JPH06248200A - 加熱硬化型振動吸収用塗料組成物 - Google Patents

加熱硬化型振動吸収用塗料組成物

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JPH06248200A
JPH06248200A JP7732993A JP7732993A JPH06248200A JP H06248200 A JPH06248200 A JP H06248200A JP 7732993 A JP7732993 A JP 7732993A JP 7732993 A JP7732993 A JP 7732993A JP H06248200 A JPH06248200 A JP H06248200A
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JP
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resin
hydroxyl group
heat
coating composition
weight
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Application number
JP7732993A
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English (en)
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Isao Yumiza
勇雄 弓座
Kenji Yamamoto
健治 山本
Akira Yamamoto
山本  明
Kenichi Sugano
賢一 菅野
Koichi Shimizu
興一 清水
Keizo Suzuki
啓三 鈴木
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基体に対する密着性が良好で振動吸収性に優
れた振動吸収用塗料塑性物を提供する。 【構成】 水酸基含有樹脂、アミノ樹脂、熱分解型発泡
剤およびシリコーン整泡剤を必須成分とする加熱硬化型
振動吸収用塗料組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加熱硬化型振動吸収用塗
料組成物に関するものであり、さらに詳細には、加熱硬
化型塗料中に熱分解型発泡剤およびシリコーン整泡剤を
含有することを必須とする加熱硬化型振動吸収用塗料組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両、船舶、自動車部品、鋼製家
具、建築材料等において、金属の振動による騒音を防止
するために、種々の方法が採用されている。例えば、振
動する部材に制振鋼板を用いたり、制振性シートを貼着
したりする方法が従来より知られている。しかし、これ
らの方法は、複雑な形状の金属表面には適用し難いうえ
に振動吸収効果も十分ではない。一方、塗料中に発泡剤
を含有した振動吸収用塗料も提案されている(例えば特
開昭60−94470号公報、特開平1−81864号
公報など)。しかしながら、これらの振動吸収用塗料は
振動吸収効果には優れるものの、鋼板に塗装して加熱硬
化させた場合には、塗膜中の気泡の大きさが不均一であ
るために、基材に対する付着性が劣るという欠点があ
り、実用上不満足な点があった。
【0003】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者らは
上記問題点を克服する新規な振動吸収用塗料組成物を開
発すべく鋭意研究を重ねた結果、加熱硬化型塗料中に熱
分解型発泡剤およびシリコーン整泡剤を含有する塗料
が、塗料の貯蔵安定性が良好で、貯蔵中に凝集、沈降な
どの問題を引きおこすことがなく、また、鋼板に塗装し
て加熱硬化させた場合には、基材に対する付着性が良好
で、かつ、形成塗膜中には均一な大きさの気泡を有し、
著しい振動吸収効果を与えることを見出し、本発明を完
成させるに至った。かくして、本発明に従えば、(1)
水酸基含有樹脂、(2)アミノ樹脂、(3)熱分解型発
泡剤及び(4)シリコーン整泡剤、を必須成分として含
有することを特徴とする加熱硬化型振動吸収用塗料組成
物が提供される。
【0004】本発明は、 「1. 水酸基含有樹脂、アミノ樹脂、熱分解型発泡剤
およびシリコーン整泡剤を必須成分とする加熱硬化型振
動吸収用塗料組成物。 2. 水酸基含有樹脂が分子中に水酸基を有し水酸基価
