JPH0624711B2 - 電動回転工具 - Google Patents

電動回転工具

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JPH0624711B2
JPH0624711B2 JP60110191A JP11019185A JPH0624711B2 JP H0624711 B2 JPH0624711 B2 JP H0624711B2 JP 60110191 A JP60110191 A JP 60110191A JP 11019185 A JP11019185 A JP 11019185A JP H0624711 B2 JPH0624711 B2 JP H0624711B2
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勝行 戸津
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【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 この発明は、電動ドライバー等の電動回転工具に係り、
特に電動ドライバー等におけるドライバービツトを作業
対象物に当接した際にその押圧力によつて電動モータの
駆動スイツチを自動的にON動作させるよう構成した電
動回転工具に関するものである。
〔従来技術とその問題点〕
電動モータを動力源としてドライバー本体の把持ケース
内に収納し、このモータの出力を遊星減速機構を介して
駆動軸に伝達するよう構成した電動ドライバーが現在広
く普及している。従来、この種の電動ドライバーを使用
してボルト等の締付作業を行う場合、最終締付完了に達
する直前においてボルトに加わる締付トルクの総量は減
速機構を介して増強されたモータ出力と慢性トルクとの
総和となり、この慣性トルクは回転速度の自乗値に比例
して大きく変化するため各作業対象物における慣性量を
予知することは極めて困難であり、このためモータ出力
に見合う耐久力を持つたトルク制御手段を講じておいて
も、予期以上の過大な締付トルクがボルト頭部に放出さ
れ、ボルト折損その他締付部の損傷を惹起する惧れがあ
る。
このような観点から、本出願人は、先に一端部が閉鎖さ
れた円筒状ケーシング内に円筒形インターナルギヤを回
転可能に設け、このインターナルギヤに遊星ギヤを噛合
してこの遊星ギヤを支承する円盤支持体を備えた出力軸
を前記円筒状ケーシングの閉鎖端部から外方へ突出さ
せ、一方前記遊星ギヤにピニオンギヤを噛合してこのピ
ニオンギヤを電動モータの駆動軸に結合し、前記インタ
ーナルギヤの一側部に弾力係合クラツチ手段を設けるこ
とにより、所定レベル以下のトルクに際し前記インター
ナルギヤをケーシングに対し静止状態に保持して電動モ
ータの全トルクを出力軸に伝達し、所定レベル以上のト
ルクに際し前記インターナルギヤをケーシングに対し相
対的に回転させて慣性トルクの除去を行うよう構成した
自動クラツチ装置付回転締付工具を開発し、特公昭60
−13798号公報として提案した。
ところで、今日この種の電動ドライバーの取扱操作を簡
便にするため、ドライバービツトの先端を作業対象物に
押圧することにより、ドライバービツトに対する押圧力
を電動モータのロータ軸を貫通するスイツチ作動杆に作
用させ、このスイツチ作動杆の先端部をドライバー本体
の把持ケース内に収納した駆動スイツチに当接させて電
動ドライバーのON−OFF動作を自動的に行う方式が
提案され、実施されている。
しかしながら、この種のスイツチ機構を採用する場合、
前記スイツチ作動杆に一定のストロークを与える必要か
ら、ドライバービツトに結合する軸部とこれを保持する
部材との間に一定のクリアランスを設ける必要がある。
この場合、前記クリアランスはドライバービツトの装着
側に設けるのが簡便であるが、反面電動モータのロータ
軸を貫通するスイツチ作動杆の延長寸法が大きくなるこ
とおよびスイツチ作動杆を延設するための挿通孔の加工
が面倒となり、特に減速機構や自動クラツチ装置を内蔵
したものではこれら機構および装置の機能を阻害するば
かりではなく、製造コストも増大する等の難点がある。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、電動モータのロータ軸を貫通するスイ
ッチ作動杆のストローク設定を、遊星減速機構や自動ク
ラッチ装置等に対して、その作動に際して影響を与える
ことなく簡便にしかも有効に行い得ると共に、スイッチ
