JPH06248451A - 基板保持装置 - Google Patents

基板保持装置

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JPH06248451A
JPH06248451A JP3568593A JP3568593A JPH06248451A JP H06248451 A JPH06248451 A JP H06248451A JP 3568593 A JP3568593 A JP 3568593A JP 3568593 A JP3568593 A JP 3568593A JP H06248451 A JPH06248451 A JP H06248451A
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JP
Japan
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substrate
claw
claws
holding
groove
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Application number
JP3568593A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Dairoku
範行 大録
Tatsuya Yoneda
達也 米田
Isato Amahisa
勇人 天久
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Hitachi Ltd
Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Shin Meiva Industry Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06248451A publication Critical patent/JPH06248451A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板保持中に、その半径が成膜中の温度変化
等によって変化した場合でも、該変化に左右されること
なく安定して保持することができるとともに、該基板周
辺の非使用部分の発生をほとんどなくすることができる
基板保持装置の提供。 【構成】 立てた状態で成膜される円形基板の保持およ
び搬送に使用される保持装置において、前記基板の下方
側円周部を該基板に接触して保持する保持部分を、基板
中心からの距離が部分的に異なる位置に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録円板の成膜装
置等における基板保持装置に係わり、特に、ほぼ円形の
基板を立てて成膜する場合に、基板寸法の変化や基板寸
法の誤差等が発生していても安定して把持するのに好適
な基板保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録円板の成膜装置等に於け
る基板保持装置としては、保持する円形基板の半径より
僅かに大きな半径の連続した円形溝を有する構成とし、
ディスク両面に磁性体を被着する工程の際、一方の面か
ら他方の面に向けて磁性体が通貨することなくディスク
の両面に磁性体を同時に被着し得るようにしたディスク
キャリア(例えば、特開昭61−85628号公報)、
また、不連続な、3個のV字形の溝を用いた構成の支持
板上における基板の保持装置(例えば、特開昭62−1
99783号公報)等が提案されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】基板は、その製造時の
各種公差の累積や、基板温度の変化による熱膨張で把持
すべき基板の寸法は大幅な変化を伴うが、特に、基板温
度の変化は、成膜装置においてプロセス上の要求から2
00度以上に及ぶ場合がある。このように温度変化が大
きく、また不可避的であるので、搬送時の振動等によっ
て基板が真空槽内で落下するなどの事故を発生すること
があった。
【0004】前記従来技術の前者の円形に連続した溝で
も、また、後者の不連続な3個の溝においても、基板保
持装置において保持対象とすべき基板の半径が単一に定
まっているため、基板寸法の変化や基板寸法の誤差に対
して安定な把持が実現できない問題点を有していた。こ
のように従来技術においては、円板半径の変化に対する
対応の点で問題を有していた。
【0005】いま仮りに基板半径を100mmとする
と、200度の温度変化で、基板半径は実に0.5mm
も変化する。深い溝を形成し、基板半径の変化が有って
も溝の深さで変化を吸収し得るようにする事も可能であ
るが、その場合には基板の溝内の部分は、該溝の影にな
り成膜がなされないため、基板周辺に使用できない部分
が増大することになるので限界がある。このため、成膜
工程においては、ある程度の基板落下事故は避けられな
いのが実情であった。
【0006】ところで、上記真空成膜装置内において基
板の落下事故が生じた場合は、その対策として、成膜工
程を中止し、成膜中の半製品を廃棄し、真空槽を大気解
放し、落下した基板を除去し、成膜装置内部に傷や汚染
を発生していた場合にはこれを清掃し、再度真空槽を真
空にし、余熱を与えるという、じつに煩雑で長時間の作
業を行う必要がある。特に、大形の真空装置では一旦内
