JPH06242166A - 表面電位センサ - Google Patents

表面電位センサ

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JPH06242166A
JPH06242166A JP5030515A JP3051593A JPH06242166A JP H06242166 A JPH06242166 A JP H06242166A JP 5030515 A JP5030515 A JP 5030515A JP 3051593 A JP3051593 A JP 3051593A JP H06242166 A JPH06242166 A JP H06242166A
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JP
Japan
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circuit
tuning fork
output signal
surface potential
voltage
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JP5030515A
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English (en)
Inventor
Tooru Takekado
徹 竹門
Kazuo Mochizuki
一夫 望月
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、回路の簡略化,小型化が可能で、
かつ、取り付け距離の依存性を無せる表面電位センサを
提供する。 【構成】 本発明は、圧電音叉30,検知電極4を用い
たセンサ部5と、音叉駆動回路15と、センサ部5の検
知電極4に接続されたプリアンプ回路12と、増幅回路
と、同期検波回路17と、積分回路18と、トランスを
用いた高圧増幅回路19とを有し、圧電音叉30,検知
電極4,プリアンプ回路12,増幅回路,同期検波回路
17,積分回路18,高圧増幅回路19の一次側及びト
ランスを用いた電源回路21の2次側及びそのシールド
を電源からフローティングさせ、かつ、高圧増幅回路1
9の発生電圧を少なくともセンサ部5のコモングランド
に帰還させた。この構成により、センサ部の取り付け距
離の依存性が無くなりその取り付け精度を緩和できると
ともに、回路の簡略化,小型化をも図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面電位センサに関
し、より詳しくは、複写機,プリンター等の帯電ドラム
の電位測定に好適な表面電位センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機,プリンター等の帯電ドラ
ムの電位測定に用いられる表面電位センサとして、図1
7に示すものが知られている。
【0003】同図に示す表面電位センサは、圧電素子2
を取り付けた音叉3と、音叉3の近傍に配置した検知電
極4とを有するセンサ部5と、検知電極4で検知した交
流信号をインピーダンス変換するインピーダンス変換回
路102と、このインピーダンス変換回路102の出力
信号を増幅するプリアンプ回路103と、プリアンプ回
路103の出力信号をフォトカプラを用いたアイソレー
タ104を介して取り込むとともに、前記音叉3を駆動
する音叉駆動回路105からマルチバイブレータ回路1
06を経て送られてくる検波用の信号により前記音叉3
からの信号を同期検波する同期検波回路107と、同期
検波回路107の出力信号を平滑する積分回路108
と、この積分回路108の出力信号を昇圧する高電圧増
幅回路109と、高電圧増幅回路109で昇圧された信
号を出力信号として送出する出力回路110と、前記各
回路要素に電力を供給する電源回路111とを具備して
いる。
【0004】また、前記高圧増幅回路109で昇圧され
た信号を、帰還電圧Vfとして前記センサ部5,インピ
ーダンス変換回路102,プリアンプ回路103,アイ
ソレータ104,音叉駆動回路105,電源回路111
のコモングランドに帰還している。
【0005】前記アイソレータ104の2次側,マルチ
バイブレータ回路106,同期検波回路107,積分回
路108,高圧増幅回路109,出力回路110は各々
接地されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た表面電位センサの場合、プリアンプ回路103の出力
信号はフォトカプラを用いたアイソレータ104を介し
て同期検波回路107に入力するようにしているので、
図18に示すように前記出力信号は被測定電位と帰還電
圧との差電位に比例した振幅の交流信号となり、コモン
電位が基準にならない。このため、マルチバイブレータ
回路106を設け同期検波回路107の出力波形を制御
しなければならない。即ち、マルチバイブレータ回路1
06は、基準点(0V)を得るために使用するものであ
る。また、マルチバイブレータ回路106は、音叉駆動
回路105を電源アースからフロートさせるためにも使
用している。
【0007】また、前記プリアンプ回路と同期検波回路
の間のアイソレータ104は、これらの間を絶縁し、前
記センサ部5を電源からフロートさせるためのものであ
る。
【0008】この結果、従来の表面電位センサの場合、
アイソレータ104,マルチバイブレータ回路106を
用いることが必要となり回路が複雑化し小型化できない
という問題があった。また従来の表面電位センサの場
合、オフセット等の補正が難かしいという問題もあっ
た。
【0009】また、表面電位センサは、図19に示すよ
うに、複写機等の感光体ドラム150の表面電位を非接
触で測定するものであるが、検知電極4上に誘起される