作動杆とこれに連動する出力軸との結合に際し、電動モ
ータの駆動スイッチとしてのマイクロスイッチに対する
ON−OFF動作を円滑かつ適正に達成し得るように組
立てた、簡単な構成で低コストに製造することができる
電動回転工具を提供することにある。
〔発明の要点〕
本発明に係る電動回転工具は、電動モータ(10)のロータ
軸(22)の一端部にピニオンギヤ(28)を固着し、このピニ
オンギヤ(28)を遊星減速機構に結合すると共にこの遊星
減速機構の出力軸(36)に工具の作業軸部(18)を取付け、
前記電動モータ(10)のロータ軸(22)の他端部側に前記電
動モータ(10)と隣接してマイクロスイッチ(20)を設けて
なり、 前記遊星減速機構のインターナルギヤ(30)をケーシング
(14)内に回転可能に収納して、このケーシング(14)の一
部に通孔(42)を設けると共に、この通孔(42)内に鋼球(4
4)を弾力調整自在に支持して前記鋼球(44)をインターナ
ルギヤ(30)の一側面に押圧係止してなる自動クラッチ装
置を構成配置し、 前記電動モータ(10)のロータ軸(22)にスイッチ作動杆(2
4)を摺動自在に挿通配置して、その一端部を前記出力軸
(36)に結合すると共に他端部を前記マイクロスイッチ(2
0)のスイッチ作動片(26)に当接して、前記工具の作業軸
部(18)の先端を作業対象物に押圧または離反させること
により、前記スイッチ作動杆(24)を介してマイクロスイ
ッチ(20)により電動モータ(10)のON−OFF制御を行
うよう構成した電動回転工具において、 前記ロータ軸(22)の一端部から突出する前記スイッチ作
動杆(24)の一端部を、遊星減速機構の遊星ギヤ(32)を支
承する出力軸(36)の円盤支持体(34)に当接すると共に、
前記ロータ軸(22)の他端部から突出する前記スイッチ作
動杆(24)の他端部を、前記電動モータ(10)に隣接して設
けたマイクロスイッチ(20)のスイッチ作動片(26)に直接
当接するよう配置し、 前記ロータ軸(22)の一端部に固着したピニオンギヤ(28)
と前記遊星減速機構のインターナルギヤ(30)とのギヤ部
は、前記遊星ギヤ(32)がスイッチ作動杆(24)に対しマイ
クロスイッチ(20)のスイッチ動作を行うのに充分な距離
となるように軸方向の移動を許容し得る長さに形成し、 さらに前記遊星減速機構の出力軸(36)の一部において、
電動回転工具のケーシング(14)のボス部(56)との間に軸
方向の間隙(58)を設け、この間隙(58)内に出力軸(36)の
復帰弾力を付与するコイルスプリング(60)を設けること
を特徴とする。
〔発明の実施例〕
次に、本発明に係る電動回転工具の実施例として、電動
ドライバーを例示して以下添付図面を参照しながら詳細
に説明する。
第1図において、参照符号10は電動モータ12を内蔵
する把持部、14は減速機構を収納する円筒状ケーシン
グ、16はドライバービツト18を装着する機構を囲繞
するスリーブカバーをそれぞれ示す。しかるに、前記把
持部10内にはマイクロスイツチ20を収納配置すると
共に電動モータ12にはそのロータ軸22を貫通してス
イツチ作動杆24を摺動自在に設け、このスイツチ作動
杆24の一端部を前記マイクロスイツチ20のスイツチ
作動片26に当接する。また、前記スイツチ作動杆24
の他端部は、ロータ軸22の端部において減速機構と噛
合するよう取付けたピニオンギヤ28を挿通し、減速機
構の軸部と当接するよう配置する。
減速機構は、円筒状ケーシング14内に回転可能に配置
したインターナルギヤ30と、このインターナルギヤ3
0と噛合する遊星ギヤ32と、この遊星ギヤを支承する
円盤支持体34を備えた出力軸36とから構成される遊
星減速機構からなる。そこで、この場合、前記遊星ギヤ
32にピニオンギヤ28が噛合して前記電動モータ12
の回転運動が前記遊星減速機構を介して出力軸36に伝
達される。本発明においては、前記出力軸36に円盤支
持体34に前記スイツチ作動杆24の他端部を当接位置
させ、しかも前記円盤支持体34に支承される遊星ギヤ
32に対して、ピニオンギヤ28を噛合させるに際し、
前記スイツチ作動杆24がスイッチ動作をするのに充分
なように、前記遊星ギヤ32が軸方向の移動を許容し得
るよう、これと噛合するピニオンギヤ28のギヤ部の長
さを形成することを特徴とする。従って、前記遊星ギヤ
32と噛合うインターナルギヤ30のギヤ部について
も、当然同様の長さに形成することは勿論である。
前記減速機構のインターナルギヤ30の一端部は閉塞端
