JPH0624728A - クリストバライトの製造方法 - Google Patents

クリストバライトの製造方法

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JPH0624728A
JPH0624728A JP22634992A JP22634992A JPH0624728A JP H0624728 A JPH0624728 A JP H0624728A JP 22634992 A JP22634992 A JP 22634992A JP 22634992 A JP22634992 A JP 22634992A JP H0624728 A JPH0624728 A JP H0624728A
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JP
Japan
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cristobalite
silica
siliceous raw
quartz
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JP22634992A
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English (en)
Inventor
Hajime Kato
肇 加藤
Yoshinori Nakano
良則 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OOMURA TAIKA KK
Omura Refractories Co Ltd
Original Assignee
OOMURA TAIKA KK
Omura Refractories Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 石英質原料を粒状、塊状にて微粉砕すること
なく1450〜1700℃の温度での焼成によるクリス
トバライトの製造。 【構成】 原料の1300℃加熱後の見掛気孔率2.0
%以上もしくは、嵩比重2.57以下の特性を有する特
定の塊状又は、粒状の石英質原料を選択することによ
り。 【効果】 原料の粉砕成形工程を別に設けることなく、
塊状又は、粒状のままでのロータリーキルン等の連続窯
炉にて1500〜1700℃の短時間焼成によりクリス
トバライトの製造を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属鋳造用の鋳型材と
して歯科や装飾品、その他金属の精密鋳造、ガラス形成
材料や耐火物としての利用に適するクリストバライトの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、天然のシリカはほとんど石英の状
態で産出し、天然でのクリストバライトを産出すること
は比較的少なく、火山性珪石中にみられる程度であり、
しかも天然のクリストバライトはトリジマイトや石英及
び硫黄、アルミナ分などの不純物が混在する場合が多
い。従って、高純度のクリストバライトは珪石、珪砂等
の石英質原料から熱処理により製造する。
【0003】しかし、これらの石英質原料から、石英、
トリジマイト、ガラス含有量の少ない純粋なクリストバ
ライトを工業的製造工程で得るのには種々の困難を伴
う。すなわち、石英質原料よりクリストバライトを製造
する方法としては、トンネル窯、非連続炉等により長時
間加熱する方法又、石英質原料をクリストバライトに短
時間で転移させるために、原料の粉末度をブレーン比表
面積で4000cm/g以上に粉砕して後、成形、乾
燥、焼成という製造工程による方法などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】トンネル窯、非連続
炉等による長時間焼成という工程では、製品焼成までに
数時間、場合によっては10時間以上を要し、効率が悪
くコスト高となり問題がある。又、石英質原料をクリス
トバライトに短時間で転移させるため、粉砕工程、成形
工程を経て焼成する方法は、粉末度のバラツキや成形体
の強度を保つ為の結合剤添加などの工程を要し、複雑で
あり、やはりコスト高である難点を有する。
【0005】石英質原料およびクリストバライトは一般
的に硬度が高く、粉砕には長時間を要し、この工程にお
ける粉砕、分級工程等の装置からの汚染も製品品質を損
う原因となる。本発明の目的は、石英質原料を複雑な工
程を経ることなく短時間にクリストバライトに焼成によ
り転移させることにあり、従って、簡略な工程により品
質が安定した粉砕性の良いクリストバライトを連続的に
生産することにある。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明に使用する石英質
原料は、珪石又は、珪砂が使用できる。通常、珪石、珪
