JPH06248164A - 架橋性ノルボルネン系樹脂組成物、及びそれから成る成形品 - Google Patents

架橋性ノルボルネン系樹脂組成物、及びそれから成る成形品

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JPH06248164A
JPH06248164A JP35112593A JP35112593A JPH06248164A JP H06248164 A JPH06248164 A JP H06248164A JP 35112593 A JP35112593 A JP 35112593A JP 35112593 A JP35112593 A JP 35112593A JP H06248164 A JPH06248164 A JP H06248164A
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裕二 甲嶋
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禎二 小原
Yoshio Natsuume
伊男 夏梅
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱可塑性水素化開環ノルボルネン系樹脂(好
ましくは水素添加率90%以上)100重量部に対して
有機過酸化物0.001〜30重量部、及び架橋助剤
(好ましくはアリル系架橋所剤またはメタクリレート系
架橋助剤)を有機過酸化物1重量部に対して0.1〜1
0重量部、好ましくは特定構造を有する難燃剤を樹脂1
00重量部に対して5〜150重量部添加し、均一に分
散させた架橋性ノルボルネン系樹脂組成物を得、フィル
ムやプリプレグに成形し積層して、加熱圧縮成形して架
橋・熱融着させて架橋成形品を得る。 【効果】 耐熱性、耐薬品性、耐湿性、耐水性、電気特
性に優れ、ムラのない架橋成形品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気絶縁性に優れた架
橋性ノルボルネン系樹脂組成物、それから成る架橋性成
形品、及び架橋成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】電子計算機、通信機などの精密機器等の
回路は、技術の進歩に伴い、演算処理の高速化や高信頼
化、高密度化などの要求が高まり、回路基板の多層化、
高精度化、微細化など、高性能化が進んでいる。
【0003】従来、このような回路基板としては、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹
脂、あるいはポリブタジエン樹脂などが用いられてお
り、技術の進歩に応じて改良されつつある(特開昭60
−84317号、特開昭60−258233号、特開昭
60−202130号、特開平3−37256号、特開
平3−55237号、特開平3−166256号、特開
平3−275760号等)。
【0004】しかし、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂は、通常、誘電率が
4.0以上、誘電正接が0.01以上と高いため電気特
性に難があり、これらの樹脂を回路基板等に用いた場
合、演算処理の高速化や高信頼化が困難であった。一
方、フッ素樹脂、ポリブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂
を用いたプリプレグの積層板は、耐熱性に劣るため、ハ
ンダづけの際などに、クラックや剥離が生じることがあ
り、寸法安定性も悪く、多層化が困難であった。
【0005】最近、熱可塑性ノルボルネン系樹脂を、有
機過酸化物架橋させることより、耐熱性、耐溶剤性等を
改良する方法が提案されている。例えば、特開昭62−
34924号公報で開示された方法では、樹脂と架橋助
剤を混練した後粉砕し、それに有機過酸化物溶液を含浸
させ、溶媒を除去した後、プレス成形して架橋する方法
が開示されている。しかし、このような手順では、工程
が複雑であり、効率が悪い上、有機過酸化物が必ずしも
均一に分散しないという問題がある。また、該公報で開
示されている熱可塑性ノルボルネン系樹脂はノルボルネ
ン系単量体とエチレンの共重合体であり、開示されてい
ない水素化開環ノルボルネン系樹脂をこの方法で有機過
酸化物で架橋しようとすると、しばしば、重合体の分解
による分子量の低下が生じ、ハンダづけ等に必要な耐熱
性が得られないことが判明した。
【0006】また、特開平2−255848号公報に
は、水素化開環ノルボルネン系樹脂を含めた熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂に非晶性または低結晶性のα−オレフ
ィン系共重合体及び非晶性または低結晶性のスチレン系
共重合体を配合した樹脂組成物を有機過酸化物を用いて
架橋することが開示されているが、水素化開環ノルボル
ネン系樹脂については具体的に架橋された例はなく、こ
れらの特殊な樹脂を配合しない水素化開環ノルボルネン
系樹脂を有機過酸化物を用いて架橋することは開示され
ていない。さらに、該公報では、このような樹脂組成物