20〜200の樹脂である、1項に記載された加熱硬化
型振動吸収用塗料組成物。 3. 水酸基含有樹脂が分子中に水酸基とカルボキシル
基を含有し樹脂酸価50以下の樹脂である、1項または
2項に記載された加熱硬化型振動吸収用塗料組成物。 4. 水酸基含有樹脂が水酸基含有ビニル系樹脂、水酸
基含有ポリエステル系樹脂およびこれらの樹脂の変性樹
脂から選んだ1または2以上の樹脂である、1項ないし
3項のいずれか1項に記載された加熱硬化型振動吸収用
塗料組成物。 5. 水酸基含有樹脂が数平均分子量で2000〜80
000の水酸基含有ビニル系樹脂、数平均分子量で50
0〜10000の水酸基含有ポリエステル系樹脂および
これ等の樹脂の変性樹脂から選んだ1または2以上の樹
脂である、1項ないし4項のいずれか1項から選んだ加
熱硬化型振動吸収用塗料組成物。 6. 水酸基含有樹脂とアミノ樹脂の配合割合が該2成
分の樹脂固形分の合計量100重量部に基いて、水酸基
含有樹脂5〜90重量部に対してアミノ樹脂10〜95
重量部である、1項ないし5項のいずれか1項に記載さ
れた加熱硬化型振動吸収用塗料組成物。 7. 熱分解型発泡剤の配合割合が、水酸基含有樹脂と
アミノ樹脂の固形分合計量100重量部に対し0.5〜
50重量部である、1項ないし6項のいずれか1項に記
載された加熱硬化型振動吸収用塗料組成物。 8. シリコーン整泡剤の配合割合が水酸基含有樹脂と
アミノ樹脂の固形分合計量の100重量部に対し0.1
〜20重量部である、1項ないし7項のいずれか1項に
記載された加熱硬化型振動吸収用塗料組成物。」に関す
る。
【0005】
【作用】本発明に従う上記の「水酸基含有樹脂」は、分
子中に水酸基を有し、好ましくは水酸基価約20〜20
0、より好ましくは約50〜150の範囲のものが使用
出来る。該水酸基価が20より小さくなると塗膜の硬化
速度が遅くなり、また、その硬化も十分でないため、耐
水性、耐衝撃性などの塗膜性能が低下するので好ましく
ない。一方、水酸基価が200より大きくなると未反応
の水酸基が塗膜中に多く残存するようになって耐水性、
耐候性などの塗膜性能が低下するので好ましくない。
【0006】また該水酸基含有樹脂は、分子中にカルボ
キシル基を含有したものを使用することが出来る。特
に、カルボキシル基は水酸基とアミノ基の反応速度を高
め、塗膜仕上り性が良くなる効果をもつ。該カルボキシ
ル基は樹脂酸価で約0〜50、好ましくは約5〜20の
範囲が良い。
【0007】水酸基含有樹脂の種類としては、特に制限
されず従来から公知の塗料用樹脂が使用できるが、好ま
しくは水酸基含有ビニル系樹脂、水酸基含有ポリエステ
ル系樹脂及びこれらの変性樹脂などの樹脂を使用するの
が好ましい。上記水酸基含有ビニル系樹脂としては例え
ば下記水酸基含有重合性不飽和単量体(a)及び必要に
応じてその他の重合性不飽和単量体(b)をラジカル重
合して得られる(共)重合体が使用出来る。
【0008】水酸基含有重合性不飽和単量体(a)とし
ては、例えば(a−1)〜(a−5)が挙げられる。 (a−1)ヒドロキシアルキルビニルエーテル:ヒドロ
キシブチルビニルエーテルなど、(a−2)アリルアル
コール及びメタクリルアルコール、(a−3)(メタ)
アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル:ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ートなど、(a−4)(ポリ)アルキレングリコールモ
ノアクリレート、エチレングリコールモノアクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノアクリレートなど、
(a−5)(a−1)〜(a−4)とラクトン類(例え
ばε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン)との付加
物など、(例えばプラクセルFM−1、プラクセルFM
−2、プラクセルFM−3、プラクセルFA−1、プラ
クセルFA−2、プラクセルFA−3など、以上ダイセ
ル化学社製、商品名、カプロラクトン変性(メタ)アク
リル酸ヒドロキシエチル類) また、その他の重合性不飽和単量体(b)としは、例え
ばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレートなどの如き(メタ)アクリル酸のC
1−24個のアルキル又はシクロアルキルエステル類:
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、(無