部に大気が流入すると、内壁に水分が吸着し、本来の性
能が得られなくなり。再度、良好な製品が生産できるよ
うになるまでに長時間を要することになる。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
基板保持中に、その半径が成膜中の温度変化等によって
変化した場合でも、該変化に左右されることなく安定し
て保持することができるとともに、該基板周辺の非使用
部分の発生をほとんどなくすることができる基板保持装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、立てた状態で成膜される円形基板の保持
および搬送に使用される保持装置において、前記基板の
下方側円周部を該基板に接触して保持する保持部分を、
基板中心からの距離が部分的に異なる位置に配置する構
成にしたものである。
【0009】そして、前記基板の保持部分を、基板の下
方側円周部の4以上の複数個所に設け、該複数個所を結
んで形成した多角形の各頂点位置の少なくとも3個所の
頂点位置に設けた保持部分が、前記基板の円周部に基板
径の変化に対応して接触可能に配設することがよい。
【0010】また、前記基板の保持部分を、薄板材の複
数の爪からなる構成にし、該各爪の基板と接触する部分
に、V字形の切り込み溝または逆V字形の突起部を形成
し、該爪の板厚方向を前記基板の円周方向に一致させて
配置するとよい。
【0011】また、前記基板の保持部分を、基板の円周
部に沿う円弧状材の爪からなる構成にし、該爪の基板と
接触する部分の曲率半径を、該円弧状材の両端部より中
央部にいくに従い小さくなるように設定するとともに、
基板との接触部分にV字形の切り込み溝または逆V字形
の突起部を形成する構成にしてもよい。
【0012】さらに、前記基板の保持部分を、円形の回
転体形状の複数の爪からなる構成にし、該各爪の基板と
接触する部分に、V字形の切り込み溝または逆V字形の
突起部を形成してもよい。
【0013】そして、前記基板の円周部に沿う円弧状材
の爪を、楕円形弧状または放物線形状の一部からなる形
状にするとよい。
【0014】また、前記爪に形成されたV字形の切り込
み溝を、該溝の中心部に角度90°以上の開いたV字形
を形成し、溝両側部に急傾斜の溝壁を形成した形状にす
ることが望ましく、一方、前記爪に形成された逆V字形
の突起部は、基板外周面に形成されたV字形の切り込み
溝に、接触して保持可能な形状に形成するとよい。
【0015】
【作用】上記構成としたことにより、基板に接触する保
持部分を、中心部からの距離がその一部分で異なる位置
に配置し、保持する基板寸法が変化し又は基板寸法に誤
差があっても、異なる距離を有する中心に基板がずれる
ことで安定な保持を実現する。
【0016】この基板に接触する保持部分を、基板の下
方側円周部の4以上の複数個所に設け、該複数個所を結
んで形成した多角形の各頂点位置の少なくとも3個所の
頂点位置に設けた保持部分が、前記基板の円周部に基板
径の変化に対応して接触可能に配設するとともに、各爪
の基板と接触する部分に、V字形の切り込み溝または逆
V字形の突起部を形成する構成にしたから、低温でいま
だ熱膨張が発生していない基板を保持した場合でも、ま
た、成膜プロセスの必要から基板が加熱され、基板の径
寸法が熱膨張によって変化した場合でも、その変化に対
応して少なくとも3個所の爪により安定して基板が保持
される。両者の間では、基板と接触する部分の形状もし
くはこれに対向する基板の側面の形状がV字形であるた
め、両者間の隙間は基板が僅かに傾くことで吸収でき
る。
【0017】そして、前記基板に接触する保持部分を、
基板の周方向に厚みを持った薄板状の形状とすること
で、当該部分の影によって基板上に成膜されても使用で
きない部分を最小限にする事ができる。さらに当該部分
の厚みが薄いことで基板寸法が変化した場合でも、基板
と当該部分の接触位置がほとんど変化しないので設計が
容易になる利点がある。また、基板に接触している部分
は膜が付くため交換が必要であるが、薄板状としたこと
でプレスなどの安価な加工で容易に部品を作れるので、
ランニングコストが低くて済む利点がある。
【0018】また、前記基板に接触する保持部分を、基
板面外から見たとき概ね放物線形状に軸線が曲がった棒
状体で、断面形状がV字形の切り込み部を有する部品ま
たは逆V字形の突起部を有する部品で構成することでも
同様に熱膨張で基板寸法が変わっても基板が浮き上がっ
てより大きな曲率半径の部分で基板が接触し、単に円形
の溝を用いた場合より基板との保持範囲が広がるので、
安定な保持が可能となる。
【0019】さらに前者の分割形でも、後者の連続形で
もV字形の切り込みは中心部では開いたV字で、両端で
は急傾斜の溝壁で閉じたV字とすることで、基板寸法の
違いによって浮きが生じ基板の倒れが生じても、すぐに
両端の閉じたV字の部分に当たるため、基板の倒れは最
小限に限定される。同様に基板の側面にV字の溝を設
け、基板に接触する保持部分の逆V字形の突起部を設け
る場合も、基板の側面のV字形の切り込みは中心部では
開いたV字で、両端では閉じたV字とすることで、同様
に安定な保持が実現できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1ないし図4は、本発明の基本的な構成を示す第
1の実施例の図で、図1はその正面図、図2は基板を支
える爪の形状を示す図、図3は図2の爪の溝部の拡大