電荷の量をチョッパー部151により変化させて交流信
号を得ている。
【0010】この場合、図20に等価的に示すように、
検知電極4と感光体ドラム150との対向距離をD,検
知電極4の実効面積をS,交流信号の周波数をfとする
とき等価回路の静電容量Cは、C=C0 (1+αsin
ωt),C0 =ε(S/D)となって、対向距離Dによ
って出力が変わってしまい、高い取付け精度が要求され
るという問題もあった。
【0011】そこで、本発明は、回路の簡略化,小型化
が可能で、かつ、距離依存性が無く取り付け精度を緩和
できる表面電位センサを提供することを目的とするもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電音叉及び
検知電極を有するセンサ部を備えた表面電位センサにお
いて、前記圧電音叉を駆動する音叉駆動回路と、前記検
知電極で受けた交流信号をインピーダンス変換するイン
ピーダンス変換回路と、インピーダンス変換回路の出力
を増幅する増幅回路と、前記音叉駆動回路からの信号で
前記検知電極からの信号を同期検波する同期検波回路
と、この同期検波回路の出力を平滑する積分回路と、積
分回路の出力を昇圧するトランスを用いた高圧増幅回路
とを有し、前記圧電音叉,検知電極,インピーダンス変
換回路,増幅回路,同期検波回路,積分回路,高圧増幅
回路の一次側及び電源供給用のトランスを用いた電源回
路の2次側及びそのシールドを電源からフローティング
させるとともに、前記高圧増幅回路の発生電圧を少なく
とも前記センサ部のコモングランドに帰還させたもので
ある。
【0013】
【作用】上述した構成の表面電位センサによれば、高圧
増幅回路及び電源回路に使用されるトランスの一次側と
二次側との絶縁を利用して、前記圧電音叉,検知電極,
インピーダンス変換回路,増幅回路,同期検波回路,積
分回路,トランスを用いた高圧増幅回路の一次側及び電
源供給用のトランスを用いた電源回路の2次側及びその
シールドを電源からフローティングさせているので、ア
イソレータや同期信号を発生させるマルチバイブレータ
等を使用する必要がなくなり、回路構成を簡略化,小型
化を図れる。
【0014】また、前記高圧増幅回路の発生電圧を、少
なくとも前記センサ部のコモングランドに帰還させてい
るので、測定対象物の電位とセンサ部との電位差をゼロ
にすることができ、この結果、センサ部の取り付けの際
に距離依存性を無くすことができる。
【0015】
【実施例】図1,図2に示す表面電位センサ1は、圧電
素子2を取り付けた音叉3からなる圧電音叉30、圧電
素子2により励振駆動されるチョッパー部25、検知電
極4を有するセンサ部(プローブ)5と、前記検知電極
4で検知した交流信号をインピーダンス変換するインピ
ーダンス変換回路12と、このインピーダンス変換回路
12の出力信号を増幅する増幅回路13と、前記圧電素
子2をチョッパー部25の自己共振周波数(約700H
z)で駆動する音叉駆動回路15と、この音叉駆動回路
15からの信号で前記検知電極3からの信号を同期検波
する同期検波回路17と、この同期検波回路17の出力
を積分増幅する積分回路18と、積分回路18の出力
(0乃至約10V)を高電圧(0乃至−1000V)に
昇圧するトランスT2 を用いた高圧増幅回路19と、高
圧増幅回路19からの帰還電圧Vf(0乃至−1000
V)を0乃至5Vの電圧に分圧し、かつ、低インピーダ
ンス化して出力信号として送出する出力回路20と、前
記各回路要素に電力を供給する電源回路21とを具備し
ている。この電源回路21の2次側はコモングランド
(フローティンググランド)に対して+,−両極性のフ
ローティング電源となっている。
【0016】前記圧電音叉30,検知電極4,インピー
ダンス変換回路12,増幅回路13,音叉駆動回路1
5,同期検波回路17,積分回路18,高圧増幅回路1
9の一次側及び電源供給用のトランスT1 を用いた電源
回路21の2次側及びこれらのシールドを電源からフロ
ーティングさせている。
【0017】また、前記高圧増幅回路19の発生電圧V
fを、前記センサ部5,増幅回路13,音叉駆動回路1
5,同期検波回路17,積分回路18,高圧増幅回路1
9のトランスT2 の一次側、電源供給用のトランスT1
を用いた電源回路21の2次側、チョッパー部25及び
シールド等に帰還させフィードバック制御を行うように
なっている。
【0018】上述した表面電位センサ1の作用を以下に
説明する。
【0019】この表面電位センサ1によれば、図2に概
略的に示すように、検知電極4,チョッパー部25,ケ
ース30aのコモングランド(COM)に、高圧増幅回
路19の発生電圧Vfを帰還させている。
【0020】例えば、図3に示すように、測定電位E=
500Vとすると、高圧増幅回路19により電位差がゼ
ロになるように、発生電圧(帰還電圧)Vf=500V
とする。チョッパー部25の駆動電圧が±12Vだとす
ると、コモングランドに500V重畳され、入力電圧の
アース部から見るとチョッパー部25の駆動電圧が50
0±12V,コモングランドが500Vとなる(このた
め、電源回路21の一次側と、検知電極4,チョッパー
部25,ケース30aとを絶縁する必要がある)。
【0021】即ち、図3乃至図6に示すように、帯電体
ドラム150に対する測定電位をEとし、図3乃至図6
において記号+,−は一定の電荷密度を表しこれに対応
して一本の電気力線が生じるものとすると、出力信号b
が表れないのは図3に示すようにチョッパー部25が停
止し検知電極4上の電荷が定常状態になっている場合
と、図6に示すように圧電音叉30のケース30aに電
圧E1 =帰還電圧Vfが印加され、検知電極4自体が測
定電位Eと同電位となっている(電気力線が発生せず、
センサ部5自体が帯電体ドラム150の測定部位と同一
極性、同一電荷密度となっている)場合である。この結
果、検知電極4の帯電体ドラム150に対する取り付け
