JPH0624939U - 輪転印刷機のクーリングローラの結露防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】冷却効率を落すことなくクーリングローラの結
露を防止するようにした輪転印刷機のクーリングローラ
の結露防止装置を提供する。 【構成】クーリングローラ５の幅とほぼ同じ幅に形成さ
れ、クーリングローラ５と対向するように配置されたフ
ード１２に、送風機７からダクト９、熱交換器１０、ダ
クト１１を通して、温度コントロールされた空気を吹き
付けけ、クーリングローラの結露を防止する。、ダクト
１１に取付けられた温度測定器１３で、ダクト１１内を
流れる空気の温度を測定し、その出力に基づいて、温度
コントローラ１４は、熱交換器１０に送る熱媒体の温度
および量を制御する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、輪転印刷機におけるクーリングローラの結露防止装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

グラビア輪転印刷機においては、図２に示すように、各印刷ユニット１に、乾 燥装置２および冷却ユニット３を備え、各印刷ユニット１ごとに、ウェブ４の印 刷、乾燥、冷却を行っている。 前記冷却ユニット３で、ウェブ４の冷却に使用されるクーリングローラは、た とえば、実開昭６１−１２５４３２号公報に開示されているように、内部に形成 された冷却水の流路に冷却水を流し、乾燥装置２で加熱されたウェブ４を冷却す るようになっている。

【０００３】 高速で走行するウェブ４がクーリングローラと接触する時間は、極めて短いた め、ウェブ４を十分に冷却するには、クーリングローラに流す冷却水の温度を低 くしなければならない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、室温に比べあまり低い温度の冷却水を流すと、ウェブの両端からはみ だし、ウェブと接触しないクーリングローラの両端部分に空気中の水分が付着し て露滴となり、クーリングローラの回転による遠心力により周囲に飛散し、印刷 ユニットなどに付着して発錆の原因になる。また、ウェブに付着してしみなどを 発生させ、印刷不良などの原因になる。

【０００５】 本考案の目的は、上記の事情に鑑み、冷却効率を落すことなくクーリングロー ラの結露を防止するようにした輪転印刷機のクーリングローラの結露防止装置を 提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案においては、内部に冷却水を循環させるよ うにした輪転印刷機のクーリングローラの幅とほぼ同じ幅を持ち、その吹き出し 口がクーリングローラと対向するように平行に配置されたフードと、このフード に空気を送る送風機と、送風機とフードの間に配置され、フードに送られる空気 の温度を制御する温度制御装置とを設けた。

【０００７】

【作用】

そして、フードからクーリングローラに向けて、クーリングローラの表面温度 と温度差の小さな空気を吹き付けることにより、クーリングローラへの結露を防 止する。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１に基づいて説明する。 同図において、４はウェブ。５はクーリングローラで、印刷ユニットと同期す るように回転駆動される。６はガイドローラ。７は送風機で、モータ８により駆 動される。９はダクトで、送風機７に接続されている。１０は熱交換器で、ダク ト９に接続され、送風機７から送られてきた空気の熱交換を行う。１１はダクト で、熱交換器１０に接続されている。１２はクーリングローラ５の幅とほぼ同じ 幅に形成されたフードで、クーリングローラ５と対向するようにダクト１１に接 続されている。１３は温度測定器で、ダクト１１に取付けられ、ダクト１１内を 流れる空気の温度を測定する。１４は温度コントローラで、温度測定器１３に接 続され、その出力に基づいて熱交換器１０に送る熱媒体の温度および量を制御す る。

【０００９】 上記の構成において、冷却水によって冷されたクーリングローラ５の表面温度 と同じか、それより若干高い温度を温度コントローラ１４に設定し、モータ８を 作動させる。すると、送風機７が作動して、ダクト９、熱交換器１０、ダクト１ １を通してフード１２からクーリングローラ５に向けて空気を吹き付ける。この 時、熱交換されてダクト１１を通る空気の温度が温度測定器１３により測定され 、温度コントローラ１４にフィードバックされる。このようにして温度コントロ ールされた空気をクーリングローラ５に吹き付けることにより、クーリングロー ラ５とその周囲の空気との温度差を小さくすることができるので、クーリングロ ーラ５の結露を防止することができる。また、何らかの理由でクーリングローラ ５に結露が生じても、それらが露滴化する前に、吹き付けられている空気によっ て蒸発させることができる。

【００１０】

【考案の効果】

以上述べた如く、本考案によれば、内部に冷却水を循環させるようにした輪転 印刷機のクーリングローラの幅とほぼ同じ幅を持ち、その吹き出し口がクーリン グローラと対向するように平行に配置されたフードと、このフードに空気を送る 送風機と、送風機とフードの間に配置され、フードに送られる空気の温度を制御 する温度制御装置とを設けたので、クーリングローラの結露を防止することがで き、結露によって発生するトラブルを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるクーリングローラの結露防止装置
の構成図。

【図２】グラビア輪転印刷機の印刷ユニットを示す正面
図。

【符号の説明】

５ クーリングローラ ７ 送風機 １０ 熱交換器 １２ フード １３ 温度測定器 １４ 温度制御装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】内部に冷却水を循環させるようにした輪転
   印刷機のクーリングローラの幅とほぼ同じ幅を持ち、そ
   の吹き出し口がクーリングローラと対向するように平行
   に配置されたフードと、このフードに空気を送る送風機
   と、送風機とフードの間に配置され、フードに送られる
   空気の温度を制御する温度制御装置とを設けたことを特
   徴とする輪転印刷機のクーリングローラの結露防止装
   置。