図、図4は爪の溝部形状と基板の水平振動との関係を説
明する図である。
【0021】図1において、1は円形の基板で、実線A
で示す形状は熱膨張前の小さい径の場合の位置を示し、
2点鎖線Bで示す形状は熱膨張などにより大きい径にな
った場合の位置を示す。なお、同図では、基板1の熱膨
張及び製造時の誤差による寸法の幅および保持装置の形
状を、説明を判り易くするために、基板寸法の変化範囲
を拡大強調して作図している。
【0022】基板1の温度は、成膜装置に投入された時
点では、周辺環境温度である室温であり、実線Aで示す
位置にある。実線Aの位置における基板1は、爪2a,
2b,2cの3個の爪によって支えられており、爪2d
には接触していない。つまり、爪2a,2b,2cの各
基板保持部の3点で形成される3角形の外接円に対し、
爪2dは前記外接円の外側に配置されているため、室温
で小径寸法Aの基板1は、各爪2a,2b,2cには接
触するが、爪2dには接触しない位置にある。
【0023】各爪2a〜2dは、位置決めピン3および
ボルト4によって規定の位置精度で、それぞれ弧状部品
5,6に固定されている。弧状部品5,6は、ボルト7
によってホルダ9に固定されている。ここで弧状部品
5,6は、各爪2a〜2dの取付位置が異なるので、判
別ピン8によって別方向に取り付けられたり、入れ替わ
ったりする組立まちがいが防止されており、また、ホル
ダ9に対して大きく捻れた位置に取り付けられることが
ないように、ホルダ9に設けられた溝にはめ込まれる構
成になっている。
【0024】さらに前記各爪2には、成膜工程において
各爪2上に膜が堆積するので、一定期間で各爪2の交換
を行わねばならないが、各爪2がホルダ9に直接固定し
ているのではなく、弧状部品5,6に固定されているた
め、爪交換は弧状部品5,6のそれぞれのネジ7を外す
のみで可能である。この事は、成膜装置内部の狭隘な環
境行わねばならない交換作業を最小限にする効果を有し
ている。また、弧状部品5,6の長さが、ホルダ9の対
向する溝の長さより長くオーバハングさせているのは、
基板1に対する成膜の一部がホルダ9の表面に付着し、
弧状部品5,6を締め付けて固着する事がないようにし
たものである。
【0025】つぎに、成膜上の必要から加熱されて基板
1が膨張した場合は、各爪2a〜2cのなす3角形の外
接円が基板1に対応しなくなり、基板1は押し上げられ
て、図1に2点鎖線Bで示す位置に重力に逆らって上昇
し、異なる組み合わせの爪2a,2b,2dの3個によ
って支えられる。この際、上昇途中では、後述する爪形
状のV字の範囲で基板1が僅かに傾き、爪2a,2cま
たは、爪2b,2dのどちらかによって支えられること
になる。しかし、仮に爪が3個しかなく、熱膨張の前後
及び基板製造時の誤差を加味した場合の誤差合計の中央
に爪配置を調整した場合に比べ、本方法によれば合計の
誤差範囲を内分したときの大きい側(上側)から4分の
1、および小さい側(下側)から4分の1に合うように
各爪の配置を設定することにより、基板1の傾きを2分
の1に減少させることが可能になる。設計時には、基板
1の端部形状に面取りが施され、V字形の爪2a〜2d
で支える場合には、この面取り幅のばらつきも含めて基
板1の寸法を評価する必要がある。
【0026】図2に爪2の形状を示す。爪2はプレス打
ち抜き加工により安価に生産される薄板材である。爪2
の上端部には基板1に接触するV字形の溝201が設け
られている。この溝201の傾斜と基板1の自重によ
り、基板1は溝201の中心部に安定する。ここで、溝
201の開き角を90度以上に取ることで、基板1の成
膜面に爪2が接触して該成膜面にダメージを与えること
を防いでいる。溝201の両端部にはより傾斜の急な溝
壁202が設けられており、振動等により基板1が爪2
から飛び出して脱落することを防いでいる。これらは首
203を介して位置決め用のピン穴204、205およ
び固定用のボルト穴206につながっている。首203
を長く取ることで爪2の基部に接合される弧状部品5、
6およびホルダ9の影が基板1にさし、基板1に成膜さ
れる膜の厚さに不均衡が生じることを防いでいる。さら
に、この首203の長さと共に爪2を熱伝導の悪いステ
ンレス合金で製造しているため、本発明の基板保持装置
と基板1の間で熱の伝達が行われて、基板1に温度分布
の不均衡を生ずることを防いでいる。
【0027】さらに爪2の細部形状に関して、これらの
形状は円弧補完され、滑らかに接続されているため、溝
部に粉塵が蓄積したり、移載中の基板1が爪2の角部2
07に当たって圧痕を生じることがない。さらにこの形
状によって、爪2の製造に用いるプレス金形に鋭利な角
が生じず、プレス金形の異常摩耗や、プレスした爪2に
曲がりが生じることがない。
【0028】爪2の溝201周辺部分の拡大図を図3に
示す。図3で2点鎖線で基板1の端部を示している。搬
送時の振動等によって基板1は爪2の溝201の中心に
必ずしも安定せず、基板1が移動することがある。この
時、溝壁202は傾斜が急なのでここで基板1の揺動が
制限され、基板落下を防止している。ここで、溝壁20
2の傾斜角度θ1は基板1の端部の面取角θより小さく
設定してあるので、基板1が揺動しても基板1の成膜面
に爪2が接触することがない。
【0029】さらに、爪2のこの形状により、基板1の
面外方向への水平振動に対しても把持力が向上する。図
4にこれを示す。ホルダ9が外部からの振動で図4中の