に有機過酸化物、架橋助剤、難燃剤を配合して架橋する
方法と樹脂と有機過酸化物を配合して架橋した後で難燃
剤を配合する方法が開示されているが、架橋後に難燃剤
を配合する方法では、プリプレグの積層板等に用いる場
合に難燃剤が均一に分散しにくく、実用的でないという
問題があり、また、架橋前に難燃剤を配合する場合に、
樹脂として水素化開環ノルボルネン系樹脂のみを用いた
場合は、該公報に例示されている難燃剤では、有機過酸
化物で変性してしまい十分な難燃性が得られない、均一
に分散しないものがあるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、耐熱性に優れ、誘電率、誘電正接の低い樹脂から成
る成形品の開発を目的に鋭意研究の結果、熱可塑性水素
化開環ノルボルネン系樹脂に有機過酸化物及び架橋所剤
を均一に分散させると、重合帯の分解を生じることな
く、架橋し得ることを見い出し、本発明を完成させるに
到った。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、熱可塑性水素化開環ノルボルネン系樹脂100重量
部に対して有機過酸化物0.001〜30重量部及び有
機過酸化物1重量部に対して架橋助剤0.1〜10重量
部を分散して成る均一な架橋性ノルボルネン系樹脂組成
物、該架橋性ノルボルネン系樹脂組成物から成る架橋性
成形品、及び該架橋性成形品を加熱し架橋させたもので
ある架橋成形品が提供される。
【0009】(熱可塑性水素化開環ノルボルネン系樹
脂)本発明に用いられる熱可塑性水素化開環ノルボルネ
ン系樹脂は、特開平3−14882号や特開平3−12
2137号等で公知の樹脂であり、具体的には、ノルボ
ルネン系単量体の開環重合体の水素添加物である。
【0010】ノルボルネン系単量体も、上記公報や特開
平2−227424号、特開平2−276842号など
で公知の単量体であって、例えば、ノルボルネン、その
アルキル、アルキリデン、芳香族置換誘導体およびこれ
ら置換または非置換のオレフィンのハロゲン、水酸基、
エステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミ
ド基、シリル基等の極性基置換体、例えば、2−ノルボ
ルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメ
チル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネ
ン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−
2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノル
ボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル
−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フ
ェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル
−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネ
ン、5−オクチル−2−ノルボルネン、5−オクタデシ
ル−2−ノルボルネン等; ノルボルネンに一つ以上の
シクロペンタジエンが付加した単量体、その上記と同様
の誘導体や置換体、例えば、1,4:5,8−ジメタノ
−1,2,3,4,4a,5,8,8a−2,3−シク
ロペンタジエノナフタレン、6−メチル−1,4:5,
8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−
オクタヒドロナフタレン、1,4:5,10:6,9−
トリメタノ−1,2,3,4,4a,5,5a,6,
9,9a,10,10a−ドデカヒドロ−2,3−シク
ロペンタジエノアントラセン等; シクロペンタジエン
の多量体である多環構造の単量体、その上記と同様の誘
導体や置換体、例えば、ジシクロペンタジエン、2,3
−ジヒドロジシクロペンタジエン等;シクロペンタジエ
ンとテトラヒドロインデン等との付加物、その上記と同
様の誘導体や置換体、例えば、1,4−メタノ−1,
4,4a,4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフ
ルオレン、5,8−メタノ−1,2,3,4,4a,
5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シクロペンタジ
エノナフタレン等; 等が挙げられる。
【0011】ノルボルネン系単量体の開環重合は公知の
方法でよく、必要に応じて、他の共重合可能な単量体と
共重合してもよい。重合体を特開平3−95235号等
で公知の方法により、α,β−不飽和カルボン酸及び/
またはその誘導体、スチレン系炭化水素、オレフィン系
不飽和結合及び加水分解可能な基を持つ有機ケイ素化合
物、不飽和エポキシ単量体を用いて変性させてもよい。
これらの樹脂を水素添加することにより熱可塑性水素化
開環ノルボルネン系樹脂とする。水素化後に樹脂を変性
してもよい。
