JPH0624534Y2 - キーレス貸しロッカーの暗証番号表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、番号表示装置、特にキーを使用せずに解錠
できるキーレス貸しロッカーの暗証番号表示装置に関連
する。

従来の技術 現在では種々の形式の貸しロッカーが使用されている。
例えば、貸しロッカーの所定の位置に設けられた孔に硬
貨を投入するコインロッカーは駅、公園、スポーツクラ
ブ等種々の公共的な場所で広く使用されている。最近で
は、例えば、実開昭６１−１５５５６８号公報に示され
るように、硬貨制御式施錠装置に代わる数字式電子錠を
備えた貸しロッカーが開発されている。この数字式電子
錠は、各々スイッチを構成する複数の押し釦を所定の順
序で押圧したとき解錠信号が発生し、貸しロッカーの扉
を開けることができる。貸しロッカーの扉には、所定の
数字又は記号が付された押し釦を操作したとき、どの釦
が操作されたかを発光ダイオード（ＬＥＤ）又は液晶パ
ネル（ＬＣＤ）で数字表示する数字表示部が設けられて
いる。従って解錠できる暗証番号は数字表示部に表示さ
れる。この貸しロッカーは硬貨を使用しないキーレスロ
ッカーとして、ゴルフ場、スキー場等で使用されてい
る。

キーレスロッカーは、暗証番号を入力する複数のスイッ
チと、スイッチにより入力された暗証番号を記憶する記
憶手段と、記憶手段内に記憶された暗証番号と前記スイ
ッチにより入力された照合番号とを比較し暗証番号と照
合番号とが一致したとき一致信号を発生する比較手段
と、比較手段の一致信号で解錠する錠装置とを有する。

考案が解決しようとする問題点 ゴルフ場等のスポーツクラブで使用されているキーレス
貸しロッカーでは、利用者は貸しロッカーの記憶手段内
に記憶した暗証番号を自身で記憶していなければならな
い。暗証符号式キーレスロッカーを使用する場合、使用
者は暗証番号を忘却したり錯誤により誤認することがあ
る。このような場合、キーレス貸しロッカーに故障が無
く正常に作動している場合にも、キーレス貸しロッカー
が故障であると使用者が誤認し、管理者とのトラブル及
びロッカー製造メーカーへ苦情を提言することがある。
このような場合には使用者が正しい暗証番号を再認識で
きれば、トラブルは迅速に解決することが多い。しか
し、現在使用されているキーレス貸しロッカーでは正し
い暗証番号を表示する手段がなかった。

そこで、この考案では使用者に対して正しい暗証番号を
表示して再認識させることのできるキーレス貸しロッカ
ーの暗証番号表示装置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 この考案によるキーレス貸しロッカーの暗証番号表示装
置は、暗証番号を入力する複数のスイッチと、スイッチ
により入力された暗証番号を記憶する記憶手段と、記憶
手段内に記憶された暗証番号とスイッチにより入力され
た照合番号とを比較し暗証番号と照合番号とが一致した
ときに一致信号を発生する比較手段と、比較手段の一致
信号により解錠される錠装置と、スイッチが操作された
ときに操作したスイッチの番号を表示する表示装置と、
錠装置を解錠するシリンダ錠装置とを有する。このキー
レス貸しロッカーでは、シリンダ錠装置に隣接して手動
解錠スイッチを設け、手動解錠スイッチはシリンダ錠装
置がマスターキーにより手動で解錠されたときに読出し
信号を発生し、手動解錠スイッチの読出し信号により記
憶手段内に記憶された暗証番号が表示装置に表示され
る。

作用 シリンダ錠装置がマスターキーにより解錠されて手動解
錠スイッチが作動されると、手動解錠スイッチから読出
し信号が発生する。この読出し信号により記憶手段内に
記憶された暗証番号が表示装置に表示される。このた
め、マスターキーの所持者が表示装置上に暗証番号を表
示させることができるので、使用者に対して正しい暗証
番号を表示して再認識させることができる。