位置の距離依存性を無くすことができる。
【0022】一方、チョッパー部25が動作した図4に
示す状態では帯電体ドラム150の電荷との均衡を図る
ため接地側から検知電極4に電子の移動が生じ検知電極
4から接地に向けて電流i1 が流れる。また、図5に示
すチョッパー部25の状態では、検知電極4から接地に
向けて電子が流出し接地側から検知電極4に向けて電流
i2 が流れる。
【0023】次に、前記表面電位センサ1の各部の信号
と波形との関係について図7乃至図12をも参照して説
明する。
【0024】前記音叉駆動回路15からの駆動信号(駆
動パルス)をa、検知電極4からインピーダンス回路1
2を経て出力される出力信号をb、増幅回路13の出力
信号をc、同期検波回路17の出力信号をd、積分回路
18の出力信号をe、高圧増幅回路19の出力信号を
f、出力回路20の出力信号をgとして以下の説明を行
う。
【0025】前記音叉駆動回路15から圧電素子2に図
7に示す駆動信号aを送り圧電素子2を駆動すると、図
6に示す電位E1 〈帯電体ドラム150に対する測定電
位Eのときには、図7に示すように、検知電極4から正
弦波状の出力信号bが出力され、この出力信号bは前記
増幅回路13で反転増幅されて図7に示すコモングラン
ドを基準とする出力信号cとなり、さらに、この出力信
号cは同期検波回路17において前記音叉駆動回路15
からの駆動信号aにより同期検波され図7に示すコモン
グランドを基準とする出力信号dとなる。
【0026】また、図6に示す電位E1 〉帯電体ドラム
150に対する測定電位Eのときには、図9に示すよう
に、検知電極4から上述した場合と逆極性の正弦波状の
出力信号bが出力され、この出力信号bは前記増幅回路
13で反転増幅されて図8に示すコモングランドを基準
とする出力信号cとなり、さらに、この出力信号cは同
期検波回路17において前記音叉駆動回路15からの駆
動信号aにより同期検波され図7に示すコモングランド
を基準とする上述した場合とは逆極性の出力信号dとな
る。
【0027】一方、図6に示す電位E1 =帯電体ドラム
150に対する測定電位Eのときには、図8に示すよう
に、前記音叉駆動回路15から圧電素子2に図8に示す
駆動信号aを送り圧電素子2を駆動した場合、出力信号
bには一定レベルの直流バイアス分のみが出力され、交
流出力はない。
【0028】次に、前記出力信号dを前記積分回路18
のオペアンプA2 を用いて積分した場合、図10に示す
ように、出力信号dに含まれる直流分はコモングランド
を基準に比較増幅され、積分回路18の出力信号eは、
前記出力信号dに含まれる直流成分のコモングランドに
対するわずかな変化幅±Vs でフル出力となる。例え
ば、オペアンプA2 の直流増幅度が105 であるとすれ
ば、変化幅Vs が+1mV又は−1mVで、−10V又
は+10Vとなる。
【0029】次に、図11に示すように、前記出力信号
eを前記高圧増幅回路19に入力すると、高圧増幅回路
19の出力信号fは図12に示すようにコモングランド
と最大電圧+VE との間で0〜−1000Vに至るまで
直線的に変化し、また、この出力信号fを取り込む出力
回路20の出力信号gは図13に示すように、出力信号
fの−1000Vからグランドに至る変化に対して5V
からグランドレベルまで直線的に変化する。但し、前記
前記出力信号eはコモングランド基準の電圧でフローテ
ィングであり、前記出力信号fはグランド基準である。
【0030】前記変化幅Vs が、0から1mVに変化し
たとき、前記出力信号fの電圧Vfは0から〜−100
0Vに変化することになり、この電圧Vfを帰還電圧V
fとしてコモングランドに帰還する。
【0031】前記変化幅Vs が1mV変化するために必
要な測定電位Eと、帰還電圧Vfとの差は非常に小さい
(センサ部5の検出感度によって定まる)。従って、測
定電位Eと、帰還電圧Vfとに差が生じた場合、帰還電
圧Vfは0から〜−1000Vの間で測定電位E−帰還
電圧Vfが略ゼロになるように動作する。
【0032】次に、図11に示すように、前記出力信号
fを抵抗を介して分圧検出することにより、オペアンプ
A3 から前記帰還電圧Vfに比例した出力信号gが出力
され、この出力信号gは帰還電圧Vfの値を間接的に示
すことになる。
【0033】次に、オフセットを考慮した表面電位セン
サ1の動作を説明する。
【0034】上述した実施例では、センサ部5の出力信
号が理想的な場合について説明したが、測定電位E=帰
還電圧Vfのとき、センサ部5の出力信号はない。
【0035】しかしながら、実際にはE=Vfでわずか
なノイズが現われ、出力信号dは一定の全波波形を現
す。この全波波形は、当然直流成分を含むため、初期的
に(E=Vf)、従って図14に示す可変抵抗VR1 に
よって基準レベルの設定を行っている。前記積分回路4
0の基準を出力信号dの直流分に合わせ込む必要が生じ
る。
【0036】次に、前記表面電位センサ1の具体的回路
例を図14乃至図16を参照して説明する。
【0037】この表面電位センサ1は、圧電素子2を取
り付けた音叉3からなる圧電音叉30,チョッパー部2
5,検知電極4を有するセンサ部5と、検知電極4で検
知した交流信号をインピーダンス変換するインピーダン
ス変換回路12と、このインピーダンス変換回路12の
出力信号bを増幅する増幅回路13と、前記圧電音叉3
0の圧電素子2を駆動する音叉駆動回路15と、この音
叉駆動回路15からの信号で前記検知電極3からの信号
を同期検波する同期検波回路17と、この同期検波回路
17の出力を平滑する積分回路18と、積分回路18の
出力を昇圧するトランスT2 を用いた高圧増幅回路19
と、高圧増幅回路19で昇圧された信号を出力信号とし
て送出する出力回路20と、前記各回路要素に電力を供
給するトランスT1 を用いた電源回路21とを具備して
いる。
