JPH06245699A - 可塑性油脂組成物 - Google Patents

可塑性油脂組成物

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JPH06245699A
JPH06245699A JP5057970A JP5797093A JPH06245699A JP H06245699 A JPH06245699 A JP H06245699A JP 5057970 A JP5057970 A JP 5057970A JP 5797093 A JP5797093 A JP 5797093A JP H06245699 A JPH06245699 A JP H06245699A
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Shigeru Abe
茂 阿部
Shigeru Shoji
茂 東海林
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Tsukishima Foods Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ショートニング及びマーガリン類等の乳化食
品である可塑性油脂組成物のクリーミング性を向上させ
る。 【構成】 プロピレングリコールと油脂とをエステル交
換して得られる、プロピレングリコールジ脂肪酸エステ
ル含有油脂組成物を用いる。可塑性油脂組成物はプロピ
レングリコールジ脂肪酸エステルを全油脂量に対して6
重量%以上含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロピレングリコール
ジ脂肪酸エステルを含有する可塑性油脂組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ケーキ、ビスケット及びバタークリーム
等に用いられる、マーガリン、ショートニング等の可塑
性油脂組成物には、攪拌することで空気を抱き込むクリ
ーミング性が重要であり、このクリーミング性は油脂の
結晶型に影響されることがよく知られており、乳化剤の
検討、エステル交換による油脂の改質、異なる物性の油
脂を適宜ブレンドするなど、可塑性油脂組成物のクリー
ミング性の改良には種々の試みがなされている。
【0003】油脂とプロピレングリコール(以下はPG
と略記する)とのエステル交換で得られるプロピレング
リコール脂肪酸エステルは、原料となるPGにはOH基
が2個しかないため、モノエステルとジエステルが考え
られるが、ジエステルはすでにOH基が無くなっている
ので界面活性能力はなく、一種の油と考えられる(食品
用乳化剤と乳化技術、第101頁、衛生技術会編、19
79年)との記載がある。このように、モノエステルは
ケーキとかデザート類などの粉末起泡剤、液体ショート
ニング等の利用例があるが、ジエステルについては、そ
の利用例はみられない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、プロピ
レングリコールジ脂肪酸エステル(以下はPGジエステ
ルと略記する)について研究し、一定量以上のPGジエ
ステルを含有させることにより、クリーミング性に優れ
た可塑性油脂組成物を得ることができた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の可塑性油脂組成
物は、PGジエステルを全油脂量に対し6重量%(以下
単に%と略記する)以上含有することを特徴とするもの
である。6%未満ではクリーミング性に対する効果が得
られない。本発明の可塑性油脂組成物とは、ショートニ
ング又は油相と水相及び乳化剤からなる乳化食品であ
り、この乳化食品の乳化型は油中水型、水中油型のいず
れでもよく、必要に応じて糖類、呈味剤、乳製品等を使
用することができる。
【0006】本発明に用いられる油脂は、通常のショー
トニング、マーガリン等の可塑性油脂組成物に用いられ
る油脂であればよい。
【0007】本発明のPGジエステルは、(1)油脂と
PGとの混合物をアルカリ触媒の存在下でエステル交換
する、(2)脂肪酸とPGとの混合物をエステル化反応
することにより得られる。(1)の反応では、PGジエ
ステルの他にジグリセリド、モノグリセリド、プロピレ
ングリコールモノ脂肪酸エステル(以下PGモノエステ
ルと略記する)、遊離肪肪酸等の副生物が生成し、トリ
グリセリド及び未反応PGが残存する。この反応生成物
を脱酸、脱色、脱臭などの通常の精製工程により、前記
の副生物であるモノグリセリド、PGモノエステル、遊
離脂肪酸及び残存PGはほとんど除去される。この精製
工程だけではジグリセリドとトリグリセリドは除去され
ない。これらの副生物がPGジエステル中に混在してい
るものを以下PGジエステル含有油脂と称する。ジグリ
セリドの混在率は低く、本発明に悪影響はなく、トリグ
リセリドは油脂であるから特に除去する必要もない。本
発明は、(2)の反応で得られるPGジエステルを含有
する可塑性油脂組成物も含むものである。
【0008】得られたPGジエステル含有油脂を用いて
PGジエステルが全油脂量に対して6%以上含有するよ
