JPH06249583A - 真空用炉殻内の付着物酸化方法 - Google Patents

真空用炉殻内の付着物酸化方法

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Publication number
JPH06249583A
JPH06249583A JP6265293A JP6265293A JPH06249583A JP H06249583 A JPH06249583 A JP H06249583A JP 6265293 A JP6265293 A JP 6265293A JP 6265293 A JP6265293 A JP 6265293A JP H06249583 A JPH06249583 A JP H06249583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum furnace
furnace shell
atmosphere
plasma
deposit
Prior art date
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Pending
Application number
JP6265293A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatomo Nakamura
雅知 中村
Shinobu Inuzuka
忍 犬塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP6265293A priority Critical patent/JPH06249583A/ja
Publication of JPH06249583A publication Critical patent/JPH06249583A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空炉における処理室の壁面の付着物を酸化
させて、処理室内でのメンテナンスを安全に行い得るよ
うにすると共に、その酸化の作業を、短時間でしかも断
熱材の損傷や吸湿を起こすこと無く行い得るようにす
る。 【構成】 真空用炉殻内において酸素を含む雰囲気中で
低温プラズマ放電をさせると、処理室の壁面に凝固付着
した付着物を短時間の内にしかも断熱材の損傷無く酸化
させることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空炉において被処理
品から蒸発し真空用炉殻内の処理室の壁面に凝固付着し
た付着物を、処理室内でのメンテナンスを安全に行い得
るようにする為に酸化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空用炉殻内の処理室において被処理品
を加熱処理する場合、飽和蒸気圧の高い物質は蒸発し易
く、その蒸発した物質が処理室の壁面に凝固付着して活
性度の高い付着物となる。ところで上記処理室内のメン
テナンスのときには、炉殻内部を大気開放し、作業員が
処理室内に入って作業を行う。その作業中に上記活性度
の高い付着物に触れたりするとそれが引き金となって上
記活性度の高い付着物が突然に燃え出すという危険があ
る。そこで従来は、上記大気開放した後メンテナンス作
業を行う前に、バーナによって上記付着物を積極的に燃
やしてしまったり、或いはメンテナンス作業をする前日
から大気開放しておいて、上記活性度の高い付着物を徐
々に酸化させて活性を無くすようにしている。このよう
にすると、処理室内でのメンテナンス作業を安全に行う
ことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の真
空用炉殻内の付着物酸化方法の内の前者の方法では、上
記処理室の材料として一般に利用されているカーボン系
の断熱材を上記バーナの炎で傷めてしまう問題点があ
り、又後者の方法では炉の休止時間が非常に長く必要で
ある問題点や、長時間の大気開放中に上記断熱材が吸湿
してしまって、次回の熱処理のときに被処理品を着色し
てしまう問題点があった。
【0004】本願発明は上記従来技術の問題点(技術的
課題)を解決する為になされたもので、断熱材の損傷や
吸湿を起こすこと無く短時間で上記付着物を酸化させ得
るようにした真空用炉殻内の付着物酸化方法を提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明における真空用炉殻内の付着物酸化方法
は、真空用炉殻内に断熱材で形成された処理室を設け、
上記処理室内で被処理品の熱処理を行なうことによって
被処理品から蒸発して上記処理室の壁面に凝固付着した
付着物を、上記処理室内のメンテナンスに先だって酸化
させる方法において、上記真空用炉殻内において酸素を
含む雰囲気中で低温プラズマ放電をさせることにより上
記処理室の壁面の付着物を酸化させるものである。
【0006】
【作用】真空用炉殻内において酸素を含む雰囲気中で低
温プラズマ放電をさせると、プラズマ化した酸素により
処理室の壁面の付着物は酸化され、活性を失う。
【0007】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。Aは真空炉で、連続式真空焼結炉における焼結室を
例示する。該焼結室は図において紙面と垂直な方向に被
処理品を移動させるようになっており、焼結室の前側に
は真空パージ或いは予熱の為の前室があり、後側には冷
却室が設けてある。符号1〜10は焼結室における周知の
部材を示すもので、1は真空用炉殻、2は処理室を示
し、断熱材2aで形成してある。断熱材2aは真空炉の性格
から主として輻射熱に対する断熱を行うものであり、通
気性は備えている。例えばカーボン製の断熱材である。
3は処理室内の処理用空間、4は被処理品、5は被処理
品加熱用のヒータを夫々示す。6は被処理品の搬送並び
に保持の為の手段で、ローラコンベアを例示する。7は
