JPH06240583A - 皮革様シートの製造方法 - Google Patents

皮革様シートの製造方法

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JPH06240583A
JPH06240583A JP4874493A JP4874493A JPH06240583A JP H06240583 A JPH06240583 A JP H06240583A JP 4874493 A JP4874493 A JP 4874493A JP 4874493 A JP4874493 A JP 4874493A JP H06240583 A JPH06240583 A JP H06240583A
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leather
polymer
sheet
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JP4874493A
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Hideyo Kimura
英世 木村
Yoshiyuki Suzuki
義行 鈴木
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Teijin Cordley Ltd
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Teijin Cordley Ltd
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    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06NWALL, FLOOR, OR LIKE COVERING MATERIALS, e.g. LINOLEUM, OILCLOTH, ARTIFICIAL LEATHER, ROOFING FELT, CONSISTING OF A FIBROUS WEB COATED WITH A LAYER OF MACROMOLECULAR MATERIAL; FLEXIBLE SHEET MATERIAL NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06N3/00Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof
    • D06N3/12Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. gelatine proteins
    • D06N3/14Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. gelatine proteins with polyurethanes
    • D06N3/145Artificial leather, oilcloth or other material obtained by covering fibrous webs with macromolecular material, e.g. resins, rubber or derivatives thereof with macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. gelatine proteins with polyurethanes two or more layers of polyurethanes

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的はソフトな触感と優れた皮革様
外観を有し、層間剥離強度が高く、実用耐久性に優れた
皮革様シートの製造方法を提供することである。 【構成】 絡合繊維質基材に高分子弾性体(A)を塗布
し、高分子弾性体(B)を塗布する前に、処理剤(F)
を基材重量に対し80〜250%含ませ、基材厚さの8
0%以下に圧縮したのち圧縮が回復する前に直ちに高分
子弾性体(B)を塗布することを特徴とする皮革様シー
トの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はソフトな触感と優れた皮
革様の外観をもち、層間剥離強度が高く実用耐久性に優
れた皮革様シートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術及び問題点】人工皮革は天然皮革の代替材料
として開発され、シューズ、スポーツ用ボール、バッ
グ、衣料などの用途に広く使用されてきた。