【0012】水素化開環ノルボルネン系樹脂の分子量は
シクロヘキサンを溶媒とするGPC(ゲル・パージエー
ション・クロマトグラフィ)法で測定したポリスチレン
換算値で、10,000〜200,000、好ましくは
20,000〜100,000、より好ましくは25,
000〜50,000である。数平均分子量が小さすぎ
ると機械的強度が劣り、大きすぎると成形性が悪くな
る。また、水素添加率は耐熱劣化性や耐光劣化性を向上
させるために、90%以上、好ましくは95%以上、よ
り好ましくは、99%以上である。
【0013】本発明で用いる水素化開環ノルボルネン系
樹脂には、均一に分散できる限りにおいて、所望によ
り、フェノール系やリン系等の老化防止剤; フェノー
ル系等の熱劣化防止剤; ベンゾフェノン系等の紫外線
安定剤; アミン系等の帯電防止剤; 脂肪族アルコー
ルのエステル、多価アルコールの部分エステル及び部分
エーテル等の滑剤; 等の各種添加剤を添加してもよ
い。
【0014】(有機過酸化物)本発明に用いる有機過酸
化物は、特に限定されず、特開昭62−34924号公
報等で公知のものでよく、例えば、t−ブチルヒドロパ
ーオキシド、p−メンタンヒドロパーオキシド、クメン
ヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド類; ジク
ミンパーオキシド、t−ブチルクミンパーオキシド、
α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキシド類; ジプ
ロピオニルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等の
ジアシルパーオキシド類; 2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3、1,3−ジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)
ベンゼン等のパーオキシケタール類; t−ブチルパー
オキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート
等のパーオキシエステル類; t−ブチルパーオキシイ
ソプロピルカルボナート、ジ(イソプロピルパーオキ
シ)ジカルボナート等のパーオキシカルボナート等のケ
トンパーオキシド類; 等が挙げられる。
【0015】(架橋助剤)本発明に用いる架橋助剤も、
特に限定されず、特開昭62−34924号公報等で公
知のものでよく、キノンジオキシム、ベンゾキノンジオ
キシム、p−ニトロソフェノール等のオキシム・ニトロ
ソ系架橋助剤; N,N−m−フェニレンビスマレイミ
ド等のマレイミド系架橋助剤; ジアリルフタレート、
トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート
等のアリル系架橋助剤; エチレングリコールジメタク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート
等のメタクリレート系架橋助剤; ビニルトルエン、エ
チルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン等のビニル系架
橋助剤; 等が例示される。中でも、アリル系架橋助
剤、メタクリレート系架橋助剤が、均一に分散させやす
く、好ましい。
【0016】(架橋性ノルボルネン系樹脂組成物)本発
明の架橋性ノルボルネン系樹脂組成物は、熱可塑性水素
化開環ノルボルネン系樹脂に有機過酸化物と架橋助剤を
添加して成る均一な組成物である。
【0017】有機過酸化物の添加量が少なすぎると架橋
が起こり難くなることから、熱可塑性水素化開環ノルボ
ルネン系樹脂100重量部に対して0.001重量部以
上、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは
0.05重量部以上、特に好ましくは1重量部以上の有
機過酸化物を添加する。また、有機過酸化物の添加量が
多すぎると架橋した樹脂の電気特性、耐水性、耐湿性等
が低下するため、熱可塑性水素化開環ノルボルネン系樹
脂100重量部に対して30重量部、好ましくは15重
量部、より好ましくは10重量部、特に好ましくは5重
量部を超えないように有機過酸化物を添加する。
【0018】また、架橋助剤の添加量は、有機過酸化物
1重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.
2〜5重量部である。架橋助剤の添加量が少なすぎると
架橋が起こりにくく、水素化開環ノルボルネン系樹脂が
分解して分子量が低下するため、ハンダづけに必要な耐
熱性が得られない。架橋助剤の添加量が多すぎると架橋
した樹脂の電気特性、耐水性、耐湿性等が低下するため
好ましくない。
【0019】さらに、本発明の架橋成形品の難燃性を高
めるためには、本発明のノルボルネン系樹脂組成物に
は、難燃剤を均一に分散させることが好ましい。本発明
において用いる難燃剤は、樹脂組成物として均一に分散
させることができるものであり、また、樹脂組成物とし
て配合した状態や、架橋反応の工程において、有機過酸