該手段における軸受、8はロール、9は被処理品をロー
ル8から浮いた状態で保持する為にロール8に取付けた
保持部材、10は図示外の駆動源から駆動力を受けてロー
ル8を回転駆動する為のスプロケットを夫々示す。次に
12は低温プラズマ放電用の電極で、ヒータ5から受ける
熱の影響を小さくする為に処理室2の外側に配置してあ
る。13は電極12に放電用の電流例えば13.56MHzの高周波
電流を供給する為のプラズマ電源、14は電極12に向けて
炉殻1内に上記高周波電流を導入する為のフィードスル
ーである。
【0008】上記構成の真空炉における被処理品の処理
は周知の如く行われる。即ち真空用炉殻1内が真空排気
された状態で前室から搬送手段6により被処理品4が処
理室2内に搬入されてそこで保持され、ヒータ5により
熱処理例えば焼結の為の加熱が行われる。熱処理が終了
すると、被処理品4は搬送手段6によって次の冷却室に
向け搬出される。尚上記熱処理がステンレス材の焼結の
場合、炉殻1内の真空度は10-3Torr程度であり、
ネオジウム鉄の焼結の場合、10-4Torr程度であ
る。
【0009】上記焼結室Aにおいて上記のような熱処理
を行うと、被処理品4から蒸発した物質が処理室2の壁
面や真空用炉殻1の内面に凝固し付着する。例えば前記
ステンレス材の場合はクロム成分が蒸発し易くて、その
クロムの付着物が生じ、ネオジウム鉄の場合は鉄やネオ
ジウムに同様の現象が起こる。これらの蒸発の程度は、
熱処理の温度、真空度、被処理品4の材質や成分の種類
及び成形の仕方により異なるが、何れも同様の現象が生
ずる。これらの付着物は微粒子で出来ている為活性度が
高く、酸素の存在下では僅かなショックで突然に燃え出
す性質を持っている。特に上記熱処理の操業を長期間続
けると上記付着物の堆積量が多くなって、燃焼時の危険
度が高い。そこで上記焼結室Aのメンテナンス、例えば
断熱材2a、ヒータ5、搬送手段6等の保守や点検を行う
場合には、炉殻1内を大気開放するに先立って以下のよ
うにして上記付着物を酸化させ、活性を無くしてメンテ
ナンス作業時の安全を確保する。
【0010】先ず図示外のプロセスガスの供給手段から
酸素を含むプロセスガスを真空用炉殻1内に導入する。
導入圧力は低温プラズマ放電に適する圧力で、例えば数
トル乃至数十トルである。次にプラズマ電源13から電極
12に電流を供給し、上記酸素を含む雰囲気中において低
温プラズマ放電を行わせる。上記のような低温プラズマ
放電により、真空用炉殻1内の空間はプラズマ雰囲気と
なる。更に、断熱材2aが通気性を有するが故に、処理室
2内の処理用空間3もプラズマ雰囲気となる。このプラ
ズマ雰囲気により上記付着物は迅速に酸化され活性が無
くなる。プラズマ放電を行う時間の長さは、付着物の量
やプラズマ放電の強さによっても異なるが、概ね30分
から1時間程度の短時間である。上記のような操作によ
り安全が確保できる程度まで上記付着物が酸化されたな
らば、プラズマ放電を停止し、炉殻1内を大気圧に復圧
し、周知の如く炉殻1内を大気開放して目的のメンテナ
ンス作業を行う。
【0011】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、処理
室2内においてメンテナンスをしようとする場合、処理
室2の壁面に、被処理品4の熱処理を行うことによって
被処理品から蒸発し上記壁面に凝固付着した活性度の高
い付着物があっても、上記メンテナンスに先立ってその
付着物を酸化して活性を無くすことが出来、上記メンテ
ナンス作業を安全に行い得る効果があるは勿論のこと、
上記付着物の酸化の場合、真空用炉殻1内において酸素
を含む雰囲気中で低温プラズマ放電させて、上記付着物
の酸化を迅速に行うことのできる特長がある。このこと
は、前記従来技術の如き断熱材の損傷や吸湿といった問
題無しに短時間で酸化作業を済ませ得る効果があり、能
率良くメンテナンス作業に入ることが出来る有用性があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空炉の縦断面図。
【符号の説明】
1 真空用炉殻 2 処理室 2a 断熱材 4 被処理品 12 放電用電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空用炉殻内に断熱材で形成された処理
    室を設け、上記処理室内で被処理品の熱処理を行なうこ
    とによって被処理品から蒸発して上記処理室の壁面に凝
    固付着した付着物を、上記処理室内のメンテナンスに先
    だって酸化させる方法において、上記真空用炉殻内にお
    いて酸素を含む雰囲気中で低温プラズマ放電をさせるこ
    とにより上記処理室の壁面の付着物を酸化させることを
    特徴とする真空用炉殻内の付着物酸化方法。
JP6265293A 1993-02-26 1993-02-26 真空用炉殻内の付着物酸化方法 Pending JPH06249583A (ja)

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JPH06249583A true JPH06249583A (ja) 1994-09-06

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ID=13206476

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JP (1) JPH06249583A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009228116A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Koyo Thermo System Kk 連続焼戻し炉

Cited By (1)

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