JP2600433Y2 - 連続式プラズマ熱処理炉 - Google Patents

連続式プラズマ熱処理炉

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JP2600433Y2
JP2600433Y2 JP1992062860U JP6286092U JP2600433Y2 JP 2600433 Y2 JP2600433 Y2 JP 2600433Y2 JP 1992062860 U JP1992062860 U JP 1992062860U JP 6286092 U JP6286092 U JP 6286092U JP 2600433 Y2 JP2600433 Y2 JP 2600433Y2
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雅俊 山本
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Daido Steel Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案はグロ−放電プラズマを
利用して処理品のイオン浸炭とイオン窒化を、単独であ
るいは同時におこなう連続式プラズマ熱処理炉に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近鋼材などの処理品(被処理物)の表
面硬化法として、処理品を装入した真空容器中にアルゴ
ンなどのキヤリア−ガスを導入してスパツタリングを行
い、しかる後にCH系ガスまたは窒素ガスあるいはそれ
らの混合ガスから成る処理ガスを導入し、処理品と陽極
の間にグロ−放電を発生させ、イオン化した炭素あるい
は窒素を処理品の表面に打込むイオン浸炭(プラズマ浸
炭ともいわれる)あるいはイオン窒化(プラズマ窒化と
もいわれる)が実用化されている。
【0003】ところで上記イオン浸炭あるいはイオン窒
化においては、イオンの打込みにより処理品表面部には
炭素あるいは窒素の高濃度層が集中するので、このまま
焼入れ等を施すと割れを生じる。そのためイオン打込後
の処理品を高温度で長時間(たとえば920℃で100
分程度)保持して炭素あるいは窒素分を処理品の表面内
部へ拡散させる拡散工程が必須となる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが従来のプラズ
マ熱処理炉では、上記グロ−放電によりイオンの打込み
をおこなうプラズマ熱処理室内において、イオン打込後
の処理品をそのまま保持して拡散をおこなつていたの
で、プラズマ熱処理炉の生産性が劣るうえ、プラズマ発
生用の構造複雑な陰極やその支持用碍子、ガスヘツダ等
が高温に長時間さらされるため、これら各部の損耗や割
れが発生し、寿命が短く不経済であり、保守にも手間が
かかるという問題があつた。
【0005】この考案は上記従来の問題点を解決するも
ので、生産性がすぐれ、装置の寿命が長く保守の手間も
少なくて済む連続式プラズマ熱処理炉を提供しようとす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案の連続式プラズ
マ熱処理炉は、真空ポンプに接続された炉殻内に陽極と
昇降台に固着され処理品が移載される陰極と処理品加熱
用のヒータと処理ガス供給用のマニホールドとをそなえ
たプラズマ熱処理室の出口側に、真空ポンプに接続され
た炉殼内に処理品加熱用のヒータをそなえた拡散室を連
設し、この拡散室の出口側に冷却室を連設し、前記プラ
ズマ熱処理室の入口部から前記冷却室の出口部にかけ
て、処理品搬送用の搬送装置を設けたことを特徴とす
る。
【0007】
【作用】この考案の連続式プラズマ熱処理炉において
は、プラズマ熱処理室において炭素イオンあるいは窒素
イオンの打込みをおこなつた処理品は、搬送装置により
拡散室内へ移送し、この拡散室内でヒ−タにより処理品
