JPH06248208A - インク及びこれを用いた画像形成方法 - Google Patents

インク及びこれを用いた画像形成方法

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JPH06248208A
JPH06248208A JP3335093A JP3335093A JPH06248208A JP H06248208 A JPH06248208 A JP H06248208A JP 3335093 A JP3335093 A JP 3335093A JP 3335093 A JP3335093 A JP 3335093A JP H06248208 A JPH06248208 A JP H06248208A
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JP
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ink
water
soluble
recording
liquid composition
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JP3335093A
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English (en)
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Shinichi Sato
真一 佐藤
Yutaka Kurabayashi
豊 倉林
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェザリングを防止し、定着性、発色性に優
れたインクを提供する。 【構成】 色材及びこれを溶解又は分散する液媒体を含
む液組成物からなるインクにおいて、水溶性ポリビニル
アセタール、水溶性メチルセルロース、水溶性ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、水溶性ポリイソプロピル
アクリルアミドから選択される少なくとも1種の水溶性
高分子化合物と一価アルコールを含有し、60℃〜80
℃の範囲において液組成物が均一溶液であることを特徴
とするインクである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク及びこれを用い
た画像形成方法に関し、更に詳しくはインクジェット用
に特別に調整された塗工紙は勿論、一般にオフィスや家
庭で使用されている電子写真用紙、レポート用紙、ノー
ト、便箋、ボンド紙、連続伝票用紙等の非塗工紙である
所謂普通紙に対しても高速かつ高精細、高画質フルカラ
ー記録が可能なインク及びこれを用いた画像形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式による画像形成方法
として近年重要さを増しつつある技術の一つとして、一
般にオフィスや家庭で使用されている電子写真用紙、レ
ポート用紙、ノート、便箋、ボンド紙、連続伝票用紙等
の非塗工紙、以下本発明ではこれらを総称して普通紙と
呼ぶ事にするが、上記普通紙に対しても発色が良好で、
かつにじみのない高精細なフルカラー記録が可能な画像
記録用インク及び画像形成方法が求められており、この
様な目的を達成するために多数の提案がなされている。
【0003】例えば、特開昭55−29546号公報に
は、インク中に特定の界面活性剤を添加し表面張力を下
げて紙内部へのインク浸透性を高める方法が開示されて
いる。また特開昭55−57862号公報には、インク
に強塩基性物質を添加し紙のサイズ剤やパルブ材を化学
的に溶解し、ドットの広がりと吸収性を制御する方法が
開示されている。さらには、特開昭58−13675号
公報には、インク中に分子量4万以上のポリビニルピロ
リドンを添加したり、あるいは、特開平3−17236
2号公報には、インク中にカチオン性マイクロエマルジ
ョンを添加することによりドットの広がりと吸収性を制
御する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術は以下に述べるような問題点があった。
【0005】界面活性剤の添加により紙内部へのインク
の浸透性を高める方法では、定着性は向上するが、記録
剤も紙内部へ深く浸透してしまうために発色性が低下す
る問題点がある。インクに強塩基物質を添加する方法で
は、ある種のサイズ剤を用いた紙、例えば中性紙に対し
てはにじみ、定着性ともに充分ではなくなる上に、人体
に対する安全性の点でも問題がある。また、インク中に
分子量4万以上のポリビニルピロリドンを添加すると、
インクの吐出性に問題があり、特に、熱エネルギーを利
用するインクジェット記録方法でそれが著しい。さらに
カチオン性のエマルジョンを添加すると、染料のアニオ
ン性官能基と反応し、凝集が起こってしまい、保存性に
問題がある。
【0006】上述したように普通紙に対するインクジェ
ット記録特性を改善するための数々の提案がなされてい
るが、いまだ普通紙に対して発色性が良好で2色以上の
インクが打ち込まれてもにじみ、フェザリングが発生せ
ず、かつ定着性にも優れるインクは知られていない。
【0007】そこで本発明の目的は、普通紙に記録した
場合でも、良好な発色性を有しかつ複数色のインクが打
込まれたとしても、定着性に優れ、インクの滲みのない
記録画像を与える事が可能であり、かつインクジェット
用記録ヘッドのノズルの目詰まりを起こしにくい等の信
頼性に優れたインク及びこれを用いた画像形成方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。
【0009】すなわち本発明は、色材及びこれを溶解又
は分散する液媒体を含む液組成物からなるインクにおい
て、水溶性ポリビニルアセタール、水溶性メチルセルロ
ース、水溶性ヒドロキシプロピルメチルセルロース、水
溶性ポリイソプロピルアクリルアミドから選択される少
なくとも1種の水溶性高分子化合物と一価アルコールを
