
ム化合物には、塩化パラジウム、塩化パラジウム二水和
物及び酢酸パラジウムが含まれる。
【0034】VIII族金属のほかに、触媒系はまた、ヨウ
化メチルとヨウ化リウチムを組み合わせて含有し、これ
らはヒドロカルボニル化反応を完了させるための促進剤
として働く。発明者らは、酢酸リチウムをヨウ化リチウ
ムとヨウ化メチルの両方と一緒にして使用すると、思い
も寄らぬことにジメチルエーテルのEDDAへの転化が
うまく起こる、ということを発見した。所望のVIII族金
属触媒と一緒にして用いられるヨウ化リチウムとヨウ化
メチルの量は、本発明を実施するのに重要ではない。ヨ
カ化物成分(すなわちヨウ化メチルとヨウ化リウチム)
の一緒になった量は広い範囲で変えることができる。
【0035】反応時間は本発明を実施するのに一般に用
いられている制御パラメーターであって、最適な反応時
間は、この明細書に挙げられいてる反応条件、触媒系、
及び触媒濃度に基づいて決定することができる。所望量
の製品を製造するのに要する反応時間はまた、反応の温
度と圧力にも依存する。一定の温度、圧力、及び触媒濃
度では、反応時間がより短くなると、一般に、酢酸メチ
ル、無水酢酸及び酢酸の生産量がEDDAよりも多くな
り、アセトアルデヒドはほとんどなくなる。より長い滞
留時間では、無水酢酸の生産量は有意に低下し、その一
方でEDDAと酢酸の生産量は有意に増加する。このよ
うに、反応器の滞留時間は生成物の配分を制御するのに
有効な変数である。反応は、好ましくは、先に説明した
ように本発明の方法における反応物でもありその同時生
成物でもある酢酸を高い割合で含む液相で行われる。こ
の液はまた、同時生成物の無水酢酸、酢酸メチル及びE
DDAをいろいろな量で含有する。非反応性の双極性溶
媒をこれらの成分と一緒にして利用してもよい。
【0036】反応器305で起こる反応は発熱反応であ
り、発生した熱は冷却用流体307、好ましくは水に、
反応器305に取付けられた熱交換器309を通過さ
せ、そしてそれから加熱された流体311、好ましくは
スチームを抜き出して、取除かれる。反応器の上から出
てくる気相反応生成物と他の揮発性成分は、冷却器31
3で冷却され、部分的に凝縮されて、分離器315へ流
れてゆく。凝縮物317は、そこから抜き出されて反応
器305に戻され、蒸気319は吸収器321へ進む。
吸収器321を通して冷たい酢酸流323が下向きに進
み、残留同時生成物と揮発性の触媒成分を吸収し、濃い
吸収器溶媒324は再循環酢酸325と一緒になり、そ
して一緒になった流れ327は反応器305に戻され
る。吸収器の上から出てくる流れ31は、未反応の合成
ガス成分を含有していて且つCO2 に富んでいて、その
うちの一部分7は部分酸化(POX)反応器装置101
に再循環され、残りの部分33はアルゴンのような不活
性ガス成分の蓄積を防ぐためパージとして取出される。
【0037】反応器液体生成物流328は弁329を横
切ってフラッシュされて、分離器330に流入する。反
応器の液体流出物中の酢酸メチルと無水酢酸の約10%
及び流れ328の酢酸の15%を典型的に含有している
液体流331は、反応器305へ戻される。流れ331
はまた、ヨウ化リチウム、酢酸リチウム及び/又はロジ
ウム化合物を含むいくらかの可溶性触媒成分も含有す
る。分離器330からの蒸気は冷却器333で部分凝縮
され、分離器335に流入し、そしてこれからDME、
ヨウ化メチル促進剤、及び未反応の合成ガス成分を含む
蒸気流336が抜き出され、この蒸気流は圧縮機337
で圧縮されて、圧縮された再循環流303は反応器供給
原料25と一緒にされる。
【0038】EDDA、酢酸、無水酢酸、酢酸メチル、
及び触媒成分のヨウ化メチルを含んでなる分離器335
からの液339は、弁341を横切ってフラッシュされ
て蒸留塔343に流入する。無水酢酸、酢酸メチル、及
びヨウ化メチルを含んでなる塔頂蒸気344は、凝縮さ
れ、そしてこの凝縮液の一部分345は補給触媒347
と一緒にして反応器305に戻される。この塔頂凝縮物
のうちのもう一つの部分346は、任意的に、混合生成
物として抜き出され、そしてそれは蒸留により(図示せ
ず)分離して個々の生成物の無水酢酸及び酢酸メチル
と、反応器305へ戻されるヨウ化メチルを得ることが
できる。
【0039】EDDAと酢酸を含む塔底液体流349
は、蒸留塔351で更に分離して酢酸塔頂生成物353
と、EDDA及び残留重質成分を含む粗EDDA塔底液
355とにされる。この粗EDDAは蒸留塔357で更
に精製されて、高純度EDDAの塔頂生成物27と重質
残留液359を生じる。任意的に、EDDAは、先に説
明しそして図1に示したように、熱分解しそして分離し
て、酢酸ビニル最終生成物41と酢酸同時生成物10が
得られる。
【0040】先に説明した集成プロセスは、このよう
に、炭化水素原料(好ましくは天然ガス)、スチーム及
び酸素から、他の中間成分を別に生成しあるいは外部か
ら持ち込む必要なしに、所望の量の酢酸(HOAc)、
無水酢酸(Ac2 O)、エチリデンジアセテート(ED
DA)及び酢酸メチル(MeOAc)を製造するのを可
能にする。追加生成物の酢酸ビニル(VAc)はEDD
Aの熱分解で製造することができる。
【0041】本発明には、次に述べる三つの重要な特徴
がある。その三つの特徴とは、1)液相DME反応器と
液相酸素化アセチル反応器とを直接結びつけること、
2)これらの反応器と部分酸化反応器との集成、3)V
C を製造するための総合プロセス、である。次に、こ
れらの重要な特徴を順に要約して説明する。
【0042】(1)液相DME法の運転と液相酸素化ア
セチル法の運転の直接の結合 液相酸素化アセチル法は、DME、H2 及びCOからな
る供給原料流を必要とする。液相DME法のための典型
的操作条件は、合成ガスをDMEに部分的に転化させる
ことになる。本発明の重要な利点の一つは、液相酸素化
アセチル法の供給原料必要条件が液相DME法からの典
型的生成物流に直接合致するということである。例え