【0003】しかしながら、これらの用途に使用される
材料としては、その用途に必要な特性を十分に備えては
いなかった。特に、革らしいソフトな触感と外観及び層
間剥離強度が高く実用強度に優れた皮革様シートにおい
てはまだ十分なものではなかった。
【0004】これらの性質を改良する方法として、使用
する繊維質基材の繊維に極細繊維あるいは極細繊維の集
束繊維からなる布帛にポリウレタン弾性樹脂を含浸処理
せしめる方法、極細繊維形成性繊維ポリウレタン弾性樹
脂で含浸処理し、凝固した後極細繊維形成繊維成分を被
覆する成分を除去して極細繊維成分とポリウレタン樹脂
とからなるシートを製造する方法などが開発されてきて
いるがまだ満足できるレベルには至ってはいない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ソフトな触
感と優れた皮革様の外観を有し、層間剥離強度が高く、
実用耐久性に優れた皮革様シートの製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
「繊維質基材と高分子弾性体(A)とからなる複合基材
の一面に高分子弾性体(B)からなる被覆層を設けてな
る皮革様シートを製造する方法において、0.4デニー
ル以下の極細繊維の複数本が結合成分により集束された
極細集束繊維からなる絡合繊維質基材に、 1)高分子弾性体(A)の溶液又は分散液を処理し、 2)繊維質基材と高分子弾性体(A)とを実質的に非接
合状態になるように凝固させ、 3)その後、極細集束繊維の結合成分を除去した後、 4)高分子弾性体(A)と高分子弾性体(B)とにたい
しては溶解又は膨潤性を有し、繊維質基材の極細繊維成
分には非溶剤である有機溶剤(D)と、高分子弾性体
(A)と高分子弾性体(B)及び繊維質基材の極細繊維
成分には非溶剤である液体(E)とを、高分子弾性体
(A)と高分子弾性体(B)とを溶解することなく体積
膨潤度が3〜50%となるように混合した処理剤(F)
を該基材に基材重量に対し80〜250%含ませ、 5)次いで、該基材を基材厚さの80%以下に圧縮した
のち圧縮が回復する前に直ちに高分子弾性体(B)の溶
液又は分散液を処理し凝固させる、ことを特徴とする皮
革様シートの製造方法」である。
【0007】本発明の0.4デニール以下の極細繊維の
複数本が結合成分により集束された極細集束繊維からな
る絡合繊維質基材とは、極細集束繊維を公知の不織布製
造装置を使用して作成した絡合繊維不織布を指すもので
ある。
【0008】ここで、極細集束繊維とは、溶剤溶解性の
異なる繊維形成性高分子重合体を複合紡糸、混合紡糸な
どの方法により極細繊維を形成しうる成分を他の結合成
分で集束させたものである。また、不織布製造装置とし
てはカード、ランダムウエバー、ニードルロッカールー
ム、液流絡合等の装置がある。
【0009】極細集束繊維を形成する繊維形成性高分子
重合体の具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン12などのポリアミド、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステ
ルが好ましい。これらと溶剤溶解性の異なる高分子重合
体としては、前記ポリアミド、ポリエステルに加えポリ
エチレン、ポリプロピレン、高分子量ポリエチレングリ
コール、ポリスチレン、ポリアクリレートなどが挙げら
れ、使用する溶剤又は薬品にたいして溶解性の異なる組
み合わせとする。
【0010】本発明においては得られた繊維質基材に、
後に処理する高分子弾性体(A)とと繊維との接合を妨
げる処理剤(C)を処理することが好ましい。
【0011】ここで、処理剤(C)とは、処理後の繊維
質基材の繊維表面を疎水性又は親水性にするものであ
る。繊維表面を疎水性にするものとしては、ハイドロジ
ェンポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキ
サン、パーフロロアルキル基を有するアルコール、アミ
ン、カルボン酸など活性水素をもつ化合物と有機ジイソ
シアネート、アミン変性ジメチルポリシロキサンあるい
はイソシアネート基をもつプレポリマーと反応させた化
合物などが挙げられる。
【0012】好ましくは、上記ハイドロジエンポリシロ
キサン又はメチルハイドロジエンポリシロキサン成分を
主成分とする水分散液又は有機溶剤溶液に有機酸亜鉛、
有機酸コバルト、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫
マレエートなどの有機酸錫等有機金属を触媒として添加
したものが用いられる。
【0013】繊維表面を親水性にするものとしては、ポ
リプロピレンオキサイド・ポリオキシエチレンオキサイ
ドブロック共重合物又はこれらと有機ジイソシアネート