面38を有し、この閉塞端面38の中心部をベアリング
40を介して前記出力軸36が挿通配置される。しかる
に、前記インターナルギヤ30の閉塞端面38は、クラ
ツチ装置のクラツチ面として形成され、前記円筒状ケー
シング14の一部に穿設した孔部42に鋼球44を収納
し、この鋼球44を外部から前記スリーブカバー16の
内周部に挿通したクラツチフアネル46により弾力的に
押圧保持して前記閉塞端面38に当接させる。また、前
記クラツチフアネル46に対してはコイルスプリング4
8を介してトルク調整ナツト50で保持し、このナツト
50を前記スリーブカバー16の外周部に刻設したねじ
部52に螺着する。このようにして、自動クラツチ装置
が構成される。
一方、前記出力軸36の先端部にはビツトチヤツク54
が結合され、このビツトチヤツク54に前記ドライバー
ビツト18が着脱自在に装着される。この場合、ビツト
チヤツク54の後端部と円筒状ケーシング14の出力軸
36を囲繞するボス部56との間にスイツチ作動を起生
し得る間隙58を設定し、この間隙58にコイルスプリ
ング60を介在させてビツトチヤツク54を常にドライ
バービツト18側へ弾力的に押出すよう構成される。
次に、前記構成からなる電動ドライバーの作用につき説
明する。
まず、電動ドライバーの始動に際しては、把持部を手に
持つてこれを垂直に保持し、ドライバービツト18の先
端部を作業対象物に立てたねじに当接した後若干押圧す
ることにより、ドライバービツト18を保持したビツト
チヤツク54が出力軸36と一体的にコイルスプリング
60の弾力に抗して後退する。しかるに、この出力軸3
6の後退は、減速機構において遊星ギヤ32のピニオン
ギヤ28およびインターナルギヤ30に対する軸方向移
動によつて許容され(第2図a,b参照)、スイツチ作
動杆24をマイクロスイツチ20側に押圧移動させてこ
れをON動作させる。従つて、このマイクロスイツチ2
0のON動作により、電動モータ12を付勢し、ドライ
バービツト18を回転させてねじ締め作業を行うことが
できる。なお、この場合、ねじ締め完了に際し、ドライ
バービツト18に付加される慣性トルクは、自動クラツ
チ装置により除去される。
次いで、ドライバービツト18を作業対象物より離反さ
せれば、出力軸36およびビツトチヤツク54はコイル
スプリング60の作用下に前進し、これによりスイツチ
作動杆24はマイクロスイツチ20のスイツチ作動片2
6の復帰弾力により元の位置へ押戻され、マイクロスイ
ツチ20はOFF動作して電動モータ12の付勢は解除
される。
〔発明の効果〕
前述した実施例から明らかなように、本発明によれば、
ドライバービツトの作業対象物に対する押圧動作によつ
て電動モータのON−OFF動作を行うよう構成した電
動ドライバーにおいて、スイツチ作動杆は電動モータの
ロータ軸のみを貫通する最短の長さとし、このスイツチ
作動杆の一端部を遊星減速機構のギヤ結合部に軸方向の
移動許容部を形成することによつて、ドライバービツト
およびビツトチヤツクを介して伝達される移動を許容し
かつこの移動をスイツチ作動杆に有効に伝達することが
できる。特に、本発明の電動回転工具によれば、ロータ
軸の一端部から突出するスイツチ作動杆の一端部を、遊
星減速機構お遊星ギヤを支承する出力軸の円盤支持体に
当接すると共に、ロータ軸の他端部から突出するスイッ
チ作動杆の他端部を、電動モータに隣接して設けたマイ
クロスイツチのスイッチ作動片に直接当接するよう配置
することにより、スイッチ作動杆のストローク設定を必
要最少限度とすることができる。
この場合、ロータ軸の一端部の固着したピニオンギヤと
遊星減速機構のインターナルギヤとのギヤ部は、遊星ギ
ヤがスイッチ作動杆に対しマイクロスイッチのスイッチ
動作を行うのに充分な距離となるように軸方向の移動を
許容し得る長さに形成することにより、前記スイッチ作
動杆のストローク設定を、遊星減速機構や自動クラッチ
装置等に対して、その作動に際して影響を得ることなく
簡便にしかも有効に行い得るよう構成することができ
る。
さらに、遊星減速機構の出力軸の一部において、電動回
転工具のケーシングのボス部との間に軸方向の間隙を設
け、この間隙内に出力軸に復帰弾力を付与するコイルス
プリングを設けることによって、スイッチ作動杆とこれ
に連動する出力軸との結合に際し、電動モータの駆動ス
イッチとしてのマイクロスイツチに対するON−OFF
動作を円滑かつ適正に達成することができる。
従って、本発明によれば、電動ドライバーのON−OF