水)マレイン酸、フマル酸、2−カルボキシエチル(メ
タ)アクリレートなどの如きカルボキシル基含有化合物
類:スチレン、ビニルトルエンなどの如きビニル芳香族
化合物類:パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレ
ート、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレ
ート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレー
トなどの如きパーフルオロアルキル(メタ)アクリレー
ト類及び(メタ)アクリロニトリル類、オレフィン類、
フルオロオレフィン類、ビニルエステル類、シクロヘキ
シル又はアルキルビニルエーテル類、アリールエーテル
類などが挙げられる。
【0009】該水酸基含有ビニル系樹脂の製造は、従来
から公知の方法、例えば上記単量体(a)及び必要に応
じてその他単量体(b)の混合物を実質的に不活性な有
機溶剤中でラジカル重合開始剤の存在下で約80〜22
0℃で約4〜18時間反応を続けることにより実施出来
る。有機溶剤としては、例えばキシレン、トルエン等の
芳香族炭化水素系;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブ
チル等のエステル系;アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン系;エチレングリコール、セルソルブ、ブチル
セロソルブ、セロソルブアセテート等のエーテル系等が
挙げられる。該有機溶剤は1種もしくは2種以上混合し
て使用出来る。また、使用可能なラジカル重合開始剤と
しては、例えば、2,2′−アゾイソブチロニトリル、
2,2′ーアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル
などのアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキシド、ラウリ
ルパーオキシド、tert−ブチルパーオクトエートな
どの過酸化物系開始剤が挙げられ、水酸基含有ビニル系
樹脂の分子量は、数平均分子量で約2,000〜80,
000、好ましくは約4,000〜40,000の範囲
を有することが出来る。分子量が約2,000を下回る
と焼付時に塗着塗料の溶融粘度が低下しすぎて厚膜が均
一な塗膜が得られ難く、一方、分子量が約80,000
を上回ると塗装作業性が低下するため好ましくない。
【0010】水酸基含有ポリエステル樹脂としては、多
塩基酸、多価アルコール及び必要に応じて芳香族1塩基
酸をを反応させてなるオイルフリーアルキド樹脂、又は
多塩基酸、多価アルコール、必要に応じて芳香族1塩基
酸に加えて脂肪族1塩基酸を反応させてなるアルキド樹
脂が挙げられる。上記(オイルフリー)アルキド樹脂の
製造に用いられる多塩基酸、多価アルコール、芳香族又
は脂肪族1塩基酸について以下に述べる。
【0011】多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソ
フタル酸、テルフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テト
ラヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘッ
ト酸、トリメリット酸、ヘキサヒドロトリメリット酸、
ピロメリット酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、メ
チルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル
酸、エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、メチルエン
ドメチレンテトラヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバチン酸、デカンジカルボン酸、スベ
リン酸、ピメリン酸、ダイマー酸(トール油脂肪族の二
量体)、テトラクロロフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,
4′−ジカルボキシビフェニル等やこれらの無水物やジ
アルキルエステル、特にジメチルエステル等が挙げられ
る。
【0012】多価アルコールとしては、例えばエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、1,2−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジ
オール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、3
−メチル−ペンタン−1,5−ジオール、3−メチル−
4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオ
ール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ
ールエステル、ポリアルキレンオキサイド、ビスヒドロ
キシエチルテレフタレート、(水素添加)ビスフェノー
ルAのアルキレンオキサオド付加物、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジグリセ
リン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、ソルビトール等が挙げられる。またカージュラE1
0(シェル化学社製)、α−オレフィンエポキシド、ブ
チレンオキサイド等のモノエポキシ化合物もグリコール
の一種として使用出来る。
【0013】また、分子内にカルボン酸及び水酸基の双
方を有する化合物も使用出来る。かかる化合物として
は、例えばジメチロールプロピオン酸、ピバリン酸、1
2−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸などが挙げ
られる。またε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン
等のラクトン類も環状エステル化合物なので、上記化合
物の範疇に属する。
【0014】芳香族1塩基酸としては、例えば安息香
酸、p−tert−ブチル安息香酸等が挙げられる・ま
た、脂肪族1塩基酸としては、例えばカプロン酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ス
テアリン酸、イソノナン酸、ヤシ油(脂肪酸)等が挙げ
られる。
【0015】前記(オイルフリー)アルキド樹脂の製造
は、従来から公知の方法、例えば上記多塩基酸、多価ア
ルコール、必要に応じて1塩基酸の混合物をエステル化
触媒(例えばジブチルチンジラウレート等)の存在下で
エステル化反応又はエステル交換反応させることにより
実施出来る。該多塩基酸及び多価アルコールの配合割合
は多価アルコール成分1モルに対して多塩基酸成分を約
0.7〜0.99モル、好ましくは約0.8〜0.98
モルの範囲とすることが望ましい。また、エステル化触
媒は多価アルコール及び多塩基酸成分の総合計量100
重量部に対して約0.1〜1.0重量部、好ましくは約
0.2〜0.5重量部の範囲で配合するのが望ましい。
反応条件は、通常、約160〜280℃、好ましくは約
180〜260℃の反応温度で約5〜12時間、好まし
くは約6〜8時間の範囲がよい。
【0016】また、水酸基含有ポリエステル樹脂の分子
量は、数平均分子員で、約500〜10,000の範囲
とすることが出来る。上記分子量の範囲を下回ると焼付
時に塗着塗料の溶融粘度が低下して厚膜が均一な塗膜が
得られ難く、一方、上記分子量の範囲を上回ると一般に
塗装作業性が低下するため好ましくない。
【0017】また、変性樹脂としは、例えばビニル変性
アルキド樹脂が使用出来る。該ビニル変性アルキド樹脂
としては、例えば水酸基含有(オイルフリー)アルキド
樹脂とカルボキシル基又はイソシアネート基含有ビニル
樹脂との反応物、水酸基及びカルボキシル基含有(オイ
ルフリー)アルキド樹脂とエポキシ基含有ビニル樹脂と
の反応物、ラジカル重合性不飽和基を有する(オイルフ
リー)アルキド樹脂(例えば乾性油を必須成分とするア
ルキド樹脂、水酸基及びカルボキシル基含有(オイルフ
リー)アルキド樹脂にグリシジル(メタ)アクリレート
を反応させたアルキド樹脂等)の存在下でビニル単量体
(例えば前記重合性不飽和単量体等)をラジカル重合反
応させたもの、上記(オイルフリー)アルキド樹脂、ビ
ニル変性アルキド樹脂などを分散安定剤とし、該分散安
定剤の存在下に、ビニル単量体(例えば前記重合性不飽
和単量体等)を、該単量体と分散安定剤とは溶解する
が、その単量体から得られる重合体粒子は溶解しない有
機溶剤中に添加して重合反応を行ったもの、などが使用
出来る。
【0018】アミノ樹脂は架橋剤として使用するもので
あり、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグア
ナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシア
ンジアミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によっ
て得られるメチロール化アミノ樹脂があげられる。アル
デヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒドなどがあ
る。また、このメチロール化アミノ樹脂を適当なアルコ
ールによってエーテル化したものも使用でき、エーテル
化に用いられるアルコールの例としてはメチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチ
ルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキ
サノールなどが挙げられる。アミノ樹脂としてはエーテ
ル化度の高いメラミン、すなわちトリアジン核1個当
り、平均3個以上メチルエーテル化されたメラミンやそ
のメトキシ基の一部を炭素数2個以上のアルコールで置
換したメラミン樹脂が使用出来る。
【0019】熱分解型発泡剤は、天然・合成ゴムあるい
はポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、A
BS樹脂などのプラスチックを樹脂加工方法の常法にし
たがい、基材に混練し、ある温度で処理することによっ
て薬品(物質)固有の分解温度で熱分解し、発生するガ
スを利用してポリマーに気泡構造を形成させる薬品を総
称して呼んでいるものであり、本発明において無機化合
物としては重炭酸ソーダや炭酸アンモニウムなどが、ま
た、有機化合物としてはジニトロソペンタメチレンテト
ラミン、アゾジカルボンアミド、4,4′−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジッド、パラトルエンスルホ
ニルヒドラジッド、パラトルエンスルホニルアセトンヒ
ドラゾーン、ヒドラゾジカルボンアミド、アゾビスイソ
ブチロニトリルなどが挙げられる。また、上述の熱分解
型発泡剤には発泡剤の分解を促進させるため必要に応じ
て尿素系組成物に代表される発泡助剤を併用してもよ
い。
【0020】シリコーン発泡剤は、本発明の構成成分の
中で極めて重要な役割を果たす。このシリコーン整泡剤
は変性シリコーンオイルの一種であり、特にウレタンフ
ォームを初めとするフォーム類の製造に欠かせない添加
剤である。シリコーンの持つ優れた界面特性を活かし
て、フォーム原料各成分の相溶性を高め、気泡を安定化
することによって均一な気泡に仕上げるという特徴を有
する。このものは公知であり、例えば東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン株式会社よりSHシリーズ、SFシリ
ーズ、SRXシリーズ、PRXシリーズとして市販され
ている。
【0021】本発明による振動吸収用塗料組成物におい
て、バインダーとなる水酸基含有樹脂とアミノ樹脂の配
合割合は、該2成分の合計量(樹脂固形分)100重量
部に基いて、水酸基含有樹脂5〜90重量部、好ましく
は60〜90重量部、アミノ樹脂10〜95重量部、好
ましくは10〜40重量部である。水酸基含有樹脂の配
合量が10重量部未満では下地に対する密着性が低下
し、一方、90重量部を超えた場合、塗膜の仕上り外
観、塗膜性能(耐水性、加工性など)が低下する。アミ
ノ樹脂の配合割合が5重量部未満では水酸基含有樹脂の
架橋密度が小さく耐水性、耐衝撃性が著しく損なわれ、
一方、95重量部を超えて配合すると、機械的性質およ
び下地に対する密着性が低下するなどの問題が生じる。
【0022】また、熱分解型発泡剤の配合割合は前記水
酸基含有樹脂とアミノ樹脂の2成分の合計量(樹脂固形
分)100重量部に対して約0.5〜50重量部、好ま
しくは約1〜25重量部が良い。配合割合が約0.5重
量部を下回ると十分な発泡が生じず、振動吸収効果が不
十分となる。一方、配合割合が約50重量部を超えた場
合には発泡量が極めて多量となって均一な塗膜が得られ
にくく、かつ、下地との密着性が低下するので好ましく
ない。
【0023】さらに、シリコーン整泡剤の配合割合は前
記水酸基含有樹脂とアミノ樹脂の2成分の合計量(樹脂
固形分)100重量部に対して約0.1〜20重量部、
好ましくは約0.5〜10重量部が良い。配合割合が約
0.1重量部を下回ると十分な整泡効果が得られず、均
一な塗膜が得られにくい。一方、配合割合が約20重量
