JPH0826116B2 - 熱硬化性樹脂組成物およびこれを用いたプリント回路板 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物およびこれを用いたプリント回路板

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JPH0826116B2
JPH0826116B2 JP1252748A JP25274889A JPH0826116B2 JP H0826116 B2 JPH0826116 B2 JP H0826116B2 JP 1252748 A JP1252748 A JP 1252748A JP 25274889 A JP25274889 A JP 25274889A JP H0826116 B2 JPH0826116 B2 JP H0826116B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱硬化性樹脂組成物およびその用途に係わ
り、特に難燃性に優れたプリント回路基板用の熱硬化性
樹脂組成物および該組成物を用いたプリント回路板に関
する。
[従来の技術] 従来、電子計算機等に使用される多層プリント回路板
用の樹脂材料としては、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂等が用いられてきた。しかし、最近
の大型電子計算機は、高速演算性が要求され、用いられ
る多層プリント回路板にも厳しい特性が要求されるた
め、新しい多層回路板材料の開発が進められている。
一般に、電子計算機の演算速度は、これに用いられて
いる多層プリント回路板の回路の信号伝送速度に大きく
影響を受ける。
こうした、回路の信号伝送速度は、絶縁層の誘電率に
左右され、低誘電率のものほど信号伝送速度が速い。従
って、低誘電率材料でプリント回路基板を形成すること
によって、計算機の演算速度を改善することができる。
低誘電率材料としては、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE),ポリブタジエン等が知られている。
また、上記のほかに低誘電率材料としては、主鎖に芳
香族や環式脂肪族、またはこれらを組み合わせた分極の
小さい構造を持つシアネート化合物(米国特許第4,559,
399号)や、イソシアネート化合物(米国特許第4,353,7
69号)がある。
[発明が解決しようとする課題] しかし、PTFEは熱可塑性樹脂であるために、多層プリ
ント回路板に用いた場合、寸法安定性、スルホール信頼
性が劣ると云う問題があった。また、適当な溶剤がない
ので、積層接着には加熱溶融圧着法に頼らざるを得なか
った。しかも、溶融温度が高い(250〜350℃)ために、
作業性が悪く、従来のエポキシ樹脂等に比べて扱いにく
いなど問題が多かった。
また、ポリブタジエンは、側鎖に二重結合を有する1,
2−ポリブタジエンと二官能性モノマの架橋型難燃剤と
を組み合わせた樹脂材料が開発されている(特開昭55−
1264751号)。
しかし、繊維質基材への含浸性を考慮し低分子量ポリ
マを用いると、得られたプリプレグの粘着性が高いため
にプリプレグの裁断加工や保管がしにくゝ、積層接着時
の作業性にも影響を与える。
一方、プリプレグとした場合の粘着性が低い(タック
フリー性)高分子量ポリマを用いたものは、ワニスの粘
度が高いために繊維質基材への含浸性が悪く、プリプレ
グの作成が容易でない。そのため、品質のよいプリント
回路基板を得ることができない。更に、硬化反応がラジ
カル重合による架橋反応であるために、反応速度が速く
制御が容易でない。
また、ポリブタジエンは、硬化による収縮が大きいた
めに成形時にクラックが発生し易く、機械強度、耐熱性
が低く、回路を形成している銅箔との接着力も低い等の
問題がある。
前記、シアネート化合物やイソシアネート化合物は、
触媒の存在下で3量化して、架橋密度の高い硬化物を得
ることができる。また、該硬化物は誘電率が低く、寸法