直線の矢印の方向へ振動した場合、基板1では図4中の
円弧状の矢印で示した、重心回りの回転振動が発生す
る。ここで、溝壁202の存在によって、基板1が振動
で浮き上がっても、基板1は溝壁202に突き当たり、
振動が制限される。ここで仮に溝壁202が存在しない
場合には、溝201と基板1との摺動によって基板1の
振動の振幅が制限される。しかし、この場合、溝201
の角度が鈍角であるため、基板1の振動方向と溝201
の内部の角度が近いため、基板1は溝201の内部で容
易に横方向へずれてしまい、場合によって基板1が落下
してしまう。そこで、本実施例の爪2では、溝壁202
の傾斜角度θ1をできるだけ急峻にしている。このた
め、本実施例では安定な保持が可能となっている。
【0030】以上、本発明の第1の実施例を示したが、
その爪2の形状には図5および図6の変形例が含まれ
る。まず、図5は溝壁202を設けない場合の例で、基
板1に接触するV字形の溝201を拡大して基板1の落
下を防止する。この場合の爪2’と第1の実施例の爪2
との比較を図5に示す。この場合は、基板1の揺動は搬
送時の振動によってエネルギーが供給されているため、
振動状態が変わらなければ揺動は制限され難い。外部か
らの振動エネルギーの供給が盛んな搬送時間は一定の時
間なので、無限に揺動することはないが、単一の溝角度
で同様の保持を実現する上では溝の幅を広くする必要が
ある。図5では実線で示した2’の形状になる。成膜時
の影の範囲は1点鎖線で示した成膜粒子軌跡の部分まで
及ぶため、爪2’の影の範囲は図5中では破線で示した
爪2の影の範囲より大きくなる。しかしこの場合は爪
2’の幅が広いため、溝201’の幅が、溝201と二
つの溝壁202の内側面の合計より広くできる。このた
め、移載時に基板1の位置精度が悪くても、移載可能で
ある利点があり、基板寸法の変動に対する対応能力は同
様に有効である。
【0031】逆に溝角度を溝壁202の傾斜角度θ1
統一する方法もある。この時の爪2”の形状を図6に示
す。この場合は移載精度上、爪2”にはある程度の幅が
必要であるが、仮に爪2と同一の幅にした場合、この方
法では溝が深くなり、基板1に成膜時に生じる影がその
分だけ増し、また、基板1が熱膨張した際に移動しにく
い等の点はあるものの、基板1が定常状態でも溝壁20
2”に当たるため、基板1の位置が制限し易く、外部か
らの振動で基板1が傾いたりする事が少ないという利点
を有している。
【0032】図7は第2の実施例である。爪2の個数は
4個に限定されるものでは無く、基板1のばらつきや、
温度の変動幅、保持の要求精度等によっては、爪の個数
を増やすことも有効である。爪の個数を5個とすること
で、基板1の保持可能な寸法範囲を広げた例を示す。図
7では爪2bと爪2cの間に第5の爪2eを設けてあ
り、爪2eは爪2a,2b,2cの保持する実線Aで示
す基板外径より小さい1点鎖線Cで示す基板を、爪2
b,2e,2cの組み合わせで保持する位置にある。こ
のため、基板1が小さく1点鎖線Cで示す場合は爪2
b,2e,2cで保持し、基板1が実線Aで示す中間の
大きさでは爪2a,2b,2cで保持し、基板1が大き
く2点鎖線Bで示す場合は爪2a,2c,2dで保持す
る。これらの間では、第1の実施例と同様に基板1が僅
かに傾く事で、いずれか少なくとも3個の爪に基板1が
接触して保持される。このように基板1は、少なくとも
A,B,Cの3種類の基板外径が正確に保持されるの
で、第1の実施例の場合に比べ、基板1の傾きを少なく
制限したい場合や、基板1の外径の誤差範囲が広い場
合、爪2の幅を狭くしなければならない場合等に対応し
やすい利点がある。
【0033】同様に、爪2が6個の場合や、7個の場合
の配置なども可能であり、小径の基板1ほど内側の3個
の爪で保持し、大径の基板1ほど外側の3個の爪で保持
するようにすれば、各種の組み合わせが可能である。爪
2の個数を増やすほど、基板1の傾きを少なく制限した
い場合、基板1の外径の誤差範囲が広い場合、爪2の幅
を狭くしなければならない場合等に対応しやすい利点が
あるが、爪2の個数が多いと、基板1の周辺にできる爪
2の影の個数も対応して増える事になるため、必要に応
じて適切な爪2の個数を選択する必要がある。
【0034】図8は第3の実施例である。基板1を同時
に保持する爪2は、前記したように3個に限定する必要
はなく、例えば図8に示したように、実線Aで示す小さ
い基板1の場合、爪2b,2e,2cの3個で保持し、
2点鎖線Bで示す大きい基板1の場合、爪2a,2b,
2c,2dの4個で保持する配置も可能である。この実
施例の場合のように、4個の爪で同時に保持する事を許
す場合は、各爪の配置を保持装置中心に対して対称の位
置に置くことができるため、基板1の大きさが違って
も、保持装置中心の軸線上に基板1の中心が常にあるよ
うにできる。このため、成膜の膜厚が成膜装置の端の部
分で均一に成膜できない場合でも、膜厚の誤差を少なく
できる利点がある。また、移載時に基板1の中心軸が正
確に判るため、移載装置で基板1を持ち上げるときに、
基板1を爪2でこする心配が少なくできる利点がある。
【0035】つぎに、図9ないし図13は第4の実施例
の説明図で、図9は爪が楕円形の一部からなる連続形状
の構成例の正面図、図10は図9のX−X断面図、図1
1および図12は図9に示す爪の加工例で、図11
(a)はリング状爪材料の正面図、図11(b)は図1