部を超えた場合には、焼付塗膜表面にハジキ現象が表わ
れるので好ましくない。
【0024】本発明の振動吸収用塗料組成物には、上記
した成分以外に、必要に応じて有機顔料、無機顔料、顔
料分散剤、重合体微粒子、紫外線吸収剤、塗面調整剤、
硬化触媒、セルロースアセテート(及びこれらの誘導
体)、その他塗料用添加剤などを含有してもよい。該塗
料中に含有してもよい顔料としては、例えば有機顔料
(例えばキナクリドンレッド等のキナクリドン系、ピグ
メントレッド等のアゾ系、フタロシアニンブルー、フタ
ロシアニングリーン等のフタロシアニン系等)、無機顔
料(例えば酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、バリタ、クレー、シリカ等)、炭素系顔料(カーボ
ンブラック)などが挙げられる。
【0025】本発明の振動吸収用塗料組成物は、例えば
化成処理した鋼板に下塗り塗料を塗装し(省略する場合
もある)、次いで本発明の振動吸収用塗料組成物を塗装
し、加熱して発泡させ、ついで塗膜を硬化させることに
よって振動吸収用塗装鋼板を得ることが出来る。また、
本発明の振動吸収用塗料組成物の塗装は、通常の塗装方
式、例えば静電塗装もしくは非静電塗装機を用いて行え
る。また、この振動吸収用塗料組成物は、塗料のタイプ
および熱分解型発泡剤のタイプによっても異なるが、通
常、90〜190℃で5〜90分間焼き付けられる。ま
た、該塗料の塗膜の厚さは0.3mm以上(硬化後)、
好ましくは0.5mm以上(硬化後)である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に何等限定されるも
のではない。
【0027】尚、以下において、得られた塗装鋼板の評
価は、次の方法にて行った。塗膜の外観 肉眼観察によって、塗膜の表面に脱泡跡がなく、溶融状
態の良いときを良好とし、溶融状態は良いが塗膜の表面
に明瞭に脱泡跡が認められるときを不良とした。制振性 共振法によって、伝達関数の共振振動時の応答から共振
周波数および半価幅を読み取り、次式に従って損失係数
ηを求めた。 η=Δf/f ここに、Δfは半価幅(H)、fは共振周波数(H
)である。損失係数ηが大きいほど振動吸収効果が優
れる。塗膜の接着性 塗装鋼板の塗膜に縦方向に並列して25mm間隔で鋼板
表面に達する平行ノッチラインを刻んだ後、これらノッ
チラインの上部塗膜をナイフで剥離させ、剥離試験機に
て180゜方向に塗膜を剥離し、そのときの剥離強度が
20Kg/25mm幅以上であるときを良好とした。
【0028】実施例1 加熱硬化型塗料であるマジクロン1000(商標名、関
西ペイント株式会社製、水酸基含有アクリル樹脂/メラ
ミン樹脂系の工業用塗料、樹脂固形分28重量%)37
5重量部に対して、分解温度130℃、ガス量130m
l/gであるジニトロソペンタメチレンテトラミン系有
機発泡剤(三協化成株式会社製、商品名;セルマイクA
N)を2.5重量部およびシリコーン整泡剤(東レ・ダ
ウコーリング・シリコーン株式会社製、商品名;SH1
93)を1.5重量部配合し、加熱硬化型振動吸収用組
成物を得た。厚さ0.8mmのリン酸亜鉛処理鋼板上に
上記の加熱硬化型振動吸収用塗料組成物を塗装した後、
160℃で20分間加熱して発泡させついで塗膜を硬化
させ、乾燥膜厚が600μの均一な発泡構造を有する塗
装鋼板を得た。この塗装鋼板について、外観を調べると
共に、その制振性、塗膜接着性の試験を行って、塗膜を
評価した。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】実施例2 加熱硬化型塗料であるアミラック1000(商標名、関
西ペイント株式会社製、水酸基含有アルキド樹脂/メラ
ミン樹脂系の工業用塗料、樹脂固形分35重量%)28
6重量部に対して、分解温度125℃、ガス量140m
l/gであるアゾジカルボンアミド系有機発泡剤(三協
化成株式会社製、商品名;セルマイクCAP)を2.5
重量部およびシリコーン整泡剤SH193を1.5重量
部配合し、加熱硬化型振動吸収用塗料組成物を得た。厚
さ0.8mmのリン酸亜鉛処理鋼板上に上記の加熱硬化
型振動吸収用塗料組成物を塗装した後、130℃で20
分間加熱して発泡させついで塗膜を硬化させ、乾燥膜厚
が600μの均一な発泡構造を有する塗装鋼板を得た。
この塗装鋼板の特性を表1に示す。
【0031】比較例1 実施例1において、塗料としてマジクロン1000にセ
ルマイクANを2.5重量部配合したものを用いた以外
は、実施例1と同様にして塗装鋼板を得た。この塗装鋼