を加熱することにより、炭素あるいは窒素分の表面内部
への拡散をおこなうことができる。
【0008】この拡散工程中には、後続の別の処理品を
プラズマ熱処理室内へ装入してイオンの打込みを並行し
ておこなうことができ、生産性が向上するとともに、従
来の拡散工程時におけるような、ガスマニホ−ルド、陰
極、およびこれらを支持する絶縁物などのプラズマ発生
用装置の無用な加熱がなくなり、これらプラズマ発生用
装置の損耗や割れ、汚損による絶縁劣化などが低減化さ
れる。
【0009】
【実施例】以下図1および図2によりこの考案の一実施
例を説明する。図中、1は連続式プラズマ熱処理炉で、
処理品2の進行方向に、プラズマ熱処理室3、拡散室
4、および冷却室5を連設して成る。6は、プラズマ熱
処理室3の入口3a部から冷却室5の出口5b部にかけ
て設けた、処理品搬送用の搬送装置であるハ−スロ−ル
である。
【0010】プラズマ熱処理室3は、図2に示すよう
に、鋼製の炉殻7内に黒鉛製の断熱壁を兼ねた円筒状の
陽極11を配設して、処理品2を収容する処理室12を
形成し、この処理室12内に処理品加熱用の黒鉛製の丸
棒状のヒ−タ13と、処理ガス供給用の黒鉛製のガスマ
ニホ−ルド14を設けてある。15は炉殻7に接続した
真空ポンプ、16はヒ−タ13加熱用の交流電源、17
(図1参照)はガスマニホ−ルド14に接続した処理ガ
ス供給源である。
【0011】また21はステンレス鋼製の陰極で、8本
の陰極21の基部は昇降台22に固着され、この昇降台
22の中央下面に固着した支柱23は、炉殻7に固定し
た絶縁物製のブツシユ24に摺動自在に嵌合し、この支
柱23の下端は空圧シリンダ25のピストンロツドに連
結されている。26はシ−ル用のOリングである。この
空圧シリンダ25のシリンダ基部は、炉殻7に固着した
基板27上に、絶縁物28を介して取付けられている。
29(図1参照)は、陽極11と陰極21(詳しくは昇
降台22)間に接続した直流電源である。
【0012】また図1において拡散室4は、処理ガスの
供給および処理品2に負電圧をかける装置を有しない他
は、プラズマ熱処理室3と同様な構成を有し、炉殻7内
に陽極11と同様な断熱壁31で包囲した加熱室32を
設け、この加熱室32内に処理品加熱用のヒ−タ33を
設けてある。また34は処理品昇降装置で、前記陰極2
1に代る押棒35をそなえ、この押棒35は前記陰極2
1と同様な駆動機構により昇降駆動されるものであり、
相当部分に同一符号を付して図示してある。この処理品
昇降装置34は、拡散工程において処理品2を加熱中
に、処理品2を上昇位置の押棒35上に保持してハ−ス
ロ−ル6から浮かせ、ハ−スロ−ル6を回転させてその
曲りを防止するためのものである。
【0013】一方冷却室5内には、詳細な図示を省略す
る駆動機構により昇降駆動される昇降テ−ブル41が設
けられ、この昇降テ−ブル41の下降時に、油槽42内
に処理品2が浸漬されるようになつている。また43は
プラズマ処理室3の入口3aの扉、44は同じく出口の
扉、45は拡散室4の入口の扉、46は同じく出口の扉
で、いずれも真空保持可能なゲ−ト弁式の扉である。ま
た47は冷却室5の出口5bの扉である。これら各扉
は、空圧シリンダ48により昇降駆動される。
【0014】上記構成の連続式プラズマ熱処理炉1にお
いては、処理品2はハ−スロ−ル6により炉内搬送さ
れ、先ず入口3aからプラズマ熱処理室3内に装入され
た処理品2は、空圧シリンダ25による陰極21の上昇
駆動により陰極21上に移載される。この状態で真空ポ
ンプ15による炉殻7内の排気、ヒ−タ13による処理
品2の加熱をおこない、ガスマニホ−ルド14からアル
ゴンと水素のクリ−ニング用混合ガスを供給し、しかる
後にアルゴンとCH系ガスから成る処理ガスの供給、お
よび陽極11と陰極21上の処理品2間のグロ−放電の
発生等をおこなう常法により、イオン浸炭処理を施す。
【0015】上記イオン浸炭処理後の処理品2は、陰極