ば、EDDAの通常の生産は、メタノールからDMEを
製造すること、このDMEを集めて精製すること、そし
て最終的にDME、H2 及びCOをEDDA反応器に入
れること、を典型的に含むであろう。対照的に、本発明
においては、液相DME反応器からの気体DME生成物
流中の未反応のH2 とCOが液相酸素化アセチル反応器
への直接の原料となって、EDDAと他の同時生成物を
生成する。
【0043】酢酸ビニル(VAc)を製造するための合
成ガス供給原料成分の総体的な正味の反応は、次のとお
りである。 10CO+7H2 →VAc+2HOAc+2CO2 このプロセスはより費用のかかるエチレンの代りに合成
ガス供給原料を使用するとは言うものの、各1ポンド
(0.454kg)のVAc当り1.4ポンド(0.63
5kg)のHOAcを生成させるという不都合がある。
【0044】酢酸の全部を部分酸化装置へ再循環して戻
し、合成ガス発生用の天然ガスと一緒にする場合には、
実際の総体的な成分収支はおおよそ次のように表すこと
ができる。 5.4CH4 +6.3O2 →VAc+7.8H2 O+
1.4CO2
【0045】酢酸のおよそ半分を部分酸化装置へ再循環
して戻す場合には、実際の総体的な成分収支はおおよそ
次のように表すことができる。 6.3CH4 +5.9O2 →VAc+7.4H2 O+
0.1CO2 +1.1HOAc
【0046】上記の式は、酢酸のうちの半分を同時生成
物として外部へ出すと炭素の収支は非常に厳しくなるこ
とを説明している。より多くの量の酢酸を外部へ出すこ
とは、部分酸化装置をより炭素に富む供給原料で運転す
ること、あるいは水素に富む別の成分(例えばH2 又は
MeOH)を同時生成物として外部へ出すことを必要と
しよう。そのような場合、水素は図1の液相DME反応
器原料13から取出されよう。
【0047】本発明には、既存の現状の技術と比べて、
液相DME法と液相酸素化アセチル法とを直接結びつけ
ることに由来するいくつかの紛れもない利点がある。こ
れらの利点は次のとおりである。
【0048】a)EDDAと選ばれた同時生成物を、た
やすく手に入れることができて且つ比較的費用のかから
ない合成ガスから直接製造することができる。競合する
EDDA製造技術では、酢酸メチル、メタノール及びD
MEを含むもっと高価な供給原料からEDDAを製造す
る。
【0049】b)合成ガスをDMEに完全に転化させる
必要性がない。知られている方法によって合成ガスから
別個にDMEを製造することは、原料合成ガスをほぼ完
全にDMEに転化するのに追加の再循環機器を必要とす
る。
【0050】c)気体の液相DME反応器生成物流を使
用することは、中間体DME生成物を凝縮させて精製す
るのに必要とされる追加の機器と用役を不要にする。
【0051】d)液体のメタノール副生物をそれが追加
してDMEに転化される液相DME反応器へ再循環して
戻す前に、このメタノール副生物流の最小限の精製のみ
が必要とされるだけである。
【0052】本発明の範囲内において本発明の方法にい
くつかの変更を施すことが可能である。これらの変更
は、本発明の方法に融通性と有用性を付与し、また生成
物の所望される混合物と利用可能な供給原料とに応じて
いろいろな用途について利用することができる。これら
の変更のうちのいくつかを、次に記載される別の態様で
もって説明する。
【0053】a)液相DME法は、DME反応器へのメ
タノール再循環に対する副生物のメタノールの生成に関
して非常に融通性がある。先に説明された方法は副生物
のメタノールの全部を再循環して消費するとは言え、こ
の方法はこれとは別に、外部へ回すことができるメタノ
ール生成物流を生産し、あるいはDMEの製造のための
原料ガスと共に持ち込まれた過剰のメタノールを消費す
ることができよう。この融通性は、設置された同じ処理
装置がメタノールについての変わりやすい市場価格を有
利に利用するのを可能にする。メタノールは、メタノー
ル価格がより高い期間中は外部へ回し、またメタノール
価格がより安い期間中は外部から持ち込むことができよ
う。
【0054】b)EDDA生成物と酢酸生成物は液相酸
素化アセチル反応器から回収され、そして他の中間体生
成物は、酢酸の一部と一緒に反応器に再循環させられ
る。あるいはまた、これらの他の中間体生成物は、酢酸
メチル、DME及び無水酢酸を含めて、最終製品として
別個に回収することができる。酢酸メチルは、反応器流
出物中において比較的高濃度であるため特に都合のよい
同時生成物である。本発明の方法から得られる候補の生
成物の幅が潜在的に広いこのことは、本発明の重要な利
点である。
【0055】c)下記の例で説明されるように、液相酸
素化アセチル反応はCO2 の存在することを許容し、そ
してEDDA反応はまた原料ガス中のCO2 とH2 との
間での水性ガス逆転化反応を部分的に触媒する。この反
応は、原料ガス中のDME、H2 、CO及びCO2 の一
部分を最終的に消費して、追加の酢酸を生成する。この
方法の最適なものは、液相酸素化アセチル反応器への供
給ガス中のCO2 濃度を低下させるため液相DME反応
器と液相酸素化アセチル反応器の間に追加の処理工程を
含むことができる。この追加装置の経費と複雑さが付け
加わることは、液相酸素化アセチル法での収率がより高
くなることによって部分的に相殺することができよう。
この工程を含めて液相酸素化アセチル反応器への供給原
料ガス組成を変えることは、液相DME反応器と液相酸
素化アセチル反応器を集成することの本質を実質上変更
しないであろう。
【0056】(2)EDDAの製造と合成ガスの発生と
の結合 合成ガスを発生するための部分酸化反応器には広範囲の
様々な炭化水素原料で運転するのに融通性があり、そし
て部分酸化反応器は、反応燃焼温度を加減するために希
釈流(典型的にはスチーム又はCO2 )を用いることを
しばしば必要とする。CO2 を調節剤として使用する場
合、それは利用可能なH2 と部分的に反応して水性ガス
逆転化反応により追加のCOを生じさせて、こうして総
