JPH0624117B2 - 亜鉛アルカリ電池 - Google Patents

亜鉛アルカリ電池

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JPH0624117B2
JPH0624117B2 JP60262494A JP26249485A JPH0624117B2 JP H0624117 B2 JPH0624117 B2 JP H0624117B2 JP 60262494 A JP60262494 A JP 60262494A JP 26249485 A JP26249485 A JP 26249485A JP H0624117 B2 JPH0624117 B2 JP H0624117B2
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良二 岡崎
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    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
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    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は亜鉛アルカリ電池に関し、詳しくはインジウ
ム、タリウム、ガリウム、鉛、スズより選ばれる 1種以
上と、アルミニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属
より選ばれる 1種以上と、ケイ素、チタンより選ばれる
1種または 2種を特定範囲で含有した亜鉛合金をそのま
ま、もしくは汞化して電池用負極活物質として用いた亜
鉛アルカリ電池に関する。
[発明の背景] 亜鉛を負極活物質として用いたアルカリ電池において
は、水酸化カリウム水溶液等の強アルカリ性電解液を用
いるため、電池を密閉しなければならない。この電池の
密閉は電池の小型化を図る際には特に重要であるが、同
時に電池保存中の亜鉛の腐食により発生する水素ガスを
閉じ込めることになる。従って長期保存中に電池内部の
ガス圧が高まり、密閉が完全なほど爆発等の危険が伴な
う。
その対策として、負極活物質である亜鉛の腐食を防止し
て、電池内部の水素ガス発生を少なくすることが研究さ
れ、水銀の水素過電圧を利用した汞化亜鉛を負極活物質
として用いることが専ら行なわれている。このため、今
日市販されているアルカリ電池の負極活物質は 3.0〜10
重量%程度の多量の水銀を含有しており、社会的ニーズ
として、より低水銀のもの、あるいは無水銀の電池の開
発が強く期待されるようになってきた。
そこで、電池内の水銀含有量を低減させるべく、亜鉛に
各種金属を添加した亜鉛合金粉末に関する提案が種々な
されている。例えば、亜鉛に鉛を添加した亜鉛合金粉
末、あるいは亜鉛に鉛とインジウムを添加した亜鉛合金
粉末(特開昭 58-181266号公報)等がある。しかし、こ
れらの亜鉛合金粉末はある程度のガス発生抑制効果が得
られるが、まだ十分とは言えない。
このように、負極活物質である亜鉛合金粉末を低汞化と
しつつ、水素ガス発生量を低減し、しかも電池性能であ
る放電性能を高い水準に維持する電池は未だ得られてい
ない。
[発明の目的] 本発明はかかる現状に鑑み、水銀の含有率を著しく減少
させつつ、水素ガス発生を抑制し、しかも放電性能を高
い水準に維持する負極活物質を用いた亜鉛アルカリ電池
を提供することを目的とする。
[発明の経緯] 本発明者らはこの目的に沿って鋭意研究の結果、亜鉛か
らなる負極活物質において、インジウム、タリウム、ガ
リウム、鉛、スズより選ばれる 1種以上と、アルミニウ
ム、アルカリ金属、アルカリ土類金属より選ばれる 1種
以上と、ケイ素、チタンより選ばれる 1種または 2種を
特定範囲の量添加することにより、これら添加元素の相
乗的な効果によって、従来の低汞化した亜鉛合金粉末よ
りも更に水素ガス発生量を低下させ、しかも放電性能に
優れた亜鉛アルカリ電池が得られることを見出し本発明
に到達した。
[発明の構成] すなわち本発明は、インジウム、タリウム、ガリウム、
鉛、スズより選ばれる 1種以上の合計量を 0.001〜 0.5
重量%、アルミニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金
属より選ばれる 1種以上の合計量を 0.005〜 0.5重量
%、ケイ素、チタンより選ばれる 1種または 2種の合計
量を 0.0001 〜 0.5重量%含有する亜鉛合金を負極活物
質として用いたことを特徴とする亜鉛アルカリ電池にあ
る。
本発明において、インジウム、タリウム、ガリウム、