含有し、60℃〜80℃の範囲において液組成物が均一
溶液であることを特徴とするインクである。
【0010】また本発明は、色材、これを溶解又は分散
する液媒体を含む液組成物であって、水溶性ポリビニル
アセタール、水溶性メチルセルロース、水溶性ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、水溶性ポリイソプロピル
アクリルアミドから選択される少なくとも1種の水溶性
高分子化合物と一価アルコールを含有し、60℃〜80
℃の範囲において液組成物が均一溶液であるインクの液
滴を普通紙に付与して画像を形成する事を特徴とする画
像形成方法である。
【0011】更に本発明は、色材、これを溶解又は分散
する液媒体を含む液組成物であって、水溶性ポリビニル
アセタール、水溶性メチルセルロース、水溶性ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、水溶性ポリイソプロピル
アクリルアミドから選択される少なくとも1種の水溶性
高分子化合物と一価アルコールを含有し、60℃〜80
℃の範囲において液組成物が均一溶液である複数のカラ
ーインクの液滴を隣接するように普通紙に付与して画像
を形成することを特徴とする画像形成方法である。
【0012】次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。本発明で使用される水溶性高分子化
合物として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ
プロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロ
キシプトキシル変性メチルセルロース/ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース等の水溶性セルロースエーテル、
水溶性ポリビニルアセタール等が挙げられる。
【0013】これらの高分子は色材と相互作用を行い、
また分子同士の相互作用が小さいために粘度の上昇が小
さく、吐出性に優れると考えられる。さらに、普通紙の
ような記録材のセルロースと強く相互作用することで色
材を記録材に強く染着させ、ドット形成時のインクの記
録材表面での滲み広がりを抑え、結果としてフェザリン
グのないシャープなドットを形成し、また、ブリーディ
ングのないカラー画像を得ることができると考えられ
る。
【0014】さらに本発明においては、高分子の分子量
としては、GPC法などで測定できる平均分子量が4
0,000以下、1000以上であることが望ましい。
この分子量以上であっても本発明の効果が損なわれるこ
とはないが、40,000以下であると特に吐出安定性
に優れるため、特に好ましい。また、高分子の含有量
は、0.01〜10%であることが望ましい。0.01
%以下である場合はその効果がやや発現しにくく、10
%以上である場合は、ややインクの吐出性に問題が出る
恐れがある。
【0015】本発明で使用する浸透性の溶剤とは、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、n−ペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジル
アルコール等の脂肪族あるいは芳香族1価アルコールが
好ましい。併用して使用される有機溶剤として、多価ア
ルコール及びそのアルキルエーテル等が好ましく、具体
的には、1、7−ヘプタンジオール、トリプロピレング
リコール、ヘキシレングリーコル、ジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチル
エーテル等が例示可能であるがこれらに限定されない。
以上のような浸透性溶剤を多量に使用したとしても上述
したように熱ゲル化化合物の作用により単ドット自体の
形状が崩れず、エッジのシャープな印字物が得られる。
【0016】本発明のインクに使用可能な色材として
は、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応
性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分
散染料、油性染料、顔料が挙げられる。
【0017】これら色材の含有量は液媒体成分の種類、
インクに要求される特性等に依存して決定されるが、一
般にはインク全重量に対して0.2〜20重量%、好ま
しくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量
%を占める割合である。
【0018】さらに本発明で使用可能なノズルの目詰ま
り防止のための有機溶剤としては、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトン、ジ
アセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシ
エチレン又はオキシプロピレン付加重合体、エチレング
リコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコ
ール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリ
オール、ヘキシレングリコール等のアルキレングリコー
ル類、チオジグリコール、グリセリン、スルホラン、N
−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン等が挙げられる。
【0019】上記有機溶剤の含有量は、一般にはインク
の全重量に対して10〜50重量%、好ましくは12〜
30重量%の範囲である。これらの溶剤量であれば高分
子のゲル化、分散状態への相変化を抑え、常にインクを
均一溶液にしておくことが可能である。
【0020】上記のごとき有機溶剤は単独でも混合物と
しても使用できるが、最も好ましい液媒体組成は、水と
1種以上の有機溶剤からなり、該溶剤が少なくとも1種
以上の水溶性高沸点溶剤、例えば、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、グリセリン、チオジグリ