1(a)のb−b断面図、図12(a)は図11のリン
グ状爪材料の加工方法説明図、図12(b)は図12
(a)のb−b断面図、図13(a)は図11のリング
状爪材料の他の加工方法説明図、図13(b)は図13
(a)のb−b断面図である。
【0036】さきに述べたように、爪2の個数は増やし
て行くことができるので、極端に爪2の個数を増やせ
ば、図9,図10に示したように、多数の爪2が連続し
て一体的形状となった連続爪10を構成することにな
る。図9から判るように、連続爪10の形状は、正面か
らみて楕円形の一部からなっている。このため、中央部
では連続爪10の曲率半径が小さく、両端部では連続爪
10の曲率半径が大きくなっている。従って、基板1が
熱膨張で径寸法が大きくなっても、図9に示したよう
に、基板1の位置が実線Aの位置から2点鎖線Bの位置
に変位するのみで、安定して保持することができる。図
10に示したように、本実施例の連続爪10においても
前記第1の実施例と同様の断面形状を有しており、溝1
001、溝壁1002および首203に相当する取付部
1003を有している。このため、第1の実施例と同様
の保持の安定性と、成膜時の影の小ささが得られる。
【0037】つぎに、図11および図12により前記連
続爪10の加工例を説明する。連続爪10は切削加工に
よって製造することも可能であるが、従来の円形溝爪構
造と比べ、回転体形状ではないので精度よく加工するた
めには加工費用がかさむ。そこで、まず図11に示すよ
うに、リング状の爪材料101を、図11(b)に示す
如く内周面を所望の溝形状に切削加工する。溝加工され
た爪材料101は、図12(b)に示すように、面内の
曲がりが生じないよう両面を拘束板102で拘束し、図
12(a)に示すように左右から図示矢印方向に力を加
えて圧縮し、2点鎖線で示す元のリング状から実線で示
す楕円形のリング状に変形させる。この際、拘束板10
2と爪材料101の界面には離型剤103を塗布してあ
り、爪材料101は、拘束板102に固着することがな
い。しかし、離型剤103を塗布していても摩擦抵抗は
存在するので、爪材料101は僅かに真の楕円形より左
右がつぶれた形状になり、この部分に圧痕が付き易い
が、その場合には左右のつぶれた部分は切除される。つ
ぎに型焼鈍を施して内部応力を除去し、高温にさらされ
たときに円形に戻ろうとするのを防止する。ついで図1
2(a)に1点鎖線Lで示す位置で切断し、固定用のネ
ジ穴を加工して図9に示す連続爪10を得る。このよう
な加工によれば、旋盤で簡単に製作可能なリング状の爪
材料101から、楕円形の連続爪10を容易に得ること
ができる。
【0038】図13は、前記図12が爪材料101に左
右から圧縮力を加えたのに対し、上下から矢印方向に引
張り力を加えて加工するようにしたものである。本加工
方法は圧縮加工に比べ、座屈が発生しないので、加工が
楽な利点がある。ただし、図13に示すように加圧され
た連続爪10の内側に前記つぶれが生じるため、該つぶ
れによる左右の盛り上がりを除去しなくてはならない。
そして、前記図12と同様に、内部応力を除去した後、
1点鎖線Lで示す位置で切断される。
【0039】図14は前記図9ないし図13に示した第
4の実施例の変形例で、連続爪10を2分割して連続爪
10’とした構成を示す。これは、前記第4の実施例に
おける連続爪10の中央部分を使用しないようにしたも
ので、楕円形状の連続爪10’の塑性加工を、左右から
の圧縮加工のみならず、上下方向への引張り加工も利用
することができる利点がある。また、中央部分にゴミな
どを蓄積させることがないから、基板保持能力を低下さ
せたり、保持している基板1を汚染したりする恐れがな
くなる。
【0040】つぎに、図15ないし図17は第5の実施
例の説明図で、図15は爪に複数の回転体を使用した構
成例の正面図、図16は図15のXVI−XVI断面図、図1
7は図15に示す回転体の爪の詳細図で、図17(a)
は正面図、図17(b)は図17(a)のb−b断面図
である。
【0041】前述の如く、基板1は成膜装置に投入され
た時点では、周辺環境温度である室温であり、実線Aに
示した位置にある。この状態で基板1は3個の爪21
a,21b,21cによって支えられており、爪21d
には接触していない。図16に示す突起91は、位置決
め噛み合わせ用の突起で、基板1に対してあらかじめ決
められた位置に設けられており、爪21a〜21dは、
突起91にはめ込まれてボルト4で固定されるだけで、
ホルダ9の正規の位置に固定されるようになっている。
【0042】つぎに、成膜上の必要から加熱されて基板
1が膨張した場合は、前記第1の実施例と同様に、各爪
21a〜21cのなす3角形の外接円が基板1に対応し
なくなり、基板1は押し上げられて、図15に2点鎖線
Bで示す位置に重力に逆らって上昇し、異なる組み合わ
せの爪21a,21b,21dの3個によって支えられ
る。この際、上昇途中では、爪形状のV字の範囲で基板
1が僅かに傾き、爪21a,21cまたは、爪21b,
21dのどちらかによって支えられることになる。しか
し、仮に爪が3個しかなく、熱膨張の前後及び基板製造
時の誤差を加味した場合の誤差合計の中央に爪配置を調
整した場合に比べ、本方法によれば合計の誤差範囲を内
分したときの大きい側(上側)から4分の1、および小
さい側(下側)から4分の1に合うように各爪の配置を
設定することにより、基板1の傾きを2分の1に減少さ
せることが可能になる。設計時には、基板1の端部形状