と反応させたもの等が挙げられる。
【0014】これら処理剤(C)は、高分子弾性体
(A)を処理する前に予め繊維質基材に処理することに
より、繊維と高分子弾性体(A)とが直接接合すること
を妨げる役割を果たし、最終的に得られる皮革様シート
の風合が向上するものである。処理剤(C)は有機溶剤
溶液又は水分散液として処理し、処理剤(C)の有効成
分として0.1〜10%付着させる。
【0015】次に繊維質基材に処理する高分子弾性体
(A)は、ポリウレタンエラストマー、ポリウレアエラ
ストマー、ポリウレタン・ウレアエラストマー、ポリア
クリル酸樹脂、アクリロニトリル・ブタジエンエラスト
マー、スチレン・ブタジエンエラストマーなどである。
好ましくはポリウレタンエラストマー、ポリウレアエラ
ストマー、ポリウレタン・ウレアエラストマーである。
これらのエラストマーは、平均分子量500〜4000
のポリエーテルグリコール、ポリエステル・エーテルグ
リコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリカーボ
ネートグリコール等から選ばれた少なくとも1種のポリ
マーグリコール、4,4′―ジフェニルメタンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソフォロンジイソシアネートなどの有機ジイソシ
アネート、及び低分子グリコール、ジアミン、ヒドラジ
ン、有機酸ヒドラジッド、アミノ酸ヒドラジッドなどの
ヒドラジン誘導体から選ばれた鎖伸張剤を反応させて得
られたものである。
【0016】繊維質基材は、高分子弾性体(A)の有機
溶剤溶液又は分散液(水性エマルジョンを含む)を処理
した後、高分子弾性体(A)を繊維質基材の空隙に凝固
させる。凝固させる具体的方法は、公知の湿式凝固法あ
るいは乾式凝固法のいずれによってもよい。本発明にお
いて、あらかじめ繊維質基材の繊維に高分子弾性体
(A)との接合を防止する処理剤(C)を付着させてあ
る場合、繊維質基材の繊維と高分子弾性体(A)とは適
度な空隙をもって非接合状態に凝固することができる。
【0017】次に繊維質基材の極細集束繊維の結合成分
を溶解除去する。結合成分がポリアミドの場合、アルカ
リ土類金属塩と低級アルコールの混合液あるいはギ酸な
どを用いることができ、ポリエステルの場合、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリアクリレートなどの場
合、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの溶剤を用いる
ことができる。
【0018】次にこの基材の表面に高分子弾性体(B)
からなる表面被覆層を形成する。ここで用いる高分子弾
性体(B)としてはポリウレタンエラストマーを主とす
るものが好ましく、具体的には平均分子量500〜40
00のポリエーテルグリコール、ポリエステル・エーテ
ルグリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリカ
ーボネートグリコール等から選ばれた少なくとも1種の
ポリマーグリコール、4,4′―ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、イソフォロンジイソシアネートなどの有機ジイ
ソシアネート、及び低分子グリコール、ジアミン、ヒド
ラジン、有機酸ヒドラジッド、アミノ酸ヒドラジッドな
どのヒドラジン誘導体から選ばれた鎖伸張剤を反応させ
て得られたものであり、イソシアネートにもとずく窒素
含有率が3〜6.5%の範囲のものである。またこれら
ポリウレタンエラストマーとアミノ酸樹脂、ポリアミド
樹脂、シリコン樹脂などと共重合したものなども選定す
ることができる。
【0019】本発明では、前記した高分子弾性体(A)
を処理した後に極細集束繊維の結合成分を除去した基材
に、処理剤(F)を該基材に基材重量に対し80〜25
0%含ませ、次いで該基材を基材厚さの80%以下に圧
縮したのち、圧縮が回復する前に直ちに高分子弾性体
(B)の溶液又は分散液を処理し凝固させる。
【0020】ここで、処理剤(F)とは、高分子弾性体
(A)及び高分子弾性体(B)に対しては溶解又は膨潤
性を有し繊維質基材の極細集束繊維には非溶剤である有
機溶剤(D)と、高分子弾性体(A)、高分子弾性体
(B)及び繊維質基材の極細集束繊維には非溶剤である
溶剤(E)とを、高分子弾性体(A)及び高分子弾性体
(B)を溶解することなく体積膨潤度が3〜50%とな
るように混合したものである。
【0021】処理剤(F)を構成する有機溶剤(D)と
溶剤(E)との組み合わせの具体例は、高分子弾性体
(A)が芳香族イソシアネート系ポリウレタンエラスト