実施例 以下、この考案の実施例を第１図〜第５図について説明
する。

まず、第１図に示すように、貸しロッカー用表示装置
は、ロッカー本体１に回動可能に取付けられた扉２に複
数のスイッチ３を取付け、複数のスイッチ３を所定の順
序で操作したとき、第４図に示すシリンダ錠３４の錠装
置７が解錠する構成を有し、扉２に取付られた電気的表
示部４にスイッチ３の作動が表示される。扉２には、扉
２の開閉時に使用者が手で把持するハンドル５、カード
８（第３図）の有無を確認するカード確認窓６及びキー
で作動されるシリンダ錠３４の錠装置７が設けられる。
スイッチ３は、１枚のボードに取付けられた公知の接触
式又は非接触式スイッチが使用される。

スイッチ３は、第２図に示すように、ＣＰＵ又はマイク
ロコンピューター等のＩＣで構成されるシリンダ錠３４
の錠装置７の制御装置１０に接続される。制御装置１０
は、図示しないが、スイッチ３により入力された暗証番
号を記憶する記憶手段と、この記憶手段内に記憶された
暗証番号とスイッチ３により入力された照合番号とを比
較し暗証番号と照合番号とが一致したとき一致信号を発
生する比較手段とを有する。この比較手段の一致信号
は、パルスを形成する微分回路１１に供給され、トラン
ジスタ等のスイッチング素子で構成される駆動回路１２
を介してシリンダ錠３４の錠装置７を作動するソレノイ
ド１３に供給される。

制御装置１０には扉２の裏面に取付られたカード挿入口
９（第３図）にカードが挿入されたとき作動されるカー
ドスイッチ１４と、シリンダ錠３４の錠装置７がマスタ
ーキー２９（第４図）で操作されたとき、シリンダ錠３
４に取付けられた回動アーム7aで作動される手動解錠ス
イッチ１５と、電気表示部４で数字等の符号を表示する
ＬＣＤ（液晶表示）の液晶表示板１６と、液晶表示板１
６を照明するバックライト１７に電流を供給する駆動回
路１８と、駆動回路１８で電流が供給されかつカード確
認窓６の周囲を照明するカード照明部１９と、バックア
ップ回路を含むイニシャルリセット回路２０と、電圧監
視回路２１と、システムクロック２２と、記憶制御スイ
ッチ２３を含む複数のモード設定用スイッチ２４と、扉
２に取付けられたハンドル５で回動されるラッチ２８
（第４図）が係止位置又は非係止位置にあるか否かを検
出するラッチスイッチ２５と、スイッチ３を押圧したと
き音声を生ずるブザー２６とが接続される。

液晶表示板１６は第５図に示すようにバックライト１７
の前部に固定されかつ制御装置１０に接続される。バッ
クライト１７は第６図に示すように複数の発光装置３
１、３２を有する。発光装置３１は、例えば、緑色光Ｌ
ＥＤであり、発光装置３２は赤色光ＬＥＤである。これ
らの発光装置３１、３２は個別に又は同時に点灯又は消
灯できる。

イニシャルリセット回路２０には図示しないイニシャル
リセットスイッチが設けられると共に、バックアップ用
電源２７が接続される。バックアップ用電源２７は、カ
ードがカード挿入口に挿入されたとき、カードスイッチ
１４のオン信号で制御装置１０から充電され、外部電源
からの制御装置１０への電力が遮断されたとき制御装置
１０内の記憶手段は、バックアップ用電源２７から電力
が供給され記憶を保持する。

第４図に示すように、ラッチ２８は扉２に取付けられた
軸３３に回転可能に軸着されかつ軸３３はハンドル５に
連結される。ラッチ２８の回動時には、ラッチ２８は扉
２の孔2aに対し入出する。錠装置７はマスターキー２９
で操作可能なシリンダ錠３４と、シリンダ錠２３の操作
時に作動される手動解錠スイッチ１５と、マスターキー
２９の操作によりシリンダ錠３４を介してラッチ２８に
係止してラッチ２８の回動を阻止するロック位置〔第４
図（Ｃ）〕及びラッチ２８との係止が解除されるアンロ
ック位置〔第４図（Ｂ）〕間で移動可能なロッド３５
と、ロッド３５に連結されかつロッド３５を電気的に作
動するソレノイド１３と、ラッチ２８に隣接して配置さ
れかつラッチ２８の係止及び係止解除状態を検出するラ
ッチスイッチ２５が設けられる。