板の特性を表1に示す。
【0032】比較例2 実施例1において、塗料としてマジクロン1000その
ものを用いた以外は、実施例1と同様にして塗装鋼板を
得た。この塗装鋼板の特性を表1に示す。
【0033】
【発明の効果】本発明により提供される振動吸収用塗料
組成物は、貯蔵安定性良好で、貯蔵中に凝集、沈降など
の問題を引きおこすことがなく、また、鋼板に塗装し、
加熱硬化された場合には、基材に対する付着性が良好
で、かつ、生成塗膜中には均一な大きさの気泡を有し、
著しい振動吸収効果を与える。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 201/06 PDL 7415−4J (72)発明者 菅野 賢一 東京都大田区南六郷3丁目12番1号 関西 ペイント株式会社内 (72)発明者 清水 興一 東京都大田区南六郷3丁目12番1号 関西 ペイント株式会社内 (72)発明者 鈴木 啓三 東京都大田区南六郷3丁目12番1号 関西 ペイント株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基含有樹脂、アミノ樹脂、熱分解型
    発泡剤およびシリコーン整泡剤を必須成分とする加熱硬
    化型振動吸収用塗料組成物。
  2. 【請求項2】 水酸基含有樹脂が分子中に水酸基を有し
    水酸基価20〜200の樹脂である、請求項1に記載さ
    れた加熱硬化型振動吸収用塗料組成物。
  3. 【請求項3】 水酸基含有樹脂が分子中に水酸基とカル
    ボキシル基を含有し樹脂酸価50以下の樹脂である、請
    求項1または2に記載された加熱硬化型振動吸収用塗料
    組成物。
  4. 【請求項4】 水酸基含有樹脂が水酸基含有ビニル系樹
    脂、水酸基含有ポリエステル系樹脂およびこれらの樹脂
    の変性樹脂から選んだ1または2以上の樹脂である、請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載された加熱硬化型
    振動吸収用塗料組成物。
  5. 【請求項5】 水酸基含有樹脂が数平均分子量で200
    0〜80000の水酸基含有ビニル系樹脂、数平均分子
    量で500〜10000の水酸基含有ポリエステル系樹
    脂およびこれ等の樹脂の変性樹脂から選んだ1または2
    以上の樹脂である、請求項1ないし4のいずれか1項か
    ら選んだ加熱硬化型振動吸収用塗料組成物。
  6. 【請求項6】 水酸基含有樹脂とアミノ樹脂の配合割合
    が該2成分の樹脂固形分の合計量100重量部に基い
    て、水酸基含有樹脂5〜90重量部に対してアミノ樹脂
    10〜95重量部である、請求項1ないし5のいずれか
    1項に記載された加熱硬化型振動吸収用塗料組成物。
  7. 【請求項7】 熱分解型発泡剤の配合割合が、水酸基含
    有樹脂とアミノ樹脂の固形分合計量100重量部に対し
    0.5〜50重量部である、請求項1ないし6のいずれ
    か1項に記載された加熱硬化型振動吸収用塗料組成物。
  8. 【請求項8】 シリコーン整泡剤の配合割合が水酸基含
    有樹脂とアミノ樹脂の固形分合計量の100重量部に対
    し0.1〜20重量部である、請求項1ないし7のいず
    れか1項に記載された加熱硬化型振動吸収用塗料組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002077113A1 (fr) * 2001-03-27 2002-10-03 Sumitomo Chemical Company, Limited Composition de resine pour peinture
US6951602B1 (en) 1999-06-30 2005-10-04 Basf Coatings Ag Electrodeposition bath with water-soluble polyvinyl alcohol (co) polymers

Cited By (3)

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WO2002077113A1 (fr) * 2001-03-27 2002-10-03 Sumitomo Chemical Company, Limited Composition de resine pour peinture
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