鉛、スズより選ばれる 1種以上と、アルミニウム、アル
カリ金属、アルカリ土類金属より選ばれる 1種以上と、
ケイ素、チタンより選ばれる 1種または 2種を特定量添
加した亜鉛合金は、そのまま負極活物質として用いる
か、亜鉛合金を汞化した後に負極活物質として用いる。
汞化する場合の水銀含有率は、従来の負極活物質の水銀
含有率よりも少ない量、すなわち3.0重量%未満である
が、より汞化率を低くし、低公害性を考慮すると 1.5重
量%以下である。また、 1.0重量%前後またはそれ以下
の少量であってもガス発生を抑制することが可能であ
る。特に、排気機構を備えた空気電池や水素吸収機構を
備えた亜鉛アルカリ電池等においては、水素ガスの発生
許容量は比較的大きいので、このような電池に本発明を
適用する場合は、 1.0重量%以下の低汞化率または無汞
化の亜鉛合金を負極活物質として使用することが可能で
ある。
この負極活物質に用いられる亜鉛合金のインジウム、タ
リウム、ガリウム、鉛、スズより選ばれる 1種以上の合
計量の含有率は 0.001〜 0.5重量%、アルミニウム、ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属より選ばれる 1種以上の
合計量の含有率は 0.005〜 0.5重量%、ケイ素、チタン
より選ばれる 1種または 2種の合計量の含有率は 0.000
1 〜0.5重量%と少量で添加効果が発揮される。インジ
ウム、タリウム、ガリウム、鉛、スズより選ばれる 1種
以上と、アルミニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金
属より選ばれる 1種以上と、ケイ素、チタンより選ばれ
る 1種または 2種の含有率がそれぞれ下限未満では本発
明の効果が得られず、上限を越えると、不純物を含有し
た亜鉛のように、自己放電が進み、ガス発生抑制および
放電性能にとって良好な結果が得られない。
なお、アルミニウムおよびアルカリ土類金属の含有率は
0.005〜 0.2重量%の範囲が特に好ましく、 0.2重量%
を越えた場合にはそれほどの含有効果は見られない。
これら各添加元素の作用効果は充分に解明されていない
が、推定するに亜鉛合金中に含まれているインジウム、
タリウム、ガリウム、鉛およびスズは水素過電圧を高め
る作用あるいはアルカリ電解液中での亜鉛の腐食を抑制
する作用を有すると考えられる。一方、アルミニウム、
アルカリ金属およびアルカリ土類金属には亜鉛合金表面
を平滑化させる効果があり、これによって反応表面積を
減少させ、耐食性の向上に役立つと考えられる。加える
にケイ素およびチタンは種々の環境下で耐食性を持つこ
とが知られ亜鉛と合金化した場合にもその耐食性が有効
に作用すると考えられる。
本発明は、これら各作用の相乗効果により、放電特性を
劣化させることなく、耐食性のよい亜鉛合金が得られた
ものである。
このように本発明の亜鉛アルカリ電池は、電解液に苛性
カリ、苛性ソーダ等を主成分とするアルカリ水溶液を用
い、負極活物質に上記した亜鉛合金または汞化した亜鉛
合金、正極活物質に二酸化マンガン、酸化銀、酸素等を
用いることにより得られる。
[実施例の説明] 以下、実施例および比較例に基づいて本発明を具体的に
説明する。
実施例1〜21および比較例1〜11 純度99.997%以上の亜鉛地金を約 500℃で溶融し、これ
に第1表に示すごとくインジウム、アルミニウム、ケイ
素をそれぞれ 0.05重量%添加して亜鉛合金を作成し、
これを高圧アルゴンガス(噴出圧 5kg/cm2)を使って
粉体化した。次に水酸化カリウム10%のアルカリ性溶液
中にて上記粉末に 1.0重量%になるように水銀を添加し
て、汞化処理を行ない亜鉛合金粉末(実施例1)を得
た。
また、第1表に示すごとく、下記の組成でそれぞれ、 1):インジウム 0.05 重量%、リチウム 0.05 量%、チ
タン 0.05 重量%(実施例2) 2):インジウム 0.05 重量%、カルシウム 0.05 量%、
ケイ素 0.05 重量%(実施例3) 3):タリウム 0.05 重量%、アルミニウム 0.05 重量
%、ケイ素 0.05 量%(実施例4) 4):インジウム 0.05 重量%、ガリウム 0.05 重量%、
鉛 0.05 重量%、アルミニウム 0.05 重量%、ケイ素
0.05 重量%(実施例5) 5):インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、アルミ
ニウム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 量%(実施例6) 6):インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、スズ
