JPH09109046A - クラッチ式ねじ締め装置 - Google Patents

クラッチ式ねじ締め装置

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JPH09109046A
JPH09109046A JP27250695A JP27250695A JPH09109046A JP H09109046 A JPH09109046 A JP H09109046A JP 27250695 A JP27250695 A JP 27250695A JP 27250695 A JP27250695 A JP 27250695A JP H09109046 A JPH09109046 A JP H09109046A
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JP
Japan
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cam
movable
shaft
fixed cam
movable cam
Prior art date
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Pending
Application number
JP27250695A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ishizuka
高士 石塚
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Koki Co Ltd filed Critical Hitachi Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ねじの締付けと緩め時において、
それぞれ異なったトルクを高精度に設定する。 【解決手段】 鋼球から成る可動カム10と、円筒コロ
から成る固定カム4とを有し、可動カム10を出没自在
に収納する回転板5と固定カム4を保持する受容溝の近
傍に緩やかな斜面を持つ固定カム受容器3及びコイルス
プリング11の押圧力を可動カム10に伝達する可動板
9とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】近年、産業用ロボットの発達
普及に伴いねじ締め作業も無人化され、しかも特殊な環
境での作業が増えてきている。本発明は、特殊な実験装
置内や宇宙空間など真空中でのねじ締めまたは緩め作業
に適したクラッチ式ねじ締め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にねじの緩めトルクは締付け時の7
0〜80%とされているが、真空中ではこの常識が通じ
ない。真空中では空気に含まれる微小な水分による潤滑
効果が期待できないため摩擦係数が不定であり、締付け
トルクの二倍以上の緩めトルクが必要になることもあ
る。従って、従来のクラッチ式ねじ締め装置では締付け
または緩め共に同一トルクだったため、度々緩め作業不
能という不具合が発生していた。その対策として、緩め
時においてはクラッチを動作させない方法が取られてい
るが、この場合、ねじが緩まずモ−トルがロックし焼損
したり、減速装置が破損したりする事故につながってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のクラッチ式ねじ
締め装置は、上述したように締付けまたは緩め時のトル
クが同一トルクだったため、度々緩め作業不能という不
具合が発生していた。
【0004】本発明の目的は、従来技術の欠点をなく
し、締付け及び緩めトルクを異なる値に設定できるた
め、限られた狭い空間に設置しなければならない特殊な
ねじ締め作業に対して、小形でトルク精度の良い安価な
クラッチ式ねじ締め装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、鋼球から成
る可動カムとこれを出没自在に収納する回転板及び可動
板、円筒コロから成る固定カムとこの受容溝の近傍に緩
やかな斜面を持つ固定カム受容器により達成される。ま
た可動カムと固定カムの係合深さが締付け時と緩め時に
おいて異なるように動作することにより達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1〜図4を
用いて説明する。図1、図3及び図4において、1はモ
−トル、2は遊星歯車機構による減速装置である。3は
減速装置2の第二アイドルギヤ2aを支持する第二ギヤ
ホルダで、出力側に固定カム受容溝3aとその近傍に緩
やかな斜面3bを有し、円筒コロより成る固定カム4を
保持する固定カム受容器である。回転板5はドライバビ
ット6を保持するソケット7を接続支承したシャフト8
の六角軸8aに挿入され該シャフト8と一体回転する。
回転板5の可動カム受容穴5aには鋼球より成る可動カ
ム10が可動カム受容穴5aの両端面から出没自在に収
納されており、締付け(緩め)トルク調整用のコイルスプ
リング11の押圧力によりスリ−ブ12、ロッド13、
可動板9を介して前記固定カム受容器3に密着し、固定
カム4と係合してクラッチ機構を構成している。ここで
可動板9もシャフト8の六角軸8aに軸方向に摺動自在
に挿入されシャフト8と一体回転する。また可動カム受
容穴5aに出入り可能な形状の突起部9aが設けられて
おり可動カム4に相対している。14は上記の各部材を
収納するギヤカバ、15はコイルスプリング11のセッ
ト長を変えて締付け(緩め)トルクを調整するアジャスト
リングである。
【0007】次に図2を用いてクラッチの係合深さと動
作トルク(締付け、緩めトルク)との関係を説明する。
【0008】 クラッチの動作トルク Ts [Kgmm] 固定カム4と可動カム10の摩擦角 λ (λ=tan~1μ μは摩擦係数) 固定カム4と可動カム10の接触角 α (リ−ド角に相当する) 固定カム4と可動カム10の実接触半径 r [mm] コイルスプリング11の押圧力 Pc [Kg]とすると、 動作トルクは、次式(1)で表される。
【0009】Ts=tan(λ+α)・r・Pc ………(1) ここで図2において、 固定カム4(円筒コロ)の直径…………D1 可動カム10(鋼球)の直径 …………D2 可動カム10の設置半径…………………R クラッチの係合深さ………………………hとすれば、固
定カム4と可動カム10の接触角αは次式(2)で表され
る。
【0010】
【数1】
【0011】また固定カム4と可動カム10の実接触半
径rはr≒Rとしてよいが、厳密には次式(3)で表され
る。
【0012】
【数2】
【0013】となる。上記の式(2)によれば、固定カム