マーの場合、有機溶剤(D)はジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどであ
り、溶剤(D)は水又はメタノール、エタノール、プロ
パノールなどの低級アルコールなどである。有機溶剤
(D)と溶剤(E)の混合比率は、高分子弾性体(A)
及び高分子弾性体(B)に対して溶解することなく体積
膨潤度が3〜50%、好ましくは8〜40%であるよう
に決める必要がある。体積膨潤度が3%以下では高分子
弾性体(A)を十分に膨潤させることができず、後に高
分子弾性体(B)の溶液を塗布し凝固させた際、高分子
弾性体(A)を含浸した複合繊維質基材と高分子弾性体
(B)からなる被覆層との密着性が不十分で層間剥離強
度が低いものとなり好ましくない。一方体積膨潤度が5
0%を越えた場合、含浸した高分子弾性体(A)の再膠
着が生じ、また被覆層として処理した高分子弾性体
(B)の凝固が遅れ密度の大きい被覆層となりやすいた
めシートの風合が損なわれ好ましくない。
【0022】高分子弾性体(A)を含浸した複合繊維質
基材を、上記処理剤(F)に浸漬するなどして該基材に
処理剤(F)を該基材重量にたいして80〜250%含
ませる。次いで該基材を基材厚さの80%以下に圧縮し
た後、圧縮が回復する前に直ちに高分子弾性体(B)の
溶液又は分散液を処理し凝固させる。
【0023】ここで、該基材に処理剤(F)を該基材重
量に対して80〜250%含ませることにより、高分子
弾性体(A)を含浸させた複合繊維質基材と後に被覆層
として処理する高分子弾性体(B)との密着性を向上さ
せることができる。また、該基材中の空気を処理剤
(F)で置換させることにより後に該基材に高分子弾性
体(B)を被覆し、これを高分子弾性体(B)の非溶剤
で処理し凝固させるとき、基材中の空気により被覆層が
浮くことを防止することができる。処理剤(F)の含有
量が80%以下では空気の置換が不十分であること、2
50%以上では高分子弾性体(A)を含浸させた複合繊
維基材と被覆した高分子弾性体(B)との間に処理剤
(F)の存在量が多すぎ密着性が不十分になる。
【0024】さらに、本発明の必須要件として高分子弾
性体(B)の被覆層を形成する際、高分子弾性体(A)
を含浸させた複合繊維質基材を基材厚さの80%以下、
好ましくは60%以下に圧縮し圧縮が回復する前に直ち
に高分子重合体(B)の溶液又は分散液を処理すること
が必要である。これは高分子弾性体(A)を含浸させた
複合繊維質基材を圧縮し圧縮が回復する前に直ちに高分
子重合体(B)の溶液又は分散液を処理することによ
り、高分子弾性体(B)の溶液又は分散液が該基材層に
浸透し密着性を向上させるのに有効だからである。圧縮
率が80%以上では高分子弾性体(A)を含浸させた複
合繊維質基材と高分子重合体(B)の溶液又は分散液の
処理層との間に処理剤(F)の存在量が多すぎ、かつ高
分子弾性体(B)の溶液又は分散液の浸透が不十分とな
り密着性向上効果が十分でない。
【0025】高分子弾性体(B)の溶液又は分散液を処
理した後凝固させる具体的方法は、公知の湿式凝固法あ
るいは乾式凝固法のいずれによってもよいが、処理剤
(F)中の有機溶剤(D)を風合を損なわずに除去する
ためには湿式凝固法が好ましい。
【0026】
【発明の効果】本発明方法により得られた皮革様シート
は、ソフトな触感、優れた皮革様外観を有し、層間剥離
強度が高く、実用耐久性に優れたものである。よって、
本発明方法により得られた皮革様シートは、皮革材料と
してシューズ、スポーツ用品、バッグ、衣料等の用途に
有用な素材を提供するものである。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0028】下記項目の測定は次の方法によったもので
ある。
【0029】(1)体積膨潤度 高分子弾性体(A)及び高分子弾性体(B)からなる厚
さ約0.15mmのフイルムを作成する。このフイルム
より10×10cmのピースを採取し厚さを測定する。
このピースの体積をV0 とする。次に使用する処理剤
(F)を調整し30±2℃に調温した後、前記作成した
フイルムを浸漬し10分後にフイルムのサイズ及び厚さ
を再度測定し体積を求めVとする。体積膨潤度を次式に
より求める。 体積膨潤度=(V−V0 )÷V0 ×100
【0030】(2)基材厚さ 荷重150g/cm2 の下で測定した厚さをもって表示
する。
【0031】
【実施例1】ナイロン―6とポリオキシエチレンエーテ
ル変性低密度ポリエチレンとを50:50にブレンドし
紡糸して得た6デニール、51mmの繊維をカードとク
ロスレーヤーによりウェブを作成しニードルパンチング
を行い重量510g/m2 の繊維質基材を得た。これを
160℃の熱風オーブン中で加熱した後、冷却プレスロ
ールでニップし見掛密度0.30g/cm3 、厚さ1.