化物によって分解、変性、変質しないものが好ましい。
具体的には一般式1
【化3】 (一般式1中、n、m1、m2、m3、m4は整数であり、
n≧0、1≦m1≦5、1≦m2≦4、1≦m3≦4、1
≦m4≦5、好ましくは2≦m1≦4、2≦m2≦3、2
≦m3≦3、2≦m4≦4、特に好ましくはm1=3、m2
=2、m3=2、m4=3である)または一般式2
【化4】 (一般式2中、n、m1、m2、m3、m4、m5、m6は整
数であり、n≧0、1≦m1≦5、1≦m2≦5、1≦m
3≦4、1≦m4≦4、1≦m5≦5、1≦m6≦5、好ま
しくは2≦m1≦4、2≦m2≦4、2≦m3≦3、2≦
4≦3、2≦m5≦4、2≦m6≦4、特に好ましくは
1=3、m2=3、m3=2、m4=2、m5 =3、m6
3である)で表される難燃剤が均一に分散でき、かつ有
機過酸化物によって分解、変性、変質しない。添加量は
水素化開環ノルボルネン系樹脂100重量部に対して5
〜150重量部、好ましくは20〜140重量部、特に
好ましくは40〜120重量部である。
【0020】水素化開環ノルボルネン系樹脂に有機過酸
化物と架橋助剤、また必要に応じて難燃剤を均一に分散
する方法は、特に限定されず、例えば、開環樹脂溶液中
で混合・分散させて溶媒を除去する方法、開環樹脂が溶
融した状態で混合・分散させる方法等がある。開環樹脂
の溶媒も開環樹脂を溶解するものであれば特に限定され
ず、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ク
ロロベンゼン等を用いることができる。なお、開環樹脂
を溶融させて有機過酸化物等を混合・分散する方法にお
いては、架橋しない温度で、溶融・混合・分散ができな
ければならず、開環樹脂、有機過酸化物、架橋助剤の組
み合わせによっては、この方法は使用できない。開環樹
脂溶液中で混合・分散させる方法においても、溶媒を除
去するために加熱する場合、架橋が起こらないように温
度設定をする必要がある。
【0021】(架橋性成形品)本発明においては、架橋
性ノルボルネン系樹脂組成物を成形した後、架橋させて
架橋性成形品を得る。
【0022】架橋性ノルボルネン系樹脂組成物を成形す
る方法は、成形途中での架橋により成形性の悪化が起こ
らないように、溶媒に溶解して成形するか、架橋しない
温度、または架橋速度が十分に遅い温度で溶融して成形
する。溶媒としては、前述の水素化開環ノルボルネン系
樹脂を溶解する溶剤を用いる。一般的には、溶媒に溶解
して成形する。
【0023】具体的には、溶媒に溶解した架橋性ノルボ
ルネン系樹脂組成物を流延して溶媒を除去してシートや
フィルムに成形するか、ガラスクロス、アラミドクロ
ス、ポリエステルクロス、ナイロンクロス等のクロス状
基材、これらと同じ材質のマット状基材、不織布、クラ
フト紙、リンター紙等の基材に含浸させて成形する。基
材に樹脂組成物を含浸させた架橋性成形品としては、プ
リプレグが例示される。
【0024】(架橋)本発明においては、架橋性成形品
を単独で、または積層して、一定温度以上に加熱して架
橋させて架橋成形品を得る。架橋反応を生じさせる温度
は、主として有機過酸化物と架橋助剤の組み合わせによ
って決められるが、一般には、80〜350℃、好まし
くは120℃〜300℃、さらに好ましくは150〜2
50℃の温度に加熱することにより架橋する。また、架
橋時間は、有機過酸化物の半減期の4倍程度にするのが
好ましく、一般には、5〜120分、好ましくは10〜
90分、さらに好ましくは20〜60分である。架橋性
成形品を積層して架橋する場合、各層の間で熱融着・架
橋が起こり、一体の架橋成形品が得られる。
【0025】(架橋成形品)本発明の架橋成形品とし
て、架橋させたものとして、積層板、回路基板、層間絶
縁膜、防湿層成形用フィルム等が例示される。
【0026】本発明の架橋成形品は、通常、吸水率が
0.03%以下、絶縁抵抗が1015〜1017Ω、1MH
zでの誘電率、誘電正接がそれぞれ2.0〜2.5、
0.0001〜0.0007であり、従来の熱硬化性樹
脂製成形品に比べて、耐水性、電気特性が優れている。
一方、耐熱性は従来の熱硬化性樹脂製成形品と同等であ
り、銅箔を積層した積層板に260℃のハンダを30秒
接触させても、銅箔の剥離やフクレの発生等の以上は認
められない。これらのことから、本発明の架橋成形品で
ある積層板は回路基板としても好ましいものである。
【0027】また、本発明の架橋成形品は、難燃性に優
れたもの、具体的には、UL−94規格においてV−2
またはそれよりも優れた難燃性を示すものが好ましく、
V−1またはV−0の難燃性を示すものがより好まし
く、V−0の難燃性を示すものが特に好ましい。そのよ
うな架橋性成形品を得るためには、前述のような難燃剤
を含有している架橋性ノルボルネン系樹脂組成物を用い
ればよい。
【0028】(プリプレグ)本発明の架橋性成形品の具
体例の一つであるプリプレグにおいては、その基材は特
に限定されず、一般にプリプレグと基板として用いられ
るガラスクロス、アラミドクロス、ポリエステルクロ
ス、ナイロンクロス等のクロス状基材、これらと同じ材
質のマット状基材、不織布、クラフト紙、リンター紙等
を用いることができる。