うに油相を調製して、通常の製法、装置により本発明の
可塑性油脂組成物を得ることができる。
【0009】
【実施例】
実施例1 精製なたね油(ヨウ素価118、以下IVと記載する)
930gを100℃に加熱して保持し、水分を除去して
から、ナトリウムメトキシド4gを加え、10分間エス
テル交換を行った後に、PG70gを加え、更に10分
間エステル交換を継続した。次にリン酸30gを加えて
中和して反応を終了させ、常法にもとづき脱酸、脱色、
脱臭を行いPGジエステル含有油脂(これをAとし、以
下B〜Dも実験の組合せを示す)910gを得た。同様
の方法で、精製なたね硬化油(IV72、上昇融点36
℃)950gに対してPG50g(B)、精製パーム油
(IV52、上昇融点38℃)については、970gに
対してPG30g(C)、精製パーム油900gに対し
てPG100g(D)でそれぞれのPGジエステル含有
油脂(B〜D)を得た。これら4種類のPGジエステル
含有油脂の組成(%)、上昇融点(℃)を表1に示し
た。PGジエステル含有油脂の組成(%)はガスクロマ
トグラフィーを用いて測定した。表中の略号の説明は欄
外に記載した。(他の表でも同じ)
【0010】
【表1】
【0011】実施例2〜4 次に実施例1で得たPGジエステル含有油脂(A)を用
いてPGジエステル含有量が6%以上となるように油相
を調製し、60℃の加熱下で攪拌混合した後、小型パイ
ロットプラントを用いて急冷、混和してショートニング
を得た。実施例2はPGジエステル含有量が7%となる
ように、実施例3〜4はPGジエステル含有量が9%と
なるようにした配合である。実施例2〜4、その他の実
施例、比較例の油相は各温度での固体脂含量が同程度と
なるように調製した。実施例2〜4で得られたショート
ニングの配合及び組成(%)を表2に示した。
【0012】
【表2】
【0013】実施例5〜7 PGジエステル含有油脂の種類をかえてPGジエステル
の含有量が6%以上となるように調製した。実施例5は
Bを用いてPGジエステル含量が19%、実施例6はC
を用いてPGジエステル含量が26%、実施例7はDを
用いてPGジエステル含量が48%となるようにし、実
施例2〜4と同様にしてショートニングを得た。実施例
5〜7で得られたショートニングの配合及び組成(%)
を表2に示した。
【0014】比較例1 実施例1で得たPGジエステル含有油脂(A)を用いて
PGジエステル含有量が6%未満となるように油相を調
製して、実施例と同様にしてショートニングを得た。そ
の配合及び組成(%)は表3に示した。
【0015】
【表3】
【0016】比較例2〜5 比較例2〜3は、実施例3〜4のPGジエステル含有油
脂(A)をなたね油にかえたもので、比較例4〜5はジ
グリセリドを5%含有するように調製したもので、同様
にしてショートニングを得た。それらの配合及び組成
(%)は表3に示した。
【0017】実施例2〜7、比較例1〜5で得られたシ
ョートニングを25℃で2日間熟成した後、クリーミン
グ性を調べた。それらの結果を表4に示した。
【0018】
【表4】
【0019】クリーミング性の評価は次のように行っ
た。ショートニング300gをホバート製ミキサーを用
いてビーターにて中速で攪拌し、30分後のクリーミン
グ価を(数1)により計算し、330以下を×、330
〜350を△、350〜390を○、390以上を◎と
した。
【0020】
【数1】
【0021】表4に示したように、PGジエステルを含
有したショートニングはクリーミング性が良い結果とな
った。PGジエステル含有油脂の種類に関係なく、その
含有量が5%を超えると、含有量に比例してクリーミン
グ性の優れたショートニングが得られた。ジグリセリド
のクリーミング性への影響を考えて、ジグリセリド含有
量5%のものについて比較例4〜5で試験を行ったが、
クリーミング性への影響は見られなかった。
【0022】
【発明の効果】本発明の可塑性油脂組成物は、PGジエ
テスルを全油脂量に対し6%以上含有させることによ
り、従来のショートニング、マーガリン類等の可塑性油
脂組成物と比べて、優れたクリーミング性を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレングリコールジ脂肪酸エステル
    を全油脂量に対して6重量%以上含有する可塑性油脂組
    成物。
JP5057970A 1993-02-24 1993-02-24 可塑性油脂組成物 Expired - Fee Related JPH07114630B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009142275A1 (ja) * 2008-05-22 2009-11-26 株式会社ソリュース ムース状油脂組成物及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009142275A1 (ja) * 2008-05-22 2009-11-26 株式会社ソリュース ムース状油脂組成物及びその製造方法

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