上記構成において、使用者がハンドル５を操作して、解
錠状態の扉２を開き、扉２の内側に設けられたカード挿
入口９にカード８を挿入すると（第３図）、カードスイ
ッチ１４がオンとなる。この状態ではカード８はカード
確認窓６を通じて外部から観察することができる。次
に、複数のスイッチ３を所定の順序で押圧して暗証番号
を制御装置１０に供給すると、ＲＡＭ等で構成された制
御装置１０内の一時的記憶手段はこの暗証番号を記憶す
る。その間暗証番号は電気表示部４で表示される。暗証
番号の入力が完了したとき、スイッチ３の何れかを押圧
して、制御装置１０内の記憶手段内に記憶を完了する。
この状態でハンドル５を第４図（Ｃ）の係止位置に回転
するとラッチスイッチ２５の信号により、制御装置１０
は微分回路１１及び駆動回路１２を通じてソレノイド１
３を作動し、ラッチ２８と係止する上方の係止位置にロ
ッド３５を移動して扉２を施錠する。

次に、使用者が参照番号をスイッチ３で入力すると、こ
の入力信号は制御装置１０内の比較手段で比較される。
入力された参照番号と暗証番号とが一致すると、比較手
段は出力を発生して、微分回路１１及び駆動回路１２を
通じてソレノイド１３を作動し、ラッチ２８との係合が
解除される下方の非係止位置にロッド３５を移動して錠
機構７を解錠する〔第４図（Ｂ）〕。

この考案では、制御装置１０がマスターキー２９を使用
して手動解錠スイッチ１５の作動により発生した読出し
信号を受けたとき、制御装置１０の記憶手段内に記憶さ
れた暗証番号が液晶表示板１６に表示される。即ち、手
動解錠スイッチ１５がオンとなったとき、その読出し信
号が制御装置１０に送出される。この読出し信号により
制御装置１０は液晶表示板１６に正しい暗証番号を表示
する。その後、スイッチ３のうち何れかが操作されたと
き、システムロック２２の信号を計数して一定時間経過
したとき、マスターキー２９を使用して手動解錠スイッ
チ１５が再び施錠位置に切り換えられたとき、又は制御
装置１０への電源が遮断されたときに、液晶表示板１６
上の正しい暗証番号の表示は停止される。

考案の効果 以上のように、この考案のキーレス貸しロッカーの暗証
番号表示装置では、シリンダ錠装置がマスターキーによ
り解錠されて手動解錠スイッチが作動されたときに、記
憶手段内に記憶された暗証番号が表示装置に表示される
ので、マスターキーの所持者（ロッカーの管理者）のみ
が暗証番号を表示することができる。したがって、マス
ターキーを所持しない第三者がシリンダ錠装置及び手動
操作スイッチを操作してロッカーを解錠することはでき
ないから、防盗性を著しく向上することができる。ま
た、ロッカーの使用者が暗証番号を忘却又は錯誤により
誤認した培地、ロッカーの管理者により暗証番号を表示
装置に表示して正しい暗証番号を使用者に再確認させ又
は使用者による暗証番号の誤認を確認できる。このた
め、ロッカーの使用者をロッカーの管理者とのトラブル
を防止できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は貸しロッカーの正面図、第２図は貸しロッカー
の錠装置及び液晶表示装置を制御する電気回路を示すブ
ロック図、第３図はカード挿入口の斜視図、第４図は錠
装置の斜視図、第５図は貸しロッカーに使用する液晶表
示用照明装置の斜視図、第６図はこの正面図である。 １……ロッカー本体、２……扉、３……スイッチ、４…
…電気的表示部、７……錠装置、１０……制御装置、１
５……手動解錠スイッチ、１６……液晶表示板、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】暗証番号を入力する複数のスイッチと、ス
   イッチにより入力された暗証番号を記憶する記憶手段
   と、記憶手段内に記憶された暗証番号とスイッチにより
   入力された照合番号とを比較し暗証番号と照合番号とが
   一致したときに一致信号を発生する比較手段と、比較手
   段の一致信号により解錠される錠装置と、スイッチが操
   作されたときに操作したスイッチの番号を表示する表示
   装置と、錠装置を解錠するシリンダ錠装置とを有するキ
   ーレス貸しロッカーにおいて、 シリンダ錠装置に隣接して手動解錠スイッチを設け、手
   動解錠スイッチはシリンダ錠装置がマスターキーにより
   手動で解錠されたときに読出し信号を発生し、手動解錠
   スイッチの読出し信号により記憶手段内に記憶された暗
   証番号が表示装置に表示されることを特徴とするキーレ
   ス貸しロッカーの暗証番号表示装置。