【0029】本発明の架橋性ノルボルネン系樹脂組成物
を用いたプリプレグの製造は、常法に従えばよく、例え
ば、トルエン、シクロヘキサン、キシレン等の溶剤中に
架橋性ノルボルネン系樹脂組成物を濃度5〜50重量%
程度に溶解させ、その溶液中に基材を含浸させた後、乾
燥させて、溶剤を除去すればよい。一般にプリプレグは
50〜500μm程度の厚さになるようにすることが好
ましい。
【0030】(シート)本発明の架橋性成形品の具体例
の一つであるシートを製造する方法は、特に限定されな
い。一般にはキャスティング法が用いられる。例えば、
トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の溶剤中に本発
明の架橋性ノルボルネン系樹脂組成物を濃度5〜50重
量%程度になるように溶解、分散させ、平滑面上に流延
または塗布し、乾燥等により溶剤を除去し、平滑面から
剥離してシートを得る。乾燥により溶剤を除去する場合
は、急速な乾燥により発泡することのない方法を選択す
ることが好ましく、例えば、低温である程度溶剤を揮発
させた後、温度を上げて溶剤を十分に揮発させるように
すればよい。平滑面としては、鏡面処理した金属板や樹
脂製のキャリアフィルム等を用いればよい。樹脂製のキ
ャリアフィルムを用いる場合、キャリアフィルムの素材
の耐溶剤性、耐熱性に注意して、用いる溶剤や乾燥条件
を決めなければならない。キャスティング法により得ら
れるシートは、一般に10μm〜1mm程度の厚みを有
する。これらのシートは、架橋することにより、層間絶
縁膜、防湿層形質用フィルム等として用いることができ
る。また、次に記載する積層板の製造に用いることもで
きる。
【0031】(積層板)本発明の架橋成形品の具体例の
一つである積層板は、前述のプリプレグ、及び/または
未架橋のシートを積み重ね、加熱圧縮成形して架橋・熱
融着させることにより、必要な厚さにしたものである。
積層板を回路基板として用いる場合には、例えば、金属
箔等からなる配線用導電層を積層したり、表面のエッチ
ング処理等により回路を形成する。配線用導電層は完成
品である積層板の外部表面に積層するのみでなく、目的
等によっては、積層板の内部に積層されていてもよい。
エッチング処理等の二次加工時の反り防止のためには、
上下対象に組み合わせて積層することが好ましい。例え
ば、重ねたプリプレグ及び/またはシートの表面を、用
いた架橋性ノルボルネン系樹脂に応じた熱融着する温度
以上、通常150〜300℃程度に加熱し、30〜80
kgf/cm2程度に加圧して、各層の間に架橋・熱融
着させて積層板を得る。
【0032】
【実施例】以下に実施例、比較例をあげて、本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、絶縁抵抗、誘電率、誘電
正接、吸水率はJIS C 6481により測定し、難
燃性はUL−94規格に従って以下の方法で評価した。
【0033】厚さ1/16インチの試験片を用い、試験
片の上端をクランプで止めて試験片を垂直に固定し、試
験片の下12インチのところに木綿を敷く。試験片の下
端にガスバーナーの火を10秒間当て、試験片の1回目
の燃焼時間を測定し、火が消えたら再び下端にガスバー
ナーの火を10秒間当て、試験片の2回目の燃焼時間を
測定する。試験片5個について1回目の燃焼時間と2回
目の燃焼時間の10個のデータの総和をTとし、最大の
データをMとするときに、以下の基準により、V−0、
V−1、V−2、不合格と判断した。 V−0:Tが50秒以下、Mが10秒以下、クランプま
で燃え上がらず、かつ炎のついた溶融物が落下して木綿
が着火しない。 V−1:Tが250秒以下、Mが30秒以下、クランプ
まで燃え上がらず、かつ炎のついた溶融物が落下して木
綿が着火しない。 V−2:Tが250秒以下、Mが30秒以下、クランプ
まで燃え上がらないが、炎のついた溶融物が落下して木
綿が着火した。 不合格:上記のV−0、V−1、Vー2の要件を満たさ
ない。
【0034】実施例1 水素化開環ノルボルネン系樹脂(ZEONEX 28
0、日本ゼオン株式会社製、ガラス転移温度140℃、
数平均分子量約28,000、水素添加率99.7%以
上)20重量部とα,α’−ビス(t−ブチルパーオキ
シ−m−イソプロピル)ベンゼン1重量部、ジアリルフ
タレート1重量部をトルエン80重量部中に分散させた
ところ、沈澱なども生じず、均一な溶液となった。
【0035】実施例2 実施例1で得た架橋性ノルボルネン系樹脂組成物溶液を
塗工機を用いて、鏡面に仕上げたSUS板上に厚さ75
0μmになるように塗布した。60℃で20分間、さら
に120℃で10分放置して乾燥させた。その後、形成
されたシートをSUS板から剥した。得られたシートの
厚さは約150μmであった。
【0036】このシート8枚を積層し、さらに両面に3
5μmの銅箔を積層して、プレス温度180℃、プレス
圧40kgf/cm2で厚さ1mmになるように20分
プレスして熱融着させて積層板を得た。
【0037】この積層板は260℃のハンダを30秒接
触させても、銅箔の剥離やフクレ等の以上は認められ
ず、吸水率は0.01%以下、絶縁抵抗は4×10
16Ω、1MHzでの誘電率、誘電正接はそれぞれ、2.