に面取りが施され、V字形の爪21a〜21dで支える
場合には、この面取り幅のばらつきも含めて基板1の寸
法を評価する必要がある。
【0043】図17において、爪21は旋盤加工により
安価に生産される回転体形状である。爪21の外周面に
は前記爪2と同様に、基板1に接触するV字形の溝21
01が設けられており、溝2101の傾斜と基板1の自
重により、基板1が溝2101の中心部に安定する。そ
して、溝2101の開き角は90度以上に形成され、基
板1の成膜面に爪21が接触し基板1の成膜面にダメー
ジを与えることを防いでいる。溝2101の両端部には
より傾斜の急な溝壁2102が設けられており、振動等
により基板1が爪21から飛び出して脱落することを防
いでいる。これらは円板部2103を介して位置決め噛
み合わせ穴2104、および固定用のボルト穴2105
につながっている。円板部2103を広く取ることで爪
21の中心に締結されるボルト4およびホルダ9の影が
基板1にさし、基板1に成膜される膜の厚さに不均衡が
生じることを防いでいる。さらに、この円板部2103
の広さと共に爪21を熱伝導の悪いステンレス合金で製
造しているため、本発明の基板保持装置と基板1の間で
熱の伝達が行われて、基板1に温度分布の不均衡を生ず
ることを防いでいる。
【0044】さらに爪21の細部形状に関して、これら
の断面形状は円弧補完され、滑らかに接続されているた
め、溝部に粉塵が蓄積したり、移載中の基板1が爪21
の角部に当たって圧痕を生じることがない。また、溝部
の曲率半径も通常の旋盤用バイト刃先の曲率より大きく
取っているため、専用のバイトを爪21の加工用に作る
必要がない。また加工効率を高めるため総形バイトを設
ける場合でも形状が滑らかになるため異常摩耗が発生し
にくい利点がある。
【0045】爪21の断面形状も爪2と同等であるの
で、図3の場合と同様に基板1を保持する能力がある。
基板1は搬送時の振動等によって爪21の溝2101の
中心に必ずしも安定せず、基板1が移動することがあ
る。この時、溝壁2102は傾斜が急なのでここで基板
1の揺動が制限され、基板落下を防止している。溝壁2
102の傾斜は基板1の端部の面取角以下に設定してあ
るので、基板1が揺動しても基板1の成膜面に爪21が
接触することがない。ここで、溝壁2102を設けず、
均等なV字形の溝2101を拡大しても落下が防止でき
るはずではあるが、基板1の揺動は搬送時の振動によっ
てエネルギーが供給されているため、振動状態が変わら
なければ揺動は制限されない。搬送時間の制限があるの
で、無限に揺動することはないが、単一の溝角度では爪
21の厚みが大きくなり、基板1の成膜時に生じる影が
大きくなる。この両者の比較も前記図5と同様である。
【0046】回転体の爪21を用いた場合を、薄板状の
爪2を用いた場合と比較すると、爪2の場合は、基板1
との接触部分が薄板状の板厚程度以下であり、ほぼ点接
触と考えられるのに対し、回転体の爪21の場合は、基
板1との接触部分がやや広がる事が期待できる。この事
で、移載時や搬送時において基板1に振動加速度が加わ
った場合に、基板1が受けるダメージを軽減することが
可能になる。
【0047】また、前記薄板状の爪2では、爪2自体が
板ばね的な性格を有するため、振動の発生し易い場合が
ある。つまり、外部からの振動加速度の周波数によって
は、基板1の質量と爪2のばね性とから決まる固有振動
数と一致して共振することがあるからである。しかし、
回転体の爪21を用いた場合はこのようなばね性がな
く、共振の問題が生じにくい利点があるが、反面、薄板
状の爪2の場合に比べると、断熱効果が低く、プレス加
工で製造できない点もある。
【0048】さらに、回転体の爪21においても前記第
1の実施例におる図6に示した場合と同様に、溝角度を
溝壁2102の角度に統一する方法もあるが、この場合
は移載精度上、爪にはある程度の幅が必要である。仮に
爪21と同一の幅にした場合、この方法では溝が深くな
り、基板1に成膜時に生じる影がその分だけ増し、ま
た、基板1が熱膨張した際に移動しにくい等の点はある
が、基板1が定常状態でも溝壁2102に当たるため、
基板1の位置を制限し易く、外部からの振動で基板1が
傾いたりする事が少ないという利点を有している。
【0049】図18は第6の実施例である。爪21の個
数は4個に限定されるものでは無く、基板1のばらつき
や、温度の変動幅、保持の要求精度によっては、爪の個
数を増やすことも有効である。前記図15に示す第5の
実施例が回転体の爪21を4個使用したのに対し、爪の
個数を5個とすることで、基板1の保持可能な寸法範囲
を広げた例を示す。図18では爪21bと爪21cの間
に第5の爪21eを設けてあり、爪21eは爪21a,
21b,21cの保持する実線Aで示す基板外径より小
さい1点鎖線Cで示す基板を、爪21b,21e,21
cの組み合わせで保持する位置にある。このため、基板
が小さく1点鎖線Cで示す場合は爪21b,21e,2
1cで保持し、基板1が実線Aで示す中間の大きさでは
爪21a,21b,21cで保持し、基板1が大きく2
点鎖線Bで示す場合は爪21a,21c,21dで保持
する。これらの間では、前記第5の実施例と同様に基板
が僅かに傾く事で、いずれか少なくとも3個の爪に基板
1が接触して保持される。このように基板1は、少なく
ともA,B,Cの3種類の基板外径が正確に保持される
ので、第5の実施例の場合に比べ、基板1の傾きを少な
