JPH06247959A - フラボノイド重合物およびこれを有効成分とするグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤 - Google Patents

フラボノイド重合物およびこれを有効成分とするグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤

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JPH06247959A JP5057990A JP5799093A JPH06247959A JP H06247959 A JPH06247959 A JP H06247959A JP 5057990 A JP5057990 A JP 5057990A JP 5799093 A JP5799093 A JP 5799093A JP H06247959 A JPH06247959 A JP H06247959A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 フラボノイドをペルオキシダーゼ(EC1.1
1.1.7)処理することにより製造される、800−5,0
00の分子量を有するフラボノイド重合物、フラボノイ
ドのペルオキシダーゼ処理により得られるフラボノイド
重合体を有効成分とする抗う蝕剤、口腔衛生剤等のグル
コシルトランスフェラーゼ阻害剤および食品並びにフラ
ボノイドをペルオキシダーゼ処理することを特徴とする
抗う蝕性物質の製造方法。 【効果】 本発明のフラボノイド重合物は原料フラボノ
イドの約50倍以上のグルコシルトランスフェラーゼ阻
害活性を有するので、これを含むグルコシルトランスフ
ェラーゼ阻害剤はその活性が極めて強く、う蝕の予防等
に十分な効果を発揮するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラボノイドをペルオ
キシダーゼ(EC1.11.1.7)処理することにより製造さ
れるフラボノイド重合物およびその用途に関し、更に詳
細には、当該方法により製造されるフラボノイド重合
物、これを有効成分とする抗う蝕剤、口腔衛生剤等のグ
ルコシルトランスフェラーゼ阻害剤並びにこれを含む食
品に関する。
【0002】
【従来の技術】う蝕の原因については過去、種々の仮説
が提唱されたが、現在ではミラー(Miller)の化学細菌
説に基づく細菌感染症の一種であると認められている。
この説に基づいたう蝕の発生機構は以下のごとくであ
る。 即ち、口腔連鎖球菌、特にストレプトコッカス・
ミュータンス(Streptococcus mutans)がグルコシルト
ランスフェラーゼという酵素を産生する。 この酵素は
口中のショ糖を基質として、粘着性、不溶性の多糖(グ
ルカン)を生成する。 このグルカンによって菌体は歯
表面に付着して歯垢を形成する。
【0003】この歯垢中では種々の微生物が共生、繁殖
しているが、これら微生物の代謝によって産生される有
機酸で歯表面のpHが低下すると、エナメル質表面に脱
灰が生じて、う蝕が発生、進行する。また、歯垢形成は
う蝕のほかに、歯周病や口臭の原因となるとされてい
る。
【0004】このようにストレプトコッカス・ミュータ
ンス(以下、「S.ミュータンス」と略称する)を中心
とする口腔連鎖球菌によって形成される歯垢がう蝕の原
因となっていることから、歯垢形成を抑えることが、ひ
いてはう蝕の発生を予防する有効な手段となりうる。
【0005】従来から、う蝕予防の方法として口腔内微
生物に対する抗菌剤やショ糖を基質として形成したグル
カンを分解する酵素等の抗う蝕物質、更に歯垢形成の基
質とならない非う蝕性の糖類について種々の研究がなさ
れている。
【0006】このうち、抗う蝕物質のひとつとして、植
物に含まれるポリフェノール類が近年注目されるに至っ
ている。
【0007】例えば、特開昭59−152311号公報
にはフラバン−3−オールの縮合物である縮合型タンニ
ンを配合する口腔用組成物が開示されているが、このタ
ンニンの抗う蝕活性、たとえばグルコシルトランスフェ
ラーゼ阻害活性は十分なものではなかった。
【0008】一方、フラボノイドの重合体としては、茶
の発酵過程で生成するテアフラビンなどの2量体がよく