体的な炭素の利用を増大させることができる。
【0057】これらの特性は、EDDA製造工程から同
時生成物と廃棄物の流れを再循環させてそれらを有用な
供給原料流に変えるための無類の機会を提供する。ED
DAの合成と部分酸化合成ガス反応器とを統合すること
に由来するいくつかの重要な利点には、次のものが含ま
れる。
【0058】a)過剰同時生成物の酢酸を部分酸化反応
器への供給原料として天然ガスと一緒にして使用するこ
とができる。このことは、過剰量の酢酸を外部へ回す必
要をなくし、そして、酢酸は天然ガスよりも炭素に富む
ものであるから、この集成プロセスの炭素収支を維持す
るための方法を提供する。この集成は、当該設備をED
DAだけを製造する様式でもって運転するための手段を
提供する。
【0059】b)部分的酸化反応器温度を加減するため
スチームに対して過剰のCO2 を使用することは、部分
酸化反応器にスチームを外部から持ち込む必要をなく
す。
【0060】c)部分酸化反応器温度を加減するためス
チームに対して過剰のCO2 を使用することはまた、炭
素の利用をより良好にする。この集成を行わなければ、
液相酸素化アセチル反応器の排ガスは焼却されて大気へ
放出される廃棄流となろう。その代りに、これらのCO
2 分子は合成ガスに転化されて、必要な天然ガス供給原
料を減少させる。再循環されるCO2 は、部分酸化反応
器での水性ガス逆転化反応により水とCOを生じさせ
て、結果としてこの工程からの廃棄流は大部分が水とな
る。CO2 は温室ガスと見なされるので、このことはC
2 に富む放出流を放散する以上に明らかに好都合であ
る。
【0061】d)液相酸素化アセチル反応器から未反応
合成ガスを再循環させることは、1回の通過当りの合成
ガスの転化率を高くする必要をなくす。未転化の合成ガ
スは大部分が処理工程に戻されるので、ますます有用な
DME供給原料の転化速度を向上させる過剰の合成ガス
で液相酸素化アセチル反応器を運転することが可能であ
る。これらの向上した転化速度は、最終的には反応器の
大きさをより小さなものにすることになる。
【0062】上で説明した方法は、液相酸素化アセチル
反応器で同時生成された酢酸のうちのほとんど全部を再
循環させることで総体的な炭素収支を維持する。総体的
な炭素収支を維持しもしくは向上させるためのこのほか
の二つの任意的な方法は、天然ガスの代りにもっと炭素
に富む部分酸化供給原料を利用することであり、また液
相DME反応器供給原料(図1の流れ13)から過剰の
水素を除去することである。この水素は、高価値の同時
生成物であることができようし、またより多くの酢酸を
生産して外部へ回すことを可能にしよう。上記の方法に
対するこの変更は融通性を付け加え、また本発明の本質
を実質上変えることはなかろう。
【0063】(3)総合集成酢酸ビニルプロセス体系 現在生産されているVAcのほとんどは、酢酸/エチレ
ンルートによるかあるいはEDDAの熱分解により製造
されている。酢酸/エチレンルートにより生産されるV
Acは値段の高い供給原料を必要とし、その一方EDD
Aの熱分解により生産されるVAcは等モル量の酢酸を
生じさせる。本発明の方法はこれらの不都合の両方を回
避する。VAC は費用のかからない天然ガス(又は他の
費用のかからない炭化水素供給原料)から製造され、そ
してこの方法は同時に生成される酢酸の全てを再循環さ
せることができる。酢酸再循環の程度がいろいろな状態
で運転することができることによって、この方法の運転
員は外部へ回す酢酸の量を市場の需要を満たすためにい
ろいろに変えることができる。
【0064】部分的酸化反応器は、過剰の酢酸を追加の
合成ガスに変えるほかに、総合集成プロセスの他のわず
かな廃棄物流や副生物流の大部分を追加の合成ガス供給
原料に変えることができる。この特性には、環境上と経
済上の両方の利点がある。結果として、同時に生成され
る水以外の最大の廃棄物流は、部分酸化反応器からの合
成ガスに不活性アルゴンガスや窒素ガスが過剰に蓄積す
るのを防ぐために必要とされる液相酸素化アセチル反応
器の排ガスからのガスパージとなる。
【0065】
【実施例】本発明の範囲を更に説明するために以下に掲
げる例を提供する。
【0066】例1 300ccのハステロイCオートクレーブに、予め秤量し
たシリンダーからDMEを投入するための浸漬管、熱電
対、冷却用コイル、ベルト駆動のマグネチックスターラ
ー、及びガスのための入口を備え付けた。このオートク
レーブは、破裂板と逃し弁で超過圧力から保護した。ヨ
ウ化メチルにさらされる入口管路、弁及び他の表面は、
全てハステロイC製もしくはインコネル製とした。この
オートクレーブの作業容積はおよそ283ccであった。
【0067】次に述べる一般手順を使って、オートクレ
ーブに原料等を入れ、オートクレーブを昇圧し、運転
し、そしてオートクレーブから生成物を取出した。ドラ
イアイスを詰めてオートクレーブを30分間冷却し、こ
のドライアイスを取出して、オートクレーブに酢酸、ヨ
ウ化リチウム、ヨウ化メチル、酢酸リチウム、VIII族金
属成分の塩化ロジウム、及び表1,3,5に示した他の
成分を入れた。オートクレーブをシールし、窒素で昇圧
して漏れ試験を行い、ガス抜きし、70体積%のCOと
30体積%のH2 を含有している合成ガス予備混合物で
少なくとも3回昇圧し、そしておよそ20psi (0.1
4MPa )までガス抜きした。予め秤量したシリンダーか
らDMEをオートクレーブに移した。攪拌しながら、合
成ガス圧力を安定圧力(ballast pressu
re)から300〜400psi (2.1〜2.8MPa )
に上昇させた。安定圧力を記録し、反応器を運転温度ま
で加熱した。運転温度において、反応器圧力を安定圧力
から運転圧力に上昇させた。オートクレーブを一定圧力
に維持しながら、反応を所望の時間行わせた。反応完了
後、オートクレーブを室温まで冷し、フラッシュポット
捕捉シリンダー(500cc)に通じる弁を開けた。オー
トクレーブ内容物を捕捉シリンダーへフラッシュさせ