4、0.0005であった。
【0038】この積層板をトルエンに浸漬して24時間
放置したところ、膨潤が認められたが、溶解は認められ
なかった。
【0039】また、シート13枚を積層して、プレス温
度180℃、プレス圧40kgf/cm2で厚さ1/1
6インチになるように20分プレスして熱融着させて難
燃性試験用試験片を得た。この試験片を用いて難燃性を
評価したところ、UL−94規格において、不合格であ
った。
【0040】実施例3 実施例1で得た架橋性ノルボルネン系樹脂組成物溶液に
厚さ0.1mmのガラスクロル基材を浸漬して、取り出
した。架橋性ノルボルネン系樹脂組成物を含浸させたガ
ラスクロス基材を60℃で20分乾燥させた後、150
℃で10分間放置して、プリプレグを8枚得た。このプ
リプレグの40重量%は本発明の架橋性成形品であり、
厚さは約110μmであった。
【0041】このプリプレグ8枚を積層し、さらに両面
に35μmの銅箔を積層して、プレス温度180℃、プ
レス圧40kgf/cm2で厚さ1mmになるように2
0分プレスして熱融着させて積層板を得た。
【0042】この積層板は260℃のハンダを30秒接
触させても、銅箔の剥離やフクレ等の以上は認められ
ず、吸水率は0.01%、絶縁抵抗は1×1017Ω、1
MHzでの誘電率、誘電正接はそれぞれ、2.7、0.
0009であった。
【0043】この積層板をトルエンに浸漬して24時間
放置したところ、膨潤が認められたが、溶解は認められ
なかった。また、実施例2と同様にして難燃性を評価し
たところ、UL−94規格において、不合格であった。
【0044】実施例4 水素化開環ノルボルネン系樹脂(ZEONEX 28
0)20重量部とジクミルパーオキシド1重量部、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート1重量部をトル
エン80重量部中に分散させたところ、沈澱なども生じ
ず、均一な溶液となった。
【0045】実施例5 実施例4で得た架橋性ノルボルネン系樹脂組成物溶液を
塗工機を用いて、鏡面に仕上げたSUS板上に厚さ75
0μmになるように塗布した。60℃で20分間、さら
に120℃で10分放置して乾燥させた。その後、形成
されたシートをSUS板から剥した。得られたシートの
厚さは約150μmであった。
【0046】このシート8枚を積層し、さらに両面に3
5μmの銅箔を積層して、プレス温度180℃、プレス
圧40kgf/cm2で厚さ1mmになるように20分
プレスして熱融着させて積層板を得た。
【0047】この積層板は260℃のハンダを30秒接
触させても、銅箔の剥離やフクレ等の以上は認められ
ず、吸水率は0.02%、絶縁抵抗は2×1016Ω、1
MHzでの誘電率、誘電正接はそれぞれ、2.6、0.