【0038】音叉駆動回路15は、オペアンプA1 を具
備し、パルス状の駆動信号aを前記圧電素子2へ供給す
るとともに、ダイオードD1 ,FET1 を介して駆動信
号aを同期検波回路17のオペアンプA6 に送るように
なっている。
【0039】インピーダンス変換回路12は、図16に
示すように、FET4 を用いたソースフォロワで構成さ
れ、このインピーダンス変換回路12により検知電極4
の検知信号が低インピーダンスの出力信号bとして出力
される。
【0040】出力信号bは、オペアンプA3 ,A5 を用
いた増幅回路13により反転増幅され出力信号cとなっ
て同期検波回路17に送られるようになっている。
【0041】同期検波回路17は、オペアンプA6 を具
備し、増幅回路13からの出力信号cを、音叉駆動回路
15からダイオードD1 ,FET1 を介して送られてく
る駆動信号aを用いて同期検波して出力信号dとして積
分回路18に送るようになっている。
【0042】積分回路18は、オペアンプA2 ,抵抗R
20及びコンデンサC13の帰還回路を具備し、前記出力信
号dを積分して出力信号eとして送出するようになって
いる。
【0043】高圧増幅回路19は、保護用ダイオードD
2 、トランジスタTr、トランスT2 、このトランスT
2 の一次巻線に接続したスイッチング動作用のFET2
、このFET2 をスイッチング駆動するICを用いた
発振回路31、前記トランスT2 の二次巻線に接続した
ダイオードD6 乃至D9 のブリッジ接続からなる整流回
路32を具備し、前記出力信号eをトランスT2 で昇圧
し整流回路32により整流して高圧の出力信号fを出力
回路20へ送るようになっている。
【0044】前記出力回路20は、オペアンプA7 ,抵
抗R25,コンデンサC19の並列回路からなる帰還回路を
具備し、図13に示すような出力信号gを送出するよう
になっている。
【0045】前記電源回路21は、レギュレータ1 を具
備する入力回路と、ICを用いた発振回路33と、この
発振回路33によりスイッチング駆動されるFET3
と、このFET3 が一次巻線に接続されたトランスT1
と、このトランスT1 の二次巻線側に接続したダイオー
ドD10乃至D13のブリッジ接続からなる整流回路34
と、レギュレータ3 ,レギュレータ4 ,ツェナーダイオ
ードZD2 ,ZD3 ,ダイオードD3 ,D4 等を具備す
る平滑回路35とを具備している。
【0046】前記高圧増幅回路19の発生電圧Vfを、
抵抗R31又はこの抵抗R31の両端子を短絡するジャンパ
ー線を介してこの高圧増幅回路19の一次側、即ち、コ
モングランド(フローティンググランド)へ帰還してい
る。
【0047】また、前記高圧増幅回路19の発生電圧V
fを、前記電源回路21のトランスT1 の二次巻線、線
分回路18のオペアンプA6 、音叉駆動回路15のオペ
アンプA1 、同期検波回路17のオペアンプA5 、増幅
回路13のオペアンプA3 ,A4 ,A5 、圧電音叉30
のケース30aへ各々帰還している。
【0048】このようにすることにより、感光体ドラム
150の電位と検知電極4,チョッパー部25及びケー
ス30aとの電位差をゼロにすることができる。
【0049】また、前記電源回路21のトランスT1 ,
高圧増幅回路19のトランスT2 の各一次巻線,二次巻
線間の絶縁を利用して、電源回路21の一次側と、圧電
音叉の30のチョッパー部25,ケース30a及び圧電
素子2,検知電極4,インピーダンス変換回路12,プ
リアンプ回路13,同期検波回路17,積分回路18,
高圧増幅回路19の一次側,シールド等とをフローティ
ングさせている。
【0050】これにより、フォトカプラ等の絶縁部材が
不要となるとともに、マルチバイブレータを使用して波
形の基準点を作る必要も無くなり、回路構成の簡略化,
小型化を図ることができる。
【0051】本発明は、上述した実施例の他、その要旨
の範囲内で種々の変形が可能である。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、上述した
構成としたことにより、センサ部の取り付け距離の依存
性を無くせるとともに、回路構成の簡略化、小型化を図
ることができる表面電位センサを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面電位センサの実施例の構成を示す
ブロック図
【図2】本実施例の表面電位センサの構成を示すブロッ
ク図
【図3】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作を示す説明図
【図4】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作を示す説明図
【図5】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作を示す説明図
【図6】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作を示す説明図
【図7】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作に伴う各部の波形図
【図8】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作に伴う各部の波形図
【図9】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作に伴う各部の波形図
【図10】本実施例の表面電位センサにおける積分回路
の入出力特性を示す波形図
【図11】本実施例の表面電位センサにおける高圧増幅
回路及び出力回路の回路図
【図12】本実施例の表面電位センサにおける高圧増幅
回路の動作を示す波形図
【図13】本実施例の表面電位センサにおける出力回路
の動作を示す波形図