て、結果として生じた圧力を記録した。捕捉シリンダー
内のフラッシュ液と蒸気を、フレームイオン化検出器に
インタフェース接続されたDB−1701FSOT毛管
カラムを使ってガスクロマトグラフィーにより分析し
た。内部標準手法を使って定量分析値を得た。対象成分
についての検出の下限はおよそ0.002重量%であっ
た。有機化合物の構造は、全てガスクロマトグラフィー
/質量分析(GC/MS)によって確かめた。
【0068】運転条件、原料成分の重量、及びフラッシ
ュ液成分の重量を要約して表1に示す。
【0069】 表1 オートクレーブ実験1の結果 反応条件:温度374°F(190℃) 圧力1443psig(9.949MPa (ゲージ圧)) 反応時間 90分 重 量(g) 反応器 成 分 初期投入物 フラッシュポット液 二酸化炭素 8.00 −−− ジメチルエーテル 19.00 0.31 メタノール 2.11 −−− 水 0.33 −−− 酢酸 129.44 147.90 エチリデンジアセテート −−− 10.38 アセトアルデヒド −−− 0.08 酢酸メチル −−− 18.62 無水酢酸 13.91 4.10 ヨウ化メチル 8.48 5.42 ヨウ化リチウム 1.50 −−− 塩化ロジウム 0.30 −−− 酢酸リチウム 0.99 −−− 総重量 184.06 194.80
【0070】これらの実験データを予想される相平衡及
び物質収支と共に使用して、各成分を投入して加熱され
た反応器についての初期反応条件での蒸気及び液組成、
最終反応条件の反応器についての蒸気及び液組成、並び
に周囲温度でのフラッシュポットについての蒸気及び液
組成を計算した。計算結果を要約して表2に示す。これ
らの計算結果は、気相及び液相間の相対的な成分分布を
示している。表2には、DMEの種々の同時生成物成分
への転化率及び平均の生産性も示されている。
【0071】 表2 実験1についての液及び蒸気の計算組成 初期反応条件 最終反応条件 フラッシュポット 分離後 蒸気 蒸気 蒸気 温度(°F) 374 374 374 374 77 77 (℃) (190) (190) (190) (190) (25) (25) 圧力(psia) 1458 1458 1458 1458 263 263 (MPa(絶対圧)) (10.05) (10.05) (10.05) (10.05) (1.81) (1.81) 容量(cc) 236.1 46.9 244.6 38.4 全投入量(g) 181.2 4.1 197.1 1.8 194.4 8.5 (mgモル) 3098 129 3124 96 2985 434 組成 (wt%)(mol %)(wt%)(mol %)(wt%)(mol %) 水素 0.03 21.75 0.07 57.46 0.002 41.32 一酸化炭素 1.46 33.52 0.68 19.35 0.130 45.27 二酸化炭素 3.87 17.23 2.31 13.18 1.37 12.87 ジメチル 9.92 17.02 0.17 0.28 0.16 0.14 エーテル メタノール 1.14 0.94 0 0 0 0 水 0.18 0.18 0 0 0 0 酢酸 71.15 6.84 74.91 5.29 76.08 0.0213 エチリデン 5.34 0.11 5.42 0.0007 ジアセテート アセト 0.05 0.04 0.05 0.0064 アルデヒド 酢酸メチル 9.95 2.62 10.15 0.1962 無水酢酸 7.64 0.55 2.26 0.12 2.30 0.0005 ヨウ化メチル 4.60 0.80 4.26 0.64 4.34 0.07 液+蒸気+触媒の 188.0 201.7 200.9 総捕集重量(g)
【0072】 表2(つづき) DME転化率(%) エチリデンジアセテート 35.00 酢酸メチル 64.79 無水酢酸 − 22.41 アセトアルデヒド 0.53 CO2 転化から 15.87 水から 4.44 総転化率 98.22 平均生産性 4.52モルDME/(モルCH3 I・h) 0.81モルEDDA/(モルCH3 I・h)
【0073】計算ジメチルエーテル転化率はヨウ化メチ
ル1モル当り4.52モルDME/hであり、EDDA
の反応器生産性はヨウ化メチル触媒1モル当り0.81
モルEDDA/hであった。反応器供給原料への二酸化
炭素、メタノール及び水の添加は、液相DME反応器流
出物を中間体メタノール又は水を除去することなく液相
EDDA反応器へ流入させるのを擬装するものであっ
て、EDDA合成をこれらの条件下でうまく実施するこ
とができることを確認するものである。EDDA合成の
中間体生成物の無水酢酸は反応器へ再循環させることが
でき、それはそこでEDDAを更に合成するための中間
反応物になる。液相の主要成分として反応器に加えられ
る酢酸は、総反応機構における反応物でもあり正味の生
成物でもある。
【0074】例2 例1の手順を利用し、異なる投入量の触媒を使用して、
より低い圧力(1007psig(6.943MPa (ゲージ
圧))及びより短い反応時間(45分)で反応特性の試
験を行った。結果を要約して表3に示す。
【0075】 表3 オートクレーブ実験2の結果 反応条件:温度374°F(190℃) 圧力1007psig(6.943MPa (ゲージ圧)) 反応時間 45分 重 量(g) 反応器 成 分 初期投入物 フラッシュポット液 二酸化炭素 4.50 −−− ジメチルエーテル 20.96 3.36 メタノール 0.74 −−− 水 0.07 −−− 酢酸 128.90 147.34 エチリデンジアセテート −−− 4.95 アセトアルデヒド −−− 0.04 酢酸メチル −−− 22.06 無水酢酸 17.51 8.38 ヨウ化メチル 12.97 7.50 ヨウ化リチウム 1.50 −−− 塩化ロジウム 0.40 −−− 酢酸リチウム 1.99 −−− 総重量 189.54 196.30
【0076】これらの実験データを予想される相平衡及