70mmとした。次いでハイドロジェンポリシロキサン
水性分散液の0.7%液中に浸漬した後、スクイズロー
ルで120%に含液量を調整しこれを130℃で乾燥し
た。
【0032】つぎに、分子量1800のポリブチレンア
ジペート、分子量2050のポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール、4,4′―ジフェニルメタンジイソシア
ネート及びエチレングリコールを反応させて得られたイ
ソシアネートにもとずく窒素含有量が4.5%のポリウ
レタンエラストマー[高分子弾性体(A)]のジメチル
ホルムアミド溶液(濃度15%)を含浸し、15%のジ
メチルホルムアミド(以下DMFと略記する)水溶液中
に浸漬し凝固させた後、40℃の温水中で十分洗浄し繊
維対ポリウレタンが60:40の含浸基材を得た。この
基材のタテ及びヨコ方向にそれぞれ8%伸長した状態で
110℃の熱風乾燥機中で乾燥させた。ついでこの基材
を85℃のトルエン中で処理し、ポリエチレンを溶解除
去し90℃の熱水中に浸漬トルエンを除去し、この基材
のタテ及びヨコ方向にそれぞれ5%伸長した状態で11
0℃の熱風乾燥機中で繊維の平衡水分率以下に乾燥させ
た。
【0033】つぎにDMF:水=70:30に混合した
処理液(F)を作成し、これに前記作成した複合繊維質
基材を浸漬し、基材中の空気と置換し、これを回転平滑
ロール上に導きスエーデン鋼で作製したドクターブレー
ドで押さえつつ基材厚さの40%で絞り、ドクタヘブレ
ードの出側ですぐポリウレタンエラストマー[高分子弾
性体(B)]のジメチルホルムアミド溶液(濃度18
%)を塗布し、15%のDMF水溶液中に浸漬し凝固さ
せた後、40℃の温水中で十分洗浄しポリウレタンエラ
ストマーの被覆層が固形分で80g/m2 のシートを得
た。
【0034】ここで、高分子弾性体(B)であるポリウ
レタンエラストマーは、分子量1800のポリブチレン
アジペート、分子量2050のポリテトラメチレンエー
テルグリコール、4,4′―ジフェニルメタンジイソシ
アネート、エチレングリコールを反応させて得られたも
のであり、イソシアネート基にもとずく窒素含有量が
4.0%である。
【0035】また、このときの処理剤(F)の複合繊維
質基材中の含有量は100%であり、高分子弾性体
(A)及び高分子弾性体(B)の体積膨潤度はそれぞれ
25%、35%であった。
【0036】次に、分子量2020のポリヘキサメチレ
ンカーボネートグリコール、4,4′―ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート及び3,3,5―トリメチル
―5―アミノメチルシクロヘキシルアミンを、トルエ
ン:メチルエチルケトン:ジメチルホルムアミド=4:
5:1の混合溶剤中で反応させて得られたポリウレタン
エラストマー(含窒素量3.2%、100%伸長モジュ
ラス30kg/m2 )の10%溶液に、酸化チタンを
0.5%添加均一混合して得た塗料をグラビアロールコ
ーターにより固形分量で20g/m2 塗布した。更にそ
の表面に、分子量1200のポリヘキサメチレンカーボ
ネートグリコール、4,4′―ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート及びジアミノジシクロヘキシルメタン
を反応させて得られたポリウレタンエラストマー(含窒
素量5.5%、10%伸張モジュラス250kg/
2 )の10%溶液にシリカ微粉末をつや調製剤として
添加した塗料を固形分量で3g/m2 塗布した。この基
材を子牛革の表面模様をかたどったエンボスロールを用
い150℃で型押しした後、60℃の温水中で飽和吸水
させたのちタンブラー揉み機中100℃で揉みを行いつ
つ乾燥を行った。
【0037】得られた基材は、タテ、ヨコ方向に6%収
縮しており表面には微細なシボが生じており、皮革材料
としてソフト性、外観の優れたものであり、かつ層間剥
離強度3.0kg/cmで実用強度に優れたものであっ