【図14】本実施例の表面電位センサの具体例を示す回
路図
【図15】本実施例の表面電位センサの具体例を示す回
路図
【図16】本実施例の表面電位センサのインピーダンス
変換回路の波形図
【図17】従来の電位センサのブロック図
【図18】従来の電位センサにおけるプリアンプ回路の
出力信号を示す波形図
【図19】表面電位センサのセンサ部の概略構成図
【図20】表面電位センサのセンサ部の等価回路図
【符号の説明】
1 表面電位センサ 2 圧電素子 3 音叉 4 検知電極 5 センサ部 12 インピーダンス変換回路 13 増幅回路 17 同期検波回路 18 積分回路 19 高圧増幅回路 20 出力回路 21 電源回路 30 圧電音叉
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 表面電位センサ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面電位センサに関
し、より詳しくは、複写機,プリンター等の帯電ドラム
の電位測定に好適な表面電位センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機,プリンター等の帯電ドラ
ムの電位測定に用いられる表面電位センサとして、図1
7に示すものが知られている。
【0003】同図に示す表面電位センサは、圧電素子2
を取り付けた音叉3と、音叉3の近傍に配置した検知電
極4とを有するセンサ部5と、検知電極4で検知した交
流信号をインピーダンス変換するインピーダンス変換回
路102と、このインピーダンス変換回路102の出力
信号を増幅するプリアンプ回路103と、プリアンプ回
路103の出力信号をフォトカプラを用いたアイソレー
タ104を介して取り込むとともに、前記音叉3を駆動
する音叉駆動回路105からマルチバイブレータ回路1
06を経て送られてくる検波用の信号により前記音叉3
からの信号を同期検波する同期検波回路107と、同期
検波回路107の出力信号を平滑する積分回路108
と、この積分回路108の出力信号を昇圧する高電圧増
幅回路109と、高電圧増幅回路109で昇圧された信
号を出力信号として送出する出力回路110と、前記各
回路要素に電力を供給する電源回路111とを具備して
いる。
【0004】また、前記高圧増幅回路109で昇圧され
た信号を、帰還電圧Vfとして前記センサ部5,インピ
ーダンス変換回路102,プリアンプ回路103,アイ
ソレータ104,音叉駆動回路105,電源回路111
のコモングランドに帰還している。
【0005】前記アイソレータ104の2次側,マルチ
バイブレータ回路106,同期検波回路107,積分回
路108,高圧増幅回路109,出力回路110は各々
接地されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た表面電位センサの場合、プリアンプ回路103の出力
信号はフォトカプラを用いたアイソレータ104を介し
て同期検波回路107に入力するようにしているので、
図18に示すように前記出力信号は被測定電位と帰還電
圧との差電位に比例した振幅の交流信号となり、コモン
電位が基準にならない。このため、マルチバイブレータ
回路106を設け同期検波回路107の出力波形を制御
しなければならない。即ち、マルチバイブレータ回路1
06は、基準点(0V)を得るために使用するものであ
る。また、マルチバイブレータ回路106は、音叉駆動
回路105を電源アースからフロートさせるためにも使
用している。
【0007】また、前記プリアンプ回路と同期検波回路
の間のアイソレータ104は、これらの間を絶縁し、前
記センサ部5を電源からフロートさせるためのものであ
る。
【0008】この結果、従来の表面電位センサの場合、
アイソレータ104,マルチバイブレータ回路106を
用いることが必要となり回路が複雑化し小型化できない
という問題があった。また従来の表面電位センサの場
合、オフセット等の補正が難かしいという問題もあっ
た。
【0009】また、表面電位センサは、図19に示すよ
うに、複写機等の感光体ドラム150の表面電位を非接
触で測定するものであるが、検知電極4上に誘起される
電荷の量をチョッパー部151により変化させて交流信
号を得ている。
【0010】この場合、図20に等価的に示すように、
検知電極4と感光体ドラム150との対向距離をD,検
知電極4の実効面積をS,交流信号の周波数をfとする
とき等価回路の静電容量Cは、C=C0 (1+αsin
ωt),C0 =ε(S/D)となって、対向距離Dによ
って出力が変わってしまい、高い取付け精度が要求され
。従って、センサ部そのものが、被測定電位と同電位
になるように動作させる方式が考案されたが、高圧増幅
器を備え、この出力をセンサ部に帰還させる回路構成を
持つことから、回路の複雑化,大型化,高コスト化の問
題があった。
【0011】そこで、本発明は、回路の簡略化,小型化
が可能で、かつ、距離依存性が無く取り付け精度を緩和
できる表面電位センサを提供することを目的とするもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電音叉及び
検知電極を有するセンサ部を備えた表面電位センサにお
いて、前記圧電音叉を駆動する音叉駆動回路と、前記検
知電極に接続されたプリアンプ(前置増幅)回路と、プ
リアンプ回路の出力を増幅する増幅回路と、前記音叉駆
動回路からの信号で前記検知電極からの信号を同期検波
する同期検波回路と、この同期検波回路の出力を平滑す
る積分回路と、積分回路の出力を昇圧するトランスを用
いた高圧増幅回路とを有し、前記圧電音叉,検知電極,
プリアンプ回路,増幅回路,同期検波回路,積分回路,
高圧増幅回路の一次側及び電源供給用のトランスを用い
た電源回路の2次側及びそのシールドを電源からフロー
ティングさせるとともに、前記高圧増幅回路の発生電圧