F動作を簡便に行うことができる電動回転工具を、その
機能を十分発揮させる構造として、簡単な構成でしかも
低コストに製造することができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る電動回転工具の一実施例を示す自
動クラツチ装置付き電動ドライバーの要部断面図、第2
図a,bは本発明工具の要部であるスイツチ作動杆の動
作状態を示す説明図である。 10…把持部、12…電動モータ 14…円筒状ケーシング、16…スリーブカバー 18…ドライバービツト、20…マイクロスイツチ 22…ロータ軸、24…スイツチ作動杆 26…スイツチ作動片、28…ピニオンギヤ 30…インターナルギヤ、32…遊星ギヤ 34…円板支持体、36…出力軸 38…閉塞端面、40…ベアリング 42…孔部、44…鋼球 46…クラツチフアネル、48…コイルスプリング 50…トルク調整ナツト、52…ねじ部 54…ビツトチヤツク、56…ボス部 58…間隙、60…コイルスプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動モータ(10)のロータ軸(22)の一端部に
    ピニオンギヤ(28)を固着し、このピニオンギヤ(28)を遊
    星減速機構に結合すると共にこの遊星減速機構の出力軸
    (36)に工具の作業軸部(18)を取付け、前記電動モータ(1
    0)のロータ軸(22)の他端部側に前記電動モータ(10)と隣
    接してマイクロスイッチ(20)を設けてなり、 前記遊星減速機構のインターナルギヤ(30)をケーシング
    (14)内に回転可能に収納して、このケーシング(14)の一
    部に通孔(42)を設けると共に、この通孔(42)内に鋼球(4
    4)を弾力調整自在に支持して前記鋼球(44)をインターナ
    ルギヤ(30)の一側面に押圧係止してなる自動クラッチ装
    置を構成配置し、 前記電動モータ(10)のロータ軸(22)にスイッチ作動杆(2
    4)を摺動自在に挿通配置して、その一端部を前記出力軸
    (36)に結合すると共に他端部を前記マイクロスイッチ(2
    0)のスイッチ作動片(26)に当接して、前記工具の作業軸
    部(18)の先端を作業対象物に押圧または離反させること
    により、前記スイッチ作動杆(24)を介してマイクロスイ
    ッチ(20)により電動モータ(10)のON−OFF制御を行
    うよう構成した電動回転工具において、 前記ロータ軸(22)の一端部から突出する前記スイッチ作
    動杆(24)の一端部を、遊星減速機構の遊星ギヤ(32)を支
    承する出力軸(36)の円盤支持体(34)に当接すると共に、
    前記ロータ軸(22)の他端部から突出する前記スイッチ作
    動杆(24)の他端部を、前記電動モータ(10)に隣接して設
    けたマイクロスイッチ(20)のスイッチ作動片(26)に直接
    当接するよう配置し、 前記ロータ軸(22)の一端部に固着したピニオンギヤ(28)
    と前記遊星減速機構のインターナルギヤ(30)とのギヤ部
    は、前記遊星ギヤ(32)がスイッチ作動杆(24)に対しマイ
    クロスイッチ(20)のスイッチ動作を行うのに充分な距離
    となるように軸方向の移動を許容し得る長さに形成し、 さらに前記遊星減速機構の出力軸(36)の一部において、
    電動回転工具のケーシング(14)のボス部(56)との間に軸
    方向の間隙(58)を設け、この間隙(58)内に出力軸(36)の
    復帰弾力を付与するコイルスプリング(60)を設けること
    を特徴とする電動回転工具。
JP60110191A 1985-05-24 1985-05-24 電動回転工具 Expired - Fee Related JPH0624711B2 (ja)

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JPS61270080A JPS61270080A (ja) 1986-11-29
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JPS58160063A (ja) * 1982-03-15 1983-09-22 日東工器株式会社 電動ドライバ−

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