0007であった。
【0048】この積層板をトルエンに浸漬して24時間
放置したところ、膨潤が認められたが、溶解は認められ
なかった。また、実施例2と同様にして難燃性を評価し
たところ、UL−94規格において、不合格であった。
【0049】実施例6 実施例5で得た架橋性ノルボルネン系樹脂組成物溶液に
厚さ0.1mmのガラスクロル基材を浸漬して、取り出
した。架橋性ノルボルネン系樹脂組成物を含浸させたガ
ラスクロス基材を60℃で20分乾燥させた後、150
℃で10分間放置して、プリプレグを8枚得た。このプ
リプレグの40重量%は本発明の架橋性成形品であり、
厚さは約110μmであった。
【0050】このプリプレグ8枚を積層し、さらに両面
に35μmの銅箔を積層して、プレス温度180℃、プ
レス圧40kgf/cm2で厚さ1mmになるように2
0分プレスして熱融着させて積層板を得た。
【0051】この積層板は260℃のハンダを30秒接
触させても、銅箔の剥離やフクレ等の以上は認められ
ず、吸水率は0.03%、絶縁抵抗は1×1017Ω、1
MHzでの誘電率、誘電正接はそれぞれ、2.8、0.
0011であった。
【0052】この積層板をトルエンに浸漬して24時間
放置したところ、膨潤が認められたが、溶解は認められ
なかった。また、実施例2と同様にして難燃性を評価し
たところ、UL−94規格において、不合格であった。
【0053】実施例7 トルエン80重量部中に臭素化ビスフェノール系難燃剤
(プラセフティEB−242、マナック株式会社製、構
造式
【化5】 )を20重量部溶解した。この溶液100重量部を実施
例1で得た樹脂溶液100重量部と混合したところ、沈
澱、分離なども生じず、均一な溶液となった。
【0054】実施例8 実施例7で得た架橋性ノルボルネン系樹脂組成物溶液を
用いて、実施例3と同様の方法で積層板を得た。この積
層板は、260℃のハンダを30秒接触させても、銅箔
の剥離やフクレなどの以上は認められず、吸水率は0.
02%、絶縁抵抗は5×1016Ω、1MHzでの誘電
率、誘電正接はそれぞれ、3.0、0.001であっ
た。この積層板をトルエンに浸漬して24時間放置して
も溶解は認められなかった。また、難燃性を評価したと
ころ、UL−94規格において、V−0であった。
【0055】実施例9 トルエン80重量部中に臭素化芳香族トリアジン系難燃
剤(第一工業製薬株式会社製、ピロガードSR245、
構造式
【化6】 )を20重量部溶解した。この溶液100重量部を実施
例1で得た樹脂溶液100重量部と混合したところ、沈
澱、分離なども生じず、均一な溶液となった。
【0056】実施例10 実施例9で得た架橋性ノルボルネン系樹脂組成物溶液を
用いて、実施例3と同様の方法で積層板を得た。この積
層板は、260℃のハンダを30秒接触させても、銅箔
の剥離やフクレなどの以上は認められず、吸水率は0.
02%、絶縁抵抗は3×1016Ω、1MHzでの誘電
率、誘電正接はそれぞれ、3.0、0.001であっ
た。この積層板をトルエンに浸漬して24時間放置して
も溶解は認められなかった。また、難燃性を評価したと
ころ、UL−94規格においてV−0であった。
【0057】実施例11 トルエン80重量部中にビスフェノール系難燃剤(ファ
イヤーガード3100、帝人化成株式会社製、構造式
【化7】 )を20重量部溶解した。この溶液100重量部を実施
例1で得た樹脂溶液100重量部と混合したところ、沈
澱、分離なども生じず、均一な溶液となった。
【0058】実施例12 実施例11で得た架橋性ノルボルネン系樹脂組成物溶液
を用いて、実施例3と同様の方法で積層板を得た。この
積層板は、260℃のハンダを30秒接触させても、銅
箔の剥離やフクレなどの以上は認められず、吸水率は
0.02%、絶縁抵抗は3×1016Ω、1MHzでの誘
電率、誘電正接はそれぞれ、3.0、0.001であっ
た。この積層板をトルエンに浸漬して24時間放置して
も溶解は認められなかった。また、難燃性を評価したと
ころ、UL−94規格においてV−2であった。
【0059】比較例1 高粘度の液状のエポキシ系熱硬化性組成物(硬化型エポ
キシ系化合物として油化シェル社製のエピコート504
6 100重量部に、硬化剤としてジシアンジアミド4
重量部、ジメチルホルムアミド14重量部、硬化助剤と
してベンジルジメチルアミン0.2重量部を添加したも
の)70重量部をメチルエチルケトン100重量部中に
分散、溶解させた。
【0060】この溶液に厚さ0.1mmのガラスクロス
基材を浸漬した。このエポキシ系熱硬化性組成物を含浸
させたガラスクロス基材を60℃で10分乾燥させた
後、150℃で10分間放置して、プリプレグを8枚得
た。このプリプレグの約50重量%は架橋性ノルボルネ
ン系樹脂組成物であり、厚さは約130μmであった。
【0061】この8枚のプリプレグを積層し、さらに両
面に35μmの銅箔を積層して、プレス温度180℃、
プレス圧力40kgf/cm2で、厚さ1mmになるよ
うに約90分プレスして熱融着させて積層板を得た。
【0062】この積層板は、260℃のハンダを30秒
接触させても、銅箔の剥離やフクレ等の異常は認められ
なかったが、吸水率は0.15%、絶縁抵抗は1×10
15Ω、1MHzでの誘電率、誘電正接はそれぞれ、4.