安定性、耐熱性にも優れているが、プリント回路基板と
しての重要な特性である難燃性が得られない(易燃性)
と云う欠点がある。
本発明の目的は、低誘電率で難燃性の硬化物を与える
熱硬化性樹脂組成物およびそれを用いたプリント回路板
を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決する本発明の要旨は下記のとおりであ
る。
(1)一般式(I) A−R1−A (I) (式中、R1は芳香族、環式脂肪族およびその混成体から
なる群から選ばれたものであり、Aはシアネート基ある
いはイソシアネート基を示す。)で示されるシアネート
化合物あるいはイソシアネート化合物と、 一般式(II) (式中、Xはフッ素,臭素,塩素を示し、R2は炭素数2
〜4のアルケニル基または不飽和カルボキシル基であ
り、また、Bは重合開始剤残基,重合停止剤残基,H, のいずれかであり、互いに同じでも異なってもよい。m
は1〜4,nは5以上)で示されるポリ(p−ヒドロキシ
スチレン)誘導体とを含む熱硬化性樹脂組成物。
(2)前記一般式(I)と一般式(II)で示される化合
物の配合比が重量比で20:80〜80:20であることを特徴と
する前項(1)記載の熱硬化性樹脂組成物。
(4)金属箔から成る導体と、繊維質基材に熱硬化性樹
脂組成物を含浸硬化して成る絶縁層を有するプリント回
路板において、 前記熱硬化性樹脂組成物が一般式(I) A−R1−A (I) (式中、R1は芳香族、環式脂肪族およびその混成体から
なる群から選ばれたものであり、Aはシアネート基ある
いはイソシアネート基を示す。)で示されるシアネート
化合物あるいはイソシアネート化合物と、 一般式(II) (式中、Xはフッ素,臭素,塩素を示し、R2は炭素数2
〜4のアルケニル基または不飽和カルボキシル基であ
り、また、Bは重合開始剤残基,重合停止剤残基,H, のいずれかであり、互いに同じでも異なってもよい。m
は1〜4,nは5以上)で示されるポリ(p−ヒドロキシ
スチレン)誘導体と、1個以上のN置換不飽和イミド基
を有する化合物を含む熱硬化性樹脂組成物であることを
特徴とするプリント回路板。
(5)上記のプリント回路板が複数層積層されたプリン
ト回路板にある。その際の積層接着層としては、前記
(1)に記載の熱硬化性樹脂組成物を、有機繊維,無機
繊維の織布または不織布等の繊維質基材に含浸させたプ
リプレグを用いるのが好ましい。
本発明は、前記一般式(I)で示されるシアネート、
イソシアネートの少なくとも1種を含む化合物に、一般
式(II)で示される架橋型難燃剤を配合することによっ
て、誘電率を損なうことなく難燃性の優れた樹脂組成物
を得ることができることを見出し本発明に至ったのであ
る。
本発明において、一般式(I)で示される化合物とし
ては、ビスフェノール−A−ジシアネート(4,4′−ジ
シアネートジフェニルプロパン)、ビスフェノール−A
−ジイソシアネート(4,4′−ジイソシアネートジフェ
ニルプロパン)、テトラメチルキシレンジシアネート、
テトラメチルキシレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、R1が4,4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド、レ
ゾルシノール、4,4′−チオジフェノール3,3′,5,5′−
テトラブロモビスフェノール−A−2,2′,6,6′−テト
ラブロモビスフェノール−A、3−フェニルビスフェノ
ール−A、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、2,2′−ジ
ヒドロキシビフェニル、2,2′,4,4′−テトラヒドロキ
シビフェニルメタン、2,2′,6,6′−テトラメチル−3,
3′,5,5′−テトラブロモビスフェノール−A、5,5′−
ジメトキシビスフェノール−A、ジシクロペンタジェン
のビスフェノール−A、トリシクロペンタジェンのビス