く制限したい場合や、基板1の外径の誤差範囲が広い場
合、爪21の厚みを小さくしなければならない場合等に
対応しやすい利点がある。
【0050】同様に、爪21が6個の場合、7個の場合
の配置なども可能であり、例えば、1点鎖線Cで示す小
さい基板1ほど内側の3個の爪21で保持し、2点鎖線
Bで示す大きい基板1ほど外側の3個の爪21で保持す
るようにすれば、各種の組み合わせが可能である。爪2
1の個数を増やすほど、基板1の傾きを少なく制限した
い場合、基板1の外径の誤差範囲が広い場合、爪21の
幅を狭くしなければならない場合等に対応しやすい利点
があるが、爪21の個数が多いと、基板1の周辺にでき
る爪21の影の個数も対応して増える事になるため、必
要に応じて適切な爪21の個数を選択することが好まし
い。
【0051】図19は第7の実施例である。前記第1の
実施例を4個の爪で同時に保持するように拡張できたの
と同様に、基板1を同時に保持する爪21を3個に限定
しないことも可能である。例えば、図19に実線Aで示
す小さい基板1の場合に、爪21b,21e,21cの
3個で保持し、2点鎖線Bで示す大きい基板1の場合
に、爪21a、21b,21c,21dの4個で保持す
る配置も可能である。
【0052】この実施例の場合のように、4個の爪で同
時に保持する事を許す場合は、各爪の配置を保持装置中
心に対して対称の位置に置くことができるため、基板1
の大きさが違っても、保持装置中心の軸線上に基板1の
中心が常にあるようにできる。このため、成膜の膜厚が
成膜装置の端の部分で均一に成膜できない場合でも、膜
厚の誤差を少なくできる利点がある。また、移載時に基
板1の中心軸が正確に判るため、移載装置で基板1を持
ち上げるときに、基板1を各爪21でこする心配が少な
くできる利点がある。また、移載時に基板1の中心軸が
正確に判るため、図示しない移載装置で基板1を持ち上
げるときに、基板1を爪21でこする心配が少なくでき
る利点も有している。
【0053】図20は、前記図1に示す第1の実施例に
おいて、爪が4個の基板保持装置を使用して成膜した基
板1の成膜状況の一例である。図において、ハッチング
を施していない領域1a,1b,1c,1dは、爪2の
影になって成膜の膜厚が低下している領域であり、ハッ
チングを施した領域1fは成膜が完全な領域である。こ
の場合、爪2は全体的に基板1に密着しているわけでは
ないので、実際には影の領域である領域1a,1b,1
c,1dと領域1fとの境界はぼけているが、図20で
は膜厚の低下が一定の範囲の等膜厚分布線を持って境界
として図示している。この場合、従来の基板保持装置で
保持して成膜を行う場合に、同等の保持信頼性を実現し
た場合に比べて、影の領域1a,1b,1c,1dの大
きさが小さくなっている。このため、例えば、基板1が
スパッタ磁気記録円板であった場合に、記録に使用でき
る領域が増大する。
【0054】図21ないし図24は第8の実施例であ
る。これまでの実施例では、基板1の形状は端面に何等
溝加工などがない物として進めてきた。しかし、4個以
上の複数の爪による基板保持具で、爪の一部が基板1の
熱膨張などによる寸法の変化に対応するために、他の爪
と同心円状配置でないもの、もしくは連続爪による基板
保持具で、爪の正面から見た形状が円弧ではないもの等
は、基板端面に何らかの溝加工を許せば、別の実施例も
実現可能である。
【0055】図21は端面に溝加工のある基板の保持装
置の正面図で、図1に対応する図である。図22は図2
1に示す保持装置の爪の拡大図、図23は図21におけ
る爪が連続爪の場合の断面図で、図10に対応する図、
図24は図21における爪が回転体の爪の場合で、図1
7に対応する図である。図24(a)は回転体の爪の正
面図、図24(b)は図24(a)のb−b断面図であ
る。図中、各対応する図と同一符号のものは同じものを
示す。
【0056】図21及び図22において、1’は端面に
溝加工のある基板、2a’,2b’,2c’,2d’は
基板1’を保持する爪である。これらの基板保持装置と
の全体的な位置関係は図1の場合と同様である。図21
に実線Aで示す小さい基板1’の場合は、爪2a’、2
b’、2c’の3個で基板1’が保持され、2点鎖線B
で示す大きい基板1’の場合は、爪2a’、2c’、2
d’の3個で保持される。図22に爪2’と基板1’と
の位置関係を示すが、この場合に、基板1’の端面の溝
形状を、前記図2に示す爪2の溝201及び溝壁202
と同様の形状にすることも可能ではあるが、基板1の場
合のように基板1を挟み込む構成ではないため、影が問
題になることはなく、基板1’の端面の溝形状は単なる
V字形の溝で良い。同様に、この形状の爪2’を5個以
上用いる場合や、同時に4個以上の爪2’で保持する構
造も可能である。
【0057】図23において、10’は前記図10に示
す連続爪10に対応するもので、その形状は、正面から
みて楕円形の一部からなっている。1001’,100
2’,1003’は、前記図10に示す1001,10
02,1003にそれぞれ対応するものである。そし
て、基板1’を保持する部分を除き連続爪10と同一で
ある。
【0058】図24において、21’は基板1’保持用
の突起2101’を有する回転体形状の爪で、突起21
01’を除き前記図17に示す爪21と同じである。
【0059】上記した基板1’の溝に突起2101’を
はめ込む事で保持する構造では、溝幅が基板厚さ以下に
