JPH0624165Y2 - 板材の端面加工機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ドアあるいは家具等の板材の端面に、上下方
向および水平方向の溝、孔等を形成する板材の端面加工
機に関するものである。

（従来の技術） 従来の技術として、ベッドにＸ軸およびＹ軸方向に移動
されるＸーＹ軸可動台と、Ｘ軸方向に移動されるＸ軸可
動台とを設け、ＸーＹ軸可動台にＺ軸シリンダによって
Ｚ軸方向に移動されるＺ軸ヘッドを上下方向に向けてＸ
軸方向に複数個並列に支持し、Ｘ軸可動台にＹ軸シリン
ダによってＹ軸方向に移動されるＹ軸ヘッドを水平方向
に向けてＸ軸方向に複数個並列に支持し、各Ｚ軸シリン
ダーおよび各Ｙ軸シリンダにそれぞれストロークを調節
する調整具を設け、各Ｚ軸ヘッドおよび各Ｙ軸ヘッドの
対面側に板材を支持するテーブルを配置してなる板材の
端面加工機があった。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来のものは、各Ｚ軸ヘッドおよびＹ軸ヘッドの加
工深さを調整するために、各Ｚ軸シリンダーおよびＹ軸
シリンダのストロークを個々に調整、つまり各調整具を
手作業で個々に操作して調整する必要があり、この調整
作業に手数を要する欠点があった。

また、ベッドにそれぞれ別個のＸーＹ軸可動台と、Ｘ軸
可動台とを取付けてそれぞれを作動させるようにしてい
たため、大型かつ構造が複雑になる欠点があった。

本考案は、上記欠点を解消した新規な板材の端面加工機
を得ることを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上記目的を達成するために、以下の如く構成
したものである。

即ち、ベッドにＸ軸サーボモータによってＸ軸方向に移
動されるＸ軸可動台を設け、Ｘ軸可動台にＹ軸サーボモ
ータによってＹ軸方向に移動されるＹ軸可動台を設け、
Ｙ軸可動台にＺ軸サーボモータによってＺ軸方向に移動
されるＺ軸可動台を設け、Ｚ軸可動台の上部と下部とに
Ｘ軸方向に延びる上部支持台と下部支持台とを固定し、
上部支持台にＺ軸シリンダによってＺ軸方向に移動され
るＺ軸ヘッドを上下方向に向けてＸ軸方向に複数個並列
に支持し、下部支持台にＹ軸シリンダによってＹ軸方向
に移動されるＹ軸ヘッドを水平方向に向けてＸ軸方向に
複数個並列に支持し、各Ｚ軸ヘッドおよび各Ｙ軸ヘッド
の対面側に板材を支持するテーブルを配置する構成にし
たものである。

（作用） 本考案は上記構成にしたものであるから、各Ｚ軸ヘッド
および各Ｙ軸ヘッドは、共通するＸ軸可動台、Ｙ軸可動
台、Ｚ軸可動台に支持され、 そして、所定のＺ軸ヘッドまたはＹ軸ヘッドがＺ軸シリ
ンダまたはＹ軸シリンダによって選択的に加工位置に移
動されるとともに、共通するＸ軸サーボモータ、Ｙ軸サ
ーボモータ、Ｚ軸サーボモータによってＸ軸、Ｙ軸また
はＺ軸方向に作動されることになる。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。

図面において、第１図は本考案の実施例を示す正面図、
第２図はその側面図である。

第１図において、２はベース１の後部に固定支持したベ
ッドであり、上面にＸ軸（左右）方向に延びるＸ軸レー
ル３を形成し、このＸ軸レール３にＸ軸可動台４を摺動
可能に載置するとともに、ベッド２の左部に取付けたＸ
軸サーボモータ５によって左右方向に移動制御する。

上記Ｘ軸可動台４の上面にＹ軸（前後）方向に延びるＹ
軸レール６を形成し、このＹ軸レール６に上方に延びる
Ｙ軸可動台７を摺動可能に載置するとともに、Ｘ軸可動
台４の後部に取付けたＹ軸サーボモータ８によって前後
方向に移動制御する。

上記Ｙ軸可動台７の右面にＺ軸（上下）方向に延びるＺ
軸レール１０を形成し、このＺ軸レール１０に上下方向
に延びるＺ軸可動台１１を摺動可能に連結するととも
に、Ｙ軸可動台７の上部に取付けたＺ軸サーボモータ１
２によって上下方向に移動制御する。

上記Ｚ軸可動台１１の上部と下部とに、上部支持台１３
と下部支持台１４とを右方に向けて突出固定する。

上部支持台１３に、３個のＺ軸ヘッド１５を共に下方向
に向けて左右方向に並列に配列して上下方向に摺動可能
に支持し、各Ｚ軸ヘッド１５をそれぞれエアシリンダか
らなる３個のＺ軸シリンダ１６によって単独に上下動さ
せる。

また、下部支持台１４に、４個のＹ軸ヘッド１７を共に
前方向に向けて左右方向に並列に配列して上下方向に摺
動可能に支持し、各Ｙ軸ヘッド１７をそれぞれエアシリ
ンダからなる４個のＹ軸シリンダ１８によって単独に前
後動させる。