フェノールのシアネート及びイソシアネート、フェノー
ルホルムアルデヒド縮合物のポリイソシアネート、フェ
ノールジシクロペンタジェンの縮合物のポリシアネート
及びポリイソシアネート、2,2′,4,4′−テトラヒドロ
キシジフェニルメタンのポリシアネート及びポリイソシ
アネート等で示されるものがあり、これらは一種以上使
用できる。
また、一般式(II)で表せる化合物としては、ポリ
(p−ビニルブロモフェニルアリルエーテル)、ポリ
(p−ビニルブロモフェニルイソプロペニルエーテ
ル)、ポリ(p−ビニルブロモフェニル−1,1′−ジメ
チルブテニルエーテル)、ポリ(p−ビニルブロモフェ
ニルアリルエステル)等がある。
ここで、化合物(II)のnは5以上でこの値は併用し
た化合物(I)の種類、分子量および(I)と(II)の
組成比によってきまるが、5〜100の間が好ましい。
nが大き過ぎる場合は樹脂の粘度が高く基材への含浸
性が悪くなり、積層接着時のボイド発生の原因となる。
反対に、5未満の場合は化合物としての保存安定性が悪
いことゝ、樹脂の流動性がよすぎて、積層,接着時に樹
脂が流失する。
上記の化合物(I),(II)の配合比は、重量比で2
0:80ないし80:20の範囲であればよい。前者の配合比が
大きいと難燃性が不十分となり、後者の配合比が大きい
と低誘電率材料としての特徴が十分に現れない。
次に、本発明における積層板の製法について説明す
る。
まず、前記一般式(I)および(II)の化合物の所定
の配合比で混合したものを有機溶剤に溶解してワニスを
調製する。このとき溶解促進のため加熱してもよい。
上記の化合物(I)と(II)よりなる樹脂組成物に、
架橋助剤として、1個以上のN置換不飽和イミド基を有
する化合物を配合することができる。
上記N置換不飽和イミド基を有する化合物とは、例え
ばO−、m−、P−のフェニルマレイミド、フェニルシ
トラコンイミド、フェニルイタコンイミド、フェニルナ
ジックイミド、フェニルメチルエンドメチレンテトラヒ
ドロフタルイミド、N,N′−P−フェニレンビスマレイ
ミド、N,N′−P−フェニレンビスメチルエンドメチレ
ンテトラヒドロフタルイミド、N,N′−P−フェニレン
ビスシトラコンイミド、N,N′−P−フェニレンビスイ
タコンイミド、N,N′−m−キシレンビスマレイミド、
N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、N,N′−(メチ
レンジ−P−フェニレン)ビスマレイミド、N,N′−
4、4′−ジフェニルチオエーテルビスマレイミド、N,
N′−4,4′−ジジフェニルエーテルビスマレイミド、N,
N′−メチレンビス(3−クロロ−フェニレン)マレイ
ミド、N,N′−(スルホニルジ−P−フェニレン)ビス
マレイミド、N,N′−4,4′−ジフェニルシクロヘキサン
ビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフ
ェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4
−マレイミドフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−
ヘキサフルオロプロパン,2,2−ビス〔4−(4−マレイ
ミド−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル〕
−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビスマレ
イミドが、また、アニリンとアルデヒドの縮合物と無水
マレイン酸とを反応させて得られる次式(III)で示さ
れる多価マレイミドなどがある。
有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノー
ル、エタノール、3−メトキシプロパノール、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチル
スルホキシド、トリクロロエチレン等があるが、前記化
合物を均一に混合溶解するものであればよい。
調製したワニスにシアネート基およびイソシアネート
基の3量化反応触媒およびラジカル重合開始剤を適量添
加し、含浸用ワニスとする。
上記3量化触媒としては、ナフテン酸コバルト、オク
テン酸コバルト、オクテン酸亜鉛、酢酸カリウム、酢酸
ナトリウム、シアン化ナトリウム、シアン酸ナトリウ
ム、イソシアン酸、ほう素化ナトリウム等の金属塩、ナ
トリウムメトキシド、水酸化ナトリウム、ピリジン等の
塩、トリエチルアミン等の第三級アミン類、塩化アルミ
ニウム、三フッ化臭素、塩化第二鉄、塩化チタニウム、
塩化亜鉛等のルイス酸などがある。
また、ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイルパー
オキシド、ジクミルパーオキシド、メチルエチルケトン
パーオキシド、t−ブチルパーオキシドジラウレート、
ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、ジベンジルパー
オキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3等があり、これらは樹脂組成物100
重量部に対し0.1〜10重量部用いる。
次に、上記で得られた含浸用ワニスを繊維質基材に含
浸または塗布し、室温〜170℃で乾燥し、粘着性のない
プリプレグを得る。この時の乾燥温度は、使用した溶剤
およびラジカル重合開始剤によって決まる。また、上記
の含浸用ワニスの繊維質基材への含浸量は、樹脂分で40
〜70重量%含浸されるのがよい。
次いで、得られたプリプレグを所定枚数重ねて、100
〜250℃、好ましくは、120〜250℃で1〜100kgf/cm2
加圧下で加熱硬化させ積層板を得る。
上記繊維質基材としては、一般に積層材料として使用
されているものが使用できる。
無機質の繊維質基材としては、SiO2、Al2O3等を主成
分とするEガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、D
ガラス、YM−31−Aガラス、および石英を使用したQガ
ラス等のガラス繊維の繊布あるいは不繊布がある。ま
た、有機質繊維としては、芳香族ポリアミドイミド骨格
を有する高分子化合物を主成分とするアラミド織布の繊
布あるいは不織布がある。
また、本発明の組成物には、目的と用途に応じて、シ
リカなどに代表される無機質フィラ、あるいはパーフル
オロエチレン粉末,ポリアミド粉末などの有機質フィラ
を添加することができる。特に、上記フィラは、比誘電
率が3.3以下のものを選ぶことが、本発明の目的を達成
する上で重要である。
[作用] 本発明の熱硬化性樹脂組成物が低誘電率、かつ、難燃
性であるのは、前記一般式(I)で示すシアネート、イ
ソシアネート化合物が低誘電率であることはもちろんで
あるが、前記一般式(II)で示される高分子架橋型難燃
剤が予想外に低誘電率の材料であり、また、それが、前
記シアネート、イソシアネート化合物と共重合しても難
燃性並びに電気特性が損なわれないことにある。
[実施例] 次に、本発明を実施例により説明する。
〔実施例1〕 一般式(I)で示されるシアネート化合物として、XU
−71787(ダウケミカル社製)と、難燃剤として、一般
式(II)で示されるポリ(p−ビニルブロモフェニルメ
タクリレート)〔平均分子量:6600,式(II)においてm
が約1.5,nが約20〕を、重量比で1:1に混合し、溶剤とし
てN,N−ジメチルホルムアミドを用いて、60℃,30分加熱
溶解し、固形分50重量%のワニスを調製した。
該ワニスを冷却後ラジカル重合開始剤として、2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(日本油脂
製)をワニス固形分100重量部に対して0.5重量部、更
に、シアネートの3量化触媒としてナフテン酸コバルト
を前記XU−71787の100重量部に対し1重量部添加した。