コール等の多価アルコールを含有するものである。
【0021】本発明のインクを構成する主成分は上記の
通りであるが、その他各種の分散剤、界面活性剤、粘度
調整剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、防
かび剤、pH調整剤等を本発明の目的の達成を妨げない
範囲において必要に応じて添加することが出来る。
【0022】本発明のインクは、一般のインクジェット
記録方式全般に好適に適用出来るが、なかでも熱エネル
ギーによるインクの発泡現象によりインクを吐出させる
タイプのインクジェット記録方法に適用する場合に特に
好適である。
【0023】本発明のインクの非動作時と動作時(吐出
時)の物性を調整する際には、本発明の主目的である普
通紙に対する印字適性とともに使用するインクジェット
記録用ヘッドに対するマッチング(吐出特性、信頼性
等)も考慮することが好ましい。そのため、インクの粘
度はおよそ0.5〜20cps、好適には0.8から1
0cps、更に好適には1から5cpsの範囲にあるこ
とが望ましい。本発明のインクを用いて画像を形成する
際のインク付与量は、40nl/mm2以下であること
が好ましい。
【0024】次いで、本発明に好適な、熱エネルギーに
より液滴を発生させる記録装置について説明する。本発
明には記録ヘッドの記録インクを記録信号を与え、発生
した熱エネルギーにより液滴を吐出する方式が好まし
い。その装置の主要部である記録ヘッドの構成を図1、
図2、図3に示す。
【0025】ヘッド13はインクを流路を形成したガラ
ス、セラミック、又はプラスチック等と感熱記録に用い
られる発熱抵抗体を有する発熱ヘッド15(図ではヘッ
ドが示されているが、これに限定されるものではない)
とを接着して得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン
等で形成される保護膜16、アルミニウム電極17ー
1、17ー2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層1
8、蓄熱層19、アルミナ等の放熱性のよい基板20よ
りなっている。
【0026】記録インク21は吐出オリフィス22まで
来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成してい
る。
【0027】ここで、電極17ー1、17ー2に電気信
号が加わると、発熱ヘッド15のnでしめされる領域が
急激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発
生し、その圧力でメニスカスが吐出し、オリフィス22
より記録液滴24となり、被記録材25に向かって飛翔
する。図3には図1に示したノズルを多数並べた記録ヘ
ッドの概略図を示す。該記録ヘッドは多数の流路を有す
るガラス板等27と図1において説明したものと同様の
発熱ヘッド28を密着して作られる。尚、図1は、イン
ク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1
のA−B線での断面図である。
【0028】図4に、該ヘッドを組み込んだインクジェ
ット記録装置の1例を示す。
【0029】図4において、61はワイピング部材とし
てのブレードで、その一端はブレード保持部材によって
保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をなす。
ブレード61は記録ヘッドによる記録領域に隣接した位
置に配置され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移
動して吐出口面と当接し、キャッピングを行なう構成を
備える。さらに63はブレード61に隣接して設けられ
るインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッ
ドの移動経路中に突出した形態で保持される。前記ブレ
ード61、キャップ62、吸収体63によって吐出回復
部64が構成され、ブレード61、及び吸収体63によ
ってインク吐出口面に水分、塵等の除去が行なわれる。
【0030】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐
出して記録を行なう記録ヘッド、66は記録ヘッド65
を搭載して記録ヘッド65の移動を行なう為のキャリッ
ジである。キャリッジ66はガイド軸67と慴動可能に
係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆
動されるベルト69と接続(図示せず)している。これ
によりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可
能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接
した領域の移動が可能となる。
【0031】51は被記録材を挿入するための給紙部、
52はモータ(図示せず)により駆動される紙送りロー
ラーである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口
面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行す
るにつれて、排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙さ
れる。
【0032】上記構成において記録ヘッド65が記録終
了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64の
キャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避して
いるが、ブレード61は移動経路中に突出している。こ
の結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされ
る。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出口面に当
接してキャッピングを行なう場合、キャップ62は記録
ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。
【0033】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は前記したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐
出口面はワイピングされる。
【0034】前記の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりではなく、記録
ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間
隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、こ
の移動に伴って上記ワイピングが行なわれる。
【0035】図5は、ヘッドにインクを供給する部材、
例えばチューブを介して供給されるインクを収容したイ
ンクカートリッジの一例を示す図である。ここで40は
供給用インクを収容したインク収容部、例えばインク袋
であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(図示せず)を挿入することによ
り、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならし
める。44は廃インクを受容する吸収体である。
【0036】なお、かかるインクカートリッジ中のイン
クが消費されてしまった場合には、再度、本発明のイン
クを充填して、再利用することも出来る。
【0037】インク収容部としては、インクとの接液面
がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されている
ものが好ましい。本発明で使用されるインクジェット記
録装置としては、前記の如きヘッドとインクカートリッ
ジが別体となったものに限らず、図6に示す如きそれら
が一体となったものも好適に用いられる。
【0038】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にインクを収容したインク収容部、例えばイ
ンク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中の
インクが複数のオリフィスを有するヘッド部71からイ
ンク滴として吐出される構成になっている。インク吸収
体の材料としては、例えばポリウレタンを用いることが
できる。72は記録ユニット内部を大気に連通させるた
めの大気連通口である。この記録ユニット70は、図4
で示す記録ヘッドに変えて用いられるものであって、キ
ャリッジ66に対し脱着自在になっている。尚、本発明
に使用する記録装置において、上記ではインクに熱エネ
ルギーを作用させてインク液滴を吐出するインクジェッ
ト記録装置を例に挙げたが、そのほか圧電素子を使用す
るピエゾ方式のインクジェット記録装置でも同様に利用
できる。
【0039】さて、本発明の記録方法を実施する場合に
は、例えば、前記図3に示した記録ヘッドを4つキャリ
ッジ上に並べた記録装置を使用する。図7はその一例で
ある。81、82、83、84はそれぞれイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラック各色の記録インクを吐出する
ための記録ヘッドである。該ヘッドは前記した記録装置
に配置され、記録信号に応じて、各色の記録インクを吐
出する。
【0040】なお、上記記録ユニットにおいて、収容イ
ンクが消費されてしまった場合には、再度、本発明のイ
ンクを充填することで、これを再使用することができ
る。
【0041】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を詳
細に説明する。
【0042】まず、下記に示す水溶性高分子A〜Eを使
用し、濃度が20重量%以下の水溶性高分子水溶液を夫
々調製する。この水溶液に、表1に示す組成物を順次所
定量添加し、5時間撹拌後、ポアサイズ0.22μmの
メンブランフィルター(商品名 フロロポアフィルタ
ー、住友電工製)にて加圧ろ過し、本発明のブラックイ
ンクを調製した。
【0043】A:ヒドロキシプロピルメチルセルロース
(メトローズ90SH−8000) B:ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−MF、以
上信越化学製) C:ポリビニルアセタール(エスレックKW−1、積水
化学製) D:メチルセルロース(メトセルA−15C、ダウケミ
カル製) E:ポリイソプロピルアクリルアミド(光仁製モノマー
を重合して合成した) *これらの高分子は、GPCにより分子量4万以下のも
のを分取して使用した。
【0044】
【表1】
【0045】イエロー染料として、C.I.ダイレクト
イエロー86を用い、マゼンタ染料として、C.I.ア
シッドレッド35を用い、シアン染料としてC.I.ダ
イレクトブルー199を用い、表1の液組成物を用いて
それぞれイエローインク、マゼンタインク及びシアンイ
ンクを調製した。
【0046】また水溶性高分子を使用せず、その分を水
で置き換えて実施例1〜5と同様にしてインクを調製
し、比較例1〜5のインクとした。
【0047】次に、400dpiで256本のノズルを
備え、熱エネルギーの作用によりインク滴を吐出させる
ヘッド4個を、ヘッドの主走査方向に1列に並べてなる
インクジェット印字装置(図7)を用意し、各ヘッドに
インク供給系チューブを介して前記のインクを充填し
た。更にヘッドを、対応するインクの動作温度T(H)
に加熱・保持して、市販の電子写真用紙にインクジェッ
ト記録を行った。各色のフルベタ印字部のインク打ち込
み密度は10nl/mm2である。
【0048】得られた印字物の発色性、インクの定着性
及び滲みを以下の方法で評価した。その結果を表2に示
す。