た。
【0038】
【実施例2】ナイロン―6とソジウムスルホイソフタレ
ートを酸成分に対して5モル%共重合させたポリエチレ
ンテレフタレートを複合紡糸し、ナイロン成分とポリエ
ステル成分が0.2デニールのクサビ型に24分割に張
り合わされた断面形状の中空分割型繊維を得た。これを
51mmにカットし、カード、ニードルロッカーで処理
し重量610g/m2 の繊維質基材を得た。ついでハイ
ドロジェンポリシロキサン水性分散液の0.7%液中に
浸漬した後、スクイズロールで120%に含液量を調整
しこれを130℃の加熱ロールと60メッシュのステン
レスネットとを有するベルト加圧機で処理し、厚さ2.
03mm、見掛密度0.3g/cm3 の繊維質基材を得
た。
【0039】つぎに、該繊維質基材を、分子量2050
のポリテトラメチレンエーテルグリコール、4,4′―
ジフェニルメタンジイソシアネート及びエチレングリコ
ールを反応させて得られたイソシアネート基にもとずく
窒素含有量が4.5%のポリウレタンエラストマー[高
分子弾性体(A)]のジメチルホルムアミド溶液(濃度
6%)を含浸し、水中に浸漬し、凝固させた後、40℃
の温水中で十分洗浄し繊維対ポリウレタンが90:10
の含浸基材を得た。この基材を水酸化ナトリウムの5
%、90℃溶液中でポリエステル成分を溶解除去しアル
カリを洗浄、中和した後、再びハイドロジェンポリシロ
キサン水性分散液の0.7%液中に浸漬し、スクイズロ
ールで150%に含液量を調整しこれを130℃に加熱
された熱シリンダーと60メッシュのステンレスネット
を有するベルト加圧機で乾燥させ重さ320g/m2
厚さ1.07mm、見掛密度0.3g/cm3 繊維質基
材を得た。
【0040】つぎに分子量1800のポリブチレンアジ
ペート、分子量2050のポリテトラメチレンエーテル
グリコール、4,4′―ジフェニルメタンジイソシアネ
ート及びエチレングリコールを反応させて得られたイソ
シアネート基にもとずく窒素含有量が4.5%のポリウ
レタンエラストマー[高分子弾性体(A)]のジメチル
ホルムアミド溶液(濃度15%)を含浸し、15%のD
MF水溶液中に浸漬し凝固させた後、40℃の温水中で
十分洗浄し繊維対ポリウレタンが70:30の含浸基材
を得た。
【0041】ついでこの基材をDMF:水=65:35
の処理剤(F)に浸漬し、実施例1と同じドクターブレ
ードを用い、基材厚さの55%で圧縮した後、すぐに分
子量2050のポリテトラメチレンエーテルグリコー
ル、4,4′―ジフェニルメタンジイソシアネート、エ
チレングリコールを反応させて得られたイソシアネート
にもとずく窒素含有量が4.0%のポリウレタンエラス
トマー[高分子弾性体(B)]のジメチルホルムアミド
溶液(濃度18%)を塗布し、15%のDMF水溶液中
に浸漬し凝固させた後、40℃の温水中で十分洗浄し繊
維対ポリウレタンエラストマーの被覆層が固形分で80
g/m2 のシートを得た。この時処理剤(F)の複合繊
維質基材中の含有量は120%であり、高分子弾性体
(A)及び高分子弾性体(B)の体積膨潤度はそれぞれ
23%、34%であった。
【0042】次に分子量2020のポリヘキサメチレン
カーボネートグリコール、4,4′―ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート及び3,3,5―トリメチル―
5―アミノメチルシクロヘキシルアミンを、トルエン:
メチルエチルケトン:ジメチルホルムアミド=4:5:
1の混合溶剤中で反応させて得られたポリウレタンエラ
ストマー(含窒素量3.2%、100%伸張モジュラス
30kg/m2 )の10%溶液に、酸化チタンを0.5
%添加均一混合して得た塗料をグラビアロールコーター
により固形分量で20g/m2 塗布した。更にその表面
に、分子量1200のポリヘキサメチレンカーボネート
グリコール、4・4′―ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート及びジアミノジシクロヘキシルメタンを反応