このワニスをガラスクロス(日東紡製Eガラス,厚さ
50μm)に含浸塗布し、大気中で150℃、10分間乾燥さ
せプリプレグを得た。該プリプレグを20枚積層し、30kg
f/cm2,130℃で40分,170℃で1時間,200℃で1時間加
熱,硬化して積層板を得た。
また、前記ワニスをポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に薄く塗布し150℃,10分乾燥する。こうして得ら
れた粉末状の樹脂組成物を150mm×100mm×2mmtにプレス
成形し、前記プリプレグと同様な条件で硬化して樹脂板
を得た。
〔実施例2〕 シアネート化合物として2,2−ビス(4,4′−ジシアナ
トフェニル)プロパンを用いた他は、実施例1と同様に
して、積層板および樹脂板を作成した。
〔実施例3〕 シアネート化合物としてジトリフルオロビス(4,4′
−ジシアナトフェニル)メタンを用いた他は、実施例1
と同様にして積層板および樹脂板を作成した。
〔実施例4〕 シアネート化合物として2,2−ビス(4,4′−ジシアナ
トフェニル)プロパン、難燃剤としてポリ(p−ビニル
ブロモフェニルアクリレート)を用いた他は、実施例1
と同様にして積層板および樹脂板を作成した。
〔実施例5〕 シアネート化合物として2,2−ビス(4,4′−ジシアナ
トフェニル)プロパン、難燃剤としてポリ(p−ビニル
ブロモフェニルアクリレート)(平均分子量:6600,mが
約2,nが約20)、および芳香族ビスマレイミドである2,2
−〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロ
パンを重量比でそれぞれ4:4:2に配合したものを、N,N−
ジメチルホルムアミドに溶解し、その他は、実施例1と
同様にして積層板および樹脂板を作成した。
〔実施例6〕 イソシアネート化合物として2,2−ビス(4,4′−ジイ
ソシアナトフェニル)プロパンを用いた他は、実施例1
と同様にして、積層板および樹脂板を作成した。
〔実施例7〕 難燃剤としてポリ(p−ビニルブロモフェニルアクリ
レート)(平均分子量:3300,mが約2,nが約10)を用いた
他は、実施例1と同様にして、積層板および樹脂板を作
成した。
〔実施例8〕 難燃剤としてポリ(p−ビニルブロモフェニルアリル
エーテル)(平均分子量:8800,mが約1.8,nが約30)を用
いた他は、実施例1と同様にして、積層板および樹脂板
を作成した。
〔実施例9〕 イソシアネート化合物として2,2−ビス(4,4′−ジイ
ソシアナトフェニル)プロパン、難燃剤としてポリ(p
−ビニルブロモフェニルアクリレート)(平均分子量:6
600,mが約2,nが約20)を用いた他は、実施例1と同様に
して、積層板および樹脂板を作成した。
〔実施例10〕 シアネート化合物として、ジシクロペンタンジシアネ
ートを用いた他は、実施例1と同様にして、積層板およ
び樹脂板を作成した。
〔実施例11〕 シアネート化合物として、トリシクロペンタンジシア
ネートを用いた他は、実施例1と同様にして、積層板お
よび樹脂板を作成した。
〔実施例12〕 シアネート化合物として、XU−71787を、難燃剤とし
てポリ(p−ビニルブロモフェニルメタクリレート)
(平均分子量:27000,mが約4,nが約90)を重量比で7:3に
混合したものを用いた他は、実施例1と同様にして、積
層板および樹脂板を作成した。
〔比較例1〕 シアネート化合物XU−71787の100重量部に対し、ナフ
テン酸コバルト1重量部を加えN,N−メチルホルムアミ
ドに溶解しワニスとする。該ワニスを用い実施例1と同
様にして、積層板および樹脂板を作成した。
〔比較例2〕 ポリイミド材MCL−I67(日立化成工業製)を用い実施
例1と同様にして、積層板を得た。
〔比較例3〕 エポキシ変性ポリブタジェンEP−50(日本曹達製)と
難燃性架橋剤ポリ(p−ビニルブロモフェニルメタクリ
レート)〔平均分子量:6600,式(II)においてmが約1.