4と可動カム10の接触角αがクラッチの係合深さhに
よって大きく変化することが判る。
【0014】次に、締付け及び緩め作業時の各部の動作
について説明する。図1においてモ−トル1の回転トル
クは減速装置2により減速され固定カム4と可動カム1
0の係合により回転板5、シャフト8、ソケット7を介
してドライバビット6に伝達され、ねじ等(図示せず)
の締付け又は緩めを行う。図3に示す通り締付け時は固
定カム受容器3の緩やかな斜面3bによって可動カム1
0が押し上げられ固定カム4と浅く係合する。ここで緩
やかな斜面3bの勾配(θ)は前記の式(2)で示す接触角
αに対し、常に次式(4)に示すように θ≦α………(4) となるよう設定する。ねじの締付けが進み所定の締付ト
ルクに達すると、コイルスプリング11の押圧力に打ち
勝って可動カム10は軸方向(可動板9側)に押し出さ
れ、固定カム4との係合が外れモ−トル1の回転トルク
伝達が遮断され、締付けが完了する。一方、図4に示す
通り緩め時は固定カム受容器3の緩やかな斜面3bを可
動カム10が下って固定カム4と深く係合し、大きな緩
めトルクを発生させる。この緩めトルクはクラッチの係
合深さhにより締付けトルクの2〜4倍に設定できる。
通常はこの大きな緩めトルクによってねじが緩み、緩め
作業が完了するが、もし所定の緩めトルクでもねじが緩
まない場合は、締付け時と同様にコイルスプリング11
の押圧力に打ちかって可動カム10が可動板9側に押し
出され、固定カム4との係合が外れてモ−トル1の回転
トルク伝達が遮断される。このため万一ねじが緩まない
場合でもモ−トル1がロックしたり、減速装置2が破損
したりする前にトルクリミッタとして機能し、ねじ締め
装置の破損を防止することができる。
【0015】上記の実施例では2対の固定カムと可動カ
ムを用いたが、カム接触面での応力(ヘルツ応力)を減
少させたい場合は3対、4対と増やすことができる。ま
た真空中の作業でクラッチ機構部の摩擦が問題になる場
合は、潤滑剤として液体成分を含まない真空用グリース
または硫化モリブデン等の固体潤滑剤を使用する。
【0016】なお、本発明になるクラッチ機構の上記し
た以外の利点としては、クラッチの動作時に可動カム1
0が転がるため、摩擦係数の変化による影響が少なく、
安定した高精度のクラッチ式ねじ締め装置を提供でき
る。また上記の式(2)からも明らかなように、クラッチ
の動作トルクは作動直前が最大となり、動作中はクラッ
チの係合深さhが減少し接触角αが激減する機構である
ため、極めて切れ味の良いクラッチを得ることができ
る。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、クラッチの動作トルク
のバラツキを押さえ、また締付け時と緩め時のトルクを
異なる値に設定できるようにしたので、高精度のねじ締
め作業と確実な緩め作業を可能とし、また万一緩まない
ねじにあたった場合でも、ねじ締め装置の破損を確実に
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になるクラッチ式ねじ締め装置の一実
施例を示す縦断側面図である。
【図2】 本発明になるクラッチ機構の理論式を説明す
る構成図である。
【図3】 締付け時の固定カムと可動カムの係合を示す
要部断面図である。
【図4】 緩め時の固定カムと可動カムの係合を示す要
部断面図である。
【符号の説明】
1はモートル、2は減速装置、3は固定カム受容器、4
は固定カム、5は回転板、6はドライバビット、7はソ
ケット、8はシャフト、9は可動板、10は可動カム、
11はコイルスプリング、12はスリ−ブ、13はロッ
ド、14はギヤカバ、15はアジャストリングである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モ−トルの回転トルクをシャフトに伝達
    する固定カム及び可動カムから成るクラッチ機構と、該
    可動カムを該固定カムに圧接係合させるコイルスプリン
    グと、該シャフトにより回転される先端工具とを有して
    おり、且つ所定の回転トルクを越えた場合に該コイルス
    プリングの押圧力に打ちかって該可動カムが該シャフト
    の軸方向に移動し該固定カムとの係合が外れることによ
    って該シャフトへの回転トルクの伝達を遮断しているク
    ラッチ式ねじ締め装置において、前記固定カムは固定カ
    ム受容溝とその近傍に緩やかな斜面を持つ固定カム受容
    器に収納されていると共に、締付けまたは緩め時におい
    て前記可動カムとの係合深さが異なることを特徴とする
    クラッチ式ねじ締め装置。
  2. 【請求項2】 前記シャフトの後端に前記コイルスプリ
    ングの押圧力を前記可動カムに伝達する可動板と、前記
    シャフトの軸心に並行な可動カム受容穴を有する回転板
    とを配設し、且つ該可動板及び該回転板が前記シャフト
    と一体回転すると共に、前記可動カムを前記可動カム受
    容穴に出没自在に収納していることを特徴とする請求項
    1記載のクラッチ式ねじ締め装置。
  3. 【請求項3】 前記可動板に前記可動カム受容穴に相対
    する突起を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項
    2記載のクラッチ式ねじ締め装置。
  4. 【請求項4】 前記固定カム及び前記可動カムは複数対
    の円筒コロ及び鋼球によって構成されていることを特徴
    とする請求項1乃至請求項3記載のクラッチ式ねじ締め
    装置。
JP27250695A 1995-10-20 1995-10-20 クラッチ式ねじ締め装置 Pending JPH09109046A (ja)

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JP (1) JPH09109046A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102395448A (zh) * 2009-04-16 2012-03-28 株式会社东日制作所 转矩扳手
JP2013075349A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Makita Corp 電動工具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102395448A (zh) * 2009-04-16 2012-03-28 株式会社东日制作所 转矩扳手
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