8、0.022であり、吸水性、誘電率、誘電正接が電
気絶縁材料として好ましいものではなかった。
【0063】比較例2 水素化開環ノルボルネン系樹脂(ZEONEX 28
0)20重量部とジクミルパーオキサイド1重量部をト
ルエン80重量部中に分散させたところ、沈澱等生じ
ず、均一な溶液となった。
【0064】この架橋性ノルボルネン系樹脂組成物溶液
を、塗工機を用いて、鏡面に仕上げたSUS板上に厚さ
750μmになるように塗布した。60℃で20分、さ
らに120℃で10分放置して乾燥させ、その後SUS
板から剥した。得られたシートの厚さは約150μmで
あった。
【0065】このシート8枚を積層し、さらに両面に3
5μmの銅箔を積層して、プレス温度180℃、プレス
圧40kgf/cm2で厚さ1mmになるように20分
プレスして熱融着させて積層板を得た。
【0066】この積層板は、260℃のハンダを30秒
接触させると、銅箔の剥離、フクレの発生が認められ、
さらに変形が認められた。
【0067】この積層板をトルエンに浸漬して24時間
放置したところ、積層板の大部分が溶解した。
【0068】比較例3 トルエン80重量部に環状クロロパラフィン系難燃剤
(デクロランプラス、オキシデンタルケミカル株式会社
製、構造式
【化8】 )20重量部を溶解した。この溶液100重量部を実施
例1で得た樹脂溶液100重量部と混合したところ、溶
解せず、一週間放置すると沈澱を生じた。
【0069】
【発明の効果】本発明の架橋性ノルボルネン系樹脂組成
物を架橋した成形品は、耐熱性、耐薬品性、耐湿性、耐
水性、電気特性に優れており、260℃のハンダを30
秒接触させても銅箔の剥離やフクレの発生等が起こら
ず、トルエンに溶解しにくくなるなど、特に耐熱性、耐
薬品性に優れ、またムラがなく、高周波回路基板等とし
て有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/14 7242−4J 5/3477 7242−4J C08L 45/00 LKB 7921−4J

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性水素化開環ノルボルネン系樹脂
    100重量部に対して有機過酸化物0.001〜30重
    量部及び有機過酸化物1重量部に対して架橋助剤0.1
    〜10重量部を分散して成る均一な架橋性ノルボルネン
    系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 該水素化開環ノルボルネン系樹脂の水素
    添加率が90%以上である請求項1記載の架橋性ノルボ
    ルネン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 該架橋助剤がアリル系架橋助剤またはメ
    タクリレート系架橋助剤である請求項1、または2記載
    の架橋性ノルボルネン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 熱可塑性水素化開環ノルボルネン系樹脂
    100重量部に一般式1 【化1】 (一般式1中、n、m1、m2、m3、m4は整数であり、
    n≧0、1≦m1≦5、1≦m2≦4、1≦m3≦4、1
    ≦m4≦5である)、または一般式2 【化2】 (一般式2中、n、m1、m2、m3、m4、m5、m6は整
    数であり、n≧0、1≦m1≦5、1≦m2≦5、1≦m
    3≦4、1≦m4≦4、1≦m5≦5、1≦m6≦5であ
    る)で表される難燃剤を5〜150重量部添加して成る
    請求項1、2、または3記載の架橋性ノルボルネン系樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3、または4記載の架橋
    性ノルボルネン系樹脂組成物から成る架橋性成形品。
  6. 【請求項6】 フィルム、またはシートである請求項5
    記載の架橋性成形品。
  7. 【請求項7】 プリプレグである請求項5記載の架橋性
    成形品。
  8. 【請求項8】 請求項5、6、または7記載の架橋性成
    形品を加熱し架橋させたものである架橋成形品。
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