知られているが、これらはポリフェノールオキシダーゼ
(EC 1.14.18.1)がカテキン類に作用することにより
生成されるものであり、ペルオキシダーゼはそれらの生
成になんら関与していない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、未だ満
足すべき効果を有する抗う蝕剤は見い出されていない現
状において、十分強力な効果を有し、かつ人体に対して
安全性等の面でなんら問題を起こすことのない抗う蝕剤
の開発が課題として残されていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者の一人である小
野裕之は、先にウーロン茶抽出物中にグルコシルトラン
スフェラーゼを強く阻害する成分を見いだし、分子量
2,000程度の植物ポリフェノールであることを明ら
かにしている〔小野 裕之;食品工業、第35巻18
号、34−39頁(1992)〕。
【0011】そして、この植物ポリフェノールの工業的
な合成法に関し、鋭意研究を行なっていたが、その過程
において、偶然にもフラボノイドをペルオキシダーゼで
処理することにより得られるフラボノイド重合物は、ウ
ーロン茶抽出物の有効成分であるポリフェノールとは異
なるが、それ自身で十分強力な抗う蝕活性を有すること
を見いだした。
【0012】すなわち、本発明の第一の目的は、フラボ
ノイドをペルオキシダーゼ(EC1.11.1.7)処理するこ
とにより製造される、800−5,000の分子量を有
するフラボノイド重合物を提供することである。また、
本発明の第二の目的は、フラボノイドをペルオキシダー
ゼ(EC1.11.1.7)処理することにより製造されるフラ
ボノイド重合物を含有するグルコシルトランスフェラー
ゼ阻害剤を提供することである。
【0013】更に、本発明の第三の目的は、上記フラボ
ノイド重合物を含有する食品を提供することである。更
にまた、本発明の第四の目的は、フラボノイドをペルオ
キシダーゼ処理することを特徴とする抗う蝕性物質の製
造方法を提供することである。
【0014】本発明のフラボノイド重合物は、常法に従
いフラボノイドをペルオキシダーゼ(EC1.11.1.7)処
理することにより製造される。
【0015】この、ペルオキシダーゼ処理により製造さ
れるフラボノイド重合物(以下、「フラボノイド重合
体」という)については、わずかに2量体について知ら
れているのみであり〔 Klaus Weiniges, Hans Mattauc
h, Cornelius Wilkins andDavid Frost ; Liebigs Ann.
Chem. 754,124-136(1971)〕、しかも該2量体の生理活
性については何等教示されていない。そして、分子量が
800−5,000のフラボノイド重合体についてはい
ずれも文献未記載であり、新規化合物である。
【0016】フラボノイド重合体の調製に当たり、原料
として用いることのできるフラボノイドについては、特
に限定はなく、フラボノイド全般を用いることが出来る
が、より好ましくはカテキン類、カルコン類、ジヒドロ
フラボノール類、フラバノン類、フラボン類、フラボノ
ール類およびイソフラボン類であり、特にカテキン類を
好ましく用いることができる。また、茶抽出物等フラボ
ノイドを豊富に含む植物の磨砕物あるいは抽出物そのも
のを原料としてもかまわない。
【0017】一方、酵素であるペルオキシダーゼに関し
ても特に限定するものではないが、微生物のアルスロマ
イセス ラモサス(Arthromyces ramosus)由来、西洋ワ
サビ(Horse radish)由来等を使用することが出来る。
【0018】フラボノイドのペルオキシダーゼ処理は、
例えば、過酸化水素存在下、原料フラボノイドをペルオ
キシダーゼを用いて重合させることにより実施され、重
合度の異なる重合物の混合物として得ることが出来る。
【0019】この反応の温度、用いる緩衝液のpHは、
使用酵素の至適範囲とするのが好ましい。 また、反応
時間は1分〜24時間の範囲、特に1〜3時間が好まし
い。
【0020】かくして得られた本発明のフラボノイド重
合物は、ペルオキシダーゼ処理により製造されるもので
あるのに対し、前記のウーロン茶抽出物の有効成分であ
る植物ポリフェノールは茶葉のポリフェノールオキシダ
ーゼの作用と熱処理により生成するものであるから、製