21を下降させてハ−スロ−ル6上に移載し、予め真空
排気してある拡散室4内へ移送して、処理品昇降装置3
4を上昇駆動して押棒35上に支持し、ヒ−タ33によ
り所定の高温に所定時間保持して、処理品2の表面層の
炭素を内部拡散させる拡散処理をおこなう。その後真空
排気を解除し、押棒35の下降によりハ−スロ−ル6上
に移載した処理品2を冷却室5内へ搬送し、昇降テ−ブ
ル41の下降により油槽42に浸漬して急冷する焼入処
理を施したのち、出口5bから炉外へ搬送し、必要に応
じて図示しない装置により焼戻処理等をおこなう。
【0016】上記において拡散室4において処理品2の
拡散処理中に、後続の処理品2のイオン浸炭処理をプラ
ズマ熱処理室3において並行しておこなうことができ、
従来の同一室内で拡散処理までおこなう場合に比べて生
産性が向上する。すなわち、プラズマ熱処理に20分、
拡散処理に40分、焼入処理に5分要する場合、上記装
置により並行処理をおこなうことにより、約45分のサ
イクルタイムで処理品を処理できるのに対し、従来の同
一室処理の場合のサイクルタイムは約65分なので、生
産性は約144%に向上する。
【0017】またプラズマ熱処理室3内のガスマニホ−
ルド14、陰極21、ブツシユ24等のプラズマ発生用
装置が1個の処理品の処理に対して高温にさらされる高
温曝露時間は、上記本考案による並行処理の場合は20
分であるのに対し、従来の同一室処理の場合は60分な
ので、高温曝露時間は約33%に短縮化されるのであ
る。
【0018】この考案は上記実施例に限定されるもので
はなく、たとえば処理品2はハ−スロ−ル6上に保持し
たままプラズマ熱処理や拡散処理をおこなつてもよい。
またプラズマ熱処理室3の処理品入口側に予熱室を連設
したり、冷却室5の出口側に焼戻室を連設してもよい。
【0019】また上記実施例はイオン浸炭について述べ
たが、この考案の装置はイオン窒化あるいはイオン浸炭
とイオン窒化を同時におこなう場合にも適用できるもの
である。
【0020】
【考案の効果】以上説明したようにこの考案によれば、
プラズマ熱処理と拡散とを別室でおこなうようにしたの
で、これら両工程を並行しておこなうことができ、生産
性が向上するとともに、ガスマニホ−ルドや陰極その他
のプラズマ発生用装置は、拡散工程中の加熱が不要とな
り高温曝露時間が短縮化されるので、損耗や割れ、絶縁
劣化などが低減化され、同一処理量に対して装置の寿命
は延び保守の手間も少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す連続式プラズマ熱処
理炉の縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1…連続式プラズマ熱処理炉、2…処理品、3…プラズ
マ熱処理室、3a…入口、4…拡散室、5…冷却室、5
b…出口、6…ハ−スロ−ル(搬送装置)、7…炉殻、
11…陽極、13…ヒ−タ、14…ガスマニホ−ルド、
15…真空ポンプ、16…交流電源、17…処理ガス供
給源、21…陰極、22…昇降台、25…空圧シリン
ダ、29…直流電源、33…ヒ−タ、34…処理品昇降
装置、41…昇降テ−ブル、42…油槽。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空ポンプに接続された炉殼内に陽極と
    昇降台に固着され処理品が移載される陰極と処理品加熱
    用のヒータと処理ガス供給用のマニホールドとをそなえ
    たプラズマ熱処理室の出口側に、真空ポンプに接続され
    た炉殼内に処理品加熱用のヒータをそなえた拡散室を連
    設し、この拡散室の出口側に冷却室を連設し、前記ブラ
    ズマ熱処理室の入口部から前記冷却室の出口部にかけ
    て、処理品搬送用の搬送装置を設けたことを特徴とする
    連続式ブラズマ熱処理炉。
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