を前記センサ部のコモングランドに帰還させたものであ
る。
【0013】
【作用】上述した構成の表面電位センサによれば、高圧
増幅回路及び電源回路に使用されるトランスの一次側と
二次側との絶縁を利用して、前記圧電音叉,検知電極,
プリアンプ回路,増幅回路,同期検波回路,積分回路,
トランスを用いた高圧増幅回路の一次側及び電源供給用
のトランスを用いた電源回路の2次側及びそのシールド
接地ラインからフローティングさせているので、アイ
ソレータや同期信号を発生させるマルチバイブレータ等
を使用する必要がなくなり、回路構成を簡略化,小型化
を図れる。
【0014】また、前記高圧増幅回路の発生電圧を、少
なくとも前記センサ部のコモングランドに帰還させてい
るので、測定対象物の電位とセンサ部との電位差をゼロ
にすることができ、この結果、センサ部の取り付けの際
に距離依存性を無くすことができる。
【0015】
【実施例】図1,図2に示す表面電位センサ1は、圧電
素子2を取り付けた音叉3からなる圧電音叉30、圧電
素子2により励振駆動されるチョッパー部25、検知電
極4を有するセンサ部(プローブ)5と、前記検知電極
に接続されたプリアンプ回路12と、このプリアンプ
回路12の出力信号を増幅する増幅回路13と、前記圧
電素子2をチョッパー部25の自己共振周波数で駆動す
る音叉駆動回路15と、この音叉駆動回路15からの信
号で前記検知電極3からの信号を同期検波する同期検波
回路17と、この同期検波回路17の出力を積分増幅す
る積分回路18と、積分回路18の出力(コモングラン
ドに対して0乃至約10V)を高電圧(接地レベルに対
して0乃至−1000V)に昇圧するトランスT2 を用
いた高圧増幅回路19と、高圧増幅回路19からの帰還
電圧Vf(0乃至−1000V)を0乃至5Vの電圧に
分圧し、かつ、低インピーダンス化して出力信号として
送出する出力回路20と、前記各回路要素に電力を供給
する電源回路21とを具備している。この電源回路21
の2次側はコモングランド(フローティンググランド)
に対して+,−両極性のフローティング電源となってい
る。尚、図2にはケース30aとこのケース30aに設
けられた電気力線導入用の開口部30bが示されてい
る。
【0016】前記圧電音叉30,検知電極4,プリアン
プ回路12,増幅回路13,音叉駆動回路15,同期検
波回路17,積分回路18,高圧増幅回路19の一次側
及び電源供給用のトランスT1 を用いた電源回路21の
2次側及びこれらのシールドを接地ラインからフローテ
ィングさせている。
【0017】また、前記高圧増幅回路19の発生電圧V
fを、前記センサ部5,増幅回路13,音叉駆動回路1
5,同期検波回路17,積分回路18,高圧増幅回路1
9のトランスT2 の一次側、電源供給用のトランスT1
を用いた電源回路21の2次側、チョッパー部25及び
シールド等に帰還させフィードバック制御を行うように
なっている。
【0018】上述した表面電位センサ1の作用を以下に
説明する。
【0019】この表面電位センサ1によれば、図2に概
略的に示すように、検知電極4,チョッパー部25,ケ
ース30aのコモングランド(COM)に、高圧増幅回
路19の発生電圧Vfを帰還させている。
【0020】例えば、図3に示すように、測定電位E
=500Vとすると、高圧増幅回路19により電位差が
ゼロになるように、発生電圧(帰還電圧)Vf=500
Vとする。チョッパー部25の駆動電圧が±12Vだと
すると、コモングランドに500V重畳され、入力電圧
のアース部から見るとチョッパー部25の駆動電圧が5
00±12V,コモングランドが500Vとなるこの
ため、電源回路21の一次側と、検知電極4,チョッパ
ー部25,ケース30aとを絶縁する必要がある。
【0021】即ち、図3乃至図6に示すように、帯電体
ドラム150の電位、すなわち被測定電位をEとし、図
3乃至図6において記号+,−は一定の電荷密度を表し
これに対応して一本の電気力線が生じるものとすると、
出力信号bが表れないのは図3に示すようにチョッパー
部25が停止し検知電極4上の電荷が定常状態になって
いる場合と、図6に示すように圧電音叉30のケース3
0aに電圧E1 =帰還電圧Vfが印加され、検知電極4
自体が測定電位Eと同電位となっている(電気力線が
発生せず、センサ部5自体が帯電体ドラム150の測定
部位と同一極性、同一電位、すなわちE=E1 )場合で
ある。この結果、検知電極4の帯電体ドラム150に対
する取り付け位置の距離依存性を無くすことができる。
【0022】一方、チョッパー部25が動作した図4に
示す状態では帯電体ドラム150の電荷との均衡を図る
ため接地側から検知電極4に電荷の移動が生じ検知電極
4から接地に向けて電流i1 が流れる。また、図5に示
すチョッパー部25の状態では、検知電極4から接地に
向けて電荷が流出し接地側から検知電極4に向けて電流
i2 が流れる。
【0023】次に、前記表面電位センサ1の各部の信号
と波形との関係について図7乃至図12をも参照して説
明する。
【0024】前記音叉駆動回路15からの駆動信号(駆
動パルス)をa、検知電極4からプリアンプ回路12
経て出力される出力信号をb、増幅回路13の出力信号
をc、同期検波回路17の出力信号をd、積分回路18
の出力信号をe、高圧増幅回路19の出力信号をf、出
力回路20の出力信号をgとして以下の説明を行う。
【0025】前記音叉駆動回路15から圧電素子2に図
7に示す駆動信号aを送り圧電素子2を駆動すると、図
6に示す電位E1 が被測定電位Eよりも低いときには、
図7に示すように、プリアンプ回路12から正弦波状の
出力信号bが出力され、この出力信号bは前記増幅回路
13で増幅されて図7に示すコモングランドを基準とす
る出力信号cとなり、さらに、この出力信号cは同期検
波回路17において前記音叉駆動回路15からの駆動信
号aにより同期検波され図7に示すコモングランドを基