造方法が異なり、また、HPLC分析においても保持時
間の一致するピークが検出されないことから、両者は物
質として異なるものと判断される。
【0021】なお、本発明者の一人である小野裕之ほか
2名はカテキン類を加熱処理することを特徴とするカテ
キン類のグルコシルトランスフェラーゼ阻害活性の増強
方法についても鋭意研究を行ない、その成果を特開平3
−284671号公報に開示している。
【0022】これによれば、カテキン熱処理によるグル
コシルトランスフェラーゼ阻害活性の増強度は約4倍で
あったが、本発明のペルオキシダーゼ処理による該阻害
活性の増強度は、カテキン類の場合、約40倍以上へと
飛躍的に向上したので、本発明のフラボノイド重合物は
上記方法により生成したものとも異なることは明らかで
ある。
【0023】以上のようにして得られた反応生成物はそ
れ自体で十分なグルコシルトランスフェラーゼ阻害活性
を有するが、デベロシル(Develosil)ODS
(野村化学)の逆相のカラムを用い、高速液体クロマト
グラフィー(以下、「HPLC」という)で分取するこ
とにより更に精製され、より強力な該阻害活性を有する
物質として得ることが出来る。
【0024】この精製操作において使用する移動相とし
ては、水とメタノール、あるいはアセトニトリルが好ま
しい。 また、系中に残存する反応に使われなかった余
剰の過酸化水素は、ダイヤイオン HP−20(三菱化
成工業)等を用いるカラム処理かHPLC処理により完
全に除去できるが、カタラーゼ処理などにより除くこと
もできる。
【0025】上記の、ペルオキシダーゼ反応生成物ある
いはそれをHPLC分取して得た本発明のフラボノイド
重合物は、そのままのもの、濃縮したもの、溶剤を除去
した乾燥物などいかなる状態のものでも使用することが
出来るが、保存性、有機溶剤の安全性の点で乾燥物の状
態にするのが好ましい。
【0026】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻
害剤は、上記の様にして得られたフラボノイド重合物を
有効成分とし、これを公知の薬学的に許容される担体と
組み合わされることにより調製される。 本発明のフラ
ボノイド重合物は強力なグルコシルトランスフェラーゼ
阻害活性を有するので、有効量のフラボノイド重合物が
存在することにより十分な該阻害活性を示し、過酸化水
素が完全に除去されていさえいれば、原料フラボノイド
の残存する粗反応生成物、さまざまな重合度のフラボノ
イド重合物からなる混合物のいずれも有効成分として含
有させることができる。もちろん、HPLC分取により
純化した本発明のフラボノイド重合物を有効成分として
含有させることができる。
【0027】このグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤
は、主に抗う蝕の目的のための抗う蝕剤、口腔衛生剤と
するほか抗真菌などの目的にも用いることができる。
【0028】本発明における抗う蝕剤、口腔衛生剤の例
としては、歯磨、洗口液、トローチ等が挙げられる。
【0029】また、本発明のフラボノイド重合物は、抗
う蝕を目的として各種食品中に添加することができる。
これらの食品の例としては、ジュース、ガム、飴等が
挙げられ、その製造にはその種類に応じて通常使用され
る適宜な成分を使用することが出来る。
【0030】本発明のフラボノイド重合物は、その原料
たるフラボノイドが茶などに含まれることからみて安全
性の点では問題ないが、本発明の重合物を口腔用剤、食
品などに配合するに際して、味、色、香りなどの点で
0.0001−0.5%の濃度範囲が好ましい。
【0031】
【作用及び発明の効果】本発明のフラボノイド重合物は
原料フラボノイドの約50倍以上のグルコシルトランス
フェラーゼ阻害活性を有するので、これを有効成分とし
て含有する抗う蝕剤等のグルコシルトランスフェラーゼ
阻害剤はその活性が極めて強く、う蝕の予防等に十分な
効果を発揮するものである。
【0032】特に、本発明のフラボノイド重合物自身に
は特異な味、におい等がないため、不純物として混在す
る原料フラボノイドを十分に除いたフラボノイド重合物
を有効成分として利用した場合は、任意の量で抗う蝕剤
や食品等に配合することが可能であり、きわめて優れた
ものである。