5,nが約20〕を、重量比で20:80に混合し、溶剤としてN,
N−ジメチルホルムアミドを用いて60℃,30分間加熱溶解
して、固形分50重量%のワニスを調製した。
該ワニスに、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3(日本油脂製)をワニス固形分100重量部に対
し2重量部,エポキシ硬化剤としてジシアンジアミド
(和光純薬製)を2重量部加えた。こうして得たワニス
を用いて、実施例1と同じ方法で樹脂板および積層板を
得た。
〔比較例4〕 シアネート化合物としてXU−71787、難燃性架橋剤と
してブロム化エポキシ樹脂アラルダイト8011(チバ・ガ
イギ製)を重量比1:1で混合し、50重量%のメチルイソ
ブチルケトン溶液を作成した。該溶液にナフテン酸コバ
ルトおよびジシアンジアミドをワニス固形分に対し、そ
れぞれ1重量部加えた後、実施例1と同じ方法で樹脂板
および積層板を得た。
〔樹脂板および積層板の特性の測定方法〕 比誘電率 JIS−C−6481に従いLPインピーダンスアナライザ419
2A(ヒューレットパッカード製)を用いて1MHzにおける
比誘電率を測定した。
曲げ強度 オートグラフDDS−5000(島津製作所製)を用い、幅5
0mm×長さ45mm×厚さ2mmの試料を、室温および180℃で
支点間距離30mm,たわみ速度2mm/分で測定した。
熱分解開始温度 粉末状の試料10mgを高速示差熱天秤TGD−7000HR(日
本真空理工製)を用いて、大気中で10℃/分で昇温して
熱減量を測定し、その減量開始温度より求めた。
吸湿率 JIS−C−6481に従い、65℃,95%RHで吸湿させ、その
飽和吸湿量から吸湿率(%)を求めた。
熱膨張率 6mm×6mmの試料を用いて、熱物理試験装置TMA−1500
(日本真空理工製)により、2℃/分で昇温し、50〜22
0℃の範囲の熱膨張曲線より求めた。
難燃性 UL−94規格に従い垂直法により評価した。
ピール強度 銅張積層板より所定サイズの試料を切り出し、JIS−
C−6481に従い測定した。
前記実施例1〜12および比較例1〜4により作成した
積層板の特性を第1表に示す。また、同じく樹脂板の特
性を第2表に示す。
〔実施例13〕 一般式(I)で示されるシアネート化合物として、XU
−71787(ダウケミカル製)と、難燃剤として、一般式
(II)で示されるポリ(p−ビニルブロモフェニルメタ
クリレート)〔平均分子量:6600,式(II)においてmが
約1.5,nが約20〕を、重量比で1:1に混合し、溶剤として
N,N−ジメチルホルムアミドを用いて、60℃,30分加熱溶
解し、固形分50重量%のワニスを調製した。
該ワニスを冷却後ラジカル重合開始剤として、2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(日本油脂
製)をワニス固形分100重量部に対して0.5重量部、更
に、シアネートの3量化触媒としてナフテン酸コバルト
を前記XU−71787の100重量部に対し1重量部添加した。
該ワニスをガラスクロス(日東紡製Eガラス:厚さ50μ
m)に含浸し、大気中150℃,10分間乾燥させて、プリプ
レグシートを作成した。
次いで、該プリプレグシートの両面に50μm厚の銅箔
(TSTO銅箔,古河サーキット製)を重ね、プレス中で前
記実施例と同じ条件で加熱,加圧して両面銅張積層板を
得た。
第1図にその製造工程を示す。
この銅張積層板の上下にエッチングレジスト焼付、エ
ッチング、孔あけ等を行ない内層回路を形成した。
第2図に、この内層回路基板の内装回路形成前後の断
面の模式図を示す。
次に、これら回路を形成した基板11枚と、その間に前
記プリプレグシートを介在させて、プレス中で加圧,加
熱を行ない多層回路基板を得た。
得られた多層回路基板上の最外層に回路形成、並びに
スルホールの形成等を行ない、多層プリント回路板を得
た。
第3図に、この多層回路プリント板の製造工程図と、
得られた多層回路プリント板の断面斜視図を示す。
[発明の効果] 本発明の熱硬化性樹脂組成物は比誘電率3.5以下と小
さく、かつ、難燃性であると云う優れた効果があるの
で、電子機器用絶縁材料として優れている。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いて形成した
プリント回路板は、比誘電率3.5以下で、従来の難燃性
樹脂材料であるポリイミドを用いて形成したプリント回
路板の4.7に比べて、格段に小さい。従って、信号伝送
速度を大幅に向上し得る効果があり、電子計算機等のプ
リント回路板用としても優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は両面銅張積層板の製造工程図、第2図は多層回