準とする出力信号dとなる。
【0026】また、図6に示す電位E1 が被測定電位E
よりも高いときには、図9に示すように、プリアンプ回
路12から上述した場合と逆極性の正弦波状の出力信号
bが出力され、この出力信号bは前記増幅回路13で増
幅されて図8に示すコモングランドを基準とする出力信
号cとなり、さらに、この出力信号cは同期検波回路1
7において前記音叉駆動回路15からの駆動信号aによ
り同期検波され図7に示すコモングランドを基準とする
上述した場合とは逆極性の出力信号dとなる。
【0027】一方、図6に示す電位E1 と被測定電位E
が等しいときには、図8に示すように、前記音叉駆動回
路15から圧電素子2に図8に示す駆動信号aを送り圧
電素子2を駆動した場合、出力信号bには一定レベルの
直流バイアス分のみが出力され、交流出力はない。
【0028】次に、前記出力信号dを前記積分回路18
のオペアンプA2 を用いて積分した場合、図10に示す
ように、出力信号dに含まれる直流分はコモングランド
を基準に比較増幅され、積分回路18の出力信号eは、
前記出力信号dに含まれる直流成分のコモングランドに
対するわずかな変化幅±Vs でフル出力となる。例え
ば、オペアンプA2 の直流増幅度が105 であるとすれ
ば、変化幅Vs が+1mV又は−1mVで、−10V又
は+10Vとなる。
【0029】次に、図11に示すように、前記出力信号
eを前記高圧増幅回路19に入力すると、高圧増幅回路
19の出力信号fは図12に示すようにコモングランド
と最大電圧+VE との間で0〜−1000Vに至るまで
直線的に変化し、また、この出力信号fを取り込む出力
回路20の出力信号gは図13に示すように、出力信号
fの−1000Vからグランドに至る変化に対して5V
からグランドレベルまで直線的に変化する。但し、前
出力信号eはコモングランド基準の電圧でフローティン
グであり、前記出力信号fはグランド基準である。
【0030】前記変化幅Vs が、0から1mVに変化し
たとき、前記出力信号fの電圧Vfは0から〜−100
0Vに変化することになり、この電圧Vfを帰還電圧V
fとしてコモングランドに帰還する。
【0031】前記変化幅Vs が1mV変化するために必
要な測定電位Eと、帰還電圧Vfとの差は非常に小さ
い(センサ部5の検出感度によって定まる)。従って、
測定電位Eと、帰還電圧Vfとに差が生じた場合、帰
還電圧Vfは0から〜−1000Vの間で測定電位E
−帰還電圧Vfが略ゼロになるように動作する。
【0032】次に、図11に示すように、前記出力信号
fを抵抗を介して分圧検出することにより、オペアンプ
A3 から前記帰還電圧Vfに比例した出力信号gが出力
され、この出力信号gは被測定電位Eの値を間接的に示
すことになる。
【0033】次に、オフセットを考慮した表面電位セン
サ1の動作を説明する。
【0034】上述した実施例では、センサ部5の出力信
号が理想的な場合について説明したが、この場合、被
定電位E=帰還電圧Vfのとき、センサ部5の出力信号
はない。
【0035】しかしながら、実際にはE=Vfでわずか
なノイズが現われる場合があり、この場合、出力信号d
に含まれる直流成分が基準となるコモングランドからわ
ずかにずれることがあり、従って図14に示す可変抵抗
VR1 によって初期的に基準レベルの設定が行われる。
【0036】次に、前記表面電位センサ1の具体的回路
例を図14乃至図16を参照して説明する。
【0037】この表面電位センサ1は、圧電素子2を取
り付けた音叉3からなる圧電音叉30,チョッパー部2
5,検知電極4を有するセンサ部5と、検知電極4に接
続されるプリアンプ回路12と、このプリアンプ回路1
2の出力信号bを増幅する増幅回路13と、前記圧電音
叉30の圧電素子2を駆動する音叉駆動回路15と、こ
の音叉駆動回路15からの信号で前記検知電極3からの
信号を同期検波する同期検波回路17と、この同期検波
回路17の出力を平滑する積分回路18と、積分回路1
8の出力を昇圧するトランスT2 を用いた高圧増幅回路
19と、高圧増幅回路19で昇圧された信号を出力信号
として送出する出力回路20と、前記各回路要素に電力
を供給するトランスT1 を用いた電源回路21とを具備
している。
【0038】音叉駆動回路15は、オペアンプA1 を具
備し、パルス状の駆動信号aを前記圧電素子2へ供給す
るとともに、ダイオードD1 ,FET1 を介して駆動信
号aを同期検波回路17のオペアンプA6 に送るように
なっている。図中2′はもう一方の圧電素子、a′はこ
の圧電素子から音叉駆動回路へ帰還される帰還信号であ
る。
【0039】プリアンプ回路12は、例えば図16に示
すように、FET4 を用いたソース接地で構成され、F
ETの順伝達アドミタンスをgmとすれば、増幅度
【数1】 ,入力インピーダンスR33の増幅器として動作し、
力信号bとして出力される。
【0040】出力信号bは、オペアンプA3 ,A5 を用
いた増幅回路13により交流増幅され出力信号cとなっ
て同期検波回路17に送られるようになっている。
【0041】同期検波回路17は、オペアンプA6 を具
備し、増幅回路13からの出力信号cを、音叉駆動回路
15からダイオードD1 ,FET1 を介して送られてく
る駆動信号aを用いて同期検波して出力信号dとして積
分回路18に送るようになっている。
【0042】積分回路18は、オペアンプA2 ,抵抗R
20及びコンデンサC13の帰還回路を具備し、前記出力信
号dを積分して出力信号eとして送出するようになって
いる。
【0043】高圧増幅回路19は、保護用ダイオードD
2 、トランジスタTr、トランスT2 、このトランスT
2 の一次巻線に接続したスイッチング動作用のFET2
、このFET2 をスイッチング駆動するICを用いた
発振回路31、前記トランスT2 の二次巻線に接続した