させて得られたポリウレタンエラストマー(含窒素量
5.5%、10%伸張モジュラス250kg/m2 )の
10%溶液にシリカ微粉末をつや調製剤として添加した
塗料を固形分量で3g/m2 塗布した。この基材を子牛
革の表面模様をかたどったエンボスロールを用い150
℃で型押しした。
【0043】得られた基材は表面には微細なシボが生じ
ており、層間剥離強度2.8kg/cmで実用強度に優
れたものであった。
【0044】
【比較例1】実施例1において、処理剤(F)で基材を
処理することなく高分子弾性体(B)の溶液を塗付する
以外は実施例1と同じ条件で処理した。得られた基材は
水浸し凝固する際、高分子弾性体(B)と基材の界面に
空気が集まり高分子弾性体(B)の被覆層に風船状の浮
きが生じた。
【0045】
【比較例2】実施例1において、処理剤(F)で処理し
た後、ドクターブレードの圧縮を基材の95%で実施す
ること以外は実施例1と同じ条件で処理した。得られた
シートの層間剥離強度は1.2kg/cmで実用強度を
満たさないものであった。
【0046】
【実施例3】ナイロン―6とポリオキシエチレンエーテ
ル変性低密度ポリエチレンとを50:50にブレンドし
紡糸して得た6デニール、51mmの繊維をカードとク
ロスレーヤーによりウェブを作成しニードルパンチング
を行い重量510g/m2 の繊維質基材を得た。これを
160℃の熱風オーブン中で加熱した後、冷却プレスロ
ールでニップし見掛密度0.30g/cm3 、厚さ1.
70mmとした。
【0047】つぎに分子量1800のポリブチレンアジ
ペート、分子量2050のポリテトラメチレンエーテル
グリコール、4,4′―ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、エチレングリコールを反応させて得たイソシアネ
ートにもとずく窒素含有量が4.5%のポリウレタンエ
ラストマー[高分子弾性体(A)]のジメチルホルムア
ミド溶液(濃度15%)を含浸し15%のジメチルホル
ムアミド(以下DMFと略記する)水溶液中に浸漬し凝
固させた後40℃の温水中で十分洗浄しさらに110℃
の熱風乾燥機中で乾燥させた。得られたシートは繊維対
ポリウレタン樹脂が60:40であった。ついでこの基
材を85℃のトルエン中で処理し、ポリエチレンを溶解
除去し90℃の熱水中に浸漬トルエンを除去し110℃
の熱風乾燥機中で繊維の平衡水分率以下に乾燥させた。
【0048】つぎにDMF:水=70:30に混合した
処理液(F)を作成しこれに前記作成した複合繊維質基
材を浸漬し基材中の空気と置換しこれを回転平滑ロール
上に導きスエーデン鋼で作製したドクターブレードで押
さえつつ基材厚さの40%で絞りドクターブレードの出
側で直ぐ分子量1800のポリブチレンアジペートと分
子量2050のポリテトラメチレンエーテルグリコー
ル、4,4′―ジフェニルメタンジイソシアネート、エ
チレングリコールを反応させて得たイソシアネート基に
もとずく窒素含有量が4.0%のポリウレタンエラスト
マー[高分子弾性体(B)]のジメチルホルムアミド溶
液(濃度18%)を塗布し15%のDMF水溶液中に浸
漬し凝固させた後40℃の温水中で十分洗浄しポリウレ
タンエラストマーの被覆層が固形分で80g/m2 のシ
ートを得た。このときの処理剤(F)の複合繊維質基材
中の含有量は120%であった。
【0049】次に、分子量2020のポリヘキサメチレ
ンカーボネートグリコール、4,4′―ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート及び3,3,5―トリメチル
―5―アミノメチルシクロヘキシルアミンを、トルエ
ン:メチルエチルケトン:ジメチルホルムアミド=4:
5:1の混合溶剤中で反応させて得られたポリウレタン
エラストマー(含窒素量3.2%、100%伸長モジュ
ラス30kg/m2 )の10%溶液に酸化チタンを0.