路プリント板の各内層基板の内装回路形成前後の断面模
式図、第3図は多層回路プリント板の製造工程図と得ら
れた多層回路プリント板の断面斜視図である。 1……未硬化樹脂、2……ガラスクロス、3……プリプ
レグ、4……銅箔、5……熱板、6……銅張積層板、7
……硬化樹脂、8……内層回路基板、9……多層プリン
ト回路板、10……プリント回路、11……内層回路、12…
…スルーホール。
フロントページの続き (72)発明者 永井 晃 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 小野 正博 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 高橋 昭雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) A−R1−A (I) 式中、R1は芳香族、環式脂肪族およびその混成体からな
    る群から選ばれたものであり、Aはシアネート基あるい
    はイソシアネート基を示す。)で示されるシアネート化
    合物あるいはイソシアネート化合物と、 一般式(II) (式中、Xはフッ素,臭素,塩素を示し、R2は炭素数2
    〜4のアルケニル基または不飽和カルボキシル基であ
    り、また、Bは重合開始剤残基,重合停止剤残基,H, のいずれかであり、互いに同じでも異なってもよい。m
    は1〜4,nは5以上)で示されるポリ(p−ヒドロキシ
    スチレン)誘導体とを含む熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記一般式(I)と一般式(II)で示され
    る化合物の配合比が重量比で20:80〜80:20である請求項
    1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記熱硬化性樹脂組成物が、1個以上のN
    置換不飽和イミド基を有する化合物を含む請求項1また
    は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】金属箔から成る導体と、繊維質基材に熱硬
    化性樹脂組成物を含浸硬化して成る絶縁層を有するプリ
    ント回路板において、 前記熱硬化性樹脂組成物が一般式(I) A−R1−A (I) (式中、R1は芳香族、環式脂肪族およびその混成体から
    なる群から選ばれたものであり、Aはシアネート基ある
    いはイソシアネート基を示す。)で示されるシアネート
    化合物あるいはイソシアネート化合物と、 一般式(II) (式中、Xはフッ素,臭素,塩素を示し、R2は炭素数2
    〜4のアルケニル基または不飽和カルボキシル基であ
    り、また、Bは重合開始剤残基,重合停止剤残基,H, のいずれかであり、互いに同じでも異なってもよい。m
    は1〜4,nは5以上)で示されるポリ(p−ヒドロキシ
    スチレン)誘導体を含む熱硬化性樹脂組成物であること
    を特徴とするプリント回路板。
  5. 【請求項5】金属箔から成る導体と、繊維質基材に熱硬
    化性樹脂組成物を含浸硬化して成る絶縁層を有するプリ
    ント回路基板が複数層積層されてなるプリント回路板に
    おいて、 前記熱硬化性樹脂組成物が一般式(I) A−R1−A (I) (式中、R1は芳香族、環式脂肪族およびその混成体から
    なる群から選ばれたものであり、Aはシアネート基ある
    いはイソシアネート基を示す。)で示されるシアネート
    化合物あるいはイソシアネート化合物と、 一般式(II) (式中、Xはフッ素,臭素,塩素を示し、R2は炭素数2
    〜4のアルケニル基または不飽和カルボキシル基であ
    り、また、Bは重合開始剤残基,重合停止剤残基,H, のいずれかであり、互いに同じでも異なってもよい。m
    は1〜4,nは5以上)で示されるポリ(p−ヒドロキシ
    スチレン)誘導体を含む熱硬化性樹脂組成物であること
    を特徴とするプリント回路板。
  6. 【請求項6】前記熱硬化性樹脂組成物が1個以上のN置
    換不飽和イミド基を有する化合物を含む熱硬化性樹脂組
    成物である請求項4または5に記載のプリント回路板。
  7. 【請求項7】前記繊維質基材が有機繊維,無機繊維の織
    布または不織布からなり、前記熱硬化性樹脂組成物が40
    〜70重量%含浸硬化されている請求項4,5または6に記
    載のプリント回路板。
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