【0049】1.定着性 市販の電子写真用紙にブルーのベタ印字(シアンインク
とマゼンタインクを各々100%デューティのベタで重
ね印字)を行い、10秒後、20秒後及び30秒後に印
字部をろ紙(No.5C、東洋濾紙製)で擦り、以下の
基準で評価した。
【0050】◎・・・10秒で擦れなし ○・・・10秒で擦れややあり、20秒で擦れなし △・・・20秒で擦れややあり、30秒で擦れない ×・・・30秒で擦れあり 2.発色性 各色の100%ベタ印字部の反射濃度をマクベスRD−
918反射濃度計を用いて測定し、発色性を評価した。 3.滲み ブラックインクでキャラクター印字を行った上に、イエ
ローインク100%デューティベタ印字を行い、キャラ
クターの印字品位を評価した。
【0051】◎・・・滲みが全くない ○・・・滲みはないが、文字にフェザリングが発生 △・・・滲みが発生し、文字の輪郭がやや崩れる ×・・・滲みがひどく、文字が判読できない (○以上が実用上問題のない範囲)
【0052】
【表2】
【0053】以上のとおり、本発明のインクは印字物の
発色性、インクの定着性及び滲みを同時に満足するもの
であるが、比較例のインクではこれらの特性を同時に満
足するものはなかった。
【0054】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば普
通紙に対してマルチカラーあるいはフルカラー印字を行
った場合でも、滲みやフェザリングの発生がほとんどな
く、定着性に優れ且つ発色性の良好な印字物が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図
である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図
である。
【図3】インクジェット記録装置のヘッド部の外観斜視
図である
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】インクカートリッジの縦断面図である。
【図6】記録ユニットの斜視図である。
【図7】本発明の実施例で使用した複数の記録ヘッドが
配列した記録部を示した斜視図である。
【符号の説明】
13 ヘッド 15 発熱ヘッド 21 インク 25 被記録材 28 発熱ヘッド 40 インク袋 44 インク吸収体 45 インクカートリッジ 61 ワイピング部材 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 70 記録ユニット 71 ヘッド部 72 大気連通口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材及びこれを溶解又は分散する液媒体
    を含む液組成物からなるインクにおいて、水溶性ポリビ
    ニルアセタール、水溶性メチルセルロース、水溶性ヒド
    ロキシプロピルメチルセルロース、水溶性ポリイソプロ
    ピルアクリルアミドから選択される少なくとも1種の水
    溶性高分子化合物と一価アルコールを含有し、60℃〜
    80℃の範囲において液組成物が均一溶液であることを
    特徴とするインク。
  2. 【請求項2】 前記水溶性高分子化合物の分子量が、1
    000〜40000の範囲にある請求項1に記載のイン
    ク。
  3. 【請求項3】 色材、これを溶解又は分散する液媒体を
    含む液組成物であって、水溶性ポリビニルアセタール、
    水溶性メチルセルロース、水溶性ヒドロキシプロピルメ
    チルセルロース、水溶性ポリイソプロピルアクリルアミ
    ドから選択される少なくとも1種の水溶性高分子化合物
    と一価アルコールを含有し、60℃〜80℃の範囲にお
    いて液組成物が均一溶液であるインクの液滴を普通紙に
    付与して画像を形成する事を特徴とする画像形成方法。
  4. 【請求項4】 色材、これを溶解又は分散する液媒体を
    含む液組成物であって、水溶性ポリビニルアセタール、
    水溶性メチルセルロース、水溶性ヒドロキシプロピルメ
    チルセルロース、水溶性ポリイソプロピルアクリルアミ
    ドから選択される少なくとも1種の水溶性高分子化合物
    と一価アルコールを含有し、60℃〜80℃の範囲にお
    いて液組成物が均一溶液である複数のカラーインクの液
    滴を隣接するように普通紙に付与して画像を形成するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記水溶性高分子化合物の分子量が、1
    000〜40000の範囲にある請求項3又は4に記載
    の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 インクの液滴をインクジェット方式で形
    成する請求項3又は4に記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記インクジェット方式が、インクに熱
    エネルギーを作用させてインクをオリフィスから吐出さ
    せる方式である請求項3又は4に記載の画像形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0787778A1 (en) * 1995-12-06 1997-08-06 Hewlett-Packard Company Polymeric additives for the elimination of ink jet aerosol generation
JP2004263105A (ja) * 2003-03-03 2004-09-24 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インク
US8263683B2 (en) 2006-12-21 2012-09-11 Eastman Kodak Company Ink for printing on low energy substrates

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