び物質収支と共に使用して、各成分を投入して加熱され
た反応器についての初期反応条件での蒸気及び液組成、
最終反応条件の反応器についての蒸気及び液組成、並び
に周囲温度でのフラッシュポットについての蒸気及び液
組成を計算した。計算結果を要約して表4に示す。これ
らの計算結果は、気相及び液相間の相対的な成分分布を
示している。表4には、DMEの種々の同時生成物成分
への転化率及び平均の生産性も示されている。
【0077】 表4 実験2についての液及び蒸気の計算組成 初期反応条件 最終反応条件 フラッシュポット 分離後 蒸気 蒸気 蒸気 温度(°F) 374 374 374 374 77 77 (℃) (190) (190) (190) (190) (25) (25) 圧力(psia) 1022 1022 1022 1022 177 177 (MPa(絶対圧)) (7.05) (7.05) (7.05) (7.05) (1.22) (1.22) 容量(cc) 242.9 40.1 248.8 34.3 全投入量(g) 185.4 2.7 197.4 1.3 196.1 5.5 (mgモル) 3037 78 3077 61 2988 289 組成 (wt%)(mol %)(wt%)(mol %)(wt%)(mol %) 水素 0.02 20.09 0.04 50.88 0.001 39.60 一酸化炭素 0.93 29.56 0.74 28.23 0.111 54.73 二酸化炭素 2.18 13.06 0.36 2.80 0.21 2.92 ジメチル 10.82 24.17 1.78 4.02 1.71 2.10 エーテル メタノール 0.39 0.41 0 0 0 0 水 0.04 0.05 0 0 0 0 酢酸 69.30 8.17 72.32 6.73 72.94 0.0277 エチリデン 2.51 0.06 2.53 0.0004 ジアセテート アセト 0.02 0.02 0.02 0.0041 アルデヒド 酢酸メチル 11.47 3.81 11.61 0.2824 無水酢酸 9.41 0.82 4.25 0.30 4.29 0.0013 ヨウ化メチル 6.90 1.50 6.51 1.28 6.59 0.14 液+蒸気+触媒の 192.0 202.6 202.3 総捕集重量(g)
【0078】 表4(つづき) DME転化率(%) エチリデンジアセテート 14.92 酢酸メチル 67.70 無水酢酸 − 19.60 アセトアルデヒド 0.23 CO2 転化から 18.57 水から 0.85 総転化率 82.67 平均生産性 5.49モルDME/(モルCH3 I・h) 0.50モルEDDA/(モルCH3 I・h)
【0079】計算ジメチルエーテル転化率はヨウ化メチ
ル触媒1モル当り5.49モルDME/hであり、ED
DAの反応器生産性はヨウ化メチル1モル当り0.50
モルEDDA/hであった。反応器供給原料への二酸化
炭素、メタノール及び水の添加は、液相DME反応器流
出物をEDDA反応器への直接の供給原料として使用し
てEDDA合成を首尾よく実施することができることを
やはり確認するものである。
【0080】例3 例2の手順を利用して、中間体生成物の酢酸メチルを供
給原料に加えた場合の反応特性の試験をして、この成分
を反応器に再循環させることの模擬実験を行った。結果
を要約して表5に示す。
【0081】 表5 オートクレーブ実験3の結果 反応条件:温度374°F(190℃) 圧力989psig(6.819MPa (ゲージ圧)) 反応時間 45分 重 量(g) 反応器 成 分 初期投入物 フラッシュポット液 二酸化炭素 5.47 −−− ジメチルエーテル 25.40 11.29 メタノール 0.70 −−− 水 0.05 −−− 酢酸 115.00 135.04 エチリデンジアセテート −−− 3.56 アセトアルデヒド −−− 0.57 酢酸メチル 14.96 31.58 無水酢酸 14.10 7.98 ヨウ化メチル 13.00 9.27 ヨウ化リチウム 1.50 −−− 塩化ロジウム 0.40 −−− 酢酸リチウム 2.06 −−− 総重量 192.64 198.00
【0082】これらの実験データを予想される相平衡及
び物質収支と共に使用して、各成分を投入して加熱され
た反応器についての初期反応条件での蒸気及び液組成、
最終反応条件の反応器についての蒸気及び液組成、並び
に周囲温度でのフラッシュポットについての蒸気及び液
組成を計算した。計算結果を要約して表6に示す。これ
らの計算結果は、気相及び液相間の相対的な成分分布を
示している。表6には、DMEの種々の同時生成物成分
への転化率及び平均の生産性も示されている。
【0083】 表6 実験3についての液及び蒸気の計算組成 初期反応条件 最終反応条件 フラッシュポット 分離後 蒸気 蒸気 蒸気 温度(°F) 374 374 374 374 77 77 (℃) (190) (190) (190) (190) (25) (25) 圧力(psia) 1004 1004 1004 1004 199 199 (MPa(絶対圧)) (6.92) (6.92) (6.92) (6.92) (1.37) (1.37) 容量(cc) 236.9 46.1 242.5 40.5 全投入量(g) 187.0 3.7 197.3 2.3 195.2 7.6 (mgモル) 3053 95 3111 76 3015 333 組成 (wt%)(mol %)(wt%)(mol %)(wt%)(mol %) 水素 0.02 14.91 0.03 35.77 0.001 32.24 一酸化炭素 0.74 22.76 0.66 24.14 0.120 50.96 二酸化炭素 2.54 17.21 1.20 10.02 0.66 9.73 ジメチル 12.87 30.43 5.90 14.27 5.71 6.44 エーテル メタノール 0.37 0.44 0 0 0 0 水 0.03 0.04 0 0 0 0 酢酸 61.24 8.35 63.96 7.30 64.79 0.0243 エチリデン 1.73 0.06 1.75 0.0003 ジアセテート アセト 0.33 0.37 0.33 0.0568 アルデヒド 酢酸メチル 7.87 3.45 15.80 6.25 16.09 0.3961 無水酢酸 7.50 0.76 3.87 0.34 3.92 0.0012 ヨウ化メチル 6.83 1.64 6.51 1.48 6.62 0.15 液+蒸気+触媒の 194.7 203.5 202.5 総捕集重量(g)