砂の石英質シリカは、塊状もしくは粒状で入手される。
本発明者は、石英質原料を種々検討した結果、石英質原
料のうち、1300℃加熱後の見掛気孔率が2.0%以
上であるか、もしくは嵩比重が2.57以下である性質
を有する塊状、粒状の珪石、珪砂の石英質シリカを14
70℃以上1700℃以下の温度で粉砕することなく塊
状又は、粒状のまま焼成することにより、極めて短時間
に高純度のクリストバライトが製造できることを知見
し、本発明に至った。
【0007】このことは、製造工程上の原料の粉砕、成
形工程を経ることなく、塊状、粒状のまま容易に焼成で
きるばかりでなく、クリストバライト化時間が短い為、
ロータリーキルン等の連続窯炉による焼成が可能とな
る。本発明における原料としては、1300℃加熱後の
見掛気孔率が、2.0%以上であるか、もしくは嵩比重
が2.57以下である性質を有する石英質原料である。
【0008】石英質原料の1300℃加熱後の見掛気孔
率が2.0%未満もしくは、嵩比重が2.57より大で
ある性質の石英質原料では、クリストバライトに転移す
る速度が極めて緩慢であり、本発明の目的を達成できな
い。又、この様な原料を長時間の加熱によりクリストバ
ライト化を完了させた場合でも、粉砕性は悪く、製造の
効率は極めて悪い。
【0009】
【作用】従来、シリカ質原料としての珪石、珪砂及び無
定形シリカからクリストバライトを製造するには、高温
で長時間焼成するか又は、原料を粉砕、成形し焼成する
方法でなければ高純度のクリストバライトは得られなか
った。本発明によれば、原料を1300℃加熱後の見掛
気孔率が2.0%以上、嵩比重が2.57以下である性
質を有する特定の石英質原料を選択することにより、塊
状、粒状でのまま短時間の焼成により連続的にクリスト
バライトの製造が可能となる。更に、Al,Fe
,NaO,KO等の不純物含有量の少ないS
iO99.4%以上の石英質原料を選択することによ
り、高純度でかつ粉砕性の良好なクリストバライトの製
造が可能となる。
【0010】
【実験例】以下、本発明を実験例により詳しく説明す
る。
【0011】
【実験例】シリカ質原料として、外国産珪石又は、珪砂
のA,B,C,D,E,F,G,H及び、国産Iの9種
珪石および珪砂の化学成分を表1に示す。各々を、ジョ
ークラッシャーにて50mm以下に粗砕した。各珪石、
珪砂の25mm〜50mm(珪砂Cのみ1.2〜2.5
mm)約100gを電気炉にて1300℃まで昇温に6
0分間、1300℃で30分間保時の加熱を行った。加
熱後の各原料の見掛気孔率、嵩比重、見掛比重(学振
法)を表2に示す。
【0012】各珪石原料の25mm〜50mm(珪砂C
のみ1.2mm〜2.5mm)約500gを表3に示す
温度で電気炉によりクリストバライト化のための焼成を
行った。各焼成温度までの昇温速度15℃/min、各
焼成温度での保持時間は15分一定とした。これらの焼
成物の粉末X線回析によるクリストバライト化率と焼成
温度との関係を図1に示す
【0013】表3に各原料のクリストバライト化の容易
さを示すT50を併せ示す。ここでT50とは、各種石
英質原料の50%が15分間の焼成時間でクリストバラ
イトに転移する必要な最低温度を示す。粉砕性テストと
して、焼成された珪石のうち、各石英原料の80%以上
がクリストバライトに転移し残存石英が5%以下の焼成
物。(F,G,Hではクリストバライト化率最高の焼成
物)をジョークラッシャーにて粗砕、9.50〜4.7
5mmに篩分け後、その10gを振動ミル(容積20c
c)にて30秒間粉砕を行ない、1mmの篩にてふる
い、篩上残量を測定した結果を表3に併せ示す。
【0014】表1、表2より、A,B,C,D,E及
び、Iの6種の珪石は、1300℃の焼成後の物理的性
質(学振法)の見掛気孔率が2.0%以上であり、嵩比
重は2.57以下である珪石、F,G,Hの3種の珪石
は、1300℃の焼成後の見掛気孔率が2.0%以下、
嵩比重は2.58以上であった。又、珪石の化学成分で
は、珪石1及び、D、2種の珪石は、他の珪石にくらべ
Al,Fe,KOが多い。その結果、S
iO純度としては低く99.4%未満である。表3、
図1の結果から各石英質原料の焼成温度とクリストバラ
イト化率の関係では、I,D、2種の石英質原料におい
てはT50が最も低く又、A,B,C,E、4種の石英
質原料のT50は、1550〜1600℃であった。し
かし、珪石F,G、2種の珪石は、1690℃の焼成で
もクリストバライト化率は20〜30%と低く、珪石H
はT50が1670℃である。これら3種の石英質原料
は焼成時間15分という短時間ではクリストバライトへ
の転移が困難であり、更に長時間の焼成による従来の方
法又は、石英質原料の粉砕、成形が必要となる。
【0015】焼成されたクリストバライトの粉砕特性に
ついては、同一条件での粉砕においてA,B,C,Eは
篩上残分が13%以下と小さく短時間での粉砕が進んで