5%添加均一混合して得た塗料をグラビアロールコータ
ーにより固形分量で20g/m2 塗布、更にその表面に
分子量1200のポリヘキサメチレンカーボネートグリ
コール、4,4′―ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、ジアミノジシクロヘキシルメタンを反応させて
得られたポリウレタンエラストマー(含窒素量5.5
%、10%伸張モジュラス250%)の10%溶液にシ
リカ微粉末をつや調製剤として添加した塗料を固形分量
で3g/m2 塗布した。この基材を子牛革の表面模様を
かたどったエンボスロールを用い150℃で型押しした
後、60℃の温水中で飽和吸水させたのちタンブラー揉
み機中100℃で揉みを行いつつ乾燥を行った。
【0050】得られた基材は風合はやや硬さがあるが腰
のあるシートであり、層間剥離強力2.8kg/cmで
靴材料として好ましいものであった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維質基材と高分子弾性体(A)とから
    なる複合基材の一面に高分子弾性体(B)からなる被覆
    層を設けてなる皮革様シートを製造する方法において、
    0.4デニール以下の極細繊維の複数本が結合成分によ
    り集束された極細集束繊維からなる絡合繊維質基材に、 1)高分子弾性体(A)の溶液又は分散液を処理し、 2)繊維質基材と高分子弾性体(A)とを実質的に非接
    合状態になるように凝固させ、 3)その後、極細集束繊維の結合成分を除去した後、 4)高分子弾性体(A)と高分子弾性体(B)とにたい
    しては溶解又は膨潤性を有し、繊維質基材の極細繊維成
    分には非溶剤である有機溶剤(D)と、高分子弾性体
    (A)、高分子弾性体(B)及び繊維質基材の極細繊維
    成分には非溶剤である液体(E)とを、高分子弾性体
    (A)と高分子弾性体(B)とを溶解することなく体積
    膨潤度が3〜50%となるように混合した処理剤(F)
    を該基材に基材重量に対し80〜250%含ませ、 5)次いで、該基材を基材厚さの80%以下に圧縮した
    のち圧縮が回復する前に直ちに高分子弾性体(B)の溶
    液又は分散液を処理し凝固させる、ことを特徴とする皮
    革様シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の皮革様シートの製造方法
    において、絡合繊維質基材に高分子弾性体(A)の溶液
    又は分散液を処理する前に、予め高分子弾性体(A)と
    繊維との接合を妨げる処理剤(C)を処理することを特
    徴とする皮革様シートの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001057307A1 (fr) * 2000-02-03 2001-08-09 Teijin Limited Produit en feuille rappelant le cuir et son procede de fabrication

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WO2001057307A1 (fr) * 2000-02-03 2001-08-09 Teijin Limited Produit en feuille rappelant le cuir et son procede de fabrication

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