【0084】 表6(つづき) DME転化率(%) エチリデンジアセテート 8.49 酢酸メチル 40.55 無水酢酸 − 11.44 アセトアルデヒド 2.71 CO2 転化から 11.40 水から 0.50 総転化率 52.22 平均生産性 4.19モルDME/(モルCH3 I・h) 0.34モルEDDA/(モルCH3 I・h)
【0085】計算ジメチルエーテル転化率はヨウ化メチ
ル触媒1モル当り4.19モルDME/hであり、ED
DAの反応器生産性はヨウ化メチル1モル当り0.34
モルEDDA/hであった。反応器供給原料への二酸化
炭素、メタノール及び水の添加は、中間体の分離工程の
必要なしに液相DME反応器流出物をEDDA反応器へ
の直接の供給原料として使用して首尾よくEDDA合成
を行うことができることをやはり確認した。酢酸メチル
を供給原料に添加してこの中間体化合物の再循環を擬装
したことは、例2と比較してEDDAの反応器生産性が
低下したことの要因であったかもしれないが、酢酸メチ
ルの再循環が実行可能であることを指示している。
【0086】例4 部分酸化(POX)合成ガス反応器101への供給原料
として天然ガスを使用して図1の態様に従って755ポ
ンドモル/h(342kgモル/h)の速度で酢酸ビニル
を生産する場合の物質収支をとった。一番目の物質収支
では、全酢酸流43のうちの50%を製品10として抜
出し、残りの分9を部分酸化反応器101へ送って追加
の合成ガスを発生させた。表7は、この50%再循環の
事例について流れの条件と特性を要約して示しており、
また755ポンドモル/h(342kgモル/h)の酢酸
ビニルを804ポンドモル/h(365kgモル/h)の
速度の同時生成物の酢酸と共に生産するのに4790ポ
ンドモル/h(2170kgモル/h)の天然ガス供給量
(メタンとして)が必要とされることを示している。二
番目の物質収支は、表8に要約して示されているよう
に、同じ755ポンドモル/h(342kgモル/h)の
酢酸ビニル生産速度の場合について部分酸化反応系へ1
00%の酢酸を再循環させるとして作成したものであ
る。
【0087】 表7 50%酢酸再循環の場合の物質収支 物質収支対象箇所 10 11 13 19 21 温度(°F) 80 80 100 100 100 100 100 280 170 (℃) (27) (27) (38) (38) (38) (38) (38) (138) (77) 圧力(psia) 1250 1250 1050 1250 20 1200 1200 1150 20 (MPa(絶対圧)) (8.62)(8.62)(7.24)(8.62)(0.14)(8.27)(8.27)(7.93)(0.14) 平均分子量 16.0 32.0 36.1 60.1 60.1 18.0 22.0 33.0 32.0 成分(mol/h) 水素 848 6557 1629 一酸化炭素 905 8663 4050 二酸化炭素 4244 2942 4375 アルゴン 23 737 760 760 酸素 4543 メタノール 462 385 水 5567 118 メタン 4790 27 28 28 DME 30 1551 酢酸 804 804 EDDA VAc 合計(1bmol/h) 4790 4565 6791 804 804 5567 18950 12974 385
【0088】 表7(つづき) 物質収支対象箇所 22 23 25 27 29 31 33 39 41 温度(°F) 170 100 100 100 100 100 100 100 100 (℃) (77) (38) (38) (38) (38) (38) (38) (38) (38) 圧力(psia) 20 20 1150 20 20 1050 1050 15 15 (MPa(絶対圧)) (0.14)(0.14)(7.93)(0.14)(0.14)(7.24)(7.24)(0.10)(0.10) 平均分子量 32.0 18.0 33.2 146.1 60.1 36.1 36.1 60.1 86.1 成分(mol/h) 水素 1629 874 26 一酸化炭素 4050 933 28 二酸化炭素 4375 4375 131 アルゴン 760 760 23 酸素 メタノール 384 77 水 108 10 メタン 28 28 0.8 DME 1551 31 0.9 酢酸 852 755 EDDA 755 VAc 755 合計(1bmol/h) 384 108 12481 755 852 7001 210 755 755
【0089】 表8 100%酢酸再循環の場合の物質収支 物質収支対象箇所 10 11 13 19 21 温度(°F) 80 80 100 100 100 100 100 280 170 (℃) (27) (27) (38) (38) (38) (38) (38) (138) (77) 圧力(psia) 1250 1250 1050 1250 20 1200 1200 1150 20 (MPa(絶対圧)) (8.62)(8.62)(7.24)(8.62)(0.14)(8.27)(8.27)(7.93)(0.14) 平均分子量 16.0 32.0 34.9 60.1 60.1 18.0 21.1 32.3 32.0 成分(mol/h) 水素 813 6697 1769 一酸化炭素 748 8663 4050 二酸化炭素 3450 2870 4303 アルゴン 23 92 115 115 酸素 4532 メタノール 462 385 水 5548 118 メタン 4077 22 28 28 DME 25 1551 酢酸 1607 0 EDDA VAc 合計(1bmol/h) 4077 4555 5151 1607 0 5548 18373 12396 385