0.05 重量%、アルミニウム 0.05 重量%、チタン 0.05
重量%(実施例7) 7):インジウム 0.05 重量%、ガリウム 0.05 重量%、
鉛 0.05 重量%、アルミニウム 0.05 重量%、ナトリウ
ム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 重量%(実施例8) 8):インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、カリウ
ム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 重量%(実施例9) 9):インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、ルビジ
ウム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 重量%(実施例10) 10) :インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、セシ
ウム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 重量%(実施例11) 11) :インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、ベリ
リウム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 重量%(実施例12) 12) :インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、マグ
ネシウム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 重量%(実施例1
3) 13) :インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、スト
ロンチウム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 重量%(実施例
14) 14) :インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、バリ
ウム 0.05 重量%、ケイ素 0.05 重量%(実施例15) 15) :インジウム 0.001重量%、アルミニウム 0.005重
量%、チタン 0.0001 重量%(実施例16) 16) :インジウム 0.001重量%、鉛 0.001重量%、リチ
ウム 0.001重量%、ケイ素 0.0001 重量%(実施例17) 17) :タリウム 0.001重量%、ガリウム 0.001重量%、
バリウム 0.001重量%、ケイ素 0.0001 重量%(実施例
18) 18) :インジウム 0.25 重量%、鉛 0.25重量%、アル
ミニウム 0.2重量%、ケイ素 0.5重量%重量%(実施例
19) 19) :インジウム 0.25 重量%、鉛 0.25 重量%、ナト
リウム 0.2重量%、ケイ素 0.5重量%(実施例20) 20) :インジウム0.25重量%、鉛0.25重量%、カルシウ
ム0.2重量%、ケイ素0.5重量%重量%(実施例21) 21) :インジウム 0.05 重量%(比較例1) 22) :インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%(比較
例2) 23) :インジウム 0.05 重量%、鉛 0.05 重量%、アル
ミニウム 0.05 重量%(比較例3) 24) :スズ 1.0重量%、アルミニウム 0.05 重量%、ケ
イ素 0.05 重量%(比較例4) 25) :インジウム 1.0重量%、鉛 1.0重量%、カリウム
0.05 重量%、チタン 0.05 重量%(比較例5) 26) :タリウム 0.05 重量%、アルミニウム 1.0重量
%、ケイ素 0.05 重量%(比較例6) 27) :タリウム 0.05 重量%、カリウム 1.0重量%、ケ
イ素 0.05 重量%(比較例7) 28) :タリウム 0.05 重量%、マグネシウム 1.0重量
%、ケイ素 0.05 重量%(比較例8) 29) :タリウム 0.05 重量%、マグネシウム 0.05 重量
%、ケイ素 1.0重量%(比較例9) 30) :インジウム 0.0005 重量%、アルミニウム 0.001
重量%、ケイ素 0.5重量ppm (比較例10) 31) :インジウム 0.0002 重量%、鉛 0.0003 重量%、
ナトリウム 0.001重量%、チタン 0.5重量ppm (比較例
11) からなる亜鉛合金をそれぞれ作成し、これを前記と同様