上記各Ｚ軸ヘッド１５の下部および各Ｙ軸ヘッド１７の
前部には、それぞれ異なったカッタ、例えばボーリング
用カッタ、ルータ用カッタあるいは丸鋸等、板材の端部
加工に必要とするカッタを着脱可能に取付ける。

前述したベース１の前部に、第２図に示すように、支柱
２０を起立固定しこの支柱２０の上部に水平方向に広が
るテーブル２１を載置固定する。

上記テーブル２１は、各Ｚ軸ヘッド１５の下方であって
かつ各Ｙ軸ヘッド１７の前方に配置し、テーブル２１の
後端部（第２図において右端部）に、シリンダ２３によ
って上下方向に作動されるクランプ装置２２を取付け
る。このクランプ装置２２は、テーブル２１に載置した
板材を上方から押圧固定するためのものである。

次に上記実施例の作動態様について説明する。

板材をテーブル２１の上面に載置して位置決めし、クラ
ンプ装置２２を作動させてテーブル２１に固定する。

この状態でＺ軸サーボモータ１２を作動させてＺ軸ヘッ
ド１５の高さを調整してその加工深さを設定し、所定の
Ｚ軸ヘッド１５を起動させるとともに、これに対応する
Ｚ軸シリンダ１６を伸長作動させると、上記所定のＺ軸
ヘッド１５によって板材の端面部がその上部側から切削
加工されることになる。

また、Ｙ軸サーボモータ８を作動させてＹ軸ヘッド１７
の前後量を調整してその加工深さを設定し、所定のＹ軸
ヘッド１７を起動させるとともに、これに対応するＹ軸
シリンダ１８を伸長作動させると、上記所定のＹ軸ヘッ
ド１７によって板材の端面部がその後部側から切削加工
されることになる。

また、所定のＺ軸シリンダ１６またはＹ軸シリンダ１８
を伸長作動させ、これに対応するＺ軸ヘッド１５または
Ｙ軸ヘッド１７を突出させた状態で、Ｘ軸サーボモータ
５を作動させると、板材の端部が所定の深さでもってＸ
軸方向に延長加工されることになる。

さらに、所定のＺ軸ヘッド１５またはＹ軸ヘッド１７を
突出させた状態で、各Ｘ軸、Ｙ軸、Ｚ軸サーボモータ
５，８，１２を適宜作動させると、板材の端部がＸ軸、
Ｙ軸、Ｚ軸方向に切削加工されることになる。

（考案の効果） 以上の説明から明らかな如く、本考案は、各Ｚ軸ヘッド
および各Ｙ軸ヘッドを、共通するＸ軸可動台、Ｙ軸可動
台、Ｚ軸可動台に支持するようにしたので、板材の端面
に上下方向および水平方向の溝、孔等を形成する加工機
として、各可動台の数が最小限となり、構造が簡素にな
って全体が小型になるとともに、各可動台を駆動する制
御軸が少なくなり、制御装置を簡素にすることができ
る。

また、Ｚ軸およびＹ軸サーボモータを制御することによ
って、各Ｚ軸シリンダおよび各Ｙ軸シリンダのストロー
ク調整をすることなく、各ヘッドによる切削深さを任意
に設定することができ、切削深さの調整作業が容易にな
る等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図はその側
面図である。 １：ベース、２：ベッド、３：Ｘ軸レール、４：Ｘ軸可
動台、Ｘ軸サーボモータ、６：Ｙ軸レール、７：Ｙ軸可
動台、８：Ｙ軸サーボモータ、１０：Ｚ軸レール、１
１：Ｚ軸可動台、１２：Ｚ軸サーボモータ、１３：上部
支持台、１４：下部支持台、１５：Ｚ軸ヘッド、１６：
Ｚ軸シリンダ、１７：Ｙ軸ヘッド、１８：Ｙ軸シリン
ダ、２０：支柱、２１：テーブル、２２：クランプ装
置、２３：シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ベッドにＸ軸サーボモータによってＸ軸方
   向に移動されるＸ軸可動台を設け、Ｘ軸可動台にＹ軸サ
   ーボモータによってＹ軸方向に移動されるＹ軸可動台を
   設け、Ｙ軸可動台にＺ軸サーボモータによってＺ軸方向
   に移動されるＺ軸可動台を設け、Ｚ軸可動台の上部と下
   部とにＸ軸方向に延びる上部支持台と下部支持台とを固
   定し、上部支持台にＺ軸シリンダによってＺ軸方向に移
   動されるＺ軸ヘッドを上下方向に向けてＸ軸方向に複数
   個並列に支持し、下部支持台にＹ軸シリンダによってＹ
   軸方向に移動されるＹ軸ヘッドを水平方向に向けてＸ軸
   方向に複数個並列に支持し、各Ｚ軸ヘッドおよび各Ｙ軸
   ヘッドの対面側に板材を支持するテーブルを配置したこ
   とを特徴とする板材の端面加工機。