【0090】 表8(つづき) 物質収支対象箇所 22 23 25 27 29 31 33 39 41 温度(°F) 170 100 100 100 100 100 100 100 100 (℃) (77) (38) (38) (38) (38) (38) (38) (38) (38) 圧力(psia) 20 20 1150 20 20 1050 1050 15 15 (MPa(絶対圧)) (0.14)(0.14)(7.93)(0.14)(0.14)(7.24)(7.24)(0.10)(0.10) 平均分子量 32.0 18.0 32.4 146.1 60.1 34.9 34.9 60.1 86.1 成分(mol/h) 水素 1769 1014 201 一酸化炭素 4050 933 185 二酸化炭素 4303 4303 853 アルゴン 115 115 23 酸素 メタノール 384 77 水 108 10 メタン 28 28 5.5 DME 1551 31 6.1 酢酸 852 755 EDDA 755 VAc 755 合計(1bmol/h) 384 108 11903 755 852 6424 1273 755 755
【0091】表7と表8より、同時生成物の酢酸を部分
酸化反応器へ追加して再循環させることで、必要とされ
る天然ガス供給量が713ポンドモル/h(323kgモ
ル/h)だけあるいは15%だけ減少することが分か
る。このように、追加の合成ガスへ転化させるために酢
酸を部分酸化反応器へ再循環させることは、同時生成物
の酢酸の需要がない場合に有効な別法である。
【0092】本発明はこのように、液相ジメチルエーテ
ル法を経て合成ガスから直接酸素化アセチル化合物を製
造するのを可能にする。この明細書に開示された方法に
対して本発明の範囲内においていくつかの変更を加える
ことが可能である。これらの変更は、本発明の方法に融
通性と有用性を付与するものであり、また生成物の所望
混合物と利用可能な供給原料とに応じていろいろの用途
に利用することができる。生成物の候補には、1種又は
2種以上の酸素化アセチル化合物の酢酸ビニル、エチリ
デンジアセテート、酢酸、酢酸メチル及び無水酢酸を含
めることができる。望まれない同時生成物は部分酸化反
応器へ都合よく再循環させられて、部分酸化用原料の必
要量を低減する。
【0093】本発明の本質的特徴は上述の開示に完全に
記載されている。当業者は、本発明を理解することがで
き、且つ、その基本精神から逸脱することなく、また特
許請求の範囲に記載されたものと同等のものの範囲から
逸脱することなしに、本発明にいろいろの改変を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の集成プロセスのブロックフロー図であ
る。
【図2】本発明の液相ジメチルエーテル反応器と分離装
置の概要フローシートである。
【図3】本発明の液相酸素化アセチル反応器と分離装置
の概要フローシートである。
【符号の説明】
101…部分酸化反応器装置 201…ジメチルエーテル反応器装置 203…分離装置 218…ジメチルエーテル液相反応器 239…分離器 245…分離器 249…蒸留塔 301…酸素化アセチル反応器装置 305…酸素化アセチル液相反応器 315…分離器 321…吸収器 330…分離器 335…分離器 343…蒸留塔 351…蒸留塔 357…蒸留塔 401…エチリデンジアセテート熱分解装置 12…分離器 37…分離装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 51/54 9356−4H 53/08 9356−4H 53/12 9356−4H 55/02 9356−4H 69/14 8018−4H 69/16 8018−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 デビッド ウィリアム ステューダー アメリカ合衆国,ペンシルバニア 18106, ウェスコスビル,サンドトラップ レーン 5672 (72)発明者 フランシス ジョセフ ウォラー アメリカ合衆国,ペンシルバニア 18103 −9670,アレンタウン,モールフェア ド ライブ 3908

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程(a)〜(d)を含む、水素
    と一酸化炭素とを含んでなる合成ガスから酸素化された
    アセチル化合物を合成する方法。 (a)上記合成ガスを、第一の液相反応器において、不
    活性液体に懸濁されたメタノール合成触媒及びメタノー
    ル脱水触媒の存在下に、ジメチルエーテル及びメタノー
    ルを生成するのに十分な条件で反応させる工程 (b)当該第一の反応器から、ジメチルエーテル、メタ
    ノール、水及び未反応の合成ガスを含む中間体の流れを
    抜き出す工程 (c)この中間体の流れを第二の液相反応器へやって、
    上記のジメチルエーテル、メタノール及び未反応合成ガ
    スを、VIII族金属、ヨウ化メチル及びヨウ化リチウムか
    ら本質的になる触媒系の存在下に、エチリデンジアセテ
    ート、酢酸、無水酢酸及び酢酸メチルからなる群より選
    ばれた1種又は2種以上の酸素化アセチル化合物を生成
    するのに十分な条件で、酢酸と反応させる工程 (d)当該第二の液相反応器から、上記の1種又は2種
    以上の酸素化アセチル化合物を含む液体生成物混合物
    と、未反応合成ガスを含む蒸気流とを抜き出す工程
  2. 【請求項2】 前記合成ガスが部分酸化反応器装置での
    炭素含有供給原料の部分酸化により製造される、請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記炭素含有供給原料が、メタン、天然