な方法で粉体化し、汞化処理を行なって水銀含有率が
1.0重量%の亜鉛合金粉末(実施例2〜21および比較例
1〜11)を得た。
このようにして得られた亜鉛合金粉末を使って水素ガス
発生試験を行ない、その結果を第1表に示す。なお、ガ
ス発生試験は、電解液として濃度40重量%の水酸化カリ
ウム水溶液に酸化亜鉛を飽和させたものを 5ml用い、亜
鉛合金粉末を10 g用いて45℃で50日間のガス発生量(ml
/g )を測定した。
また、これらの亜鉛合金粉末を負極活物質として第1図
に示すアルカリマンガン電池を用いて電池性能を評価し
た。第1図のアルカリマンガン電池は、正極缶1、正極
2、負極3、セパレーター4、封口体5、負極底板6、
負極集電体7、キャップ8、熱収縮性樹脂チューブ9、
絶縁リング10,11、外装缶12で構成されている。このア
ルカリマンガン電池を用いて放電負荷 4Ω、20℃の放電
条件により終止電圧 0.9Vまでの放電持続時間を測定
し、従来の負極活物質を用いた後述する比較例12の測定
値を 100とした指数で示した。結果を第1表に示す。
比較例12 実施例1と同様の方法で亜鉛に水銀を 5.0重量%添加し
た従来より用いられている汞化亜鉛合金粉末(比較例12
を得た。これを実施例1と同様の方法で水素ガス発生試
験と電池性能試験を行ない、その結果を第1表に示し
た。
第1表に示されるごとく、亜鉛にインジウム、タリウ
ム、ガリウム、鉛、スズより選ばれる 1種以上と、アル
ミニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属より選ばれ
る 1種以上と、ケイ素、チタンより選ばれる 1種または
2種を特定量添加して汞化させた汞化亜鉛合金粉末を負
極活物質に用いた実施例1〜21は、比較例1〜11や亜鉛
に水銀のみを添加した従来より用いられている汞化亜鉛
合金粉末を負極活物質に用いた比較例12に比べて、水素
ガス発生抑制効果が大きく、放電性能も優れていること
がわかる。
[発明の効果] 以上説明のごとく、インジウム、タリウム、ガリウム、
鉛、スズより選ばれる 1種以上と、アルミニウム、アル
カリ金属、アルカリ土類金属より選ばれる 1種以上と、
ケイ素、チタンより選ばれる 1種または 2種を特定範囲
で含有した亜鉛合金をそのまま、もしくは汞化して負極
活物質として用いた本発明の亜鉛アルカリ電池は、水素
ガス発生率を抑制しつつ、電池性能を向上させることが
可能であり、また水銀が低含有率もしくは含有しないこ
とから、社会的ニーズにも沿ったものである。従って、
本発明の亜鉛アルカリ電池は広範な用途に使用可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わるアルカリマンガン電池の側断面
図を示す。 1:正極缶、2:正極、3:負極、 4:セパレーター、5:封口体、6:負極底板、 7:負極集電体、8:キャップ、 9:熱収縮性樹脂チューブ、 10,11:絶縁リング、12:外装缶。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 良二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高田 寛治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 三浦 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インジウム、タリウム、ガリウム、鉛、ス
    ズより選ばれる 1種以上の合計量を 0.001〜 0.5重量
    %、アルミニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属よ
    り選ばれる 1種以上の合計量を 0.005〜 0.5重量%、ケ
    イ素、チタンより選ばれる 1種または 2種の合計量を
    0.0001 〜 0.5重量%含有する亜鉛合金を負極活物質と
    して用いたことを特徴とする亜鉛アルカリ電池。
  2. 【請求項2】前記亜鉛合金が汞化されている前記特許請
    求の範囲第1項記載の亜鉛アルカリ電池。
JP60262494A 1985-11-25 1985-11-25 亜鉛アルカリ電池 Expired - Lifetime JPH0624117B2 (ja)

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JP3370486B2 (ja) * 1995-07-21 2003-01-27 松下電器産業株式会社 アルカリ電池

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