【0033】
【実施例】次に本発明のフラボノイド重合物の製造法、
高活性物質の逆相担体を用いての精製法、グルコシルト
ランスフェラーゼ阻害活性の検定試験に関する実施例お
よび参考例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本
発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
【0034】実 施 例 1 フラボノイド重合物の製造:原料である(+)−カテキ
ン1.6gを、5mlの40%(v/v)エタノールに溶解し
た後、これを0.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)155
mlに添加、溶解させて得た(+)−カテキン溶液(1
7.2mM;最終濃度、以下同じ)、0.176M過酸化
水素液10ml(8.8mM)、0.1Mリン酸緩衝液
(pH6.0)20ml(15.0mM)および1mg/
mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ(米国、ワーシング
トン バイオケム(Worthington biochem.)社製)0.1M
リン酸緩衝液(pH6.0)溶液 10ml(50μg/
ml)を用いた反応系で37℃でペルオキシダーゼ処理
を施した。
【0035】2時間反応後、蒸留水(4.8リットル)
を加え、これをセライト濾過した。この濾液をダイヤイ
オン HP−20(三菱化成工業)カラムに吸着させ、
蒸留水でカラムを洗浄後、吸着成分を40%エタノール
で溶出し、この画分を減圧下濃縮し、粉状残査0.5g
を得た。
【0036】実 施 例 2 フラボノイド重合物の精製:実施例1で得られた反応生
成物を逆相のデベロシル ODS−10(野村化学)の
カラムを用いて水−メタノール系でHPLC分取した。
移動相は30%メタノール水(流速32ml/mi
n.)であり、210nmのUVで検出した。HPLC
上のメインピークとして4つのピーク(1)(2)
(3)(4)を認めた。 FAB−MS(高速原子衝撃
質量分析計)を用いて、それぞれの分子量を測定したと
ころ、(1)は290、(2)は1440、1152、
864の混合物、(3)は864、576の混合物、
(4)は576であった。
【0037】このことより、(1)原料の(+)−カテ
キン、(2)(+)−カテキンの3量体、4量体、5量
体からなる混合物(以下、「カテキン−3、4、5−m
er」と略す)、(3)(+)−カテキンの2量体およ
び3量体からなる混合物(以下、「カテキン−2、3−
mer」と略す)、(4)(+)−カテキンの2量体で
あると推定された。 これらの含量はそれぞれ(1)6
1.0%, (2)1.0%, (3)9.0%,(4)5.2
%であった。
【0038】上記各ピークのうち、(4)のピークを示
す物質の構造を、その物理化学的諸性質と本物質のメチ
ル化物の各種スペクトルデータより解析した結果、これ
はデヒドロ−ジカテキンA(dehydrodicatechin A)〔K
laus Weiniges, HansMattauch, Cornelius Wilkins and
David Frost ; Liebigs Ann. Chem. 754,124-136(197
1)〕と同定された。
【0039】カテキン−3、4、5−merのMSおよ
1H−NMRスペクトルを図1および図2に、カテキ
ン−2、3−merのMSおよび1H−NMRスペクト
ルを図3および図4に示す。
【0040】なお、ウーロン茶抽出物中に見いだされ
た、グルコシルトランスフェラーゼ阻害活性の強い分子
量2,000程度のポリフェノールと保持時間の一致す
るピークは、実施例1で得られた反応生成物のHPLC
分析において見いだされなかった。
【0041】実 施 例 3 グルコシルトランスフェラーゼ阻害活性の検定:下記方
法に従い、本発明フラボノイド重合体のグルコシルトラ
ンスフェラーゼ阻害活性を調べた。すなわち、5.0%
ショ糖、0.5% デキストランT10および0.5% ア
ジ化ナトリウムを含む500mMリン酸ナトリウム緩衝
液(pH6.0)0.6ml、被験試料の水溶液 0.15
ml、トッド−ヘウィット(Todd-Hewitt)培地で培養
したS.ミュータンスMT8148株から8M尿素で菌