いるのに対し、I,Dは約50%、F,G,Hは60%
以上と難粉砕性であることが判明した。
【0016】以上の結果から、1300℃加熱後の気孔
率が2.0%以下もしくは嵩比重が2.57以下の性質
を有する石英質原料が、クリストバライト化が低温度で
短時間に進む理由は未だ明らかではないが、石英粒子の
大きさ、方向、成因に由来するストレスの大小などが影
響し、比較的に低い温度の加熱により微細亀裂の発生し
易い石英質原料がその後のクリストバライト化を容易に
していると考えられる。クリストバライト化の容易性と
易粉砕性とは必ずしも対応しないが、不純物の比較的多
い原料では、焼結により生成したクリストバライトが焼
結組織を形成し易く、結果として易粉砕性を損うと考え
られる。(I,Dの例)
【0017】SiO純度99.4%以上の高純度の石
英質原料においては1300℃焼成後の見掛気孔率が
2.0%以上で嵩比重が2.57以下となる性質を有す
る特定の、石英質原料の選択により、短時間にクリスト
バライトへの転移が可能であり、かつ、粉砕性では短時
間の粉砕で1mm篩上残量が13%以下の極めて粉砕性
の良い製造が可能となる。
【0018】
【実施例1】珪石Aをジョークラッシャーにて50mm
以下に粗砕し、ロータリーキルン(内径500φ 長さ
9m)に焼点温度1630℃で投入から排出まで100
分(焼点滞留時間約15分)にて焼成、クーラー冷却を
行った。この時に得られた焼成物を粉末X線回析よりク
リストバライト83.5%、0.5%石英より成ること
を確認した。クリンカーをチューブミル(容積1,30
0l 粉砕媒体量4,000kg)に700kg投入
し、90分間粉砕した。粉砕物のブレーン比表面積は
8,250cm/gであった。JIS T−6601
に従って試験、結果を表4に示す。JIS規格を満足す
る良好な流動性の高純度クリストバライトであることを
確認した。
【0019】
【実施例2】珪石Iをジョークラッシャーにて50mm
以下に粗砕し、ロータリーキルン(内径500φ長さ9
m)に焼点温度1600℃で投入から排出まで85分
(焼点滞留時間12分)にて焼成、クーラー冷却を行っ
た。この時に得られた焼成物を粉末X線回析よりクリス
トバライト88.1%、石英0.0%より成ることを確
認した。クリンカーをチューブミル(容稿1,300l
粉砕媒体量4,000kg)に650kg投入し、1
20分間粉砕した。粉砕物のブレーン比表面積は10,
800cm/gであった。JIS T−6601に従
って試験、結果を表4に示す。JIS規格を満足する良
好な流動性のクリスバライトであることを確認した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【発明の効果】本発明によるクリストバライトの製造方
法は、石英質原料を1300℃で加熱後の見掛気孔率
2.0%以上、嵩比重2.57%以下である性質を有す
る特定の原料を選択することにより、塊状、粒状にて短
時間の焼成を可能とし、ロータリーキルン等の連続窯炉
による、簡略な工程により品質が安定し、粉砕性にすぐ
れたクリストバライトを連続的に生産することを可能と
した。
【図面の簡単な説明】
【図1】各珪石焼成物の粉末X線回析によるクリストバ
ライト化率と焼成温度との関係を示した図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英質原料を、1300℃で加熱後の見
    掛気孔率が2.0%以上、もしくは嵩比重が2.57以
    下となる性質を有する石英質原料を1470℃以上17
    00℃以下の温度で焼成することを特徴とするクリスト
    バライトの製造方法。
  2. 【請求項2】 石英質原料をロータリーキルン等の連続
    窯炉を使用して焼成する請求項第1項記載のクリストバ
    ライトの製造方法。
  3. 【請求項3】 石英質原料がSiO99.4%以上で
    ある請求項第1項、第2項記載のクリストバライト製造
    方法。
JP22634992A 1992-07-11 1992-07-11 クリストバライトの製造方法 Pending JPH0624728A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08301615A (ja) * 1995-04-28 1996-11-19 Mitsubishi Chem Corp 合成石英粉の製造方法及び石英ガラス成形体の製造方法
JPH08301614A (ja) * 1995-04-28 1996-11-19 Mitsubishi Chem Corp 合成石英粉の製造方法及び石英ガラス成形体の製造方法
CN109052417A (zh) * 2018-09-11 2018-12-21 安徽科技学院 一种高纯度低温相方石英的合成方法

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