    ガス、C2 + 気体炭化水素、ナフサ、軽油、減圧残留
    物、石油コークス及び石炭からなる群より選ばれる、請
    求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記炭素含有供給原料が天然ガスであ
    る、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記メタノール合成触媒が銅/亜鉛系触
    媒を含む、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記メタノール脱水触媒が、アルミナ、
    シリカ−アルミナ、ゼオライト、固体酸、固体イオン交
    換樹脂及びそれらの混合物からなる群より選ばれる、請
    求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記メタノール合成触媒が銅を含み、且
    つ前記メタノール脱水触媒がアルミナを含み、当該メタ
    ノール合成触媒が重量を基準として当該メタノール合成
    触媒とメタノール脱水触媒との合計の75〜90%であ
    る、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記第一の液相反応器を、440〜52
    0°F(227〜271℃)の温度、750〜2000
    psig(5.2〜13.8MPa (ゲージ圧))の圧力、及
    び触媒1kg当り3000〜15000スタンダードリッ
    トル/hのガス空間速度で運転する、請求項1記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記中間体の流れから蒸留によりメタノ
    ールと水を分離し、そしてこの分離したメタノールのう
    ちの少なくとも一部分を前記第一の液相反応器へ再循環
    させることを更に含む、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記VIII族金属が塩化ロジウム(III
    )三水和物である、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記触媒系が酢酸リチウムを更に含
    む、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記第二の液相反応器内の液が前記酸
    素化アセチル化合物を1種又は2種以上含む、請求項1
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記液体生成物混合物の蒸留によりエ
    チリデンジアセテートと酢酸を分離して、個々の生成物
    として回収する、請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記酢酸のうちの第一の分を前記第二
    の液相反応器へ再循環させることを更に含む、請求項1
    3記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記合成ガスを部分酸化反応器装置で
    の炭素含有供給原料の部分酸化により製造し、そして前
    記酢酸のうちの第二の分を当該部分酸化反応器装置へ再
    循環させる、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記未反応合成ガスのうちの少なくと
    も一部分を前記部分酸化反応器装置へ再循環させること
    を更に含む、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記エチリデンジアセテート生成物を
    熱分解反応器装置へやって、そこにおいて当該エチリデ
    ンジアセテートを酢酸ビニル及び酢酸を含む中間体生成
    物に変え、そしてこの中間体生成物を蒸留により最終生
    成物としての酢酸ビニルと酢酸とに分離することを更に
    含む、請求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記合成ガスを部分酸化反応器装置で
    の炭素含有供給原料の部分酸化により製造し、そして最
    終生成物の前記酢酸のうちの少なくとも一部分を当該部
    分酸化反応器装置へ再循環させる、請求項17記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 前記第二の液相反応器からの液体生成
    物混合物から無水酢酸及び酢酸メチルを含む混合物を分
    離し、そしてこの混合物のうちの少なくとも一部分を当
    該第二の液相反応器へ再循環させることを更に含む、請
    求項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記混合物のうちの別の部分を個々の
    無水酢酸生成物と酢酸メチル生成物とに分離することを
    更に含む、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記第一の液相反応器からの未反応合
    成ガスが更に二酸化炭素を含み、且つ更に、この未反応
    合成ガス中の二酸化炭素のうちの少なくとも一部分を前
    記第二の液相反応器の前で除去する、請求項1記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 前記第二の液相反応器の前で前記第一
    の液相反応器からの未反応合成ガスから水素のうちの少
    なくとも一部分を取除き、それによって無水酢酸及び酢
    酸メチルの生産量を増加させ、エチリデンジアセテート
    及び酢酸の生産量を減少させる、請求項1記載の方法。
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