ダイオードD6 乃至D9 のブリッジ接続からなる整流回
路32を具備し、前記出力信号eをトランスT2 で昇圧
し整流回路32により整流して高圧の出力信号fを出力
回路20へ送るようになっている。
【0044】前記出力回路20は、オペアンプA7 ,抵
抗R25,コンデンサC19の並列回路からなる帰還回路を
具備し、図13に示すような出力信号gを送出するよう
になっている。
【0045】前記電源回路21は、レギュレータ1 を具
備する入力回路と、ICを用いた発振回路33と、この
発振回路33によりスイッチング駆動されるFET3
と、このFET3 が一次巻線に接続されたトランスT1
と、このトランスT1 の二次巻線側に接続したダイオー
ドD10乃至D13のブリッジ接続からなる整流回路34
と、レギュレータ3 ,レギュレータ4 ,ツェナーダイオ
ードZD2 ,ZD3 ,ダイオードD3 ,D4 等を具備す
る平滑回路35とを具備している。
【0046】前記高圧増幅回路19の発生電圧Vfを、
抵抗R31又はこの抵抗R31の両端子を短絡するジャンパ
ー線を介してこの高圧増幅回路19の一次側、即ち、コ
モングランド(フローティンググランド)へ帰還してい
る。
【0047】このようにすることにより、感光体ドラム
150の電位と検知電極4,チョッパー部25及びケー
ス30aとの電位差をゼロにすることができる。
【0048】また、前記電源回路21のトランスT1 ,
高圧増幅回路19のトランスT2 の各一次巻線,二次巻
線間の絶縁を利用して、電源回路21の一次側と、圧電
叉30のチョッパー部25,ケース30a及び圧電素
子2,検知電極4,プリアンプ回路12,増幅回路1
,同期検波回路17,積分回路18,高圧増幅回路1
9の一次側,シールド等とをフローティングさせてい
る。
【0049】これにより、フォトカプラ等の絶縁部材が
不要となるとともに、マルチバイブレータを使用して波
形の基準点を作る必要も無くなり、回路構成の簡略化,
小型化を図ることができる。
【0050】本発明は、上述した実施例の他、その要旨
の範囲内で種々の変形が可能である。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、上述した
構成としたことにより、センサ部の取り付け距離の依存
性を無くせるとともに、回路構成の簡略化、小型化を図
ることができる表面電位センサを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面電位センサの実施例の構成を示す
ブロック図
【図2】本実施例の表面電位センサの構成を示すブロッ
ク図
【図3】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作を示す説明図
【図4】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作を示す説明図
【図5】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作を示す説明図
【図6】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作を示す説明図
【図7】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作に伴う各部の波形図
【図8】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作に伴う各部の波形図
【図9】本実施例の表面電位センサにおけるチョッパー
部の動作に伴う各部の波形図
【図10】本実施例の表面電位センサにおける積分回路
の入出力特性を示す波形図
【図11】本実施例の表面電位センサにおける高圧増幅
回路及び出力回路の回路図
【図12】本実施例の表面電位センサにおける高圧増幅
回路の動作を示す波形図
【図13】本実施例の表面電位センサにおける出力回路
の動作を示す波形図
【図14】本実施例の表面電位センサの具体例を示す回
路図
【図15】本実施例の表面電位センサの具体例を示す回
路図
【図16】本実施例の表面電位センサのプリアンプ回路
の実施例
【図17】従来の電位センサのブロック図
【図18】従来の電位センサにおけるプリアンプ回路の
出力信号を示す波形図
【図19】表面電位センサのセンサ部の概略構成図
【図20】表面電位センサのセンサ部の等価回路図
【符号の説明】 1 表面電位センサ 2 圧電素子 3 音叉 4 検知電極 5 センサ部 12 プリアンプ回路 13 増幅回路 17 同期検波回路 18 積分回路 19 高圧増幅回路 20 出力回路 21 電源回路 30 圧電音叉
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電音叉及び検知電極を有するセンサ部
    を備えた表面電位センサにおいて、前記圧電音叉を駆動
    する音叉駆動回路と、前記検知電極で受けた交流信号を
    インピーダンス変換するインピーダンス変換回路と、イ
    ンピーダンス変換回路の出力を増幅する増幅回路と、前
    記音叉駆動回路からの信号で前記検知電極からの信号を
    同期検波する同期検波回路と、この同期検波回路の出力
    を平滑する積分回路と、積分回路の出力を昇圧するトラ
    ンスを用いた高圧増幅回路とを有し、前記圧電音叉,検
    知電極,インピーダンス変換回路,増幅回路,同期検波
    回路,積分回路,高圧増幅回路の一次側及び電源供給用
    のトランスを用いた電源回路の2次側及びそのシールド
    を電源からフローティングさせるとともに、前記高圧増
    幅回路の発生電圧を少なくとも前記センサ部のコモング
    ランドに帰還させたことを特徴とする表面電位センサ。
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