狭くなり移載精度を高くする必要があるが、成膜される
膜に保持装置の影が生じない利点がある。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明の基板保持装
置は、従来方法の問題点とされていた基板の製造時にお
ける各種寸法公差の累積や、成膜プロセス中の温度変化
によって基板寸法が変化した場合でも、該変化に左右さ
れることなく、安定して保持することができるととも
に、該基板周辺の非使用部分の発生をほとんどなくする
ことができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板保持装置の基本的な構成を示す第
1の実施例の正面図である。
【図2】図1における基板を支える爪形状を示す正面図
である。
【図3】図2の爪の溝部の拡大図である。
【図4】爪の溝部形状と基板の水平振動との関係を説明
する図である。
【図5】図3に示す爪溝部の変形例その1である。
【図6】図3に示す爪溝部の変形例その2である。
【図7】本発明の基板保持装置の第2の実施例の正面図
である。
【図8】本発明の基板保持装置の第3の実施例の正面図
である。
【図9】本発明の基板保持装置の第4の実施例の正面図
である。
【図10】図9のX−X断面図である。
【図11】図9に示す爪の加工例で、リング状爪の加工
例である。
【図12】図11のリング状爪の加工方法説明図であ
る。
【図13】図11のリング状爪の他の加工方法説明図で
ある。
【図14】図9に示した第4の実施例の変形例の正面図
である。
【図15】本発明の基板保持装置の第5の実施例の正面
図である。
【図16】図15のXVI−XVI断面図である。
【図17】図15に示す回転体の爪の詳細図である。
【図18】本発明の基板保持装置の第6の実施例の正面
図である。
【図19】本発明の基板保持装置の第7の実施例の正面
図である。
【図20】本発明の第1の実施例により成膜された基板
の一例を示す図である。
【図21】本発明の基板保持装置の第8の実施例の正面
図で、図1に対応する図である。
【図22】図21に示す保持装置の爪の拡大図である。
【図23】図21における爪が連続爪の場合の断面図
で、図10に対応する図である。
【図24】図21における爪が回転体の爪の場合で、図
17に対応する図である。
【符号の説明】
1,1’…基板、2,2’…爪、3…位置決めピン、
5,6…弧状部品、8…判別ピン、9…ホルダ、10,
10’…連続爪、21,21’…回転体の爪、201,
201’…溝、202…溝壁、1001…溝、1002
…溝壁、2101……溝、2102…溝壁、2103…
円板部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天久 勇人 兵庫県宝塚市新明和町1番1号 新明和工 業株式会社産業機械事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立てた状態で成膜される円形基板の保持
    および搬送に使用される保持装置において、前記基板の
    下方側円周部を該基板に接触して保持する保持部分を、
    基板中心からの距離が部分的に異なる位置に配置したこ
    とを特徴とする基板保持装置。
  2. 【請求項2】 前記基板の保持部分が、基板の下方側円
    周部の4以上の複数個所に設けられ、該複数個所を結ん
    で形成された多角形の各頂点位置の少なくとも3個所の
    頂点位置が、前記基板の円周部に基板径の変化に対応し
    て接触可能に配設されてなる請求項1記載の基板保持装
    置。
  3. 【請求項3】 前記基板の保持部分が、薄板材の複数の
    爪からなり、該各爪の基板と接触する部分に、V字形の
    切り込み溝または逆V字形の突起部が形成され、該爪の
    板厚方向を前記基板の円周方向に一致させて配置されて
    なる請求項1または2記載の基板保持装置。
  4. 【請求項4】 前記基板の保持部分が、基板の円周部に
    沿う円弧状材の爪からなり、該爪の基板と接触する部分
    の曲率半径が、該円弧状材の両端部より中央部にいくに
    従い小さくなるように設定されるとともに、基板との接
    触部分にV字形の切り込み溝または逆V字形の突起部が
    形成されてなる請求項1記載の基板保持装置。
  5. 【請求項5】 前記基板の保持部分が、円形の回転体形
    状の複数の爪からなり、該各爪の基板と接触する部分
    に、V字形の切り込み溝または逆V字形の突起部が形成
    されてなる請求項1または2記載の基板保持装置。
  6. 【請求項6】 前記基板の円周部に沿う円弧状材の爪
    が、楕円形弧状または放物線形状の一部からなる請求項
    4記載の基板保持装置。
  7. 【請求項7】 前記爪に形成されたV字形の切り込み溝
    が、該溝の中心部に角度90°以上の開いたV字形が形
    成され、溝両側部に急傾斜の溝壁が形成された形状から
    なる請求項3,4または5記載の基板保持装置。
  8. 【請求項8】 前記爪に形成された逆V字形の突起部
    が、基板外周面に形成されたV字形の切り込み溝に、接
    触して保持可能な形状に形成されてなる請求項3,4ま
    たは5記載の基板保持装置。
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