体から抽出したグルコシルトランスフェラーゼ酵素液
(S.Hamada et al.,J.Gen.Microbiol.,135,335-344(198
9))及び全量3mlとなる量の水を加えて反応系を作成
し、ガラス試験管内で反応させる。 この際、酵素量は
37℃、3時間の反応で550の吸光度が約1.0にな
るように設定する。
【0042】生成した不溶性グルカンを超音波破砕し、
550nmの吸光度(A)を測定した。 また、試料液
の代わりに水を用いたときの吸光度をコントロール
(B)として、以下の計算式で阻害率(%)を求めた。
【0043】阻害率=(B−A)×100/B
【0044】比較試料としては、特開昭59−1523
11号公報の方法に従い調製した、生薬の粗抽出物並び
に縮合型タンニンを用いた。以上の方法により求められ
た阻害率から算出されたグルコシルトランスフェラーゼ
阻害活性のID50を第1表に示す。
【0045】
【0046】この結果から明らかなように、本発明のフ
ラボノイド重合体のグルコシルトランスフェラーゼ活性
は原料フラボノイド(対照)に比べ数十〜百数十倍強
く、また、縮合型タンニン化合物に比べても数〜数十倍
強いものであった。
【0047】実 施 例 4 歯 磨 き 剤:下記組成で常法に従い歯磨き剤を調製
した。
【0048】実 施 例 5 洗 口 液:下記組成で常法に従い洗口剤を調製した。 ** 実施例2で得たカテキンの3量体、4量体および5
量体からなる混合物。
【0049】実 施 例 6 チューイングガム:下記組成で常法に従いチューイング
ガムを調製した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (+)−カテキンの3量体、4量体および5
量体からなる混合物の質量分析(MS)スペクトル図。
【図2】 (+)−カテキンの3量体、4量体および5
量体からなる混合物の1H−NMRスペクトル図。
【図3】 (+)−カテキンの2量体および3量体から
なる混合物のMSスペクトル図。
【図4】 (+)−カテキンの2量体および3量体から
なる混合物の1H−NMRスペクトル図。 以 上

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラボノイドをペルオキシダーゼ(EC
    1.11.1.7)処理することにより製造される、800〜
    5,000の分子量を有するフラボノイド重合物。
  2. 【請求項2】 フラボノイドがカテキン類である請求項
    第1項記載のフラボノイド重合物。
  3. 【請求項3】 重合度が3〜10である請求項第1項ま
    たは第2項記載のフラボノイド重合物。
  4. 【請求項4】 フラボノイドをペルオキシダーゼ(EC
    1.11.1.7)処理することにより製造されるフラボノイド
    重合物を有効成分とするグルコシルトランスフェラーゼ
    阻害剤。
  5. 【請求項5】 フラボノイド重合物がカテキン類の重合
    体である請求項第4項記載のグルコシルトランスフェラ
    ーゼ阻害剤。
  6. 【請求項6】 フラボノイド重合物がカテキンの2量体
    である請求項第4項記載のグルコシルトランスフェラー
    ゼ阻害剤。
  7. 【請求項7】 抗う蝕剤として使用されるものである請
    求項第4項ないし第6項のいずれかの項記載のグルコシ
    ルトランスフェラーゼ阻害剤。
  8. 【請求項8】 口腔衛生剤として使用されるものである
    請求項第4項ないし第6項のいずれかの記載のグルコシ
    ルトランスフェラーゼ阻害剤。
  9. 【請求項9】 フラボノイドをペルオキシダーゼ(EC
    1.11.1.7)処理することにより製造されるフラボノイド
    重合物を含有することを特徴とする食品。
  10. 【請求項10】 フラボノイド重合物がカテキン類の重
    合体である請求項第9項記載の食品。
  11. 【請求項11】 フラボノイド重合物がカテキンの2量
    体である請求項第9項または第10項記載の食品。
  12. 【請求項12】 フラボノイドをペルオキシダーゼ処理
    することを特徴とする抗う蝕性物質の製造方法。
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